JP4197897B2 - 撮影光学系およびそれを用いた内視鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影光学系およびこの撮影光学系を用いた内視鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、医療分野において、体腔内等に細長い挿入部を挿入して体腔内の深部を観察したり、必要に応じて処理具を用いて治療、処理等を行うために内視鏡が広く用いられている。
【0003】
これら内視鏡は、使用後に、確実に消毒滅菌することが、感染症等を防止するために不可欠である。
【0004】
最近、煩雑な作業を伴わずに、滅菌後に直ちに使用でき、しかもランニングコストの安い、オートクレーブ滅菌と呼ばれる、高温高圧水蒸気による滅菌が、内視鏡機器の滅菌において主流になりつつある。
【0005】
また、医療用内視鏡は、操作性向上のために、内視鏡挿入部の細径化や、内視鏡挿入部の先端硬質部の短縮化が望まれている。そのために、これら医療用内視鏡にて使用される対物レンズは、実用上十分な収差補正がなされていることと、レンズの外径が小であって全長が短い構成にすることが必要不可欠である。
【0006】
上記のような、オートクレーブ滅菌への耐性のある撮影光学系の従来例として、特願2001−173908号に記載されたものがある。また、他の従来の撮影光学系として、例えば、特開2001−260347号公報に記載されたものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
オートクレーブ滅菌への耐性がある撮影光学系は、ゴーストが発生しやすい欠点がある。
【0008】
特願2001−173908号の第5実施例の撮影光学系は、カバーガラスを用いて、オートクレーブ滅菌への耐性のある構成にしている。この撮影光学系は、物体側から順に、サファイヤ製の平行平板よりなるカバーガラスと像面に凹面を向けた平凹レンズとよりなる第1レンズ群と、像側に凸面を向けた平凸レンズよりなる第2レンズ群と、両凸正レンズと負レンズとの接合レンズよりなる第3レンズ群とにて構成されている。
【0009】
この従来例の光学系は、輝度の高い被写体を撮影した場合、カバーガラスが原因となるゴースト光が生ずる。
【0010】
図19は、この従来例の撮影光学系において、物点より射出して撮影光学系に入射角(光軸と光線とのなす角)10°にて入射する通常光の結像光路を示す。
【0011】
また、図20は、同じ従来の光学系において、物点から射出して、入射角10°にて撮影光学系に入射するゴースト光の結像光路を示す図である。このゴースト光は、対物レンズの最も物体側の面で反射した後、カバーガラスの物体の面で再度反射し、対物レンズにより結像される。
【0012】
この図20に示すゴースト光の結像位置は、図19に示す通常光の結像位置と画面上の結像位置も光軸上の結像位置も、近い位置である。
【0013】
このように、ゴースト光の光軸上の結像位置が、通常光の光軸上の結像位置に近いと、ゴースト像にピントが合ってしまい、ゴースト像が明瞭に観察されてしまう。
【0014】
この図19に示す従来例の光学系は、カバーガラスとしてサファイヤを用いているが。このサファイヤは屈折率が1.7682で、高い屈折率であるため光の反射率が高く、ゴーストが目立ち易い。
【0015】
また、特願2001−173908号の第5実施例以外の実施例は、カバーガラスを用いておらず、対物レンズの第1レンズがサファイヤにて形成されている。そのため、この光学系はゴーストを生ずることはないが、サファイヤが極めて硬いため、これをレンズに加工することが困難であり、コスト高になる。
【0016】
また、内視鏡撮影光学系は、小型であり、サファイヤを用いない場合でも、一般的にレンズ加工が困難である。例えば、特願2001−173908号の第6実施例の第1レンズは、像側の面の曲率半径が小であり、加工が難しい。
【0017】
本発明は、以上のような従来例の問題点に鑑みなされたもので、オートクレーブ滅菌への耐性を有する撮影光学系で、ゴースト光が目立たない撮影光学系およびこの撮影光学系を備えた内視鏡を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、小型で結像性能が良好な撮影光学系であって、かつ加工性のよい撮影光学系およびこの撮影光学系を備えた内視鏡を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の撮影光学系の第1の構成は、物体側から順に、外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとから少なくともなっていて、カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質よりなり、対物レンズが、物体側より順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とより構成されていて、前群の最も物体側の面が物体側に凹面を向けたものである。
【0020】
このような構成の本発明の撮影光学系は、オートクレーブ耐性の材質よりなるカバーガラスを物体側に配置したにも拘らず、ゴーストの発生を抑制し得たものである。
【0021】
次にこの点を図11に示す薄肉光学系に近似した光学系で物点が無限遠での場合にもとづき説明する。
【0022】
図11は、カバーガラスCGと対物レンズOBLよりなる光学系および、この光学系による通常光と、ゴースト光の結像位置を示す。このうち、対物レンズOBLは、薄肉レンズに置き換えたもので図には矢印にて示す。また、対物レンズOBLの焦点距離は、fとする。
【0023】
通常、光束は図11の(A)に示すように対物レンズOBLによりその後ろ側焦点位置FB’上のP’に結像する(通常光R)。
【0024】
また、ゴースト光GRは、図11の(B)に示すように対物レンズOBLの前群の最も物体側の面(S1)にて反射されて対物レンズOBLの物体側で距離| 1|/2の位置にていったん結像する。
【0025】
次に、光束は、図11の(C)に示すように対物レンズOBLの物体側のカバーガラスCGにて反射され、その対称位置である像側の距離| 1|/2の位置Qに結像する。
【0026】
更に、対物レンズOBLにて再結像されて、最終的に対物レンズOBLから距離bの位置Q’に結像する。ここで図11の(D)に示すように、点Q’は点P’より物体側にずれた位置になる。
【0027】
このゴースト光GRと通常光Rとの光軸方向の像位置の差Δは、近軸計算により下記の通りである。
【0028】
Δ=Q’−P’
−1/a+1/b=1/f
ただし、aは物点距離、bは像点距離である。上記式にa=1/2×|r1|を代入し、bの値を求めると次の通りである。
b=(f×|r1|)/(|r1|+2×f)
【0029】
よって、Δは、下記のように表わされる。
Δ=f×(2×f/(|r1|+2×f))
【0030】
焦点距離に対する割合Δ/fは次のようになる。
Δ/f=2×f/(|r1|+2×f)
【0031】
以上のように、対物レンズOBLにとっての、ゴースト光GRの物点が、第1面S1およびカバーガラスCGの反射によって、通常光Rの物点よりも遠点側に移動し、これにより結像位置が物点側にずれたことになる。
【0032】
その結果、ゴースト光の結像位置を像面からずらすことができ、ゴースト像がぼけて明瞭ではなくなる。
【0033】
また、本発明の撮影光学系は、画面上の結像位置(光軸に垂直な方向の結像位置)に関しては、通常光の結像位置よりも画面の外側(光軸から離れる方向)にずれる。その結果、ゴースト光が発生することが少なくなる。
【0034】
本発明の撮影光学系の対物レンズは、負の屈折力を有する前群と明るさ絞りと正の屈折力を有する後群とよりなるレトロフォーカスタイプである。このような、レトロフォーカスタイプのレンズ系は、その第1面から対物レンズ全系の主点位置までの距離が大である。そのため、対物レンズの第1面の凹面とカバーガラスの反射による結像位置と、対物レンズの主点位置が近くなりやすい。その結果、上記薄肉レンズでの見積もりに対し、対物レンズの結像倍率が大になる。対物レンズによるゴース像の結像倍率が大になる方向は、光軸から離れる方向であり、輝度の高い被写体が画面周辺にあると、ゴーストが画面外に外れて観察されなくなる。
【0035】
以上の理由から、本発明の上記構成の撮影光学系は、画面上に輝度の高い部分のある被写体であってもゴースト像が目立たない良好な観察像が得られる。
【0036】
上記の本発明の撮影光学系は、図11(C)に示すゴースト光のほか、対物レンズの最も物体側の面S1にて反射され更にカバーガラスの像側の面にて反射されて対物レンズにて結像されるゴースト光の改善も可能である。
【0037】
また、本発明の撮影光学系は、対物レンズの最も物体側の面(前群の最も物体側の面)が負の屈折力を有するため、この負の屈折力の面が前群の負の屈折力を分担することが可能である。そのため前群のその他の面の曲率半径を大きくすることが可能であり、レンズの加工が容易になる。
【0038】
また、本発明の撮影光学系において、オートクレーブ耐性を有する材質としてサファイヤの代わりに合成石英、透過性のYAG、スピネル等の高温高圧水蒸気に対する耐性の高い光学部材を用いてもゴーストの発生を抑制して良好な観察像を得ることが可能である。
【0039】
本発明の前記第1の構成の撮影光学系において、下記条件(1)を満足することが好ましい。
(1) −2<f/ra<−0.02, ra<0
ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径である。
【0040】
条件(1)は、前群の最も物体側の面の屈折力を規定したものである。
【0041】
この条件(1)において、f/raが上限値の−0.02を超えるとゴースト像のデフォーカス量が小さすぎてゴースト光の改善効果が少ない。またf/raが条件(1)の下限値の−2を超えると、ゴースト光の改善には有利であるが|ra|が小さくなり、広画角を得ることが困難になる。
【0042】
なお、f/raが条件(1)にて規定する上限値である−0.02の場合、薄肉光学系ではΔ/f≒0.04となり焦点距離の約4%ゴースト光の像位置をずらすことができる。
【0043】
上記薄肉光学系での見積もり値は、厚肉レンズである実際の光学系での値とは異なるが、ゴースト像のデフォーカス方向は常にQ’がP’よりも物体側である。
【0044】
上記構成の光学系において、条件(1)の代わりに下記条件(1−1)を満足すればより好ましい。
(1−1) −1.5<f/ra<−0.02, ra<0
【0045】
この条件(1−1)のように、下限値を−1.5にすれば、ゴースト光が一層改善され、かつ画角(2ω)が70°以上の広画角を確保し易くなり、内視鏡用撮影レンズとしては好ましい。
【0046】
次に、本発明の第2の構成は対物レンズが下記の通りである点を特徴とする。
【0047】
本発明の対物レンズは、前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、また後群が、物体側より順に、正レンズと接合レンズとよりなり、対物レンズが次の条件(3)、(4)、(5)を満足することが好ましい。
(3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
(4) 1.5<fB/IH<2.7
(5) νd(C)<19
ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
【0048】
条件(3)は、前群の負レンズの物体側および像側の面の曲率半径を規定したもので、この負レンズの加工性の改善と、結像性能を確保するために設けた。
【0049】
この条件(3)を満足するように前群の負レンズの負の屈折力をその両面で分担し、これにより曲率半径が大になり、レンズの加工性が良くなる。また、この負レンズを条件(3)を満足する形状にすることにより非点収差を良好に補正することができる。
【0050】
この条件(3)において、下限値の−0.95超えると、負レンズの負の屈折力をその両面で分担する効果がなくなり、レンズの加工性を改善できない。また、非点収差が補正不足になり、メリディオナル像面がマイナスになりやすい。条件(3)の上限値の1.05を超えると、負レンズの負の屈折力を両面を分担する効果がなくなり、レンズの加工性が改善されない。また、負レンズの物体側の面の曲率半径が小になり、広画角化にとって不利である。また、非点収差が補正過剰になりやすく、メリディオナル像面がプラスになりやすい。
【0051】
また、内視鏡の小型化のためには、条件(4)を満足することが望ましい。つまり、条件(4)を満足するようにしてバックフォーカスを確保することにより、内視鏡の小型化とフィルターを配置するスペースを確保することを両立させ得る。
【0052】
fB/IHの値が条件(4)の上限値の2.7を超えると、必要以上にバックフォーカスが大になり、小型化にとって不利になる。fB/IHの値が条件(4)の下限値の1.5を超えると、小型化にとっては有利であるが、バックフォーカスが小になる。そのため、フィルター等を配置するスペースがなくなり好ましくない。
【0053】
また、条件(4)の代わりに次の条件(4−1)を満足するようにすれば、より好ましい。
(4−1) 2<fB/IH<2.4
【0054】
条件(4−1)のように、fB/IHの値の上限値および下限値を夫々2.4および2とすれば、小型化とフィルター等の配置スペースの確保とを両立させる上で一層好ましい。
【0055】
次に、条件(5)は、後群の接合レンズの負レンズのアッベ数を規定するもので、色収差の補正と接合レンズの加工性に関するものである。
【0056】
本発明の内視鏡の対物レンズのように負の屈折力を持つ前群が負レンズのみにて構成される場合、倍率の色収差が補正不足になりやすい。そのため効果的な硝材を効果的な位置に配置することが重要である。
【0057】
本発明の対物レンズにおいて、負レンズの効果的な配置位置は、明るさ絞りの像側であって、絞りから離れた位置である。
【0058】
したがって、本発明は、倍率の色収差を補正するために効果的な硝材である条件(5)を満足する硝材の負レンズを明るさ絞りの像側で、かつ最も像側に配置された接合レンズに用いることにより、補正不足になりやすい倍率の色収差の効果的に補正し得る。
【0059】
また、接合レンズは、物体側から順に、正レンズと負レンズにて構成することが好ましい。
【0060】
更に、接合レンズの加工性を考えると、アッベ数の小さい硝材を用いて、正レンズと負レンズのアッベ数差を大にすることにより、接合面の曲率半径を小さくする必要がない。つまり、前記負レンズのアッベ数νd(C)が条件(5)の上限値19を超えると、倍率の色収差を効果的に補正し、かつ加工性のよい接合レンズになし得ない。
【0061】
以上のように、本発明の第2の構成によれば、小型であって結像性能のよい特に倍率の色収差を含めた諸収差が良好に補正された内視鏡の撮影光学系が得られる。
【0062】
本発明の第2の構成である前記対物レンズにおいて、その物体側にカバーガラスを配置して撮影光学系とする場合、対物レンズとカバーガラスの間隔およびカバーガラスの厚さの分だけ、カバーガラスの物体側の面での軸外光線高が高くなり、カバーガラスの径が大になり易い。
【0063】
この問題を解決するためには、次の条件(2)を満足することが好ましい。
(2) 0.13<dF/f<1
ただし、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離で、空気以外の媒質がある場合も含めて実寸法である。
【0064】
この条件(2)は、カバーガラスを用いた撮影光学系の小型化のための条件である。
【0065】
F/fの値が、条件(2)の上限値の1を超えると、軸外光線高が高くなり、カバーガラスの径が大になり好ましくない。内視鏡のように広画角の光学系の場合、特に好ましくない。また、dF/fが条件(2)の下限値の0.13を超えるとカバーガラスの径を小さくし得る点では好ましいが、バックフォーカスの確保が困難になり、またバックフォーカスの確保を優先すると広画角が困難になる。
【0066】
更に、本発明の第3の構成は、物体側から順に、少なくとも外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとからなり、カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質からなり、対物レンズが、物体側より順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とにて構成され、前群が物体側に凹面を向けた負レンズからなり、後群が物体側から順に正レンズと正レンズと負レンズとを接合した接合レンズとよりなり、対物レンズが次の条件(1)〜(5)を満足することを特徴とする。
(1) −2<f/ra<−0.02, ra<0
(2) 0.13<dF/f<1
(3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
(4) 1.5<fB/IH<2.7
(5) νd(C)<19
ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離でその間にフィルターが配置されている場合も含め実寸法、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
【0067】
この第3の構成の撮影光学系は、対物レンズの後群が正レンズと、正レンズと負レンズとを接合した接合レンズとにて構成されていることを特徴とする。
【0068】
また、条件(1)〜(5)を満足するものである。
【0069】
これら条件は、前述の通りであり、条件(1)は、前群の第1面r3の値を規定したもので、ゴースト光除去効果を大にするためのものである。
【0070】
また条件(2)は、カバーガラスを用いた撮影光学系の小型化等を実現するためのものである。
【0071】
また、条件(3)は前群の負レンズの形状を規定したもので、レンズの加工性をよくする等のために設けた条件である。
【0072】
また、条件(4)は、バックフォーカスを確保してフィルター類の配置スペース確保と光学系の小型化を両立させるためのものである。
【0073】
更に条件(5)は、倍率の色収差の補正のためのものである。
【0074】
また、各条件における上限値、下限値の設定は、既に述べたと同じ理由による。
【0075】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示する実施例にもとづいて説明する。
【0076】
図1乃至図5は、夫々本発明の内視鏡撮影光学系の実施例1乃至実施例5の構成を示す図である。これら実施例は、下記データを有する。
【0077】
実施例1
Figure 0004197897
【0078】
実施例2
Figure 0004197897
【0079】
実施例3
Figure 0004197897
【0080】
実施例4
Figure 0004197897
【0081】
実施例5
Figure 0004197897
ただし、r1,r2、・・・はレンズ各面の曲率半径、d1,d2、・・・は各レンズの肉厚および空気間隔、n1,n2、・・・は各レンズのd線に対する屈折率、ν1,ν2、・・・は各レンズのd線に対するアッベ数である。尚、r0は物体面、d0は物体面からカバーガラスまでの距離である。
【0082】
実施例1の撮影光学系は、図1に示すように、カバーガラスC1と、負の屈折力を持つ前群GFと明るさ絞りSと正の屈折力を持つ後群GRとよりなる対物レンズと、フィルターF1、F2と、撮像素子カバーガラスC2と撮像素子封止ガラスC3とよりなり、前群GFが両凹レンズ(r3〜r4)よりなり、後群GRが正レンズ(r6〜r7)と正レンズと負レンズとを接合した正の接合レンズ(r9〜r11)とよりなる。尚FSはフレアー絞りである。
【0083】
また実施例2〜5は夫々図2〜図5に記載する通りの構成で、実施例1と実質上同じレンズ構成である。
【0084】
図6〜図10は夫々前記実施例1〜5の収差曲線図である。
【0085】
これら実施例1〜5の光学系における結像光、ゴースト光について述べる。
【0086】
実施例1の撮影光学系において、正規光の結像光路、ゴースト光の結像光路を図12、13に示す。
【0087】
これら図において、図12は物点から射出した光線が、本発明の撮影光学系(実施例1)に入射角10°にて入射した時の正規の結像光路を示す。
【0088】
この場合の近軸結像位置は、面r19より像側に0.057の距離である。
【0089】
また、図13は、物点から射出して実施例1の撮影光学系に入射角10°にて入射するゴースト光の結像光路を示す。
【0090】
このゴースト光の近軸の結像位置は、第19面(r19)より物体側0.965の位置である。つまり、図13のr14とr15の間の位置であり、フィルターF中である。
【0091】
上記のようにゴースト光の結像位置Q’は、正規光の結像位置P’より物体側に1.022ずれている。また、画面上の結像位置(光軸と垂直な方向の結像位置)に関しては、通常光の結層位置よりも画面の外側に(光軸から離れる方向に)ずれている。
【0092】
この結果、ゴーストがボケて明瞭ではなくなる。しかも輝度の高い被写体が画面周辺部にあれば、ゴースト画面外に外れ観察されなくなる。
【0093】
図18は、画面上の通常光と、ゴースト光の位置関係を示す。
【0094】
この図18において、R1は通常光(結像光)の画面中心近くの像、RG1は通常光R1によるゴースト、R2は通常光の画面周辺部の像、RG2は通常光R2によるゴーストである。
【0095】
この図に示すように、ゴースト光RG1は、結像位置が画面から光軸方向にずれているためボケている。また、ゴースト光RG2は、ボケていると共に画面外に外れている。
【0096】
以上は、実施例1で、オートクレーブを用いた装置における光学系である。
【0097】
また、オートクレーブを用いていない装置の場合、撮影光学系は図に示す構成でもよい。
【0098】
図14はカバーガラスを用いていない撮影光学系であり、撮像素子のカバーガラスC2のガラス材料としてS−BSL7(株式会社オハラ製)を用いたものである。
【0099】
また、図15は、物体側のカバーガラスC1の材料として、S−BSL7を用いたものである。
【0100】
このように、オートクレーブを用いない装置に使用する撮影光学系は、カバーガラスの材料をサファイヤにする必要はない。そのため、カバーガラスの材料としてB−BSL7を用いてコストを低減させることができる。
【0101】
また、すべての実施例の光学系において、鉛や砒素を含まない硝材にて構成することができる。
【0102】
例えば、実施例1においては、物体側から順に、カバーガラスC1がサファイヤ、第1レンズ(r3〜r4)及び第2レンズ(r6〜r7)がS−LAH58(株式会社オハラ製)、第3レンズ(r9〜r10)がS−NPH2(株式会社オハラ製)、フィルターF1が白板またはS−BSL7(株式会社オハラ製)、フィルターF2がCM5000(HOYA株式会社製)、カバーガラスC2がサファイヤ、撮像素子封止ガラスC3がS−BSL7(株式会社オハラ製)である。
【0103】
したがって、オートクレーブ滅菌への耐性があって、ゴーストの目立たない構成であり、小型で、個々のレンズの加工性がよく、また有害な鉛、砒素を含まず環境にとっても好ましい構成の撮影光学系である。また、この実施例の撮影光学系は、耐用年数が過ぎた後に回収し、これを分解廃棄する時も、廃棄コストを低減し得る。
【0104】
以上、実施例1について述べたが、実施例2〜4の撮影光学系も、実施例1と類似のレンズ構成であり、使用する硝材も同様の硝材である。
【0105】
したがって、実施例1にて述べたと同様の特徴を有している。
【0106】
実施例5は、図5に示す通りの構成である。この実施例5は、他の実施例とレンズ構成が類似する光学系である。f/r3の値が条件(1)の上限に近い値であるが、本実施例においてもゴーストを改善できる。つまり、ゴースト光の結像位置Q’が正規光の結像位置P’よりも物体側にずれている。
【0107】
図16は、この実施例5の光学系において、物点から射出して、入射角20°にて撮影光学系に入射する正規の結像光路を示す。この光学系の近軸の結像位置は、第19面(r19)から像側に0.082の距離にある。
【0108】
また図17は、この実施例5において、物点から射出して入射角20°にて撮影光学系に入射するゴースト光の結像光路を示す。
【0109】
この実施例5は、ゴースト光の近軸の結像位置が第19面(r19)より像側に0.025の距離である。
【0110】
この実施例5は、ゴースト光の結像位置Q’が正規光の結像位置より物体側に0.057ずれている。
【0111】
本発明は以上詳細に説明した通りであり、特許請求の範囲に記載した発明のほか、次の各項に記載する発明もその目的を達成し得る。
【0112】
(1) 特許請求の範囲の請求項1に記載する光学系で、下記条件(1)を満足することを特徴とする撮影光学系。
(1) −2<f/ra<−0.02, ra<0
ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径である。
【0113】
(2) 特許請求の範囲の請求項1に記載する光学系で、下記条件(2)を満足することを特徴とする撮影光学系。
(2) 0.13<dF/f<1
ただし、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離で、空気以外の媒質がある場合も含めて実寸法である。
【0114】
(3) 特許請求の範囲の請求項2に記載する光学系で、前記後群の正レンズが物体側の面が平面である平凸レンズであることを特徴とする撮影光学系。
【0115】
(4) 特許請求の範囲の請求項2に記載する光学系で、前記後群の接合レンズは像側のレンズが負レンズであることを特徴とする撮影光学系。
【0116】
(5) 特許請求の範囲の請求項2に記載する光学系で、下記条件(2)を満足することを特徴とする撮影光学系。
(2) 0.13<dF/f<1
ただし、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離で、空気以外の媒質がある場合も含めて実寸法である。
【0117】
(6) 物体側から順に、外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとを少なくとも含み、前記カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質からなり、前記対物レンズが物体側から順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とにて構成され、前群の最も物体側の面が物体側に凹面を向け、下記条件(1−1)を満足する撮影光学系。
(1−1) −1.5<f/ra<−0.02, ra<0
ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径である。
【0118】
(7) 前記の(6)の項に記載する光学系で、下記条件(2)を満足することを特徴とする撮像光学系。
(2) 0.13<dF/f<1
ただし、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離で、空気以外の媒質がある場合も含めて実寸法である。
【0119】
(8) 物体側から順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とからなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、後群が物体側から順に、物体側が平面の平凸レンズと、像側が負レンズの接合レンズとからなり、下記条件(3)、(4−1)、(5)を満足する対物レンズ。
(3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
(4−1) 2<fB/IH<2.4
(5) νd(C)<19
ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
【0120】
(9) 物体側から順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とからなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、後群が物体側から順に、物体側が平面の平凸レンズと、像側が負レンズの接合レンズとからなり、下記条件(2)、(3)、(4−1)、(5)を満足する対物レンズ。
(2) 0.13<dF/f<1
(3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
(4−1) 2<fB/IH<2.4
(5) νd(C)<19
ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
【0121】
(10) 物体側から順に、少なくとも外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとからなり、前記カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質からなり、前記対物レンズが、物体側より順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とよりなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズからなり、後群が物体側から順に正レンズと接合レンズとよりなり、前記対物レンズが、下記条件(1−1)、(2)、(3)、(4−1)、(5)を満足することを特徴とする請求項1の撮影光学系。
(1−1) −1.5<f/ra<−0.02, ra<0
(2) 0.13<dF/f<1
(3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
(4−1) 2<fB/IH<2.4
(5) νd(C)<19
ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離でその間にフィルターが配置されている場合も含め実寸法、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
【0122】
(11) 前記の(9)の項に記載する光学系で、接合レンズが物体側より順に、正レンズと負レンズよりなることを特徴とする撮影光学系。
【0123】
(12) 前記の(10)の項に記載する光学系で、接合レンズが物体側より順に、正レンズと負レンズよりなることを特徴とする撮影光学系。
【0124】
(13) 前記の(6)の項に記載する光学系で、撮影光学系が砒素、鉛等の有害物質を含まない材質からなることを特徴とする撮影光学系。
【0125】
(14) 前記の(8)の項に記載する光学系で、撮影光学系が砒素、鉛等の有害物質を含まない材質からなることを特徴とする撮影光学系。
【0126】
(15) 特許請求の範囲の請求項(1)、(2)又は(3)あるいは前記の(1)乃至(14)の項のいずれかの項に記載する撮影光学系を用いた内視鏡。
【0127】
【発明の効果】
本発明によれば、オートクレーブ滅菌への耐性を有しており、ゴースト光が目立たない撮影光学系およびそれを用いた内視鏡を実現し得る。また、小型で結像性能がよく、加工性のよい撮影光学系およびそれを用いた内視鏡を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の撮影光学系の実施例1の断面図
【図2】 本発明の撮影光学系の実施例2の断面図
【図3】 本発明の撮影光学系の実施例3の断面図
【図4】 本発明の撮影光学系の実施例4の断面図
【図5】 本発明の撮影光学系の実施例5の断面図
【図6】 本発明の撮影光学系の実施例1の収差曲線図
【図7】 本発明の撮影光学系の実施例2の収差曲線図
【図8】 本発明の撮影光学系の実施例3の収差曲線図
【図9】 本発明の撮影光学系の実施例4の収差曲線図
【図10】 本発明の撮影光学系の実施例5の収差曲線図
【図11】 カバーガラスと対物レンズよりなる撮影光学系の通常光とゴースト光の結像等を示す図
【図12】 本発明の実施例1の正規光の光路図
【図13】 本発明の実施例1のゴースト光の光路図
【図14】 カバーガラスを用いない光学系の構成を示す図
【図15】 S−BSL7のカバーガラスを用いた光学系の構成を示す図
【図16】 本発明の実施例5の正規光の光路図
【図17】 本発明の実施例5のゴースト光の光路図
【図18】 画面上の正規光とゴースト光の結像位置を示す図
【図19】 従来の撮影光学系の正規光の光路図
【図20】 図19に示す従来の撮影光学系のゴースト光の光路図

Claims (12)

  1. 対物レンズであって、前記対物レンズは物体側から順に、負の屈折力を持つ前群、明るさ絞り、正の屈折力を持つ後群から構成され、前記前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、前記後群が物体側から順に、正レンズと接合レンズとよりなり、前記対物レンズが下記条件(3)、(4)、(5)を満足する。
    (3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
    (4) 1.5<fB/IH<2.7
    (5) νd(C)<19
    ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
  2. 物体側から順に、少なくとも外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとからなり、前記カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質からなり、前記対物レンズが、物体側より順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とよりなり、前記前群が物体側に凹面を向けた負レンズからなり、前記後群が物体側から順に正レンズと接合レンズとよりなり、前記対物レンズが次の条件(1)、(2)、(3)、(4)、(5)を満足することを特徴とする撮影光学系。
    (1) −2<f/ra<−0.02, ra<0
    (2) 0.13<dF/f<1
    (3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
    (4) 1.5<fB/IH<2.7
    (5) νd(C)<19
    ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離でその間にフィルターが配置されている場合も含め実寸法、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
  3. 特許請求の範囲の請求項1に記載する対物レンズを含む光学系で、前記光学系の外部に露出するカバーガラスを有し、下記条件(2)を満足することを特徴とする撮影光学系。
    Z (2) 0.13<dF/f<1
    ただし、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離で、空気以外の媒質がある場合も含めて実寸法である。
  4. 特許請求の範囲の請求項2に記載する光学系で、前記後群の正レンズが物体側の面が平面である平凸レンズであることを特徴とする撮影光学系。
  5. 特許請求の範囲の請求項2に記載する光学系で、前記後群の接合レンズは像側のレンズが負レンズであることを特徴とする撮影光学系。
  6. 物体側から順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とからなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、後群が物体側から順に、物体側が平面の平凸レンズと、像側が負レンズの接合レンズとからなり、下記条件(3)、(4−1)、(5)を満足する対物レンズ。
    (3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
    (4−1) 2<fB/IH<2.4
    (5) νd(C)<19
    ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
  7. 物体側から順に、外部に露出するカバーガラスと、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とからなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズよりなり、後群が物体側から順に、物体側が平面の平凸レンズと、像側が負レンズの接合レンズとからなり、下記条件(2)、(3)、(4−1)、(5)を満足する撮影光学系
    (2) 0.13<dF/f<1
    (3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
    (4−1) 2<fB/IH<2.4
    (5) νd(C)<19
    ただし、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
  8. 物体側から順に、少なくとも外部に露出するカバーガラスと、対物レンズとからなり、前記カバーガラスがオートクレーブ耐性を有する材質からなり、前記対物レンズが、物体側より順に、負の屈折力を持つ前群と、明るさ絞りと、正の屈折力を持つ後群とよりなり、前群が物体側に凹面を向けた負レンズからなり、後群が物体側から順に正レンズと接合レンズとよりなり、前記対物レンズが、下記条件(1−1)、(2)、(3)、(4−1)、(5)を満足することを特徴とする撮影光学系。
    (1−1) −1.5<f/ra<−0.02, ra<0
    (2) 0.13<dF/f<1
    (3) −0.95<(rb+ra)/(rb−ra)<1.05
    (4−1) 2<fB/IH<2.4
    (5) νd(C)<19
    ただし、fは対物レンズ全系の焦点距離、raは前群の負レンズの物体側の面の曲率半径、rbは前群の負レンズの像側の面の曲率半径、dFは前群の最も物体側に位置するレンズの像側の面から明るさ絞りまでの距離でその間にフィルターが配置されている場合も含め実寸法、fBは対物レンズの最も像側の面から後ろ側焦点位置までの距離、IHは最大像高、νd(C)は接合レンズの負レンズのアッベ数である。
  9. 特許請求の範囲の請求項に記載する光学系で、接合レンズが物体側より順に、正レンズと負レンズよりなることを特徴とする撮影光学系。
  10. 特許請求の範囲の請求項に記載する光学系で、接合レンズが物体側より順に、正レンズと負レンズよりなることを特徴とする撮影光学系。
  11. 特許請求の範囲の請求項記載する光学系で、撮影光学系が砒素、鉛等の有害物質を含まない材質からなることを特徴とする撮影光学系。
  12. 特許請求の範囲の請求項1乃至11の項のいずれかの項に記載する撮影光学系を用いた内視鏡。
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