JP4212680B2 - 冷凍機油組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍機油組成物に関し、さらに詳しくは、冷媒として、ハイドロフルオロカーボン系,フルオロカーボン系,ハイドロカーボン系,エーテル系,二酸化炭素系又はアンモニア系のもの、好ましくは環境汚染で問題となっている冷媒のクロロフルオロカーボン系のものの代替となりうるハイドロフルオロカーボン系のものを用いた場合、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材を用いる潤滑部分の摩耗を低減できる冷凍機油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮型冷凍機は少なくとも圧縮機,凝縮器,膨張機構(膨張弁など),蒸発器、あるいは更に乾燥器から構成され、冷媒と潤滑油の混合液体がこの密閉された系内を循環する構造となっている。従来、圧縮型冷凍機、特に空調器の冷媒としては、クロロジフルオロメタン(以下、R22と称する。)やクロロジフルオロメタンとクロロペンタフルオロエタンの重量比48.8:51.2の混合物(以下、R502と称する。)が多く用いられ、また潤滑油としては、前記の要求特性を満たす種々の鉱油や合成油が用いられてきた。しかしながら、R22やR502は、成層圏に存在するオゾン層を破壊するなど環境汚染をもたらすおそれがあることから、世界的にその規制が厳しくなりつつある。そのため、新しい冷媒として1,1,1,2−テトラフルオロエタン;ジフルオロメタン;ペンタフルオロエタン;1,1,1−トリフルオロエタン(以下、それぞれR134a,R32,R125,R143aと称する。)に代表されるハイドロフルオロカーボンが注目され、それに代わりつつある。このハイドロフルオロカーボン、特にR134a,R32,R125,R143aはオゾン層を破壊するおそれがなく、圧縮型冷凍機用冷媒として好ましいものである。しかしながら、前記ハイドロフルオロカーボンを単独で使用する場合には問題があり、例えば「エネルギー・資源」第16巻,第5号,第474ページには、(1)R22の代替としてR134aを空調機器に適応する場合、運転圧力が低く、R22に比べて能力が約40%、効率は約5%低下する、(2)R32はR22に比べて効率は良いが、運転圧力が高く、微燃性である、(3)R125は不燃性であるが、臨界圧力が低く効率が低くなるなどが報告されている。また、R143aはR32と同様に可燃性の問題がある。
【0003】
圧縮型冷凍機用冷媒としては、現状の冷凍装置の変更なしに使用できることが望ましいが、上記問題により、実際は前記のハイドロフルオロカーボンを混合した冷媒を使用すべきである。すなわち、現行のR22,R502冷媒を代替するためには、効率の面から、可燃性であるR32,R143aを使用し、冷媒全体として不燃性をもたせるため、R125,R134aを前者に混合することが望ましい。The International Symposium on R22 & R502 Alternative Refrigerants, 1994, 166 頁には、R32/R134a混合物の場合、R32の含有量が56重量%以上では可燃性であることが示されている。冷媒組成により一概に規定はできないが、不燃性の面から、R125やR134aなどの不燃性ハイドロフルオロカーボンを45重量%以上含む冷媒が好ましいといえる。
【0004】
一方、冷媒は、冷凍システム内において様々な条件下で使用されるため、混合するハイドロフルオロカーボンの組成が、冷凍システム内各所において大きく異なることは好ましくない。冷凍システム内では、冷媒は気体,液体の両方の状態をとるため、混合するハイドロフルオロカーボン同士の沸点が大きく異なる場合には、混合冷媒の組成は、上記理由により冷凍システム内各所において、大きく異なる可能性がある。
【0005】
R32,R143a,R125及びR134aの沸点は、それぞれ−51.7℃,−47.4℃,−48.5℃及び−26.3℃であり、ハイドロフルオロカーボン混合冷媒系にR134aを使用する場合には、この点で注意が必要である。したがって、R125使用混合冷媒においては、その含有量は20〜80重量%、特に40〜70重量%であることが好ましい。含有量が20重量%未満では不燃性をもたせるために、さらにR134aなどの沸点の大きく異なる冷媒を多量に必要とし、上記理由から好ましくない。また、R125の含有量が80重量%を超えると効率が低下するため好ましくない。
【0006】
これらの点から、これまでのR22冷媒に対する代替としては、R32とR125とR134aとの重量比23:25:52の混合物(以下、R407Cと称する。),重量比25:15:60の混合物,R32とR125との重量比50:50の混合物(以下,R410Aと称する。),R32とR125との重量比45:55の混合物(以下、R410Bと称する。)が好ましく、一方、R502冷媒に対する代替としては、R125とR143aとR134aとの重量比44:52:4の混合物(以下、R404Aと称する。)やR125とR143aとの重量比50:50の混合物(以下、R507と称する。)が好ましい。
【0007】
このハイドロフルオロカーボン系冷媒は、従来の冷媒とは性質を異にし、それと併用される冷凍機油としては、例えば特定の構造を有するポリアルキレングリコール,ポリオールエステル,ポリビニルエーテルなどの基油が検討され使用されている。
しかしながら、ハイドロフルオロカーボン系冷媒は、従来の冷媒に比べ潤滑性能に劣るため、上記の基油に添加して潤滑性を向上させる添加剤の開発が望まれている。従来から冷凍機油に用いられる潤滑性向上剤としては、トリクレジルホスフェート(以下、TCPという),トリフェニルホスフェート(以下、TPPという)などの中性リン酸エステルが一般的であった。しかし、これらの添加剤は摩擦部分の材料が鉄と鉄の組合せに対しては効果があるが、アルミ材の場合には摩擦を低減させる効果はなかった。
【0008】
したがって、冷媒のクロロフルオロカーボン系のものの代替となりうるハイドロフルオロカーボン系のものを用いた場合、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材を用いる潤滑部分の摩耗を低減できる冷凍機油組成物が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたもので、冷媒として、ハイドロフルオロカーボン系,ハイドロカーボン系,エーテル系,二酸化炭素系又はアンモニア系のもの、好ましくは環境汚染で問題となっている冷媒のクロロフルオロカーボン系のものの代替となりうるハイドロフルオロカーボン系のものを用いた場合、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材を用いる潤滑部分の摩耗を低減できる冷凍機油組成物を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、基油に特定のグリセリルエーテル化合物を配合することにより、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出し本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)鉱油及び/又は合成油からなる基油に、下記一般式(I)
R1 −OCH2 CH(OH)CH2 OH ・・・(I)
(式中、R1 は炭素数10〜22のアルキル基を示す。)
で表されるグリセリルエーテル化合物を、組成物全量基準で0.01〜10重量%配合することを特徴とする冷凍機油組成物。
(2)基油が含酸素系合成油である(1)記載の冷凍機油組成物。
(3)含酸素系合成油がポリビニルエーテル、ポリオールエステル、ポリアルキレングリコールから選ばれる少なくとも一種である(2)記載の冷凍機油組成物。
(4)下記一般式(XVI)
【0011】
【化3】
【0012】
(式中、R42は炭素数1〜3の分子内にエーテル結合を有するもしくは有しない炭化水素基を示す。)
で表される構成単位(A)と下記一般式(XVII)
【0013】
【化4】
【0014】
(式中、R43は炭素数3〜20の分子内にエーテル結合を有するもしくは有しない炭化水素基を示す。)
で表される構成単位(B)とを有するポリビニルエーテル共重合体〔ただし、構成単位(A)のR42と構成単位(B)のR43は同一ではない。〕を含む基油に、下記一般式(I)
R1 −OCH2 CH(OH)CH2 OH ・・・(I)
(式中、R1 は炭素数10〜22のアルキル基を示す。)
で表されるグリセリルエーテル化合物を、組成物全量基準で0.01〜10重量%配合することを特徴とする冷凍機油組成物。
(5)構成単位(A)において、R42がエチル基であり、構成単位(B)において、R43がイソブチル基である(4)記載の冷凍機油組成物。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の冷凍機油組成物においては、基油として鉱油及び/又は合成油が用いられる。この鉱油や合成油については、一般に冷凍機油の基油として用いられているものであればよく、特に制限はないが、40℃における動粘度が2〜500mm2 /s、特に5〜200mm2 /s、とりわけ10〜100mm2 /sの範囲にあるものが好適である。また、この基油の低温流動性の指標である流動点については−10℃以下であるのが望ましい。
【0016】
このような鉱油,合成油は各種のものがあり、用途などに応じて適宜選定すればよい。鉱油としては、鉱油としては、例えばパラフィン系鉱油,ナフテン系鉱油,中間基系鉱油などが挙げられ、一方合成油としては、含酸素系合成油及び炭化水素系合成油などが挙げられる。
合成油の中で、含酸素系合成油としては、分子中にエーテル基,ケトン基,エステル基,カーボネート基,ヒドロキシル基などを含有する合成油、さらにはこれらの基とともにヘテロ原子(S,P,F,Cl,Si,Nなど)を含有する合成油が挙げられ、具体的には、▲1▼ポリビニルエーテル,▲2▼ポリオールエステル,▲3▼ポリアルキレングリコール,▲4▼ポリエステル,▲5▼カーボネート誘導体,▲6▼ポリエーテルケトン,▲7▼フッ素化油などである。
【0017】
上記含酸素系合成油については、最後に詳細に説明する。
炭化水素系合成油としては、例えばポリ−α−オレフィンなどのオレフィン系重合物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンなどを挙げることができる。
本発明の冷凍機油組成物においては、基油として前記鉱油を一種用いても二種以上を組み合わせて用いてもよく、また前記合成油を一種用いても二種以上を組み合わせて用いてもよく、あるいは鉱油一種以上と合成油一種以上を組み合わせて用いてもよい。合成油が鉱油よりも好ましいが、特に含酸素系合成油がR−134aなどのフロン冷媒との相溶性がよく、かつ潤滑性能に優れ好適である。中でも、ポリビニルエーテル,ポリオールエステル,ポリアルキレングリコールが好適である。
【0018】
次に、基油に配合されるグリセリルエーテル化合物について説明する。
グリセリルエーテル化合物は、下記一般式(I)
R1 −OCH2 CH(OH)CH2 OH ・・・(I)
で表され、R1 は炭素数10〜22のアルキル基であり、直鎖状でも分岐鎖状どちらでもよい。炭素数が10以下であると、摩耗低減効果が小さく、22を超えると、摩擦低減効果が小さくなるとともに基油への溶解性が劣るので好ましくない。具体的には、各種デシル基,各種ウンデシル基,各種ドデシル基,各種トリデシル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシル,各種ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種オクタデシル基,各種ノナデシル基,各種エイコシル基,各種ヘンエイコシル基,各種ドコシル基を挙げることができ、中でもトリデシル基,イソペンタデシル基,イソオクタデシル基のものが好ましい。
【0019】
上記のグリセリルエーテル化合物は、一種又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリセリルエーテル化合物の配合量は、組成物全量基準で0.01〜10重量%である。この配合量が0.01重量%未満では本発明の目的が充分に発揮されず、10重量%を超えるとその量の割には効果の向上がみられず、また基油に対する溶解性が低下する。好ましい配合量は0.1〜3重量%の範囲である。
【0020】
本発明の冷凍機油組成物には、必要に応じ公知の各種添加剤、例えばリン酸エステル,亜リン酸エステルなどの極圧剤;フェノール系,アミン系の酸化防止剤;さらにはフェニルグリシジルエーテル,シクロヘキセンオキシド,エポキシ化大豆油などのエポキシ化合物などの安定剤;ベンゾトリアゾール,ベンゾトリアゾール誘導体などの銅不活性化剤;シリコーン油,フッ化シリコーン油などの消泡剤などを適宜配合することができる。
【0021】
本発明の冷凍機油組成物が適用される冷凍機に用いられる冷媒としては、ハイドロフルオロカーボン系,フルオロカーボン系,ハイドロカーボン系,エーテル系,二酸化炭素系又はアンモニア系冷媒が用いられるが、これらの中でハイドロフルオロカーボン系冷媒が好ましい。このハイドロフルオロカーボン系冷媒としては、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R134a),ジフルオロメタン(R32),ペンタフルオロエタン(R125)及び1,1,1−トリフルオロエタン(R143a)が好ましく、これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのハイドロフルオロカーボンは、オゾン層を破壊するおそれがなく、圧縮冷凍機用冷媒として好ましいものである。また、混合冷媒の例としては、R32とR125とR134aとの重量比23:25:52の混合物(以下、R407Cと称する。),重量比25:15:60の混合物,R32とR125との重量比50:50の混合物(以下、R410Aと称する。),R32とR125との重量比45:55の混合物(以下、R410Bと称する。),R125とR143aとR134aとの重量比44:52:4の混合物(以下、R404Aと称する。),R125とR143aとの重量比50:50の混合物(以下、R507と称する。)などが挙げられる。
最後に、基油として使用する含酸素系合成油について詳述する。
前記▲1▼のポリビニルエーテルとしては、例えば一般式(II)
【0022】
【化5】
【0023】
(式中、R2 〜R4 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R5 は炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R6 は炭素数1〜20の炭化水素基、aはその平均値が0〜10の数を示し、R2 〜R6 は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよく、またR5 Oが複数ある場合には、複数のR5 Oは同一でも異なっていてもよい。)
で表される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物(1)が挙げられる。
また、上記一般式(II)で表される構成単位と、下記一般式(III)
【0024】
【化6】
【0025】
(式中、R7 〜R10は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、またR7 〜R10は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよい。)
で表される構成単位とを有するブロック又はランダム共重合体からなるポリビニルエーテル化合物(2)も使用することができる。また、上記ポリビニルエーテル系化合物(1)とポリビニルエーテル系化合物(2)との混合物からなるポリビニルエーテル系化合物(3)も使用することができる。
【0026】
前記一般式(II)におけるR2 〜R4 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。ここで炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基のアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種ジメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメチルフェニル基のアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル基,各種メチルベンジル基のアリールアルキル基を挙げることができる。なお、これらのR2 〜R4 としては、特に水素原子が好ましい。
【0027】
一方、一般式(II)中のR5 は、炭素数1〜10、好ましくは2〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を示すが、ここで炭素数1〜10の二価の炭化水素基とは、具体的にはメチレン基;エチレン基;フェニルエチレン基;1,2−プロピレン基;2−フェニル−1,2−プロピレン基;1,3−プロピレン基;各種ブチレン基;各種ペンチレン基;各種ヘキシレン基;各種ヘプチレン基;各種オクチレン基;各種ノニレン基;各種デシレン基の二価の脂肪族基、シクロヘキサン;メチルシクロヘキサン;エチルシクロヘキサン;ジメチルシクロヘキサン;プロピルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素に2個の結合部位を有する脂環式基、各種フェニレン基;各種メチルフェニレン基;各種エチルフェニレン基;各種ジメチルフェニレン基;各種ナフチレン基などの二価の芳香族炭化水素基、トルエン;キシレン;エチルベンゼンなどのアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分と芳香族部分にそれぞれ一価の結合部位を有するアルキル芳香族基、キシレン;ジエチルベンゼンなどのポリアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位を有するアルキル芳香族基などを挙げることができる。これらの中で炭化数2〜4の脂肪族基が特に好ましい。
【0028】
また、炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシメチレン基;メトキシエチレン基;メトキシメチルエチレン基;1,1−ビスメトキシメチルエチレン基;1,2−ビスメトキシメチルエチレン基;エトキシメチルエチレン基;(2−メトキシエトキシ)メチルエチレン基;(1−メチル−2−メトキシ)メチルエチレン基などを好適に挙げることができる。なお、一般式(II)におけるaはR5 Oの繰り返し数を示し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範囲の数である。R5 Oが複数ある場合には、複数のR5 Oは同一でも異なっていてもよい。
【0029】
さらに、一般式(II)におけるR6 は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を示すが、この炭化水素基とは、具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル基のアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,各種メチルシクロヘキシル基,各種エチルシクロヘキシル基,各種プロピルシクロヘキシル基,各種ジメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基,各種メチルフェニル基,各種エチルフェニル基,各種ジメチルフェニル基,各種プロピルフェニル基,各種トリメチルフェニル基,各種ブチルフェニル基,各種ナフチル基などのアリール基、ベンジル基,各種フェニルエチル基,各種メチルベンジル基,各種フェニルプロピル基,各種フェニルブチル基のアリールアルキル基などを挙げることができる。
【0030】
このポリビニルエーテル系化合物(1)は、前記一般式(II)で表される構成単位を有するものであるが、その繰り返し数(重合度)は、所望する動粘度に応じ適宜選択すればよい。また、該ポリビニルエーテル系化合物は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。該モル比が4.2未満では、吸湿性が高くなる場合があり、また7.0を超えると、冷媒との相溶性が低下する場合がある。
【0031】
また、ポリビニルエーテル系化合物(2)は、前記一般式(II)で表される構成単位と前記一般式(III)で表される構成単位とを有するプロック又はランダム共重合体からなるものであって、該一般式(III)において、R7 〜R10は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上記一般式(II)におけるR6 の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。なお、R7 〜R10は構成単位毎に同一でもそれぞれ異なっていてもよい。
【0032】
該一般式(II)で表される構成単位と一般式(III)で表される構成単位とを有するブロックまたはランダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物(2)の重合度は、所望する動粘度に応じて適宜選択すればよい。また、このポリビニルエーテル系化合物は、その炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。該モル比が4.2未満では、吸湿性が高くなる場合があり、また7.0を超えると、冷媒との相溶性が低下する場合がある。
【0033】
さらに、ポリビニルエーテル化合物(3)は、前記ポリビニルエーテル系化合物(1)と前記ポリビニルエーテル系化合物(2)との混合物からなるものであるが、その混合割合については特に制限はない。
本発明に用いられるポリビニルエーテル系化合物(1)及び(2)は、それぞれ対応するビニルエーテル系モノマーの重合、及び対応するオレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーと、対応するビニルエーテル系モノマーとの共重合により製造することができる。ここで用いることができるビニルエーテル系モノマーは、下記一般式(IV)
【0034】
【化7】
【0035】
(式中、R2 〜R6 及びaは、前記と同じである。)
で表されるものである。このビニルエーテル系モノマーとしては、上記ポリビニルエーテル系化合物(1),(2)に対応する各種のものがあるが、例えばビニルメチルエーテル;ビニルエチルエーテル;ビニル−n−プロピルエーテル;ビニル−イソプロピルエーテル;ビニル−n−ブチルエーテル;ビニル−イソブチルエーテル;ビニル−sec−ブチルエーテル;ビニル−tert−ブチルエーテル;ビニル−n−ペンチルエーテル;ビニル−n−ヘキシルエーテル;ビニル−2−メトキシエチルエーテル;ビニル−2−エトキシエチルエーテル;ビニル−2−メトキシ−1−メチルエチルエーテル;ビニル−2−メトキシ−2−メチルエーテル;ビニル−3,6−ジオキサヘプチルエーテル;ビニル−3,6,9−トリオキサデシルエーテル;ビニル−1,4−ジメチル−3,6−ジオキサヘプチルエーテル;ビニル−1,4,7−トリメチル−3,6,9−トリオキサデシルエーテル;ビニル−2,6−ジオキサ−4−ヘプチルエーテル;ビニル−2,6,9−トリオキサ−4−デシルエーテル;1−メトキシプロペン;1−エトキシプロペン;1−n−プロポキシプロペン;1−イソプロポキシプロペン;1−n−ブトキシプロペン;1−イソブトキシプロペン;1−sec−ブトキシプロペン;1−tert−ブトキシプロペン;2−メトキシプロペン;2−エトキシプロペン;2−n−プロポキシプロペン;2−イソプロポキシプロペン;2−n−ブトキシプロペン;2−イソブトキシプロペン;2−sec−ブトキシプロペン;2−tert−ブトキシプロペン;1−メトキシ−1−ブテン;1−エトキシ−1−ブテン;1−n−プロポキシ−1−ブテン;1−イソプロポキシ−1−ブテン;1−n−ブトキシ−1−ブテン;1−イソブトキシ−1−ブテン;1−sec−ブトキシ−1−ブテン;1−tert−ブトキシ−1−ブテン;2−メトキシ−1−ブテン;2−エトキシ−1−ブテン;2−n−プロポキシ−1−ブテン;2−イソプロポキシ−1−ブテン;2−n−ブトキシ−1−ブテン;2−イソブトキシ−1−ブテン;2−sec−ブトキシ−1−ブテン;2−tert−ブトキシ−1−ブテン;2−メトキシ−2−ブテン;2−エトキシ−2−ブテン;2−n−プロポキシ−2−ブテン;2−イソプロポキシ−2−ブテン;2−n−ブトキシ−2−ブテン;2−イソブトキシ−2−ブテン;2−sec−ブトキシ−2−ブテン;2−tert−ブトキシ−2−ブテンなどが挙げられる。これらのビニルエーテル系モノマーは公知の方法により製造することができる。また、オレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーは、下記一般式(V)
【0036】
【化8】
【0037】
(式中、R7 〜R10は前記と同じである。)
で表されるものであり、該モノマーとしては、例えばエチレン,プロピレン,各種ブテン,各種ペンテン,各種ヘキセン,各種ヘプテン,各種オクテン,ジイソブチレン,トリイソブチレン,スチレン,各種アルキル置換スチレンなどを挙げることができる。
本発明に用いられるポリビニルエーテル系化合物としては、次の末端構造を有するもの、すなわちその一つの末端が、一般式(VI)又は(VII)
【0038】
【化9】
【0039】
(式中、R11〜R13は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R11〜R13はたがいに同一でも異なっていてもよく、R16〜R19は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、R16〜R19はたがいに同一でも異なっていてもよい。R14は炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R15は炭素数1〜20の炭化水素基、bはその平均値が0〜10の数を示し、R14Oが複数ある場合には、複数のR14Oは同一でも異なっていてもよい。)
で表され、かつ残りの末端が一般式(VIII)又は(IX)
【0040】
【化10】
【0041】
(式中、R20〜R22は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R20〜R22はたがいに同一でも異なっていてもよく、R25〜R28は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、R25〜R28はたがいに同一でも異なっていてもよい。R23は炭素数1〜10の二価の炭化水素基又は炭素数2〜20の二価のエーテル結合酸素含有炭化水素基、R24は炭素数1〜20の炭化水素基、cはその平均値が0〜10の数を示し、R23Oが複数ある場合には、複数のR23Oは同一でも異なっていてもよい。)
で表される構造を有するもの、及びその一つの末端が、上記一般式(VI)又は(VII)で表され、かつ残りの末端が一般式(X)
【0042】
【化11】
【0043】
(式中、R29〜R31は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよい。)
で表される構造を有するものが好ましい。
このようなポリビニルエーテル系化合物の中で、特に次に挙げるものが本発明の冷凍機油組成物の基油として好適である。
(1)その一つの末端が一般式(VI)又は(VII)で表され、かつ残りの末端が一般式(VIII)又は(IX)で表される構造を有し、一般式(II)におけるR2 〜R4 が共に水素原子、aが0〜4の数、R5 が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR6 が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
(2)一般式(II)で表される構成単位のみを有するものであって、その一つの末端が一般式(VI)で表され、かつ残りの末端が一般式(VIII)で表される構造を有し、一般式(II)におけるR2 〜R4 が共に水素原子、aが0〜4の数、R5 が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR6 が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
【0044】
(3)その一つの末端が一般式(VI)又は(VII)で表され、かつ残りの末端が一般式(X)で表される構造を有し、一般式(II)におけるR2 〜R4 が共に水素原子、aが0〜4の数、R5 が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR6 が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
(4)一般式(II)で表される構成単位のみを有するものであって、その一つの末端が一般式(VI)で表され、かつ残りの末端が一般式(IX)で表される構造を有し、一般式(II)におけるR2 〜R4 が共に水素原子、aが0〜4の数、R5 が炭素数2〜4の二価の炭化水素基及びR6 が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
また、本発明においては、前記一般式(II)で表される構成単位を有し、その一つの末端が一般式(VI)で表され、かつ残りの末端が一般式(XI)
【0045】
【化12】
【0046】
(式中、R32〜R34は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R35及びR37はそれぞれ炭素数2〜10の二価の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R36及びR38はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、d及びeはそれぞれその平均値が0〜10の数を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、また複数のR35Oがある場合には複数のR35Oは同一でも異なっていてもよいし、複数のR37Oがある場合には複数のR37Oは同一でも異なっていてもよい。)
で表される構造を有するポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。さらに、本発明においては、下記一般式(XII)又は(XIII)
【0047】
【化13】
【0048】
(式中、R39は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。)
で表される構成単位からなり、かつ重量平均分子量が300〜3,000(好ましくは300〜2,000)であって、片方の末端が一般式(XIV)又は(XV)
【0049】
【化14】
【0050】
(式中、R40は炭素数1〜3のアルキル基、R41は炭素数1〜8の炭化水素基を示す。)
で表される構造を有するアルキルビニルエーテルの単独重合物又は共重合物からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
また、下記一般式(XVI)
【0051】
【化15】
【0052】
(式中、R42は炭素数1〜3の分子内にエーテル結合を有するもしくは有しない炭化水素基を示す。)
で表される構成単位(A)と下記一般式(XVII)
【0053】
【化16】
【0054】
(式中、R43は炭素数3〜20の分子内にエーテル結合を有するもしくは有しない炭化水素基を示す。)
で表される構成単位(B)とを有するポリビニルエーテル共重合体〔但し、構成単位(A)のR42及び(B)のR43は同一ではない。〕が特に好適に使用される。R42が炭素数1〜3のアルキル基、R43炭素数3〜20のアルキル基の場合が、より好ましく、特にR42がメチル基又はエチル基、R43が炭素数3〜6のアルキル基の場合のポリビニルエーテル共重合体の場合が好適で、中でもR42がエチル基、R43がイソブチル基の場合のポリビニルエーテル共重合体が最適で、その場合構成単位(A)と構成単位(B)との割合は、モル比で95:5〜50:50の範囲が好ましく、95:5〜70:30の範囲がより好ましい。なお、該共重合体は、ランダム体でもブロック体でもよい。
【0055】
前記のポリビニルエーテル系化合物は、前記したモノマーをラジカル重合,カチオン重合,放射線重合などによって製造することができる。例えばビニルエーテル系モノマーについては、以下に示す方法を用いて重合することにより、所望の粘度の重合物が得られる。
重合の開始には、ブレンステッド酸類,ルイス酸類又は有機金属化合物類に対して、水,アルコール類,フェノール類,アセタール類又はビニルエーテル類とカルボン酸との付加物を組み合わせたものを使用することができる。
ブレンステッド酸類としては、例えばフッ化水素酸,塩化水素酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硝酸,硫酸,トリクロロ酢酸,トリフルオロ酢酸などが挙げられる。ルイス酸類としては、例えば三フッ化ホウ素,三塩化アルミニウム,三臭化アルミニウム,四塩化スズ,二塩化亜鉛,塩化第二鉄などが挙げられ、これらのルイス酸類の中では、特に三フッ化ホウ素が好適である。また、有機金属化合物としては、例えばジエチル塩化アルミニウム,エチル塩化アルミニウム,ジエチル亜鉛などが挙げられる。
【0056】
これらと組み合わせる水,アルコール類,フェノール類,アセタール類又はビニルエーテル類とカルボン酸との付加物は任意のものを選択することができる。
ここで、アルコール類としては、例えばメタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノール,イソブタノール,sec−ブタノール,tert−ブタノール,各種ペンタノール,各種ヘキサノール,各種ヘプタノール,各種オクタノールなどの炭素数1〜20の飽和脂肪族アルコール、アリルアルコールなどの炭素数3〜10の不飽和脂肪族アルコールなどが挙げられる。
【0057】
ビニルエーテル類とカルボン酸との付加物を使用する場合のカルボン酸としては、例えば酢酸;プロピオン酸;n−酪酸;イソ酪酸;n−吉草酸;イソ吉草酸;2−メチル酪酸;ピバル酸;n−カプロン酸;2,2−ジメチル酪酸;2−メチル吉草酸;3−メチル吉草酸;4−メチル吉草酸;エナント酸;2−メチルカプロン酸;カプリル酸;2−エチルカプロン酸;2−n−プロピル吉草酸;n−ノナン酸;3,5,5−トリメチルカプロン酸;カプリル酸;ウンデカン酸などが挙げられる。
【0058】
また、ビニルエーテル類は重合に用いるものと同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。このビニルエーテル類と該カルボン酸との付加物は、両者を混合して0〜100℃程度の温度で反応させることにより得られ、蒸留などにより分離し、反応に用いることができるが、そのまま分離することなく反応に用いることもできる。
【0059】
ポリマーの重合開始末端は、水,アルコール類,フェノール類を使用した場合は水素が結合し、アセタール類を使用した場合は水素又は使用したアセタール類から一方のアルコキシ基が脱離したものとなる。またビニルエーテル類とカルボン酸との付加物を使用した場合には、ビニルエーテル類とカルボン酸との付加物からカルボン酸部分由来のアルキルカルボニルオキシ基が脱離したものとなる。
【0060】
一方、停止末端は、水,アルコール類,フェノール類,アセタール類を使用した場合には、アセタール,オレフィン又はアルデヒドとなる。またビニルエーテル類とカルボン酸との付加物の場合は、ヘミアセタールのカルボン酸エステルとなる。
このようにして得られたポリマーの末端は、公知の方法により所望の基に変換することができる。この所望の基としては、例えば飽和の炭化水素,エーテル,アルコール,ケトン,ニトリル,アミドなどの残基を挙げることができるが、飽和の炭化水素,エーテル及びアルコールの残基が好ましい。
【0061】
一般式(IV)で表されるビニルエーテル系モノマーの重合は、原料や開始剤の種類にもよるが、−80〜150℃の間で開始することができ、通常は−80〜50℃の範囲の温度で行うことができる。また、重合反応は反応開始後10秒から10時間程度で終了する。
この重合反応における分子量の調節については、前記一般式(IV)で表されるビニルエーテル系モノマーに対し、水,アルコール類,フェノール類,アセタール類及びビニルエーテル類とカルボン酸との付加物の量を多くすることで平均分子量の低いポリマーが得られる。さらに上記ブレンステッド酸類やルイス酸類の量を多くすることで平均分子量の低いポリマーが得られる。
【0062】
この重合反応は、通常溶媒の存在下に行われる。該溶媒については、反応原料を必要量溶解し、かつ反応に不活性なものであればよく特に制限はないが、例えばヘキサン,ベンゼン,トルエンなどの炭化水素系、及びエチルエーテル,1,2−ジメトキシエタン,テトラヒドロフランなどのエーテル系の溶媒を好適に使用することができる。なお、この重合反応はアルカリを加えることによって停止することができる。重合反応終了後、必要に応じて通常の分離・精製方法を施すことにより、目的とする一般式(II)で表される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物が得られる。
【0063】
本発明に用いるポリビニルエーテル系化合物は、前記したように炭素/酸素モル比が4.2〜7.0の範囲にあるのが好ましいが、原料モノマーの炭素/酸素モル比を調節することにより、該モル比が前記範囲にあるポリマーを製造することができる。すなわち、炭素/酸素モル比が大きいモノマーの比率が大きければ、炭素/酸素モル比の大きなポリマーが得られ、炭素/酸素モル比の小さいモノマーの比率が大きければ、炭素/酸素モル比の小さなポリマーが得られる。
【0064】
また、上記ビニルエーテル系モノマーの重合方法で示したように、開始剤として使用する水,アルコール類,フェノール類,アセタール類及びビニルエーテル類とカルボン酸との付加物と、モノマー類との組合せによっても可能である。重合するモノマーより炭素/酸素モル比が大きいアルコール類,フェノール類などを開始剤として使用すれば、原料モノマーより炭素/酸素モル比の大きなポリマーが得られ、一方、メタノールやメトキシエタノールなどの炭素/酸素モル比の小さなアルコール類を用いれば、原料モノマーより炭素/酸素モル比の小さなポリマーが得られる。
【0065】
さらに、ビニルエーテル系モノマーとオレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーとを共重合させる場合には、ビニルエーテル系モノマーの炭素/酸素モル比より炭素/酸素モル比の大きなポリマーが得られるが、その割合は、使用するオレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーの比率やその炭素数により調節することができる。
【0066】
前記▲2▼のポリオールエステルとしては、少なくとも2個の水酸基を含む多価ヒドロキシ化合物のカルボン酸エステルが挙げられ、例えば一般式(XVIII)
R44〔OCOR45〕f ・・・(XVIII)
(式中、R44は炭化水素基、R45は水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基、fは2〜6の整数を示し、複数の−OCOR45は同一でも異なっていてもよい。)
で表されるものを用いることができる。
【0067】
上記一般式(XVIII)において、R44は炭化水素基を示し、直鎖状,分岐鎖状のいずれでもよく、好ましくは炭素数2〜10のアルキル基である。R45は水素原子又は炭素数1〜22の炭化水素基であり、好ましくは炭素数2〜16のアルキル基である。
上記一般式(XVIII)で表されるポリオールエステルは、一般式(XIX)
R44(OH)f ・・・(XIX)
(式中、R44及びfは前記と同じである。)
で表される多価アルコールと、一般式(XX)
R45COOH ・・・(XX)
(式中、R45は前記と同じである。)
で表されるカルボン酸又はそのエステルや酸ハライドなどの反応性誘導体とを反応させることにより得ることができる。
【0068】
上記一般式(XIX)で表される多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,ネオペンチルグリコール,トリメチロールエタン,トリメチロールプロパン,グリセリン,ペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトール,ソルビトールなどを挙げることができる。一方、(XX)で表されるカルボン酸としては、例えばプロピオン酸,酪酸,ピバリン酸,吉草酸,カプロン酸,ヘプタン酸,3−メチルヘキサン酸,2−エチルヘキサン酸,カプリル酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ラウリル酸,ミリスチン酸,パルミチン酸などを挙げることができる。
【0069】
前記▲3▼のポリアルキレングリコールとしては、下記の一般式(XXI)
R46−〔(OR47)g −OR48〕h ・・・(XXI)
(式中、R46は水素原子,炭素数1〜10のアルキル基,炭素数2〜10のアシル基又は結合部2〜6個を有する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、R47は炭素数2〜4のアルキレン基、R48は水素原子,炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアシル基、hは1〜6の整数、gはg×hの平均値が6〜80となる数を示す。)
で表される化合物を挙げることができる。
【0070】
上記一般式(XXI)において、R46,R47におけるアルキル基は直鎖状,分岐鎖状,環状のいずれであってもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基などを挙げることができる。このアルキル基の炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。好ましいアルキル基の炭素数は1〜6である。
【0071】
また、R46,R48における該アシル基のアルキル基部分は直鎖状,分岐鎖状,環状のいずれであってもよい。該アシル基のアルキル基部分の具体例としては、上記アルキル基の具体例として挙げた炭素数1〜9の種々の基を同様に挙げることができる。該アシル基の炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。好ましいアシル基の炭素数は2〜6である。
【0072】
R46及びR48が、いずれもアルキル基又はアシル基である場合には、R46とR48はたがいに同一でも異なっていてもよい。
さらにhが2以上の場合には、1分子中の複数のR48は同一でも異なっていてもよい。
R46が結合部位2〜6個を有する炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である場合、この脂肪族炭化水素基は鎖状のものでも環状のものであってもよい。結合部位2個を有する脂肪族炭化水素基としては、例えばエチレン基,プロピレン基,ブチレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,ヘプチレン基,オクチレン基,ノニレン基,デシレン基,シクロペンチレン基,シクロヘキシレン基などを挙げることができる。また、結合部位3〜6個を有する脂肪族炭化水素基としては、例えばトリメチロールプロパン,グリセリン,ペンタエリスリトール,ソルビトール;1,2,3−トリヒドロキシシクロヘキサン;1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンなどの多価アルコールから水酸基を除いた残基を挙げることができる。
【0073】
この脂肪族炭化水素基の炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分離が生じる場合がある。好ましい炭素数は2〜6である。
前記一般式(XXI)中のR47は炭素数2〜4のアルキレン基であり、繰り返し単位のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基,オキシプロピレン基,オキシブチレン基を挙げることができる。1分子中のオキシアルキレン基は同一であってもよいし、2個以上のオキシアルキレン基が含まれていてもよいが、1分子中に少なくともオキシプロピレン単位を含むものが好ましく、特にオキシアルキレン単位中に50モル%以上のオキシプロピレン単位を含むものが好適である。なお、2個以上のオキシアルキレン基が含まれる場合はランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。
【0074】
前記一般式(XXI)中のhは1〜6の整数で、R46の結合部位の数に応じて定められる。例えばR46がアルキル基やアシル基の場合、hは1であり、R46が結合部位2,3,4,5及び6個を有する脂肪族炭化水素基である場合、hはそれぞれ2,3,4,5及び6となる。また、gはg×hの平均値が6〜80となる数であり、g×hの平均値が前記範囲を逸脱すると本発明の目的は十分に達せられない場合がある。
【0075】
前記一般式(XXI)で表されるポリアルキレングリコールは、末端に水酸基を有するポリアルキレングリコールを包含するものであり、該水酸基の含有量が全末端基に対して、50モル%以下になるような割合であれば、含有していても好適に使用することができる。この水酸基の含有量が50モル%を超えると吸湿性が増大し、粘度指数が低下する場合がある。
【0076】
一般式(XXI)で表されるポリアルキレングリコールとしては、ポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノメチルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル,及びポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル、さらにはポリオキシプロピレングリコールジアセテートなどが、経済性及び効果の点で好適である。
前記▲4▼のポリエステルとしては、例えば一般式(XXII)
【0077】
【化17】
【0078】
(式中、R49は炭素数1〜10のアルキレン基,R50は炭素数2〜10のアルキレン基又は炭素数4〜20のオキサアルキレン基を示す。)
で表される構成単位を有し、かつ分子量が300〜2,000である脂肪族ポリエステル誘導体を挙げることができる。
【0079】
この一般式(XXII)中のR49は炭素数1〜10のアルキレン基を示すが、具体的にはメチレン基,エチレン基,プロピレン基,エチルメチレン基,1,1−ジメチルエチレン基,1,2−ジメチルエチレン基,n−ブチルエチレン基,イソブチルエチレン基,1−エチル−2−メチルエチレン基,1−エチル−1−メチルエチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基などを挙げることができるが、好ましくは炭素数6以下のアルキレン基である。また、R50は炭素数2〜10のアルキレン基又は炭素数4〜20のオキサアルキレン基を示す。アルキレン基は、具体的にはR49の具体例(但し、メチレン基を除く)と同様であり、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基であり、オキサアルキレン基は具体的には、3−オキサ−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,4−ジメチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ−1,4,7−トリメチル−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,4,7,10−テトラメチル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,4−ジエチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ−1,4,7−トリエチル−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,4,7,10−テトラエチル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,1,4,4−テトラメチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ−1,1,4,4,7,7−ヘキサメチル−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,1,4,4,7,7,10,10−オクタメチル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1,2,4,5−テトラメチル−1,5−ペンチレン基;3,6−ジオキサ−1,2,4,5,7,8−ヘキサメチル−1,8−オクチレン基;3,6,9−トリオキサ−1,2,4,5,7,8,10,11−オクタメチル−1,11−ウンデシレン基;3−オキサ−1−メチル−1,5−ペンチレン基;3−オキサ−1−エチル−1,5−ペンチレン基;3−オキサ−1,2−ジメチル−1,5−ペンチレン基;3−オキサ−1−メチル−4−エチル−1,5−ペンチレン基;4−オキサ−2,2,6,6−テトラメチル−1,7−ヘプチレン基;4,8−ジオキサ−2,2,6,6,10,10−ヘキサメチル−1,11−ウンデシレン基などを挙げることができる。なお、R49,R50は構成単位毎に同じでも異なっていてもよい。
【0080】
さらに、上記一般式(XXII)で表される脂肪族ポリエステル誘導体は、分子量(GPCによる測定値)が300〜2,000であることが望ましい。ここで分子量が300未満のものでは、動粘度が小さすぎ、また2,000を超えるものではワックス状となり、いずれも冷凍機油として好ましくない。
このようなポリエステルについては、国際公開公報WO91/07479号公報に詳細に記載されたものをいずれも使用することができる。
前記▲5▼のカーボネート誘導体としては、例えば一般式(XXIII)
【0081】
【化18】
【0082】
(式中、R51及びR53は、それぞれ炭素数30以下の炭化水素基又は炭素数2〜30のエーテル結合を有する炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R52は炭素数2〜24のアルキレン基、iは1〜100の整数、jは1〜10の整数を示す。)
で表されるポリカーボネートを挙げることができる。
【0083】
上記一般式(XXIII)において、R51及びR53は、それぞれ炭素数30以下の炭化水素基又は炭素数2〜30のエーテル結合を有する炭化水素基であって、炭素数30以下の炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基;各種ノニル基;各種デシル基;各種ウンデシル基;各種ドデシル基,各種トリデシル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシル基,各種ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種オクタデシル基,各種ノナデシル基,各種エイコシル基などの脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基,1−シクロヘキセニル基,メチルシクロヘキシル基,ジメチルシクロヘキシル基,デカヒドロナフチル基,トリシクロデカニル基などの脂環式炭化水素基、フェニル基,各種トリル基,各種キシリル基,メシチル基,各種ナフチル基などの芳香族炭化水素基、ベンジル基,メチルベンジル基,フェニルエチル基,1−メチル−1−フェニルエチル基,スチリル基,シンナミル基などの芳香脂肪族炭化水素基などを挙げることができる。
【0084】
また、炭素数2〜30のエーテル結合を有する炭化水素基としては、例えば一般式(XXIV)
−(R54−O)k −R55 ・・・(XXIV)
〔式中、R54は炭素数2又は3のアルキレン基(エチレン基,プロピレン基,トリメチレン基)、R55は炭素数28以下の脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素基(R51及びR53の具体例で挙げた基と同様のもの)、kは1〜20の整数を示す。〕
で表されるグリコールエーテル基、具体的にはエチレングリコールモノメチルエーテル基,エチレングリコールモノブチルエーテル基,ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル基,トリエチレングリコールモノエチルエーテル基,プロピレングリコールモノメチルエーテル基,プロピレングリコールモノブチルエーテル基,ジプロピレングリコールモノエチルエーテル基,トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル基などを挙げることができる。R51及びR53については、これらの中では、n−ブチル基;イソブチル基;イソアミル基;シクロヘキシル基;イソヘプチル基;3−メチルヘキシル基;1,3−ジメチルブチル基;ヘキシル基;オクチル基;2−エチルヘキシル基などのアルキル基、エチレングリコールモノメチルエーテル基,エチレングリコールモノブチルエーテル基,ジエチレングリコールモノメチルエーテル基,トリエチレングリコールモノメチルエーテル基,プロピレングリコールモノメチルエーテル基,プロピレングリコールモノブチルエーテル基,ジプロピレングリコールモノエチルエーテル基,トリプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル基などのアルキレングリコールモノアルキルエーテル基などが好ましい。
【0085】
また、上記一般式(XXIII)において、R52は炭素数2〜24のアルキレン基であり、具体例としてはエチレン基,プロピレン基,ブチレン基,アミレン基,メチルアミレン基,エチルアミレン基,ヘキシレン基,メチルヘキシレン基,エチルヘキシレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基,テトラデカメチレン基などを挙げることができる。R52Oが複数ある場合は、複数のR52は同一でも異なっていてもよい。
【0086】
この一般式(XXIII)で表されるポリカーボネートは、分子量(重量平均分子量)が300〜3,000、好ましくは400〜1,500のものが好適である。分子量が300未満のものでは、動粘度が小さすぎて潤滑油として不適当であり、逆に3,000を超えるものでは、ワックス状となり潤滑油としての使用が困難となり好ましくない。
【0087】
このポリカーボネートは、各種の方法により製造することができるが、通常は炭酸ジエステルあるいはホスゲンなどの炭酸エステル形成性誘導体と脂肪族二価アルコールを原料として製造される。
これらを用いてポリカーボネートを製造するには、通常のポリカーボネートの製造法に従えばよく、一般にはエステル交換法やホスゲン法によればよい。
【0088】
上記ポリカーボネートは特開平3−217495号公報に詳細に記載されるものをいずれも使用することができる。
さらに、カーボネート誘導体として、一般式(XXV)
R56−O−(R58O)p −CO−(OR59)q −O−R57 ・・・(XXV)
(式中、R56及びR57は、それぞれ炭素数1〜20の脂肪族,脂環式,芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R58及びR59は、それぞれエチレン基又はイソプロピレン基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、p及びqは、それぞれ1〜100の数を示す。)
で表されるグリコールエーテルカーボネートを使用することができる。
【0089】
上記一般式(XXV)において、R56及びR57における脂肪族炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプチル基,各種オクチル基;各種ノニル基;各種デシル基;各種ウンデシル基;各種ドデシル基,各種トリデシル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシル基,各種ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種オクタデシル基,各種ノナデシル基,各種エイコシル基などを挙げることができる。脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロヘキシル基,1−シクロヘキセニル基,メチルシクロヘキシル基,ジメチルシクロヘキシル基,デカヒドロナフチル基,トリシクロデカニル基などを挙げることができる。芳香族炭化水素の具体例としては、フェニル基,各種トリル基,各種キシリル基,メシチル基,各種ナフチル基などを挙げることができる。芳香脂肪族炭化水素基の具体例としては、ベンジル基,メチルベンジル基,フェニルエチル基,スチリル基,シンナミル基などを挙げることができる。
【0090】
上記一般式(XXV)で表されるグリコールエーテルカーボネートは、例えばポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルを、比較的低沸点のアルコールの炭酸エステルの過剰存在下でエステル交換させることによって製造することができる。
上記のグリコールエーテルカーボネートについては、特開平3−149295号公報に詳細に記載されているものをいずれも使用することができる。
さらに、カーボネート誘導体として、一般式(XXVI)
【0091】
【化19】
【0092】
(式中、R60及びR61は、それぞれ炭素数1〜15のアルキル基又は炭素数2〜12の1価のアルコール残基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R62は炭素数2〜12のアルキレン基を示し、rは0〜30の整数を示す。)
で表される炭酸エステルを使用することもできる。
【0093】
上記一般式(XXVI)において、R60及びR61は、それぞれ炭素数1〜15、好ましくは炭素数2〜9のアルキル基又は炭素数2〜12、好ましくは2〜9の1価アルコール残基を示し、R62は炭素数2〜12、好ましくは2〜9のアルキレン基を示し、rは0〜30、好ましくは1〜30の整数を示す。上記条件を満たさない炭酸エステルを使用すると、冷媒との相溶性などの各種性能が劣るため好ましくない。R60及びR61における炭素数1〜15のアルキル基としては、具体的には、メチル基,エチル基,n−プロピル基,n−ブチル基,n−ペンチル基,n−ヘキシル基,n−ヘプチル基,n−オクチル基,n−ノニル基,n−デシル基,n−ウンデシル基,n−ドデシル基,n−トリデシル基,n−テトラデシル基,n−ペンタデシル基,イソプロピル基,イソブチル基,tert−ブチル基,イソペンチル基,イソヘキシル基,イソヘプチル基,イソオクチル基,イソノニル基,イソデシル基,イソウンデシル基,イソドデシル基,イソトリデシル基,イソテトラドシル基,イソペンタデシル基などを挙げることができる。
【0094】
また、炭素数2〜12の2価のアルコール残基としては、具体的には、エチレングリコール;1,3−プロパンジオール;プロピレングリコール;1,4−ブタンジオール;1,2−ブタンジオール;8−メチル−1,3−プロパンジオール;1,5−ペンタンジオール;ネオペンチレングリコール;1,6−ヘキサンジオール;2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール;1,7−ヘプタンジオール;2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール;2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール;1,8−オクタンジオール;1,9−ノナンジオール;1,10−デカンジオール;1,11−ウンデカンジオール;1,12−ドデカンジオールなどの残基を挙げることができる。
【0095】
さらに、R62で表される炭素数2〜12のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基;トリメチレン基;プロピレン基;テトラメチレン基;ブチレン基;2−メチルトリメチレン基;ペンタメチレン基;2,2−ジメチルトリメチレン基;ヘキサメチレン基;2−エチル−2−メチルトリメチレン基;ヘプタメチレン基;2−メチル−2−プロピルトリメチレン基;2,2−ジエチルトリメチレン基;オクタメチレン基;ノナメチレン基;デカメチレン基;ウンデカメチレン基;ドデカメチレン基などの直鎖構造や分岐構造を有するものを挙げることができる。
【0096】
上記炭酸エステルの分子量は特に限定されるものでないが、圧縮機の密封性をより向上させるなどの点から、数平均分子量が200〜3,000のものが好適に使用され、数平均分子量が300〜2,000のものがより好適に使用される。
上記炭酸エステルについては、特開平4−63893号公報に詳細に記載されているものをいずれも使用することができる。
前記▲6▼のポリエーテルケトンとしては、例えば一般式(XXVII)
【0097】
【化20】
【0098】
(式中、Tは1〜8価のアルコール残基、R63は炭素数2〜4のアルキレン基、R64はメチル基又はエチル基、R65及びR67は、それぞれ水素原子、炭素数20以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基で、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、R66は炭素数20以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基を示し、s及びuは0〜30の数、wは1〜8の数、xは0〜7の数、かつw+xは1〜8を満たし、vは0又は1を示す。)
で表される化合物を挙げることができる。
【0099】
上記一般式(XXVII)において、Tは1〜8価のアルコール残基であり、Tを残基とするアルコールとしては、1価アルコールとして、例えばメチルアルコール,エチルアルコール,直鎖又は分岐のプロピルアルコール,直鎖または分岐のブチルアルコール,直鎖又は分岐のペンチルアルコール,直鎖又は分岐のヘキシルアルコール,直鎖又は分岐のヘプチルアルコール,直鎖又は分岐のオクチルアルコール,直鎖又は分岐のノニルアルコール,直鎖又は分岐のデシルアルコール,直鎖又は分岐のウンデシルアルコール,直鎖又は分岐のドデシルアルコール,直鎖又は分岐のトリデシルアルコール,直鎖又は分岐のテトラデシルアルコール,直鎖又は分岐のペンタデシルアルコール,直鎖又は分岐のヘキサデシルアルコール,直鎖又は分岐のヘプタデシルアルコール,直鎖又は分岐のオクタデシルアルコール,直鎖又は分岐のノナデシルアルコール,直鎖又は分岐のエイコシルアルコールなどの脂肪族1価アルコール;フェノール,メチルフェノール,ノニルフェノール,オクチルフェノール,ナフトールなどの芳香族アルコール;ベンジルアルコール,フェニルエチルアルコールなどの芳香脂肪族アルコール;及びこれらの部分エーテル化物などを、2価アルコールとして、例えばエチレングリコール,プロピレングリコール,ブチレングリコール,ネオペンチレングリコール,テトラメチレングリコールなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール,カテコール,レゾルシノール,ビスフェノールA,ビスフェニルジオールなどの芳香族アルコール、及びこれらの部分エーテル化物などを、3価アルコールとして、例えばグリセリン;トリメチロールプロパン;トリメチロールエタン;トリメチロールブタン;1,3,5−ペンタントリオールなどの直鎖又は分岐の脂肪族アルコール,ピロガロール,メチルピロガロール,5−sec−ブチルピロガロールなどの芳香族アルコール及びこれらの部分エーテル化物などを、4価〜8価のアルコールとして、例えばペンタエリスリトール,ジグリセリン,ソルビタン,トリグリセリン,ソルビトール,ジペンタエリスリトール,テトラグリセリン,ペンタグリセリン,ヘキサグリセリン,トリペンタエリスリトールなどの脂肪族アルコール及びこれらの部分エーテル化物などを挙げることができる。
【0100】
また、上記一般式(XXVII)において、R63で示される炭素数2〜4のアルキレン基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、具体例としては、エチレン基;プロピレン基;エチルエチレン基;1,1−ジメチルエチレン基;1,2−ジメチルエチレン基などを挙げることができる。また、R65〜R67で示される炭素数20以下の脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基;エチル基;プロピル基;ブチル基;ペンチル基;ヘプチル基;オクチル基;ノニル基;デシル基;ウンデシル基;ラウリル基;ミリスチル基;パルミチル基;ステアリル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基;イソブチル基;イソアミル基;2−エチルヘキシル基;イソステアリル基;2−ヘプチルウンデシル基などの分岐鎖アルキル基、フェニル基;メチルフェニル基などのアリール基、ベンジル基などのアリールアルキル基などを挙げることができる。
【0101】
一般式(XXVII)において、s及びuは0〜30の数を示し、s,uが30を超えると分子内におけるエーテル基の寄与が増し、冷媒との相溶性,電気絶縁性,吸湿性の面で好ましくない。また、wは1〜8の数、xは0〜7の数であって、w+xは1〜8の関係を満たし、これらの数は平均値を示し、整数には限られない。vは0又は1である。また、s×w個のR63はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、u×w個のR64はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。wが2以上の場合、w個のs,u,v,R65及びR66はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、さらにxが2以上の場合、x個のR67はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0102】
上記一般式(XXVII)で表されるポリエーテルケトンを製造する方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、二級のアルキルオキシアルコールを次亜塩素酸塩と酢酸によって酸化する方法(特開平4−126716号公報)、あるいは水酸化ジルコニウムとケトンを用いて酸化する方法(特開平3−167149号公報)を用いることができる。
【0103】
前記▲7▼のフッ素化油としては、例えばフッ化シリコーン油、パーフルオロポリエーテル、アルカンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの反応化物などを挙げることができる。アルカンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの反応化物の例としては、一般式(XXVIII)
Cn H2n+2 ・・・(XXVIII)
(式中、nは6〜20の整数を示す。)
で表されるアルカンに、一般式(XXIX)
CF2 =CFOCm F2m+1 ・・・(XXIX)
(式中、mは1〜4の整数を示す。)
で表されるパーフルオロアルキルビニルエーテルを反応させて得られる一般式(XXX)
Cn H(2n+2-y)(CF2 −CFHOCm F2m+1)y ・・・(XXX)
(式中、yは1〜4の整数を示し、n及びmは前記と同じである。)
で表される化合物を挙げることができる。
【0104】
上記一般式(XXVIII)で表されるアルカンは直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、その具体例としては、n−オクタン;n−デカン;n−ドデカン;シクロオクタン;シクロドデカン;2,2,4−トリメチルペンタンなどを挙げることができ、一方、一般式(XXIX)で表されるパーフルオロアルキルビニルエーテルの具体例としては、パーフルオロメチルビニルエーテル,パーフルオロエチルビニルエーテル,パーフルオロn−プロピルビニルエーテル,パーフルオロn−ブチルビニルエーテルなどを挙げることができる。
本発明の冷凍機油組成物は、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材を用いる潤滑部分の摩耗を低減できる。また、本発明において、添加剤として、酸化安定性の高いものを使用しているので、冷凍機油組成物の酸化安定性も高いものである。
【0105】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
〔実施例1,参考例a、参考例1,2及び比較例1〕
基油として、ポリビニルエチルエーテル(a)・ポリイソブチルエーテル(b)ランダム共重合体〔a単位/b単位=9/1,動粘度68mm2 /s(40℃),数平均分子量720、PVEと略す。〕及びペンタエリスリトールと2−エチルヘキサン酸,イソノナン酸とのエステル(POEと略す。)を使用し、添加剤として、組成物全量基準で1重量%のグリセリルエーテル(イソオクタデシルグリセリルエーテル)又はTCPを使用して冷凍機油組成物を調製した。その組成物について、冷媒密封式ブロックオンリング試験機を用いて、下記の要領で耐摩耗性能を評価した。その結果を第1表に示す。
〔評価条件〕
材 料 :アルミニウム(A-4032)/アルミニウム(A-4032)の組合せ
油 温 :50℃
荷 重 :50N
滑り速度:0.6m/sec
実験時間:20min
雰囲気 :R134a封入、0.5MPa
【0106】
【表1】
【0107】
〔実施例3、参考例3及び比較例2〕
基油として、ポリビニルエチルエーテル(a)・ポリイソブチルエーテル(b)ランダム共重合体〔a単位/b単位=9/1,動粘度68mm2 /s(40℃),数平均分子量720、PVEと略す。〕を使用し、添加剤として、組成物全量基準で1重量%のグリセリルエーテル(イソオクタデシルグリセリルエーテル)又はTCPを使用して冷凍機油組成物を調製した。その組成物について、冷媒密封式ブロックオンリング試験機を用いて、下記の要領で耐摩耗性能を評価した。その結果を第2表に示す。
〔評価条件〕
材 料 :アルミニウム(A-4032)/鋳鉄の組合せ(ブロック;アルミニウム リング;鋳鉄)
油 温 :50℃
荷 重 :100N
滑り速度:0.6m/sec
実験時間:20min
雰囲気 :R134a封入、0.5MPa
【0108】
【表2】
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、冷媒として、ハイドロフルオロカーボン系,ハイドロカーボン系,エーテル系,二酸化炭素系又はアンモニア系のもの、好ましくは環境汚染で問題となっている冷媒のクロロフルオロカーボン系のものの代替となりうるハイドロフルオロカーボン系のものを用いた場合、優れた潤滑性能を有し、特にアルミニウム材を用いる潤滑部分の摩耗を低減できる冷凍機油組成物を提供することができる。
Claims (2)
- 下記一般式(XVI)
で表される構成単位(A)と下記一般式(XVII)
で表される構成単位(B)とを有するポリビニルエーテル共重合体〔ただし、構成単位(A)のR42と構成単位(B)のR43は同一ではない。〕を含む基油に、下記一般式(I)
R1 −OCH2 CH(OH)CH2 OH・・・(I)
(式中、R1 は炭素数10〜22のアルキル基を示す。)
で表されるグリセリルエーテル化合物を、組成物全量基準で0.01〜10重量%配合することを特徴とする、アルミニウム材を用いる潤滑部分に用いる冷凍機油組成物。 - 構成単位(A)において、R42がエチル基であり、構成単位(B)において、R43がイソブチル基である請求項1記載の冷凍機油組成物。
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