JP4208223B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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JP4208223B2 JP2001288497A JP2001288497A JP4208223B2 JP 4208223 B2 JP4208223 B2 JP 4208223B2 JP 2001288497 A JP2001288497 A JP 2001288497A JP 2001288497 A JP2001288497 A JP 2001288497A JP 4208223 B2 JP4208223 B2 JP 4208223B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真等における画像形成方法及びそれに用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては、米国特許第2297691号明細書、特公昭49−23910号公報、及び特公昭43−24748号公報等に各種の方法が記載されているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を乾式トナーを用いて現像し、紙等にトナー像を転写したのち、加熱、加圧等により定着し、コピーを得るものである。
【0003】
電気的潜像を現像する方式には大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた現像剤を用いる液体現像方式とカスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法等のように天然または合成樹脂にカーボンブラック等の着色剤を分散したトナーを用いる乾式現像方式があり、乾式現像方式には一成分現像方式とキャリアを用いる二成分現像方式がある。
【0004】
トナー像を転写紙上に加熱定着する方法としては、大別して接触定着法と非接触定着法があり、前者は加熱ローラ定着、ベルト定着、後者はフラッシュ定着、オーブン(雰囲気)定着があげられる。
【0005】
加熱ローラ定着方式はトナー像と加熱ローラが直接接触するため、極めて熱効率のよい定着方式であり、装置も小型化できるため、広く一般に用いられている。しかしながら、加熱ローラ定着方式はトナー像及び転写紙が直接接触するため、転写紙上に形成されたトナー像により、画像品質が大きく左右されるという欠点を有している。すなわち、転写紙上に均一で密なトナー像が形成された場合には、加熱ローラと接触することによって加熱されても画像品質を大きく損なうことはないが、不均一で疎なトナー像が形成された場合には、定着後にトナー像が広くなったり、光沢にムラが発生したりして、画像品質を損なう場合がある。
【0006】
この問題を解決する技術として、従来いくつかの提案がなされている。例えば、特開平6−230602号公報には、定着前と定着後のトナー像の高さの比率を特定の範囲に制御する磁性トナー、特開平8−220793号公報には、一定荷重の下に測定された、特定の空隙率を有するトナー、特開平8−278659号公報には、特定の粒径分布を有しタップ密度から求めた空隙率が特定の範囲を有するトナー、特開平10−48874号公報には、シリコーン化合物を含有する無機微粉体を含有し、特定の粒径分布を有し、タップ密度から求めた空隙率が特定の範囲を有するトナーが提案されている。
【0007】
しかしながら、特開平6−230602号公報はトナー像の高さの変化量を規定したものであり、トナー像の均一性については記載されていない。また、他の特許公報もトナー単体の空隙率を規定したものであり、最も重要な加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の状態を表しているものではない。
【0008】
また、近年ますます高画質化が進み、トナー粒径は小さくなる傾向にある。トナー粒径が小さい場合、定着ローラ間で加圧しても、トナー粒子に圧力が加わり難いため、トナー像を均一に定着することが難しくなる。特に面圧を低くした定着装置の場合にはこの傾向が顕著となる。加えて、転写紙として薄紙を使用した場合はさらに低面圧となり、トナー像表面性が悪化し、画像品質を悪化させる。反対に厚紙を用いた場合は、高面圧となるためトナーが押しつぶされ不均一性が強調され、画像品質が悪化する。この現象はデジタル現像の場合に特に顕著であり、独立したドットの再現性が大きく影響をうける。また、ハーフトーンの濃度は一様であるべきだが、ミクロな濃度むらが生じていると、肉眼で見たときにざらついた印象を与えるという問題も生じている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う加熱ローラ定着装置において、加熱ローラ定着装置に入る直前の転写紙上のトナー像を均一にし、トナー粒径や転写紙が変わっても定着後のトナー像の表面性が均一となり、安定した定着性を示し、画像濃度及び光沢の均一性に優れた画像形成方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さに着目し、この表面粗さを制御することで上記の目的を達成できることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである
【0011】
(1)感光体上のトナー成分として少なくとも樹脂及びワックスから成るトナー像を支持体に転写し、該トナー像を担持した支持体を2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う加熱ローラ定着装置を用いる画像形成方法において、下記式で表される、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像のJIS 規格 B 0601に基づき規定した表面粗さRaが2.0μm以下であり、
外部添加剤として無機微粉末を1.0〜3.0重量%含有し、
前記トナーの平均円形度が0.92〜0.97であり、
嵩密度が0.30g/cm 以上であり、
重量平均粒径が4〜10μmであり、
重量平均粒径Xwと個数平均粒径Xnの比、Xw/Xnが1.3以下であることを特徴とする画像形成方法。
【0020】
本発明は、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面性に着目し、表面粗さRaを規定したことが特徴である。そこで、まずRaについて説明する。
表面粗さRaの定義及び測定方法はJIS規格B0601記載の表面粗さの定義及び表示に従う。表面粗さRaとは、対象物の表面(以下、対象面という)からランダムに抜き取った各部分における表面粗さを表すパラメーターである算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)、局部山頂の平均間隔(S)及び負荷長さ率(tp)のそれぞれの算術平均値と定義される。求め方は、粗さ曲線からその平均値の方向に基準値だけ抜き取り、この抜き取り部分の平均値の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸をとり、粗さ曲線をY=f(x)で表したときに、以下の式によって求められる値をマイクロメートルで表したものをいう。つまり、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaは、つまりトナー像の均一性をあらわし、Raが小さいほど均一性が高いことを示す。
Ra=Ra=1/L∫ |f(x)|dx ここでL=0.8(mm)
測定方法の例を示すと、Raは超深度形状測定顕微鏡VK−8500型(キーエンス社製)を使用して測定することができる。
【0021】
本発明においてはRaは2.0μm以下である。トナー像の表面粗さRaが2.0μmを超えると、定着後のトナー像の表面が不均一となり、定着性や画像濃度のバラツキや光沢粒状の不均一性を招き、画像品質が低下する。特に、加熱ローラ定着装置の少なくとも1本のローラが弾性を有している場合にも、本発明の画像形成方法は効果的に適用できる。
【0022】
また、本発明に用いるトナーは平均円形度が0.92以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.95以上である。トナーの平均円形度が0.92以上になることで、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaがさらに良好となり、これにより定着後のトナー像の表面の均一性がさらに高まる。その結果、定着性が向上し画像濃度のバラツキが抑制され、画像の光沢、粒状の均一性がさらに高まる。平均円形度が0.92以上のトナーは、機械的な衝撃による粉砕や、熱処理による方法などで作ることができる。
【0023】
平均円形度は(株)SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定することができる。測定は、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製し、次いで0.45μmのフィルターを通した液50〜100mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行い、粒子濃度を5000〜15000個/μlに調整した分散液を用いて測定を行う。CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として、円相当径で0.6μm以上をCCDの画素の精度から有効とし平均円形度の算出に用いる。平均円形度は、各粒子の円形度の算出を行い、この各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で割り算することによって得る。各粒子の平均円形度は、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割ることにより算出する。
【0024】
また、本発明に用いるトナーは嵩密度が0.30g/cm 以上であることが好ましい。トナーの嵩密度が0.30g/cm 以上になることで、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaがさらに良好となり、これにより定着後のトナー像の表面の均一性がさらに高まる。その結果、定着性が向上し画像濃度のバラツキが抑制され、画像の光沢、粒状の均一性がさらに高まる。トナーの嵩密度はパウダテスタ(PTN型:ホソカワミクロン社製)を用いて測定する。
【0025】
また、本発明に用いるトナーは外部添加剤として無機微粉末を1.0〜3.0重量%含有することが好ましい。無機微粉末の添加量が1.0重量%未満の場合には、トナーに十分な流動性が得られず凝集しやすくなり、帯電量分布がブロードになりやすい。一方、3.0重量%を超えて添加した場合には、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaには問題はないが、転写紙との接着性が悪化するため定着性が悪化する。そのため、外部添加剤として無機微粉末を1.0〜3.0重量%含有することで、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaがさらに良好となり、これにより定着後のトナー像の表面の均一性がさらに高まる。その結果、定着性が向上し画像濃度のバラツキが抑制され、画像の光沢、粒状の均一性がさらに高まる。
【0026】
また、本発明に用いるトナーは、重量平均粒径Xwと個数平均粒径Xnの比、Xw/Xnが1.3以下であることが好ましい。この比が1.3以下になることで、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaがさらに良好となり、これにより定着後のトナー像の表面の均一性がさらに高まる。その結果、定着性が向上し画像濃度のバラツキが抑制され、画像の光沢、粒状の均一性がさらに高まる。
【0027】
また、本発明に用いるトナーの重量平均粒径は4〜10μmであることが好ましい。さらに好ましくは4〜8μm、最も好ましくは4〜6μmである。トナーの重量平均粒径が4μmを下回る場合には、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaには問題がないが、定着ローラ間で加圧しても、トナー粒子に圧力が加わり難いため、トナー像を均一に定着することが難しくなる。特に面圧を低くした定着装置の場合には、この傾向が顕著となり好ましくない。逆に、10μmを下回る場合には、定着性に特に問題はないが、得られる画像の解像力が劣るため好ましくない。トナー粒径の測定は、例えばCoulter MULTISIZER IIeを使用できる。このときのアパーチャー径は100μmである。
【0028】
また、本発明の画像形成方法においては、感光体上のトナー像を転写紙等の支持体に転写する方法が接触転写であることが好ましい。トナー像を感光体から転写紙に転写する方法としては、コロナチャージを利用する、非接触法と、弾性導電性ローラを用いる接触転写法等が用いられているが、本発明においては転写時にトナー像に圧力が加わり、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaが小さくなる、接触転写法がより好ましい。
【0029】
本発明の画像形成方法に用いるトナーは、その中に含む樹脂として、従来公知の樹脂全てを使用できる。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられるが、特にポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
【0030】
ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。使用されるアルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1、4−ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1、2、4−ベンゼントリカルボン酸、1、2、5−ベンゼントリカルボン酸、1、2、4−シクロヘキサントリカルボン酸、1、2、4−ナフタレントリカルボン酸、1、2、5−ヘキサントリカルボン酸、1、3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1、2、7、8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ポリエステル樹脂のTgは58〜75℃が好ましい。
【0031】
以上の樹脂は単独使用も可能であるが二種類以上併用してもよい。また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
【0032】
本発明に用いるトナーでは、定着時の離型性を向上させるためワックス成分も使用可能である。例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス等のようなポリオレフィンワックスや、キャンデリラワックス、ライスワックス、カルナウバワックス等の天然ワックスが使用可能である。ワックス成分の添加量は0.5〜10重量部が好ましい。
【0033】
本発明に用いるトナーにおいては、極性を制御するために、極性制御を配合することが可能である。この場合の極性制御剤としては、例えばニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物などが挙げられる
【0034】
本発明に用いるトナーの着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラックなど特に限定されない。着色剤の使用量は1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。
【0035】
本発明に用いるトナーの製造方法は、従来公知の方法でよく、結着樹脂、着色剤、ワックス成分、その他場合によっては荷電制御剤等をミキサー等を用いて混合し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用い混練した後、冷却固化し、これをジェットミル等の粉砕機で粉砕し、その後分級し得られる。
【0036】
上記トナーには必要に応じてその他、添加剤を添加することも可能である。添加剤としては、シリカ、酸化アルミニウム類、酸化チタン類を例示することができる。高流動性を付与することを主目的とする場合には疎水化処理シリカあるいはルチル型微粒子酸化チタンのうち平均一次粒径が0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.1μmの範囲ものから適宜選択でき、特に有機シラン表面処理シリカあるいはチタニアが好ましく、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%の割合で使用される。
【0037】
また、本発明においてトナーを二成分系乾式トナーとして使用する場合には、トナーに混合して使用するキャリアとして、例えばガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末、または、該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の例を図面を参照して説明する。
図1のデジタル複写機は、周知の電子写真方式を用い内部にドラム状感光体1を備えている。感光体1の周囲には矢印Aで示す回転方向に沿って、電子写真複写行程を実施する帯電器2、露光手段3、現像手段4、転写手段5、クリーニング手段6および定着手段10が配置されている。露光手段3は、複写機上面の原稿載置台7に置かれた原稿を読み取り手段8によって読み取られた画像信号を基に感光体1上に静電潜像を形成する。感光体1上に形成された静電潜像は、現像手段4によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装置9から給送されてくる転写紙に転写手段5によって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定着手段10に搬送、定着された後に、機外へ排出される。一方、未転写部や汚れの付着した感光体1はクリーニング手段6によりクリーニングされ次の作像ステップに入る。
【0039】
本発明に用いられる定着装置の一例は図2に示されるものである。基本構成としてはハロゲンランプ等の加熱手段24(以下「ヒータ」という。)を有する定着ローラ21と、芯金26上に発泡シリコーンゴム等の弾性層27を有し、定着ローラ21に圧接される加圧ローラ25とを備えている。加圧ローラ25の弾性層27上にはPFAチューブ等からなる離型層28が設けられている。定着ローラ21は、芯金30の上にシリコーンゴム等の弾性層22を設け、更にトナーの粘性による付着を防止する目的で、フッ素樹脂等の離型性のよい樹脂表層23が形成されている。弾性層22の層厚は画像品質と定着時の熱伝達効率を考慮して通常は100〜500μm程度の厚さが好ましい。また樹脂表層23は、加圧ローラ25と同様にPFAチューブ等で構成され、その厚みは機械的劣化を考慮して10〜50μm程度の厚みが好ましい。定着ローラ21の外周面には、温度検知手段29が設けられ、定着ローラ21の表面温度を検知することで、その温度をほぼ一定に保つようにヒータ24を制御している。
【0040】
このような構成の定着器において、定着ローラ21と加圧ローラ25とが、所定の加圧力で圧接されて定着ニップ部Nを構成し、駆動手段(図示せず)により駆動を受けてそれぞれ矢印R21方向、矢印R25方向に回転することによって、上述の定着ニップ部Nにて転写材Pを挟持搬送する。この際、定着ローラ1はヒータ24によって所定の温度に制御されており、転写材P上のトナー像Tは、両ローラ間を通過するときに、圧力を受けながら熱溶融し、ローラ対を出て冷却されることによって永久像として転写材Pに定着される。加圧ローラの構成は外径30mm、肉厚6mmで表面に導電性のPFAチューブが被されており軸上のゴム硬度は42HS(アスカC)で構成されている。また、定着ローラはアルミの芯金から構成されており肉厚は0.4mmである。本構成に於いてニップNを得るためにローラの両端に片側88Nの圧力がかけられておりその時の面圧は9.3N/cmになっている。
【0041】
本発明の画像形成方法に用いる定着装置の別の例が図3に示されている。図3において、31は定着ローラ、32は加圧ローラをそれぞれ表している。定着ローラ31はアルミニウム、鉄、ステンレス又は真鍮のような、高熱伝導体から構成された金属シリンダー33の表面にRTV、シリコーンゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなオフセット防止層34が被覆されている。定着ローラ31の内部には、加熱ランプ35が配置されている。加圧ローラ32の金属シリンダー36は定着ローラ31と同じ材質が用いられる場合が多く、その表面にはPFA、PTFAなどのオフセット防止層37が被覆されている。また、必ずしも必要ではないが、加圧ローラ32の内部には加熱ランプ38が配置されている。定着ローラと加圧ローラは両端のバネ(図示せず)により圧接され回転する。この定着ローラ31と加圧ローラ32の間にトナー像Tの付着支持体S(紙などの転写紙)を通過させ定着を行う。
【0042】
以下、本発明を実施例、参考例及び比較例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されない。
【0043】
参考例1〜7、11,実施例8〜10及び比較例1〜3
(トナー処方)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 85重量部
カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部
カルナウバワックス 4重量部
以上の処方をで2軸エクストルーダーを用いて混練し、粉砕、分級し、下記表1に記載した所望の重量平均粒径のトナー母体粒子とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)を表1に記載した処方にて混合し、参考例1〜7、11,実施例8〜10、比較例1〜3の各トナーを得た。さらに、各トナーと、表1記載の平均粒径の球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、表1記載の所望のトナー濃度の現像剤をそれぞれ調製した。
【0044】
上述のようにして得られたトナーを用いて形成した画像について、以下のような評価を行った。評価結果は下記の表1に示した。
◎定着性の評価方法
図1に示される構成の定着器(面圧:0.7×10Pa・s)をimagio MF6550(株式会社リコー製)に装着し、ヒータ温度を振ってコピーを行い定着画像を得た。定着後の画像にメンディングテープ(3M社製)を貼り、一定の圧力を掛けた後、ゆっくり引き剥がした。その前後の画像濃度をマクベス濃度計により測定し、次式にて定着率を算出した。定着ローラの温度を段階的に下げて、下記式で示す定着率が80%以下となるときの温度を定着温度とした。
定着率(%)=テープ付着画像濃度/画像濃度×100
【0045】
◎粒状度の測定方法
まず、imagio MF6550(株式会社リコー製)にて、リコー標準プリンタテストチャートをプリントしたサンプルを得る。次にプリント画像のドットで作られたグレースケール(ハーフトーン部)を、大日本スクリーン社のGenaScan5000スキャナで1000dpiにて読み込み、画像データを得る。この画像データを濃度分布に変換し、下記式3にて粒状度を評価した。
【0046】
粒状度(granularity)は、画像品質のざらつきに反映される物理的評価値として一般に用いられる。粒状度は画像のなめらかさの主観評価と高い相関があり、粒状度の値が小さいほど滑らかな高画質となり、逆に大きいとざらついたプアな画像品質となる。まず、ノイズは濃度変動の周波数特性であるウィナースペクトラム(Wiener Spectrum)によって測定できる。平均値が0である濃度変動成分をg(x)、空間周波数をuとすると、ウィナースペクトラムWS(u)は、式1を用いて式2のように表される。
F(u)=∫g(x)exp(−2πiux)dx 式1
WS(u)=F(u) 式2
粒状度(GS)は、WSと視覚の周波数特性(Visual Transfer Function:VTF)の積を積分した値で、以下の式で表される。
GS=exp(−1.8<D>)∫WS(u)1/2VTF(u)du 式3
Exp(−1.8<D>)は濃度と人の知覚する明るさの差を補正するための係数である。<D>は濃度の平均値を表す。
【0047】
参考例12〜16、20、22、実施例17〜19、比較例4〜6
(トナー処方)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 15重量部
ポリエステル樹脂 70重量部
カーボンブラック(三菱化成 #44) 10重量部
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学) 2重量部
カルナウバワックス 3重量部
以上の処方を2軸エクストルーダーを用いて混練し、粉砕、分級し、下記表2に記載した所望の重量平均粒径を有するトナー母体粒子とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)を表2に記載した処方にてトナー母体粒子と混合し、実施例12〜16、22、参考例19〜21、比較例4〜6の各トナーを得た。各トナーと、表2記載の平均粒径の球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、表2記載の所望のトナー濃度の現像剤をそれぞれ調製した。
【0048】
上述のようにして得られたトナーを用いて形成した画像について、上記参考例1〜7、11,実施例8〜10及び比較例1〜3と同様の定着性の評価を行った。さらに、粒状度について、imagio MF6550(株式会社リコー製)の定着装置を改造して図2に示す弾性層を有する定着装置とした以外は、上記参考例1〜7、11,実施例8〜10及び比較例1〜3と同様に評価を行った。評価結果は下記の表2に示した。
【0049】
【表1】
Figure 0004208223
【0050】
【表2】
Figure 0004208223
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像の表面粗さRaを特定することにより、トナー像の均一性が高くなり、定着性が向上し画像濃度のバラツキが抑制され、画像の光沢、粒状の均一性が高まり、良好な画像品質を得るという優れた効果を発揮する画像形成方法を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法を適用した画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】 図1に示した画像形成装置の備える定着装置部分の一例の概略断面図である。
【図3】 図1に示した画像形成装置の備える定着装置部分の別の例の概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電器
3 露光手段
4 現像手段
5 転写手段
6 クリーニング手段
7 原稿載置台
8 読み取り手段
9 給紙装置
10 定着手段
21、31 定着ローラ
22、27 弾性層
23 樹脂表層
24 加熱手段
25、32 加圧ローラ
26、30 芯金
28 離型層
29 温度検知手段
33、36 金属シリンダー
37 オフセット防止層
38 加熱ランプ

Claims (1)

  1. 感光体上のトナー成分として少なくとも樹脂及びワックスから成るトナー像を支持体に転写し、該トナー像を担持した支持体を2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う加熱ローラ定着装置を用いる画像形成方法において、下記式で表される、加熱ローラ定着装置に入る直前のトナー像のJIS 規格 B 0601に基づき規定した表面粗さRaが2.0μm以下であり、
    外部添加剤として無機微粉末を1.0〜3.0重量%含有し、
    前記トナーの平均円形度が0.92〜0.97であり、
    嵩密度が0.30g/cm 以上であり、
    重量平均粒径が4〜10μmであり、
    重量平均粒径Xwと個数平均粒径Xnの比、Xw/Xnが1.3以下であることを特徴とする画像形成方法。
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