JP4198699B2 - 八木・宇田式アンテナ装置 - Google Patents
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Description
また,従来,アンテナを選択する場合,将来放送局が追加される可能性を見込んで,全帯域(オールバンド)用のアンテナが選択されることが多かった。ところが,オールバンドのアンテナを使用している場合,受信帯域は合致するものの,広帯域であるために動作利得が低く,所要の受信レベルを得るためには素子数(特に導波器の数)の多い高利得なアンテナに交換しなければならず,アンテナが大型化してしまうという問題があった。
他の目的は共通部品が使用でき,製造コストの低減が図れる八木・宇田式アンテナ装置を提供することである。
他の目的は3大都市圏で放送される地上ディジタル放送信号および,地上アナログ放送信号を効率よく受信できる八木・宇田式アンテナ装置を提供することである。
前記導波器として,
受信帯域の中心周波数の波長をλとしたとき,長さが略0.28λとなる4本の導波素子からなり,各導波素子がアンテナ支持杆を挟んで2列2段のスタックに配列され,しかも,各導波素子の間の寸法が,各導波素子の軸線方向に略0.4λ,軸線に直交する方向に略0.09λとなるように設定されたスタック式導波素子を複数備え,この複数のスタック式導波素子を前記アンテナ支持杆上に間隔を空けて配置してなる第1組の導波器と,
長さが略0.29λとなる4本の導波素子からなり,各導波素子がアンテナ支持杆を挟んで2列2段のスタックに配列され,しかも,各導波素子の間の寸法が,各導波素子の軸線方向に略0.41λ,軸線に直交する方向に略0.09λとなるように設定されたスタック式導波素子を複数備え,この複数のスタック式導波素子を前記アンテナ支持杆上に間隔を空けて配置してなる第2組の導波器と,
を備え,前記各組の導波器を構成するスタック式導波素子の数は略等しい数に設定され,しかも,前記各組の導波器は,導波素子の長さが第1組の導波器よりも長い第2組の導波器が放射器側に位置し,第1組の導波器が放射器とは反対側の電波到来方向に位置するように,前記アンテナ支持杆上に配置されていることを特徴とする。
また,第2組の導波器は,長さが略0.29λとなる4本の導波素子からなり,各導波素子がアンテナ支持杆を挟んで2列2段のスタックに配列され,しかも,各導波素子の間の寸法が,各導波素子の軸線方向に略0.41λ,軸線に直交する方向に略0.09λとなるように設定されたスタック式導波素子を複数備え,この複数のスタック式導波素子を前記アンテナ支持杆上に間隔を空けて配置することにより構成される。
このため,本発明によれば,例えばUHF帯を受信するようにアンテナ装置を構成すれば,特に,3大都市圏で放送される地上ディジタル放送信号を効率よく受信するために好適なアンテナ装置を提供できるばかりでなく,合わせて,地上アナログ放送信号を効率よく受信するための,優れた特性の八木・宇田式アンテナ装置を提供することができる。
尚,本願の実施例において方向を示す場合,特に明示しない限り,水平偏波の電波を受信するときにアンテナ装置をマストに取付けた状態における方向を示しており,例えば前記マストの軸線方向に対しては上下方向であり,アンテナ支持杆6の軸線方向に対して前後方向(つまり,電波到来方向が前)である。また電波到来方向から見たときの各エレメントの軸線方向は左右方向とする。
1は八木・宇田式アンテナ装置であり,反射器4,放射器3,導波器2がそれぞれ所定の間隔でアンテナ支持杆6に固定されている。また,アンテナ支持杆6には八木・宇田式アンテナ装置1をマスト等に固定するためのアンテナ支持金具5が備えられている。7は給電部,20・21は導波素子20a,21aをそれぞれスタックに配列した,導波器2を構成するスタック式導波素子である。
導波器2Aは,前記導波素子20aを2列2段のスタックに配列したスタック式導波素子20を6つ,所定の間隔になるようにアンテナ支持杆6上に配置して構成されている。導波器2Bも前記導波器Aと同様な構成で,6つのスタック式導波素子21から構成されている。
本願においては,前方(電波到来方向)側に位置する導波器2Aより,後方側(言い換えれば,放射器側)に位置する導波器2Bの長さが僅かに長くなるように構成されている。
該支持台10a,10bは,前記スタック式導波素子20,21にそれぞれ同じものを使用することによって生産性の向上を図っている。
前記導波素子は一方の前記支持台10aに2本,他方の支持台10bに2本,それぞれ導波素子の端部を圧入固着等の手段で取付けられることによって,相互に所定寸法の間隔を有してスタック配列されている。
尚,前記導波素子20a,21aは,合成樹脂材料の表面に導電性材料をメッキまたは蒸着して使用しても良いなど,実施例に限定されるものではない。
また,給電部7はアンテナ支持杆6への固定部材としても機能しており,周知の固定手段でもって,アンテナ支持杆6に固定されている。
放射器3の素材としては,導波素子の素材と同様にアルミパイプが好適に使用され,本願の実施例では直径9.5mm,肉厚0.5mm程度のアルミパイプを使用しているが,例えば,合成樹脂材料の表面に導電性材料をメッキまたは蒸着して使用しても良い。
放射器3の第1エレメントの長さL31は230mmで,例えばUHF帯の520MHzにおける自由空間の波長をλとすると略0.4λに設定してある。第2エレメントの長さL32は前記第1エレメントの長さL31よりも長い値である380mmに設定してある。
導波器21Bのスタック式導波素子21は,4本の導波素子21aの長さがL21a=165mm(略0.286λ)であり,この導波素子21aの先端を結ぶ導波素子20aの軸線方向の寸法がL21=400mm(略0.693λ),導波素子21aの中心を結ぶ軸線方向の寸法がL2=235mm(略0.407λ),軸線に直交する方向の寸法がL1=52mm(略0.09λ)である2段2列のスタックとなるように支持台10a,10bに取付けられており,このスタック式導波素子21を6つで,一組の導波器21Bが構成されており,各導波器の寸法は前記放射器3のエレメントの長さよりも長い値となるように設定してある。
尚,本実施例ではL20=390mm,L21=400mmとなるように設定したが,この値に限定されるものではなく,それぞれプラス10%・マイナス10%の範囲内であれば同様の効果が得られる。また,他の寸法に対しても同様な寸法公差を設けてもよい。
八木・宇田式アンテナ装置1の給電部7には八木・宇田式アンテナ装置1で受信したテレビ信号を端末機器としてのテレビ受像機まで伝送するための伝送線(本実施例では同軸ケーブル)が接続されている。
例えば,上記実施例では導波器を2組使用して,それぞれスタック式導波素子20及び21を各6本使用した例を示したが,これに限定されるものではなく,要求仕様を満足すれば,これよりも多くても少なくても良い。
また,本実施例では放射器3としてビームダイポールアンテナを使用したが,特にこれに限定されるものでなく,通常の半波長ダイポールアンテナであっても良い。また,本実施例では細径の鋼材から成る網状の反射器4を用いたが,上述のような中空のアルミパイプからなる複数本の反射素子を備えた反射器を使用しても良い。
Claims (1)
- 放射器と反射器と導波器を備えた八木・宇田式アンテナであって,
前記導波器として,
受信帯域の中心周波数の波長をλとしたとき,長さが略0.28λとなる4本の導波素子からなり,各導波素子がアンテナ支持杆を挟んで2列2段のスタックに配列され,しかも,各導波素子の間の寸法が,各導波素子の軸線方向に略0.4λ,軸線に直交する方向に略0.09λとなるように設定されたスタック式導波素子を複数備え,この複数のスタック式導波素子を前記アンテナ支持杆上に間隔を空けて配置してなる第1組の導波器と,
長さが略0.29λとなる4本の導波素子からなり,各導波素子がアンテナ支持杆を挟んで2列2段のスタックに配列され,しかも,各導波素子の間の寸法が,各導波素子の軸線方向に略0.41λ,軸線に直交する方向に略0.09λとなるように設定されたスタック式導波素子を複数備え,この複数のスタック式導波素子を前記アンテナ支持杆上に間隔を空けて配置してなる第2組の導波器と,
を備え,前記各組の導波器を構成するスタック式導波素子の数は略等しい数に設定され,しかも,前記各組の導波器は,導波素子の長さが第1組の導波器よりも長い第2組の導波器が放射器側に位置し,第1組の導波器が放射器とは反対側の電波到来方向に位置するように,前記アンテナ支持杆上に配置されていることを特徴とする放送受信システム。
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