JP4198543B2 - 水栓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャワーヘッドなどの吐水具が、水栓本体から延出された外管から引き出し自在、及び、同外管に押し込み自在に設けられた水栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の水栓として、本出願人は、図12に示すように、水栓本体120から延出するホルダ121に、引き出し及び押し込み自在な吐水ヘッド122を備えたキッチン用水栓を開発した。このキッチン用水栓は、円筒状に形成されたホルダ121の内側に、水栓本体120内部の吐出流路123に連通された内管124を有している。内管124には、吐水ヘッド122に接続されたフレキシブル管125が摺動自在に装着されている。フレキシブル管125の下端には、内管124に対しパッキン126を介して摺接する環状の摺動体127が固定されている。そして、レバー130の操作によって水栓本体120から内管124に供給された水は、フレキシブル管125を通って吐水ヘッド122に供給される。また、吐水ヘッド122をホルダ121から引き出していくと、摺動体127が内管124に沿って移動するが、この際摺動体127が内管124及びフレキシブル管125との水密状態を維持する。このため、吐水ヘッド122を水栓本体120から引き出した状態で自由に使うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記水栓の内管124は、図12のA部拡大図に示すように、水栓本体120に装着された基部128の挿通孔129に対し螺合によって固定されていた。この場合、水栓に用いられる一般的な部品精度や組立精度では、内管124の先端側がホルダ121の中心軸線から径方向外側に偏った状態となることが避けられなかった。このため、吐水ヘッド122をホルダ121から引き出していくと、図13に示すように、摺動体127が内管124の先端側に移動するにつれて摺動体127の外周面がホルダ121の内周面に強く押し付けられることになる。その結果、吐水ヘッド122を引き出したり、押し込んだりするときに必要な力が吐水ヘッド122の引き出し位置に応じて変化してしまうため、吐水ヘッド122の引き出し及び押し込みを円滑に行うことができないことがあった。場合によっては、摺動体127がホルダ121にかみこんでしまい、押し込むことができなくなることもあった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吐水具の引き出し及び押し込み操作をより円滑に行うことができる水栓を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、水栓本体に装着されるとともに該水栓本体内の吐出流路が連通された基部と、該基部に固定された外管と、該外管の内側において前記基部に支持されるとともに前記吐出流路が連通される内管と、該内管に対し水密状態で内管の中心軸線方向に摺動自在に外嵌された摺動体と、一端に吐水具が接続されるとともに前記内管を内包する状態で他端が前記摺動体に固定された延出管とを備えた水栓であって、前記内管は、その先端側が前記外管に対して径方向に変位可能なように、その基端部が前記基部に対し相対変位可能な状態で支持されていることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、内管の基端部が基部に対して相対変位可能な状態で支持され、内管の先端側が外管に対して径方向に変位可能であるので、内管の先端側に移動した摺動体が内管によって外管の内周面に押し付けられることがなく、外管との間に発生する摩擦抵抗がずっと小さくなる。このため、吐水具を外管から引き出していくとき、及び、外管に押し込んでいくときに必要な力が変化し難い。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記基部内に配置されるとともに前記内管の基端部が基部の径方向中心で固定された支持部と、該支持部と基部との間をシールするパッキンと、前記支持部を基部から抜けないように保持する止め部材とを備え、前記支持部が前記パッキンを介して基部に対して浮いた状態で弾性的に支持されることで、内管の基端部が基部に対して相対変位可能な状態で支持されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、内管の基端部が固定される支持部と、支持部と基部及び外管との間をシールするパッキンと、支持部を基部内に保持する止め部材とからなる機構によって、内管の基端部が基部に支持される。従って、特殊な部品を用いることなく、簡単な構造で実施できる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記支持部には、水栓本体から内管に供給される水の流量を制限する流量調節器が固定されていることを特徴とするものである。ここで、「水」とは、冷水及び湯を含む。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、基部の構造を複雑化することなく流量調節器を設けることができ、また、流量調節器の組み付けが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を、キッチン用混合水栓に具体化した第1実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0012】
図2に示すように、本実施形態の水栓としての混合水栓10は、キッチンカウンターKC上に取り付けられる周知の水栓本体11を備え、この水栓本体11の下側には給水管12及び給湯管13が接続されている。水栓本体11は、レバーハンドル14によって操作される図示しない弁機構を内部に備えている。弁機構は、給水管12から供給される水と、給湯管13から供給される湯とから、レバーハンドル14の操作位置に応じた混合比及び流量の混合水(以下、単に水という。)を生成し、吐出流路16から外部に供給する。
【0013】
水栓本体11には略円筒状の基部17が回転自在に装着され、この基部17の内側には吐出流路16が連通されている。基部17には、斜め上向きに延びる外管としてのホルダ18が固定されている。ホルダ18は基部17と同一内径の円筒状に形成され、その先端には吐水具としての吐水ヘッド19が支持されている。この吐水ヘッド19は周知の吐水具であり、例えばシャワー流と直流との切換式である。
【0014】
ホルダ18の内側には円筒状の内管20が配置され、内管20の基端は、基部17内に配置された支持体21に対し基部17の径方向中心で固定されている。図1に示すように、支持体21は、吐水ヘッド19側の大径部22と、水栓本体側の小径部23とからなる。大径部22の外径は基部17の内径よりもやや小さくされ、その外周面の周溝22aに装着されたパッキンとしてのOリング24により基部17の内周面との間がシールされている。Oリング24は、支持体21を基部17の内周面から浮かせた状態で弾性的に支持する。小径部23の中心には挿通孔25が貫通され、この挿通孔25に対し内管20が基部17側に連通する状態で固定されている。支持体21は、基部17の周溝17aに装着された止め部材26によって基部17から抜けないように保持されている。そして、支持体21がOリング24を介して基部17に支持されることで、図4に示すように、内管20は、その基端部を中心としてその先端側が基部17及びホルダ18の中心軸線Lを中心として径方向に自在に振れるようになっている。
【0015】
図2に示すように、内管20には、吐水ヘッド19に接続された延出管としてのフレキシブル管27が内管20の中心軸線方向において摺動自在に装着されている。図1に示すように、フレキシブル管27は、内側のゴムホース28aと、このゴムホース28aを覆う蛇腹管28bとからなる。フレキシブル管27の下端には、内管20に対し水密状態で摺動する環状の摺動体29が固定されている。
【0016】
摺動体29は、基部17側の小径部30と、吐水ヘッド19側の大径部31とからなる。小径部30の中心に設けられた挿通孔32には内管20が挿通され、この挿通孔32の内周面に設けられたリップパッキン33によって内管20と小径部30との間がシールされている。大径部31はホルダ18の内径よりもやや小さい外径を有し、その吐水ヘッド19側には、フレキシブル管27を固定するための凹部34が設けられている。この凹部34には、フレキシブル管27のゴムホース28aに外嵌された外側固定環35が固定され、この外側固定環35の内側においてゴムホース28aの内側に内側固定環36が挿入されている。この外側固定環35及び内側固定環36によってゴムホース28aの下端が凹部34内に固定されている。そして、凹部34の内周面に設けられたOリング37により、外側固定環35と凹部34との間がシールされている。また、蛇腹管28bは、外側固定環35の吐水ヘッド19側の端部に外嵌する止め部材38によって外側固定環35に固定されている。
【0017】
摺動体29は、基部17及びホルダ18内の空間を、支持体21と摺動体29との間に形成される第1環状室Aと、摺動体29の他方に形成される第2環状室Bとに区画している。前記第1環状室Aは、基部17に設けられた水抜き孔39を通じて常時外気に連通されている。この水抜き孔39は、ホルダ18内に入った水を外部に排水する。また、水抜き孔39は、摺動体29が内管20に沿って移動するときに、第1環状室Aに発生する負圧又は正圧ができるだけ大きくならないように形成されている。
【0018】
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
吐水ヘッド19をホルダ18から引き出していくと、摺動体29が内管20の基端側から先端側に移動していく。このとき、摺動体29の移動に伴って増大する第1環状室Aには、水抜き孔39と、基部17又はホルダ18の内周面と摺動体29との間の隙間を通じて空気が供給されるので、この空間が負圧になり難く、摺動体29の移動に対する抵抗が発生し難い。このため、吐水ヘッド19を円滑に引き出すことができる。反対に、吐水ヘッド19を押し込むときには、第1環状室Aから、水抜き孔39と、基部17又はホルダ18の内周面と摺動体29との間の隙間とを通じて空気が外気中に排気されるので、摺動体29の移動に対する抵抗が発生し難い。このため、吐水ヘッド19を円滑に押し込むことができる。
【0019】
このとき、内管20の下端を固定した支持体21がOリング24により基部17の内周面から浮いた状態で弾性的に支持されているので、内管20はその基端側を中心としてその先端側がホルダ18の中心軸線から径方向に自在に振れる。このため、内管20の先端側に摺動体29が移動すると、図3に示すように、内管20の中心軸線がホルダ18の中心に一致するようにその位置が修正されるので、内管20によって摺動体29がホルダ18の内周面に強く押し付けられることがない。
【0020】
次に、以上詳述した本実施形態が有する効果を列記する。
(1) 内管20は、その先端側がホルダ18に対して径方向に変位可能なように、Oリング24によって基部17の内周面から浮いた状態で弾性的に支持された支持体21にその基端部が固定されている。このため、摺動体29が内管20の先端側に移動しても、ホルダ18の内周面に強く押し付けられることがなく、ホルダ18との間に大きな摩擦抵抗が発生することはない。従って、吐水ヘッド19をホルダ18から引き出していくとき、及び、ホルダ18に押し込んでいくときに必要な力が変化し難く、引き出し及び押し込みをより円滑に行うことができる。
【0021】
(2) 内管20の基端部が基部17の径方向中心で固定された支持体21と、支持体21と基部17との間をシールするOリング24と、支持体21を基部17から抜けないように保持する止め部材26とにより、支持体21がOリング24を介して浮いた状態で弾性的に支持されるようにした。従って、特殊な部品を用いることなく、簡単な構造で実施できる。
【0022】
(3) 可撓性を有するフレキシブル管27を内管20に装着したので、ホルダ18から引き出した吐水ヘッド19を、より自由な位置で、また、より自由な向きにして使用することができる。
【0023】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図5に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第1実施形態の支持体21を、支持体40に代えたことと、この支持体40にガバナ45を設けたことのみが第1実施形態と異なるため、支持体40及びガバナ45のみについて詳述する。
【0024】
図5に示すように、本実施形態の支持体40は、水栓本体11側の大径部41と、吐水ヘッド19側の小径部42とからなる。大径部41の外周面に設けられた周溝41aには、大径部41と基部17との間をシールするOリング43が設けられている。また、Oリング43は、支持体40を基部17の内周面から浮かせた状態で弾性的に支持する。大径部41の水栓本体11側に設けられた凹部44内には、流量調節器としての周知のガバナ45が止め部材46によって固定されている。ガバナ45は、水栓本体11から吐水ヘッド19に供給される水の流量を所定値以下に制限する。小径部42の中心には中心軸線方向に貫通する挿通孔47が形成され、この挿通孔47に対し内管20が基部17側に連通する状態で固定されている。支持体40は、前記第1実施形態の支持体21と同様、止め部材26によって基部17から抜けないように保持されている。そして、支持体40がOリング43を介して基部17に支持されることで、内管20はその基端部を中心としてその先端側が基部17及びホルダ18の中心軸線Lを中心として径方向に自在に振れるようになっている。
【0025】
以上のように構成された本実施形態によれば、レバーハンドル14が操作されて、水栓本体11から吐水ヘッド19に多量の水を供給する状態となっても、支持体40に固定されたガバナ45によって、水栓本体11から吐水ヘッド19側に供給される水の最大流量が所定の流量以下に制限される。そして、吐水ヘッド19に供給される水の流量が所定の流量以下に制限される。このため、吐水ヘッド19側に過大な水圧が加わることがないので、水の圧力によって吐水ヘッド19がホルダ18から急激に飛び出すことがない。
【0026】
以上のように構成された本実施形態は、前記第1実施形態の(1)〜(3)の各効果に加えて下記の効果を有する。
(4) ホルダ18を固定する前の基部17に対し、予めガバナ45を固定した支持体40を組み付けることができるので、ガバナ45を単独で組み付ける場合と異なり、ガバナ45を保持するための構造を基部17内に設ける必要がない。このため、基部17の構造が複雑とならず、また、ガバナ45の組み付けが容易となる。
【0027】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態を図6及び図7に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第1実施形態の摺動体29を摺動体50に代えたことと、この摺動体50にピストン51を設けたことのみが異なるので、摺動体50及びピストン51のみについて詳述する。
【0028】
図6に示すように、摺動体50は略円柱状に形成され、その中心に設けられた挿通孔52には内管20が挿通されている。挿通孔52の内周面に設けられたリップパッキン53により、挿通孔52と内管20との間がシールされている。摺動体50の吐水ヘッド19側には、フレキシブル管27を固定するための凹部54が設けられている。この凹部54には、第1実施形態と同様の外側固定環35、内側固定環36及び止め部材38によってフレキシブル管27の一端が固定されている。
【0029】
また、摺動体50には、凹部54の底から外周側に向かって径方向に延びる流路55が複数設けられている。各流路55には、内管20とフレキシブル管27との間に形成されている水路を通じて水が供給される。各流路55は、摺動体50の外周面に開口する穴56の底面にそれぞれ連通されている。各穴56は円柱状に形成され、その内側には、流路55を閉塞するとともに径方向に変位可能なピストン51が配設されている。
【0030】
図7に示すように、ピストン51は、穴56の内径よりも小径な胴部57と、穴56の内径とほぼ同径の頭部58及び足部59とを備え、頭部58及び足部59が穴56の内周面に摺接する状態で径方向に変位する。胴部57には、穴56とピストン51との間をシールするOリング60が装着されている。
【0031】
以上のように構成された本実施形態には、次のような作用がある。
吐水ヘッド19をホルダ18から引き出していくと、第1環状室Aに、水抜き孔39と、基部17又はホルダ18の内周面と摺動体50との間の隙間とを通じて空気が導入される。このため、第1環状室Aが負圧になり難く、摺動体50の移動に対し、負圧による抵抗が発生し難い。
【0032】
水栓本体11から水が供給されると、内管20とフレキシブル管27との間から各流路55を通じて各穴56に水が導入され、その圧力によって各ピストン51が基部17又はホルダ18の内周面に押し付けられる。このため、各ピストン51が受ける摩擦抵抗が摺動体50の移動に対する抵抗となり、吐水ヘッド19がホルダ18から急激に押し出されることがない。なお、ピストン51の数や外径を変更することで、水に対する受圧面積を調節し、摺動体50が受ける抵抗力を変更することができる。この調節により、水圧が高く吐水ヘッド19が押し出される力が強いときには抵抗も強くなり、水圧が低く吐水ヘッド19が押し出される力が弱いときには抵抗も弱くなる。
【0033】
以上詳述した本実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)に加えて下記の効果がある。
(5) 摺動体50に設けた複数のピストン51が水圧によって基部17及びホルダ18の内周面に押し付けられるので、吐水ヘッド19がホルダ18から急激に押し出されることがなくなり、吐水ヘッド19を引き出すときの使い勝手が向上する。
【0034】
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態を図8及び図9に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第1実施形態の摺動体29の大径部31に周溝70を設けたことと、この周溝70内に割りリング71及びOリング72を設けたことと、水抜き孔39をなくしたことのみが異なるので、周溝70、割りリング71及びOリング72のみについて詳述する。
【0035】
図8に示すように、本実施形態の摺動体29には、その大径部31の外周面に周溝70が設けられ、この周溝70内には、基部17又はホルダ18の内周面に当接する割りリング71が設けられている。割りリング71は、摺動体29の移動に伴って基部17及びホルダ18の内周面に摺接する。割りリング71は、図9に示すように、1箇所が切断された環状部材であって、基部17及びホルダ18内の空間を第1環状室Aと第2環状室Bとに区画するとともに、区画した両環状室A,B同士を、切れ目71aに形成される狭い流路を通じてのみ連通させる。割りリング71と摺動体29との間は、周溝70の底面に設けられたOリング72によってシールされている。Oリング72は、割りリング71を拡開するように付勢し、割りリング71の外周面を基部17及びホルダ18の内周面に押し付けている。
【0036】
以上のように構成された本実施形態には、次のような作用がある。
吐水ヘッド19をホルダ18から引き出していくと、基部17及びホルダ18内で割りリング71によって区画されている第2環状室Bから第1環状室Aに、割りリング71の狭い流路を通じて空気が移動する。このとき、第2環状室Bから第1環状室Aに移動する空気の量が割りリング71の流路によって制限されるので、第1環状室Aが負圧となり、摺動体29の移動に対する抵抗が発生する。このため、多量の水を供給するようにレバーハンドル14が操作され、吐水ヘッド19側に供給される水の圧力が過大になっても、吐水ヘッド19が急激にホルダ18から押し出されることがない。なお、基部17に小さな水抜き孔を設けて、水抜き孔からの空気の流入量と割りリング71の切れ目71aからの空気の流入量との合計にて空気の流入量を調節してもよい。
【0037】
以上詳述した本実施形態には、第1実施形態の効果(1)〜(3)に加えて下記の効果がある。
(6) 摺動体29に設けた割りリング71によって摺動体29が区画する両空間での空気の移動が制限されるので、吐水ヘッド19がホルダ18から急激に押し出されることがなくなり、引き出し時の使い勝手が向上する。
【0038】
(第5実施形態)
次に、本発明を具体化した第5実施形態を図10に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第4実施形態の割りリング71及びOリング72の代わりに、リップパッキン80を設けたことと、基部17に空気孔81を設けたことのみが異なるので、リップパッキン80及び空気孔81についてのみ詳述する。
【0039】
図10に示すように、本実施形態では、摺動体29の大径部31に設けられた周溝82内に、基部17又はホルダ18と、摺動体29との間をシールするリップパッキン80が設けられている。リップパッキン80は、基部17及びホルダ18内の空間を、第1環状室Aと第2環状室Bとに気密状態で区画し、摺動体29の移動に伴って基部17又はホルダ18の内周面に摺接する。
【0040】
また、基部17には、摺動体29によって区画された第1環状室Aを外気に常時連通する空気孔81が設けられている。この空気孔81は第1実施形態の水抜き孔39を兼ねている。空気孔81は、摺動体29が内管20の基端側から先端側に移動するときに、第1環状室Aに発生する負圧を一定程度まで大きくするようになっている。
【0041】
以上のように構成された本実施形態には、次のような作用がある。
吐水ヘッド19をホルダ18から引き出していくと、基部17及びホルダ18内でリップパッキン80によって気密状態で区画されている第1環状室Aに、空気孔81を通じて空気が導入される。このとき、空気孔81によって、第1環状室Aに導入される空気の量が制限されるので、第1環状室Aが負圧となり、摺動体29の移動に対する抵抗が発生する。このため、吐水ヘッド19側に供給される水の圧力が過大になっても、吐水ヘッド19が急激にホルダ18から押し出されることがない。
【0042】
以上詳述した本実施形態も、第3実施形態の(5)に記載した効果を有する。
(その他の実施形態)
次に、上記第1〜第5実施形態以外の実施形態を列記する。
【0043】
・ 前記第5実施形態で、図11に示すように、リップパッキン80に代えて、Oリング83を設けた構成としても同じ効果がある。
・ 各実施形態を、フレキシブル管27の代わりに可撓性がない直管を用いた構成としてもよい。
【0044】
・ 各実施形態で、単独部材からなる支持体21に代えて、内管20の基端に一体に形成した支持部を設けた構成としてよい。
・ 各実施形態で、断面円形の止め部材26に代えて、略円筒状の止め部材を設けた構成としてもよい。
【0045】
・ 吐水ヘッド19は、シャワー流のみのヘッド、あるいは、直流のみのヘッドであってもよい。
・ 本発明の吐出機構を設けるキッチン用水栓は、キッチンカウンター上に取り付ける形式に限らず、壁面に取り付けるものであってもよい。
【0046】
また、キッチン用水栓に限らず、洗面台用、風呂用水栓等であってもよい。
以下、前記各実施形態から把握される技術的思想をその効果とともに列記する。
【0047】
(1) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の水栓において、前記延出管は、可撓性を有することを特徴とする水栓。
(2) 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の水栓は、キッチン用混合水栓である。
【0048】
【発明の効果】
請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、水栓本体に装着された基部に対し、内管の先端側が径方向に変位可能にその基端が支持されるので、先端吐水具の引き出し及び押し込み操作をより円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図2】 混合水栓を示す一部縦断面を含む側面図。
【図3】 混合水栓を示す一部縦断面を含む側面図。
【図4】 基部及び内管を含む要部を示す縦断面図。
【図5】 第2実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図6】 第3実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図7】 摺動体及びピストンを示す斜視図。
【図8】 第4実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図9】 割りリング及び摺動体を示す斜視図。
【図10】 第5実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図11】 他の実施形態の水栓における要部を示す縦断面図。
【図12】 従来の混合水栓を示す一部縦断面を含む側面図。
【図13】 同じく側面図。
【符号の説明】
10…水栓としての混合水栓、11…水栓本体、16…吐出流路、17…基部、18…外管としてのホルダ、19…吐水具としての吐水ヘッド、20…内管、21…支持体、24…パッキンとしてのOリング、27…延出管としてのフレキシブル管、26…止め部材、29…摺動体、38…止め部材、40…支持体、43…Oリング、45…流量調節器としてのガバナ、46…止め部材、50…摺動体。

Claims (3)

  1. 水栓本体に装着されるとともに該水栓本体内の吐出流路が連通された基部と、
    該基部に固定された外管と、
    該外管の内側において前記基部に支持されるとともに前記吐出流路が連通される内管と、
    該内管に対し水密状態で内管の中心軸線方向に摺動自在に外嵌された摺動体と、
    一端に吐水具が接続されるとともに前記内管を内包する状態で他端が前記摺動体に固定された延出管とを備えた水栓であって、
    前記内管は、その先端側が前記外管に対して径方向に変位可能なように、その基端部が前記基部に対し相対変位可能な状態で支持されていることを特徴とする水栓。
  2. 前記基部内に配置されるとともに前記内管の基端部が基部の径方向中心で固定された支持部と、
    該支持部と基部との間をシールするパッキンと、
    前記支持部を基部から抜けないように保持する止め部材とを備え、
    前記支持部が前記パッキンを介して基部に対して浮いた状態で弾性的に支持されることで、内管の基端部が基部に対して相対変位可能な状態で支持されていることを特徴とする請求項1に記載の水栓。
  3. 前記支持部には、水栓本体から内管に供給される水の流量を制限する流量調節器が固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水栓。
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