JP4214855B2 - 降坂路バック制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、坂路の勾配により車両が急速度で路面を後退していくことを防止する降坂路バック制御装置に関するものである。
従来、急勾配の坂路などにおいて、車両の後退(ずり落ち)が生じないように坂路保持制御を行う装置がある(例えば、特許文献1参照)。この装置では、例えば車両が急勾配の坂路で停車したのち、車両が再度発進しようとしたとき、又は、その停車中に、坂路の勾配に応じた重力の方が車両における制動力や駆動力よりも大きくなり、車両が進行方向と逆向きに後退しそうになった場合に、坂路の勾配に応じた制動力を発生させるようにホイールシリンダ(以下、W/Cという)の圧力を増やしている。
具体的には、坂路保持制御では、車両のずり落ちを防止するために、アクチュエータを駆動させることでW/C圧を増加させ、制動力を発生させるようにしている。
そして、この装置では、坂路保持制御用のアクチュエータ、例えば、W/C圧を発生させるためのソレノイドやポンプが長時間の使用に耐えられないことから、アクチュエータへの通電時間を計測し、この計測結果に基づいてアクチュエータの機能限界に近づいていることを判定して、ブザーで警告するようにしている。
特開平7−69102号公報
しかしながら、例えば坂路保持制御中にドライバが気を失ってしまったり、もしくはパニック状態になってしまった場合のように、ブザーでの警告に対してドライバが対処できなくなる可能性もある。このような場合、アクチュエータの機能限界に達してしまい、車両が坂路を後退していき、坂路の勾配に応じて急速度で後退していくことになり得る。従って、坂路の勾配によって車両がやむを得ず下ってしまうのであれば、より安全に下れるようにするのが好ましい。
本発明は上記点に鑑みて、坂路保持制御中の坂路保持制御用のアクチュエータが機能しなくなることにより、車両が坂路の勾配に応じて急速度で後退していくことを防止し、車両が安全に坂路を後退できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし4に記載の発明では、車両が坂路で停止した際に、該車両が坂路からずり落ちることを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された降坂路バック制御装置であって、坂路保持制御を実行している経過時間を計測する経過時間計測手段(1、109)と、坂路保持制御の経過時間が所定時間(A)を超えたか否かを判定する経過時間判定手段(110)と、経過時間判定手段にて経過時間が所定時間を超えたと判定されると、坂路保持制御を終了して、車両が坂路を目標車速で下るように制御する降坂路バック制御を実行する降坂路バック制御手段(1、111〜115)を備えていることを特徴としている。
このように、坂路保持制御が実行されてからの経過時間をカウントし、その経過時間が所定値よりも大きくなった場合には自動的に坂路保持制御を終了させ、降坂路バック制御に移行するようにしている。
具体的には、請求項に示されるように、坂路保持制御の経過時間が、制動力発生手段(BPC)に備えられるアクチュエータの機能限界とされる時間よりも短い所定時間を超えたら、降坂路バック制御に移行するようにしている。
このため、アクチュエータの機能限界に達する前に降坂路バック制御に移行することが可能となり、降坂路バック制御中にも制動力発生手段に備えられたアクチュエータを有効に機能させ、安全な速度で車両が下り坂を下れるようにできる。
さらに、請求項に記載の発明は、降坂路バック制御手段は、車両が坂路を登ろうとする意志があるか否かを検出する加速意志検出手段(113)を備え、降坂路バック制御手段は、加速意志検出手段にて意志が検出された場合には、坂路保持制御を続けるようになっていることを特徴としている。
また、請求項2または3に記載の発明では、降坂路バック制御手段は、車両を停止させようとする意志があるか否かを検出する停止意志検出手段(112)を備え、降坂路バック制御手段は、停止意志検出手段にて意志が検出された場合には、坂路保持制御を続けるようになっていることを特徴としている。
これらの場合には、ドライバが気を失ってしまったり、もしくはパニック状態になってしまったりしていないと考えられる。従って、これらの場合には降坂路バック制御を実行しなくても良い。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に、本発明の一実施形態にかかる降坂路バック制御装置が適用される車両制御システムの全体構成を示す。以下、この図に基づいて車両制御システムの構成について説明する。
図1に示されるように、車両制御システムは、エンジンEG、変速装置GS、ブレーキ液圧制御装置BPC、各車輪FL、FR、RL、RR毎に備えられたホイールシリンダWfl、Wfr、Wrl、Wrr、各種センサ群、ブザーBZおよび電子制御装置(以下、ECUという)1を備えた構成となっている。なお、車輪FL、FR、RL、RRは、それぞれ左前方、右前方、左後方、右後方の車輪を示している。
エンジンEGは、スロットル制御装置TH及び燃料噴射装置FIを備えた内燃機関であり、アクセルペダルAPでの操作量およびECU1からのエンジン制御信号に基づいて駆動される。具体的には、スロットル制御装置THは、アクセルペダルAPの操作に応じてメインスロットルバルブMTのメインスロットル開度を制御すると共に、ECU1からの制御信号に応じてサブスロットルバルブSTを駆動し、サブスロットル開度を制御するようになっている。また、燃料噴射装置FIは、ECU1からの制御信号に基づいて駆動され、燃料噴射量を制御するようになっている。
なお、本実施形態に示す車両は、FR駆動方式のものであり、エンジンEGが変速装置GS、センタディファレンシャルDC及びリヤディファレンシャルDRを介して車両後方の車輪RL、RRに連結された構成となっている。従って、車輪FL、FRが従動輪、車輪RL、RRが駆動輪となる。
変速装置GSは、トランスミッションのギア位置の切替えを行うものである。変速装置GSでのギア位置は、変速装置GS内に設けられたギア位置センサからECU1に伝えられるようになっており、また、ECU1からのギア位置制御信号に基づいて調整されるようになっている。
ブレーキ液圧制御装置BPCは、各車輪FL、FR、RL、RRそれぞれに装着されたホイールシリンダWfl、Wfr、Wrl、Wrrに加えられるブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)を調整するものである。具体的には、ブレーキ液圧制御装置BPCには、図示しないマスタシリンダが備えられていると共に、このマスタシリンダの出力ブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)を検出する圧力センサPSが備えられている。そして、圧力センサPSの出力信号がECU1に入力されるように構成され、ECU1からのブレーキ制御信号に基づいてブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータ(例えばソレノイド等)が駆動されることで、ホイールシリンダ圧が調整されるようになっている。
各種センサ群は、上記した各センサに加え、車輪速度センサWS1〜WS4、ブレーキスイッチセンサBS、スロットルセンサTS、傾斜センサGXを有して構成される。
車輪速度センサWS1〜WS4は、各車輪FL、FR、RL、RRに配設されている。これら各車輪速度センサWS1〜WS4がECU1に接続され、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号をECU1に向けて出力するようになっている。
ブレーキスイッチセンサBSは、ドライバがブレーキペダルBPを踏み込んだことを検出するものである。このブレーキスイッチセンサBSからの検出信号はECU1に入力されるようになっている。
スロットルセンサTSは、アイドル域か出力域かを検出すると共に、メインスロットルバルブMT及びサブスロットルバルブSTのスロットル開度を検出するものである。このスロットルセンサTSからは、アイドル域か出力域かをオンオフ信号で表したアイドルスイッチ信号と、各スロットルバルブMT、STのスロットル開度信号が出力され、これら各信号がECU1に向けて出力されるようになっている。このスロットルセンサTSのアイドルスイッチ信号に基づき、アクセルペダルAPの操作、非操作を検出できるようになっている。
傾斜センサGXは、車両の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段に相当するものである。傾斜センサGXは、車両の前後方向に揺動可能に支持された錘を備えており、錘が車両の前後方向の傾斜に応じて移動した変位を表す信号Gxを出力するものである。この信号Gxは、ECU1に入力されるようになっており、この信号Gxに基づいてECU1で傾斜角度Grが求められるようになっている。
具体的には、車両が停止状態の際には、車両の前後方向の傾斜角度GrがGr=K・Gx(Kは定数)の数式に基づいて求められる。そして、車両が移動すると、信号Gxが車両の加速度に応じて変動することから、傾斜角度Grが次式に基づいて求められる。
Gr(n) =k・Gr(n−1)+(1−k)・K・(Gx−Gw)…(1)
ただし、Gr(n)は、今回の傾斜角度を意味しており、Gr(n−1)は、前回求められた傾斜角度を意味している。また、kは重み係数を表しており、0<k<1で定義される。Gwは車体加速度であり、後述の車体速度(推定車体速度)を微分した推定車体加速度が車体加速度として用いられる。
なお、本実施形態では、傾斜角度Grは、車両の後方側が下方に位置する傾斜(進行方向側が上り方向)の場合は正の値で、その逆の傾斜(進行方向側が下り方向)の場合は負の値となるように設定されている。
ブザーBZは、車室内に備えられ、ECU1によって駆動される。このブザーBZは、警報を発生させることで、音声にてドライバに対してブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータの機能限界を報知するものである。ここではブザーBZという音声による報知手段を採用しているが、警告ランプのような視覚を通じて報知を行なう報知手段を採用することも可能である。
ECU1は、マイクロコンピュータCMPを有している。マイクロコンピュータCMPには、入力ポートIPT、出力ポートOPT、プロセシングユニットCPU、記憶手段となるROM2及びRAM3、図示しない制御タイマやカウンタなどが備えられ、これら各部がバスを介して相互に接続された構成となっている。
上記した車輪速度センサWS1〜WS4、ブレーキスイッチBS等の出力信号は増幅回路AMPを介して入力ポートIPTからプロセシングユニットCPUに入力されるようになっている。また、出力ポートOPTからは、駆動回路ACTを介して、スロットル制御装置TH及びブレーキ液圧制御装置BPCに向けてそれぞれの制御信号が出力されると共に、ブザーBZへの警報信号が出力されるようになっている。
ROM2には、坂路保持制御および降坂路バック制御を実行するためのプログラムが記憶されている。プロセッシングユニットCPUは、イグニッションスイッチ(図示せず)がオンされている間、ROM2に記憶されたプログラムに従った処理を実行するものであり、RAM3は、そのプログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶させるものである。
以上のように構成された制御システムにより降坂路バック制御が実行される。降坂路バック制御は、ECU1により、各種演算に基づいて実行されるものであり、その処理の詳細は、図2−a、図2−bのフローチャートで示される。降坂路バック制御のフローチャートに示される各処理は、イグニッションスイッチがオンされてマイクロコンピュータが起動されると実行される。
先ず、ステップ101では、マイクロコンピュータCMPの初期化がなされ、RAM3に記憶されている各種の演算値がクリアされる。ステップ102では、制御タイマがクリアされ、その後、カウントが開始される。ここでいう制御タイマとは、坂路保持制御および降坂路バック制御の制御周期Tsをカウントするものであり、制御周期Ts毎にこのステップ102以降の各種処理が実行されるようになっている(ステップ118参照)。
ステップ103では、車輪速度センサWS1〜WS4の検出信号、ブレーキスイッチセンサBSの検出信号、スロットルセンサTSのアイドルスイッチ信号、及び傾斜センサGXの検出信号がマイクロコンピュータCMPに読み込まれる。
そして、ステップ104に進み、車輪速度センサWS1〜WS4の検出信号に基づき車輪速度Vw**(**は車輪FL、FR、RL、RRを代表して表したものである。従って、車輪速度Vw**は、4輪それぞれの車輪速度ということを意味する)が演算される。また、車輪速度Vw**に基づいて、車体速度(推定車体速度)が演算される。この車体速度の演算方法には周知となっている様々な手法が採用でき、例えば、従動輪となる前輪側の車輪速度VwFL、VwFRの速度が車体速度として用いられる。さらに、車体速度を微分すること、つまり、車体速度に対する単位時間当りの変化量を求めることで、車体加速度Gwを演算する。
続いて、ステップ105に進み、ステップ103で読み込んだ傾斜センサGXの出力信号Gxおよび車体加速度Gwに基づき傾斜角度Gr(車両の後方側が下方にあるときの傾斜は正の値で、その逆の場合は負の値)が演算される。
ステップ106では、目標車速が演算される。ここでいう目標車速とは、車両がやむを得ず坂路を後退してしまう場合に、車両が速すぎない程度に坂路を後退できるであろう速度を示している。目標車速は、ステップ105で求められた傾斜角度Grに基づいて設定され、傾斜角度Grが大きい程(勾配が急な程)低く設定され、傾斜角度Grが小さい程(勾配が緩やかな程)大きく設定される。
続く、ステップ107では、傾斜角度Grに基づき下り坂か否かが判定される。例えば、傾斜角度Grが正の値であれば、急坂路で車両の後方側が下方にあると判定され、下り坂であると判定される。そして、ステップ107において、肯定判定されればステップ108に進み、否定判定されればステップ117で後述する経過時間のカウント(ステップ109参照)をクリアすると共に坂路保持制御中フラグをリセットした後、ステップ118に進む。
ステップ108では、坂路保持制御中フラグがセットされ、坂路保持制御が実行される。すなわち、下り坂においてドライバがブレーキペダルBPを踏み込んだにも関わらず、車両が後退していきそうな場合や、車両が停止後に坂路を登ろうとしてブレーキペダルBPを離した瞬間に車両が後退してしまうような場合に、それを防止するために所望の制動力を発生させるという制御が成される。この坂路保持制御の詳細については、特開平7−69102号公報に示される方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
続いて、ステップ109では、坂路保持制御が実行されてからの経過時間がカウントされる。この経過時間は、マイクロコンピュータCMPに備えられたカウンタにて計測される。
そして、ステップ110において、経過時間が所定値Aよりも大きいか否かが判定される。ここでいう所定時間Aは、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータの機能限界に達する時間よりも短い時間をいう。つまり、坂路保持制御の実行時間が所定時間Aに達したら、アクチュエータの機能限界に達する可能性があるものとして、ステップ111に進み、ステップ106で設定された目標車速となるように車体速度を調整するという降坂路バック制御を実行すると共に、降坂路バック制御を実行する旨をブザーBZによりドライバに報知する。また、坂路保持制御の実行時間が所定時間Aに達する前であれば、まだアクチュエータの機能限界まで余裕があるものとして、ステップ118に進む。
ステップ111では、ステップ106で設定された目標車速となるように車体速度を調整するという降坂路バック制御が実行される。すなわち、車体速度と目標車体速度との差が無くなるように、ブレーキ液圧制御装置BPCにてホイールシリンダ圧を発生させる。
次いで、ステップ112およびステップ113にて、降坂路バック制御を実行する必要が無いか否かが判定される。具体的には、まず、ステップ112において、車両を停止させる意志があるか否かが判定される。この処理は、ブレーキスイッチセンサBSからの検出信号に基づいて、ブレーキペダルが踏み込まれている状態であるか否かに基づいて判定される。
また、ステップ113では、車両を加速させる意志があるか否かが判定される。この処理は、スロットルセンサTSからのアイドルスイッチ信号に基づいて、アクセルペダルが踏み込まれている状態であるか否かに基づいて判定される。
すなわち、ブレーキペダルやアクセルペダルが踏み込まれている状態であれば、ドライバが気を失ってしまったり、もしくはパニック状態になってしまったりしていないと考えられる。従って、これらの場合には降坂路バック制御を実行しなくても良い。このため、ステップ112やステップ113で肯定判定されれば降坂路バック制御を実行せずにステップ118に進む。
続く、ステップ114では、ステップ106で演算された目標車速がステップ104で求められた実際の車体速度よりも大きいか否かが判定される。目標車速が実際の車体速度よりも大きいのであれば、もう少し車速を上げても問題ないと考えられる。このため、ステップ114で肯定判定されればステップ115に進み、ブレーキ液圧制御装置BPCが発生するW/C圧を減圧させるという処理が実行される。これにより、各車輪FL〜RRに発生させられる制動力が減少するようにブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータが制御され、実際の車体速度が目標車速に近づくように増加していく。
一方、目標車速が実際の車体速度よりも小さいのであれば、車速を下げる必要があると考えられる。このため、ステップ114で否定判定されればステップ116に進み、ブレーキ液圧制御装置BPCが発生するW/C圧を増圧させるという処理が実行される。これにより、各車輪FL〜RRに発生させられる制動力が増加するようにブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータが制御され、実際の車体速度が目標車速に近づくように減少していく。
これらの処理が終了すると、ステップ118において、マイクロコンピュータCMPに備えられた制御タイマのカウント値が制御周期Tsを経過したか否かが判定され、制御周期Tsを超えると、再度、ステップ102に戻ってステップ102以降の処理が繰り返される。
以上のような処理に基づき、降坂路バック制御が実行される。このような降坂路バック制御が実行された場合のタイミングチャートを図3に示す。この図に示されるように、坂路を走行し始めた際には、まだマスタシリンダ圧およびW/C圧が共にゼロであり、坂路保持制御中フラグもセットされていない状態となっている。
そして、車両が坂路の途中で停止したのち、ドライバによるブレーキペダル踏み込みに対して発生するマスタシリンダ圧が低く、坂路から車両が後退しないようにするために必要とされるW/C圧が得られないような場合には、坂路保持制御が実行される。これにより、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられた図示しないアクチュエータが駆動され、W/C圧が増圧される。
続いて、坂路保持状態が所定時間Aの期間中続き、坂路保持の経過時間を計測するカウンタのカウント値が所定時間Aを超えると、坂路保持制御が終了して降坂路バック制御に移行する。そして、実際の車体速度が目標車速となるようにW/C圧が増減制御され、車両が下り坂を下り終えると、降坂路バック制御が解除される。
このように、本実施形態においては、坂路保持制御が実行されてからの経過時間をカウントし、その経過時間が所定値Aよりも大きくなった場合には自動的に坂路保持制御を終了させ、ブザーBZでの警報と共に降坂路バック制御に移行するようにしている。すなわち、坂路保持制御の実行時間が所定時間Aに達したら、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられたアクチュエータの機能限界に達する可能性があるものとして、そのまま坂路保持制御を継続するのではなく降坂路バック制御が実行されるようにしている。このため、アクチュエータの機能限界に達する前に降坂路バック制御に移行することが可能となり、降坂路バック制御中にもブレーキ液圧制御装置BPCに備えられたアクチュエータを有効に機能させ、安全な速度で車両が下り坂を下れるようにできる。
従って、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えられたアクチュエータの機能限界によって車両が下り坂を後退してしまうような状態に陥ることがなく、下り坂を急速度で後退してしまうこともない。従って、坂路保持制御中にドライバが気を失ったり、パニック状態になったとしても、安全な速度で車両が下り坂を後退できるように降坂路バック制御することが可能である。
(他の実施形態)
上記第1実施形態において、坂路保持制御を報知するためのブザーを鳴らすようにしても良い。例えば、ステップ108において坂路保持制御が実行されると同時に車室内に備えられたブザーBZを鳴らすようにすることも可能である。このようにすれば、ブレーキ液圧制御装置BPCに備えらえた図示しないアクチュエータを駆動していることをドライバに報知することが可能であり、ドライバに対してブレーキペダルBPの踏み増しを促すことでアクチュエータの負荷低減を図ることも可能である。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。
本発明の第1実施形態における車両制御システムの全体構成を示した図である。 図1に示す車両制御システムが実行する坂路保持制御および降坂路バック制御のフローチャートである。 図2−aに続く坂路保持制御および降坂路バック制御のフローチャートである。 図2−aおよび図2−bの処理を実行した場合の作動を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…ECU、EG…エンジン、GS…変速装置、BPC…ブレーキ液圧制御装置、FL、FR、RL、RR…車輪、Wfl、Wfr、Wrl、Wrr…ホイールシリンダ、WS1〜WS4…車輪速度センサ、BS…ブレーキスイッチセンサ、GX…傾斜センサ。

Claims (4)

  1. 車両が坂路で停止した際に、該車両が前記坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された降坂路バック制御装置であって、
    前記坂路保持制御を実行している経過時間を計測する経過時間計測手段(1、109)と、
    前記坂路保持制御の経過時間が所定時間(A)を超えたか否かを判定する経過時間判定手段(110)と、
    前記経過時間判定手段にて前記経過時間が前記所定時間を超えたと判定されると、前記坂路保持制御を終了して、前記車両が前記坂路を目標車速で下るように制御する降坂路バック制御を実行する降坂路バック制御手段(1、111〜115)を備え
    前記降坂路バック制御手段は、前記車両が前記坂路を登ろうとする意志があるか否かを検出する加速意志検出手段(113)を備え、
    前記降坂路バック制御手段は、前記加速意志検出手段にて前記意志が検出された場合には、前記坂路保持制御を続けるようになっていることを特徴とする降坂路バック制御装置。
  2. 前記降坂路バック制御手段は、前記車両を停止させようとする意志があるか否かを検出する停止意志検出手段(112)を備え、
    前記降坂路バック制御手段は、前記停止意志検出手段にて前記意志が検出された場合には、前記坂路保持制御を続けるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の降坂路バック制御装置。
  3. 車両が坂路で停止した際に、該車両が前記坂路から後退することを抑制する坂路保持制御を実行するように構成された降坂路バック制御装置であって、
    前記坂路保持制御を実行している経過時間を計測する経過時間計測手段(1、109)と、
    前記坂路保持制御の経過時間が所定時間(A)を超えたか否かを判定する経過時間判定手段(110)と、
    前記経過時間判定手段にて前記経過時間が前記所定時間を超えたと判定されると、前記坂路保持制御を終了して、前記車両が前記坂路を目標車速で下るように制御する降坂路バック制御を実行する降坂路バック制御手段(1、111〜115)を備え、
    前記降坂路バック制御手段は、前記車両を停止させようとする意志があるか否かを検出する停止意志検出手段(112)を備え、
    前記降坂路バック制御手段は、前記停止意志検出手段にて前記意志が検出された場合には、前記坂路保持制御を続けるようになっていることを特徴とする降坂路バック制御装置。
  4. 前記車両に備えられる車輪に対して制動力を発生させるアクチュエータを駆動するための制動力発生手段(BPC)を備え、
    前記降坂路バック制御手段は、前記制動力発生手段にて前記アクチュエータを駆動することによって、前記車輪に対して制動力を発生させ、前記車両が前記坂路を前記目標車速で下るように制御するようになっており、
    前記所定時間は、前記アクチュエータの機能限界とされる時間よりも短く設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の降坂路バック制御装置。
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