JP4206512B2 - 含フッ素重合体粒子の固液分離方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は含フッ素重合体粒子の乳化分散液の固液分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
含フッ素重合体は乳化重合法や懸濁重合法などにより製造される。このうち乳化重合法でえられる含フッ素重合体は平均粒径数十nmから数百nmの一次粒子が水に乳化分散した状態となっている。この乳化分散中の微細な一次粒子を直接濾過することは困難なため、一次粒子を凝集して平均粒径数μmから数百μmの凝集(二次)粒子として濾過している。
【0003】
この凝集法としてつぎの方法が知られている。
(1)乳化分散液を機械的に撹拌してセン断力を加え、乳化状態を破壊して凝集させる方法。
(2)凝析剤を添加し、撹拌下に乳化状態を破壊して凝集させる方法。
(3)乳化分散液に非水溶性の有機溶媒を加えて撹拌し、有機溶媒の液滴中に含フッ素重合体粒子を凝集させたのち有機溶媒を除去する方法(たとえば特公昭60−240713号公報)。
【0004】
(1)および(2)の方法はいずれも乳化状態を破壊して凝集させる方法であり、乳化状態が破壊された含フッ素重合体の凝集(二次)粒子は撥水化する。撥水化した含フッ素重合体粒子は再分散(スラリー化)しにくくなり、濾過工程への導入を困難にする。また、撥水化した凝集粒子はその内部に水を保持して外部に放出しにくくなり、濾過では含水率を大きく下げることが困難であり、長時間の加熱乾燥を要する。しかも、乾燥後の粉末は水が占めていた空間が大きいため、見かけ密度が非常に小さくなり、取扱い性にも劣り、粉体貯槽内でのブリッジの発生や装置類の大型化につながる。
【0005】
従来より、凝集粒子の一次的な脱水は、通常固液分離手段により行なわれ、ついで加熱乾燥される。通常、含フッ素樹脂分散液の固液分離は濾過、それも濾過後のケーキが自由表面をもつ形態の濾過手段で行なわれている。これは、含フッ素重合体粒子がはっ水化しているばあい、遊離している水に浮いた状態となっているためである。こうした濾過手段として、たとえばヌッチェ濾過、単面の濾材上に加圧した分散液を送る加圧濾過、単面の濾材を用いた減圧(吸引)濾過などが用いられている。
【0006】
しかし、自由表面をケーキにもたせようとすると、ケーキにクラックが生じ、含水率をそれ以上下げることができない。この現象は前記(1)、(2)のいずれの凝集法によっても生ずる。さらに、含水率が下がらないと、えられるケーキを加熱乾燥したばあい、前記のとおり見かけ密度の小さい取扱い性に劣る粉末となる。
【0007】
一方、前記(3)の方法は乳化状態を実質的に破壊せずに凝集させる方法であり、撥水化および濾過における前記の問題は生じない。しかし、有機溶剤を使用するため、コストの上昇のほか回収のための設備を要し、さらに排水排ガスによる環境問題が生ずる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、含フッ素重合体凝集粒子の含水率を大きく低下させることができる含フッ素重合体粒子の乳化分散液の固液分離方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の固液分離方法は、含フッ素重合体粒子の乳化分散液に凝析剤を加えて撹拌下に含フッ素重合体粒子を凝析して凝集粒子のスラリーとする工程(凝析工程)、該スラリーを濾過する工程(濾過工程)、およびえられるケーキを圧搾する工程(圧搾工程)からなる。
【0010】
圧搾工程前にさらに濾過ケーキを洗浄する洗浄工程を施こしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の固液分離方法は、乳化重合法で製造され、含フッ素重合体がテトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体(PTFE)、ビニリデンフルオライド(VdF)の単独重合体(PVdF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)の単独重合体(PCTFE)、またはTFE、VdF、CTFE、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)およびエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも2種の単量体の共重合体である含フッ素重合体粒子の乳化分散液の固液分離に特に適する。
【0012】
パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)単量体としては、
式(1):
CF2=CFO(CF2)mF (1)
(式中、mは1〜6の整数)で表わされるビニルエーテル、
または式(2):
CF2=CF(O−CF2CF(CF3))nOC3F7 (2)
(式中、nは1〜4の整数)で表わされるビニルエーテルがあげられる。
【0013】
含フッ素共重合体の具体例としては、たとえばTFE/VdF共重合体、TFE/HFP共重合体、TFE/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、TFE/エチレン共重合体、TFE/CTFE共重合体およびTFE/HFP/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などがあげられる。
【0014】
重合体粒子の一次粒径は平均粒径で80〜300nmのものである。
【0015】
乳化分散液中の乳化剤は本発明の方法に本質的な影響を与えない。
【0016】
本発明の方法における凝析工程は、撹拌下に凝析剤を添加することによって行なう。この凝析工程は、スラリー中の含フッ素重合体凝集粒子の撥水化を抑える条件下で行なう。そのような条件は、たとえば凝析剤として無機酸を用い、撹拌速度および凝析剤の添加量を調節することにより達成できる。
【0017】
凝析剤として無機酸を用いることにより、重合体粒子表面上に吸着している乳化剤の界面活性効果が減少し、凝集しやすい状態となり、好ましい。好適な無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸などがあげられ、特に取り扱い性、各装置を構成する材料への腐食性の点から硝酸が好ましい。添加量は品種、重合体の一次粒子径、用いた乳化剤の種類、乳化剤の量などにより異なるが、基本的に凝集粒子の撥水化を抑える点から、含フッ素重合体粒子100部(重量部。以下同様)に対し0.1〜20部、特に0.5〜10部とするのが好ましい。添加量が多すぎるとはっ水化を促すこととなり、少なすぎると凝析が不充分となり、その後容易には固液分離不可能な状態となる。
【0018】
撹拌は強すぎると与えるセン断力が大きくなりすぎ、撥水化を起こしてしまう。しかし、撹拌装置の種類によって生ずるセン断力が異なるので、一概にどの程度の撹拌が適切であるかは決められないが、少なくとも撹拌のみにより撥水化が生じてはならない。具体的な撹拌速度については具体的組合せについて実験的に決定する。
【0019】
凝析温度としては10〜100℃、特に20〜80℃が好ましく採用される。
【0020】
凝析工程で含フッ素重合体(一次)粒子は凝集(二次)粒子となり、乳化分散液は均一なスラリーとなる。このスラリーは濾過工程に送られる。前述のとおり、従来の凝集法では凝集粒子に撥水化が生じているため均一なスラリーがえられず、濾過工程への送液の際に固体(重合体)部分が送れないといった問題が生ずることがあるが、本発明の方法においてはスラリーが均一なため、そうした問題は生じない。
【0021】
本発明における濾過工程では、凝析工程でえられたスラリーを濾過することにより、一次的な脱水を行なう。濾過手段は従来より使用されているケーキが自由表面を有するような濾過手段ではなく、後述する圧搾機構を備えた濾過手段が好ましい。前記凝析工程でえられるスラリー中の凝集粒子は実質的に撥水化していないので凝集粒子中に取り込まれている水が外部に出やすくなっており、脱水効率を高め、えられるケーキの含水率を大きく低下させることができる。
【0022】
本発明で好適に使用される圧搾機構を有する濾過手段としては、フィルタープレス法、ベルトプレス法などがあげられる。これらの濾過手段では濾過を行なう部分、たとえばフィルタープレス法では濾室、ベルトプレス法では上下の濾布ベルトに相当する部分に設けられる濾材または濾布が、濾過部分の総内表面積の30%以上、好ましくは60%以上を占めていることが、つぎの圧搾工程が容易に実施できる点から好ましい。
【0023】
濾材としては、たとえばステンレス、その他の金属などがあげられ、濾布としてはたとえばポリプロピレン、PTFE、ポリエチレンなどがあげられる。特に、圧搾を容易にする点から変形可能な材料、たとえばポリプロピレン、PTFE、ポリエチレンが好ましい。
【0024】
この濾過工程で濾過ケーキの乾量基準含水率を250%以下、特に200%以下にすることができる。
【0025】
本発明においては、含水率をさらに低下させるために濾過工程に引き続き、濾過ケーキに圧搾する工程を施こす。圧搾工程は濾過工程の終了後直ちに行なうことが、濾室に保持されているケーキに圧力をかけることで容易に脱水を促進させることができる点から好ましい。したがって、濾過工程と圧搾工程を1つの装置で行なうことができるフィルタープレス装置、ベルトプレス装置を使用することが好ましい。
【0026】
圧搾の方法および条件は用いる装置により異なり、装置に応じて実験的に決定すればよい。
【0027】
たとえばフィルタープレス装置を用いるときは、濾過圧0.1〜1MPa、好ましくは0.4〜0.7MPaにて濾室に送り込み、濾過終了後直ちにダイヤフラムに0.4〜3.0MPa、好ましくは0.7〜2.0MPaの圧搾空気を送り込んで濾過ケーキを圧搾することにより行なうことができる。
【0028】
またベルトプレス装置を用いるときも同様の条件で行なうことができる。
【0029】
圧搾工程により含水率をさらに低下させる、たとえば乾量基準含水率180%以下、特に100%以下にすることができると共に、圧密が生じて凝集粒子の見かけ密度を高めて粉体特性(取扱い性、流動性など)を改善できるほか、乾燥時に発生する微粉の量を減らすことができる。
【0030】
本発明の固液分離方法において、濾過工程のあとに濾過ケーキを水で洗浄する洗浄工程を加えてもよい。洗浄工程を追加することにより、重合時の開始剤、乳化剤、残渣や凝析剤を除去することができる。特に本発明の凝析工程でえられる凝集粒子は、前述のとおり凝集粒子内の水が外部に出やすいのであるが、洗浄に用いる水も凝集粒子内を通過しやすく、洗浄効率に優れている。
【0031】
洗浄水の量は使用した開始剤、乳化剤、凝析剤の種類および量などによって異なるが、含フッ素重合体粒子(乾燥重量基準)の2〜10倍量といった比較的少量とすることができる。洗浄が進むと挾雑物が少なくなり洗浄排水のpHが中性に近くなり電気伝導度が小さくなるので、洗浄排水のpHや電気伝導度を測定し、測定値が変化しなくなった時点で洗浄を停止すればよい。目安としては、pH5〜7、電気伝導度0.25ms/cm以下である。
【0032】
洗浄工程終了後、直ちに前記圧搾工程を実施する。
【0033】
えられた圧搾ケーキを取り出し、乾燥する。従来法では含水率を0.1%以下にするためには約150℃で2時間以上乾燥する必要があったが、本発明の方法でえられる圧搾ケーキは、約125〜150℃で15〜60分間と短時間の乾燥で含水率を0.1%以下にまですることができる。これは、圧搾ケーキ自体の含水率が低いことのほか、凝集粒子中の水分が外部に出やすいことも寄与している。
【0034】
本発明の固液分離方法で脱水され乾燥してえられる含フッ素重合体の凝集粉末は、見かけ密度も高く、さらに流動性も高く挾雑物の少ない重合体である。
【0035】
【実施例】
つぎに本発明の固液分離方法を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限られるものではない。
【0036】
実施例1
テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンを乳化重合してえられた共重合体の乳化分散液20kg(共重合体乾燥重量1.4kg。平均粒子径110nm)に硝酸14gを入れ、大気開放下で撹拌下に凝析を行なった。凝析に用いた容器の内径は40cmであり、撹拌翼の径は30cm、撹拌翼先端速度は60cm/s、凝析時の液温度は60℃、撹拌時間は20分間であった。凝析後えられたスラリー中の凝集粒子は撥水化していなかった。このスラリーを圧縮空気により0.4Mpaに加圧し、フィルタープレス装置に移送し、濾過を行なった。用いたフィルタープレスは装置は濾材目開きが平均30μmのポリプロピレンを濾材とし、濾室容積が1.5リットル、濾室総内表面積が0.1m2、濾室総表面積に占める濾材で覆われた部分の表面積の割合が85%のものであった。移送中もスラリーの撹拌を先端速度20cm/sにて続行したところ、移送後凝析容器内に重合体はほとんど残存していなかった。スラリーの全量を濾過後、フィルタープレス装置のダイヤフラム部分に圧縮空気にて1.5Mpaの圧力を加えて濾室内の濾過ケーキの圧搾を行なった。3分間の圧搾の後、ダイヤフラム部分を大気圧に戻し、濾室内の圧搾ケーキを取り出した。
【0037】
えられた圧搾ケーキの含水率を数カ所で測定した結果、乾量基準含水率はすべて60%程度と低い値を示した。また、この圧搾ケーキを150℃にて40分間乾燥後、平均粒子径500μmまで粉砕して粉体とした。この粉体の見かけ密度は0.9g/cm3と高い値を示した。
【0038】
【表1】
【0039】
実施例2
実施例1と同じフィルタープレス装置を用い、実施例1と同じ条件で濾過を行なった。ついで洗浄水(脱イオン水)を0.4MPaの圧力で濾過ケーキに通して洗浄を行なった。このときの洗浄水量と洗浄排水のpHおよび電気伝導度の関係を調べたところ、表1に示す結果となった。
【0040】
洗浄水9kgを流した時点で洗浄を止め、実施例1と同じ条件で圧搾工程を行なって圧搾ケーキをえた。このものの乾量基準含水率は58%であった。
【0041】
また、圧搾ケーキ0.1kgを脱イオン1kgに投入したところ直ちに再分散した。この水分散液のpHおよび電気伝導度はそれぞれ6.85および0.2ms/cmであり、重合体粒子から凝析剤や挾雑物が殆んど除去されていた。
【0042】
前記の圧搾ケーキを実施例1と同様にして乾燥したのち平均粒径500μmに粉砕した粉体の見かけ密度は0.95g/cm3であった。
【0043】
比較例1
凝析時の撹拌翼先端速度を120cm/sとしたほかは実施例1と同じ条件で凝析を行なったところ、えられたスラリー中の凝集粒子は撥水化していた。
【0044】
このスラリーを実施例1と同じフィルタープレス装置に先端速度40cm/sの撹拌下に0.4MPaの圧縮空気で送液して濾過したが、送液は完全に完了せず、0.5kg(乾燥重量)の凝集粒子が凝析容器に残ってしまった。
【0045】
比較例2
実施例1と同じ条件で凝析を行ない、えられたスラリーを減圧濾過が可能な直径10cmのヌッチェ濾過器に300g仕込み、減圧濾過を行なった。脱水の進行に伴いケーキにクラックが入り、濾液が出なくなったため濾過を終了させ、含水率を測定した。含水率は、乾量基準では278%と高い値を示した。また、150℃にて120分間濾過ケーキを乾燥させたが、えられた粉末は非常にもろく、見かけ密度は0.3g/ccと小さい値を示した。
【0046】
比較例3
比較例2のヌッチェ濾過操作後、えられた濾過ケーキに脱イオン水を通して洗浄を行なった。この洗浄の間も減圧操作とした。洗浄水の量と洗浄排水のpHおよび電気伝導度の関係を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
洗浄水0.135kgを用いた洗浄によりえられた湿っているケーキ0.01kgを0.1kgの水に再分散させて、分散液のpHおよび電気伝導度を測定したところ、それぞれ3.20および0.95ms/cmの値を示した。このことから、ヌッチェ濾過における洗浄は効果的ではないことがわかる。
【0049】
比較例4
実施例1と同じ条件で凝析を行ないえられたスラリーを、遠心分離機であるスクリューデカンタ(巴工業(株)製のシャープレス・スーパーディ−カンタ(Sharples Super-D-canter)P−660)にて処理した。遠心効果を2000〜3000G、処理速度を200〜400kg/hrと変化させたが、処理物の含水率は乾量基準で250〜300%と高い値を示した。
【0050】
【発明の効果】
本発明の固液分離方法によれば、含フッ素重合体粒子の乳化分散液から低含水率で洗浄効果のよい凝集粒子をうることができる。えられる乾燥粒子は高い見かけ密度をもつ粉体特性に優れたものである。
Claims (8)
- 含フッ素重合体粒子の乳化分散液に凝析剤を加えて撹拌下に含フッ素重合体粒子を凝析して凝集粒子のスラリーとする工程、該スラリーを濾過する工程およびえられるケーキを圧搾する工程からなり、凝析工程を凝析によりえられるスラリー中の含フッ素重合体凝集粒子の撥水化を抑える条件下で行ない、かつ、濾過工程と圧搾工程を1つの固液分離装置で行なうことを特徴とする含フッ素重合体粒子の固液分離方法。
- 凝析剤が無機酸である請求項1記載の方法。
- 濾過工程後直ちに圧搾工程を行なう請求項1または2記載の方法。
- 固液分離装置がフィルタープレス装置またはベルトプレス装置である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 含フッ素重合体粒子が、乳化重合法で製造された含フッ素重合体粒子であり、かつテトラフルオロエチレン単独重合体粒子、ビニリデンフルオライド単独重合体粒子、クロロトリフルオロエチレン単独重合体粒子、またはテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチレンおよびエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも2種の単量体の共重合体粒子である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- えられる圧搾後のケーキの乾量基準含水率が180重量%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 濾過工程後さらに濾過ケーキに洗浄水を通す洗浄工程を施こす請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 前記濾過工程と洗浄工程と圧搾工程を同一の固液分離装置で行なう請求項7記載の方法。
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JP3947234B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル樹脂の製造方法 |
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