JP4204877B2 - 平滑筋異常収縮のスクリーニング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法に関し、特に体組織や体液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン(以下SPCと略称する)のレベルを測定して、平滑筋異常収縮の発症を高精度で判断し、これにより平滑筋異常収縮に基づく疾患の早期検出、予後予測、重篤度の測定、医学的治療に伴う平滑筋異常収縮の経過の評価方法、並びに平滑筋異常収縮に起因する疾患を予防するための医薬品や食品機能の確認若しくは医薬品や食品評価の指標等に有効に適用される平滑筋異常収縮のスクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平滑筋収縮には、細胞質カルシウムイオン(Ca2+)濃度の上昇の程度に依存した強度で収縮が惹起される、Ca2+濃度依存性の正常な生理的平滑筋収縮が存在する一方で、かかる細胞質中のCa2+濃度の上昇の程度以上の収縮またはCa2+濃度に依存しない収縮、即ちCa2+濃度非依存性収縮が存在する。
【0003】
後者のCa2+濃度非依存性収縮は、平滑筋異常収縮を意味し、かかる平滑筋異常収縮は、一部の血管収縮物質により平滑筋細胞膜のG蛋白質(GTP結合性蛋白質)を介して平滑筋のCa2+感受性が増強され、細胞質Ca2+濃度の上昇以上の収縮あるいはCa2+非依存的な収縮が惹起されたものである。
詳細には、Ca2+非依存性の平滑筋異常収縮に関わる因子として、Rho−キナーゼが知られており(J.Biol.Chem.272,12257−12260,1997)、平滑筋異常収縮は、平滑筋細胞のG蛋白質の1つであるRhoAにより活性化されるRho−キナーゼ(蛋白質リン酸化酵素)情報伝達系を介する、いわゆる病的な異常収縮である。
【0004】
一方、平滑筋収縮による血流不全に起因する疾患としては、血管平滑筋に関しては、例えば脳血管攣縮(攣縮はスパズムとも称される)、冠血管攣縮、肺血管攣縮、手指血管攣縮、腸間膜動脈攣縮、高血圧症等が、また、眼血管に関しては、視野狭窄および暗黒視症等が知られている。
また、消化器平滑筋収縮に関しては、食道痙攣、胃痙攣、腸管運動亢進に基づく下痢または腹痛、痙攣性イレウスあるいは腹部アンギナ等が、また、呼吸器平滑筋収縮に関しては呼吸困難あるいは気管支喘息等の呼吸器疾患が知られている。
【0005】
更に、子宮平滑筋収縮においては、切迫早産や流産が、膀胱平滑筋収縮に関しては尿失禁などの排尿障害が知られている。
これらの疾患の平滑筋収縮の一部には、病的な状態でのみ惹起される平滑筋異常収縮が含まれていると考えられている。
【0006】
これらの疾患の診断や治療においては、臨床症状に加えてX線、CTスキャナー、MRI、エコーなどの医療機器での診断が主になされているが、平滑筋の異常収縮の強度を特異的マーカーを用いて、組織や体液(血液、髄液、尿、涙、唾液、汗、気道分泌液、喀痰、膣分泌液、羊水等)により簡易に測定し、早期発見や診断、予後の改善に利用することは行われていない。
【0007】
近年、増加している疾患である動脈硬化も、平滑筋異常収縮との関連性が指摘されている疾患であり、動脈硬化が原因で惹起される心疾患や脳卒中は、癌を上回る死亡率を呈している。
動脈硬化は、高血清総コレステロール、高血圧、喫煙、糖尿病、肥満、ストレス、運動不足がリスク因子として知られているが、これらの因子中、高血清総コレステロールが動脈硬化による冠動脈疾患の主要なリスク因子と考えられている。
【0008】
しかし、動脈硬化の原因であるプラークの形成と、動脈破裂は必ずしも血清総コレステロール値とは相関せず、動脈攣縮が急性冠動脈疾患と強く関連することから、動脈平滑筋異常収縮が動脈硬化と関連することが指摘されている(J.Cardio.33:9−16,1999)。
【0009】
また、狭心症や心臓発作を発症した経験の在る患者の半数は、血清総コレステロールの値には問題がないと判断されている。
従って、従来の検査では血清総コレステロール値が問題でなければ、上記疾患リスクが潜在していても、早期発見や早期治療を受けることができない問題点が存在する。
【0010】
一方、スタチン等の脂質低下薬は、血清総コレステロール値の低下を指標に将来の冠動脈疾患のリスク軽減を期待して治療がなされている。しかし、これら疾患の病態の一つと考えられる平滑筋異常収縮の強度を測定し、治療薬の選択や治療効果の判断等に利用することは行われていない。
【0011】
また、スフィンゴ脂質は細胞移動、増殖、アポトーシス、分化、生存などにおける細胞内シグナル伝達分子として重要な役割を担っていることが知られている(FASEB J.10,1388−1397,1996,FEBS Lett.410,34−38,1997)。
かかるスフィンゴ脂質の一つであるSPCは血中にも存在し、疾患との関連性においては、心臓虚血および心臓低酸素症からなる心不全との関連性(特表2002−504999)や心機能との関連性が報告されている(Biochem.J.355,189−197,2001)。
しかし、これらの公知文献においてはSPCとヒト平滑筋異常収縮との関連性や、平滑筋異常収縮に起因する疾患との関連性については具体的には記載されていない。
【0012】
また、最近、Srcファミリープロテインチロシンキナーゼの一つであるFynが、SPC−Rho−キナーゼの下流側因子として平滑筋異常収縮に何らかの関連性があることが開示されている(Circ.Res.91,953−960,2002)。
【0013】
さらに、国民の健康や病気予防に対する関心が高まるにつれて、食品が有する疾患予防や改善等の効能への関心が広がっている。疾患の評価に替わるバイオマーカーによる食品機能の解明は、より効果的な疾患予防食品(機能性食品)の開発に繋がることが期待されている。
これまで、心疾患や脳疾患など循環器系疾患のリスク低減のための機能性食品に関するバイオマーカーとしては、血清総コレステロール値が利用されている。
【0014】
しかし、血清総コレステロール値はリスク因子の一つであるが、循環器系疾患の臨床的事象を直接反映するリスク因子ではなく、疾患予防食品の開発に際しては、循環器系疾患の臨床的事象と直接関連したバイオマーカーが強く切望されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、血清総コレステロール値とは関係なく、体組織または体液中のSPCのレベルを測定することによりSPCの存在を明らかにし、これにより平滑筋異常収縮に起因する疾患例えば、循環器疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、生殖器疾患および泌尿器疾患の早期判断、予後予測、再発の予測、重篤度の測定、更には平滑筋異常収縮に起因する疾患予防のための医薬品や食品機能の確認若しくは医薬品や食品評価の指標等の優れたバイオマーカーとして利用することができる、信頼性が高くかつ簡便な、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法を提供することである。
【0016】
また本発明の他の目的は、冠動脈疾患や脳梗塞のリスクとして知られている血清総コレステロール値とSPCとの関連性を明らかにし、血清総コレステロール値が高いヒトのみならず、血清総コレステロール値が正常のヒトに対しても、SPCがそれら疾患のリスクと成り得るかを検証し、SPC測定の意義を明らかにし、このことにより、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、それら疾患の兆候を発症していないヒトに対して、疾患の早期発見が可能となり、早期治療・予防が実現できる、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法を提供することである。
【0017】
更には、本発明の他の目的は、平滑筋の異常収縮の強度を把握し、患者毎の異常収縮の強度に適した医薬品の選択や治療効果を測定する、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法を提供することにある。このことにより、患者毎の平滑筋異常収縮の強度に応じて、効果的な医薬品を選択し、効果をモニターすることができるテーラーメイド医療を提供することができる。
【0018】
発明のスクリーニング方法は、従来の平滑筋異常収縮のための測定対象に代わる新しい測定対象であるSPCを測定して上記平滑筋異常収縮のスクリーニングを高い精度で診断できる診断用キットに適用することができる
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、SPCと平滑筋異常収縮との関連性を鋭意研究した結果、体組織または体液中に存在するSPCの存在が、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、平滑筋異常収縮に深く関与していることを見出し、本発明に到達した。また、本発明者らは、SPCが冠動脈疾患のリスクと成り得ること、高脂血症治療薬の種類により、また個々の症例でSPCによる平滑筋異常収縮の改善効果が異なること、くも膜下出血患者の脳髄液中にSPC濃度が高いという、これまでまったく知られていない知見に基づき、本発明に到達した。
【0020】
本発明の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法は、体組織または体液と内標準物質とを含む溶液を調製し、該溶液を、陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムを用いて固相抽出処理し、得られた溶出液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度を測定し、得られた該体組織または体液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリンのレベルより平滑筋異常収縮をスクリーニングするものであり、好適には、前記スクリーニング方法において、前記体組織または体液と内標準物質とを含む溶液は、体組織または体液と、内標準物質としての重水素化スフィンゴシルフォスフォリルコリンと、pH5の緩衝液及びメタノールからなる溶液であり、陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムを用いた前記固相抽出処理は、該陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムに、メタノール及びpH5の緩衝液を通液してコンディショニングを行い、体組織または体液と内標準物質とを含む前記溶液を、前記陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラム固相にロードし、次いで順次、pH5の緩衝液、1:1容量で混合したメタノール/pH5の緩衝液、メタノールで洗浄した後、乾燥させて、アンモニア含有メタノールで溶出する処理であり、溶出液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度の前記測定は、該溶出液を濃縮乾固して再溶解し、該溶解液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度を測定するものであり、体組織または体液中のコレステロールのレベル値の高低に拘わらず、SPCのみのレベルを測定して平滑筋異常収縮を評価する。
【0021】
好適には、上記本発明のスクリーニング方法において、平滑筋は、血管平滑筋、消化器平滑筋、呼吸器平滑筋、子宮平滑筋および膀胱平滑筋からなる群より選ばれる。
また、更に好適には、上記本発明のスクリーニング方法において、測定されたSPCのレベルが血清総コレステロール値に拘わらず、冠動脈疾患や脳梗塞の危険度を示す。
【0022】
の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法は、上記本発明の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法におけるスフィンゴシルフォスフォリルコリンの代わりにFynのレベルを測定する。
【0023】
断キットは、体組織または体液中のSPCのレベルを測定して平滑筋異常収縮を高精度で診断できまた、他の診断キットは、前記診断キットにおけるスフィンゴシルフォスフォリルコリンの代わりにFynのレベルを測定して平滑筋異常収縮を診断する
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明を好適例を用いて、以下に説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法は、体組織または体液中のSPCのレベルを測定するものである。
即ち、本発明の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法は、SPCを測定することにより、平滑筋異常収縮、特にヒト平滑筋異常収縮による疾患の早期検出、予後予測、重篤度の測定、および治療に伴う平滑筋異常収縮経過の評価のための方法であり、また、SPCの存在および量が血清総コレステロール値に拘わらず、冠動脈疾患や脳梗塞のリスクを表示するための方法であり、さらには、SPCを測定することを特徴とするヒト平滑筋異常収縮に起因する疾患予防のための医薬品や食品機能の確認若しくは医薬品や食品評価の指標に利用できる方法である。
【0025】
本発明が適用される平滑筋とは、平滑筋であれば臓器あるいは部位等に関わらず全てを含み、特に血管平滑筋、消化器平滑筋、呼吸器平滑筋、子宮平滑筋および膀胱平滑筋等が例示される。
【0026】
本発明のスクリーニング方法においては、体組織や体液を採取して、かかる体組織または体液中のSPCを測定するものであり、具体的には、体組織としては、血管壁等の臓器組織や体細胞等が、また体液としては、血液、髄液、唾液、尿あるいは汗等が使用できるが、これらに限定されるものではなく、全ての体組織や体液を好適に使用することができる。
【0027】
その測定方法は、好ましくはキットを用いて測定され、一般的には、酵素アッセイ、イムノアッセイ、分光法、質量分析法あるいは表面プラスモン共鳴などにより間接的あるいは直接的に測定することができる。
更には、SPCは細胞膜の成分であるsphingomyelinからN−脱アシル化により生成するため、sphingomyelin特異的N−脱アシル化酵素を用いて酵素的に測定することも可能である。
即ち、本発明においては、SPCが他のスフィンゴシンと識別されて特異的に測定できることが重要あり、そのことが可能であればいずれの方法を用いてもかまわない。
【0028】
また、診断キットは、従来の平滑筋異常収縮のための測定対象であるコレステロールに代わる新しい測定対象であるSPCを上記手段により測定して、具体的にはSPCが他のスフィンゴシンと識別されて特異的に測定されて、上記平滑筋異常収縮のスクリーニングを実施できるものであり、極めて高い精度で平滑筋異常収縮が診断できるものである。
【0029】
本発明においては、体液または体組織中のSPCそれ自体のレベルを測定することにより、またはSPCの存在を測定することにより、血清総コレステロール値が高いか否かに拘わらず、平滑筋異常収縮、例えば冠動脈疾患のリスクがあることを早期に診断できる。
【0030】
本発明においては、血清総コレステロール値が正常値(220mg/dl以下)であっても、SPCによる平滑筋異常収縮を発症したり、血清総コレステロール値が高値(220mg/dl以上)にも拘わらず、治療の種類によっては平滑筋異常収縮が発症されないことが後述する実施例により明らかとなり、従って冠動脈疾患のリスクを予測するためには、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、SPCを個別に測定することのみで、平滑筋異常収縮のスクリーニングが精度良くできるものである。
また、SPCのレベルと平滑筋異常収縮との関係は、SPCのレベル量が高い値ほど平滑筋異常収縮との関係が深くなる。
【0031】
従って、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、SPCレベルを測定することにより、冠動脈疾患や脳梗塞のリスクを表示することができる。また、くも膜下出血患者は手術による止血後、ほとんどの症例において広範な脳血管の攣縮が起こり、致死的となることを予測、経過観察することも可能となる。
【0032】
このように、体組織あるいは体液中に存在するSPCは、平滑筋異常収縮に起因する疾患のバイオマーカーとして有効に機能し、SPCが循環器疾患の臨床的事象と直接関連するバイオマーカーとして機能できるものである。
【0033】
従って、疾患に罹るか罹らないかを直接確認しなくとも、平滑筋収縮による疾患としての、例えば脳血管攣縮(攣縮はスパズムとも称される)、冠血管攣縮、肺血管攣縮、手指血管攣縮、腸間膜動脈攣縮、高血圧症等、視野狭窄および暗黒視症、食道痙攣、胃痙攣、腸管運動亢進に基づく下痢または腹痛、痙攣性イレウスあるいは腹部アンギナ、呼吸困難あるいは気管支喘息等の呼吸器疾患、切迫早産や流産、尿失禁などの排尿障害等の疾患の、早期検出、予後予測、重篤度の測定、および治療に伴う平滑筋異常収縮経過の評価のために使用することができる。
【0034】
更には、SPCが、平滑筋異常収縮に起因する疾患の予防のための医薬品や食品機能の確認または評価の指標に利用することができ、医薬品や機能性食品開発において、開発期間を短縮すること及びコスト削減に貢献することが可能となる。
【0035】
また、SPCと同様に平滑筋異常収縮のスクリーニング方法並びに診断キット、更には平滑筋異常収縮に起因する疾患の予防のための医薬品や食品機能の確認若しくは医薬品や食品評価の指標等にFynを用いることも可能である。
【0036】
(実施例)
以下に、本発明を実施例及び試験例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない。
実施例1)SPCと冠動脈疾患リスクとの関係
消化器癌手術の際、患者から摘出した胃腸及びこれらの周囲組織から腸間膜動脈を分離した。この分離した動脈血管の周辺組織および内皮を除去して、血管標本(幅1mm、長さ5mm)を採取した。
【0037】
当該血管標本を、95容量%O−5容量%CO混合ガスの通気下で、温度37℃のKrebs−HEPES緩衝液(Na 137.4mM、K 5.9mM、Ca2+ 1.2mM、Mg2+ 1.2mM、Cl 148.1mM、グルコース 11.5mM、HEPES 11.6mM(pH7.3))が充填されたマグヌス管に懸垂し、張力トランスジューサー(商品名 TB−612T;日本光電社製)を用いて等尺性張力を測定した。
【0038】
まず、前記マグヌス管にK118mMを添加して、血管標本に脱分極を起させ、これにより発生したCa2+依存性の収縮時の張力を測定し、これを正常収縮とした。
【0039】
一方、異常収縮の張力の測定は、前記マグヌス管に更にSPCを30μM添加して測定した張力を、異常収縮の張力とした。
当該異常収縮の張力値を、K118mMを添加して測定した前記張力の大きさ(100%)に対する相対値として、図1に表示した。
また、患者の血清総コレステロール値、LDL(低比重リポ蛋白)コレステロール値およびHDL(高比重リポ蛋白)コレステロール値は術前において予め測定し、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮のかかる相対張力とこれらの関係を図1に表した。
【0040】
その結果、図1に示すように、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力は、血清総コレステロール値およびLDLコレステロール値と相関したが(図1a、b)、HDLコレステロール値とは逆相関した(図1c)。
従って、血清総コレステロール値およびLDLコレステロール値が、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力に影響を及ぼしたことと考察される。
【0041】
ここで、SPCによるヒト腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力と血清総コレステロール値およびLDLコレステロール値の相関は、血清総コレステロール値と冠動脈疾患相対危険率(日本動脈硬化学会;J Atheroscler Thromb.9,1−27,2002)との相関として公知のJ−カーブ(図1d)の形状に類似するものである。
【0042】
なお、SPCによる平滑筋異常収縮と喫煙、糖尿病、高血圧のリスク因子との関連性は認められなかった。
従って、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮は、血清総コレステロールにより活性化されて、血管攣縮を誘引すると考えられ、SPCが冠動脈疾患の新たなリスク因子であることが明らかとなった。
【0043】
個々の症例について観察すると、血清総コレステロール値が正常値(220mg/dl以下)の症例についても、SPCによる平滑筋異常収縮の張力の値が高い値を示す症例や、血清総コレステロール値が高値(220mg/dl以上)にも拘わらず、平滑筋異常収縮の張力が低い症例(図1a)が観察される等、冠動脈疾患のリスクを予測するためには、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、SPCを個別に測定することにより判断できることが明らかとなった。
【0044】
(実施例2)高脂血症治療薬の選定並びに治療効果評価へのSPC測定の有用性消化器癌患者において、高脂血症治療薬(HMG−CoA阻害剤)又はEPAを投与して、投与前(それぞれ図2中の△、□)及び投与後(それぞれ図2中の▲、■)の腸管膜動脈に関し、実施例1と同様にして、SPCに依る平滑筋異常収縮の張力の大きさと血清総コレステロール値の関係を図2に示した。
SPCに依る異常収縮の大きさは、図1と同様に、K118mMを添加して測定した張力(100%)に対する相対値として図2に示した。
また、高脂血症治療薬(HMG−CoA阻害剤)又はEPAを投与しない非治療群のSPCに依る平滑筋異常収縮の張力と血清総コレステロール値との関係も、図2に示す。
【0045】
前記HMG−CoA阻害剤を用いた場合においては、血清総コレステロール値が高値から正常値に低下したにも拘わらず、SPCに依る異常収縮の張力が残る症例が認められた。
また、EPAは、血清総コレステロール値が高値から大きく低下しないにも拘わらず(260mg/dlから230mg/dlへ)、SPCに依る平滑筋異常収縮は、血清総コレステロール値が正常値の症例の場合と、ほぼ同等の張力まで低下した。
【0046】
これらの結果は、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、SPCを測定することにより、平滑筋異常収縮が予想でき、医薬品の効果の個別評価、有効な医薬品を選定する評価の指標としてSPCが利用できることを表すものである。
【0047】
(実施例3)くも膜下出血患者のSPC濃度測定
くも膜下出血患者のSPCを、以下のような手順で測定した。
(1)SPC−d (SPC 安定同位体標識体;化1)の合成
Demethylated sphingomyelin(de−SM)の合成Sphingomyelin(SM:Sigma社製)0.4gをDMSO20mLに溶解し、80℃に加熱した。これにベンゼンチオールナトリウム塩のDMSO溶液(0.49g/5mL)を窒素雰囲気下でシリンジにて滴下し,温度を80℃に維持しながら加熱攪拌した。
【0048】
1時間後、反応液を室温まで冷却し、これに水100mLおよび1N−塩酸を適量加えて、反応液をpH2〜3程度になるように当該反応液を調整した。
この溶液をジクロロメタンにより抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、これを濾過して濾液を減圧濃縮した。
濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=19/1〜4/1)にて精製し、de−SMを薄ベージュ色の固体として、300mg(収率;75%)得た。
【0049】
Sphingomyelin−d (SM−d )の合成
前記合成de−SM250mgをメタノール18mLに溶解し、これにシクロへキシルアミン35.5mg加えて攪拌した。
攪拌して得られた溶液に、ヨウ化メチル−d(Aldrich社製)220μLをメタノール10mLに添加した溶液を室温にてシリンジ滴下した。室温にて1時間攪拌後、反応液にヨウ化メチル−d110μLを追加し、攪拌を継続した。
【0050】
2時間攪拌を保持し、その後減圧濃縮乾固した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=19/1〜9/1)にて精製し、SM−dを薄黄色固体として、240mg(収率96%)得た。
【0051】
Sphingosylphosphorylcholine−d (SPC−d )の合成
前記で得られたSM−d65mgを、1.5N−HCl/MeOHaq(塩酸1mLをメタノール7mLに添加して調製したもの)8mLに溶解し、加熱還流した。3時間後、反応液を減圧濃縮してメタノールを留去した。
これに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、メタノール/クロロホルム混合液(容量比で1/2)により抽出を行った。
【0052】
前記抽出により得られた水層に1N−NaOHを加え、pH12〜13に調整した後、再び上記メタノール/クロロホルム混合液で3回抽出して、得られた全ての有機層をあわせて、これを減圧濃縮した。
減圧濃縮により得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム〜クロロホルム/メタノール=4/1)にて精製し、下記の化1で表されるSPC−dを白色固体として、17.4mg(収率45%)得た。
ただし、SPC−dの安定同位元素標識体比のd体とd体の割合は、d体:d体が、99.2:0.8であった。
【0053】
【化1】
Figure 0004204877
【0054】
(2)SPC測定装置および測定条件
SPCを測定するに際して用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)として、HP1100システム(Hewlett Packard製)を、またその分離カラムとして、Develosil ODS HG−5(35mm×2.0mmi.d.,野村化学製)を使用した。
【0055】
また移動相として、溶離液A:0.01容量%のギ酸を含む5mMのギ酸アンモニウム/メタノール/テトラヒドロフラン(5/2/3(v/v))と、溶離液B:0.01容量%のギ酸を含む5mMのギ酸アンモニウム/メタノール/テトラヒドロフラン(1/2/7(v/v))とを用いた。
【0056】
溶離プログラムは、溶離液A100%から溶離液B100%の直線グラジエント(0−4分)、溶離液B100%のisocratic(4−5分)、溶離液B100%から溶離液A100%の直線グラジエント(5−5.1分)および溶離液A100%のisocratic(5.1−11分)の順に行った。
ただし、これらの溶離液の流速を0.2mL/分とし、カラム温度を40℃に保持した。
【0057】
また、質量分析装置には、ターボイオンスプレーを装着した四重極質量分析計Sciex API 300(Perkin Elmer製)を用い、ターボイオンスプレー法でのイオン化電圧、オリフィス電圧、フォーカシングリング電圧をそれぞれ3400、25、220Vとした。
測定には正イオンモードを使用し、MRMモード(モニタリングイオン:SPCm/z 465.3(precursor ion)−184.1(product ion)、SPC−d 468.3−184.1)で測定を行った。
【0058】
(3)検量線作成用検体調製
リン酸緩衝液140μLに、SPCのメタノール溶液(150、75、30、15、7.5、3および1.5ng/mL)10μLを加えて、最終濃度がそれぞれ10、5、2、1、0.5、0.2および0.1ng/mLになるように調製を行なった。
またブランク検体(0ng/mL)としては、SPC溶液の代わりにメタノール10μLを加えて調製したものを使用した。
【0059】
(4)検量線の作成
検量線は、得られたリン酸緩衝液中のSPC濃度をx、SPCのピーク面積(MA)と内標準物質のピーク面積(IA)との比(Int.Ratio:Int.Ratio=MA/IA)をyとし、このyとxとの関係を用いて、最小二乗法(重み 1/y)により、以下の検量線式を求めた。
y=ax+b
但し、x:SPC濃度
y:ピーク面積比
a:検量線の傾き
b:y軸切片
【0060】
(5)固相抽出法およびLC/MS/MSによる髄液中SPC濃度の測定
髄液1mLに、100mMのリン酸緩衝液(pH5.0)1mLおよび内標準物質として50ng/mL濃度のSPC−d(上記SPC安定同位体標識体)のメタノール溶液10μLを加えた。
かかる溶液をボンドエルート Certify(ジーエルサイエンス製)を用いて、以下の手順に従い固相抽出処理を行った。
【0061】
Certifyに、メタノール5mLおよび100mMのリン酸緩衝液(pH5.0)5mLを順じ通液して、コンディショニングを行った。次いで、このように調製した溶液を、Certifyにロードし、これを100mMのリン酸緩衝液(pH5.0)5mL、メタノール/100mMのリン酸緩衝液(pH5.0)(1/1容量)の溶液5mL、およびメタノール3mLで順次洗浄した。
【0062】
前記洗浄後、1分間通風し、Certifyの担体を乾燥した後、1%濃度のアンモニア含有メタノール3mLで溶出を実施して溶出液を得た。
得られた溶出液を窒素気流下(DRY THERMO BATH MG−2000、EYELA製)で、濃縮乾固した。濃縮残渣をメタノール100μLに再溶解し、このうち20μLをLC/MS/MSに供し、SPC濃度の測定を行った。
なお全ての操作には、通常のシリコン処理を施した容器もしくは蛋白無吸着処理を施した容器(住友ベークライト株式会社製)を使用した。
【0063】
くも膜下出血(SAH)患者3例について、くも膜下出血発症後3〜4日および9日後の脳髄液中のSPC濃度を、上記方法により測定した。また、髄膜炎の疑いで髄液採取したが異常が認められなかった正常者の腰椎髄液についてもSPC濃度を、同様の方法により測定した。その結果を下記の表1に示す。
【0064】
【表1】
Figure 0004204877
【0065】
表1より、くも膜下出血患者のいずれの髄液中においても、SPC濃度が高いことが明らかとなる一方、正常者の腰椎髄液からはSPCが検出されなかった。
【0066】
【発明の効果】
本発明のスクリーニング方法は、血清総コレステロール値とは関係なくSPCが平滑筋異常収縮に基づく疾患の優れたバイオマーカーであり、かかるSPCを測定することにより、平滑筋異常収縮に基づく疾患の発症を高精度で判断でき、平滑筋異常収縮に基づく疾患の早期検出、予後予測、重篤度の測定、医学的治療に伴う平滑筋異常収縮の経過の評価を高精度で行うことができるとともに、平滑筋異常収縮に起因する疾患を予防するための医薬品や食品機能の確認若しくは医薬品や食品評価の指標等に有効に適用できることを可能とする、信頼性が高くかつ簡便な平滑筋異常収縮のスクリーニング方法である
【0067】
また本発明スクリーニング方法は、血清総コレステロール値が高いヒトのみならず、血清総コレステロール値が正常のヒトに対しても、SPCがそれら疾患のリスクと成り得ることより、血清総コレステロール値の高低に拘わらず、それら疾患の兆候を発症していないヒトに対して、疾患の早期発見が可能となり、早期治療・予防が実現できる、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法である。
【0068】
さらには、本発明のスクリーニング方法は、平滑筋の異常収縮の強度を把握し、患者毎の異常収縮の強度に適した医薬品の選択や治療効果を測定でき、従って患者毎の平滑筋異常収縮の強度に応じて、効果的な医薬品を選択し、効果をモニターすることができるテーラーメイド医療を提供することを可能とするものである。
【0069】
に診断キットは、本発明の平滑筋異常収縮のスクリーニング方法を簡便に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力と血清総コレステロール値との関係、(b)は、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力とLDLコレステロール値との関係、(c)は、SPCによる腸管膜動脈の平滑筋異常収縮の張力とHDLコレステロール/血清総コレステロール値との関係、(d)は、血清総コレステロール値と冠動脈疾患相対危険率との関係を示す線図。
【図2】 高止血症治療薬またはEPAの投与前後及び非治療の際の、SPCによる平滑筋異常収縮の張力の大きさと血清総コレステロール値との関係の例示を示す線図。

Claims (2)

  1. 体組織または体液と内標準物質とを含む溶液を調製し、該溶液を、陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムを用いて固相抽出処理し、得られた溶出液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度を測定することを特徴とする、平滑筋異常収縮のスクリーニング方法。
  2. 請求項1記載スクリーニング方法において、前記体組織または体液と内標準物質とを含む溶液は、体組織または体液と、内標準物質としての重水素化スフィンゴシルフォスフォリルコリンと、pH5の緩衝液及びメタノールからなる溶液であり、陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムを用いた前記固相抽出処理は、該陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラムに、メタノール及びpH5の緩衝液を通液してコンディショニングを行い、体組織または体液と内標準物質とを含む前記溶液を、前記陽イオン交換相と無極性相を有するミックスモードカラム固相にロードし、次いで順次、pH5の緩衝液、1:1容量で混合したメタノール/pH5の緩衝液、メタノールで洗浄した後、乾燥させて、アンモニア含有メタノールで溶出する処理であり、溶出液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度の前記測定は、該溶出液を濃縮乾固して再溶解し、該溶解液中のスフィンゴシルフォスフォリルコリン濃度を測定するものであることを特徴とする平滑筋異常収縮のスクリーニング方法。
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