JP4206600B2 - 車両用電子機器冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載電子機器の冷却装置に関するもので、車両計器盤内に配置される車載オーディオ装置のパワーアンプ、統合電子制御装置(ECU)等の電子機器に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような車載電子機器における発熱素子の冷却は通常、自然対流の風で行っている。しかし、自然対流であると、必要放熱量の確保のために非常に大きな放熱フィンを必要としていた。具体的には、車載オーディオ装置における定格出力:100W以上のハイパワーアンプでは、放熱フィンが例えば、アンプの体格の1/3に及ぶ体格となり、且つ、重量も500g程度となってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
その結果、車載電子機器の設置スペースおよび重量がともに増大してしまうという不具合が生じている。
【0004】
本発明は上記点に鑑みて、冷却方式の改善により車載電子機器の小型軽量化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は車両計器盤の内側部等において、車載電子機器が車両用空調装置の周囲に隣接配置される点に着目して、車載電子機器の熱を車両用空調装置内に取り込むことにより、上記目的を達成しようとするものである。
【0006】
具体的には、請求項1に記載の発明では、車室内へ向かって空気を送風する送風機(14)を有する空調装置(10)を搭載する車両において、送風機(14)下流側の空気の一部を分岐させ、この分岐した空気が流入する冷却室(20)を備え、この冷却室(20)内に車載電子機器(21、22、25、26)の放熱部(23、24)を配置し、
空調装置(10)の停止時に、空調装置(10)の吹出モードをデフロスタモードにして、前記送風機(14)を低速回転させることを特徴とする。
【0007】
これにより、空調用送風機(14)の送風空気により車載電子機器の放熱部(23、24)を冷却室(20)内にて強制冷却できる。従って、放熱部(23、24)を自然対流方式の場合に比して大幅に小型化できる。
【0008】
しかも、空調用送風機(14)の送風空気の分岐により専用の送風手段が不要であるから、車載電子機器の小型軽量化に貢献できる効果が大である。
さらに、請求項1に記載の発明では、空調装置(10)の停止時に、空調装置(10)の吹出モードをデフロスタモードにして、送風機(14)を低速回転させるから、空調装置(10)の停止時にも送風機(14)の低速回転により車載電子機器の冷却作用を持続できる。しかも、吹出モードをデフロスタモードにしているから、乗員に向かって空気が吹き出すことがなく、且つ、送風機(14)の低速回転により送風騒音、消費電力の問題も発生しない。このため、空調装置停止時に空調用送風機(14)を作動しても不都合は生じない。
また、請求項2に記載の発明では、車室内へ向かって空気を送風する送風機(14)を有する空調装置(10)を搭載する車両において、送風機(14)下流側の空気の一部を分岐させ、この分岐した空気が流入する冷却室(20)を備え、この冷却室(20)内に車載電子機器(21、22、25、26)の放熱部(23、24)を配置し、
空調装置(10)の停止時に、空調装置(10)の吹出モードを全閉モードにして、送風機(14)を低速回転させることを特徴とする。
このようにしても、請求項1と同様の効果を発揮できる。
【0009】
請求項に記載の発明のように、請求項1または2に記載の車両用電子機器冷却装置において、冷却室(20)内に流入した空気を送風機(14)の低圧部に還流させれば、送風機(14)の低圧部と送風機(14)下流側の高圧部との圧力差により冷却室(20)内への空気量を増加できるとともに、冬季暖房時には、車載電子機器の廃熱により車室内への吹出空気温度を上昇させて、暖房能力を向上できる。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用電子機器冷却装置において、車載電子機器の基板部(21、22)を収容する収容室(19)と、冷却室(20)とを一体に構成した冷却ボックス(17)を有し、基板部(21、22)の先端に放熱部(23、24)を設け、基板部(21、22)を収容室(19)内に挿入することにより、放熱部(23、24)を冷却室(20)内に配置するようにしたことを特徴とする。
【0011】
これにより、基板部(21、22)を収容して基板部(21、22)を保護する収容室(19)と、冷却室(20)とを冷却ボックス(17)として一体化することができ、車両搭載作業を容易化できる。
【0012】
請求項に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用電子機器冷却装置において、冷却室(20)の略対向する位置に、空気入口(31)と空気出口(32)を配置したことを特徴とする。
【0013】
これにより、空気入口(31)からの流入空気を冷却室(20)内の一部に偏らせることなく、広い範囲にわたって流すことができ、車載電子機器の放熱部(23、24)を効率よく冷却できる。
【0022】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図3は第1実施形態を示すもので、車両用空調装置10の室内ユニット部分は、図示しない車両計器盤の内側に配置される送風機ユニット11と空調ユニット12とにより構成される。図1は右ハンドル車の場合を例示しているので、送風機ユニット11は車両左側の助手席側に配置され、空調ユニット12は車両左右方向の略中央部に配置される。なお、図1の矢印方向は車両搭載状態での前後左右方向を示している。
【0024】
ここで、送風機ユニット11および空調ユニット12は周知の構成であるので、その概要を簡単に説明すると、送風機ユニット11は図2に示すように上部に内気と外気を切替導入する内外気切替箱13を配置し、この内外気切替箱13の下部に送風機14を配置した構成になっている。
【0025】
内外気切替箱13には外気と内気を切替導入するための内外気切替ドア13aが回動可能に配置されている。送風機14は、内外気切替箱13に導入された空気を吸入口14aから吸入して送風する遠心式送風ファン14bと、ファン駆動用モータ14cと、スクロールケーシング14dとを有している。
【0026】
空調ユニット12は送風機ユニット11からの送風空気を温度調整して車室内へ吹き出すもので、スクロールケーシング14dの吹出ダクト部14eから空気が流入する樹脂製ケース12aを有している。この樹脂製ケース12a内に、送風空気を冷却する冷房用熱交換器としての蒸発器15、送風空気を加熱する暖房用熱交換器としての温水式ヒータコア16を内蔵しており、その他に、温度制御手段としてのエアミックスドア(図示せず)、吹出モード切替機構を構成する吹出モードドア(図示せず)等がケース12a内に設けられている。
【0027】
冷却ボックス17は、車両計器盤内に配置される車載オーディオ装置のパワーアンプ、統合電子制御装置(ECU)等の電子機器を冷却するためのもので、図3に示すように樹脂等により直方体状の箱形状に形成されている。本例では、冷却ボックス17を送風機14のスクロールケーシング14dの吹出ダクト部14eより車両後方側で、且つ、送風機ユニット11と空調ユニット12との中間部位に配置してある。
【0028】
冷却ボックス17の内部は仕切り板18により2つの室19、20に仕切られている。一方の室19は電子機器の基板部21、22を収容する基板収容室であり、本例では複数(2枚)の基板部21、22を収容している。他方の室20は電子機器の放熱フィン(放熱部)23、24を配置する冷却室である。この放熱フィン23、24はアルミニュウム等の熱伝導性に優れた金属により櫛歯状等の放熱面積の大きい形状に形成されている。
【0029】
基板部21、22は電子機器を構成する電子部品、回路配線等を有するものであって、基板部21、22の先端部にはパワートランジスタ等の発熱素子25、26が配置してある。この発熱素子25、26の放熱面に放熱フィン23、24が一体に接合してある。この放熱フィン23、24は仕切り板18の貫通穴部18a(図1参照)を通して冷却室20内に突き出している。
【0030】
基板部21、22の他端部には外部回路との電気接続用コネクタ27、28が設けてあり、このコネクタ27、28は冷却ボックス17に設けた基板挿入穴29、30(図3(a)参照)を通して外部へ突き出すように設けてある。
【0031】
一方、冷却室20には空気入口31と空気出口32が設けてある。空気入口31は、送風機14のスクロールケーシング14dの吹出ダクト部14eに連通している。このため、送風機14下流側の高圧部の空気の一部が分岐し、この分岐した空気が空気入口31より冷却室20に流入する。また、空気出口32は、図2に示すように送風機14の吸入口14aの上流部(すなわち、送風機低圧部)に連通している。このため、冷却室20内の空気は空気出口32から送風機14の吸入口14a側に強制的に吸い込まれる。
【0032】
ここで、空気入口31と空気出口32は、冷却室20のうち略対向する位置、より好ましくは対角線上の位置(図3(b)参照)に設けることにより、空気入口31からの空気を冷却室20内部の全体を通して空気出口32に向かって流すことができる。
【0033】
次に、第1実施形態の作動を説明する。車両用空調装置の送風機スイッチ(図示せず)が投入されると、送風機14のファン駆動用モータ14cに通電され、送風機14が作動する。これにより、送風機14の下流側の高圧部において、送風空気の一部が分岐して空気入口31より冷却室20内に流入する。
【0034】
この冷却室20内に放熱フィン23、24が突き出しているので、冷却室20内への流入空気が放熱フィン23、24に接触して放熱フィン23、24を強制冷却できる。ここで、空気入口31と空気出口32を略対角線上の位置に対向配置することにより、放熱フィン23、24全体に空気を均等に吹き当てることができ、発熱素子25、26を効率よく冷却できる。そして、この冷却後、冷却室20内の空気は空気出口32から送風機14の吸入口14a側に吸い込まれる。
【0035】
このように、空調用送風機14の作動により電子機器の発熱素子25、26の放熱フィン23、24を強制冷却できるから、放熱フィン23、24を自然放熱する方式に比して放熱フィン23、24の体格を大幅に小型化できる。しかも、強制冷却のための送風手段を空調用送風機14に兼務させているから、専用の送風手段を追加する必要がない。以上のことから、放熱フィン部を含む電子機器全体を小型、軽量化できる。
【0036】
(第2実施形態)
第1実施形態によると、車両用空調装置の停止時には送風機14が停止するため、電子機器を強制冷却できない。しかし、電子機器の中には車両用空調装置の停止時にも強制冷却が必要なものがある。
【0037】
そこで、第2実施形態では、車両用空調装置の停止時にも電子機器を強制冷却できるようにしたものである。図4は第2実施形態における車両用空調装置の通風系の全体を示しており、蒸発器15の下流側にはエアミックスドア33が回動可能に配置され、温水式ヒータコア16を通過する温風とバイパス通路34を通過する冷風との風量割合をエアミックスドア33により調整して車室内への吹出温度を制御する。
【0038】
上記の温風と冷風は混合されて所望の温度となった後に、デフロスタ開口部35、フェイス開口部36およびフット開口部37を通して車室内各部へ吹き出す。これらの各開口部35、36、37は吹出モードドア38、39、40により開閉される。
【0039】
図5は第2実施形態における電気制御の概要を示すブロック図で、空調用電子制御装置(ECU)41は送風機14の駆動用モータ14c、吹出モードドア38、39、40の駆動用モータ42等の空調用アクチュエータ等を制御するものである。空調用電子制御装置41には、空調制御のために、内気温Tr、外気温Tam、日射量Ts、蒸発器温度Te、温水温度Tw等を検出する周知のセンサ群43から検出信号が入力される。また、車室内計器盤近傍に設置される空調制御パネル44には乗員により手動操作される操作スイッチ群45が備えられ、この操作スイッチ群45の操作信号も空調用電子制御装置41に入力される。
【0040】
この操作スイッチ群45としては、風量切替信号を発生する送風機スイッチ45aが設けられ、その他に、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ、吹出モード信号を発生する吹出モードスイッチ、内外気切替信号を発生する内外気切替スイッチ、圧縮機オンオフ信号を発生するエアコンスイッチ等が設けられている。また、電子機器の作動スイッチ46、47からも操作信号が空調用電子制御装置41に入力される
第2実施形態では、空調制御パネル44の送風機スイッチ45a又はオートスイッチ(図示せず)が投入され、送風機14が作動しているときは、第1実施形態と同様に送風機14の送風空気により電子機器の発熱素子25、26を強制冷却できる。
【0041】
一方、空調装置が停止されている時であっても、電子機器の作動スイッチ46、47が投入され、電子機器が作動しているときは、この電子機器の作動(作動スイッチ46、47の投入)状態を空調用電子制御装置41により判定して、制御装置41から送風機駆動用モータ14cの作動指令を出力し、送風機14を強制的に作動させる。これと同時に、空調用電子制御装置41は、吹出モードドア38、39、40の駆動用モータ42に作動指令を出力して、吹出モードドア38、39、40により全開口部35、36、37を図4のようにすべて閉塞する全閉モードにする。
【0042】
この全閉モードの採用により車室内への空気吹出という弊害は生じない。そして、送風機14の作動により送風空気の一部が蒸発器15下方の排水パイプ48から車室外へ吹き出すとともに、送風空気の大部分は冷却ボックス17の冷却室20内を循環して流れる。これにより、空調装置の停止状態でも冷却室20内にて放熱フィン23、24を送風空気にて強制冷却できる。
【0043】
なお、空調装置の停止状態における送風機14の作動は電子機器冷却のための作動であり、車室内の空調を目的とした作動ではないから、送風機14を極く低回転で作動させればよい。従って、送風機14を空調作動時の低速回転(Lo)よりも更に低い低速回転数(ウルトラLo)で作動させればよい。
【0044】
なお、第2実施形態では、空調装置の停止時に吹出モードとして全閉モードを選択して空調用送風機14を低速回転させているが、吹出モードとして全閉モードの代わりにデフロスタモードを選択するようにしてもよい。すなわち、デフロスタモードでは、吹出モード39、40によりフェイス開口部36およびフット開口部37を閉塞し、デフロスタ開口部35を吹出モード38により開放するから、車室内へはデフロスタ開口部35を通して窓ガラス側へ少量の空気が吹き出すだけで、乗員側へ空気が吹き出すことはない。そのため、空調装置の停止時における車室内への空気吹出の弊害は生じない。
【0045】
(第3実施形態)
上記第1、第2実施形態は、空調用送風機14の作動による送風空気によって電子機器を強制冷却しているが、空調装置には蒸発器15という非常に大きなヒートマス(熱容量)を持った熱交換器が備えられているので、この蒸発器15のヒートマスの大きさを有効利用して電子機器の冷却を効果的に行うこともできる。
【0046】
第3実施形態は、このような蒸発器15に冷却ボックス17を組み合わせることにより電子機器の冷却を行うものである。図6、7はその具体例であり、発熱素子25、26の放熱面を冷却ボックス17の箱形状から外方へ突出させる。一方、蒸発器15を収容するケース12aの側面部に開口部12bを設け、この開口部12bから蒸発器15の側面のサイドプレート15aを外方へ露出させる。
【0047】
ここで、蒸発器15は、アルミニュウムのような熱伝導性に優れた金属によりサイドプレート15aを含む各部品を形成して一体ろう付けにより全体構造を接合している。そして、冷却ボックス17から突き出している発熱素子25、26の放熱面を、フィルム状の電気絶縁部材49を介在して蒸発器15の側面のサイドプレート15aに対して、熱的には伝導状態で接触させるようにしてある。
【0048】
ここで、蒸発器15は電気的には車体側に接地されているので、蒸発器15と発熱素子25、26との間をフィルム状の電気絶縁部材49により電気的に絶縁する必要がある。
【0049】
次に、第3実施形態の作用を説明すると、蒸発器15を含む空調用冷凍サイクルの作動時には、蒸発器15の冷却作用によりフィルム状の絶縁部材49を介して電子機器の発熱素子25、26を強力に冷却できる。
【0050】
また、空調用冷凍サイクルの停止時(圧縮機停止時)においても、蒸発器15のヒートマスが発熱素子25、26のヒートマスに比較して非常に大きいので、蒸発器15の熱交換コア部の放熱面積全体を発熱素子25、26の放熱部として有効利用し、空調用送風機14の送風空気によって発熱素子25、26を強制冷却できる。
【0051】
更に、空調装置の停止時(すなわち、送風機14の送風停止時)にも、蒸発器15の熱交換コア部の放熱面積全体を利用した自然対流の冷却作用により、発熱素子25、26を十分冷却できる。
【0052】
そのため、第3実施形態によると、第2実施形態のように吹出モードとして全閉モードやデフロスタモードを選択して、空調用送風機14を低速回転させるという制御が不要である。
【0053】
(第4実施形態)
上記第3実施形態では、電子機器の発熱素子25、26の放熱面を蒸発器15の側面のサイドプレート15aに直接的に接触させるようにしているが、第4実施形態は図8、9に示すように電子機器の発熱素子25、26の熱をヒートパイプ50を介して蒸発器15の側面のサイドプレート15aに伝達する方式としている。
【0054】
具体的には、冷却ボックス17の内部において、複数の基板部21、22の発熱素子25、26に対してともに接触する熱伝導部材51を設けている。この熱伝導部材51はアルミニュウムのような熱伝導性に優れた金属により平板状に形成され、発熱素子25、26よりもヒートマスが十分大きいものである。この熱伝導部材51にヒートパイプ50の一端の吸熱部(蒸発部)51aを直接接触させている。また、ヒートパイプ50の他端の放熱部(凝縮部)51bは、フィルム状の絶縁部材49を介在して蒸発器15の側面のサイドプレート15aに熱的には伝導状態で接触させている。
【0055】
ヒートパイプ50は周知のように金属製パイプ材の内部に冷媒を封入しており、この封入冷媒が一端の吸熱部51aで発熱素子25、26の熱を吸熱して蒸発し、この蒸発したガス冷媒をヒートパイプ50の他端の放熱部50bに上昇させる。そして、放熱部50bではガス冷媒が蒸発器15のサイドプレート15a側へ放熱することにより凝縮して液化する。この液冷媒は自重で吸熱部51aに還流する。
【0056】
このように、ヒートパイプ50ではその封入冷媒が一端の吸熱部51aでの蒸発と他端の放熱部50bでの凝縮とを繰り返すことにより、発熱素子25、26の熱を吸熱し、蒸発器15側へ放熱できる。そして、ヒートパイプ50の使用により、冷却ボックス17を蒸発器15に直接的に隣接配置する必要がないので、冷却ボックス17の設置場所の選択の自由度が向上し、車両搭載性を向上できる。
【0057】
また、上述の第1〜第4実施形態のいずれにおいても、電子機器の発熱素子25、26の熱を空調装置の通風路内に放出するから、冬季の暖房時には電子機器の廃熱を暖房熱源として利用し、暖房能力を向上できる。
【0058】
特に、車載オーディオ装置では、最大出力:200W〜300Wにも及ぶハイパワーアンプが使用される場合もあるので、このようなハイパワーアンプの廃熱により暖房能力を十分向上できる。
【0059】
但し、ハイパワーアンプでも実際の平均出力は数十W以下であるので、特に暖房能力が必要な場合はアンプの効率を落として(例えば、B級→A級への切替)、アンプで意図的に発熱させる制御を組み込むようにしてもよい。また、車載オーディオ装置から音を出さない場合にも、アンプで意図的に発熱させる制御を組み込むことにより、暖房能力向上のための大熱量を得ることができる。
【0060】
(他の実施形態)
なお、ヒートパイプ50を廃止し、その代わりに、図9の熱伝導部材51を蒸発器15の側面部まで延ばし、熱伝導部材51の延長部先端をフィルム状の絶縁部材49を介在して蒸発器15の側面のサイドプレート15aに熱的に伝導状態で接触させることにより、電子機器の発熱素子25、26の熱を蒸発器15に伝達するようにしてもよい。
【0061】
また、発熱する電子機器は、ハイパワーアンプに限らず、スピーカや中央演算処理装置(CPU、特に、高速な処理能力を持つもの)を持つ、例えば、ナビゲーション装置等もあり、それらの電子機器にも本発明を同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両用空調装置の横断面図である。
【図2】図1の送風機ユニット部の縦断面図である。
【図3】(a)は図1の冷却ボックスの斜視図、(b)は冷却ボックスの冷却室部の斜視図である。
【図4】第2実施形態を示す車両用空調装置の横断面図である。
【図5】第2実施形態の電気制御ブロック図である。
【図6】第3実施形態を示す車両用空調装置の横断面図である。
【図7】図6の要部拡大断面図である。
【図8】第4実施形態を示す車両用空調装置の横断面図である。
【図9】図8の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10…空調装置、11…送風機ユニット、12…空調ユニット、
14…送風機、15…蒸発器(冷房用熱交換器)、17…冷却ボックス、
19…基板収容室、20…冷却室、21、22…基板部、
23、24…放熱フィン、25、26…発熱素子。

Claims (5)

  1. 車室内へ向かって空気を送風する送風機(14)を有する空調装置(10)を搭載する車両において、
    前記送風機(14)下流側の空気の一部を分岐させ、この分岐した空気が流入する冷却室(20)を備え、
    前記冷却室(20)内に車載電子機器(21、22、25、26)の放熱部(23、24)を配置し、
    前記空調装置(10)の停止時に、前記空調装置(10)の吹出モードをデフロスタモードにして、前記送風機(14)を低速回転させることを特徴とする車両用電子機器冷却装置。
  2. 車室内へ向かって空気を送風する送風機(14)を有する空調装置(10)を搭載する車両において、
    前記送風機(14)下流側の空気の一部を分岐させ、この分岐した空気が流入する冷却室(20)を備え、
    前記冷却室(20)内に車載電子機器(21、22、25、26)の放熱部(23、24)を配置し、
    前記空調装置(10)の停止時に、前記空調装置(10)の吹出モードを全閉モードにして、前記送風機(14)を低速回転させることを特徴とする車両用電子機器冷却装置。
  3. 前記冷却室(20)内に流入した空気を前記送風機(14)の低圧部に還流させるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用電子機器冷却装置。
  4. 前記車載電子機器の基板部(21、22)を収容する収容室(19)と、前記冷却室(20)とを一体に構成した冷却ボックス(17)を有し、
    前記基板部(21、22)の先端に前記放熱部(23、24)を設け、前記基板部(21、22)を前記収容室(19)内に挿入することにより、前記放熱部(23、24)を前記冷却室(20)内に配置するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用電子機器冷却装置。
  5. 前記冷却室(20)の略対向する位置に、空気入口(31)と空気出口(32)を配置したことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用電子機器冷却装置。
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