JP4206362B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナー及びその製造方法に関する。
フルカラープリンタにおける低電力化、小型化の流れの中で、フルカラートナーのオイルレス定着に対する要求と同時に高速化・高耐久性への要求も高まっており、種々の観点からかかる要求に伴う技術課題が検討されている。
フルカラートナーのオイルレス定着の観点からは、それぞれの課題に応じて、トナーに含有するワックスを適切に選択することが試みられている。
特許文献1には、高速定着に対応可能な定着低温性の実現、オフセット現象の防止等に対して、植物系ワックスと合成炭化水素系ワックスを含有したトナーが有効であることが開示されている。
特許文献2には、湿度環境の変動に対して安定した帯電性状をトナーに付与するため、特定の有機金属化合物を配合し、当該化合物の効果をさらに向上するために特定の異なる2種類のワックスをトナーに含有する技術が開示されている。
特許文献3には、非接触現像において定着時の耐オフセット性と低定着温度を確保するために、特定のポリエステルについて離型剤としてカルナバワックス及び低分子量ポリプロピレンを併用する技術が開示されている。
特開平11−2917号公報(請求項1) 特開2000−131889号公報(請求項4) 特開平6−266156号公報(請求項1)
本発明は、結着樹脂として含有されているポリエステルに対して特定のワックスが組み合わされた、定着性及び耐久性、特にジャンピング現像方式では飛翔性も含め、いずれにも優れた静電荷像現像用トナー及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、
(1) 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルであり、前記離型剤がエステルワックス及び石油ワックスである静電荷像現像用トナー、及び
(2) 前記(1)記載の静電荷像現像用トナーの原料を溶融混練する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記溶融混練工程がオープンロール型混練機による工程である静電荷像現像用トナーの製造方法
に関する。
本発明により、定着性、耐久性及びジャンピング現像方式での飛翔性のいずれにも優れた静電荷像現像用トナーを提供することができる。特に、本発明により得られるトナーは、耐久性の向上が著しく、高耐久性が要求されるアモルファスシリコン系の感光体を備えた反転現像装置にも、好適に使用することができる。
フルカラートナーのオイルレス定着化、高速化に対応する観点からは、前述の従来技術では十分な定着性が得られず、さらなる定着性の向上が必要とされる。即ち、定着性の向上は耐久性の低下を伴いやすく、これらの互いに相反する特性を両立する観点から、結着樹脂としてポリエステルを含有したトナーに対する離型剤(ワックス)の選択についての検討はなされていない。
従来、結着樹脂がポリエステルであるトナーの定着性を向上させるために、ポリエステルへの分散性が良好であり、耐久性に優れることからエステルワックスが選択されている。しかし、エステルワックスはポリエステルとの分散性が良すぎるために過剰分散する場合もあり、定着時に表面に露出し難くなる等の理由から、定着性を高度に維持することが困難な場合がある。
一方、合成炭化水素系ワックスや石油ワックス等の、ポリエステルに対して分散し難いワックスは、トナー中のワックスの分散粒径が大きすぎるため、定着性には大きな効果が得られるが、耐刷での経時安定性が悪く、ポリエステルを結着樹脂とするトナーには極めて使用し難いものである。低分子量ポリプロピレンワックスは、石油ワックス、合成炭化水素ワックスに比べて融点が高いために、ポリエステルへの分散は向上するが、融点が高いために、定着性に対する効果が不十分である。
本発明者らは、ポリエステルに対するエステルワックスによる高度な耐久性を維持しつつ、高度な定着性を付与するため、種々検討した結果、特定の異なるワックスの組み合わせだけが、両者の特性を高度な水準で両立することを見出した。
トナーの耐久性と定着性は、互いに相反する特性であり、ワックスの分散性に大きく影響を受ける。即ち、ワックスの分散性が良すぎると耐久性は向上するが定着性が悪化する。一方、分散性が悪いと定着性は向上するが耐久性が悪化する。従って、一般には分散性の良いワックスと分散性の悪いワックスを混合しても、両者の欠点が補完されず、耐久性と定着性とは両立しない。
例えば、ポリエステルに対して極めて分散性に優れるカルナバワックスと分散性に劣る合成炭化水素系ワックスとを混合しても、カルナバワックスによって達成された良好な耐久性は損なわれ、合成炭化水素系ワックスの特徴のみが発現する。
しかしながら、エステルワックスに石油ワックスを併用する場合は特異的に、定着性と耐久性が高度に両立することを本発明者らは明らかにした。
さらに、本発明者らは、本発明のトナーがジャンピング現像方式においても優れた効果を有することを明らかにした。ここに、ジャンピング現像方式とは、トナー担持体にトナーを供給し、規制部材によりトナーの薄層をトナー担持体上に形成するとともに、該トナーに電荷を付与し、静電潜像を保持する感光体に非接触で静電潜像を現像し、ついで用紙に転写を行う非接触現像型の現像方式である。
即ち、オイルレス定着において、定着性を確保するには、トナー中のワックスを増量することが必要とされるが、ジャンピング現像方式では、耐久時に外添剤がトナー表面に埋まり込み、飛翔性が低下する場合がある。
しかしながら、本発明の好適なトナーは、適度なワックス量で、定着性を損なうことなく、ジャンピング現像方式での飛翔性の低下も防止されるという優れた効果を奏する。
本発明に用いられるエステルワックスとは、エステル基を有するワックスをいい、合成エステルワックス及び天然系エステルワックスのいずれであってもよいが、なかでも、分散性の観点から、カルナバワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の天然系エステルワックスから1種以上を選択することが好ましい。
石油ワックスとは、JIS K2235に規定されるパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びペトロラタムをいい、本発明では、これらから1種以上を選択することが好ましい。
本発明におけるエステルワックスと石油ワックスの組み合わせとしては、定着性及び耐久性の両立の観点から、ライスワックス及びカルナバワックスから選択された1種以上と、マイクロスタリンワックス及びパラフィンワックスから選択された1種以上であるのが好ましく、カルナバワックスとパラフィンワックスが特に好ましい。
エステルワックスと石油ワックスの融点の差は、融点の差が大きい方が好適とする特許文献2等の従来技術に対して、本発明では、相溶性の観点からは、小さい方が好ましい。具体的には、20℃以下であることが好ましく、15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがさらに好ましく、5℃以下であることが特に好ましい。ワックス間の相溶性が向上することにより、定着性及び耐久性が向上する傾向がある。
石油ワックスの融点は、耐ブロッキング性の観点から、70℃以上が好ましく、定着性の観点から、95℃以下が好ましい。また、分散性の観点から、エステルワックスより石油ワックスの融点が低いことが好ましく、エステルワックスの融点は70〜100℃が好ましい。
エステルワックスと石油ワックスの重量比(エステルワックス/石油ワックス)は、分散性の観点から、1/9〜9/1が好ましく、3/7〜8/2がより好ましく、さらに飛翔性を考慮すると、3/7〜7/3が好ましく、4/6〜7/3がより好ましく、5/5〜7/3がさらに好ましく、さらに分散性の観点から、6/4〜7/3が特に好ましい。
エステルワックスの含有量は、定着性及び耐久性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜8重量部がより好ましく、2〜5重量部がさらに好ましい。
石油ワックスの含有量は、定着性及び耐久性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましく、1〜8重量部がより好ましく、1〜5重量部がさらに好ましい。
本発明のトナーには、エステルワックスと石油ワックス以外の離型剤が、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよいが、耐久性及び飛翔性の観点から、エステルワックスと石油ワックスの総量は、離型剤中、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは100重量%である。
本発明のトナーの結着樹脂として用いられるポリエステルの含有量は、結着樹脂中、50〜100重量%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。結着樹脂中、ポリエステル以外に含有されていてもよい樹脂としては、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
ポリエステルは、2価以上のアルコールからなるアルコール成分と2価以上のカルボン酸化合物からなるカルボン酸成分からなる原料モノマーを縮重合させて得られる。
2価のアルコールとしては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2又は3)オキサイド付加物(平均付加モル数1〜10)、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコールとしては、ソルビトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
また、2価のカルボン酸化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、これらの酸の無水物及びアルキル(炭素数1〜12)エステル等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)及びその酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等が挙げられる。
なお、アルコール成分及びカルボン酸成分には、1価のアルコール及び1価のカルボン酸化合物が、分子量調整や耐オフセット性向上の観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、さらには減圧下、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
本発明において、ポリエステルは、耐久性の観点から、非晶質ポリエステルであることが好ましい。本発明において、非晶質ポリエステルとは、軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温度)が1.3より大きく4以下、好ましくは1.5〜3であることをいう。
非晶質ポリエステルの場合、保存性及び定着性の観点から、軟化点は80〜160℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。
ポリエステルの酸価は、着色剤の分散性及び転写性の観点から、0.5〜60mgKOH/gが好ましく、水酸基価は1〜60mgKOH/gが好ましい。正帯電性トナーの場合は、より高い耐久性を確保する観点から、ポリエステルの酸価は5mgKOH/g以下が好ましく、0.5〜5mgKOH/gであることがより好ましい。
トナー中、ポリエステルのエステルワックス及び石油ワックスの総量に対する重量比は、相溶性の観点から、1/9〜9/1が好ましく、2/8〜8/2がより好ましく、3/7〜7/3がさらに好ましい。
本発明に用いられる着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、モノカラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
本発明のトナーには、さらに、荷電制御剤が含有されていることが好ましく、具体的には、荷電制御剤として4級アンモニウム塩基含有共重合体が含有されていることが好ましい。4級アンモニウム塩基含有共重合体は、トナーに正帯電性を付与する電荷調整樹脂として、負帯電性を有するポリエステルを含有した正帯電性トナーにおいても、優れた正帯電性を確保することができる。
特に、本発明におけるワックスの組み合わせは、4級アンモニウム塩基含有共重合体との相溶性が極めて良好であり、4級アンモニウム塩基含有共重合体のトナー中への分散が促進され、より安定した帯電性が確保される。これにより、帯電の立ち上がり性が向上し、少ない摩擦によって必要な帯電量が得られるため、トナー飛散が耐刷を行っても悪化しなくなる。
さらに、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体を荷電制御剤とした含有して本発明のトナーは、正帯電型感光体に対して高度な耐久性と安定した正帯電性を発現するため、環境に配慮されたオゾンの発生量の少ない正帯電型感光体、特に長寿命を有するアモルファスシリコン系の正帯電型感光体に対して好適に用いられる。
4級アンモニウム塩基含有共重合体としては、式(I):
Figure 0004206362
(式中、R1 は水素原子又はメチル基を示す)で表される単量体、式(II):
Figure 0004206362
(式中、R2 は水素原子又はメチル基、R3 は炭素数1〜6のアルキル基を示す)で表される単量体及び式(III):
Figure 0004206362
(式中、R4 は水素原子又はメチル基、R5 及びR6 は炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表される単量体又はその4級化物、好ましくは式(III)で表される単量体を含有する単量体混合物の重合工程を含む工程により得られる化合物が好ましい。
式(I)で表される単量体としては、R1 が水素原子であるスチレン、式(II)で表される単量体としては、R2 が水素原子、R3 が炭素数1〜4のアルキル基である単量体、好ましくは、R2 が水素原子、R3 がブチル基であるアクリル酸ブチル、式(III)で表される単量体としては、R4 がメチル基、R5 及びR6 がメチル基又はエチル基である単量体、好ましくは、R4 、R5 及びR6 がメチル基であるメタクリル酸ジメチルアミノエチルが、それぞれ望ましい。
単量体混合物中の式(I)で表される単量体の含有量は、60〜97重量%、好ましくは70〜90重量%であり、式(II)で表される単量体の含有量は、1〜33重量%、好ましくは5〜20重量%であり、式(III)で表される単量体又はその4級化物の含有量は、2〜35重量%、好ましくは5〜20重量%であるのが望ましい。
単量体混合物の重合は、例えば、単量体混合物をアゾビスジメチルバレロニトリル等の重合開始剤の存在下で不活性ガス雰囲気下、50〜100℃に加熱することにより、行うことができる。なお、重合法としては溶液重合、懸濁重合及び塊状重合のいずれでもよいが、好ましくは溶液重合である。
溶媒としては、トルエン、キシレン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の有機溶媒、及びこれらとメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールとの混合溶媒が挙げられる。
なお、本発明において、式(III)で表される単量体を用いる場合は、このようにして得られる共重合体を、さらに4級化剤で4級化させることにより、前記4級アンモニウム塩基含有共重合体を得ることができる。4級化剤としては、p−トルエンスルホン酸メチル、ジメチル硫酸、ヒドロキシナフタレンスルホン酸メチル、塩化メチル、ヨウ化メチル、塩化ベンジル等が挙げられ、これらの中では、安定した高い帯電性が得られるp−トルエンスルホン酸メチルが好ましい。4級化剤の使用量は、式(III)で表される単量体1モルに対して、0.8〜1.0モルが好ましい。かかる共重合体の4級化は、例えば、共重合体と4級化剤とを、溶媒中、60〜90℃に加熱することにより、行うことができる。
また、式(III)で表される単量体の4級化物を用いる場合は、式(III)で表される単量体を前記と同様の4級化剤を用いて4級化させたものを用いることができる。その他に、例えば、式(III)で表される単量体の4級化物として塩化メチル等のアルキルハライドで処理して得られる4級アンモニウムハライドを用い、得られる共重合体をp−トルエンスルホン酸、ヒドロキシナフタレンスルホン酸等の酸で処理して対イオン交換を行い、目的の4級アンモニウム塩基含有共重合体とすることもできる。
このようにして得られる4級アンモニウム塩基含有共重合体の重量平均分子量は、保存安定性の観点から、5,000以上、樹脂との相溶性の観点から、100,000以下が好ましく、より好ましくは10,000〜50,000である。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、適度な帯電量を得るために、好ましくは0.5〜40重量部、より好ましくは1〜30重量部、特に好ましくは5〜25重量部である。
本発明のトナーには、4級アンモニウム塩基含有共重合体以外の荷電制御剤が、適宜含有されていてもよい。
本発明のトナーには、さらに、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜内添又は外添されていてもよい。
本発明のトナーの製造方法は、混練粉砕法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法であってもよいが、製造が容易なことから、原料の溶融混練工程を有する混練粉砕法が好ましい。
原料の溶融混練には、密閉式ニーダー又は密閉式の1軸もしくは2軸の押出機等が用いられるが、本発明では、課題とする定着性と耐久性の両立をより高度に達成する観点から、オープンロール型混練機を用いた溶融混練工程を経て、トナーを製造することが好ましい。これにより、エステルワックスの定着性を損なうことなく、他の混練溶融方法では分散し難い石油ワックスを良好に分散することができるため、トナーの耐久性のより一層の向上を図ることができる。
オープンロール型混練機に供する原料は、結着樹脂、着色剤、エステルワックス、石油ワックス、荷電制御剤等をヘンシェルミキサー等により予備混合したものが好ましい。
本発明におけるオープンロール型混練機とは、少なくとも2本のロールを備え、溶融混練部がオープン型であるものをいい、少なくとも加熱ロールと冷却ロールとの2本のロールを備えた混練機を用いることが好ましい。かかるオープンロール型混練機は、溶融混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。また、オープンロール型混練機は、生産効率の観点から、連続式であるのが好ましい。
さらに、前記オープンロール型混練機において、2本のロールは並行に近接して配設されており、ロールの間隙は、0.01〜5mmが好ましく、0.05〜2mmがより好ましい。また、ロールの構造、大きさ、材料等は特に限定されず、ロール表面も、平滑、波型、凸凹型等のいずれであってもよい。
ロールの回転数、即ち周速度は、2〜100m/minであることが好ましい。冷却ロールの周速度は2〜100m/minが好ましく、10〜60m/minがさらに好ましく、15〜50m/minが特に好ましい。また、2本のロールは、互いに周速度が異なっていることが好ましく、2本のロールの周速度の比(冷却ロール/加熱ロール)は、1/10〜9/10が好ましく、3/10〜8/10がより好ましい。
混練物が加熱ロールに張りつきやすくするために、加熱ロールの温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも高く、冷却ロールの温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも低く調整されているのが好ましい。具体的には、加熱ロールの温度は80〜200℃が好ましく、冷却ロールの温度は20〜140℃が好ましい。
加熱ロールと冷却ロールの温度の差は、60〜150℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
なお、ロールの温度は、例えば、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
加熱ロール、特に原料投入側の温度は、結着樹脂の軟化点及び各々のワックスの融点のいずれの温度よりも高いことが好ましく、そのいずれかの高い方の温度よりも、0〜80℃高いことがより好ましく、5〜50℃高いことが特に好ましい。また、冷却ロールの温度は、結着樹脂の軟化点及び各々のワックスの融点のいずれの温度よりも低いことが好ましく、そのいずれかの低い方の温度よりも、0〜80℃低いことがより好ましく、40〜80℃低いことが特に好ましい。
次いで、得られた混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで冷却した後、粉砕し、必要に応じて、分級することにより、トナーを得ることができる。本発明により得られるトナーの体積平均粒径(D50)は、3〜15μmが好ましい。さらに、トナーの製造段階で得られる粗粉砕物やトナーの表面に、疎水性シリカ等の流動性向上剤等を外添してもよい。
なお、このような本発明の効果は、結着樹脂であるポリエステルと2種類の離型剤(エステルワックス及び石油ワックス)との相互作用により奏されるものである。従って、ワックスは、カプセルトナー等のように、トナーの芯材や中心部に集中して含有されているよりも、トナー中に均一に分散していることが好ましい。
本発明のトナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として、特に限定されることなく、いずれの現像方法にも用いることができる。
〔樹脂の融解熱の最大ピーク温度、ガラス転移点及びワックスの融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を求める。なお、かかる最大ピーク温度を、ワックスでは融点とする。また、ガラス転移点は、非晶質樹脂における前記測定で最大ピーク温度以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点まで最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価及び水酸基価〕
JIS K0070に従って測定する。
〔トナーの体積平均粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル HLB 13.6)5%電解液
分散条件:分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積平均粒径(D50)を求める。
(1)負帯電性トナー
樹脂製造例1−1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)2450g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.0モル)980g、テレフタル酸1000g、トリメリット酸320g、ドデセニルコハク酸400g及びジブチル錫オキシド(エステル化触媒)10gを窒素気流下、230℃にて攪拌し、ASTM D36−86に準じて測定した軟化点が約121℃に達するまで反応させた。得られた樹脂を樹脂Aとする。樹脂Aの融解熱の最大ピーク温度は67℃、ガラス転移点は61℃、酸価は20.4mgKOH/g、水酸基価は21.6mgKOH/gであった。
実施例1−1
樹脂A 90重量部、着色剤「ECB−301」(大日精化社製)3重量部、荷電制御剤(サリチル酸金属錯体)「ボントロンE−84」(オリエント化学工業社製)1重量部、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製、融点:88℃)3重量部及びパラフィンワックス「HNP−9」(日本精蝋社製、融点:79℃)3重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合後、2軸押出機「PCM−30」((株)池貝製)により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕、分級を行い、体積平均粒径9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に疎水性シリカ「TS−530」(粒径:約8nm、キャボット社製)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合付着させ、トナーを得た。
実施例1−2
「カルナバワックスC1」の代わりに合成エステルワックス「ニッサンエレクトールWEP−6」(日本油脂社製、融点:80℃)3重量部を使用した以外は、実施例1−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
実施例1−3
2軸押出機の代わりに、オープンロール型連続混練機「ニーデックス」(三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練し、得られたトナー混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmφのスクリーンを有するミルにて粗砕した粗砕品を、粉砕、分級を行った以外は、実施例1−1と同様にして、体積平均粒径8.9μmのトナーを得た。
使用したオープンロール型連続混練機は、ロール外径0.14m、有効ロール長0.8mのものであり、運転条件は、加熱ロール(前ロール)の回転速度は33m/min、冷却ロール(後ロール)の回転速度22m/min、ロール間隙は0.1mmであった。また、ロール内の加熱及び冷却媒体温度は、加熱ロールの原料投入側の温度を150℃、混練物排出側の温度を130℃、冷却ロールの原料投入側の温度を35℃及び混練物排出側の温度を30℃に設定した。原料混合物の供給速度は5kg/時、平均滞留時間は約5分間であった。
実施例1−4
「カルナバワックスC1」の使用量を3.5重量部に、パラフィンワックス「HNP−9」の使用量を1.5重量部に、それぞれ変更した以外は、実施例1−3と同様にして、体積平均粒径8.9μmのトナーを得た。
実施例1−5
パラフィンワックス「HNP−9」の使用量を2重量部に変更し、さらに、合成ポリオレフィンワックス「FT−100」(日本精蝋社製、融点95℃)1重量部を使用した以外は、実施例1−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
比較例1−1
樹脂A 89重量部、着色剤「ECB−301」(大日精化社製)3重量部、荷電制御剤「ボントロンE−84」(オリエント化学工業社製)1重量部及びパラフィンワックス「HNP−9」(日本精蝋社製、融点:79℃)5重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合後、2軸押出機により溶融混練し、衝突板式粉砕機、ディスパージョンセパレーターを用いて、粉砕、分級を行い、体積平均粒径9.1μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に疎水性シリカ「TS−530」(粒径:約8nm、キャボット社製)1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合付着させ、トナーを得た。
比較例1−2
パラフィンワックスの代わりに、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)5重量部を使用した以外は、比較例1−1と同様にして、トナーを得た。
比較例1−3
パラフィンワックスの代わりに、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)3重量部及び合成ポリエチレンワックス「ポリワックス655」(東洋ペトロライト社製、融点:100℃)3重量部を使用した以外は、比較例1−1と同様にして、トナーを得た。
比較例1−4
パラフィンワックスの代わりに、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)3重量部及び合成ポリオレフィンワックス「FT−100」(日本精蝋社製、融点95℃)3重量部を使用した以外は、比較例1−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
比較例1−5
パラフィンワックスの代わりに、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製)3重量部及び低分子量ポリプロピレンワックス「ハイワックスNP−055」(ビスコール660P相当品、三井化学社製、融点:146℃)3重量部を使用した以外は、比較例1−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
比較例1−6
樹脂Aの代わりに、スチレン−アクリル樹脂「ハイマーSB308」(三洋化成社製、軟化点:131.1℃、ガラス転移点:57.9℃)90重量部を使用した以外は、実施例1−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
比較例1−7
樹脂Aの使用量を90重量部に変更し、2軸押出機の代わりに、実施例1−3で使用したのと同じオープンロール型連続混練機「ニーデックス」(三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練した以外は、比較例1−4と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
試験例1−1
接触現像方式の複写機「MICROLINE 3010cW」(沖データ社製)を装置外部での定着が可能なように改造した装置に、トナーを実装し、L紙(富士ゼロックス社製)を縦向きにセットして、トナーの付着量を変更しながら2cm×3cmのベタ画像を未定着の状態で得た。トナーの付着量が1.8mg/cm2 であることは、少なくともトナーが紙面上に3層以上形成していることを意味する。得られた未定着のベタ画像を、「LS−8000C」(京セラミタ社製)の定着機を改造した外部定着機で定着させた際の定着ロールに対する、ベタ画像の巻きつきの有無により、以下の評価基準に従って定着性を評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
トナー付着量が、
◎:2.0mg/cm2 でも巻きつきなし
○:1.8mg/cm2 以上、2.0mg/cm2 未満で巻きつきあり
△:1.2mg/cm2 以上、1.8mg/cm2 未満で巻きつきあり
×:1.2mg/cm2 未満で巻きつきあり
試験例1−2
「MICROLINE 3010cW」(沖データ社製)にトナーを実装し、印字率5%の画像を、5万枚連続印刷した。5千枚印刷ごとにその前後の画像の画像濃度(ID)を、「GretagSPM50」(Gretag社)を用いて測定し、以下の評価基準に従って、耐久性を評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎:5万枚後のIDが1.2以上
○:3万枚前後のIDが1.2未満
△:1万枚前後のIDが1.2未満
×:5千枚前後のIDが1.2未満
試験例1−3
ジャンピング現像方式の複写機「DL−2300」(コニカミノルタ社製)にトナーを実装し、5%チャートの画像を、7万枚連続印刷した。5千枚毎に現像ローラー上のトナーを「メンディングテープ」(Scotch社製)を用いて採取し、「L紙」(XEROX社製)に張りつけ、画像濃度(ID)を、「GretagSPM50」(Gretag社製)を用いて測定し、以下の評価基準に従って、飛翔性を評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎◎:7万枚後のIDが1.2以上
◎ :5万枚前後のIDが1.2未満
○ :4万枚前後のIDが1.2未満
△ :3万枚前後のIDが1.2未満
× :1万枚前後のIDが1.2未満
(2)正帯電性トナー
樹脂製造例2−1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)2450g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.0モル)980g、テレフタル酸1100g、トリメリット酸180g、ドデセニルコハク酸380g及びジブチル錫オキシド(エステル化触媒)10gを窒素気流下、230℃にて攪拌し、ASTM D36−86に準じて測定した軟化点が約120℃に達するまで反応させた。得られた樹脂を樹脂Bとする。樹脂Bの融解熱の最大ピーク温度は68℃、ガラス転移点は61℃、酸価は3.0mgKOH/g、水酸基価は36.5mgKOH/gであった。
電荷調整樹脂の製造例2−1
メタノール250g、トルエン200g、スチレン500g、アクリル酸ブチル40g、メタクリル酸ジメチルアミノエチル60g及びアゾビスジメチルバレロニトリル12gの混合物を、窒素雰囲気下、70℃で10時間重合させ、得られた反応溶液を冷却し、トルエン150g、エタノール100g、p−トルエンスルホン酸メチル71.0gを添加し、70℃で5時間攪拌して4級化を行った。反応溶液を100℃に加熱し、減圧下で溶媒を留去した後、ジェットミルで粉砕し、電荷調整樹脂A(重量平均分子量:14000)を得た。
実施例2−1
樹脂B 90重量部、着色剤「ECB−301」(大日精化社製)3重量部、荷電制御剤(トリアルキルベンジルアンモニウム塩)「ボントロンP−51」(オリエント化学工業社製)1重量部、「カルナバワックスC1」(加藤洋行社製、融点:88℃)3重量部及びパラフィンワックス「HNP−9」(日本精蝋社製、融点:79℃)3重量部を使用し、実施例1−3と同様に、オープンロール型連続混練機(三井鉱山(株)製、商品名:ニーデックス)を用いて、トナーを得た。
実施例2−2
樹脂Bの使用量を85重量部に変更し、さらに、電荷調整樹脂A 5重量部を使用した以外は、実施例2−2と同様にして、体積平均粒径9.1μmのトナーを得た。
実施例2−3
「カルナバワックスC1」の使用量を3.5重量部に、パラフィンワックス「HNP−9」の使用量を1.5重量部に、それぞれ変更した以外は、実施例2−1と同様にして、トナーを得た。
実施例2−4
「カルナバワックスC1」の使用量を3.5重量部に、パラフィンワックス「HNP−9」の使用量を1.5重量部に、それぞれ変更した以外は、実施例2−2と同様にして、トナーを得た。
比較例2−1
「カルナバワックスC1」を使用しなかった以外は、実施例2−1と同様にして、体積平均粒径9.0μmのトナーを得た。
試験例2−1
トナー5重量部と、シリコーン樹脂にて被覆した粒子径が50μmのフェライトキャリア95重量部とをボールミルにて混合し、二成分現像剤とした。
得られた二成分現像剤を、アモルファスシリコン系の正帯電型感光体を備えた反転現像方式の「LS−8000C」(京セラミタ社製)を、装置外部での定着が可能なように改造した装置に実装し、L紙(富士ゼロックス社製)を縦向きにセットして、トナーの付着量を変更しながら、2cm×3cmのベタ画像を未定着の状態で得た。トナーの付着量が1.8mg/cm2 であることは、少なくともトナーが紙面上に3層以上形成していることを意味する。得られた未定着のベタ画像を、「LS−8000C」(京セラミタ社製)の定着機を改造した外部定着機で定着させた際の定着ロールに対する、ベタ画像の巻きつきの有無により、以下の評価基準に従って定着性を評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
トナー付着量が、
◎:2.0mg/cm2 でも巻きつきなし
○:1.8mg/cm2 以上、2.0mg/cm2 未満で巻きつきあり
△:1.2mg/cm2 以上、1.8mg/cm2 未満で巻きつきあり
×:1.2mg/cm2 未満で巻きつきあり
試験例2−2
「LS−8000C」(京セラミタ社製)に試験例2−1で調製した二成分現像剤を実装し、印字率5%の画像を、20万枚連続印刷した。5万枚印刷ごとにその前後の画像の画像濃度(ID)を、「GretagSPM50」(Gretag社製)を用いて測定、またトナー飛散の様子を目視にて観察し、以下の評価基準に従って、耐久性とトナー飛散を評価した。結果を表2に示す。
〔耐久性の評価基準〕
◎:20万枚後のIDが1.2以上
○:15万枚前後のIDが1.2未満
△:10万枚前後のIDが1.2未満
×:5万枚前後のIDが1.2未満
〔トナー飛散の評価基準〕
◎:20万枚後もトナー飛散無し
○:15万枚後でトナー飛散発生
△:5万枚前後でトナー飛散発生
×:初期からトナー飛散発生
試験例2−3
ジャンピング現像方式の複写機として、「LS−C5016N」(京セラミタ社製)を使用した以外は、試験例1−3と同様の方法により、飛翔性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004206362
Figure 0004206362
以上の結果より、実施例1−1〜1−5のトナーは、互いに相反する特性である定着性、耐久性及びジャンピング現像方式における飛翔性のいずれにも優れていることが分かる。
これに対して、石油ワックスのみを含有した比較例1−1のトナーは特に耐久性に欠けており、カルナバワックスを含有し、石油ワックスを含有していない比較例1−2のトナーや、石油ワックスの代わりに他のワックスを含有した比較例1−3〜1−5も、定着性及び耐久性のいずれかが著しく低下している。また、結着樹脂としてスチレン−アクリル樹脂を含有した比較例1−6のトナーは、耐久性及び飛翔性の低下が顕著であり、比較例1−7より、オープンロール型混練機を用いてワックスの分散性を上げても、定着性が改善されるに過ぎないことが分かる。
また、実施例2−1〜2−4の正帯電性トナーは、アモルファスシリコン系の正帯電型感光体を備えた反転現像装置にも対応可能なほど、高い耐久性を有していることが分かる。これに対して、石油ワックスのみを含有した比較例2−1のトナーは耐久性に欠けている。

Claims (7)

  1. 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルを80〜100重量%含有してなり、前記離型剤がエステルワックス及び石油ワックスである静電荷像現像用トナー。
  2. エステルワックスがカルナバワックスであり、石油ワックスがパラフィンワックスである請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. エステルワックスと石油ワックスの融点の差が20℃以内である請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 石油ワックスがエステルワックスよりも低い融点を有する請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. ポリエステルの酸価が5mgKOH/g以下であり、さらに、荷電制御剤として4級アンモニウム塩基含有共重合体を含有してなる請求項1〜4いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  6. オープンロール型混練機を用いた溶融混練工程を経て製造される、請求項1〜5いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1〜5いずれか記載の静電荷像現像用トナーの原料を溶融混練する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記溶融混練工程がオープンロール型混練機による工程である静電荷像現像用トナーの製造方法。
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