JP4196484B2 - 空気調和システムの制御装置及びその制御方法 - Google Patents

空気調和システムの制御装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気調和システムの制御に関し、特に、デスクワークや学習等の作業を行う環境の制御に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和システムは、室内を暑くも寒くもない状態にするために運転されるものであり、室内温度を室内の作業者が設定する目標温度にすべく制御されるものである。従って、一般の空気調和システムは被空気調和領域内の人の作業適合感(温度・照度・音圧が要素となっているもの)及び疲労感を考慮して制御を行ってはいない。
【0003】
しかし、自動車内に設置される空気調和システムは、例えば特開平06−107032号公報に示される様に、アクセル開度・ステアリング転舵角等の運転パターンや走行距離などから疲労や眠気の度合いを推定し、その運転者の疲労度合いに基づいて空調装置を眠気を覚醒する方向に制御する方法が提案されている。また、特開平05−245122号公報に示される様に、人体の疲労度を皮膚電位などの生理量を直接検出して、その検出結果に基づいて人体の疲労回復効果を発揮させるべく、空気調和システムおよび芳香制御装置などで鎮静効果を持つリフレッシュ刺激を発生させるものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような空気調和システムの構成では、一般的な被空調領域内であるオフィスや教室、自宅部屋で居住者の疲労度合いを推定することはできなかった。即ち、一般的な被空調領域内では自動車内のようにアクセル等の疲労度合いを推定する適当なツールがなく、また、被空調領域内の居住者の皮膚に直接皮膚電位を検出する装置を取り付けることはできない。また、上記の空気調和システムでは被空気調和領域内の人の温冷感を考慮して空気調和システムを制御するものではなく、作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または回復させる温熱環境を形成するまでには至ってなかった。
【0005】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、前記室内環境検知手段の検知結果に基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。
【0007】
また、本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とに基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。
【0008】
また、本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測する疲労度合い推測手段と、この疲労度合い推測手段により推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。
【0009】
また、本発明は、前記疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内のPMV値を下げることとしたものである。
【0010】
また、本発明は、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内の温度、湿度、または放射温度のうちの少なくとも1つを下げることとしたものである。
【0011】
また、本発明は、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内の気流の風速を上げる、または、風向を変えることとしたものである。
【0012】
また、本発明は、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、所定時における室内のPMV値とこのPMV値から一定値だけ減じた値の間で往復制御するようにしたものである。
【0013】
また、本発明は、前記室内環境検知手段が検知する室内の環境状態は温度、湿度、放射温度、及び気流のうちの少なくとも1つ以上であるものである。
【0014】
また、本発明は、前記疲労度合い推測手段により推測される室内の人間の疲労度合いを、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果から算出したPMV値に基づいて推測したものである。
【0015】
また、本発明は、前記空気調和システムを制御する制御手段は、所定時間室内のPMV値を−0.5〜−1.5にしたものである。
【0016】
また、本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御したものである。
【0017】
また、本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測し、この推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御したものである。
【0018】
さらに、本発明は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における温熱環境状態を変数として室内の人間の作業適合感および疲労度合いを推測し、この人間の作業適合感に適した温熱環境と疲労度合いに適した温熱環境とが異なることに基づき前記空気調和システムを制御したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係わる空気調和システムの制御信号の流れを示すブロック図、図2はこの空気調和システムの制御動作を示すフローチャートである。図3,4,5は熱環境、視環境、音環境をパラメータにした30条件以上の様々な環境下で、1実験条件当たり16人、のべ500人以上の被験者に作業負荷を与えたときの主観申告実験の結果図である。
【0020】
図1において、1は室内の温熱環境等を制御する空気調和システム、2は使用者と空気調和システムとを繋ぎリモコンまたは操作パネルからなる入力手段である。2aは使用者が室内の目標室温を入力する目標室温入力手段、2bは使用者が作業の開始を入力する作業開始入力手段で、入力手段2はこの目標室温入力手段2aと作業開始入力手段2bからなる。3は温度センサ3aと湿度センサ3bから構成される室内環境検知手段、4はこの空気調和システム1の運転等を制御し例えばマイコンからなる制御部、4’は予め行われた主観申告実験結果等のデータを記憶させておくROM等の記憶装置、5は室内環境検知手段3の検知結果と記憶装置4’に記憶されているデータに基づき室内のPMV(予測平均申告:Predicted Mean Vote)値を算出するPMV算出手段、6は作業開始入力手段2bから得られる作業時間とPMV算出手段5から得られる室内のPMV値から作業者の疲労度合いを推定する疲労度合い推測手段、7は推定された疲労度合いからこの疲労を回復する様に室内のPMV値を変更するPMV変更手段、8はこのPMV変更手段7から得られる信号により室内のPMV値を変更すべく目標室温や吹出方向を変更する空気調和制御手段、9は空気調和制御手段からの制御信号で運転する送風機・圧縮機等を備えたエアコン・加湿器・除湿器・換気装置等のハードな手段である空気調和手段である。
【0021】
まず、PMV(予測平均申告:Predicted Mean Vote)値について以下に述べる。
作業時における疲労や作業のしやすさの人間感覚は、人をとりまく温熱環境(温度、湿度、気流、輻射)・視環境(照度等)・音環境(音圧等)などの物理環境要因から構成され、これら環境要因の組み合わせである複合環境は、そこで働く人の作業適合感や疲労感に影響を与える。ここで、このなかの温熱環境の快適性を温冷感として数値で直接評価する指標としてデンマーク工科大学Fanger教授によるPMV(予測平均申告:Predicted Mean Vote)値がある。
【0022】
このPMV値は、人体の熱負荷と人間の温冷感を結びつけたものであり、空気温度だけではなく放射温度(輻射)、湿度、気流の空気環境側の要素と、活動量、着衣量、平均皮膚温度等の人体側の要素により人体に関する熱平衡式をたて、その式に人間が快適と感じるときの皮膚温度と発汗による放熱量の式を代入してえられた式であり、1984年にISO−7730として国際規格化された。
上記の熱平衡式は、次式で与えられる。
(M−W)−Ed−Es−Ere−Cre=K=R+C
ここで、
M :代謝量 [W/m2
W :機械的仕事量 [W/m2
Ed :不感蒸泄量 [W/m2
Es :皮膚表面よりの汗蒸発熱損失量 [W/m2
Ere:呼吸による潜熱損失量 [W/m2
Cre:呼吸による顕熱損失量 [W/m2
K :衣服を通る熱損失量 [W/m2
R :放射熱損失量 [W/m2
C :対流熱損失量 [W/m2
である。
【0023】
この熱平衡式と1300人の被験者実験に基づいてPMV値は以下のように表せる。
Figure 0004196484
上記式の変数はそれぞれ以下の式から求める。
M=58.15×AL
Ed=3.05×10 3×(5733−6.99(M−W)−Pa)
Es=0.42(M−W−58.15)
Ere=1.7×10-5M(5867−Pa)
Cre=0.0014M(34−ta)
R=3.96×10-8fcl((tcl+273)4―(tr+273)4
C=fcl×hc(tcl−ta)
上記の各変数は、
AL :活動量 [met]
Pa :水蒸気圧[Pa]
ta :気温 [℃]
fcl:衣服を通る熱損失 [W/m2
tcl:着衣外表面温度 [℃]
hc :人体に対する対流熱伝達率 [W/m2・℃]
tr :平均放射温度 [℃]
である。
【0024】
上記式から明らかな様にPMV値は温度、湿度、放射温度等の温冷感を数値で表しており、このPMV値のスケールは、−3が「寒い」、−2が「涼しい」、−1が「やや涼しい」、0が「暑くも寒くもない」、1が「やや暖かい」、2が「暖かい」、3が「暑い」の様に温熱感覚に対応する。つまり、0が暑くも寒くもない環境、プラス側が暑く感じ、マイナス側が寒く感じる環境であることを示している。
【0025】
次に、このPMV値の具体的な算出方法について以下に述べる。
室内環境検知手段3の温度センサ3a・湿度センサ3bが検知した室内の温度(気温)ta、湿度RHが制御部4に入力される。また、活動量AL、着衣量から求めることができる衣服を通る熱損失fclは制御部4に組み込まれた記憶装置4’に予め一般的な値、例えばAL=1(met)等を記憶させておく。また、着衣外表面温度tclと人体に対する対流熱伝達率hcは、衣服を通る熱損失fclと気温taの値より計算で求めることができ、平均放射温度trは室温taとほぼ等しいとして、温度(気温)taをそのまま平均放射温度trとして代用できる。
【0026】
従って、制御部4のPMV算出手段5は、気温ta、湿度RHの入力があると、これらから水蒸気圧Paを算出し、記憶装置4’に予め記憶している活動量AL、衣服を通る熱損失fclと、これらから計算される着衣外表面温度tcl、人体に対する対流熱伝達率hcとを上記PMV算出式に代入して室内のPMV値を算出する。
【0027】
次に、上記の様に構成されたこの空気調和システムの制御動作の例を、図2のフローチャートを参照して説明する。オフィスでデスクワーク等を行う作業者が作業開始入力手段2bにより作業開始を入力すると(ステップS1)、作業時間のカウントダウンを開始する(ステップS2)。また、このとき、作業者が目標室温入力手段2aにより好みの目標温度を入力すると目標室温が設定(ステップS3)され、空気調和システム1は室内温度を目標温度にすべく運転を開始する。
【0028】
目標室温が設定(ステップS3)されると、制御部4は作業時間のカウントダウン中か否かを判断する(ステップS4)。作業時間のカウントダウン中でないと判断すれば(ステップS4のNO)、通常の空気調和システム同様、室温を目標室温にするためのみの制御が行われ(ステップS5)、作業時間のカウントダウン中であると判断すれば(ステップS4のYES)、デスクワーク等を行っている作業者の疲労度合いを推定すべく疲労度合いの推測を行う(ステップS6)。この疲労度合いの推測は、カウントされた作業時間及びPMV算出手段5から出力されるPMV値に基づいて疲労度合い推測手段6で演算される。
【0029】
図3は、上述の主観申告実験において、疲労感の尺度を1:体が疲れている〜5:どちらでもないの評価値で、1〜3までを申告したものに対し、不満をもっていると定義して作成し、疲労の溜まり具合即ち不満率のパーセンテージ(%)を平面分布で示した実験結果図である。この図より、作業時間の経過とともに疲労感は徐々に増加し、不満率が増大するが、温度が高いときより低い方が不満率は少ないことがわかる。また、不満率が高ければ高いほど疲労度合いが大きく、不満率が少なければ疲労度合いは少なくなるので、この不満率が平均的な人間の疲労度合いを示すものと考えることができる。従って、例えば、この平面分布のデータを予め記憶装置4’に入力しておけば、PMV値と作業時間の入力情報から、疲労度合い推測手段6は現在の作業状況で作業者の疲労感の不満率が何%〜何%内であるかを判断することができる。
【0030】
疲労度合いを推測すると(ステップS6)、この推定される疲労度合いが所定の疲労量を超えるか否かを判断する(ステップS7)。ここで、この所定の疲労量は、上述の平面分布を用いて予め記憶装置4’に設定値を記憶させておく。例えば、この平面分布で不満率が30%を超えるラインを所定の疲労量と設定すれば、疲労度合い推測手段6で推定した作業者の疲労度合いと不満率30%である疲労量とが比較される。
【0031】
作業者の疲労度合いが所定の疲労量を超えない場合(ステップS7のNO)には、通常の空気調和制御を行う(ステップS5)。ここで図4は、横軸がPMV値、縦軸が作業のしやすさを作業適合感という1〜5の数値で表した上記実験の主観申告実験結果である。この図において、作業適合感のピーク値はPMV値が中立(PMV=0)となるところであり、暑くも寒くもない、すなわち作業者が望む室温において最も作業しやすいと言える。従って、作業者の疲労が蓄積していない場合、作業に最も適した環境は、室温を作業者が好む室温である入力手段目標室温にするように空気調和システム1の制御を行えばよいことがわかる。また、作業者が入力した目標室温では、PMVが0とはならない場合には、PMV=0となるように空気調和制御手段8で補正を行わせることもできる。
【0032】
また、作業者の疲労度合いが所定の疲労量を超える場合(ステップS7のYES)には、この疲労感を回復するための空気調和制御を行う。ここで、図5は横軸がPMV値、縦軸が疲労度合いを疲労感の1〜5の評価値で表した上記実験での主観申告実験結果である。この疲労感が少ない、つまり疲労していないピーク値はPMV=−0.8付近であり、−1(やや涼しい)に近く、暑くも寒くもない状態よりも若干寒い環境であることがわかる。このことは、作業に適合した温熱環境と疲労を回復させる温熱環境は異なることを示し、作業者が疲労感を感じている場合は、作業に適した環境よりもPMV値がマイナス側になるように空気調和システム1の制御を行えばよいことがわかる。更により良くは、PMV=−0.8程度になるように空気調和システムの制御を行えば、作業者の疲労回復に大きく寄与することがわかる。
即ち、室内の環境状態を変数として作業者の作業適合感及び疲労感を求められるようにし、かつ、この両者において最適とされる温熱状態が異なることを利用すれば、作業または学習の効率を上げるとともに作業者の疲労を回復することができる。
【0033】
ここで、このPMV値はつまり作業者が感じる温冷感であり、体感温度という別の言葉でも表すことができる。例えば、空気温度を変化させずに、作業者に風をあてて室内の作業域のPMV値を変更させると、その作業者の体感温度も変化する。ここで、最も疲労を回復させる効果のある環境を形成するためには、室内のPMV値を−0.8にすればよく、また、作業者の体感温度に換算すると暑くも寒くもない温度より約3[deg]低い温度になる。
【0034】
従って、所定の疲労量を超える場合(ステップS7のYES)、PMV値を−0.8にするように空気調和システム1が運転される(ステップS8)。ここで、現在のPMV値はPMV算出手段5で刻々算出されるが、室内温度及び湿度は刻々変化しているため、一定値をとらないと考えられる。従って、PMV変更手段7は、現在のPMV値に関わらず、室内のPMV値を−0.8にすべく空気調和制御手段8に信号を送り、空気調和制御手段8は室内の温度及び湿度を変更するため空気調和手段9に信号を送る。
【0035】
図6は例えば現在のPMV値が0である場合に、PMVを−0.8に変更する方法である。図6の(a)に示す様にステップ状にPMVを変更させるべく空気調和システム1を運転しても良く、図6の(b)に示す様に徐々にPMV値を調整すべく、過渡的にPMV値を一定時間かけて−0.8にするように空気調和システム1を制御しても良い。更に、図6の(c)に示す様に現在のPMV値とPMV=−0.8の間を繰り返し往復させて運転するものでも良い。
【0036】
本実施の形態では、活動量、着衣量を一定と擬制しており、気流・空気温度・湿度・放射温度のみを空気調和手段9で変えることができる。従って、PMV値を−0.8にするためには、室内の温度、湿度を変化させる必要があり、例えば温度のみの変化の場合、空気調和制御手段8は、既に設定されている目標温度から3[deg]低い温度に目標室温を変更し、空気調和手段9にその信号を出力する。また、室内温度及び湿度を変化させて、室内のPMV値を−0.8にするように空気調和手段9を制御しても良い。また、湿度のみを変化させてPMV値を−0.8に変更しても良い。
更に、空気調和システム1が輻射パネル内に水またはブラインを流過させて熱交換し、輻射パネルの輻射熱を利用して空気調和を行う場合には、輻射温度を変更させてPMV値を−0.8にすることも考えられる。
【0037】
図7は例えば、現在の温度がt[deg]でありPMV=0である場合に、温度をt[deg]から3[deg]下げる方法である。つまり図6の場合と同様に、図7の(a)に示す様にステップ状に温度を下げるべく空気調和システム1を運転しても良く、図7の(b)に示す様に徐々に温度を調整すべく過渡的に一定時間かけて温度を変化させても良い。更に、図7の(c)に示す様にt[deg]とt−3[deg]の間を繰り返し往復させて運転するものでも良い。
【0038】
このPMV値を−0.8にする運転を所定時間(約120秒)行った後は作業者の疲労が回復したものと判断し、疲労度合いをリセットする(ステップS10)とともに、作業時間のカウントダウンを新たに開始する(ステップS11)。その後、再び疲労度合いを推定して(ステップS6)、推定した疲労度合いが所定の疲労量を超えると(ステップS7のYES)、再びPMV値を−0.8にする制御を行う(ステップS8)。この一連の制御即ち疲労感の評価を繰り返し、または、経過時間毎に行うことで、空気調和システム1の被空調領域内の作業者が疲労を感じなくなる作業時間が長くなり、疲労を感じた場合でもこの疲労を回復させる温熱環境を形成することができる。
【0039】
また、本実施の形態では、作業者が直接作業開始入力手段2bにより作業開始を入力しているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば本発明の空気調和システム1がオフィスや学校で用いられる場合には、作業が開始する時間を、勤務開始時刻・授業の開始時刻から予め定めることができ、これを入力して記憶装置4’に作業開始時間を記憶させておくこともでき、毎日作業開始を入力する手間を省くことができる。
【0040】
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係わる空気調和システムの制御信号の流れを示すブロック図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
図8において、3cは人工網膜チップが組み込まれ画像を検出するとともに画像の処理をすることができるイメージセンサ、3dは赤外線センサである。本実施の形態では、室内環境検知手段3は、温度センサ3a、湿度センサ3b、イメージセンサ3c、赤外線センサ3dから構成されている。
【0041】
実施の形態1では、温度センサ3a、湿度センサ3bから制御部4に入力される気温(室温)ta、平均放射温度tr、湿度RHと、記憶装置4’に記憶させた一般的な活動量AL、衣服を通る熱損失fclとからPMV値を算出した。しかし、活動量AL、衣服を通る熱損失fclは、作業毎にそれぞれ異なり、また作業者毎の個人差もあるものと考えられる。つまり、多人数が存在するような大規模空間において均一的に空調を行う場合は実施の形態1で説明したものが有効であると考えられるが、小人数の空間あるいは個人の作業空間を対象とした場合、その個人の作業空間のPMV値が重要になる。
そこで、本実施の形態では、室内環境検知手段3にイメージセンサ3c・赤外線センサ3dを設けて、イメージセンサ3cで作業空間における人の位置を検知し、その検知結果を演算処理して活動量ALを算出する。また、赤外線センサ3dから検出される熱画像等の熱移動情報から衣服を通る熱損失fclを算出し、この熱損失fclから着衣外表面温度tclと人体に対する対流熱伝達率hcを計算で求めるようにした。これらすべての値を実施の形態1で説明したPMV算出式に代入し、室内のPMV値を算出するようにしたので、作業者がいる領域のPMV値即ち温冷感により対応した空気調和システムの制御をすることができる。
【0042】
次に、上記の様に構成されたこの空気調和システムの制御動作の例を、図2のフローチャートを参照して説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0043】
本実施の形態では、活動量、空気温度、放射温度(輻射)、気流、着衣量が室内環境検知手段3の検知結果に基づいて変化する。これらの検知結果からPMV算出手段でPMV値を算出し、この算出されたPMV値及びカウントされた作業時間から疲労度合い推測手段6で作業者の疲労度合いを推測する(ステップS6)。この作業者の疲労度合いが所定の疲労量を超えると制御部4が判断した場合(ステップS7のYES)、PMV値を−0.8にするように空気調和システム1が運転される(ステップS8)。
この、PMV値を−0.8に変更する手段は、本実施の形態では空気調和手段9が室内の温・湿度を変化させて制御するのみではなく、例えば、イメージセンサ3cが、被空調領域内の作業者の位置を検出するので、その方向に吹出方向を変更し直接その作業者に風を当ててその個人の温冷感を変化させることができる。また、作業者の居住域を検出して、この方向に吹出方向を変更する制御を行うこともできる。
【0044】
具体的にこの吹き出し方向の制御は、例えば予めモデル化された実験室(教室)の温熱環境解析を行い、人間が存在する位置での温度分布及び気流の分布に基づいて行うことができる。
図9は、温熱環境解析に用いられた7(m)×7(m)×天井高3(m)の実験室(教室)のモデル図である。また、図11,図12は被験者周辺温度分布の解析結果図である。この実験室は左右対象であり中央を対称面として吸音パネル及び机を配置したものである。図10は吹出風速3(m/s)、吹出温度27(℃)であり結果として床面温度は22.5(℃)となった。このときは右側と左側の人間で温度差が生じ、右側の人間には風速0.2(m/s)以上の足元気流が生じる。図11は吹出風速2(m/s)、吹出温度26(℃)であり床面温度は23.5(℃)となった。実験室内の人間の周辺には0.15(m/s)を超える気流は存在せず上下温度分布も1.0[deg]以内に収まり、室内の温度・気流の均一状態が保たれている。
【0045】
上記の解析結果より人間の周辺で風速0.15(m/s)以下であれば、人間は風を感じることがなくその温冷感はあまり変わらず、作業者の周辺で風速0.15(m/s)以上の風を起こせば、作業者の温冷感に影響を与えることができると考えられる。従って、例えば、イメージセンサ3cが被空調領域内の作業者の位置を検出した後、その方向に吹出方向を変更し直接その作業者に吹出風速を例えば3(m/s)以上にして、作業者の周辺で風速0.15(m/s)以上の風を起こすことができれば、気流の変更によって作業者のPMV値を変更させることが可能である。
【0046】
上記のようなPMV値を変更する運転を実施の形態1と同様に所定時間(約120秒)行った後に作業者の疲労が回復したものと判断し、疲労度合いをリセットする(ステップS10)とともに、作業時間のカウントダウンを開始する(ステップS11)。その後、再び疲労度合いを推定して(ステップS6)、推定した疲労度合いが所定の疲労量を超えると(ステップS7のYES)、PMV値を−0.8にする制御を行う(ステップS8)。実施の形態1同様にこの一連の制御即ち疲労感の評価を繰り返し、または、経過時間毎に行うことで、空気調和システム1の被空調領域内の作業者が疲労を感じなくなる作業時間が長くなり、疲労を感じた場合でもこの疲労を回復させる温熱環境を形成することができる。
【0047】
実施の形態3.
図12は本発明の実施の形態3に係わる空気調和システムの制御信号の流れを示すブロック図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
図12において、2cは着衣量を入力する着衣量入力手段、2dは性別を入力する性別入力手段である。入力手段2は、目標室温入力手段2a、作業開始入力手段2b、着衣量入力手段2c、性別入力手段2dから構成されている。
【0048】
実施の形態1では、温度センサ3a、湿度センサ3bから制御部4に入力される気温(室温)ta、平均放射温度tr、湿度RHと、記憶装置4’に記憶させた一般的な活動量AL、衣服を通る熱損失fclとからPMV値を算出した。しかし、衣服を通る熱損失fclは被空調領域内の着衣量毎にそれぞれ異なるものと考えられる。つまり、多人数が存在するような大規模空間において均一的に空調を行う場合は実施の形態1で説明したものが有効であると考えられるが、小人数の空間あるいは個人の作業空間を対象とした場合、その個人の着衣量を入力することでより正確にPMV値を算出することができる。
そこで、本実施の形態では、入力手段2に着衣量入力手段2cを設けて、作業者が着衣量を入力することにより、この信号が制御部4に入力されて、衣服を通る熱損失fcl、着衣外表面温度tclを計算しPMV値を算出するようにした。
【0049】
また、温冷感(PMV値)は男性・女性の別(性差)により異なると考えられる。男性よりも女性の方が敏感であり、快適と感じる体感温度範囲が狭く、女性の温冷感1℃くらいの幅は男性の5℃くらいの幅に相当すると考えられる。つまり作業がやり易く快適と感じる体感温度が男性は20〜25℃くらいに対して、女性は24〜25℃くらいである。従って、例えば、被空気調和領域内に女性又は男性しかいない場合、性別入力手段2dで、男性・女性を入力することで、例えば女性の場合は快適と感じる体感温度範囲が狭いことを考慮して不満率20%を超えたらPMVを−0.8にするというように空気調和制御手段8の制御方法を変更させることができる。
【0050】
実施の形態4.
図13は本発明の実施の形態4に係わる空気調和システムの制御信号の流れを示すブロック図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
実施の形態1では、目標とするPMV値を変更する空気調和制御によって被空調領域内の作業者の疲労を回復させているが、温熱環境のみの環境変化で作業者の疲労を回復させるのとは別に、本実施の形態では作業者自身に休息を促す警告手段10を備えたものである。
従って、作業者の疲労が所定の疲労量を超えた場合(図2のステップS7のYES)、PMV値を−0.8にする空気調和制御を行うとともに警告手段10で作業者に所定の疲労量を超えていることを知らせる警告を行う。この警告は、具体的にはランプを点灯させる、または、ブザーを鳴らす等で作業者の視覚または聴覚に訴えることで行う。
【0051】
【発明の効果】
以上の発明から明らかなように本発明に係わる空気調和システムの制御装置は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、前記室内環境検知手段の検知結果に基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0052】
また、本発明に係わる空気調和システムの制御装置は、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とに基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いをこの作業者の温冷感及び作業時間に基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0053】
また、本発明に係わる空気調和システムは、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測する疲労度合い推測手段と、この疲労度合い推測手段により推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いをこの作業者の温冷感及び作業時間から推定し、この推定した疲労度合いに基づいて、この作業者の温冷感及び作業時間に基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0054】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内のPMV値を下げることとしたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0055】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内の温度、湿度、または放射温度のうちの少なくとも1つを下げることとしたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0056】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、室内の気流の風速を上げる、または、風向を変えることとしたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0057】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段を、所定時における室内のPMV値とこのPMV値から一定値だけ減じた値の間で往復制御するようにしたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0058】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記室内環境検知手段が検知する室内の環境状態は温度、湿度、放射温度、及び気流のうちの少なくとも1つ以上であるものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0059】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記疲労度合い推測手段により推測される室内の人間の疲労度合いを、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果から算出したPMV値に基づいて推測したものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いを室内のPMV値及び作業者の作業時間から推定し、この推定した疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0060】
また、本発明に係わる空気調和システムは、前記空気調和システムを制御する制御手段は、所定時間室内のPMV値を−0.5〜−1.5にしたものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いを室内のPMV値及び作業者の作業時間から推定し、この推定した疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させるために所定時間室内のPMV値をマイナス側に変更制御する空気調和システムの制御装置を提供することができる。
【0061】
また、本発明に係わる空気調和システムは、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御したものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いをこの作業者の温冷感及び作業時間に基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成することができる。
【0062】
また、本発明に係わる空気調和システムは、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測し、この推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御したものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いをこの作業者の温冷感及び作業時間に基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせ、または、回復させる温熱環境を形成することができる。
【0063】
さらに、本発明に係わる空気調和システムは、空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における温熱環境状態を変数として室内の人間の作業適合感および疲労度合いを推測し、この人間の作業適合感に適した温熱環境と疲労度合いに適した温熱環境とが異なることに基づき前記空気調和システムを制御したものである。この結果、室内でデスクワークや勉強などを行う際に、被空調領域内の作業者の疲労度合いをこの作業者の温冷感及び作業時間から推定し、この推定した疲労度合いに基づいて、この作業者の疲労の蓄積を少なくさせるとともに作業・学習効率を向上させる温熱環境を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1の構成を示す空気調和システムの制御信号の流れを示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施形態1の構成を示す空気調和システムの制御動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施形態1に係わる疲労感の不満率を表した実験結果である。
【図4】 この発明の実施形態1に係わる温熱環境と作業のしやすさとの関係を表した実験結果である。
【図5】 この発明の実施形態1に係わる温熱環境と疲労度合いとの関係を表す実験結果である。
【図6】 この発明の実施形態1の構成を示すPMV値の変更動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 この発明の実施形態1の構成を示す温度の変更動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 この発明の実施形態2の構成を示す空気調和システムの制御動作を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施形態2に係わる7(m)×7(m)×天井高3(m)の実験室(教室)のモデル図である。
【図10】 この発明の実施形態2に係わる被験者周辺温度分布の解析結果図である。
【図11】 この発明の実施形態2に係わる被験者周辺温度分布の解析結果図である。
【図12】 この発明の実施形態3の構成を示す空気調和システムの制御動作を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施形態4の構成を示す空気調和システムの制御動作を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 空気調和システム、 2 入力手段、 2a 目標室温入力手段、 2b作業開始入力手段、 2c 着衣量入力手段、 2d 性別入力手段、 3 室内環境検知手段、 3a 温度センサ、 3b 湿度センサ、 3c イメージセンサ、 3d 赤外線センサ、 4 制御部、 4’ 記憶装置、 5 PMV算出手段、 6 疲労度合い推測手段、 7 PMV変更手段、 8 空気調和制御手段、 9 空気調和手段、 10 警告手段。

Claims (13)

  1. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、前記室内環境検知手段の検知結果に基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和システムの制御装置。
  2. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とに基づいて室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和システムの制御装置。
  3. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知する室内環境検知手段と、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測する疲労度合い推測手段と、この疲労度合い推測手段により推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする空気調和システムの制御装置。
  4. 前記疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段は、室内のPMV値を下げるようにしたことを特徴とする請求項1〜3記載の空気調和システムの制御装置。
  5. 前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段は、室内の温度、湿度、または放射温度のうちの少なくとも1つを下げるようにしたことを特徴とする請求項1〜3記載の空気調和システムの制御装置。
  6. 前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段は、室内の気流の風速を上げる、または、風向を変えるようにしたことを特徴とする請求項1〜3記載の空気調和システムの制御装置。
  7. 前記疲労度合いを少なくするように前記空気調和システムを制御する制御手段は、所定時における室内のPMV値とこのPMV値から一定値だけ減じた値の間で往復制御することを特徴とする請求項1〜3記載の空気調和システムの制御装置。
  8. 前記室内環境検知手段が検知する室内の環境状態は温度、湿度、放射温度、及び気流のうちの少なくとも1つ以上であることを特徴とする請求項1〜7記載の空気調和システムの制御装置。
  9. 前記疲労度合い推測手段により推測される室内の人間の疲労度合いは、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果から算出したPMV値に基づいて推測したことを特徴とする請求項3記載の空気調和システムの制御装置。
  10. 前記空気調和システムを制御する制御手段は、所定時間室内のPMV値を−0.5〜−1.5にすることを特徴とする請求項4または9記載の空気調和システムの制御装置。
  11. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境検知手段の検知結果とから室内の人間の疲労度合いの蓄積を少なくするように前記空気調和システムを制御することを特徴とする空気調和システムの制御方法。
  12. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における人間の作業開始からの経過時間と前記室内環境の検知結果とから室内の人間の疲労度合いを推測し、この推測した人間の疲労度合いに基づき前記空気調和システムを制御したことを特徴とする空気調和システムの制御方法。
  13. 空気調和システムが設置された室内の環境状態を検知し、該室内における温熱環境状態を変数として室内の人間の作業適合感および疲労度合いを推測し、この人間の作業適合感に適した温熱環境と疲労度合いに適した温熱環境とが異なることに基づき前記空気調和システムを制御したことを特徴とする空気調和システムの制御装置。
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