JP4197784B2 - ガスバリヤー性に優れた熱可塑性エラストマー組成物およびそれを使用した積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、層状粘土鉱物のナノ複合体を用いることで、柔軟性と耐久性に加えて、低気体透過性を一段と向上させた熱可塑性エラストマー組成物およびこれを使用した積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者等は、これまで、特定の熱可塑性樹脂マトリクス中に特定のゴムエラストマー成分を不連続相として分散させてなる、耐空気透過性と柔軟性とのバランスに優れた熱可塑性エラストマー組成物を提案し(特開平8−259741号公報)、また、当該熱可塑性エラストマー組成物における熱可塑性樹脂成分の溶融粘度(ηm )とゴムエラストマー成分の溶融粘度(ηd )および該エラストマー成分と熱可塑性樹脂成分の溶解性パラメーターの差(ΔSP)を特定の関係式を満たすようにすることで高エラストマー成分比率を達成し、これにより一層柔軟性に富み、耐気体透過性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が得られたので、これを気体(ガス)透過防止層に使用した空気入りタイヤおよび低透過性ホースを提案した(特開平10−25375号公報)。更に、本発明者等は、熱可塑性樹脂を連続相としゴム組成物を分散相とする熱可塑性エラストマー中に、偏平状に分散してなる相構造を有するバリヤー樹脂組成物を存在させることで、耐ガス透過性が大巾に向上して、しかも柔軟性、耐油性、耐寒性および耐熱性を有するような熱可塑性エラストマー組成物についても既に提案している(特開平10−114840号公報)。
【0003】
また、特開平9−227778号公報によれば、ポリマー中に粘土鉱物を分子レベルで均一に分散させた複合化粘土を非極性ポリマー中に分散させた粘土複合材料が提供され、該材料により、気体または液体に対する遮断性、機械的強度、および耐クリープ性を改良できることが提示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐久性、柔軟性に優れ、耐ガス透過性を一層改善した熱可塑性エラストマー組成物、およびそれを用いた積層体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第1の態様として、ポリアミド系樹脂(A)中に動的に架橋されたゴム相(B)が分散し、(A)の一部または全部がポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)である熱可塑性エラストマー組成物(D)が提供される。
【0006】
また、本発明によれば、第2の態様として、ポリアミド系樹脂(A)と動的に架橋されたゴム相(B)からなる熱可塑性エラストマー組成物(E)または前記の熱可塑性エラストマー組成物(D)中に、ポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)を偏平状に分散した相構造を有する熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、前記(A)と(C)の組成比(重量%)が、(A)/(C)=70/30〜0/100であること、前記(C)のナノ複合体がポリアミド系樹脂/モンモリロナイトであること、あるいは前記(B)のゴムがブチル系のゴムであることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0008】
さらに、本発明によれば、前記の各熱可塑性エラストマー組成物を用いた積層体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
柔軟で耐久性があり、しかも低気体透過性に優れた熱可塑性エラストマー組成物については、前述したような本発明者等の開発になる熱可塑性樹脂マトリクス中にゴムエラストマー成分を不連続相(分散相)として分散させた熱可塑性エラストマー組成物が、あるいはまた、更にこの組成の熱可塑性エラストマー中に偏平状に分散してなる相構造を有するバリヤー樹脂組成物を配合した熱可塑性エラストマー組成物が知られているが、本発明では、そのマトリクスの熱可塑性樹脂にポリアミド系樹脂を用いて、その一部または全部にポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体を用いること、あるいはまた、かかるマトリクスのポリアミド系樹脂中に、更にポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体からなる偏平状の分散相をガスバリヤー層として配合することによって、前記のものに比して一層気体透過性の低い熱可塑性エラストマー組成物が得られることを見い出したものである。
【0010】
本発明で用いる“ポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)”は、層状粘土鉱物の各層が剥離してポリアミド系樹脂のマトリクス中にナノオーダーで均一分散したものであり、更に詳しく説明すれば、例えば、多数の非極性側鎖を有するポリアミド系樹脂からなるマトリクス分子の中に、層状粘土鉱物が層単位に無限の膨潤状態で分散した複合化粘土と、この複合化粘土を分散させている非極性ポリマーとを有する粘土複合材料であって、前記層状粘土鉱物の層間には、マトリクス分子の少なくとも一部と有機オニウムイオンの少なくとも一部とが介入しており、かつ、有機オニウムイオンに対してはイオン結合していることを特徴とする粘土複合材料である。したがって、この粘土複合材料は、ガスバリヤー性が高く、液体浸透性も低く、更に、靱性を保持しながら高強力、高弾性を有するという特徴を有している。そして、かかる粘土複合材料自体は、本願前に、例えば特開昭62−74957号公報、特開平1−198645号公報および特開平9−227778号公報等によって既に公知のものであり、商業的に入手可能である。
本発明では、ガスバリヤー性に優れ、液体浸透性も低く、また、靱性を保持しつつ、高強力および高弾性を保有する性質にも優れているポリアミド樹脂/モンモリロナイト系のナノ複合体が好ましく使用される。
【0011】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物において使用されるポリアミド系マトリクス樹脂(A)成分としては、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体のようなポリアミド系樹脂を挙げることができる。
【0012】
また、本発明における、前記ゴム/ポリアミド系マトリクス樹脂より成る熱可塑性エラストマー組成物を形成するゴム(B)成分としては、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBRのようなジエン系ゴムおよびその水素化合物;エチレンプロピレンゴム(EPDM,EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマーのようなオレフィン系ゴム;Br−IIR,Cl−IIR,イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHC,CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)のような含ハロゲンゴム;メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴムのようなシリコンゴム;ポリスルフィドゴムのような含イオンゴム;ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴムのようなフッ素ゴム;スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーのような熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。
上記ゴム成分のうち、特にブチル系ゴム、中でもハロゲン化イソオレフィン/パラアルキルスチレン共重合体(例えば、EXXPRO(エクソン化学)等)は、耐久性、耐熱性、耐油性等の観点から好ましく使用される。
【0013】
さらに、分散相をなすゴム組成物中にはこれらのゴム成分に加え、分散性や耐熱性などの改善その他のために一般的に配合される補強剤、充填材、架橋剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤などの配合剤を必要に応じ適宜配合することができる。
また、このゴム組成物中のゴムポリマー成分の含有量は、25〜99重量%、特に33〜98重量%とするのが好ましい。
【0014】
本発明の前記第1および第2の態様における前記ゴム/ポリアミド系マトリクス樹脂より成る熱可塑性エラストマー組成物を形成するゴム組成物とマトリクスを形成するポリアミド系樹脂組成物の組成比(重量比)は、いずれの場合も通常10/90〜90/10、好ましくは20/80〜85/15で用いられる。
【0015】
前述のポリアミド系樹脂組成物とゴム組成物との相溶性が異なる場合は、相溶化剤を配合することにより、両者を相溶化させるのが好ましい。相溶化剤を配合することにより、ポリアミド系樹脂組成物とゴム組成物の界面張力が低下し、分散相を形成しているゴム粒子径が微細になることから、両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては、一般的に、ポリアミド系樹脂およびゴム成分の両方または片方の構造を有する共重合体、あるいはポリアミド系樹脂またはゴム成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらは混合されるポリアミド系樹脂とエラストマー成分の種類によって選定すればよいが、通常使用されるものには、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、エポキシ変性スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)およびそのマレイン酸変性物、EPDM,EPDM/スチレンまたはEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体およびそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシ樹脂等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(ポリアミド系樹脂とゴム成分の総和)100重量部に対して、0.5〜20重量部がよい。
また、この相溶化剤により、分散相のゴム粒子径は10μm以下、更には5μm以下、特に0.1〜2μmとすることが好ましい。
【0016】
なお、ゴム組成物を動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するゴム組成物の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、沈降性硫黄、高分散性硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
【0017】
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
更に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
【0018】
その他の配合成分として、亜鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度)が例示できる。
【0019】
また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いることができる。
具体的には、アルデヒド・アンモニア系加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グアニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジン等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−(チモールポリニルジチオ)ベンゾチアゾール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
【0020】
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこれらのZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。
【0021】
本発明の前記第1の態様におけるポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)は、これを少量でもポリアミド系樹脂(A)のマトリクス中に配合すれば、従来のこれを全く使用しないものに比してそれ相応の所期の作用効果を奏するが、これらの組成比(重量%)が(A)/(C)=70/30〜0/100の範囲内となるように前記ナノ複合体(C)を配合する場合は、空気およびHFC134aの各透過係数が顕著に低下する効果が得られるので、かかる組成比を採用することが第1の態様の本発明には好ましい。
【0022】
本発明の前記第2の態様において、偏平分散相構造のバリヤー樹脂として配合するナノ複合体(C)のポリアミド系樹脂成分に有効に使用できるものには、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン6/ナイロン66共重合体(N6/N66)、芳香族ナイロン(MXD6)のようなポリアミド系樹脂が挙げられる。
【0023】
本発明の第1の態様における熱可塑性エラストマー組成物の相構造を得るには、所定のナノ複合体(C)を含むポリアミド系マトリクス樹脂(A)とゴム分散相(B)における体積分率φと溶融粘度ηの比を以下の式(1)を満足するように選定すればよい。
(φ(B)/φ(A))(η(A)/η(B))<1 …(1)
(式中、φ(B) :ゴム組成物の体積分率、
φ(A) :ポリアミド系樹脂組成物の体積分率、
η(A) :ポリアミド系樹脂組成物の溶融粘度、
η(B) :ゴム組成物の溶融粘度)
【0024】
また、本発明の第2の態様における熱可塑性エラストマー組成物の相構造を得るには、所定のナノ複合体(C)を含む、あるいは含まないポリアミド系マトリクス樹脂(A)およびゴム分散相(B)からなる熱可塑性エラストマー組成物(D)または(E)と、バリヤーであるポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)のそれぞれの体積分率φと溶融粘度ηの比を以下の式(2)または式(3)を満足するように選定すればよい。
(φ(C)/φ(D))(η(D)/η(C))<1 …(2)
または、(φ(C)/φ(E))(η(E)/η(C))<1 …(3)
(式中、φ(C):ナノ複合体(C)の体積分率、
φ(D):熱可塑性エラストマー組成物(D)の体積分率、
η(D):熱可塑性エラストマー組成物(D)の溶融粘度、
η(C):ナノ複合体(C)の溶融粘度、
φ(E):熱可塑性エラストマー組成物(E)の体積分率、
η(E):熱可塑性エラストマー組成物(E)の溶融粘度)
【0025】
本発明における第1の態様の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め前記式(1)の条件を満足するように選んだ所定のナノ複合体を含むポリアミド系樹脂(A)組成物とゴムエラストマー(B)組成物とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成するポリアミド系樹脂中にゴムエラストマー組成物を分散させることによる。ゴムエラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、ゴムエラストマー成分を動的加硫させればよい。また、前記ポリアミド系樹脂またはゴムエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。このポリアミド系樹脂とゴムエラストマー組成物の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリーミキサー、2軸混練押出機等が挙げられる。中でも前記ポリアミド系樹脂とゴムエラストマー組成物の混練およびゴムエラストマー組成物の動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は前記ポリアミド系樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は50〜7500 sec−1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。
【0026】
上記方法により、所定のナノ複合体(C)を含むポリアミド系樹脂(A)組成物とゴムエラストマー(B)組成物の物理的、化学的特性の制御によって作製された熱可塑性エラストマー組成物(D)は、次に、押出し成形またはカレンダー成形によってフィルム化される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法によればよい。
このようにして得られる薄膜は、所定のナノ複合体(C)を含むポリアミド系樹脂(A)のマトリクス中に高エラストマー比率でゴムエラストマー組成物(B)が不連続相として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造をとることにより柔軟性と耐空気透過性のバランスを付与することが可能で、かつ、耐熱変形性改善、耐水性向上等の効果も得ることができ、かつ、熱可塑性エラストマー組成物の加工が可能となるため通常の樹脂用成形機、即ち押出し成形または、カレンダー成形によって、フィルム化することが可能となる。
【0027】
本発明における第2の態様のゴム(B)/ポリアミド系マトリクス樹脂(A)/バリヤーナノ複合体(C)の多元系ブレンドのモルフォロジーで、ゴムが微細に分散しており、バリヤーナノ複合体(C)が偏平状の層構造を有する熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、先ず、第一ステップで、ゴム(未加硫物)組成物およびポリアミド系マトリクス樹脂組成物を2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成するポリアミド系マトリクス樹脂中にゴム組成物を分散させる。ゴム成分またはポリアミド系マトリクス樹脂成分への加硫剤を含む各種配合剤は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。ゴム組成物とポリアミド系マトリクス樹脂組成物の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリーミキサー、2軸混練押出機等が挙げられるが、中でも、ゴム組成物としてポリアミド系マトリクス樹脂組成物の混練およびゴム組成物の混練中に加硫する動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが好ましい。溶融混練条件として、温度はポリアミド系マトリクス樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、この混練時の剪断速度は、50〜7500 sec−1であるのが好ましい。第一ステップでの混練時間は30秒〜10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の動的加硫時間は15秒〜5分であるのが好ましい。
【0028】
次の第二ステップでは、先ず、第一ステップ生成物(熱可塑性エラストマー組成物(D)または(E))を、2軸混練押出機の先端よりストランド状に押し出し、水等で冷却後、樹脂用ペレタイザーでペレット状とし、これにバリヤーナノ複合体(C)のペレットとブレンドさせる。ブレンドは、通常のブレンダー等を使用したペレットブレンド(ドライブレンド)または、第二ステップにおける混練中に2種のフィーダーより、各々定量的に供給してもよい。通常、これら第一ステップ生成物とバリヤーナノ複合体の配合比は99/1〜50/50の範囲で選択するのが好ましい。
このブレンドを低速(1秒−1以上、1000秒−1未満)の剪断速度で、例えば通常の樹脂用単軸押出機にて第一ステップ生成物とバリヤーナノ複合体を相互に溶融混練させ、引き続き単軸押出機の先端のT型シーティングダイス、ストレートまたはクロスヘッド構造のチュービングダイス、インフレート成形用の円筒ダイス等を使用し、シート、フィルムまたはチューブ状に成形することができる。なお、第二ステップにおいて、上記樹脂用単軸混練押出機で一度ストランド状に引き取りペレット化した後、前記樹脂用単軸押出機によって成形してもよい。
前記(2)式または(3)式を満足するように粘度比および体積分率比を制御して第一ステップ生成物(D)または(E)とバリヤーナノ複合体(C)を上記の工程で混練することにより、第一ステップ生成物中のポリアミド系マトリクス樹脂組成物中に、前記バリヤー樹脂組成物が比較的高剪断で添加され、微細に分散されることなく連続した偏平層状をなした分散構造に制御され、バリヤーナノ複合体によるガスバリヤー層が形成された低気体透過性熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0029】
本発明に係る第1の態様および第2の態様による熱可塑性エラストマー組成物の、上記製法によって得られる薄膜は、その特性として柔軟性に加えて更に顕著な耐ガス透過性を有し、そこで、これを空気入りタイヤの空気透過防止層または低透過性ホースのホースチューブやホースカバー等の積層体に有効に使用することができる。
【0030】
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物の薄膜から成る空気透過防止層を有する空気入りタイヤの製造方法について、空気透過防止層をカーカス層の内側に配置する場合の一例を説明すると、予め本発明の熱可塑性エラストマー組成物を所定の幅と厚さの薄膜状に押し出し、それをタイヤ成形用ドラム上に円筒に貼り着ける。その上に未加硫ゴムからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常のタイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望の空気入りタイヤを製造することができる。なお、カーカス層の外周面に空気透過防止層を設ける場合にも、これに準じて行うことができる。
【0031】
また、本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物を用いて内管、補強層および外管から成るホースを製造する方法について、以下に説明する。
まず、本発明の熱可塑性エラストマー組成物のペレットを使用し、予め離型剤を塗布したマンドレル上に、樹脂押出機によりクロスヘッド押出方式で、熱可塑性エラストマー組成物を押し出し、内管を形成する。さらに内管上に他の本発明のまたは一般の熱可塑性エラストマーを押し出し内管外層を形成してもよい。
次に、内管上に必要に応じ、接着剤を塗布、スプレー等により施こす。
さらに、内管上に、編組機を使用して、補強糸または補強鋼線を編組する。
必要に応じ補強層上に、外管との接着のために接着剤を塗布した後、本発明の、または他の一般的な熱可塑性エラストマー組成物と同様にクロスヘッドの樹脂用押出機により押し出し、外管を形成する。
最後にマンドレルを引き抜くと、所望の低透過性ホースが得られる。
内管上、または補強層上に塗布する接着剤としては、イソシアネート系、ウレタン系、フェノール樹脂系、レゾルシン系、塩化ゴム系、HRH系等が挙げられるが、イソシアネート系、ウレタン系が特に好ましい。
上記製造方法では、マンドレルを使用しているが、通常のゴムホースまたはゴム/樹脂複合ホースの製造時に必要な加硫の工程がないため、加硫時の熱による収縮変形および加硫時の圧力による変形等がなく、ホースの寸法精度を維持し易いので、特に厳密な寸法精度を必要としなければ、マンドレルを使用せずに製造することもできる。
【0032】
なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、その他各種の気体(ガス・空気等)の透過制御に係わるゴム製品、例えば、防舷材、ゴム袋、燃料タンク等に使用する積層体材料として極めて有効に用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例に従って本発明を更に具体的に説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものではない。
【0034】
試験サンプルの作製
下記の表Iに示すゴム、および樹脂以外の配合材料を、先ず密閉式バンバリーミキサーにて初期温度40℃で5分間混合し、ゴムマスターバッチを調製した。次いでそのマスターバッチをゴムペレタイザーにてペレット化し、できたゴムペレットと樹脂ペレット(PA6,66およびNCH)を2軸混練機に投入して溶融混練を行った。混練条件は、230℃、3分間で、剪断速度1000/秒であった。架橋は押出機内で動的に行った。材料は、押出機から連続してストランド状に排出し、水冷後カッターで切断することによりペレット状の熱可塑性エラストマー組成物を得た。
得られた組成物をT−ダイ押出機(220℃)にてフィルム状に成形してサンプル用に供した。
バリヤー層を作製するには、2軸混練機によって得られた組成物とバリヤーに用いる樹脂をブレンドしてT−ダイ押出機に投入、成形することによって得られる。
【0035】
試験タイヤの作製
下記の表Iの実施例1,3および比較例1,2に示す配合組成から調製した熱可塑性エラストマー組成物の100μm厚のフィルムを使用し、タイヤ成形用のドラムに巻き、その上に以下の配合(I)のゴムをコートしたカーカス、サイドベルト、トレッド等のタイヤ部材を積層させ、インフレートさせてグリーンタイヤとした。グリーンタイヤは、加硫機で180℃、10分間加硫し、タイヤサイズ165SRの図1に示すようなタイヤに仕上げた。
【0036】
試験ホースの作製
同じく下記の表Iの実施例1,3および比較例1,2に示す配合組成から調製した熱可塑性エラストマー組成物のペレットを使用し、クロスヘッド構造を有する樹脂用1軸押出機を用い、該熱可塑性エラストマー組成物を予め離型剤を塗布した外径9mmのナイロン11のマンドレル上に内径が9mm、内厚が150μmとなる様にチューブ状に押し出した。しかる後、クロスヘッド構造を有するゴム用押出機を用いて上記ナイロン11のマンドレル上に熱可塑性エラストマー組成物を被覆した部材の上に、更に以下の配合(II)の未加硫の臭素化ブチルゴム組成物を2.0mmの厚さに押し出し成形した。この成形物の上に、更に編組機を使用してRFLディップ処理を施したポリエステル繊維(東レ製テトロン、1500d/2)の補強糸を編組し、補強層を形成した。補強層上に、更にクロスヘッド構造を有するゴム用押出機を用い、更に以下のゴム配合(II)の未加硫の臭素化ブチルゴム組成物を1.5mmの厚さに押し出し外管を形成した。かかる未加硫ののホース構造の上に、ナイロン布のラッピングテープにて二重に巻き上げ、このホースを加硫缶にて150℃×60分加圧加硫した。加硫後、ラッピングテープを除去し、更にマンドレルを引き抜いて図2に示すような試験ホースを得た。
【0037】
以下の試験法を用いて、上記で得た各例の試験フィルム、試験シート、試験タイヤおよび試験ホースについて試験した。
【0038】
1)空気透過係数測定方法
JIS K7126「プラスチックフィルムおよびシートの気体透過度試験方法(A法)」に準じた。
試験片:各例で作成したフィルムサンプルを用いた
試験気体:空気(N2 :O2 =8:2)
試験温度:30℃
2)ガス透過係数測定方法
図3に示すステンレス製カップに、カップ容量の1/2の冷媒(HFC134a)を入れる。ステンレス製カップの上部に材料特性測定用に押出したシート、またはホース内管の場合には該内管を切り開いてシート状としたサンプルを載せ、その上に焼結金属板をのせてボルトとナットで締める。これを100℃の雰囲気下に放置して24時間ごとに全体の重量を測定し、その減少量を算出する。さらに下式よりガス透過度を算出する。
ガス透過係数(mg・mm/24h・cm2 )=M・t/T・A
A:透過面積(cm2 )
T:試験を行った時間(day )
M:減少重量(gf)
t:試験片の厚さ(mm)
【0039】
3)空気透過防止層の耐久性試験法
165SR13スチールラジアルタイヤを作製し、13×4 1/2−Jサイズのリムに組み、空気圧を200kPa として1500ccクラスの乗用車に装着して4名乗車時相当荷重(65kg/人)を与え、実路上を2万km走行する。走行後にタイヤをリムから外し、タイヤ内面のライナー層を目視観測する。ライナー層にクラック、目視できるような「しわ」、ライナー層の剥離・浮き上がりがあるものを不合格、ないものを合格と判定する。
4)空気透過防止層の空気漏れ試験法
初期圧力200kPa 、室温、無負荷条件にて3ケ月放置する。内圧の測定間隔は4日毎とし、測定圧力Pt 、初期圧力Po 、経過日数tとして式
Pt /Po =exp(−αt)
に回帰してα値を求める。得られたαを用い、t=30(day )を代入して
β=〔1−exp(−αt)〕×100
により1ケ月あたりの空気圧低下率β(%/month )を得る。
【0040】
5)ホース柔軟性試験法
所定の半径を有する円弧に沿ってホースを曲げ、曲げ力を測定する。曲げ半径はホース外径の10倍(10D)から測定し始め、3倍まで順次曲げ力を測定する(n=2)。この結果得られた曲げ力と曲げ半径との関係をプロットした曲線より、規定の半径(4倍)の時の数値を読み取る。
6)ホースガス透過性能試験法
JRA規格(日本冷凍空調工業界規格)のJRA2001に準ずる。ホース長0.45mの金具アセンブリホースに、冷媒(HFC134a)をホース内容積1cm3 当たり0.6±0.1グラム封入する。温度100℃に96時間放置し、24時間後と96時間後の間の減量(ガス透過量)を測定し、gf/m/72時間後に数値を換算する。
従来、ゴムホースのCFC12ガスの漏れ量は20〜25gf/m/72時間であり、またゴムホースの冷媒交換周期は約2年である。一方メンテナンスフリー化のためには交換周期10年が必要とされる。従って対応するガスの漏れ量が5gf/m/72時間以下であることが必要である。
【0041】
結果を表Iに示す。
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
表Iの結果より、所定のポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体を、ポリアミド系マトリクス樹脂の全部(実施例1)または一部(実施例2,6〜8)に使用したもの、あるいは、これをバリヤー層として所定のポリアミド系マトリクス樹脂中に分散使用したもの(実施例3〜5)は、これを使用しないもの(比較例1,2)に比して、所期の作用効果が格段に優れていることがわかる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、耐久性、柔軟性に優れ、耐ガス透過性を格別改善した熱可塑性エラストマー組成物を得ることができ、よって、これを低ガス透過性が求められる積層体材料等に有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性エラストマーをインナーライナー層に使用した空気入りタイヤの構造を示す子午線方向平断面図である。
【図2】本発明の熱可塑性エラストマーをホースの内管に使用したホースの断面図である。
【図3】本発明におけるフレオンガス透過係数の測定に用いるカップの断面図である。
【符号の説明】
1…ビードコア
2…カーカス層
3…インナーライナー層
4…サイドウォール
5…内管内層
6…内管外層
7…補強層
8…外管
9…低透過性ホース
10…カップ
11…フロンガス
12…試料シート
13…焼結金属板
14…固定部材
15…ボルト
16…ナット
Claims (6)
- ポリアミド系樹脂(A)中に動的に架橋されたゴム相(B)が分散し、(A)の一部または全部がポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)である熱可塑性エラストマー組成物(D)。
- ポリアミド系樹脂(A)と動的に架橋されたゴム相(B)からなる熱可塑性エラストマー組成物(E)または請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物(D)中に、ポリアミド系樹脂と層状粘土鉱物のナノ複合体(C)を偏平状に分散した相構造を有する熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記(A)と(C)の組成比(重量%)が、(A)/(C)=70/30〜0/100である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記(C)のナノ複合体がポリアミド系樹脂/モンモリロナイトである請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記(B)のゴムがブチル系のゴムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いた積層体。
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