JP4216682B2 - (メタ)アクリル系重合体の製造装置および(メタ)アクリル系重合体の製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル系重合体の製造装置および(メタ)アクリル系重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、(メタ)アクリル系重合体を連続重合法により製造する装置および方法に関する。
メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系単量体を重合して製造される、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などの(メタ)アクリル系重合体は、透明性、耐候性、外観に優れており、照明、看板、車両等の多くの分野で使用されている。また、光学レンズ、ディスク基盤、プラスチック光ファイバ等の光学用途にも広く適用されている。
(メタ)アクリル系重合体の製造方法としては、懸濁重合法によるものが一般的であるが、使用する懸濁分散剤等の補助剤が(メタ)アクリル系重合体中に混入するため、その透明性が低下し光学用途に不向きであった。また、濾過・洗浄・乾燥と煩雑な工程を要し、生産性が悪かった。
(メタ)アクリル系重合体の製造方法としては、上記の懸濁重合法の他に、塊状重合法や溶液重合法が知られている。これらの方法によれば、透明性が低下することなく優れた特性を有する(メタ)アクリル系重合体を製造することが可能である。さらに最近は、塊状重合法、あるいは溶媒を少量含む溶液重合法による製造を連続的に行うことで、生産性を高めた連続重合法が注目されている。ところが、これらの手法による(メタ)アクリル系重合体の製造においては、その重合体含有率が高くなると、いわゆる「ゲル効果」により重合反応速度が急激に加速する現象が起こることが知られている。すなわち、重合体含有率が高い状態で、安定した重合反応を起こすように制御することは非常に難しい。
したがって、安定した重合反応を実現するために、重合体含有率が低い段階で重合反応を終了することが多い。得られた(メタ)アクリル系重合体及び未反応の(メタ)アクリル系単量体を主成分とする揮発成分を含む反応混合物は、重合釜から抜き出された後に加熱・加圧され、ベントを有する脱揮押出装置に導入される。脱揮押出装置にて、反応混合物中に含まれる揮発成分が除去され、目的とする(メタ)アクリル系重合体を得ることができる。
例えば、得られた反応混合物を20kg/cm2以上に加圧かつ210〜270℃に加熱して、50torr以上大気圧以下の圧力に調整された脱揮押出装置の供給部に導入し、ベント部の圧力を50torr以下かつ温度を250〜290℃に調整することで、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体の製造方法が知られている(特許文献1)。しかし、長期間の製造を連続して行うと、脱揮押出装置に導入する反応混合物の圧力が徐々にずれてしまい、得られる(メタ)アクリル系重合体中の揮発成分含有量が多くなったり、ベントアップを起こしたりするという問題点があった。
特開昭50−40688号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造可能な(メタ)アクリル系重合体の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、
重合釜と、脱揮押出装置と、該重合釜と該脱揮押出装置を連結する連結部とを有する(メタ)アクリル系重合体の製造装置において、
前記連結部に機械式背圧弁を有することを特徴とする(メタ)アクリル系重合体の製造装置である。このような(メタ)アクリル系重合体の製造装置によれば、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造可能となる。
上記のような本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造装置において、前記機械式背圧弁がバネ式であることが好ましい。また、前記機械式背圧弁が1〜3MPaの範囲の圧力に調整が可能なものであることが好ましい。
また、本発明は、
(A)(メタ)アクリル系単量体と、ラジカル重合開始剤と、連鎖移動剤とを含有する原料組成物を重合釜へ連続的に供給する工程と、
(B)該重合釜で、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させて、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部が重合した(メタ)アクリル系重合体を含む反応混合物とする工程と、
(C)該反応混合物を前記重合釜から連続的に抜き出す工程と、
(D)前記重合釜から連続的に抜き出された前記反応混合物の圧力を、機械式背圧弁にて調整する工程と、
(E)圧力を調整された前記反応混合物を脱揮押出装置に導入し、脱揮処理して、前記(メタ)アクリル系重合体を得る工程と
を有することを特徴とする(メタ)アクリル系重合体の製造方法である。このような(メタ)アクリル系重合体の製造方法によれば、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造可能となる。
上記のような本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造方法において、前記機械式背圧弁がバネ式であることが好ましい。また、前記工程(D)にて、前記反応混合物の圧力を1〜3MPaに調整することが好ましい。
本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造装置及び製造方法によれば、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造可能となる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造装置は、重合釜と、脱揮押出装置と、重合釜と脱揮押出装置を連結する連結部とを有する(メタ)アクリル系重合体の製造装置であって、連結部に機械式背圧弁を有することが特徴である。
本発明で用いる重合釜は、原料組成物供給口、反応混合物排出口、および攪拌装置を備えた槽型反応装置を用いることができ、攪拌装置は重合釜内全体にわたる混合性能を持つことが好ましい。また、必要に応じて除熱、あるいは加熱して所定の重合温度に制御する機構を有することが好ましい。温度制御する機構としては、既知の機構を使用することができる。例えば、重合釜周囲に設置されたジャケットを用いる機構、重合釜内に設置したドラフトチューブあるいはコイル等へ熱媒を循環する機構、原料組成物の温度調整により温度制御する機構等を採用することができる。
本発明で用いる脱揮処理は、例えば、三菱重工業社製のME−150(商品名)、日本製鋼所製のTEX(商品名)等のベントエスクトルーダ型の脱揮押出装置を用いることができる。脱揮押出装置としては、大きさ、スクリューの構成、ベントの設置位置や個数等が異なる様々な種類のものが知られているが、本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造装置で用いる脱揮押出装置には制限がない。脱揮効率と運転コストの観点から、2〜4つのベントを有する脱揮押出装置が本発明においては好適である。
本発明において、上記の重合釜と脱揮押出装置とは、機械式背圧弁を有する連結部により連結されている。機械式背圧弁としては特に限定されず公知のものを用いることができるが、バネ式の機械式背圧弁が好ましく用いられる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体で用いることができるバネ式の機械式背圧弁の一例の断面図を図2に示す。この機械式背圧弁は、導入口71および排出口72を有し、導入口71から導入された液体を、圧力を安定化した状態で排出口72から排出するものである。内部には、弁体52、バネ受け53及び弁棒54が一体となった上下移動可能な弁60、バネ受け53とバネ押え55間に設置されたバネ56、並びに、弁60の最下点で弁体52と接触可能な弁座51が、図2のように配置されている。供給口71から供給された液体の供給圧力が弱い場合は、弁60を押し上げられず弁体52と弁座51が接触した状態となるため、液体は排出口72に排出されない。液体の供給圧力が高くなると、供給圧力とバネ56の反発力による圧力とが釣り合うところまで弁60が図2の上方に押し上げられ、液体が排出口72へ流れるようになる。液体の供給圧力が変化しても、それに応じて弁60が上下に移動するため、排出口72から排出される液体の圧力は安定した状態となる。また、キャップ58を回すことで調整ボルト57を上下に動かすことにより、安定させる圧力値を変えることができる構造となっている。このような機構により、機械式背圧弁は、圧力が安定した状態で液体を排出することができる。
ここで、機械式背圧弁の代わりに調圧バルブを設置しても原理的には液体の圧力調整は可能であるが、この場合調圧バルブを手動で操作して調圧する作業及びその管理が別途必要であり、手動のため調圧精度も良くなく、場合によっては調圧が遅れる可能性がある。機械式背圧弁の代わりに圧力計式調圧弁を設置することで液体の圧力を自動調整することも可能であるが、圧力計が実際に圧力の変化を感知しその信号に基づいて弁の開度を調整するため、タイムラグが発生し、機械式背圧弁に比べて圧力の安定性があまり良くない。また、圧力計と調圧弁の設置位置が違う場合は、正確な圧力調整ができない。それに対して、機械式背圧弁は、別途の作業及び管理が不要である、調整精度が良い、調圧遅れ(タイムラグ)がない、圧力の安定性が良い、圧力が正確である等、極めて大きなメリットがある。したがって、(メタ)アクリル系重合体の製造時に起こりやすいベントアップを防止でき、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造することが可能となる。
本発明における機械式背圧弁は、(メタ)アクリル系重合体の製造に用いる観点から、1〜3MPaの範囲の圧力に調整が可能なものであることが好ましい。より好ましくは、1.5〜2.5MPaである。なお、本発明における機械式背圧弁の圧力、ベント圧力等の「Pa」は、すべてゲージ圧表記である。
本発明における連結部は、上記のような機械式背圧弁を有することは必須であるが、その他必要に応じて、送液用のポンプ、液体加熱用の加熱機、スタティックミキサーを内装した管型反応器等を具備していても良い。
図1には、本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造装置の一構成例を示す。攪拌装置11を備えた重合釜10には、原料組成物投入口12及び反応混合物排出口13が設けられている。反応混合物排出口13は、脱揮押出装置40の反応混合物供給口41と連結部20によって連結されている。連結部には、ポンプ21、加熱機22、及び機械式背圧弁30が配置され、それぞれが配管23〜26によって接続されている。脱揮押出装置40には、ベント42及び43、並びに重合体排出口44が設けられている。
以上のような(メタ)アクリル系重合体の製造装置によれば、揮発成分含有量の少ない(メタ)アクリル系重合体を安定して製造可能となる。
次に、本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造方法について説明する。
本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造方法は、
(A)(メタ)アクリル系単量体と、ラジカル重合開始剤と、連鎖移動剤とを含有する原料組成物を重合釜へ連続的に供給する工程と、
(B)該重合釜で、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させて、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部が重合した(メタ)アクリル系重合体を含む反応混合物とする工程と、
(C)該反応混合物を前記重合釜から連続的に抜き出す工程と、
(D)前記重合釜から連続的に抜き出された前記反応混合物の圧力を、機械式背圧弁にて調整する工程と、
(E)圧力を調整された前記反応混合物を脱揮押出装置に導入し、脱揮処理して、前記(メタ)アクリル系重合体を得る工程と
を有することが特徴である。
本発明の(メタ)アクリル系重合体の製造方法は、(メタ)アクリル系単量体の塊状重合または溶液重合に好適に適用されるものである。(メタ)アクリル系単量体としては特に限定されず、例えば炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いることができる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル系単量体は、単独でも、2種以上を併用することもできる。なお、「(メタ)アクリル酸」の表現は、メタクリル酸あるいはアクリル酸を意味する(以下同様)。
本発明は、メタクリル酸メチル単位を80質量%以上含有し、さらにメタクリル酸メチル単位以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含有する(メタ)アクリル系重合体を製造するときに好適である。このとき、メタクリル酸メチルとメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは一般に重合活性が異なるので、上記のような(メタ)アクリル系重合体を得ようとする場合には、(メタ)アクリル系単量体の組成を重合活性に応じて適宜選定するのが好ましい。例えば、メタクリル酸メチル単位を80質量%と、アクリル酸メチル単位又はアクリル酸エチル単位を20質量%とを有する(メタ)アクリル系重合体を製造する場合の(メタ)アクリル系単量体の組成は、ラジカル重合開始剤の種類や重合温度等の条件により異なるが、メタクリル酸メチル75質量%程度、アクリル酸メチル又はアクリル酸エチル25質量%程度とすることが好ましい。
本発明におけるラジカル重合開始剤は特に限定されず、有機過酸化物またはアゾ化合物等の公知のラジカル重合開始剤を、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは、重合釜における重合温度での半減期が10秒〜1時間のラジカル重合開始剤である。半減期が短すぎるラジカル開始剤の場合、反応の均一性が低下することがあり、半減期が長すぎるラジカル開始剤の場合、重合釜内で重合体塊が生成しやすく安定に運転することが困難となることがある。より好ましくは、重合釜における重合温度での半減期が120秒〜30分のラジカル重合開始剤である。なお、上記のラジカル重合開始剤の「半減期」の値は、日本油脂(株)または和光純薬(株)等の公知の製品カタログに記載の値とした。
このようなラジカル開始剤としては、例えば、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサネート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサネート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサネート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物;2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビスイソブチレート、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)等のアゾ化合物等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、重合温度や生産性を考慮して適宜選定すれば良く、例えば、(メタ)アクリル系単量体1モルに対して5.0×10-6〜5.0×10-5モル程度の量を使用することができる。
本発明における連鎖移動剤は特に限定されず、塩素含有化合物、アルキルベンゼン化合物、メルカプタン化合物等の公知の連鎖移動剤を、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤の効率が高く、製造する(メタ)アクリル系重合体の耐熱分解性が優れることから、メルカプタン化合物が好適である。
メルカプタン化合物としては、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、sec−ブチルメルカプタン、sec−ドデシルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン等のアルキル基又は置換アルキル基を有する第1級、第2級、第3級メルカプタン化合物;フェニルメルカプタン、チオクレゾール、4−tert−ブチル−o−チオクレゾール等の芳香族メルカプタン化合物;チオグリコール酸とそのエステル;エチレンチオグリコール等の炭素数3〜18のメルカプタン化合物等が挙げられる。これらのメルカプタン化合物の中でも、tert−ブチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンが特に好適である。
連鎖移動剤の使用量は、目的とする(メタ)アクリル系重合体の物性を考慮して適宜選定すれば良く、例えば、(メタ)アクリル系重合体の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算値)が70000〜150000の範囲となるような使用量が好ましい。具体的には、(メタ)アクリル系単量体100モルに対して0.01〜1.0モル、好ましくは0.05〜0.5モルである。多すぎると、(メタ)アクリル系重合体の重合度が低くなり製品強度が低下することがある。少なすぎると(メタ)アクリル系重合体の耐熱分解性が低下することがある。
本発明では、上述のような成分を含有する原料組成物を重合釜へ連続的に供給し、重合釜で(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させて、(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部が重合した(メタ)アクリル系重合体を含む反応混合物とする。(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させる形式としては、不活性溶媒を使用しない塊状重合でも、不活性溶媒を使用した溶液重合でも良い。特に好ましくは塊状重合である。溶液重合であっても、使用する不活性溶媒が反応混合物全体の5質量%未満であれば、塊状重合と同様に、少量のラジカル重合開始剤で効率よく重合率を高めることが可能であり、耐熱分解性に優れた(メタ)アクリル系重合体を生産性よく製造可能であるため好ましい。使用する不活性溶媒が5質量%以上の溶液重合の系では、多量のラジカル重合開始剤を使用する必要があり、重合反応の制御が難しくなる。不活性溶媒としては、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチルベンゼン、メチルエチルケトン、酢酸ブチルなど公知の有機溶媒が使用可能である。メタノール、トルエン、エチルベンゼン、酢酸ブチルが特に好ましい。不活性溶媒は、上述のような(メタ)アクリル系単量体と、ラジカル重合開始剤と、連鎖移動剤とを含有する原料組成物に添加して用いることができる。
重合釜で(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させる際の温度は、用いる原料の種類や配合比等から適宜選定すれば良い。その温度制御は既知の方法によって行うことができる。例えば、ジャケットによる温度制御、重合釜内に設置したドラフトチューブあるいはコイル等への熱媒循環による温度制御、原料組成物の温度調整による温度制御等の方法を採用することができる。
本発明においては、(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部が重合した(メタ)アクリル系重合体を含む反応混合物を重合釜から連続的に抜き出す工程を有する。反応混合物の重合釜での平均滞在時間は、1〜6時間の範囲で実施することが好ましい。この範囲内にすることにより、重合制御を安定にすることができるとともに、成形加工性に優れた(メタ)アクリル系重合体を製造することができる。滞在時間が短すぎると、ラジカル開始剤の使用量を増やす必要があり、ラジカル開始剤の増加により重合反応の制御が難しくなるとともに、(メタ)アクリル系重合体の末端二重結合量が多くなるため耐熱分解性に優れた重合体は得られない。より好ましくは2時間以上である。一方、上記平均滞留時間が長すぎると生産性が低下するとともに、(メタ)アクリル系単量体の二量体の生成が多くなるため好ましくない。より好ましくは5時間以下である。
また、重合釜から抜き出す反応混合物は、重合体含有率が35〜65質量%の範囲であることが好ましい。重合体含有率が高すぎると、混合および伝熱の効率が低下し安定性が悪くなる場合がある。重合体含有率が低すぎると、未反応の(メタ)アクリル系単量体を主成分とする揮発物の分離が難しくなる。
本発明においては、重合釜から抜き出された反応混合物の圧力を機械式背圧弁にて調整する工程を有する。機械式背圧弁としては特に限定されず公知のものを用いることができるが、バネ式の機械式背圧弁が好ましく用いられる。反応混合物を機械式背圧弁に導入すると、前述のように、導入された反応混合物の供給圧力に即座に応答して弁が上下に移動することにより、排出口から排出される反応混合物を望ましい圧力で安定に保つことが可能である。
本発明においては、重合釜から抜き出された反応混合物の圧力を機械式背圧弁により1〜3MPaに調整することが好ましい。圧力が低すぎる場合、後述する脱揮処理において、(メタ)アクリル系重合体と未反応の(メタ)アクリル系単量体を主成分とする揮発成分とが分離が困難となる場合がある。高すぎる場合は、反応混合物の流れが遅くなり生産性が悪くなる可能性がある。より好ましくは、1.5〜2.5MPaである。また、重合釜から抜き出された反応混合物は、180〜250℃に加熱されることが好ましい。
本発明においては、圧力を調整された前記反応混合物を脱揮押出装置に導入し、脱揮処理して、前記(メタ)アクリル系重合体を得る工程を有する。脱揮処理は、連続的に送られてくる反応混合物を、減圧(例えば、2つのベントを有する脱揮押出装置で処理する場合、上流側のベント圧力を−0.01〜−0.04MPa時程度に、下流側のベント圧力を−0.09〜−0.1MPa程度に調整)下に200〜290℃に加熱することで、未反応の(メタ)アクリル系単量体を主成分とする揮発成分の大部分を連続的に分離除去することで実施できる。得られる(メタ)アクリル系重合体に残存する、(メタ)アクリル系単量体の二量体が1000ppm以下、かつ(メタ)アクリル系単量体が3000ppm以下であることが好ましい。これにより、高い熱変形温度と優れた成形加工性を有する(メタ)アクリル系重合体となる。さらに、残存する連鎖移動剤は50ppm以下にすることが好ましい。これにより(メタ)アクリル系重合体の成形加工時の加熱による着色を抑制することができる。これらは、脱揮処理の圧力や温度の条件を適宜設定することにより達成することができる。
上記の脱揮処理と同時に、またはその後に、必要に応じて、高級アルコール類、高級脂肪酸エステル類等の滑剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、着色剤、帯電防止剤等を、(メタ)アクリル系重合体に添加することができる。
本発明の製造方法及び製造装置により得られた(メタ)アクリル系重合体は、その優れた透明性や耐候性を生かして照明、看板、車両等の多くの分野で使用できる。また、光学レンズ、ディスク基盤、プラスチック光ファイバ等の光学用途にも適用できる。さらに、射出成形時に、シリンダ内での保持時間が長くなる大型成形品や、樹脂温度を高く設定する薄肉成形品にも適している。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
図1に示した構成の、機械式背圧弁を具備する(メタ)アクリル系重合体の製造装置を用いて、(メタ)アクリル系重合体の製造を行った。
まず、攪拌装置を備えた槽型反応装置(重合釜)に、以下のような配合比となる原料組成物を供給し、重合温度135℃、平均滞在時間3時間となるように設定して、重合反応を行った。
<原料組成物>
・メタクリル酸メチル(MMA) 98.0質量部
・アクリル酸メチル(MA) 2.0質量部
・n−オクチルメルカプタン 0.25質量部
・tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート
(MMAとMAとの合計量に対して)70質量ppm
槽型反応装置から抜き出された反応混合物を、多管式の熱交換機からなる加熱機にて220℃に昇温して、単軸の脱揮押出装置(φ150mm、スクリュー:L/D28)に、機械式背圧弁30を介して導入し、脱揮処理(260℃、ベント42の圧力−0.02MPa、ベント43の圧力−0.097MPa)することで、(メタ)アクリル系重合体を製造した。なお、機械式背圧弁は、(株)岸川特殊バルブ製R−F−93703−3−1(商品名、高圧用40×40背圧弁)を使用し、機械式背圧弁の初期圧力設定は2.1MPaとした。また、重合反応が安定した初期に槽型反応装置から抜き出された反応混合物の重合体含有率は51質量%であり、得られた(メタ)アクリル系重合体中に残存する(メタ)アクリル系単量体は2400ppm、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は98000、MMA単位とMA単位の質量比は98.5:1.5であった。
5日間連続して運転を行い、得られた(メタ)アクリル系重合体中に残存する(メタ)アクリル系単量体を12時間毎(2回/日)に測定した結果は2300〜2500ppmの範囲であり、非常に振れ幅が小さかった。また、ポンプ21の出側圧力は2.75〜3.10MPaの範囲で緩やかに、時には急激に変化したが、運転期間中にベントアップは起こらなかった。
(比較例1)
機械式背圧弁30の代わりに、同じ位置に調圧バルブ(手動)を具備すること以外は図1に示した構成の(メタ)アクリル系重合体の製造装置を用いて、実施例1と同様の条件で(メタ)アクリル系重合体の製造を行った。なお、調圧バルブの初期出側圧力は2.1MPaとなるように調整した。また、重合反応が安定した初期に槽型反応装置から抜き出された反応混合物の重合体含有率は51質量%であり、得られた(メタ)アクリル系重合体中に残存する(メタ)アクリル系単量体は2400ppm、重量平均分子量(標準ポリスチレン換算値)は98000、MMA単位とMA単位の質量比は98.5:1.5であった。
5日間連続して運転を行い、得られた(メタ)アクリル系重合体中に残存する(メタ)アクリル系単量体を12時間毎(2回/日)に測定した結果は2200〜2700ppmの範囲であり、振れ幅が大きかった。また、ポンプ21の出側圧力は2.75〜3.10MPaの範囲で緩やかに、時には急激に変化したので、その都度、調圧バルブの出側圧力を2.1MPaとなるように出来る限り調整したが、運転期間中に上流側のベントにおいてベントアップが起こり、脱揮押出装置から排出された(メタ)アクリル系重合体が着色したため、脱揮押出装置を一端停止し、ベントを掃除する必要が生じた。
本発明の一実施例である(メタ)アクリル系重合体の製造装置の構成を示す図である。 本発明で用いる機械式背圧弁の一例の断面図である。
符号の説明
10 重合釜
11 撹拌装置
12 原料組成物投入口
13 反応混合物排出口
20 連結部
21 ポンプ
22 加熱機
23〜26 配管
30 機械式背圧弁
40 脱揮押出装置
41 反応混合物供給口
42、43 ベント
44 重合体排出口
51 弁座
52 弁体
53 バネ受け
54 弁棒
55 バネ押え
56 バネ
57 調整ボルト
58 キャップ
60 弁
71 導入口
72 排出口

Claims (6)

  1. 重合釜と、脱揮押出装置と、該重合釜と該脱揮押出装置を連結する連結部とを有する(メタ)アクリル系重合体の製造装置において、
    前記連結部に機械式背圧弁を有することを特徴とする(メタ)アクリル系重合体の製造装置。
  2. 前記機械式背圧弁がバネ式である請求項1に記載の(メタ)アクリル系重合体の製造装置。
  3. 前記機械式背圧弁が、1〜3MPaの範囲の圧力に調整が可能なものである請求項1または2に記載の(メタ)アクリル系重合体の製造装置。
  4. (A)(メタ)アクリル系単量体と、ラジカル重合開始剤と、連鎖移動剤とを含有する原料組成物を重合釜へ連続的に供給する工程と、
    (B)該重合釜で、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部を重合させて、前記(メタ)アクリル系単量体の少なくとも一部が重合した(メタ)アクリル系重合体を含む反応混合物とする工程と、
    (C)該反応混合物を前記重合釜から連続的に抜き出す工程と、
    (D)前記重合釜から連続的に抜き出された前記反応混合物の圧力を、機械式背圧弁にて調整する工程と、
    (E)圧力を調整された前記反応混合物を脱揮押出装置に導入し、脱揮処理して、前記(メタ)アクリル系重合体を得る工程と
    を有することを特徴とする(メタ)アクリル系重合体の製造方法。
  5. 前記機械式背圧弁がバネ式である請求項4に記載の(メタ)アクリル系重合体の製造方法。
  6. 前記工程(D)にて、前記反応混合物の圧力を1〜3MPaに調整する請求項4または5に記載の(メタ)アクリル系重合体の製造方法。
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