JP4214071B2 - ポリエステル繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、耐加水分解性に優れると共に、耐乾熱分解性にも優れ、抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物を代表とする各種工業用織物の構成素材として有用なポリエステル繊維に関するものである。
ポリエステル繊維は、優れた物性を有しているため、抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物、熱処理炉内搬送ベルト用織物およびタイヤコード用簾織物等の各種工業用織物の構成素材として広く使用されてきた。
しかしながら、ポリエステル繊維を高温・多湿など加水分解されやすい条件下で使用される用途、例えば抄紙ドライヤーキャンバスの構成素材として使用した場合は、使用中にポリエステル繊維が加水分解劣化により強度低下を起こすため、長期間の使用に耐えることが困難であった。
このようなポリエステル繊維の欠点である耐加水分解性を向上するために、従来から種々の提案がなされてきた。
例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリ−4−メチルペンテン1,ポリスチレンなどのポリオレフィンを特定量添加したポリエステルモノフィラメント(例えば、特許文献1参照)が知られているが、この技術で得られるモノフィラメント、例えばポリエチレンを添加したポリエチレンテレフタレート製モノフィラメントは、耐加水分解性向上効果が小さく実用的ではない。
また、カルボジイミド化合物を添加することによりポリエステルの耐加水分解性を向上せしめる方法が知られている。例えば、モノまたはビスカルボジイミド化合物を添加し、短時間で混練紡糸することにより未反応カルボジイミドを含有しないフィラメントを形成させる方法(例えば、特許文献2参照)、分子内に3個以上のカルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物を添加する方法(例えば、特許文献3参照)、カルボキシル末端基がカルボジイミドとの反応でキャップされ、遊離のモノおよび/またはビスカルボジイミド化合物30〜200ppmと遊離のポリカルボジイミドまたはなお反応性を有するポリカルボジイミド基を含む反応生成物を少なくとも0.02重量%含有するポリエステル繊維およびフィラメント(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
さらに、特定量のリンを含むポリエステルに特定のカルボジイミド化合物を添加する工業用ポリエステルモノフィラメントの製造方法(例えば、特許文献5参照)、末端カルボキシル基濃度が10当量/ポリエステル106g以下であって、カルボジイミド化合物を未反応の状態で0.005〜1.5重量%含有し、かつ弗素系重合体を0.01〜30重量%含有したポリエステルモノフィラメント(例えば、特許文献6参照)、未反応のモノカルボジイミド化合物(A)を230ppm〜1.5重量%含有し、未反応のポリカルボジイミド化合物および/またはポリエステルのカルボキシル末端基と一部反応し、かつ未反応のカルボジイミド基を有するポリカルボジイミド化合物(B)を0.05〜1.5重量%含有するポリエステルモノフィラメント(例えば、特許文献7参照)、ポリマ成分が、末端カルボキシル基濃度が10当量/106g以下のポリエステル(A)99.8〜60重量%と、フッ素原子を含有しない熱可塑性ポリマ(B)0.2〜40重量%からなり、該ポリマ成分が未反応の状態のカルボジイミド化合物(C)を0.005〜1.5重量%含有するポリエステルモノフィラメント(例えば、特許文献8参照)、シンジオタクチック構造などのポリスチレンと未反応の状態のモノカルボジイミド化合物およびポリカルボジイミド化合物とを特定量含有するポリエステル組成物からなるモノフィラメント(例えば、特許文献9参照)、およびエチレン・アクリル酸エステル共重合体とカルボジイミド化合物を特定量添加したポリエステルモノフィラメント(例えば、特許文献10参照)などが提案され、種々の改善がなされてきた。
しかしながら、前記した各方法により耐加水分解性を改善したポリエステルモノフィラメントであっても、耐乾熱分解性の必要な用途、例えば抄紙ドライヤーの乾燥温度の高い工程における抄紙ドライヤーキャンバスの構成素材として使用しようとする場合や、紙の生産性を高める目的で乾燥温度を従来よりも高温化した抄紙ドライパートに使用される抄紙ドライヤーキャンバスおよび湿紙の接触しない一層高温に曝される耳部の構成素材として使用しようとする場合には、耐加水分解性がいまだに十分ではないばかりか、耐乾熱分解性も不十分であるという問題が残されており、高価なPPSモノフィラメントの使用を余儀なくされていたのが実情である。
特開昭51−136923号公報(第1〜5頁) 特開昭50−95517号公報(第1〜4頁) 特公昭38−15220号公報(第1〜6頁) 特開平4−289221号公報(第1〜7頁) 特開昭57−205518号公報(第1〜9頁) 再公表 国際公開番号 WO 92/07126号公報(第1〜11 頁) 特開平7−216647号公報(第1〜7頁) 特開平7−258524号公報(第1〜43頁) 特開平10−168661号公報(第1〜11頁) 特開平14−20931号公報(第1〜7頁)
本発明は、上述した従来技術における問題点を解決するために検討した結果なされたものであり、従来のものより一層優れた耐加水分解性を有すると共に、耐乾熱分解性にも優れ、抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物などを代表とする各種工業用織物の構成素材として有用なポリエステル繊維、の提供を目的とするものである。
本発明の目的を達成するために本発明によれば、ポリエステル以外の成分として、エチレンと1-オクテンとの共重合体0.3〜20重量%、モノカルボジイミド化合物0.01〜1.5重量%、ポリカルボジイミド化合物0〜3重量%およびフェノール系抗酸化剤を0〜2重量%含有するポリエステル繊維であって、カルボキシル末端基濃度が10当量/ポリエステル繊維106g以下であり、前記ポリカルボジイミド化合物が、このポリカルボジイミド化合物中の未反応のカルボジイミド基(D1)と、ポリエステルのカルボキシル末端基および/またはヒドロキシル末端基とが一部反応しているカルボジイミド基(D2)との合計[(D1)+(D2)]で1分子中に5〜100個のカルボジイミド基を含有することを特徴とするポリエステル繊維が提供される。
なお本発明のポリエステル繊維においては、
前記エチレンと1-オクテンとの共重合体の、DSC法(窒素ガス中、昇温速度10℃/分)融点が50℃以上、かつショアA硬度(ASTM D−2240に準拠)が70以上であること、
前記モノカルボジイミド化合物が、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドであること、
前記ポリカルボジイミド化合物が、カルボジイミド基に対して、フェニル基のオルトの位置がイソプロピル基で置換された芳香族ポリカルボジイミド化合物であること、
前記フェノール系抗酸化剤が、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンであること、および
繊維がモノフィラメントであること
が、いずれも好ましい条件であり、これらの条件の少なくとも一つの条件を満たすことによって、一層優れた効果の取得を期待することができる。
また、本発明のポリエステル繊維は、工業用織物の少なくとも一部の構成素材として使用するためのものであることを特徴とし、なかでも前記工業用織物が抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物から選ばれた少なくとも1種である場合に最良の効果を発揮する。
以下に説明するとおり、本発明のポリエステル繊維は、優れた耐加水分解性を有すると共に、耐乾熱分解性にも優れたものであり、抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物などを代表とする各種工業用織物の構成素材として特に好適であることから、抄紙産業などの産業上における利用価値の高いものである。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のポリエステル繊維におけるポリエステルは、ジカルボン酸成分と、グリコール成分とからなるものである。ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。また、グリコール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。これらのジカルボン酸成分とグリコール成分とを適宜組み合わせて使用することができる。また、上記のジカルボン酸成分の一部を、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、スルホン酸金属塩置換イソフタル酸などで置き換えてもよく、上記のグリコール成分の一部を、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリアルキレングリコールなどで置き換えてもよい。さらに、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、トリメシン酸、硼酸などの鎖分岐剤を少量併用することもできる。なお、ポリエステルは、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリエチレンサクシネートおよびポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステルをも含むものである。
これらの内でも、ジカルボン酸成分の90モル%以上がテレフタル酸からなり、グリコール成分の90モル%以上がエチレングリコールからなるポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)の使用が最も好適である。
ポリエステルには、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、カオリン、ジルコニウム酸、カーボンブラックなどの各種無機粒子や架橋高分子粒子、各種金属粒子などの粒子類のほか、従来公知の金属イオン封鎖剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐光剤、包接化合物、帯電防止剤、各種着色剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤、各種強化繊維類などが添加されていてもよい。
本発明で使用するポリエステルの極限粘度は、通常は0.5以上であればよいが、0.7以上であることが、強度に優れることからより好ましい。ここで、極限粘度とは、o-クロルフェノール溶液中25℃で測定した粘度より求めた極限粘度であり、〔η〕で表わされる値である。
なお、ポリエステル繊維を構成するポリエステルは、溶融重縮合に引き続いて固相重縮合を行ったものであることが好ましい。固相重合を行うことは、ポリエステルの高分子量化と共に、カルボキシル末端基(以下、COOH末端基という)濃度を低減できるためにも好適である。
本発明のポリエステル繊維のCOOH末端基濃度は、10当量(以下、eqという)/ポリエステル繊維106g以下であることから、ポリエステルのカルボキシル末端基濃度は、10当量/ポリエステル106g以下であることが好ましく、5eq/ポリエステル106g以下であることがさらに好ましい。
ここで、ポリエステルのCOOH末端基濃度の測定は、PohlによりANALYTICAL CHEMISTRY 第26巻、1614頁に記載された方法で測定したものである。
本発明のポリエステル繊維は、ポリエステル以外の成分として、エチレンと1−オクテンとの共重合体(以下、ET/OCT共重合体という)を0.3〜20重量%含有するものである。
ET/OCT共重合体は、エチレンと1−オクテンとを原料に、一種のメタロセン触媒系で製造された共重合体であり、比較的均一な分子量分布を有し、可撓性、柔軟性、ゴム弾性、低永久ひずみ、耐熱性などを有する共重合体である。
ET/OCT共重合体は、エチレンと1−オクテンとの共重合比率によって硬度および融点の異なったものが存在し、いずれのものも使用することができるが、なかでもDSC法(窒素ガス中、昇温速度10℃/分)で測定した融点が50℃以上で、ASTM D−2240に準拠して測定したショアA硬度が55以上である共重合体を使用する場合には、得られるポリエステル繊維の強度が良好なものとなるため好ましい。融点が60℃以上でショアA硬度が70以上であることががさらに好ましく、融点が70℃以上でショアA硬度が80以上であることが一層好ましい。
上記したET/OCT共重合体としては、エンゲージ(登録商標)(デュポン ダウ エラストマージャパン社製品)が市販されており、これを入手して使用することができる。
ポリエステル繊維中に含まれるET/OCT共重合体の含有量は、0.3〜20重量%、特に1〜10重量%の範囲が好ましく、含有量が0.3重量%未満ではポリエステル繊維の耐加水分解性が不足し、20重量%を超えるとポリエステル繊維の強度が不足するため好ましくない。
ET/OCT共重合体は、ポリエステル繊維中において微細なフィブリル状に分散し、別に添加されるモノカルボジイミド化合物をその微細な分散体の内部に取り込むことで、モノカルボジイミドがポリエステルのヒドロキシル末端基と副反応して失活消費されることを抑制する作用を有するものであり、ET/OCT共重合体がポリエステル繊維中に存在することにより、ポリエステル繊維中におけるモノカルボジイミド化合物の含有量を増加せしめる作用を奏する。
本発明のポリエステル繊維は、さらにモノカルボジイミド化合物(以下、MCD化合物という)0.01〜1.5重量%を含有する。
本発明のポリエステルモノフィラメントが含有するMCD化合物とは、ポリエステル繊維中において、分子中に1個のカルボジイミド基(−N=C=N−)を含有する化合物である。
MCD化合物としては、1分子中に1個のカルボジイミド基を有する化合物であればいかなるものでもよく、例えば、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert. −ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トリイルカルボジイミドなどが挙げられる。これらのMCD化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択しポリエステル繊維に含有させればよいが、ポリエステルに添加後の安定性から、芳香族骨格を有する化合物が有利な傾向にあり、中でもN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert. −ブチルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミドなどが有利な傾向にあり、特にN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド(以下、TICという)が好適である。このTICは、市販品である Rhein-Chemie社製の“STABAXOL”(登録商標)またはRaschig AG社製の“Stabilizer”(登録商標)7000などを使用することができる。またMCD化合物はET/OCT共重合体に予め高濃度に含有させたマスターバッチとして用いることができる。
本発明のポリエステル繊維が含有するMCD化合物は、ポリエステルの加水分解を促進する触媒作用を有するポリエステル自身のCOOH末端基を反応封鎖・不活性化する作用を有する。
ポリエステルのCOOH末端基は、原料由来、重縮合起因、溶融成型時の熱や加水分解、および湿熱雰囲気中で使用中の加水分解によって発生する。
ポリエステルの加水分解を抑制するためには、溶融成形前のポリエステルにMCD化合物を含有させてCOOH末端基を不活性化すると共に、成形品中にもMCD化合物を含有させることにより、湿熱雰囲気中で使用中の加水分解によって発生するCOOH末端基を不活性化する必要がある。したがって、ポリエステル繊維の耐用期間を延長する上では繊維中にいかに多量のMCD化合物を含有させるかが重要になる。
したがって、ポリエステル繊維中に含まれるMCD化合物の含有量は、0.01〜1.5重量%、特に0.015〜1.2重量%の範囲が好ましく、含有量が0.01重量%未満では耐加水分解性が不足し 、1.5重量%を超えると溶融紡糸が不安定となるため好ましくない。
ここで、本発明にいうポリエステル繊維中のMCD化合物の含有量は次の方法で測定したものである。
(1)100mlメスフラスコに試料約200mgを秤取する、
(2)ヘキサフルオロイソプロパノール/クロロホルム(容量比1/1)2mlを加えて試料を溶解させる、
(3)試料が溶解したら、クロロホルム8mlを加える、
(4)アセトニトリル/クロロホルム(容量比9/1)を徐々に加えポリマを析出させながら100mlとする、
(5)試料溶液を目開き0.45μmのディスクフィルターで濾過し、HPLCで定量分析する。HPLC分析条件は次の通り、
カラム:Inertsil ODS−2 4.6mm×250mm
移動相:アセトニトリル/水(容量比94/6)
流 量:1.5ml/min.
試料量:20μl
検出器:UV(280nm)。
本発明のポリエステル繊維は、さらにポリカルボジイミド化合物を0〜3重量%含有する。ただし、ポリカルボジイミド化合物は、該ポリカルボジイミド化合物中の未反応のカルボジイミド基(D1)と、ポリエステルのCOOH末端基および/またはヒドロキシル末端基とが一部反応しているカルボジイミド基(D2)との合計[(D1)+(D2)]で1分子中に5〜100個のカルボジイミド基を含有するものである。
本発明のポリエステル繊維が含有するポリカルボジイミド化合物(以下、PCD化合物という)としては、例えば、カルボジイミド基に結合するベンゼン環の2,6−位および/または2,4,6−位にイソプロピル基が置換した構造を繰り返し単位とする芳香族PCD化合物、1,3,5−トリス(1-メチルエチル)−2,4−ジイソシアナトベンゼンから合成される芳香族PCD化合物、1,3,5−トリス(1-メチルエチル)−2,4−ジイソシアナトベンゼンと2,6−ジイソプロピルベンゼンジイソシアネートとの混合体から合成される芳香族PCD化合物、1,3,5−トリス(1−メチルエチル)−2,4−ジイソシアナトベンゼンと1,3,5−トリス(イソプロピル)−2,4−ジイソシアナトベンゼンとの混合体から合成される芳香族PCD化合物およびポリ[1,1'−ジシクロヘキシルメタン(4,4'−ジイソシアネート)]から合成される脂環式PCD化合物を好ましく挙げることができる。ただし、これに何ら制限されるものではない。
これらのPCD化合物の中では、カルボジイミド基に結合するベンゼン環の2,6位および/または2,4,6−位にイソプロピル基が置換した構造を繰り返し単位とする芳香族PCD化合物が特に好ましい。
前記カルボジイミド基に結合するベンゼン環の2,6位および/または2,4,6−位にイソプロピル基が置換した構造を繰り返し単位とする芳香族PCD化合物は、例えば平均分子量約3,000 の“STABAXOL”(登録商標)P(Rhein Chemie社製品)、平均分子量約10,000の“STABAXOL”(登録商標)P100(Rhein Chemie社製品)および平均分子量約20,000の“STABILIZER”(登録商標)9000(Raschig社製品)が市販されており、これらを入手して使用することができる。また、前記ポリ[1,1'−ジシクロヘキシルメタン(4,4'−ジイソシアネート)]から合成される脂環式PCD化合物は、例えば“CARBODILITE”(登録商標)HMV-8CA(日清紡績株式会社製品)が市販されており、これらを入手して使用することができる。
これらのPCD化合物は、予めポリエステルに練り込んだマスターバッチとしても市販されており、例えば前記した平均分子量約10,000の“STABAXOL”(登録商標)P100を15重量%含有するPETマスターバッチである“STABAXOL”(登録商標)KE-7646(Rhein Chemie社製品)、および前記した平均分子量約20,000の“STABILIZER”(登録商標)9000を15重量%含有するPETマスターバッチである“STABILIZER”9500(登録商標)(Raschig社製品)などが知られている。またPCD化合物とMCD化合物とはお互いに溶解混合して使用することができる。
PCD化合物の含有量は、目的の耐加水分解性レベルによって0〜3重量%の範囲で調整することができる。PCD化合物の存在によって、ポリエステル繊維の加水分解劣化を一層抑制することができる。ただし、PCD化合物の含有量が3重量%を越えるとポリエステルの溶融粘度が上昇しすぎたり、吐出や成形が困難になるため好ましくない。
本発明のポリエステル繊維は、さらにフェノール系抗酸化剤を0〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%含有する。
本発明におけるフェノール系抗酸化剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、22'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス〔1,1'-ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−〔メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ビス[3,3'−ビス−(4'-ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、および1,3,5−トリス(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオンなどを挙げることができる。ただし、これに何ら制限されるものではない。
これらのフェノール系抗酸化剤の中では、テトラキス−〔メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンが特に好ましい。このテトラキス−〔メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンは、例えば“Irganox”(登録商標)1010(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ社製品)が市販されており、これを入手して使用することができる。
フェノール系抗酸化剤を含有することにより、本発明のポリエステル繊維がさらに十分な耐乾熱分解性を有するものとなる。ただし、フェノール系抗酸化剤の含有量が2重量%を越えると耐加水分解性が低下するため好ましくない。
本発明のポリエステル繊維のCOOH末端基濃度は、10eq/ポリエステル繊維106g以下であり、さらに好ましくは5eq/ポリエステル繊維106g以下である。
本発明のポリエステル繊維の製造は、ポリエステルと、ET/OCT共重合体0.3〜20重量%、MCD化合物0.01〜1.5重量%、PCD化合物0〜3重量%およびフェノール系抗酸化剤0〜2重量%とを溶融混練した後、溶融紡糸することにより行うことができる。
本発明のポリエステル繊維の具体的な製造例としては、例えば、1軸もしくは2軸エクストルダに必要量のポリエステルペレットとET/OCT共重合体ペレットおよび必要に応じて所定量のPCD化合物を高濃度に含有したポリエステルマスタバッチペレットとフェノール系抗酸化剤とを計量供給し、エクストルダの入り口または、エクストルダのバレルの途中から液体状のMCD化合物を計量添加して溶融混練した後、エクストルダ先端に設けた計量ギアポンプを介して紡糸口金より押し出し、冷却・延伸・熱セットを行うなどの方法(以下、製造方法1という)、または、1軸もしくは2軸エクストルダに必要量のポリエステルペレット、ET/OCT共重合体ペレット、必要に応じて粉末状PCD化合物およびフェノール系抗酸化剤とを計量供給し、エクストルダの入り口または、エクストルダのバレルの途中から液体状のMCD化合物を計量添加して溶融混練した後、エクストルダ先端に設けた計量ギアポンプを介して紡糸口金より押し出し、冷却・延伸・熱セットを行うなどの方法などを挙げることができる。これらの方法のうちでは、前記製造方法1が工業的に有利である。
これらの製造方法において、ポリエステル、ET/OCT共重合体、MCD化合物、PCD化合物およびフェノール系抗酸化剤とを溶融混練する時の温度は、ポリエステルの融点以上、295℃以下に調節することが有利であり、275℃〜290℃の範囲に調節するのがさらに有利である。また、溶融してから紡出するまでの滞留時間は7分以下が有利であり、5分以下がさらに有利である。溶融混練温度と溶融してから紡出するまでの滞留時間とを上記の範囲に調節することにより、耐加水分解性と耐乾熱分解性に優れた本発明のポリエステル繊維を好ましく製造することができる。
本発明のポリエステル繊維単糸の繊維軸方向に垂直な断面の形状(以下、断面形状もしくは断面という)は、円、中空、扁平、正方形、T形、Y形、半月状、三角形、5角以上の多角形、多葉状、ドッグボーン状、繭型などいかなる断面形状を有するものでもよい。
本発明のポリエステル繊維の形態は、マルチフィラメント、モノフィラメント、短繊維、綿状および不織布など任意であるが、本発明のポリエステル繊維が抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物を代表とする各種工業用織物の構成素材である場合には、モノフィラメントであることが特に好ましい。ここでいうモノフィラメントは、1本の単糸からなる連続糸である。
本発明のモノフィラメントを工業用織物の構成素材として用いる場合には、モノフィラメントの断面形状が円もしくは扁平の形状であることが好ましい。特に、モノフィラメントを抄紙ドライヤーキャンバスの経糸として用いる場合には、防汚性を有効に発現させることとと、抄紙ドライヤーキャンバスの平坦性という観点から、モノフィラメントの断面形状が扁平なものが好ましく用いられる。ここで扁平とは、楕円、正方形もしくは長方形のことであるが、数学的に定義される正確な楕円、正方形もしくは長方形以外に、概ね楕円、正方形もしくは長方形に類似した形状、例えば正方形および長方形の角を丸くした形状を含むものである。また、楕円の場合は、楕円の中心で直角に交わる長軸の長さ(LD)と短軸の長さ(SD)とが式1.0≦LD/SD≦10を満足する関係にあることが好ましく、正方形もしくは長方形の場合にも、長方形の長辺の長さ(LD)と短辺の長さ(SD)とが式1.0≦LD/SD≦10を満足する関係にあることが好ましい。
モノフィラメント断面の重心を通る線分の長さは、用途によって適宜選択することができるが、0.05〜2.5mmの範囲が好ましい。また、糸の必要強度は用途により異なるが、概ね2cN/dtex以上であることが好ましい。
かくして得られる本発明のポリエステル繊維は、従来のものより耐加水分解性に優れ、かつ十分な耐乾熱分解性を有するものであり、工業用織物の少なくとも一部の構成素材として好適である。
本発明における工業用織物とは、例えば抄紙ワイヤー(紙漉き用の網)、抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物、熱処理炉内搬送ベルト用織物、タイヤコード用簾織物もしくは各種フィルター織物のことである。
ここで、抄紙ワイヤーとは、平織、二重織および三重織など様々な織物として、紙の漉き上げ工程で使用される織物のことで長網あるいは丸網などとして用いられるものである。抄紙ドライヤーキャンバスとは、平織り、二重織および三重織など様々な織物(相前後する緯糸と緯糸とがスパイラル状の経糸用モノフィラメントによって織継がれたスパイラル状織物を含む)として、抄紙機のドライヤー内で紙を乾燥させるために使用される織物のことである。不織布の熱接着工程用ベルト織物とは、不織布を構成する低融点のポリエチレンのような熱接着性繊維を融着させるために不織布を炉中に通過させるための織物であり、平織り、二重織、などの織物である。熱処理炉内搬送ベルト用織物とは、各種半製品の乾燥、熱硬化、殺菌、加熱調理などのために、高温ゾーン内において半製品を搬送する織物のことである。タイヤコード用簾織物とは、自動車タイヤなどの補強剤としてゴム中に埋め込まれる簾状の織物のことであり、各種フィルターとは、高温の液体、気体、粉体等をろ過する織物のことである。
本発明のポリエステル繊維は、これらの中でも高度な耐加水分解性と高度な耐乾熱分解性が要求される抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物から選ばれた工業用織物の少なくとも一部の構成素材として特に好適である。
以下、本発明のポリエステル繊維の好ましい形態であるポリエステルモノフィラメントの実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
なお、以下の実施例における特性値は各実施例の中で特に記さない限り、次に示す方法によって測定したものである。
1.モノフィラメントの引張試験
JIS L1013−1992に準拠して行なった。
(1)サンプルつかみ間隔 25cm
(2)引張速度 30cm/min.
(3)試験温度 20℃
2.モノフィラメントの耐加水分解性
モノフィラメントを100リットルのオートクレーブに入れ、121℃飽和 水蒸気中で14日間、16日間、18日間処理した後、処理後のモノフィラメントの強力を上記のモノフィラメントの引張試験により求め、処理前のモノフィラメントの強力と比較した強力保持率を耐加水分解性の尺度とした(以下、蒸熱処理後の強力保持率という)。蒸熱処理後の強力保持率が高いほど耐加水分解性が優れることを表す。
3.モノフィラメントの耐乾熱分解性
モノフィラメントを熱風循環式耐熱性試験機に入れ、180℃加熱空気中で15日間、18日間、20日間処理した後、処理後のモノフィラメントの強力を上記のモノフィラメントの引張試験により求め、処理前のモノフィラメントの強力と比較した強力保持率を耐乾熱分解性の尺度とした(以下、乾熱処理後の強力保持率という)。乾熱処理後の強力保持率が高いほど耐乾熱分解性が優れることを表す。
〔実施例1〜12,比較例1〕
原料として、公知の溶融重縮合と固相重縮合とによって製造した極限粘度0.94、末端カルボキシル基濃度15eq/106gのポリエチレンテレフタレート乾燥チップ(以下、PETチップという)、ET/OCT共重合体の1種であり融点50℃、ショアA硬度60のエンゲージ(登録商標)(以下“Eng”という)(デュポン ダウ エラストマージャパン(株)製品)ENR8137(ブロッキング防止剤としてペレット表面にタルク1重量%以下含有)、同じくET/OCT共重合体の1種であり融点60℃、ショアA硬度75の“Eng”8200および同じくET/OCT共重合体の1種であり融点98℃、ショアA硬度94の“Eng”8440、MCD化合物としてTIC(“STABAXOL”(登録商標)I(Rhein Chemie社製品))、カルボジイミド基に結合するベンゼン環の2,6−位および/または2,4,6−位にイソプロピル基が置換した構造を繰り返し単位とする芳香族PCD化合物を15重量%含有するPETマスターバッチ(以下、PCD−MBという)である“STABAXOL”(登録商標)KE7646(Rhein Chemie社製品)およびフェノール系抗酸化剤の一種であるテトラキス−〔メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(“Irganox”(登録商標)1010(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ社製品))(以下、IR1010という)を用意した。
前記のPETチップ、ET/OCT共重合体類、KE7646およびIR1010を表1に示した量比で計量しながら、1軸エクストルダーのホッパーおよびホッパー下部のポリマ配管を経由して1軸エクストルダーに連続供給した。同時にホッパー下部のポリマ配管中の上記チップに液体TICを表1に示した量比で計量しながら連続供給した。1軸エクストルダー内で約282℃で3分間溶融混練した溶融ポリマを<ギアポンプを経て紡糸パック内の濾過層を通して円形断面糸用紡糸口金より紡出した。紡出モノフィラメントを70℃の湯浴で冷却後、常法に従い合計5.0倍に延伸および熱セットを行ない、直径0.45mmの断面形状が円形のモノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントの組成および特性を表1に示す。
実施例1〜12および比較例1の結果から、ET/OCT共重合体類とMCD化合物とを含有する本発明のポリエステル繊維であるポリエステルモノフィラメント(実施例10〜12)は、耐加水分解性に優れたものであることがわかる。また、ET/OCT共重合体類とMCD化合物に加えて、PCD化合物を含有する本発明のポリエステルモノフィラメント(実施例4〜6)は、耐加水分解性が一層良好なことがわかる。さらに、ET/OCT共重合体類とMCD化合物に加えてフェノール系抗酸化剤を含有する本発明のポリエステルモノフィラメント(実施例7〜9)は、耐加水分解性と耐乾熱分解性に優れたものであることがわかる。さらにまた、ET/OCT共重合体類、MCD化合物、PCD化合物およびフェノール系抗酸化剤を含有する本発明のポリエステルモノフィラメント(実施例1〜3)は、優れた耐加水分解性と十分な耐乾熱分解性を兼ね備えているものであり、高温高湿雰囲気下で長期間使用される抄紙ドライヤーキャンバスなどの抄紙機に装着される織物類、不織布の熱接着工程用ベルト織物、および熱処理炉内搬送ベルト用織物を代表とする各種工業用織物の少なくとも一部の構成素材用として有用なものであることがわかる。
Figure 0004214071
本発明のポリエステル繊維は、優れた耐加水分解性と十分な耐乾熱分解性を有するものであることから、抄紙ドライヤーキャンバスなどの抄紙機に装着される織物類、不織布の熱接着工程用ベルト織物、および熱処理炉内搬送ベルト用織物を代表とする各種工業用織物の少なくとも一部の構成素材用として有用であり、従来より長期間の使用が可能となり産業用の利用価値の高いものとなる。

Claims (8)

  1. ポリエステル以外の成分として、エチレンと1-オクテンとの共重合体0.3〜20重量%、モノカルボジイミド化合物0.01〜1.5重量%、ポリカルボジイミド化合物0〜3重量%およびフェノール系抗酸化剤を0〜2重量%含有するポリエステル繊維であって、カルボキシル末端基濃度が10当量/ポリエステル繊維106g以下であり、前記ポリカルボジイミド化合物が、このポリカルボジイミド化合物中の未反応のカルボジイミド基(D1)と、ポリエステルのカルボキシル末端基および/またはヒドロキシル末端基とが一部反応しているカルボジイミド基(D2)との合計[(D1)+(D2)]で1分子中に5〜100個のカルボジイミド基を含有することを特徴とするポリエステル繊維。
  2. 前記エチレンと1-オクテンとの共重合体の、DSC法(窒素ガス中、昇温速度10℃/分)融点が50℃以上、かつショアA硬度(ASTM D−2240に準拠)が70以上であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル繊維。
  3. 前記モノカルボジイミド化合物が、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドであることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル繊維。
  4. 前記ポリカルボジイミド化合物が、カルボジイミド基に対して、フェニル基のオルトの位置がイソプロピル基で置換された芳香族ポリカルボジイミド化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のポリエステル繊維。
  5. 前記ポリエステル繊維が含有するフェノール系抗酸化剤が、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のポリエステル繊維。
  6. モノフィラメントであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のポリエステル繊維。
  7. 工業用織物の少なくとも一部の構成素材として使用されるためのものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のポリエステル繊維。
  8. 工業用織物が抄紙ドライヤーキャンバス、不織布の熱接着工程用ベルト織物および熱処理炉内搬送ベルト用織物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項7記載のポリエステル繊維。
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