JP4211948B2 - 標的核酸配列の増幅方法 - Google Patents
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Description
文献:EP-A-0 285 057は、ヌクレオチドの構成要素、すなわち糖、プリンまたはピリミジン塩基およびリン酸エステル基の1つに種々の用途、特に標識の用途を持つ官能基を導入することからなる核酸処理方法を開示している。このように処理されて得られたヌクレオチドは、該文献によれば、ポリヌクレオチドに、特にこのヌクレオチドの存在により不安定になる二重らせんを有することなく二本鎖型へと組み込むことができた。
しかしながらこの場合、先行技術によれば、ヌクレオチドに結合している官能基は、立体障害、疎水性相互作用または複合現象などの種々の現象を示し、これらが、該処理ヌクレオチドを組み込んだポリヌクレオチドが、該処理ヌクレオチドが組み込まれていない相当するポリヌクレオチドを認識するであろう大部分の酵素によって認識されることを妨げるものである。
文献:WO−A−92/00989は、標的核酸を増幅させることによって、特に標識されたプローブを得るために、核酸配列を標識するための蛋白質を使用する方法を提案している。該方法によれば、反応性官能基の存在によって天然のヌクレオチドとは異なる修飾ヌクレオチドが使用され、増幅は予め官能化されたプローブを得るために行われ、得られたプローブは蛋白質レベルと反応性官能基によって反応するものである。最後に、修飾ヌクレオチドの反応性官能基は、適当な箇所において保護されていてもよいチオール官能基およびアミノ官能基から選択された求核性官能基である。
該方法の欠点は、幾千のオーダーである分子量を有することによって、その大きさのために、該標識と該官能基との間の共有結合の収率および/または速度が実質的に制限されてしまうことにあり、該問題点は、プローブに組み込まれた修飾ヌクレオチドの数が増すにつれてより問題となるものである。さらに、該標識は、得られたプローブが含有されている反応、特にハイブリダイゼーションを減速してしまう可能性がある。
本発明は、前記の欠点を解消し、特にヌクレオチドの組み込みを妨害せず、その結果として標的とする増幅反応における収率および/または感受性に有意な影響を示さず、さらには標識の組み込みに従来付随していた標識の不安定現象を回避することにより、増幅産物の優れた標識を得ることを可能にする増幅方法を提供する。
かくして、本発明は、
−標的核酸配列と、標的核酸配列に特異的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマーと、1以上のヌクレオチド酵素活性とが少なくとも得られ、
−特に、単一の酵素活性または複数の酵素活性に関して適切な条件下で、標的配列を増幅させる、
標的核酸配列の増幅方法であって、
少なくとも1つの予め官能化したヌクレオチドを含む予め官能化した増幅産物を得るために、少なくとも1つのヌクレオチドが、少なくとも、保護されておらず、かつ、そのヌクレオチドの塩基の所定の部位の少なくとも1つに配置されている、少なくとも1つの共有反応官能の存在により、他のヌクレオチドとは異なる予め官能化したヌクレオチドであることを特徴とする方法に関する。
本発明の有利な方法によれば、この方法はさらに、
−予め官能化したヌクレオチドの反応性官能に特異的な共有結合性の抗反応官能と官能基を含んでなる試薬が得られ、
−官能化した増幅産物を得るために、予め官能化した増幅産物を該試薬と直接または間接的に反応させる行程を含んでなる。
本記載中で用いられるいくつかの用語を以下に定義し、その後、本発明を詳細に説明する。
本発明のヌクレオチドは以下に定義される天然または修飾ヌクレオチド単量体と理解される。
このように、該ヌクレオチド単量体は、その構成要素が糖と、リン酸エステル基と、窒素塩基である天然の核酸ヌクレオチド(その糖はRNAにおいてはリボースであり、またDNAにおいては2’-デオキシリボースであり;その核酸がDNAかRNAかによって、窒素塩基がアデニン、グアニン、ウラシル、シトシンおよびチミンから選択されている)であってもよいし;または、3つの構成要素のうち少なくとも1つで修飾されているヌクレオチドであってもよく(例示すれば、その修飾は、イノシン、メチル-5-デオキシシチジン、デオキシウリジン、ジメチルアミノ-5-デオキシウリジン、ジアミノ-2,6-プリンまたはブロモ-5-デオキシウリジンなどの修飾生成物、およびハイブリダイゼーションが可能な他の種々の修飾塩基が生じてもよい塩基のレベルで、糖のレベル、すなわち例えば少なくとも1つのデオキシリボースでの類似体による置換(例えば:P.E. Nielsen et al., Science, 254, 1497-1500(1991))で、リン酸エステル基、例えばボロネート、アルカリホスホネートまたはホスホロチオエート誘導体のレベルで起こってもよい。
保護基は、ヌクレオシド、ヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドの化学合成において従来より使用される基として理解される(例えば、Chemistry of Nucleosides and Nucleotides, Leroy B. Townsend編, Plenum Press, New York and LondonおよびProtocols for Oligonucleotides and Analogs, Synthesis and Properties, Sudhir Agrawal編, Humana Press, Totowa, New Jerseyを参照)。
本発明の標識官能基は検出可能なシグナルを直接的または間接的に生じることができる分子である。この基は特に放射性同位元素、ペルオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼおよびb-ガラクトシダーゼから選択される酵素、ならびに発色団、発色、蛍光団、蛍光または発光化学化合物、発色、蛍光または発光基質を加水分解できる酵素から選択される酵素、ヌクレオチド塩基類似体およびビオチンなどのリガンドから選択される。
該標識が直接シグナルを生じることができない場合、例えば該標識が酵素である場合は、視認化物質、例えば検出可能な複合体、例えば発色化合物または発光化合物を生じる酵素/基質反応を伴う酵素に対応する基質を加える必要がある。例示すれば、該視認化試薬はオルト-フェニレンジアミンまたはリン酸4-メチルアンベリフェリルであってよい。
この予め官能化したヌクレオチドの共有結合性官能基とこの試薬の抗反応官能基は、それぞれ求電子性および求核性有機化学官能基であり、この逆であってもよい。
該求電子性有機化学官能基は、有利にはアルデヒド、活性化エステル、カルボン酸、イソチオシアネート、ハロアシル誘導体および塩化スルフォニル官能基から選択される。
該求核性有機化学官能基は、有利にはアミノ、チオール、オキシアミノ、ヒドラジンおよびヒドラジド官能基から選択され;好ましくはそれはアルコキシアミノ官能基である。
本発明の1つの変法によれば、修飾されたヌクレオチドの共有結合性官能基はカップリングアームにより塩基に結合されており、かつ/または該試薬の共有結合性の抗反応官能基はカップリングアームにより該官能基に結合している。
該カップリングアームは、特に飽和または不飽和ヒドロカーボン鎖から選択され、適切なところにアミノ、アミドおよびオキシ官能基が挿入されている。
好ましい方法によれば、該共有結合性官能基はオキシアミノ官能基であり、該試薬の共有結合性抗反応官能基はアルデヒド官能基であり、この後者は蛍光または発光官能基などの標識官能基に結合している。
アルデヒド官能基をカップリングアーム-NH-CS-NH-(CH2)3-により官能基に結合させることが有利であり、この試薬の官能基はフルオレセインである。
予め官能化したヌクレオチド産物は、1以上のヌクレオチドを組み込んだ1以上の同一または異なる共有結合性官能基を含んでなればよい。該共有結合性官能基は1以上の同一または異なる試薬と同時に、あるいは順次に反応させることができる。官能化された生成物の標識官能官能基は同時に、あるいは順次に検出することできる。
この標識方法は、特に異なる標的に由来する予め官能化した産物を識別するために、予め官能化した1以上のヌクレオチド産物に適用され得る。
標識された官能化増幅産物は、均一相または不均一相にて、定性的かつ/もしくは定量的に検出することができる。
均一相において、この試薬と予め官能化したヌクレオチド産物とは、同じ液体培地中で相互作用する。不均一相においては、この予め官能化した産物は、固体の支持体に取り込ませる前、または取り込ませた後に試薬と反応させることができ、すなわち直接的または間接的といわれる。固体支持体への取り込みは、吸着、共有結合など公知の手段を用いて、特に固体支持体の表面に用いることのできる共有結合性の抗反応官能基を用いて、またはポリヌクレオチド化合物を用いるハイブリダイゼーションにより達成できる。
管、円錐、くぼみ、マイクロ滴定プレート、シート、チップまたは可溶性ポリマーなどの適した形態の固体支持体はすべて、ポリスチレン、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリスチレンを配合したスチレン-ブタジエン共重合体、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン-アクリロニトリル共重合体およびスチレン-メチル=メチルメタクリレート共重合体から、合成繊維および天然繊維から、多糖類およびセルロース誘導体から、さらにはガラスおよび珪素およびそれらの誘導体から選択される。
本発明の方法の好ましい変法によれば、
標的核酸配列はDNAまたはRNA配列であり、酵素活性はRNA依存性および/またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を含んでなり、
該酵素活性はさらに、一連の逆転写、転写および消化(digestion)反応に従い、標的核酸配列を増幅させるためのリボヌクレアーゼH活性およびDNA依存性RNAポリメラーゼ活性を含んでなる。
リボヌクレアーゼHおよびDNAポリメラーゼの酵素活性は、ある単一の酵素または互いに異なる酵素により提供されてもよい。
例示すれば、本発明の方法は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、RT-PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)またはTMA(転写介在増幅(transcription-mediated amplification))、またはNASBA(核酸配列に基づく増幅(nucleic acid sequence-based amplification))法、もしくは他の酵素増幅法などの当業者に公知の技術に従い、サンプル中の標的核酸を増幅させるために使用することができる。
本発明はまた、予め官能化され、かつ、酵素処理を受けることが可能なヌクレオチド類似体または核酸に関する。
核酸類似体またはヌクレオチドの酵素処理は、その活性がヌクレオチドに結びつけられている少なくとも1つの酵素が関与する間のin vivoまたはin vitroのすべてを含む。このように、それは、ヌクレオチドが、酵素工程中、形質転換されていようといまいと、酵素に対する基質として働く少なくとも1種の酵素工程のあらゆる反応を含んでなり;例示すれば、このような工程は転写、連結反応、伸長および制限などの分子生物学技術で、さらに特には増幅技術(WINN-DEEN, Journal of Clinical Assay, 第19巻, 21-26頁(1996))で使用されるものから選択される。
このように、その活性がヌクレオチドに結びつけられている酵素は、網羅的ではないが特に以下のリストから選択される:大腸菌(E. coli)DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、Taqポリメラーゼ、T7、T4またはT5DNAポリメラーゼ、a、bおよびgウイルスまたは真核細胞ポリメラーゼなどのDNA依存性DNAポリメラーゼ;AMV(トリ骨髄芽球症ウイルス)およびMMLV(モロニーマウス白血病ウイルス)ポリメラーゼなどのRNA依存性DNAポリメラーゼ;T7、T3、SP6、N4およびPBSIIRNAポリメラーゼおよび大腸菌RNAポリメラーゼなどのRNAポリメラーゼ;制限エンドヌクレアーゼおよびRNアーゼ(RNAse)Hなどのヌクレアーゼ活性を有する酵素;またはQ-ベータレプリカーゼ、ターミナルトランスフェラーゼまたはリガーゼなどのその他のポリAポリメラーゼ、レプリカーゼ。
好ましい具体例によれば、ここに参照して組み入れられる国際出願WO91/01384に記載されている、標的RNA核酸配列を増幅させる、または逆転写工程の後に標的DNA核酸配列を増幅させるTMA技術が本発明の方法を適用するために選択される。
本発明によって予め官能化した核酸類似体は式(I)
{式中、
Bは核塩基を表し、
Zはカップリングアームを表し、
nは0または1に等しい整数であり、
Xは核塩基B中の少なくとも1つの部位に結合している共有結合性反応性官能基を表し、
R1はHまたはOHを表し、
R2はH、OH、一リン酸エステル、二リン酸エステルまたは三リン酸エステル基、もしくはO-R基(ここでRは保護基を表す)を表し、
R3はH、保護基、または一リン酸エステル、二リン酸エステルまたは三リン酸エステル基を表す}に相当する。
好ましくは、R1およびR2は各々互いに独立にHまたはOHを表し、かつ、R3は一リン酸エステル、二リン酸エステルまたは三リン酸エステル基を表す。
本発明の予め官能化したヌクレオチドは以下のヌクレオチドから選択される:
−その核塩基がシトシンから誘導され、ピリミジン環の4位の少なくともアミノ基において、保護されておらず、かつ、該ヌクレオチドの酵素処理に有意な影響を有さない少なくとも1つの求核性の共有結合性反応性官能基を含み、該共有結合性反応性官能基がNH2、O-NH2、SH、ヒドラジンおよびヒドラジド官能基から選択され、かつ、該共有結合性官能基が、(-CH2-)n1および(-O-CH2-)n1(ここで、n1は1から12までの間の整数である);(-CH2-O-CH2-)n2、(-CH2-CH2-O-CH2-CH2-)n2、(-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-)n2および(-CH2-O-CH2-CH2-)n2(ここで、n2は1から6までの間の整数である);および-NH-CH2-O-CH2-CH2から選択されるカップリングアームによりピリミジン環の4位にある該アミノ基に結合している核酸。該共有結合性官能基は、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-およびNH-CH2-O-CH2-CH2-から選択されるカップリングアームにより該アミノ基に結合していることが有利である。
−その塩基がウラシルから誘導され、少なくともピリミジン環の5位に、保護されておらず、かつ、酵素処理に有意な影響を及ぼさない少なくとも1つの求核性の共有結合性反応官能基を含み、該共有結合性反応官能基がNH2、O-NH2、SH、ヒドラジンおよびヒドラジド基から選択されることを特徴とし;該共有結合性反応官能基が、-C≡C-CH2-および-C≡C-CH2-NH-CO-CH2-、-CH=CH-CH2-NH-CO-CH2-および-CH2=CH-CH2から選択されるカップリングアームにより該アミノ基に結合していることが有利である核酸。
−その塩基がアデニンから誘導され、ピリミジン環の6位の少なくともアミノ基において、保護されておらず、かつ、酵素処理に有意な影響を及ぼさない少なくとも1つの求核性の共有結合性反応官能基を含み、該共有結合性反応官能基がNH2、O-NH2、SH、ヒドラジンおよびヒドラジド基から選択されることを特徴とし;該共有結合性反応官能基が、(-CH2-)n1および(-O-CH2-)n1(ここで、n1は1から12までの間の整数を表す);(-CH2-O-CH2-)n2、(-CH2-CH2-O-CH2-CH2-)n2、(-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-)n2および(-CH2-CH2-O-CH2-CH2-)n2(ここで、n2は1から6までの間の整数を示す);および(NH-CH2-O-CH2-CH2-から選択されるカップリングアームによって該アミノ基に結合しているヌクレオチド。該共有結合性反応官能基は、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-およびNH-CH2-O-CH2-CH2-から選択されるカップリングアームにより該アミノ基に結合していることが有利であり;好ましくは該カップリングアームは-CH2-CH2-CH2-CH2-である。
本発明はまた、酵素的増幅処理における、前記定義に同じ予め官能化したヌクレオチドの使用に関する。
酵素処理に関しては、予め官能化したヌクレオチド類似体またはヌクレオチドの挙動は、これに対応するヌクレオチド類似体またはヌクレオチドのそれと多かれ少なかれ同じである。これは、酵素に関して生物学的、また化学的に不活性である結果、該類似体またはヌクレオチドの塩基中の部位に導入されている官能基が、その基質に関する酵素の親和性または特異性のいずれかを有意に修飾しないことによるものである。
最後に本発明は、すでに定義したようなヌクレオチドの特殊な使用に関する。好ましくは、それらは以下の文献:EP-0 721 988、WO-95/03426、US-5 409 818およびUS-5 399 491に記載されたものなどの増幅法に使用される。
以下、実施例および添付図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、4位にアミノ手を有するシチジンヌクレオチドを合成する概略スキームを示す。
図2は、4位にアルキルオキシアミノ手を有するシチジンヌクレオチドを合成する概略スキームを示す。
図3は、アミノ交換によるヌクレオチドを合成する概略スキームを示す。
図4は、TMAの感受性におけるCTP-(N4)-C6O2-NH2(27a)の組み込みの効果を示す。
図5は、TMAの感受性におけるCTP-(N4)-C4-NH2(27b)の組み込みの効果を示す。
前記図4および5において、反応あたりの標的コピー数はx軸で示され、反応液(最終反応容量=100マイクロリットル)マイクロリットルあたりの得られた増幅数はy軸で示されている。凡例、例えば、■、□、▲、○、●およびパーセンテージは図4および5の曲線に与えられている。このパーセンテージはTMA増幅反応における天然ヌクレオチドと比較した場合の、予め官能化したヌクレオチドのパーセンテージに相当する。図4および5はそれぞれ、それら各々の天然ヌクレオチドと比較した場合の、種々の比率の27aおよび27bヌクレオチドの存在下で、マイコバクテリウム・ツベルクロシス(Mycobacterium tuberculosis)16S RNAの標的領域から生じた増幅数の、ELOSA法(PCT特許出願WO92/19812に記載)による半定量化の結果を示す。
本発明のいくつかの利点を示す以下の実施例では標識のための官能基を含む試薬について言及するが、もちろん本発明の範囲はこのような特性を持つ官能基に限定されるものではないことが理解されよう。
標識および予め官能化されたヌクレオチドの合成
ヌクレオベースにおけるヌクレオチドを予め官能化するために一般的に使用されている方法は、保護されている反応性官能基を有する保護されたヌクレオシドを合成することからなる。5’位のヒドロキシル官能基の脱保護によって、修飾ヌクレオシドが遊離し、これは最終的にはLudwig−Eckstein法(J. Ludwig, F.Eckstein, J. Org. Chem., 1989,54,631−635)を用いて該部位においてトリホスホリル化される。
2’および3’ヒドロキシル官能基を保護し、しかもベースに導入された鎖の反応性官能基を保護している基の加水分解によって、予め官能化したヌクレオチドトリホスファートが得られる。
I−アデノシン系列
実施例1:アミノ鎖(4)を有するヌクレオシドの合成
合成法:
アデノシンの官能化および保護:
イソプロピリデン(1):(Nucleic Acid Chemistry, part 2. Townsend, Tipson, p. 768, Wiley Interscience)
エチル=オルトホルマート(12.44ml,74.8mmol)を、アルゴン雰囲気下、APTS(3.9g,20.6mmol)を含むアセトン(10ml)中のアデノシン(5g,18.7mmol,アルドリッチ14659−5)の懸濁液に滴下する。一昼夜反応後、1.86mlの27%アンモニアを含む110mlの水を次いで加える。30分間撹拌後、反応媒体を白色結晶が見えるまで濃縮する。冷蔵庫で12時間後、白色沈殿が得られ、これを水中で再結晶する。4.175g(13.5mmol,72%)の生成物(1)が白色粉末の形態で得られる。該生成物はプロトンNMRで同定した。
トリアゾロ(2):(Samano, Miles, Robins, J. Am. Chem. Soc., 1994,116,9331−9332)
アデノシン−イソプロピリデン(1)(1g,3.2mmol)およびアミジン(1.4g,6.5mmol)をピリジン(15ml)中、100℃で48時間、アルゴン雰囲気下、撹拌する。ピリジンを蒸発させ、トルエンで共蒸発させる。得られたオイルを次いで酢酸エチルに溶解し、該有機相をNaCl−飽和水で洗浄する。Na2SO4で乾燥し、濃縮すると、生成物(2)が白色粉末の形態で、60%の収率(700mg,1.9mmol)で得られる。生成物(2)は、質量分析およびプロトンNMRで同定された。
アミジンの合成:(Bartlett and Humphreg, J. Chem. Soc., 1967,1664−1666)
チオニルクロリド(39.96g,24.5ml,0.338mol)を、10℃で、DMF(270ml)中のN,N’−ジホルミルヒドラジン(12g,0.136mol)に滴下する。該混合物は黄色になる。撹拌を2日間続ける。得られた沈殿をろ過し、DMFで洗浄して、次いでエーテルで洗浄する。真空乾燥後、アミジンが95%(28g,0.130mol)の収率で得られる。
トリアゾロのモノ保護ジアミノブタンでの置換
1,4−ジアミノブタンのモノ保護:(3)の合成(Hassen, Nielsen, Ehrbar, Buchardt, Synthesis, 1982,404−405)
1,4−ジアミノブタン(0.113mol,9.94g,11.4ml)のクロロホルム(250ml)中の溶液を0℃に冷却する。ジ−tert−ブチル=ジカーボナート(0.022mol,4.95g,5.22ml)のクロロホルム(250ml)中の溶液を次いで、アルゴン雰囲気下、滴下する。該混合物を室温で一昼夜撹拌する。形成された沈殿をろ過し、ろ液を濃縮する。残さのオイルを飽和塩化ナトリウム水溶液(40ml)に溶解する。二保護生成物をろ過で除去する。水相を次いでエーテル(5X50ml)で抽出する。有機相を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。生成物(3)がオイルの形態で得られ、99%(3.8g,0.0218mol)の収率で得られる。生成物(3)は、質量分析およびプロトンNMRで同定した。
トリアゾロのジアミノブタン−モノbocでの置換:(4)の合成
生成物(2)(500mg,1.4mol)を20mlのアセトニトリルに溶解する。化合物(3)(1.31g,7mmol)を次いで加える。反応媒体を50℃で2日間、加熱し、HPLCで分析する。
アセトニトリルを蒸発後、残さを酢酸エチルに溶解し、該有機相を飽和食塩水で洗浄する。乾燥して、酢酸エチルを蒸発後、残さをシリカゲルのクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン、次いでCH2/MeOH、98/2,95/5(v/v))にかける。濃縮し、ヘキサン中で結晶化すると、生成物(4)が白色粉末の形態で、80%の収率(563mg,1.12mmol)で得られる。ヌクレオシド(4)は、質量分析およびプロトンNMRで同定した。
Eckstein法によるホスホリル化(Ludwig, Eckstein, J. Org. Chem., 1989,54,631−635)
ヌクレオシド(4)(48mg,100mmol)を無水ピリジンに溶解し、該溶液を2回濃縮する。100mlのピリジン、300mlのジオキサンおよびジオキサン中の調製したばかりの2−クロロ−4H−1,2,3−ジオキサホスホリン−4−オン(130ml,130mmol)をアルゴン雰囲気下、添加する。該混合物を20分間撹拌し、0.5Mのトリブチルアンモニウムピロホスファートの無水DMF溶液(320ml)と、130mlのトリブチルアミンを同時に添加する。
該混合物を30分間撹拌後、ピリジン/水(98/2,v/v)混合物中のヨウ素の1%溶液2mlを添加する。混合物を20分間撹拌後、過剰のヨウ素を5%のNaHSO3の水溶液で処理し、撹拌を10分間続ける。該混合物を乾燥するまで濃縮し、水/ジクロロメタン抽出を行う。トリホスファートの形成は、HPLC(勾配:0から35%のBで40分;A=20mM Tris−HCl,pH7.6;B=20mM Tris−HCl,pH7.6 + 0.5M NaCl)で確認する。保持時間=35分。
該混合物を濃縮後、残さを水(10ml)に溶解し、10mlの50%TFAの水溶液を添加し、Bocおよびイソプロピリデン基の脱保護を行う。30分後、TFAを蒸発させ、水で共蒸発させる。19分の保持時間を有する新規な生成物の形成が観察される。
実施例2:オキシアミノ鎖を有するアデノシンヌクレオチドの合成
鎖の合成ルート
生成物(6)の合成
ヒドロキシフタルイミド(10g,0.061mol)をDMF(300ml)に溶解する。K2CO3(1.05当量,9g)を次いで添加する。沈殿形成が観察される。該混合物を50℃で1時間撹拌後、ブロム化誘導体(1当量,9.03g)を添加し、撹拌を50℃で2時間続ける。綿毛を通過させてろ過し、DMFを蒸発させ、残さを酢酸エチルに溶解し、有機相を次いで1N HClで洗浄し、次いで10%のNaHCO3溶液、最後に飽和食塩水で洗浄する。有機相を乾燥させて蒸発させた後、生成物(6)が69%(9.66g)の収率で得られる。これは、プロトンNMR、カーボン13NMR、および質量分析で同定した。
ヒドラジン分解:鎖(7)の調製
生成物(6)(9.51g,0.041mol)を150mlの95%エタノール中に入れる。ヒドラジン(2当量,4ml)を添加すると、当初の沈殿が直ぐに溶解する。フタルヒドラジドの白色沈殿の形成が観察される。該混合物を50℃で3時間反応させた後、ろ過し、沈殿をエタノールで洗浄する。濃縮後、得られたペーストをシリカゲルのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトニトリル:9/1,v/v)で精製する。フリーのオキシアミン(7)を含有するフラクションを濃縮後、エーテル、次いで濃塩酸を添加する。生成物(7)が白色粉末の形態で、40%(2.30g)の収率で得られる。これは、プロトンNMRおよびカーボン13NMRから同定した。
オキシアミンBocの形成における保護
2.3g(0.016mol)の生成物(7)を10mlのジオキサンに溶解する。水酸化ナトリウムの1N水溶液を次いで添加する(2当量:0.032mol,32ml)。
20mlのジオキサンに溶解したジ−tert−ブチル=ジカーボナート(1.2当量,0.019mol,4.18g)を、次いでアルゴン雰囲気下、氷中で滴下する。該混合物を0℃で3時間反応させた後、ジオキサンを蒸発させ、pHを1NのHCl水溶液で3にする。該混合物を次いでエーテルで抽出(3X50ml)する。有機相を次いで1NのHCl水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発後、生成物(8a)が黄色のオイル形態(2.56g,0.013mol,80%)で得られる。これは、プロトンNMRおよびカーボン13NMRで同定した。
LiAlH4を用いたニトリルの還元
化合物(8a)(2.56g,0.013mol)を無水エチルエーテル(50ml)中に溶解する。該混合物を氷浴中で冷却する。LiAlH4(3g,0.079mol)を次いで3回にわけて添加する。撹拌を一昼夜続け、水(10ml)および15%の水酸化ナトリウム水溶液を次いで添加する。白色沈殿が形成され、それをろ過除去後、有機相を飽和食塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発後、生成物(9)がオイル形態(769mg,0.0037mol,29%)で得られる。これは、プロトンNMRおよびカーボン13NMRで同定した。鎖(8b)は、プロトンNMRおよびカーボン13NMRで同定した。
オキシアミン鎖でのトリアゾロの置換
生成物(2)(246mg,0.68mmol)を20mlのアセトニトリルに溶解する。鎖(8b)(700mg,3.43mmol)を次いで添加する。混合物を50℃に保持する。反応をHPLCで追う。非常に反応は緩やかである。1週間後、溶媒を蒸発させる。反応残さを酢酸エチルに溶解し、有機相を飽和食塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥すると、黄色のオイルが得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/メタノール:97/3,v/v)にかける。溶媒を蒸発させた後、生成物(9)が白色粉末の形態(120mg,0.24mmol,35%)で得られる。生成物(9)はプロトンNMRおよび質量分析で同定した。
ヌクレオシド(9)のホスホリル化
実施例1に記載したプロトコール(ヌクレオチド5の調製)を用いて、ヌクレオシド(9)をホスホリル化すると、ヌクレオチド(10)が得られる。
II−ウリジン系列
実施例3:アミン鎖(15)を有するウリジンの合成
合成ルート:
鎖の合成:
5mlのプロパルギルアミン(73mmol)を1NのNaOH/ジオキサン(146ml/50ml)混合物中に溶解する。50mlのジオキサンに溶解した20mlのBoc2Oを次いで、0℃でアルゴン雰囲気下、滴下する。沈殿形成が観察される。8時間後、カーボナートの沈殿をろ過除去し、pHを1Nの塩酸水で3にする。該混合物を次いでジクロロメタンで抽出する。有機相を次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、最後に蒸発させる。生成物(11)がヘキサンを添加することによって沈殿する。8.92g(0.057mmol,79%)が回収される。生成物(11)はプロトンNMRおよび質量分析で同定した。
該鎖のベースへの導入:Heckカップリング(Hobbs, J. Org. Chem., 1989,54,3420−3422)
10mlのDMFを脱気して、アルゴン雰囲気下に置く。ヨードウリジン(1g,2.56mmol,アルドリッチ,85529−7)およびヨウ化銅(97.5mg,0.512mmol)を次いで添加する。反応混合物を暗所に置き、トリエチルアミン(713ml,518mg,5.12mmol)およびBoc鎖(11)(1.2g,7.68mmol)を次いでアルゴン雰囲気下、添加する。該混合物をアルゴン雰囲気下に10分間放置する。反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(296mg,0.256mmol)を添加することによって開始する。反応はHPLCで追う。反応を一昼夜続けた後、DMFを蒸発させ、アセトニトリルで共蒸発させる。得られた残さをシリカゲルのクロマトグラフィーにかける(固体材料負荷、溶出液:ジクロロメタン,ジクロロメタン/メタノール:98/2,95/5,90/10,85/15−v/v)。528mgの生成物(12)(1.3mmol,52%)が、蒸発後に得られる。生成物(12)はプロトンNMRおよび質量分析で同定した。
イソプロピリデン形態の保護(Townsend, Tipson, Nucleic acid chemistry, part 2,p.765, Wiley−interscience)
エチル=オルトホルマート(166ml,148mg,1mmol)をアルゴン雰囲気下、常温で、APTS(9.5mg,0.05mmol)を含有するアセトン(2ml)中の生成物(12)(200mg,0.5mmol)の懸濁液に添加する。反応はTLC(ジクロロメタン/メタノール 90/10)で追う。2時間後、ジクロロメタンを添加し、有機相を10%の炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄する。乾燥し、蒸発後、生成物(13)が黄色の粉末形態(167mg,0.38mmol,76%)で得られる。
Eckstein法によるホスホリル化と脱保護(Ludwig, Eckstein, J, Org. Chem., 1989,54,631−635)
ヌクレオシド(13)(44mg,100mmol)を無水ピリジンに溶解し、該溶液を2回濃縮する。100mlのピリジン、300mlのジオキサンおよびジオキサン中の調製したばかりの2−クロロ−4H−1,2,3−ジオキサホスホリン−4−オン(130ml,130mmol)をアルゴン雰囲気下、添加する。該混合物を20分間撹拌し、0.5Mのトリブチルアンモニウムピロホスファートの無水DMF溶液(320ml)と、130mlのトリブチルアミンを同時に添加する。
該混合物を30分間撹拌後、ピリジン/水(98/2,v/v)混合物中のヨウ素の1%溶液2mlを添加する。混合物を20分間撹拌後、過剰のヨウ素を5%のNaHSO3の水溶液で処理し、撹拌を10分間続ける。該混合物を乾燥するまで濃縮し、水/ジクロロメタン抽出を行う。トリホスファートの形成は、HPLC(勾配:0から35%のBで40分;A=20mM Tris−HCl,pH7.6;B=20mM Tris−HCl,pH7.6 + 0.5M NaCl)で確認する。保持時間=36分。
該混合物を濃縮後、残さを水(10ml)に溶解し、10mlの50%TFAの水溶液を添加し、Bocおよびイソプロピリデン基の脱保護を行う。30分後、TFAを蒸発させ、水で共蒸発させる。20分の保持時間を有する新規な生成物(15)が形成される。
実施例4:アルコキシアミン鎖21を有するウリジンの合成
合成ルート:
カルボキシメトキシアミン−boc(16)の合成(Kurth et al, J. Med. Chem., 1993,1255−1261)
カルボキシメチルアミン塩酸塩(6.6g,60.4mmol)を132mlの水に水酸化ナトリウム(2g,50mmol)およびジオキサン(66ml)の存在下、溶解する。該溶液を氷浴で冷却する。ジ−tert−ブチル=ジカーボナート(13.97g,64.1mmol)のジオキサン(66ml)中の溶液を滴下する。該混合物を常温で一昼夜撹拌する。反応混合物を乾燥するまで濃縮する。250mlの水を得られた沈殿に加え、全体を次いでエーテル(2X250ml)で抽出する。水相を1NのHClでpH3まで酸性化する。該相を次いでエチルエーテル(3X50ml)、次いで酢酸エチル(3X250ml)で抽出する。有機相を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発後、生成物(16)が白色粉末の形態で得られる(10g,52mmol,86%)。生成物(16)は、プロトンNMRで同定した。
ペプチドカップリングによる鎖の合成(Costa, Dominguez, Cutts, Williams, Bowen, J. Med. Chem., 1994,37,314−321)
生成物(16)(2g,10.4mmol)を蒸留したばかりのTHFに溶解する。DCC(2.15g,10.4mmol)を媒体を氷中で冷却後に添加する。該混合物を15分間冷却したまま撹拌する。プロパルギルアミン(714ml,10.4mmol)を次いで添加する。撹拌を常温でアルゴン雰囲気下、2時間続ける。ろ過後、溶媒を蒸発させる。得られた残さをジクロロメタンに溶解し、該溶液を1NのHCl水溶液、次いで5%の炭酸水素ナトリウム水溶液、最後に飽和食塩水で洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥後、ジクロロメタンを蒸発させ、残さをシリカゲルのクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン,60/40,v/v)にかける。生成物(17)が白色粉末の形態で得られる(1.23g,5.4mmol,52%)。生成物(17)は、プロトンNMRおよび質量分析で同定した。
Heckカップリング:Hobbs, J. Org. Chem., 1989,54,3420−3422
10mlのDMFを脱気して、アルゴン雰囲気下に置く。ヨードウリジン(1g,2.56mmol)およびヨウ化銅(97.5mg,0.512mmol)を次いで添加する。反応混合物を暗所に置き、トリエチルアミン(713ml,518mg,5.12mmol)および鎖(17)(1.75g,7.68mmol)を次いでアルゴン雰囲気下、添加する。該混合物をアルゴン雰囲気下に10分間放置する。反応は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム触媒(296mg,0.256mmol)を添加することによって開始する。反応はHPLCで追う。反応を一昼夜続けた後、DMFを蒸発させ、アセトニトリルで共蒸発させる。得られた残さを酢酸エチルに溶解し、有機相を飽和食塩水で洗浄する。酢酸エチルを蒸発後、残さをシリカゲルのクロマトグラフィーにかける(溶出液:ジクロロメタン/メタノール:90/10,85/15,80/20,v/v)。747mgの生成物(18)(1.6mmol,62%)が、蒸発後に得られる。ヌクレオシド(18)はプロトンNMRおよび質量分析で同定した。
イソプロピリデン形態の保護(Townsend, Tipson, Nucleic acid chemistry, part 2, p. 765, Wiley−interscience)
エチル=オルトホルマート(355ml,316mg,2.13mmol)をアルゴン雰囲気下、常温で、APTS(20.2mg,0.10mmol)を含有するアセトン(3ml)中の生成物(18)(500mg,1.06mmol)の懸濁液に添加する。反応はTLC(ジクロロメタン/メタノール 90/10)で追う。3時間後、ジクロロメタンを添加し、有機相を10%の炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄する。乾燥し、蒸発後、生成物(19)が黄色の粉末形態(395mg,0.77mmol,73%)で得られる。保護されたヌクレオシド(19)は、プロトンNMR、カーボン13NMRおよび質量分析で同定した。
Eckstein法によるホスホリル化と脱保護(Ludwig, Eckstein, J. Org. Chem., 1989,54,631−635)
ヌクレオシド(19)(102mg,200mmol)を無水ピリジンに溶解し、該溶液を2回濃縮する。200mlのピリジン、600mlのジオキサンおよびジオキサン中の調製したばかりの2−クロロ−4H−1,2,3−ジオキサホスホリン−4−オン(260ml,260mmol)をアルゴン雰囲気下、添加する。該混合物を20分間撹拌し、0.5Mのトリブチルアンモニウムピロホスファートの無水DMF溶液(640ml)と、260mlのトリブチルアミンを同時に添加する。
該混合物を30分間撹拌後、ピリジン/水(98/2,v/v)混合物中のヨウ素の1%溶液(4ml,314mmol)を添加する。混合物を20分間撹拌後、過剰のヨウ素を5%のNaHSO3の水溶液で処理し、撹拌を10分間続ける。該混合物を乾燥するまで濃縮し、残さを水/ジクロロメタン抽出する。トリホスファートの形成は、HPLC(勾配:0から35%のBで40分;A=20mM Tris−HCl,pH7.6;B=20mM Tris−HCl,pH7.6 + 0.5M NaCl;Waters Protein−Pak 8HR 10X100mm DEAEカラム)で確認する。保持時間=35分。
該混合物を濃縮後、残さを水(5ml)に溶解し、5mlの50%TFAの水溶液を添加し、Bocおよびイソプロピリデン基の脱保護を行う。30分後、TFAを蒸発させ、水で共蒸発させる。HPLCで観察され、30分の保持時間を有する新規な生成物(21)が形成される。該生成物を上記条件下でHPLCで精製し、脱塩する(isocratic milliQ 水, Macherey Nagel C18ヌクレオシルカラム)。
III−シチジン系列
I−アルキルアミノ鎖の存在によって4位が修飾されたヌクレオチドトリホスファートの合成
ベースの4位にアミン化アルキル鎖を導入するために、ベースをCzernecki et al.の方法(S. Czernecki, T. Lediguarher, J. M. Valery, Nucleosides & Nucleotides, 1989,54,631−635)で、[2’,3’−O−イソプロピリデン,5’−O−ブチルジメチルシリル]ウリジンから、トシル基を導入することによって、活性化した。
トシル基のジアミン化アルキル鎖との求核置換、次いで導入された鎖のフリーのアミノ官能基のエチル=トリフルオロアセタートを用いた保護が1工程で行われる。
5’位のヒドロキシル官能基の脱保護によって、修飾ヌクレオシドが遊離され、これは、最終的には、前記の実施例に記載したLudwig−Eckstein法(J. Ludwig, F. Eckstein, J. Org. Chem., 1989,54,631−635)を用いて該位置においてトリホスホリル化される。
4位に導入された鎖のアミノ官能基のおよび2’および3’ヒドロキシル基を保護している基の加水分解によって、所望のヌクレオチドトリホスファートが得られる(図1)。
トランスアミネーションによってヌクレオチドの4位に直接アミン化鎖を導入することからなる他の方法も、ヌクレオチド(33)および(34)の調製に使用された(図3)。
実施例5:[2’,3’−O−イソプロピリデン,5’−O−ブチルジメチルシリル]ウリジン(22)の合成
2’,3’−O−イソプロピリデンウリジン(1mmol,シグマ,I−5127)のピリジン(5ml)溶液をアルゴン雰囲気下、常温で、t−ブチルジメチルシリルクロリドで一昼夜処理する。反応を無水エタノール(2ml)を添加することによって止め、混合物を濃縮し、トルエンで共蒸発させる。生成物(22)をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン 1:1,v:v,Rf=0.3)で精製する。
実施例6:[2’,3’−O−イソプロピリデン,5’−O−ブチルジメチルシリル−4−p−トルエンスルホニル]ウリジン(23)の合成
アセトニトリル(17ml)中の化合物(22)(1mmol)を、炭酸カリウム(1.3mmol,1.3当量)およびp−トルエンスルホニルクロリド(1.2mmol,1.2当量)の存在下、3時間、還流させる。出発化合物が完全に無くなった後、反応混合物を常温で、水(2ml)を添加することによって加水分解し、次いで乾燥するまで蒸発させる。得られた残さを酢酸エチル及び水のパーティション化によって処理し、以下の工程に使用する。
TLC:Rf=0.7(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン 1:1,v:v)。
ヌクレオシド(23)は以下のように特徴づけられる。
プロトン
実施例7:[4−N−アルキルトリフルオロアセチルアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン,5’−O−t−ブチルジメチルシリル]シチジン(24)の合成
ジアミン化アルキル剤(5mmol,5当量)を、常温でアルゴン雰囲気下、ジクロロメタン(5ml)中の化合物(23)(1mmol)の溶液に添加する。5分間撹拌後、過剰量のエチル=トリフルオロアセタート(15mmol,15当量)を反応媒体に添加し、撹拌を15分間続ける。所望のヌクレオシド(24)を、シリカゲルのクロマトグラフィー(溶出液:アセトン/ヘキサン 1:2,v:v,Rf=0.2)で精製する。完全に保護された中間体のヌクレオシド(24)の構造は、プロトンNMRで確認される。
ヌクレオシド(24a)の例:
実施例8:[4−N−アルキルトリフルオロアセチルアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン]シチジン(25)の合成
THF(5ml)に溶解した化合物(24)(1mmol)を、THF中のテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.2mmol,1.2当量)のモル溶液で処理する。常温でアルゴン雰囲気下、3又は4時間撹拌後、反応混合物を酢酸(1当量)で中性化し、次いで乾燥するまで蒸発させる。化合物(25)はシリカゲルのクロマトグラフィー(溶出液:アセトン/ヘキサン 1:1,v:v,Rf=0.3)で精製する。
実施例9:[4−N−アルキルトリフルオロアセチルアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン−5’−O−トリホスファート]シチジン(26)の合成
化合物(25)(0.2mmol)をピリジン(2X1ml)で共蒸発させ、400mlのピリジン/ジオキサン(1:3,v:v)混合物に溶解する。ジオキサホスホリノンクロリド(260μl)を反応混合物に添加する。5から10分後に白色沈殿が形成され、20分撹拌後、DMF中のブチルアンモニウムピロホスファート(0.5M,640μl,1.6当量)を反応混合物に添加し、次いで、トリブチルアミン(230ml)を添加する。30分撹拌後、反応混合物をピリジン/水(98:2,v:v)混合物(4ml)中のヨウ素の1%溶液で酸化し、30分間撹拌をつづける。過剰のヨウ素を5%の重亜硫酸ナトリウムの水溶液で処理し、反応媒体を乾燥するまで濃縮する。得られた残さを水(20ml)に溶解し、該溶液をジクロロメタンで洗浄することによって処理する。水相を回収し、HPLCで分析する(ミリポア5X100mm DEAE 8HRカラム,バッファA:20mMトリス−HCl,pH7.6,バッファB:20mMトリス−HCl,0.5M塩化ナトリウム,pH7.6,流速:0.5ml/分,勾配:0から35%B40分)。保持時間:24から29分。TLC:Rf=0.5,溶出液:プロパノール:水:水酸化アンモニウム(6:3:1,v:v:v)。
実施例10:[4−N−アルキルアミノ−5’−O−トリホスファート]シチジン(27)の合成
アンモニア水(10ml)を、水(20ml)中の化合物(26)(0.2mmol)の溶液に添加し、該混合物を1時間撹拌する。反応媒体を乾燥するまで濃縮し、残さを水(20ml)、次いで50%トリフルオロ酢酸水溶液(10ml)に溶解し、撹拌を30分間続ける。反応媒体を再度濃縮し、次いで水を用いて乾燥するまで蒸発させる。所望の化合物は、HPLCで精製、脱塩する。分析HPLC:保持時間:17から20分。精製:プレパラティブ10X100mmプロテインパック8HR DEAEカラム、実施例9と同様のバッファおよび勾配が使用され、流速は2ml/分である。脱塩:RP18カラム、バッファA:水、バッファB:メタノール。TLC:Rf=0.2、溶出液:プロパノール:水:水酸化アンモニウム(4:5:1,v:v:v)。
II−アルキルオキシアミン化鎖の存在によって4位が修飾されたヌクレオチドトリホスファートの合成
末端がヒドロキシル化されたアルキル鎖をまず、シチジンの4位のトシル基の求核置換によって導入する。次いで、導入された鎖のヒドロキシル官能基とN−フタルアミドヒドロキシルアミンとのミツノブ反応を行った。
相当するアルキルオキシアミン化ヌクシオチドトリホスファートが、アルキルアミン化ヌクレオチドトリホスファート合成と同様の工程(図2)にしたがって、得られる。
実施例11:[4−N−ヘキサニル−6−オール−2’,3’−O−イソプロピリデン−5’−t−ブチルジメチルシリルシチジン(28)の合成
6−アミノヘキサノール(5mmol,5当量)を、常温でアルゴン雰囲気下、ジクロロメタン(5ml)中の化合物(23)(1mmol)の溶液に添加する。反応を30分間進めた後、溶媒を乾燥するまで濃縮し、化合物(28)はシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
実施例12:[4−N−ヘキサニル−6−N−フタルアミドオキシアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン−5’−t−ブチルジメチルシリル]シチジン(29)の合成
ジエチル=アゾジカルボキシラート(DEAD,3mmol,3当量)を常温でアルゴン雰囲気下、THF(10ml)中の、トリフェニルホスフィン(3mmol,3当量)およびN−フタルアミドヒドロキシルアミン(3mmol,3当量)の存在下、化合物(28)(1mmol)の溶液に添加する。1時間撹拌後、溶媒を乾燥するまで濃縮し、化合物(29)をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
実施例13:[4−N−ヘキサニル−6−N−フタルアミドオキシアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン]シチジン(30)の合成
化合物(30)は、実施例8に記載したプロトコールにしたがって合成された。
実施例14:[4−N−ヘキサニル−6−N−フタルアミドオキシアミノ−2’,3’−O−イソプロピリデン−5’−O−トリホスファート]シチジン(31)の合成
化合物(31)は、実施例9に記載したプロトコールにしたがって合成された。分析HPLC(実施例10と同様の条件):保持時間:44分。TLC:Rf=0.5、溶出液:プロパノール:水:水酸化アンモニウム(6:3:1,v:v:v)。
実施例15:[4−N−ヘキサニル−6−オキシアミノ−5’−O−トリホスファート]シチジン(32)の合成
全保護ヌクレオチド(32)を、実施例10に記載したプロトコールにしたがってトリフルオロ酢酸を用いて2’及び3’位を脱保護する。アルコキシアミノ官能基は、ヒドラジンの水溶液中、常温で一昼夜で脱保護される。ヌクレオチド(32)は次いでHPLCで実施例10と同様の条件下、精製される。
実施例16:トランスアミン化による[4−N−(2,2−オキシ−ビス−エチルアミン)−5’−O−トリホスファート]シチジン(33)の合成
シチジントリホスファート(0.1mmol)を、10Mの水酸化ナトリウム溶液で予め7.0にpHを調節した、水(2.5ml)中の2,2’−オキシ−ビス−エチルアミン塩酸塩と重亜硫酸ナトリウム(12mmol,120当量)からなる溶液に添加する。該混合物を次いで37℃で3日間撹拌する。化合物(33)をHPLCで精製して脱塩する(実施例10のHPLC条件参照)。
実施例17:トランスアミン化による[4−N−(アジピン酸ヒドラジド)−5’−O−トリホスファート]シチジン(34)の合成
ヌクレオチド(34)は、実施例16に記載したプロトコールにしたがって、ヒドラジド官能基を導入するためにアジピン酸ジヒドラジド(83mg,0.44mmol)を用いて、トランスアミン化によって調製された。ヌクレオチド(34)はまた、実施例10に記載されたように精製し、脱塩し、その構造はプロトンNMRで確認された。
IV−官能化フルオロホル(fluorophore):
実施例18:フルオレセインアルデヒド(36)の合成
合成ルート:
FITCの保護アルデヒドへのカップリング:
フルオレセインイソチオシアナート(913mg,2.35mmol,アルフォリッチ,F250−2)をアルゴン雰囲気下、無水DMF(10ml)に溶解する。アミノブチルアルデヒドジエチルアセタール(aminobutyraldehyde diethylacetal)(421mg,392ml,235mmol)を次いで添加する。1時間後、DMFを蒸発させ、残さをシリカゲルのクロマトグラフィーにかける(溶出液:ジクロロメタン/メタノール:90/10,v/v)。溶媒蒸発後、生成物(35)がオレンジ色の粉末(1.21g,2.2mmol,94%)で得られる。これは、プロトンNMRと質量分析で同定した。
アルデヒドの脱保護:
保護生成物(35)(342mg,0.62mmol)を20mlの30%酢酸水に入れる。反応を1時間進めた後、溶媒を蒸発させ、アセトニトリルで共蒸発させる。得られた残さをシリカゲルのクロマトグラフィーにかける(溶出液:ジクロロメタン:メタノール/90/10,v/v)。溶媒を蒸発させた後、オレンジ色の粉末(145mg,0.30mol,48%)が得られる。これは、プロトンNMRと質量分析で同定した。
実施例19:予め官能化したポリヌクレオチドの化学合成
出発物質のヌクレオチド2’−デオキシ−8−(ペンテニル)チオアデノシン(38)の合成
出発物質のヌクレオシドは、A. LAAYOUN, J. −L. DECOUT and J.LHOMME, Tetrahedron Lett, 1994,35,4989−4990に記載された方法を用いて得られた前駆体2’−デオキシ−8−メルカプトアデノシン(37)を用いて合成した。
2’−デオキシ−8−メルカプトアデノシン(16.68mmol)を、過剰量の炭酸カリウム(33.00mmol)の存在下、無水DMF(ジメチルホルムアミド)に溶解する。1−ブロモ−4−ペンテン(18.37mmol)をアルゴン雰囲気下添加し、3時間、常温で撹拌しながらインキュベート後、鉱物塩をセライトを用いてろ過し、DMFを蒸発させる。茶色の残さが得られ、ヘキサンで洗浄し、次いでエチルエーテルで洗浄する。生成物をシリカのクロマトグラフィーにかけて精製する(溶出液:ジクロロメタン/メタノール−95/5(v/v)次いで90/10(v/v))。このようにして得られた出発物質のヌクレオチドは通常のスペクトル法を用いて特徴づけられる。
予め官能化されたポリヌクレオチドの化学合成:
予め合成されたヌクレオシドをまず、オリゴヌクレオチドに組み入れる。この最後に、保護された出発物質のヌクレオシドに相当するホスホラミジトシントン(39)が、A. J. ROGERS ”Oligonucleotide synthesis”(1984), pp. 23−24, M. J. GAIT Ed., IRL Press. Oxfordに記載された方法を用いて調製された。
アデニンの環外アミノは、ベンゾイル基で保護され、一方、5’ヒドロキシルはジメトキシトリチルで保護され、3’ヒドロキシルはN,N−ジイソプロピル−2−シアノエチルホスホラミジト基で保護される。
Lが2’−デオキシ−8−(ペンテニル)チオアデノシンであるポリヌクレオチド5’CGCACLCACGC3’が、製造者によって示唆されたプロトコールを用いてMilligen/Biosearch8700装置で、自動的にホスホラミジト法によって合成された。
合成されたポリヌクレオチドは逆相HPLC(セミプレパラティブMacherey Nagel10mmX25cmカラム;C18;5μm孔度;溶出液:pH6の酢酸アンモニウムの0.1M水溶液と混合された0から30%アセトニトリル20分勾配)。ポリヌクレオチドを含むフラクションを集め、凍結乾燥する。
酢酸(水中80%)で常温で10分間オリゴヌクレオチドを処理した後、ポリヌクレオチドの5’位を脱トリチル化し、ポリヌクレオチドを次いで単離して、次いでエーテルで抽出する。
次いで、前の工程に組み入れられたヌクレオチドLを、ヌクレオチドジオール5’CGCACMCACGC3’を得るために活性化する。
340nmolのポリヌクレオチド5’CGCACLCACGC3’を170μlの0.02%のオスミウムテトラオキシド、2μlのN−メチルモルホリン−N−オキシドおよび2μlの3%過酸化水素からなる溶液で処理する。常温で一昼夜インキュベート後、ポリヌクレオチド5’CGCACMCACGC3’を前記条件を用いてHPLCで精製する。
最後に、ポリヌクレオチドアルデヒド5’CGCACNCACGC3’
が、暗所中、200μlの54μM過ヨウ素酸ナトリウムを200μlの110nMオリゴヌクレオチドジオール5’CGCACMCACGC3’の水溶液に添加することによって得られる。15分後、ポリヌクレオチドアルデヒド5’CGCACNCACGC3’をHPLC(セミプレパラティブMacherey Nagel 10mmX25cmカラム;C18;7μm孔度;溶出液:pH6のジハイドロゲンホスファートナトリウムの20mM水溶液と混合された0から30%メタノールの20分勾配)で精製する。
実施例20:実施例19で得られた予め官能化したポリヌクレオチドの標識化:
標識化反応をダンシル核からなり、官能性蛍光基として、ジエチレングリコール鎖によってオキシアミノ(求核性)基に結合した薬剤(40)を用いて行う。該薬剤はD. BOUTURYN et al., Tetrahedron, 1997,53,5485−5492に記載された方法を用いて調製した。
標識化反応は水中、オリゴヌクレオチドに対して幾分過剰量の薬剤(40)(1.5当量)の存在下、行われる。HPLCによって反応の進行をモニターすると、出発化合物が早急になくなり、官能化ポリヌクレオチド(41)に相当する新規生成物が形成される。プロトンNMRスペクトルの分析から、さらにダンシル標識の結合が確認される。
実施例21:転写による予め官能化されたポリヌクレオチドの酵素合成
予め官能化されたヌクレオチド:2’−デオキシ−8−(ブタナール)−チオアデノシン−5’−トリホスファート(43)の合成:
該合成は2’−デオキシ−8−(ペンテニル)チオアデノシン(38)(実施例19参照)を用いて行われる。出発物質のヌクレオチド(42)は、J. LUDWIG and F. ECKSTEIN, J. Org. Chem., 1989,54,631−635に記載された方法を用いて得られる。
予め官能化されたヌクレオチド(43)を得るために必要な酸化工程は実施例19に記載したように行われる。
予め官能化したヌクレオチド(43)の酵素的組み込み:
a)プロモーターを有するDNA鋳型の作製:
標準プライマーおよび標準プライマー配列の上流にファージT7RNAポリメラーゼに関するプロモーターのセンス配列を有するプライマーを用い、直鎖状pGEMプラスミドに含有される遺伝子HIVgagについてPCRを行った。
プライマー配列:
この結果、158塩基対の生成物が得られ、フェノール/クロロホルムを用いてそれを抽出し、ミクロコン30を通すことにより精製する。
b)転写反応:
エッペンドルフ管内で、40mMトリス塩酸緩衝液、pH8.1、20mM MgCl2、5mMジチオスレイトール、1mMスペルミジン、8%ポリエチレングリコール、0.01%トリトンX100、50μg/mlのウシ血清アルブミン/ml中、最終容量25μlで転写反応を行った。予め官能化したヌクレオチド(43)および4種のリボヌクレオチド(CTP,GTP,ATPおよびUTP)をそれぞれ1.33Mmおよび各リボヌクレオチドについては4mMの濃度で加える。PCR鋳型は109コピー/μlの濃度で加え、ファージT7RNAポリメラーゼ(特許出願FR 97 04166)は1u/μlの濃度で加える。この反応物を37℃にて60分間インキュベートする。DNA鋳型を破壊するために、O.5uのDNアーゼ1/μlを培地に加える。サンプルのインキュベーションを37℃にて15分間続ける。得られたRNAはセファデックス(Sephadex)G50を通すことにより精製する。
平行して、T7RNAポリメラーゼを加えない反応により、第一の対照実験を行う。行われた転写のための対照として、いずれの活性化したヌクレオチドも用いずに第二の対照実験を行う。
精製した転写産物は実施例2に記載の実験方法を用いて標識し、アガロースゲルにおける電気詠動移動に続き、紫外線下で視認化する。
実施例22:TMA増幅反応中の予め官能化したポリヌクレオチドの合成
TMA増幅産物を強力に標識するために、予め官能化したヌクレオチド27a(CTP-(N4)-C6O2-NH2)、27b(CTP-(N4)-C4-NH2)および32(CTP-(N4)-C6-ONH2)を増幅物に組み込む。増幅反応を平行して、フルオレセイン、すなわちフルオレセイン-12-UTP(Boerhinger, ref. 1 427 857)を有する標識ヌクレオチドの存在下で続ける。
予め官能化したヌクレオチド27a、27bおよび32、ならびに比較のためのBoerhingerの標識ヌクレオチドref. 1 427 857のTMA増幅反応産物への組み込みは、Genプローブ増幅TMMTD2(マイコバクテリウム・ツベルクロシス指示試験)キットを用いて試験する。この反応はマイコバクテリア16S RNAの136塩基断片を増幅する。それは4種の酵素活性(DNA依存性RNAポリメラーゼ、DNA依存性DNAポリメラーゼ、RNA依存性DNAポリメラーゼおよびリボヌクレアーゼH)および2種の酵素、T7RNAポリメラーゼおよびAMV逆転写酵素を用いる。転写、逆転写およびDNA:RNA二重らせんに含まれるRNAの消化の工程(これらの工程はRNAウイルス複製サイクルに類似)を含む循環反応により、この反応は2種のプライマー(単純プライマーおよびT7RNAポリメラーゼプロモーターを含有するプライマー)によって認識される核酸配列を特異的に増幅させることが可能になる。増幅因子は極めて豊富であり(109)、感受性は極めて良好である(1ないし10コピー)。得られた産物の90%は一本鎖RNAからなり、10%は二本鎖DNAからなる。
増幅反応は106コピーのマイコバクテリウム・ツベルクロシス16S RNAを用いて行う。この標的RNAを予め得て、以下の方法により精製する:16S RNA遺伝子をプロモーターの制御下でプラスミドにクローン化する。次いでin vitro転写により16S RNAを得る。このRNAをフェノール/クロロホルムでの抽出、およびミクロコン30TM(Amicon)を通す濾過により精製する。それを260nmでの吸収により検定する。
標準的なTMA反応は各天然rNTP(ATP,CTP,GTPおよびUTP)を4mM含む。予め官能化したヌクレオチドを増幅産物へと組み込むためには、反応緩衝液中にこれら修飾されたヌクレオチドの1つが含まれている限り、この反応を行う。修飾されたものであろうと天然物であろうと、同じシリーズの各ヌクレオチドの総濃度が4mMであることを確かめると同時に、この反応は種々の濃度比率の修飾ヌクレオチドおよび天然ヌクレオチドの存在下で検討される。検討された比率は0%、10%、30%、50%および70%(70%では試験できないフルオレセイン-UTPの場合は除く)である。陰性対照実験も行い、この陰性対照実験は、酵素は別として(凍結乾燥酵素を再溶解させるために使用する緩衝液により置換)、使用される最高比率の修飾ヌクレオチドを含有する、すべての試薬を含んでなる反応液からなる。
増幅反応は、変性ポリアクリルアミドゲル(6%アクリルアミド、7M尿素、1xTBE、bioRad電気泳動装置、170ボルト、45分)上で反応混合液5μlを電気泳動させ、次いで臭化エチジウムで染色することにより分析し;続いて、ノーザンブロッドを行う。核酸をメンブラン(ナイロンN、bioRad半乾燥転移装置、0.5xTBE、25V、15分)に転移させ、ペルオキシダーゼで標識したマイコバクテリウム・ツベルクロシスに特異的な核酸プローブ:
とハイブリダイズさせる(PEG中で37℃にて30分プレインキュベートし、次いで0.1ngのペルオキシダーゼプローブ/μlを含有するPEGの存在下で37℃にて1時間インキュベートする)。視認化は比色計による(基質、ジアミノベンジジン、Sigma)。
蛍光ヌクレオチド(フルオレセイン-12-UTP)を含有する反応の場合には、この増幅産物はまた、臭化エチジウムでの染色の前に紫外線テーブル上でのフルオレセインの励起により、ゲル上で視認化される。
臭化エチジウムでの染色に続き、予め官能化したヌクレオチドを使用するものを含めあらゆる反応の場合で、期待される増幅産物が大量に視認化される。ノーザンブロッティングの後、これらの産物を特異的プローブとハイブリダイズさせる。
実施例23:TMA増幅産物における組み込み率の分析
標識ヌクレオチドフルオレセイン-12-UTP(Boerhinger, ref. 1 427 857)の存在する場合と比較することにより、予め官能化Lたヌクレオチド27a(CTP-(N4)-C6O2-NH2)および27b(CTP-(N4)-C4-NH2)の存在下で得られた増幅物の予めの官能化を評価するため、組み込まれた予め官能化したヌクレオチドと類似体天然ヌクレオチドの間の比率を決定する。
実施例22の実施において得られた増幅産物をミクロコン30TM(Amicon製)を通す濾過により、反応物中に過剰に存在するヌクレオチドから分離し、50μlの水に溶解させる。フルオレセイン-12-UTPの存在下での増幅の場合は、増幅はセファデックス(Sephadex)G50上で行う(フルオレセインはミクロコンに吸着させる)。
次いで増幅産物の吸収を260nmにて測定する(酵素を含まない対照は極めて低濃度であるはずである)。
予め官能化したヌクレオチドを含む増幅反応(およびそれらの対照)の場合では、次いで、核酸を下位のヌクレオシド段階へと消化する工程を行う:
増幅産物5 1014コピー(およそ35μg)を最終容量86μlの水に希釈する(酵素を用いない対照の場合には、最大サンプル容量に等しい容量を用いる)。10μlの10xP1ヌクレアーゼ緩衝液(300mM CH3COONa緩衝液、pH5.3、1mM ZnSO4)および4μlのP1ヌクレアーゼ(Boerhinger, ref. 236225, 1μg/μl, 0.3u/μl)を加える。反応混合物を37℃にて30分間インキュベートする。次いで、12μLの10xアルカリ性ホスファターゼ緩衝液(Boerhinger, ref. 1246283)および1μlのアルカリ性ホスファターゼ(Boerhinger, ref. 713023, 1U/μl)を加え、37℃にて15分間インキュベーションを続ける。反応は氷で停止させる。
次いで、高速液体クロマトグラフィー分析(HPLC, Beckman, Gold system)により、ヌクレオシド標準品と比較することによって、このヌクレオシド組成物を定める(各ヌクレオシド50ngのインジェクション)。20μLの消化物C18(Ultrasphere)カラムにインジェクトし、これを45℃で加熱する。分離は、メタノール勾配(10分後、95%メタノールの0%から30%を15分内に通す)を含む50mMリン酸ナトリウム緩衝液,pH7中で行う。ピークは254nmでの吸収により視認化し、ピーク面積を積分により算出する。
官能化したヌクレオチドのピーク面積と天然類似体のそれとの間の比率により、組み込み率、すなわち組み込まれている予め官能化したヌクレオチドの量と組み込まれている同シリーズのヌクレオチドの総量の間の比率を求めることができる。
酵素を用いない対照ではピークの立ち上がりは見られないはずである。この対照が過剰に存在するヌクレオチドを除去する工程が首尾よく効力を示したことを証明する。
フルオレセイン-UTPを含む増幅反応の場合では、組み込まれたフルオレセインヌクレオチドの量を蛍光強度により測定する:標準範囲のフルオレセインの蛍光強度はPerkin LS 50分光蛍光光度計で読みとる。種々の増幅反応の蛍光強度を測定する。組み込まれたフルオレセイン量は標準曲線と比較することにより求める。組み込み率は260nmでの吸収により測定される増幅物濃度に換算する。
HPLC分析により、8種の天然ヌクレオシド、ならびに試験された3種の予め官能化したヌクレオチドに対する類似体である3種のヌクレオシドを分離することができる。
下記表に示される結果は、検討されたすべての予め官能化したCTPヌクレオチドが、慣例的に用いられる標識ヌクレオチドであるフルオレセイン-12-UTPよりも優れた、TMA増幅産物における組み込み率を与えることを証明するものである。
これらの結果は、CTPヌクレオチドを予め官能化することがフルオレセインを用いて標識することにより達成されるものより優れた組み込みを可能にすることを証明するものである。増幅物を極めて良好に予め官能化することより、官能化後、フルオレセインヌクレオチドを用いて得られるものよりさらに強力な標識を得ることができる。
同様に、組み込み率の改良は、シチジンのN4位に組み込まれるヌクレオチド32のオキシアミノ基などの他の反応官能基を用いて達成することもできる。
実施例24:TMA感受性における予め官能化したヌクレオチドの組み込みの影響に関する分析
予め官能化したヌクレオチドの組み込みを含むTMAの感受性を研究するため、種々の比率(100%,70%,50%,30%,10%および0%)の予め官能化したヌクレオチドとその天然類似体の存在下で、標的(実施例22に記載のマイコバクテリウム・ツベルクロシス16S RNA)量を減少させながら(10000,1000,100,10および0コピー)TMAを行った。同様の予め官能化したヌクレオチド、すなわち27a(CTP-(N4)-C6O2-NH2)および27b(CTP-(N4)-C4-NH2)を試験した。
反応生成物を、特に実施例22に記載の方法により研究する。
また反応生成物をELOSA(PCT WO 92/19812)およびシグナル強度の標準範囲のそれとの比較による半定量的手法にて分析する。
反応は、予め官能化したヌクレオチドの存在下で行い、電気泳動および染色、ノーザンブロッティングおよびELOSAにより分析する。使用された種々の分析方法の代表的なELOSAにより得られた結果を図4および5に示す。いずれの予め官能化したヌクレオチドを使用しようとも(27aまたは27b)、最初の標的のコピー数が極めて少ない場合でさえ、TMA反応の感受性に有意な影響を及ぼさない予め官能化したヌクレオチド濃度を求めることが可能である。さらに特に、添付の図5から明らかなように、ヌクレオチド27bは天然ヌクレオチドと置き換えることが可能である。
実施例25:予め官能化した増幅物の標識
予め官能化したヌクレオチド27b(CTP-(N4)-C4-NH2)の存在下で、実施例22を行ったときに用いた方法により得られた予め官能化した増幅物を、増幅により維持させ、組み込まれた予め官能化したヌクレオチドにより供給する求核基と、予めフルオレセインと結合させた抗反応求電子基との間の化学結合反応により標識する。得られた標識は、標識ヌクレオチドフルオレセイン-12-UTP(Boerhinger, ref. 1 427 857)の存在下で得られたものと比較する。
106コピーのマイコバクテリウム・ツベルクロシス16S RNA標的を用い、予め官能化したヌクレオチド27bの50%存在下で、実施例22に記載の方法により増幅物を得る。
得られた増幅物は、以下の方法:{30μlのTMA増幅産物を30μlの0.2M炭酸塩、0.15M NaCl緩衝液、pH8.8および40μl(およそ200当量)のフルオレセインNHS(DMSO中3.5mg/ml)と混合}を用いてフルオレセイン-NHS(Boerhinger 8370042128)と結合させる。周囲温度で1時間振盪の後、この標識を分析する。
実施例22に記載のゲル電気泳動によりこの標識増幅物(15μl)を分析し、次いで、臭化エチジウムでの染色の前後で、紫外線下で視認化する。このプロフィールを50%フルオレセイン-12-UTPの存在下で標識することにより得られたものと比較する。
染色なしで得られたシグナルは、フルオレセインで直接標識することにより得られたものよりさらに強力である。ヌクレオチド32が有するオキシアミノ基を用いることにより、フルオロフォール36と結合させた後も、同等の良好な結果を得ることができる。オキシアミノ/アルデヒド結合の反応性は、実施例20で示したように、達成される結合時間を短縮することが可能である。
Claims (11)
- −標的核酸配列と、標的核酸配列に特異的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドプライマーと、少なくとも1つのポリメラーゼ活性と、ヌクレオチドとを少なくとも準備し、
−特に単一または複数の前記ポリメラーゼ活性に関して適切な条件下で、標的配列を増幅させる、サンプル中に存在する標的核酸配列の増幅方法であって、
−得られるヌクレオチド中、少なくとも1つのヌクレオチドが、前記ヌクレオチドのベースの少なくとも1つの予め定められた部位に結合手によって結合し、アミノおよびオキシアミノ官能基から選択された、少なくとも1つの保護されていない共有結合性反応性官能基が少なくとも存在することによって、他のヌクレオチドとは異なる予め官能化したヌクレオチドであり、前記結合手は、−(CH 2 ) 2 −O−(CH 2 ) 2 −O−(CH 2 ) 2 −、−(CH 2 ) 4 −、および−(CH 2 ) 6 −からなる群から選択され、さらに、
−得られた予め官能化した増幅産物が、官能化された増幅産物を得るために、蛍光性および発光性分子から選択された官能標識基と、アルデヒド官能基からなる共有結合性抗反応性官能基を含有する試薬と、直接的にまたは間接的に反応することを特徴とする方法。 - 該試薬の官能標識基が、蛍光化学分子であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 該試薬の官能標識基が、フルオレセインおよびダンシルから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 試薬の抗反応性官能基が結合手によって官能標識基に結合することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
- 標的核酸配列が、DNAまたはRNA配列であり、前記ポリメラーゼ活性がRNA−依存および/またはDNA−依存DNAポリメラーゼ活性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ポリメラーゼ活性がさらに、リボヌクレアーゼH活性およびDNA-依存RNAポリマラーゼ活性を含有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
- リボヌクレアーゼHおよびDNAポリメラーゼ活性が、単一の酵素によって供給されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- リボヌクレアーゼHおよびDNAポリメラーゼ活性が、異なる酵素によって各々供給されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 予め官能化されたヌクレオチドのベースがシトシンから誘導され、前記反応性官能基が、ピリミジン環の4位のアミノ官能基に結合することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ポリメラーゼ処理に付すことができ、そのベースがシトシンから誘導され、少なくともピリミジンベースの環の4位のアミノ官能基に、−(CH2)6−からなる結合手によって結合したオキシアミノ官能基からなる少なくとも1つの反応性官能基を含有することを特徴とする予め官能化されたヌクレオチド。
- ポリメラーゼ処理に付すことができ、そのヌクレオベースがシトシンから誘導され、少なくともピリミジンベースの環の4位のアミノ官能基に、−(CH2)2−O−(CH2)2−O−(CH2)2−からなる結合手によって結合したアミノ官能基からなる少なくとも1つの反応性官能基を含有することを特徴とする予め官能化されたヌクレオチド。
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