JP4203746B2 - 一方向クラッチ - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は一方向クラッチに関し、更に詳しくは、幅寸法の小さいコンパクトな一方向クラッチに関する。
背景技術
軸とハウジングとの相対回転を一方向に伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチとして、第23図に軸平行断面図を、第24図には軸直交断面図を示すようなローラクラッチが知られており、このようなローラクラッチは例えば釣り具のリールや複写機の紙送り機構などに多用されている。
このローラクラッチは、外輪10と、内輪を兼用する軸11と、外輪10と軸11の間に介在する複数のローラ12と、その各ローラ12を周方向に一定の間隔で保持する保持器13、および各ローラ12をそれぞれ一定の向きに付勢するばね14によって構成されている。外輪10には鍔10aが形成されており、外輪10の内周面には複数のカム面10bが一定のピッチで形成されている。各カム面10bは、周方向に一定の向き(第20図おいて矢印aの向き)に軸11の表面に対する間隔が漸次狭くなる面からなり、各ローラ12はそれぞれ、外輪10の内側に固定された保持器13に保持された状態で、カム面10bと軸11の外周面との間で、バネ14によってカム面10bに食い込む向き、つまり軸11との間隔が狭くなる向きに付勢されている。なお、この種のローラクラッチは、ローラと軸との間に別途内輪を介在させる構造のものも知られている。
以上の構成において、例えば外輪10に対して軸11が第24図において矢印Aの向きに回転すると、その回転力を受けたローラ12はバネ14の付勢力に抗してカム面10bと軸11との間隔が広くなる向きに変位し、外輪10に対して各ローラ12が空転する結果、軸11の回転力は外輪10に伝達されず、軸11は外輪10に対して空転する。これに対し、外輪10に対して軸11が第24図において矢印Bの向きに回転すると、各ローラ12はその回転力とバネ14の付勢力によりカム面10bと軸11との間隔が狭くなる向きに変位して、カム面10bと軸11の間に食い込む結果、軸11の回転力は外輪10に対して伝達され、軸11とともに外輪10が回転する。
ここで、以上の例においては、各ローラ12を押圧するバネ14としてボールと同数のコイルばねを用いた例を示しているが、組立工程の容易性などを考慮して、このバネ14は、実用的には、第25図および第26図に示すような構造のものが多用されている。
第25図に示すものは樹脂製保持器13と環状の板バネ14を組み合わせたものであり、この構造においては、板バネ14には樹脂製保持器13の各ポケット13a内に入り込んで各ローラをそれぞれ周方向一定の向きに押圧するための爪14aが一体に形成されているとともに、軸方向両端部にカシメ用爪14bが一体に形成されており、このカシメ用爪14bをカシめることによって、板バネ14が樹脂製保持器13に一体化された状態で外輪10の内側に組み込まれる。
また、第26図に示すものは樹脂により保持器とバネを一体に形成したものであって、保持器13の各ポケット13a内にそれぞれ各ローラ12を押圧するための爪13bを一体に突出形成している。
ところで、以上のようなローラクラッチにおいては、加工上の制約などから、ローラ12はある程度以上の長さを必要とし、全体としての幅寸法(軸方向寸法)を小さくするには自ずと限界がある。このことは、ローラに代えてスクラブを動力伝達部材として用いる一方向クラッチについても同様なことが言える。
また、上記したローラクラッチにおいては、各ローラ12を付勢するためのバネの構造が第25図や第26図に示すように複雑なものとなり、コストを高くする一因となっている。
更に、上記したローラクラッチにおいては、軸11に対する軸方向への位置決め手段を有さないために、別途位置決めのための機構を設ける必要があるという問題もある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、従来のローラクラッチをはじめとする一方向クラッチよりも幅寸法を狭くすることができ、しかも、動力伝達部材を付勢するための手段をより簡素化することができ、更には軸方向への位置決め機構を別途設ける必要がなく、この点からも全体としての幅方向寸法を従来のローラクラッチに比して大幅に狭くすることのできる実用的な一方向クラッチの提供を目的としている。
発明の開示
上記の目的を達成するため、本発明の一方向クラッチは、内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、2枚の板状部材の内縁側を重ね合わせて一体化し、その各板状部材の外縁または径方向中間部に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の内周側で上記重ね合わせ部の外周側には、2枚の板状部材の間に設けられる空隙を有する内輪と、その内輪の2枚の板状部材の間に当該内輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に内縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、上記内縁部の外周側に周方向に複数の窓が形成された外輪と、その外輪の各窓内に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各窓の外周側の内周面に、上記内輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていること特徴によって特徴づけられる(請求項1)。
また、上記の外輪に形成する複数の窓に代えて、その外輪の内縁部に開口する複数の凹部を形成し、その各凹部の底面を内輪のボール軌道面に対して漸次間隔が狭くなるカム面とした構成(請求項2)を採用することもできる。
本発明において用いる付勢手段としては、環状基体に各ボールに対応して当該各ボールを上記向きに付勢する弾性を有する複数の爪を備えたバネを好適に採用することができ(請求項3)、その場合、上記バネを、外輪と重ね合わせて配置する構成(請求項4)を採用することができ、そしてこの場合、そのバネの各爪を、内輪のボール軌道面の幅方向中心線上で各ボールを押圧するよう屈曲もしくは湾曲させた構成(請求項5)を好適に採用することができる。
また、本発明において用いる環状基体の複数の爪を備えたバネの形態としては、一枚の金属板によって形成された構成(請求項6)、もしくは、非金属の板状の弾性材料によって一体形成された構成(請求項7)を好適に採用することができる。
本発明において用いる付勢手段の他の形態としては、環状線材からなり、縮径方向にバネ力を発生するバネを用いることができ、このバネを各ボールに外接するように配置することにより、各ボールのそれぞれをカム面とボール軌道面との間隔が狭くなる向きに付勢する構成(請求項8)を採用することもできる。
また、本発明において用いる付勢手段の更に他の形態としては、内輪のボール軌道面と各ボールとの隙間に、当該内輪と外輪との相対回転時に各ボールを連れ回りさせる粘性流体が充填され、この粘性流体が付勢手段として機能する構成(請求項9)を採用することも可能である。
また、本発明においては、上記内輪を形成する2枚の板状部材が、相互にかしめられることによって一体化されている構成(請求項10)を好適に採用することができ、その場合、これらの2枚の板状部材には、それぞれの内周に周方向に沿って複数の舌片が形成され、その各舌片は相手部材の舌片に対して周方向に締め代を有し、その各舌片どうしで当該2枚の板状部材が相互にかしめられた構成(請求項11)を採用することができ、そしてこの場合、上記2枚の板状部材を、互いに同一の形状・寸法を有したものとすること(請求項12)が望ましい。
更に、以上の各請求項に係る発明において、内輪、外輪、複数のボールおよび付勢手段がハウジング内に収容され、そのうち上記外輪と付勢手段がハウジングに対して回転不能に収容された構成(請求項13)を好適に採用することができる。
また、同じ目的を達成するため、本発明の他の構成からなる一方向クラッチは、内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、2枚の板状の環状部材の外縁側を重ね合わせて相互に一体化され、かつ、その各環状部材の内縁または径方向中間部分に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の外周側で、上記重ね合わせ部の内周側には、2枚の板状の環状部材の間に設けられる空隙を有する外輪と、その外輪の2枚の環状部材の間に当該外輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に外縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、上記外縁部の内周側に周方向に複数の窓が形成された内輪と、その内輪の各窓内に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各窓の内周側の内周面には、上記外輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることによって特徴づけられる(請求項14)。
更に同じ目的を達成するため、本発明の更に他の構成からなる一方向クラッチは、同じく内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、2枚の板状の環状部材の外縁側を重ね合わせて相互に一体化され、かつ、その各環状部材の内縁または径方向中間部分に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の外周側で、上記重ね合わせ部の内周側には、2枚の板状の環状部材の間に設けられる空隙を有する外輪と、その外輪の2枚の環状部材の間に当該外輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に外縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、外縁部に開口する複数の凹部が形成された内輪と、その内輪の各凹部に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各凹部の底面には、上記外輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることによって特徴づけられる(請求項15)
以上の請求項14および15に係る発明の一方向クラッチにおいては、ハウジング本体と、そのハウジング本体に対して固着される蓋体とからなるハウジング内に収容され、上記外輪を形成する2枚の板状の環状部材が、上記ハウジング本体と蓋体に挟み込まれることによって相互に一体化される構成(請求項16)を好適に採用することができる。
また、外輪を2つの板状の環状部材により構成する請求項14〜16に係る発明の一方向クラッチにおける付勢手段として、上記外輪のボール軌道面と各ボールとの隙間に、当該外輪と内輪との相対回転時に各ボールを連れ回りさせる粘性流体が充填され、この粘性流体が付勢手段として機能するようにした構成(請求項17)を好適に採用することができる。
そして、この請求項17および前記した請求項9における粘性流体としては、ボール軌道面とボールとの間を潤滑するためのグリースもしくはオイルを好適に採用することができる(請求項18)。
更に、請求項14〜16に係る発明の一方向クラッチにおける付勢手段の他の例として、環状線材からなり、拡径方向にバネ力を発生するバネを用い、そのバネを各ボールに内接するように配置することにより、各ボールのそれぞれをカム面とボール軌道面との間が狭くなる向きに付勢する構成(請求項19)を採用することもできる。
本発明は、外輪と、内輪もしくは軸との間に介在する動力伝達部材(転動体)として、ローラやスプラグを用いずにボールを用いるとともに、外輪および内輪として板状部材を用いることによって、所期の目的を達成しようとするものである。
すなわち、請求項1〜13に係る発明の一方向クラッチにおいては、外縁部または径方向中間部を湾曲させた2枚の板状部材を重ね合わせることにより外周部にボールの軌道面を形成した内輪と、その各板状部材の間に相対回転自在に配置された板状部材からなる外輪を用い、その外輪には外側の内周面がカム面を形成する複数の窓を設け、その各窓内にそれぞれボールを配し、その各ボールを付勢手段により一定の向きに押圧した構造を採用することにより、ボール軌道面が形成される内輪外周部分が最大幅の部位となり、この部位の幅寸法は、実質的にボール直径と2枚の板状部材の肉厚の合計寸法となり、加工上の制約を受けるが故に所定の長さ以下にできないローラやスクラブを用いる従来の一方向クラッチに比して、その幅寸法を相当に小さくすることができる。また、2枚の板状部材からなる内輪を軸に対して固定することにより、固定用の機構等を別途設けることなく容易に軸方向への位置決めを行うことができる。
そして、この構成において、付勢手段として環状基体に各ボールに対応する複数の爪を設けたバネを用い、その各爪によりそれぞれボールを付勢する構成を採用することにより、バネの構造を簡素化できると同時に、組立が簡単となり、幅の狭い実用的な一方向クラッチを得ることができ、このバネを外輪と重ねて配置すると、組込み時に取扱いが簡単で、組込み作業が容易化される。また、この場合、各爪を内輪のボール軌道面の幅方向中心線上で各ボールを押圧するように屈曲させることにより、ボールに対してスラスト方向への付勢力が作用せず、各ボールの挙動が安定したものとなり、ひいては一方向クラッチの動作が安定する。
また、内輪を構成する2枚の板状部材を相互にかしめることにより一体化すると、一体化のための構造が容易となり、その場合、これらの各板状部材の内周に複数の舌片を周方向に沿って形成し、この各舌片には相手部材の舌片に対して周方向への締め代を持たせて、その各舌片どうしで2枚の板状部材をかしめる構造を採用することにより、かしめる際に必要な製品の変形量を最小限に止めることができ、従って、各板状部材を熱処理後にかしめることが可能となり、所要の性能を得ながら、製造工程を簡素化することができる。 更に、以上のように板状部材の内周に複数の舌片を設ける構成においては、各舌片とその間の凹所との寸法を適宜に選択することにより、2枚の板状部材の各舌片に相互に締め代を持たせながら、請求項3に係る発明のように、これらの各板状部材を全く同じ形状・寸法のものとすることが可能となり、部品種類の現象に伴う製造コストの低減に寄与することができる。
一方、請求項14〜16に係る発明の一方向クラッチにおいても、内縁部もしくは径方向中間部を湾曲させた2枚の板状の環状部材を重ね合わせて一体化することにより内周部にボールの軌道面を形成した外輪と、その各環状部材の間に相対回転自在に配置された板状部材からなる内輪を用い、その内輪には内側の内周面がカム面を形成する複数の窓を設けるか、あるいは底面がカム面を形成する複数の凹部を設け、その各窓もしくは凹部内にそれぞれボールを配し、更にそのボールを付勢手段により一定の向きに付勢する構造を採用することにより、ボール軌道面が形成される外輪内周部分を最大幅の部位とすることができ、この部位の幅寸法は、実質的にボール直径と、外輪を形成する2枚の板状の環状部材の肉厚の合計寸法となり、加工上の制約を受けるが故に所定の長さ以下にできないローラやスプラグを用いる従来の一方向クラッチに比して、その幅寸法を相当に小さくすることができる。また、内輪を軸に対して固定することにより、固定用の機構等を別途設けることなく容易に軸方向への位置決めを行うことができる。
ここで、請求項14〜16に係る本発明において外輪を形成すべく2枚の板状の環状部材を重ね合わせるとは、2枚別体の板状の環状部材に加えて、眼鏡型の1枚の板状部材を中央部で折り曲げて2枚重ねにする形態など、その他、2枚の環状の板状部材を重ね合わせた形態と実質的にと同等の形態を含むものである。
更に、外輪を形成する2枚の板状の環状部材は、その内縁部または径方向中間部を湾曲させてボール軌道面を形成しており、外縁側は比較的自由な形状とすることができるため、これらの2枚の環状部材の一体化を外縁側で行うことができ、一体化のための構造を比較的自由に選択できるという利点がある。
また、2枚の板状の環状部材により外輪を構成してなる一方向クラッチでは、この一方向クラッチをハウジング本体と蓋体とからなるハウジング内に収容し、かつ、そのハウジング本体と蓋体とを、外輪を構成する2枚の環状部材を挟み込んだ状態で相互に固着することで2枚の環状部材を相互に一体化する構成を採用することにより、2枚の環状部材の一体化工程とハウジング本体と蓋体との固着工程を同時に行うことができ、組立工数の削減を達成することができる。ここで、ハウジング本体と蓋体との固着は、例えばこれらを樹脂製として、超音波溶着や接着などによって簡単に行うことができる。また、この場合、上記2枚の板状の環状部材は、重ね合わせるのみであり、特に一体化のための形状・構造が不要となるため、形状が単純で製作も容易となり、一方向クラッチの小型化に好適である。
また、請求項9および請求項17に係る発明においては、内輪もしくは外輪に形成されているボール軌道面とボールとの間に粘性流体を充填して、この粘性流体を付勢手段として機能させるものであり、この粘性流体の存在により、内輪もしくは外輪(駆動側の軌道輪)が相手の軌道輪(従動側の軌道輪)に対して相対回転する際、ボールは常に駆動側の軌道輪に連れ回りすることになる。つまり、駆動側の軌道輪がその回転を従動側の軌道輪に伝達する向きに回転したときには、ボールは駆動側の軌道輪に連れ回りして、ボール軌道面とカム面との間が狭くなる向きに付勢され、回転を確実に伝達する。一方、駆動側の軌道輪がその逆向きに回転したときにおいても、ボールは駆動側の軌道輪に連れ回りして、ボール軌道面とカム面との間が広くなる向きに付勢され、回転を伝達することなく駆動側の軌道輪は確実に空転する。従って、本発明によれば、従来の一方向クラッチのように動力伝達部材(転動体)を付勢するためのバネを用いる必要がなくなり、部品点数の削減と組立工数の削減を達成することができる。
更に、回転・停止が繰り返される一方向クラッチでは、部品に衝撃力が繰り返し作用するため、小型で複雑な形状の部品は疲労等により損傷が早まるおそれがあるが、複雑な形状のバネを使用しないため、耐久性や耐破損性も向上する。
また、ボール軌道面とボールの隙間に充填すべき粘性流体として、請求項18に係る発明のように、ボール軌道面とボールとの間を潤滑するためのグリースもしくはオイルを用いることが、ボールの付勢とその転動部位の潤滑の双方を一種の粘性流体により兼用させることができて好適である。
発明を実施するための最良の形態
第1図〜第6図に示す実施の形態は、内輪1、外輪2、ボール3、バネ4、およびハウジング5によって構成されている。
内輪1は、第4図に示すように、例えばステンレス鋼板等の板材を打ち抜きプレス成形してなる2枚の内輪プレート1a,1aを重ね合わせて、リベット1bによって相互に固定したものであり、内周面1cはDカット形状とされ、軸Sに固定されたときに大きいトルクを負荷できるようになっている。各内輪プレート1a,1aの外縁部には湾曲部1dが形成されているとともに、その内周側には、重ね合わせた状態において内輪プレート1a,1aの間に空隙Gを設けるべく段部1eが形成されている。そして、第1図,第2図に示すように、2つの内輪プレート1a,1aの湾曲部1d,1dによってボール3の軌道面1fが形成されているとともに、空隙G内には外輪2が挿入される。
なお、この実施の形態においては、2枚の内輪プレート1a,1aをリベット1bによって相互に接合しているが、スポット溶接等の他の接合手段を採用することもできる。
外輪2は、第5図に示すように、同じくステンレス鋼板等の板材を打ち抜きプレス成形したものであり、その内周面2aは円形であり、第1図,第2図に示す組立状態においては、外輪2はその内縁部が前記した内輪1に形成されている空隙G内に回転自在に嵌まり込んだ状態となる。また、この外輪2には、所定の円周上に複数個の窓2bが形成され、更に外周部には複数個の凹部2cが形成されている。各窓2bの内周面のうち、外輪2の外周側の内周面がカム面2dを形成しており、このカム面2dは、第1図,第2図に示す組立状態において内輪1の軌道面1fとの間隔が、第2図において矢印aで示す向きに漸次狭くなる面によって形成されている。
各ボール3は、外輪2の各窓2b内に収容された状態で、内輪1の軌道面1fに対して転がり接触するように組み込まれる。
バネ4は、第6図に示すように、板状の環状基体4aにボール3の数だけ弾性を有する爪4bを一体に形成したのもであって、その材質は、この例においては例えばNBR等のゴムである。このバネ4は外輪2に重ねた状態で組み込まれるとともに、各爪4bは、その組立状態において、内輪1の軌道面1fの幅方向中心線上で外輪2の各窓2b内のボール3を押圧するように外輪2側に曲げられており、それぞれボール3を第2図において矢印aの向き、従って内輪1の軌道面1fとカム面2dとの間が狭くなる向きに付勢する。 ハウジング5を構成するハウジング本体51およびハウジング蓋体52はいずれも環状をしており、ハウジング本体51の内周面には複数の凸部5aが形成されている。この各凸部5aは、組立状態において外輪2およびバネ4の凹部2cおよび4cに嵌まり込み、これによって外輪2およびバネ4は、その外縁部がハウジング本体51とハウジング蓋体52に挟み込まれた状態で、ハウジング5に対して回転不能に収容された状態となる。
以上の本発明の実施の形態は、内輪1の内周面1cに軸Sが嵌合固定した状態で使用される。この軸Sに対して固定された状態において、軸S並びに内輪1が第2図において矢印Aで示す向きに回転すると、内輪1の軌道面1fに転がり接触している各ボール3は、その回転力によりバネ4による付勢力に抗して内輪1の軌道面1fとカム面2dとの間が広くなる向きに移動し、従ってボール3は軌道面1fとカム面2dの間に食い込むことはなく、内輪1の回転は外輪2に伝達されず、よって軸S並びに内輪1は外輪2に対して空転する。
一方、軸S並びに内輪1が第2図において矢印Bで示す向きに回転すると、その回転力およびバネ4の付勢力によって各ボール3には内輪1の軌道面1fとカム面2dとの間隔が狭くなる向きの力が加わり、これによって各ボール3はこれらの軌道面1fとカム面2dとの間に食い込む。従ってこの場合、内輪1の回転が外輪2に伝達される。
以上の実施の形態において注目すべき点は、ハウジング5を除く一方向クラッチとしての最大幅寸法は、内輪1の軌道面1fの形成部位となるが、この最大幅寸法は、実質的にボール3の直径と2枚の内輪プレート1a,1aの厚さの合計寸法となり、ローラやスプラグを用いた従来の一方向クラッチに比して、その最大幅寸法を大幅に小さくすることができる。しかも、内輪1を軸Sに対して固定するだけで、一方向クラッチの軸方向への位置決めを容易に行うことができる。
また、以上の実施の形態において特に注目すべき点は、各ボール3を一定の向きに付勢するバネ4を、板状の環状基体4aにボール3の数だけの弾性を有する爪4bを一体に形成している点であり、従来のローラクラッチにおいて用いられている第21図,第22図に示した立体的なバネに比して、その構造を大幅に簡素化することができ、その製造コストを削減することができると同時に、組立の作業性についても、板状の外輪2に単に重ね合わせるだけでよいため、組立工数をも削減することができる。
そして、各爪4bを、内輪1の軌道面1fの幅方向中心線上で各ボール3を押圧するように曲げた構成は、ボール3に対してスラスト方向への力が作用せず、その挙動を安定したものとすることができる。
ここで、本発明において用いるバネは、以上の実施の形態のようにゴム製に限られることなく、例えばプラスチックを用いることができ、更には、図7に例示するような金属製の板バネを用いてもよい。この金属製の板バネ4′を用いる場合においても、その基本的な構造は先の例と同様に、環状基体4a′にボール3の数だけの爪4b′を一体に形成したものであって、例えばプレス成形によって製造することができる。また、金属製の板は、強度と耐食性が高いため、耐久性に優れるという利点がある。この金属製のバネを用いる場合においても、各爪4b′は、内輪軌道面の幅方向中心線上で各ボールを押圧できるようにその先端部を湾曲ないしは屈曲させることが好ましい。
ところで、以上の実施の形態においては、内輪1を構成する2枚の内輪プレート1aどうしをリベット1bを用いて相互に一体化した例をしめしたが、このようなリベット1b等の一体化のための部材を用いることなく、2枚の内輪プレート1aどうしで相互にかしめることにより、これらを一体化することができる。その例を第8図〜第11を参照しつつ以下に説明する。
この例は、内輪1を除く他の部材については先の例と同等であるので、同一の部材については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
この例における内輪1は、先の例と同様に例えばステンレス鋼板等の板材を打ち抜きプレス成形してなる2枚の内輪プレート1a,1aを重ね合わせて、その内周1cに形成されている舌片Tを用いて相互にかしめることで一体化されている。また、内周1cの全体形状は先の例と同様にDカット形状とされ、軸Sに固定されたときに大きいトルクを負荷できるようになっている。
内輪1を構成する2枚の内輪プレート1a,1aは、互いに同一の形状・寸法をした部材であり、第8図(A)に示すように、この例においてその内周1cに5個の舌片Tが周方向に沿って形成されている。各舌片Tは、その間に介在する凹所Uとともに、周方向に30°の間隔および幅で交互に形成されているが、第8図(B)に示すように、舌片Tと凹所Uとの境界部分に位置する30°間隔の線Lに対して、各舌片Tの先端部は両側の凹所U側に僅かに張り出し、また、各凹所Uの基端部は両側の舌片T側に僅かに張り出している。
以上の構成により、2枚の内輪プレート1a,1aを表裏逆向きにして、舌片Tと凹所Uとが対向するように重ね合わせたとき、各内輪プレート1aの舌片Tどうしがその両側部分において締め代を持つことになる。そして、その重ね合わせ状態において、双方の内輪プレート1a,1aの舌片Tの先端部を、相手部材側に曲げるように変形させることにより、相互に締め代を備えた舌片Tどうしがかしめられた状態となり、2枚の内輪プレート1a,1aが一体化され、内輪1が形成される。なお、図中Qは、内周1cのDカット形状における直線部を形成するための部位であり、この部位Qについては変形させず、2枚の内輪プレート1a,1aを重ね合わせた状態で相互に密着した状態とする。
この例において特に注目すべき点は内輪1を構成する2枚の板状部材である各内輪プレート1a,1aは、表裏逆向きに重ね合わせた状態で、それぞれの内周1cに形成されている各舌片Tの先端部を相手側に僅かに変形させてかしめるだけで、これらの両内輪プレート1a,1aが相互に結合一体化された状態となる点であり、他の結合手段、例えばねじやリベット、あるいは溶接等を用いる場合に比して、作業性が良好で、しかも、かしめるために必要な内輪プレート1aの変形量を必要最小限に止めることができるが故に、内輪プレート1aを熱処理した後にかしめることができ、一体化された後の内輪1は、高い硬度で、しかもその精度は、内輪プレート1aの加工精度を損なうことなく高い精度を維持した状態となる。
更に、2枚の内輪プレート1aを同一の形状・寸法とすることができるため、その製造コストを低く抑えることができる。ただし、本発明においては、2枚の内輪プレート1aは細部において形状・寸法が相違していてもよく、また、これらの2枚の内輪プレート1aを相互にかしめるための構造についても、上記のように、内周1cに複数の舌片Tを突出形成する構造に限られることなく、一方向クラッチの機能を損なわない任意の位置にかしめ用の構造を設けてもよい。
なお、以上の各実施の形態における外輪2の各窓2cについては、周方向に等分に配する構成に限られず、機能を損なわない範囲であれば各窓2cの周方向への相互の位置は任意としてもよいことは勿論である。
また、以上の各実施の形態においては、内輪を構成する2枚のプレートの外縁部に湾曲部を設けてボール軌道面を形成しているが、この湾曲部は、各プレートの径方向中間部(外縁よりも内周側)に設けてもよい。
更に、上記した各実施の形態においては、外輪に複数の窓を設けてその各窓の外輪外周側の内周面をカム面とした例を示したが、これに代えて、図12に示すように、外輪の内周に沿って複数の凹部2b′を形成し、その凹部2b′の底面にカム面2dを形成してもよい。
次に、本発明の更に他の実施の形態について、第13図〜第19図を参照しつつ説明する。
この例における特徴は、内輪21を1枚の板状部材で構成し、かつ、外輪2を2枚の外輪プレート22aを重ね合わせた構造とした点にある。
内輪21は、第15図に示すように、例えばステンレス鋼板等の板材を打ち抜きプレス成形したものであり、厚さが一様な板状の環状部材に複数の窓21aを形成したものであり、その外周面2bは円形で、内周面21cはDカット形状とされ、軸Sに固定されたときに大きいトルクを負荷できるようになっている。
外輪22は、第16図に示すように、同じくステンレス鋼板等の板材を打ち抜きプレス成形してなる板状の環状部材である、互いに同一の形状・寸法を有する2枚の外輪プレート22,22aを互いに逆向きに重ね合わせて一体化したものである。
各外輪プレート22aの径方向中間部には湾曲部2bが形成されているとともに、その外周側には、重ね合わせた状態において外輪プレート22a,22aの間に空隙Gを設けるべく段部22cが形成されている。この各外輪プレート22a,22a間に形成される空隙Gは、湾曲部22bを挟んでその内周側まで形成されている。
また、段部22cの外周側には平坦部22dが形成されており、2枚の外輪プレート22a,22aを重ね合わせた状態では、平坦部22dどうしが互いに密着するとともに、湾曲部22b,22bによってボール23の軌道面22eが形成される。そして、空隙G内には内輪21が相対回転自在に挿入される。また、各外輪プレート22a,22aの内周面22fは円形であり、外周部には複数の凹部22gが形成されている。
外輪22の軌道面22eは、その外周側および内周側に形成される空隙Gを除いてボール23を殆ど抱え込む程度とされているとともに、この軌道面22eの曲率はボール23の曲率よりも若干大きく、ボール23との間に適度な隙間が形成される。そして、このボール23と軌道面22eとの間には,これらの間を潤滑し、かつ、後述するようにボール23を付勢するための粘性流体VLが充填される。この粘性流体VLとしては、グリースか、あるいは適度の粘度を有するオイルが用いられる。
前記した内輪21の各窓21aのうち、内輪の外周側の内周面がカム面21dを形成しており、このカム面21dは、第12図〜第14図に示す組立状態において外輪22の軌道面22eとの間隔が、第13図において矢印Rで示す向きに漸次狭くなる面によって形成されている。
各ボール23は、内輪21の各窓21a内に収容された状態で、外輪22の軌道面22eに対して転がり接触するように組み込まれる。
ハウジング25はそれぞれ例えばポリアセタールなどの樹脂の成形体であるハウジング本体251と蓋体252によって構成されている。ハウジング本体251および蓋体252の形状を第18図および第19図にそれぞれ示す。これらの各図において、(A)は正面図であり、(B)はそのB−B断面図を示している。
ハウジング本体251および蓋体252はいずれも全体として環状をしており、それぞれの中心部には軸Sを貫通させるための孔251a,252aが形成されている。また、ハウジング本体251および蓋体252には、互いに突き合わされる側の端面に、上記した内輪21、外輪22およびボール23の組立体を収容するための凹所251b,252bが形成されている。更に、蓋体252には、凹所252bより外周側に平坦部252cが形成されているとともに、ハウジング本体251には、凹所251bの外周側に段部251cが形成されており、この段部251cの外側の内周面251dに蓋体252の外周面が挿入される。また、段部51cには軸方向に突出する複数の凸部251eが形成されており、この各凸部251eは組立状態において外輪22の外周に形成されている凹部22gに嵌まり込む。
そして、その状態で蓋体252を被せると、外輪22はその外周部の平坦部22dの形成位置においてハウジング本体251の段部251cと蓋体252の平坦部252cによって挟み込まれるとともに(第14図参照)、蓋体252の平坦部252cがハウジング本体251の各凸部251eの表面に当接した状態となる(第12図参照)。
蓋体252のハウジング本体251に対する固着は、蓋体252の平坦部252cとハウジング本体251の各凸部251eとの当接面を超音波溶着することによって行われる。このハウジング本体251に蓋体252を固着した状態では、外輪22を形成する2枚の外輪プレート22a,22aは、ハウジング本体251の段部251cと蓋体252の平坦部252cとの間に挟み込まれることによって相互に一体化され、かつ、ハウジング5に対しても一体化される。
以上の本発明の実施の形態は、軸Sに対して内輪21の内周面21cが嵌合固定された状態で使用される。この軸Sに対して内輪21が固定された状態において、外輪22並びにハウジング25が、軸S並びに内輪21に対して第13図において矢印Fで示す向きに回転すると、外輪22の軌道面22e転がり接触している各ボール23は、当該各ボール23と軌道面22eとの間に充填されているグリースもしくはオイルからなる粘性流体VLの粘性抵抗により、外輪22と同じ向き、つまり矢印Fで示される向きに連れ回りして移動する。この矢印Fで示される向きは、外輪22の軌道面22eとカム面21dとの間隔が広くなる向きであり、従って各ボール23は軌道面22eとカム面21dの間に食い込むことはなく、外輪22の回転は内輪21並びに軸に伝達されず、よって外輪22並びにハウジング25は内輪21並びに軸Sに対して空転する。
一方、外輪22並びにハウジング25が軸S並びに内輪21に対して第13図において矢印Rで示す向きに回転すると、外輪22の軌道面22e転がり接触している各ボール23は、当該各ボール23と軌道面22eとの間に充填されているグリースもしくはオイルからなる粘性流体VLの粘性抵抗により、上記と同様にして外輪22と同じ向き、つまり矢印Rで示される向きに連れ回りして移動する。この矢印Rで示される向きは、外輪22の軌道面22eとカム面21dとの間隔が狭くなる向きであり、従って各ボール23は軌道面22eとカム面21dの間に食い込む。従ってこの場合、外輪22の回転が内輪21並びに軸Sに伝達され、内輪21並びに軸Sを回転させる。このとき、ボール23は、軌道面22eに対しては隙間Gを挟んでその両側において接触し、内輪21のカム面21dに対する接触点と併せて合計3点において内・外輪21,22に接触した状態で、安定して動力を伝達することができる。
以上の実施の形態において、ハウジング25を除く一方向クラッチとしての最大幅寸法は、外輪22の軌道面22eの形成部位であり、この最大幅寸法は、実質的にボール23の直径と2枚の外輪プレート22a,22aの厚さの合計寸法となり、前記した図1等に示した実施の形態と同様に、ローラやスプラグを用いた従来の一方向クラッチに比して、その最大幅寸法を大幅に小さくすることができる。また、1枚の板状の環状部材から成る内輪21を軸Sに対して固定するだけで、一方向クラッチの軸方向への位置決めを容易に行うことができる。
また、以上の実施の形態において特に注目すべき点は、動力伝達部材であるボール23を、軌道面22eとカム面21dとの隙間が狭くなる向きに付勢するバネを設けることなく、粘性流体VLの粘性抗を利用してボール23を駆動側の軌道輪に連れ回りさせることによって一方向クラッチとして確実に動作する点であり、これにより、複雑な形状を余儀なくされるバネを設ける必要がなく、組立コストを含めてそのコストを大幅に低減させることができる。
なお、以上の実施の形態においては、ハウジング本体252と蓋体252とを超音波溶着により相互に一体化したが、熱溶着や接着剤による貼着等の他の公知の方法により一体化することができる。
また、2枚の外輪プレート22a,22aの一体化の方法としては、必ずしもハウジング本体251と蓋体252との間に挟着する手法に限られることなく、外輪プレート22a,22aをその外周部等において相互にかしめる、あるいは接着剤により固定する、更には相互に溶接する等の手法を採用することもできる。
更に、以上の例では、外輪を構成する2枚のプレートの径方向中間部に湾曲部を設けてボール軌道面を形成したが、この湾曲部は各プレートの内縁部に形成してもよい。
更にまた、上記した実施の形態においては、内輪に複数の窓21aを設けてその各窓の内輪内周側の内周面にカム面21dを形成した例を示したが、これに代えて、第20図に示すように、各窓の外周側を開放してなる凹部21a′を複数個形成し、換言すれば、内輪の21の外周面に沿って複数の凹部21a′を形成し、その各凹部21a′の底面にカム面21dを形成してもよい。
更に、以上のようなグリースやオイル等の粘性流体をボール軌道面とボールとの間に充填することにより、ボールを付勢するバネを不要とする構成は、先に述べた内輪を2枚の内輪プレートで構成し、かつ、外輪を1枚の板状部材で構成したものにも等しく適用することができる。
そして、また、外輪を2枚の外輪プレートで構成し、かつ、内輪を1枚の板状部材で構成したものにおけるボールの付勢手段としては、上記した実施の形態のように粘性流体を利用するもののほか、第1図等に示した実施の形態で用いたバネ、すなわち環状基体に複数の弾性的な爪を一体に形成したバネを用い得ることは勿論である。
更にまた、本発明においては、ボールを付勢する手段としては、上記のような粘性流体、前記した環状基体に複数の弾性的な爪を一体に形成したバネのほか、第21図に示すように、環状線材からなるバネ31を用いることができる。このようなバネ31を用いる場合、内輪を2枚のプレートで構成してその外周にボール軌道面を形成する場合には、その縮径方向にバネ力を発生するものとし、各ボールを外接するように配置する。一方、外輪を2枚のプレートで構成してその内周にボール軌道面を形成する場合には、その拡径方向にバネ力を発生するものとし、各ボールに内接するように配置する。
以上のいずれの場合においても、このような環状線材からなるバネ31を用いることによって、各ボールをそれぞれカム面とボール軌道面との間が狭くなる向きに付勢するように構成することができる。
このような環状線材からなるバネを用いる場合の好適な構成は、内輪を2枚のプレートで構成する場合について説明すると、第23図に軸平行断面図を示す通りである。
この例では、ボール軌道面1fの幅方向中心を挟んでその両側に、縮径方向にバネ力を発生する環状線材からなるバネ31が配置され、各バネ31は自然状態において各ボール3で拡径された状態となり、その復元力によって全てのボール3が略均等な力でカム面2dとボール軌道面1fとの間隔が狭くなる向きに向きに付勢される。また、このように2つの環状線材31をボール列の両側に配置することにより、各ボール3は一方向クラッチの軸方向両側から予圧が与えられた状態となるため、ボール3の挙動が安定するという利点がある。
以上のことは、外輪を2枚のプレートで構成する場合についても同様であるが、この場合、拡径方向にバネ力を発生する環状線材からなるバネは、自然状態において各ボールで縮径された状態となり、その復元力によって全てのボールが略均等な力でカム面とボール軌道面との間隔が狭くなる向きに付勢される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施の形態の軸平行断面図であり、第2図は図1のA矢視で示す本発明の実施の形態の正面図であって、ハウジング蓋体を取り外した状態で示す図である。また、第3図は本発明の実施の形態の分解斜視図である。
第4図は本発明の実施の形態の内輪の説明図で、(A)は正面図、(B)はそのB−B断面図である。
第5図は本発明の実施の形態の外輪の説明図で、(A)は正面図、(B)はそのB−B断面図である。
第6図は本発明の実施の形態のバネの説明図で(A)は正面図、(B)はそのB−B断面図である。
第7図は本発明の実施の形態のバネを金属製の板バネとする場合の例の説明図で、(A)は正面図、(B)はそのB−B断面図である。
第8図は本発明の他の実施の形態の正面図で、第9図はその分解斜視図である。また、第10図はこの実施の形態における内輪、外輪、ボールおよびバネの組立体をハウジングから取り出した状態で示す斜視図である。
第11図は第8図の実施の形態の内輪を構成する内輪プレートの説明図で、(A)は正面図であり、(B)はその要部拡大図である。
第12図は以上の各実施の形態において用いることのできる外輪の他の構成例を示す正面図である。
第13図は本発明の更に他の実施の形態の軸平行断面図であり、第14図はそのA−A断面図でる。また、第15図は第14図のB−B断面図である。
第16図は第13図の実施の形態における内輪の説明図で、(A)は正面図であり、(B)はそのB−B断面図である。
第17図は同じく第12図の実施の形態の外輪の説明図で、(A)は正面図であり、(B)はそのB−B断面図である。
第18図は同じく第13図の実施の形態におけるハウジング本体の説明図で、(A)は正面図であり、(B)はそのB−B断面図である。
第19図は同じく第13図の実施の形態における蓋体の説明図で、(A)は正面図であり、(B)はそのB−B断面図である。
第20図は第13図〜第19図に示される実施の形態において用いることのできる内輪の他の構成例を示す正面図である。
第21図は本発明の各実施の形態において用いることのできるボールの付勢手段としてのバネの外観図であり、第22図はそのバネを組み込んだ例を示す軸平行断面図である。
第23図は従来の一方向クラッチの一種であるローラクラッチの構成例を示す軸平行断面図であり、第24図はその軸直交断面図である。
第25図は従来のローラクラッチに用いられるバネの実用的な構造例を示す軸平行断面図である。
第26図は従来のローラクラッチに用いられるバネの実用的な構造の他の例を示す軸平行断面図である。

Claims (19)

  1. 内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、
    2枚の板状部材の内縁側を重ね合わせて一体化し、その各板状部材の外縁または径方向中間部に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の内周側で、かつ、上記重ね合わせ部の外周側には、2枚の板状部材の間に設けられる空隙を有する内輪と、その内輪の2枚の板状部材の間に当該内輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に内縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、上記内縁部の外周側に周方向に複数の窓が形成された外輪と、その外輪の各窓内に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各窓の外周側の内周面に、上記内輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、
    2枚の板状部材の内縁側を重ね合わせて一体化し、その各板状部材の外縁または径方向中間部に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の内周側で、かつ、上記重ね合わせ部の外周側には、2枚の板状部材の間に設けられる空隙を有する内輪と、その内輪の2枚の板状部材の間に当該内輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に内縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、上記内縁部に開口する複数の凹部が形成された外輪と、その外輪の各凹部内に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各凹部の底面に、上記内輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることを特徴とする一方向クラッチ。
  3. 上記付勢手段が、環状基体に各ボールに対応して当該各ボールを上記向きに付勢する弾性を有する複数の爪を備えたバネであることを特徴とする請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
  4. 上記バネが、上記外輪と重ね合わせれて配置されることを特徴とする請求項3に記載の一方向クラッチ。
  5. 上記バネの各爪が、内輪のボール軌道面の幅方向中心線上でボールを押圧するよう屈曲もしくは湾曲していることを特徴とする請求項3または4に記載の一方向クラッチ。
  6. 上記バネが、一枚の金属板によって形成されていることを特徴とする請求項3,4または5に記載の一方向クラッチ。
  7. 上記バネが、非金属の板状の弾性材料によって一体形成されていることを特徴とする請求項3,4または5に記載の一方向クラッチ。
  8. 上記付勢手段が、環状線材からなり、縮径方向にバネ力を発生するバネであって、上記各ボールに外接するように配置することにより、上記各ボールのそれぞれをカム面とボール軌道面との間が狭くなる向きに付勢することを特徴とする請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
  9. 上記内輪のボール軌道面と各ボールとの隙間に、当該内輪と外輪との相対回転時に各ボールを連れ回りさせる粘性流体が充填され、この粘性流体が付勢手段として機能するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の一方向クラッチ。
  10. 上記内輪を形成する2枚の板状部材が、相互にかしめられることによって一体化されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9に記載の一方向クラッチ。
  11. 上記内輪を形成する2枚の板状部材には、それぞれの内周に周方向に沿って複数の舌片が形成され、その各舌片は相手部材の舌片に対して周方向に締め代を有し、その各舌片どうしで当該2枚の板状部材が相互にかしめられていることを特徴とする請求項10に記載の一方向クラッチ。
  12. 上記2枚の板状部材が、互いに同一の形状・寸法を有していることを特徴とする請求項11に記載の一方向クラッチ。
  13. 上記内輪、外輪、複数のボールおよび付勢手段がハウジング内に収容され、そのうち上記外輪と付勢手段がハウジングに対して回転不能に収容されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11または12に記載の一方向クラッチ。
  14. 内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、
    2枚の板状の環状部材の外縁側を重ね合わせて相互に一体化され、かつ、その各環状部材の内縁または径方向中間部分に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の外周側で、かつ、上記重ね合わせ部の内周側には、2枚の板状の環状部材の間に設けられる空隙を有する外輪と、その外輪の2枚の環状部材の間に当該外輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に外縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、上記外縁部の内周側に周方向に複数の窓が形成された内輪と、その内輪の各窓内に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各窓の内周側の内周面には、上記外輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることを特徴とする一方向クラッチ。
  15. 内輪と外輪との相対回転を一方向のみに伝達し、他方向には空転させる一方向クラッチであって、
    2枚の板状の環状部材の外縁側を重ね合わせて相互に一体化され、かつ、その各環状部材の内縁または径方向中間部分に形成された湾曲部によりボール軌道面が形成され、その湾曲部の外周側で、かつ、上記重ね合わせ部の内周側には、2枚の板状の環状部材の間に設けられる空隙を有する外輪と、その外輪の2枚の環状部材の間に当該外輪に対して相対回転自在に、かつ、上記空隙に外縁部を挿入されて配置された板状部材からなり、かつ、外縁部に開口する複数の凹部が形成された内輪と、その内輪の各凹部に収容される複数のボールと、その各ボールを周方向一定の向きに付勢する付勢手段を備えるとともに、上記各凹部の底面には、上記外輪のボール軌道面に対して上記向きに漸次間隔が狭くなるカム面が形成されていることを特徴とする一方向クラッチ。
  16. 請求項14または15に記載の一方向クラッチが、ハウジング本体と、そのハウジング本体に対して固着される蓋体とからなるハウジング内に収容され、上記外輪を形成する2枚の板状の環状部材が、上記ハウジング本体と蓋体に挟み込まれることによって相互に一体化されていることを特徴とする一方向クラッチ。
  17. 上記外輪のボール軌道面と各ボールとの隙間に、当該外輪と内輪との相対回転時に各ボールを連れ回りさせる粘性流体が充填され、この粘性流体が付勢手段として機能するように構成されていることを特徴とする請求項14,15または16に記載の一方向クラッチ。
  18. 上記粘性流体が、ボール軌道面とボールとの間を潤滑するためのグリースもしくはオイルであることを特徴とする請求項9または17に記載の一方向クラッチ。
  19. 上記付勢手段が、環状線材からなり、拡径方向にバネ力を発生するバネであって、上記各ボールに内接するように配置することにより、上記各ボールのそれぞれをカム面とボール軌道面との間が狭くなる向きに付勢することを特徴とする請求項14,15または16に記載の一方向クラッチ。
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