JP4211631B2 - 転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法 - Google Patents

転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法に係わり、詳しくは、鉄鋼精錬で使用する上吹き転炉、上底吹き転炉等の所謂「転炉型反応容器」の炉口に配設した金物(以下、炉口金物という)が、精錬終了後に溶融鉄合金を該容器から出湯あるいは出滓する際に、炉口から溢れる高温のスラグによって溶損するのを効果的に防止する技術に関する。
鉄鋼精錬では、クロム鉱石等の溶融還元製錬や溶銑の脱炭精錬に、上吹き転炉、上底吹き転炉等の所謂「転炉型反応容器」が使用される。戦後のわが国における主流の転炉は、後述の上吹きランスのみを具備した所謂「上吹き転炉」であったが、その後、内部に保持する溶融金属をガス撹拌可能な「底吹き転炉」が導入されるに伴い、従来の「上吹き転炉」を改造して撹拌用又は精錬用のガス(酸素の他、例えばアルゴン、窒素、炭化水素ガス等)を底吹きする羽口を併設した「上底吹き転炉」の利用も増加している。
このような転炉型反応容器の基本構造は、図6(a)及び(b)に縦断面で示すように、広口のトックリ形状をした鉄皮1に耐火レンガ2が内張され、内部に保持した溶湯3の排出の便を配慮し、トラニオン軸(図示せず)で傾動自在としたものである。また、製錬あるいは精錬時には、内部に保持した溶融金属(鉄合金、溶銑等の溶湯)に酸素ガスを供給し、種々の精錬反応を生ぜしめるため、該容器の上方から内部へ昇降自在な長尺の筒状体(図示していないが、上吹きランスという)を挿入したり、あるいは容器の底や横壁に羽口(図示せず)を設けるようになっている。さらに、容器内で形成されるスラグの酸化状態を変化させたり、あるいは炉内で発生したCOガスを溶融金属の浴面上で二次燃焼して、省エネ効果を発揮できるように、該上吹きランスの先端高さ(溶融金属浴面からの距離)を調整できるようにもなっている。
ところで、このような上吹きランスを有する転炉型反応容器で溶融鉄合金の酸素吹錬をする場合、酸素ガスは上吹きランスを介して溶融鉄合金浴の上方から一定距離だけ離隔して該浴面に吹き付けられるので、酸素ガスと溶融鉄合金との接触する位置(火点と称している)が該浴面近傍に形成される。また、炉内で発生したCOガスの前記二次燃焼を指向して、上吹きランスから酸素ガスを供給する場合には、該ランスから供給される酸素ガスは炉内上方の空間(フリーボードという)やスラグ内にて炉内で発生したCOガスと反応する。いずれの場合も、酸素ガスによる酸化反応によって発生した熱は、溶融鉄合金浴の表面を覆うように浮上しているスラグに多く伝わり、スラグが極めて高温(例えば、2000℃近く)になる。
一方、転炉型反応容器の開口部(以下、炉口という)には、内張りした耐火物レンガ積みを押さえつけたり、破損から保護するために、炉口金物と称する鋼製部材が配設されている。つまり、この炉口金物4(通常、鋼製であり、特段の冷却手段は設けられていない)は、図5に示すように、容器上端に積む耐火物レンガ2の上端面に係合され、複数個に分割して開口部の周囲に取り付けてある。したがって、上記したような高温のスラグの存在下で、精錬が終了した溶融鉄合金を出湯したり、出湯に先立ってスラグを排出したりするために転炉型反応容器を傾けると、該高温スラグの一部が炉口から溢れ出し、炉口金物4に接触する。なお、溶融鉄合金は、ほとんどが炉口より下方に設けられた出鋼孔5から排出されるので(図6(a)及び(b)参照)、溶融鉄合金と炉口金物との接触は生じない。また、出湯に先だって、炉体を出湯側とは反対方向に傾けて、不要なスラグを炉口から排出することもあるが、この場合も高温スラグは、炉口金物4と接触する。
このような高温のスラグと炉口金物4との接触が起きると、当然のこととして該炉口金物が溶損することになる。その溶損が進行すると、炉壁レンガの抜け落ち、破損等の原因になり、転炉型反応容器の寿命に好ましくない影響を与える。そこで、従来より、水冷で冷却能を高めた炉口金物4(例えば、特許文献1参照)や定形耐火物10で溶損防止対策を施した炉口金物4(特許文献2参照)が開示されている。
しかしながら、特許文献1記載の炉口金物4は、構造が複雑で製作に手間がかかり、高価になるばかりでなく、使用中に水漏れ事故を起こす恐れがあるため、実用化はされていない。また、特許文献2記載の炉口金物4は、該金物4の下面側からの溶損に対して有効であるが、高温スラグとの接触による溶損に対してはあまり効果が期待できない。
特開平5−1315号公報 特開平5−125426号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、いかなる構造の炉口金物の溶損に対しても有効な転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法を提供することを目的としている。
発明者は、上記目的を達成するため、炉口金物の構造にかかわらず、溶融金属の精錬終了から出湯あるいは出滓までの極めて短い時間の間に溶損防止対策を施せる手段の発見に鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化した。
すなわち、本発明は、炉口周囲の耐火レンガの上端に金物を配設した転炉型反応容器に保持した溶融金属を、上吹きランスを介して酸素ガスを吹き付け精錬し、該転炉型反応容器を傾けて出湯あるいは出湯に先立って出滓するに際して、前記出湯あるいは出滓前に、前記上吹きランスから溶融金属浴面上のスラグに向けて、不活性ガスを吹き付け、該スラグを目標とする温度へ冷却してから、該転炉型反応容器を傾けることを特徴とする転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法である。この場合、前記目標温度が1600〜1700℃であったり、あるいは前記転炉型反応容器が、上吹き又は上底吹き転炉であり、溶融金属が鉄合金であるのが好ましい。
本発明によれば、溶融金属の出湯前に、溶融金属の温度をほぼ維持したまま、スラグの温度を炉口金物の溶損を促進しない程度に低下できるようになる。その結果、いかなる構造の炉口金物であっても、溶損速度が従来より遅くなり、転炉型反応容器の寿命も従来より延長できるようになる。
以下、発明をなすに至った経緯をまじえ、発明の最良の実施形態を説明する。
まず、発明者は、従来の炉口金物の溶損防止対策が炉口金物の構造改造に集中して行われているので、着眼点を変更して、精錬終了から溶融金属の出湯前の間に、溶融金属の温度を低下させずに、スラグの温度だけを迅速に低下できれば、炉口金物の構造とは無関係にその溶損防止ができるのではないかと考えた。そして、図1に示すように、正立した状態にある容器6内に上吹きランス7を挿入し、該容器6に保持した溶湯3を覆うスラグ8の表面に、不活性ガス9を吹き付け、その可能性を検討した。
その結果、精錬終了から溶融金属の出湯前という短い時間の間であっても、スラグ8の温度を炉口金物4の溶損を抑制できる程度にまで低下できることを確認し、本発明を完成させた。つまり、図2は、160トンの溶鋼を40トンのスラグで覆っている状態の上吹き転炉で、スラグ表面に不活性ガスとして窒素ガスを吹き付け、該窒素ガスの吹き付け量と、スラグ及び溶鋼の温度降下量との関係を調査した結果である。なお、窒素ガス吹き付け前のスラグ温度及び溶鋼温度は、いずれの場合もそれぞれ1700〜1750℃及び1550〜1680℃である。図2より、窒素ガスの吹き付けで、スラグの温度を降下できることが明らかである。この結果は、不活性ガスにアルゴン・ガスを用いても同様であった。
従って、スラグを冷却する目標温度を1600〜1700℃に定め、その目標温度が達成できる量の不活性ガス吹き込みを行えば、炉口金物4の溶損防止ができることは明らかである。ここで、スラグの目標温度が1600℃未満では、冷却に必要な不活性ガスの吹き付け流量が多くなり過ぎ、溶湯の冷却が進み好ましくなく、1700℃超えでは、炉口金物4の溶損があまり抑制できないので、不都合である。
このように、本発明では、不活性ガスがスラグの表面温度を低下させても、溶湯をあまり撹拌しないようにすることが好ましい。溶湯を強く撹拌するほどに不活性ガスを吹き込むと、溶湯の温度も同時に低下し、次工程での溶湯の処理に支障を生じるからである。その意味で、図2に示した関係から、溶湯の温度降下があまり起きない不活性ガスの流量としては、8m3(標準状態)/t−steel以下が好ましい。しかしながら、本発明では、その流量を特に限定するものではない。その流量は、炉の大きさ、保持する溶湯の量に依存するので、予め試行して見出すのが良いからである。
なお、上吹きランス7としては、不活性ガスを吹き込めれば、出湯前の酸素ガス吹錬に用いたものと同じものでも、別途に準備しておいたもののいずれを利用して良い。
転炉型反応容器として鋼製炉口金物を備えた上底吹き転炉型溶融還元炉を用い、溶銑、クロム鉱石を炭材及び酸素ガスで溶融還元し、ステンレス鋼溶製用の含クロム溶銑を製造する操業を多数チャージ実施した。これにより、1チャージ当たりの平均で、160トンの含クロム溶銑及び40トンのスラグが得られた。そこで、これらの含クロム溶銑の出湯前に、本発明に係る炉口金物溶損防止方法を実施した。つまり、正立させた炉の上方より、上吹きランスを炉内へ挿入し、ランス高さ(ランス先端のスラグ表面からの距離)5.3mでスラグへ向けて300m3(標準状態)/minで窒素ガスを吹き付けた。その結果、窒素ガスの吹き付け前に平均1710℃であったスラグ表面の温度(熱電対を利用)は、3分間の吹き付けで目標とする平均1650℃に低下したので、炉を傾け炉口から出滓するようにした。
本発明の実施効果は、下式で定義する炉口金物溶損指数で評価した。
炉口金物溶損指数=(i/h)/炉使用回数
ここで、h:未使用炉口金物の胴寸(mm),i:使用後炉口金物の胴寸(mm)であり、h,iそれぞれの測定位置は図3に示す通りである。
上記した本発明を適用した操業後の炉口金物溶損指数と、本発明を適用しない従来の操業後の炉口金物溶損指数とを比較し、図4に示す。図4より、本発明に係る炉口金物溶損防止方法を適用すれば、炉口金物の溶損が従来に比べ大幅に減少することが明らかである。
本発明に係る転炉型精錬容器の炉口金物溶損防止方法を説明する図である。 本発明をなす基礎データであり、スラグへ吹き付ける不活性ガスの流量と、スラグ及び溶鋼の温度降下量との関係を示す図である。 炉口金物溶損指数を導出するデータの測定位置を示す平面図である。 本発明及び従来操業の実施で得た炉口金物溶損指数を比較した図である。 容器上端の炉口金物の配設を示す縦断面図である。 転炉型精錬容器の縦断面図であり、(a)は上底吹き転炉型、(b)は上吹き転炉型である。
符号の説明
1 鉄皮
2 耐火レンガ
3 溶湯
4 炉口金物
5 出鋼孔
6 転炉型反応容器
7 上吹きランス
8 スラグ
9 不活性ガス
10 不定形耐火物
11 羽口

Claims (3)

  1. 炉口周囲の耐火レンガの上端に金物を配設した転炉型反応容器に保持した溶融金属を、上吹きランスを介して酸素ガスを吹き付け精錬し、該転炉型反応容器を傾けて出湯あるいは出湯に先立って出滓するに際して、
    前記出湯あるいは出滓前に、前記上吹きランスから溶融金属浴面上のスラグに向けて、不活性ガスを吹き付け、該スラグを目標とする温度へ冷却してから、該転炉型反応容器を傾けることを特徴とする転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法。
  2. 前記目標温度が1600〜1700℃であることを特徴とする請求項1記載の転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法。
  3. 前記転炉型反応容器が、上吹き又は上底吹き転炉であり、溶融金属が鉄合金であることを特徴とする請求項1又は2記載の転炉型反応容器の炉口金物溶損防止方法。
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