JP4196452B2 - クラッチ倍力装置用エキゾーストカバー - Google Patents

クラッチ倍力装置用エキゾーストカバー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクラッチ倍力装置に係り、特に、エアにより作動するパワーシリンダの圧力室や大気圧室を大気に連通する排気通路から水やごみ等が侵入することを防止するために設けられたエキゾーストカバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先ず、一般的なクラッチ倍力装置の構成について簡単に説明する。図7は半自動クラッチ式クラッチ装置のクラッチ操作装置として用いられるクラッチ倍力装置の一例を示すもので、このクラッチ倍力装置は、パワーシリンダ2と、ハイドロリックシリンダ4と、コントロールバルブ6とを備えている。
【0003】
パワーシリンダ2は、シリンダシェル8内に摺動自在に嵌合されたパワーピストン10を備えており、このパワーピストン10がシリンダシェル8内を圧力室12と大気圧室14とに区画している。パワーピストン10の軸心部の大気室14側にはピストンロッド16が固定されて一体的に進退動する。
【0004】
ハイドロリックシリンダ4は、シリンダシェル8の開口部を閉塞するメインハウジング18に一体に形成されたシリンダボディ20に設けられている。シリンダボディ20のシリンダ孔20a内にフリーピストン22およびハイドロリックピストン24が摺動可能に配置され、その間に、スプリング23が配設されて両ピストン22,24を互いに逆方向へ付勢している。これらフリーピストン22とハイドロリックピストン24は、シリンダ孔20a内を液圧室26、中間室28および大気室30に区画している。
【0005】
コントロールバルブ6は、メインハウジング18およびバルブハウジング29に形成されたバルブ孔31内に設けられている。バルブ孔31には、バルブリフタ32が摺動自在に嵌合している。このバルブリフタ32は、バルブ孔31内を液圧室34、排気室35および変圧室36に区画しており、変圧室36内に配置されたスプリング37によって常時液圧室34側へ付勢されている。また、このバルブリフタ32内には通路32aが形成されており、この通路32aの一端がバルブリフタ32の変圧室36側の先端に開口し、他端は排気室35内に開口している。前記バルブ孔31のバルブハウジング29側には、弁体40が収容されている。この弁体40は前記バルブリフタ32と対向しており、コントロールバルブ6の非作動時にはスプリング42によって付勢されて弁座44に着座している。弁体40が弁座44に着座している状態では、前記変圧室36と、管路48を介してエアタンク46に接続されている圧縮エア供給ポート50との間を遮断している。
【0006】
前記排気室35を外部に連通する排気通路51には、パワーシリンダ2の大気圧室14内に水やごみ等が侵入することを防止するためエキゾーストカバー90が設けられている。このエキゾーストカバー90は、図8および図9に拡大して示すように、軸心を貫通する内部通路91aが形成されたカバー本体91と、このカバー本体91の一方の端部寄り(図8の上方)に、通路穴92aを有する環状のプレート92を介して固定されたキャップ93と、前記カバー本体91の上端に形成された弁座91bに着座して内部通路91aの上部開口を開閉する弁体94と、この弁体94を弁座91b方向へ付勢するスプリング95と、スプリング95および弁体94を保持する弁体ホルダ96等から構成されている。
【0007】
前記カバー本体91、プレート92およびキャップ93は、金属製であり、カバー本体91の外周溝に環状のプレート92の円筒部をかしめて固定した後、カバー本体91の弁座91bに着座する弁体94、スプリング95および弁体ホルダ96をカバー本体91に組み込み、その後、キャップ93をかぶせ、キャップ93の外周を環状プレート92にかしめることにより組み立てられる。
【0008】
また、カバー本体91には、前記弁座91bと逆の端部の外周に雄ねじ91cが形成されており、この雄ねじ91cを前記メインハウジング18に形成された排気通路51内に螺合することにより、このエキゾーストカバー90が固定されている。カバー本体91の中間の外周面には六角形の操作部91dが形成されており、この操作部91dをスパナ等により回転操作することによってエキゾーストカバー90を螺合固定する。この従来のエキゾーストカバー90のカバー本体91に形成されている操作部91dは、図9に示すように、前記キャップ93の外径よりも小さくなっている。
【0009】
コントロールバルブ6の液圧室34は、メインハウジング18内に形成した通路52によってハイドロリックシリンダ4の液圧室26に連通し、このハイドロリックシリンダ4の液圧室26は、メインハウジング18内に形成した通路54によって入口ポート56に連通している。
【0010】
前記パワーピストン10のピストンロッド16は、シリンダ孔20a内に嵌着されたガイドブロック58を貫通し、さらにフリーピストン22を貫通してハイドロリックピストン24の一方の端面に当接している。また、このハイドロリックピストン24の大気室30側の端面には、クラッチ操作用のプッシュロッド60が当接している。このプッシュロッド60の他端(図7の右端)は図示しないクラッチアウターレバーに連結されている。
【0011】
コントロールバルブ6の圧縮エア供給ポート50は、管路48を介してエアタンク46に接続されており、変圧室36は、管路68を介してダブルチェックバルブ70の一方のインレットポート70aに接続されている。このダブルチェックバルブ70の他方のインレットポート70bは、管路72、電磁切換弁74および管路76を介してエアタンク46に接続されている。また、ダブルチェックバルブ70のアウトレットポート70cは、管路78を介してパワーシリンダ2の圧力室12に接続されている。
【0012】
さらに、メインハウジング18の入口ポート56は、クラッチペダル82の操作によって作動されるマスタシリンダ84の出力圧室84aに、管路80を介して接続されている。
【0013】
なお、前記電磁切換弁74はコントローラ77によって制御されるようになっており、電磁切換弁74の一方の位置(非作動位置)では、パワーシリンダ2の圧力室12と大気圧室14とを、管路78、ダブルチェックバルブ70および管路72と、管路75およびメインハウジング18の排気入口18aを介して接続し、作動位置に切換えられると、パワーシリンダ4の圧力室12を大気圧室14から遮断するとともに、管路76を介してエアタンク46に接続する。
【0014】
この半自動クラッチ装置のクラッチ倍力装置は以下のように作動する。マニュアル操作の場合には、クラッチペダル82を踏み込むと、マスタシリンダ84の出力圧室84aの液体が、入口ポート56から通路54を通ってハイドロリックシリンダ4の液圧室26に圧送され、さらに通路52を介してコントロールバルブ6の液圧室34に送られる。従って、フリーピストン22が図7の右方へ移動されるとともに、バルブリフタ32が図の右方へ押出される。
【0015】
バルブリフタ32が移動すると、このバルブリフタ32の先端が弁体40に当接してリフタ内の通路32aが閉塞され、さらに移動して弁体40を押し開く。弁体40が弁座44から離座すると、圧縮エア供給ポート50と変圧室36とが連通する。すると、エアタンク46の圧縮エアが、変圧室36からダブルチェックバルブ70を経てパワーシリンダ2の圧力室12に供給される。この圧力室12に供給された圧縮エアが、パワーピストン10を図7の右方へ移動させる。パワーピストン10が前進すると、それに伴ってピストンロッド16およびハイドロリックピストン24が図の右方へ移動し、クラッチ操作用プッシュロッド60を前進させる。このクラッチ操作用プッシュロッド60の前進によって、図示しないクラッチアウターレバーが作動してクラッチを切る。
【0016】
クラッチペダル82の踏力を解除すると、液圧室34の圧力が低下して、バルブリフタ32はスプリング37によって図7の状態に復帰する。すると、バルブリフタ32内の通路32aが開放し、変圧室36はこの通路32aを経て排気室35およびエキゾーストカバー90を介して大気に連通され、パワーシリンダ2の圧力室12内のエアをダブルチェックバルブ70、コントロールバルブ6の変圧室36を経て大気に放出させる。すると、パワーピストン10、ピストンロッド16、ハイドロリックピストン24およびプッシュロッド60は、図7の状態に復帰し、クラッチアウターレバーが復帰してクラッチを再び接続する。
【0017】
また、クラッチの操作が自動的に行なわれる場合には、コントローラ77によって電磁切換弁74を切換え、エアタンク46を電磁切換弁74およびダブルチェックバルブ70を介してパワーシリンダ2の圧力室12に接続し、エアタンク46の圧縮エアをパワーシリンダ2の圧力室12に供給してパワーピストン10を図の右方へ作動させ、前記マニュアルの場合と同様にクラッチ操作用のプッシュロッド60によってクラッチアウターレバーを作動させてクラッチを切る。また、コントローラ77によって電磁切換弁74を逆に切換えると、パワーシリンダ2の圧力室12は、ダブルチェックバルブ70、電磁切換弁74、管路75および排気入口18aを介して大気圧室14に接続され、圧力室12内のエアは、一度大気圧室14に導入されてパワーピストン10の戻りを速くした後、メインハウジング18内に形成された通路79等を通り、エキゾーストカバー90を介して大気に排出される。パワーピストン10が戻ることにより、クラッチ操作用のプッシュロッド60が戻ってクラッチが接続される。
【0018】
前述のようなクラッチ倍力装置に設けられた従来のエキゾーストカバー90は、部品点数が多く、構造が複雑であり、しかも、かしめ等の加工が必要なためコスト高であるという問題があった。また、クラッチ倍力装置のハウジング18に組付ける際に、ねじ込み操作を行なう六角形の操作部91dがキャップ93の外径よりも小さいので、自動組立ができないという問題もあった。このような従来の構成で操作部91dを大きくすると、キャップ93のかしめ加工ができず、しかも重量も重くなってしまうという欠点があった。そこで、本発明の発明者は、このような課題を解決するために、新規な構成のクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーを発明し、既に出願した(特願平9−267880号)。
【0019】
図10は前記出願に係るクラッチ倍力装置用エキゾーストカバー100の縦断面図、図11はその平面図である。このエキゾーストカバー100は、ほぼ円筒状のカバー本体102と、このカバー本体102の端部に直接嵌着されるキャップ104と、キャップ104内に収容された弁体106およびスプリング108とを備えている。
【0020】
カバー本体102は、軸心を貫通する内部通路102aが形成された円筒状をしており、その外周面の長手方向ほぼ中央に六角形の操作部102bが形成されている。この操作部102bは、図11に示すように、その平行面間の距離L1 がキャップ104の外径D1 よりも大きくなっている。操作部102bの一方の側部(図10の上部102c)は外面が小径になり、他方(図10の下部102d)の外面には雄ねじが形成されている。そして前記小径部102cの先端にキャップ104を装着するための係合凹部102eが形成されている。
【0021】
キャップ104は、外周壁104aの内側に所定の空隙104bを隔てて内壁104cが形成されている。この内壁104cは、円周方向等間隔で、一定の幅の切欠き104eが形成されており、内壁104cの内側の空間104fと内外壁104a,104cの間の空隙104bとを連通している。この内外壁104a,104cの間の空隙104bは、キャップ104の一方の端面(図10の下側の端面)から外部に開放されており、内壁104cの内側の空間104f、内壁104cの切欠き104eおよび内外壁104a,104cの間の空隙104bを介して、カバー本体102の内部通路102aを大気に連通できるようになっている。前記内壁104cの切欠かれていない部分の先端にそれぞれ、前記カバー本体102の小径部102c先端に形成されている係合凹部102eに嵌入する係合爪104gが形成されている。
【0022】
カバー本体102の一端に嵌着されたキャップ104の内部に、弁体106およびこの弁体106を付勢するスプリング108が収容されている。弁体106は、スプリング108に押されてカバー本体102の端面の弁座102fに着座しており、エア排出時には、そのエアによって弁体106が押し開かれる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
この図10および図11に示すエキゾーストカバーは、前記図8および図9に示す構成のエキゾーストカバーと比べて、部品点数が少なく、構造が簡単であり、しかも、かしめ等の加工が不要で組立が極めて容易である。従って、大幅なコストダウンを達成することができ、また、軽量化を達成することもできる。さらに、カバー本体102に形成された操作部102bが、キャップ104の外径D1 よりも拡大されているので、組立の自動化が可能であり、組立性が向上する等の優れた効果を奏することができる。
【0024】
しかしながら、図10に示すエキゾーストカバー100の構成では、カバー本体102の係合凹部102eにキャップ104の係合爪104gを係合させることにより両者102,104を結合しているが、特にカバー本体102やキャップ104を樹脂製にした場合、この結合構造では結合力が弱いため、キャップ104に外力が作用すると、キャップ104が傾いて外れてしまうおそれがあった。また、キャップ104の外周壁104aが薄肉であるため、物が当たる等の衝撃によって破損してしまう場合があった。さらに、キャップ104をカバー本体102に取付ける前の状態では、弁体106およびスプリング108はキャップ104と別体で分離しているので、組付け性が良くないという問題もあった。
【0025】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、キャップに外力が加わった場合にも、カバー本体から外れてしまうおそれがなく、また、外周壁が破損するおそれがなく、しかも、組立性の優れたクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーを提供することを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーは、エアで作動するパワーシリンダの圧力室および大気圧室、またはこれら両室のいずれか一方を大気に連通する排気通路に装着され、この排気通路に連通する内部通路が形成されるとともに、外周面に係合溝が形成されたカバー本体と、このカバー本体の係合溝に係合する係合爪を有するとともに、前記カバー本体の内部通路を、内部に形成された空隙を介して大気に開放可能なキャップと、このキャップ内に収容され、カバー本体の内部通路を開閉可能な弁体と、この弁体を閉側に付勢するスプリングとを備えたクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーにおいて、
カバー本体の外面に外方へ突出した操作部を設けるとともに、前記係合溝をこの操作部に近接して形成し、前記キャップの係合爪側端面を操作部の端面に当接するかまたは接近した状態で配置することにより、カバー本体に嵌着したキャップが傾いた際に、キャップの端面を操作部の端面に当接させて傾斜を規制し、かつ、前記キャップの外壁内周面に複数個所の厚肉部を形成し、この厚肉部に前記係合爪を設けるとともに、前記厚肉部間に形成された薄肉部の内側を、カバー本体の内部通路を外部に連通する連通路としたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1ないし図4は本発明の一実施の形態に係るクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーを示すもので、図1は正面図、図2は平面図、図3は縦断面図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。このエキゾーストカバー200は、ほぼ円筒状のカバー本体202と、このカバー本体202の端部に直接嵌着されるキャップ204と、キャップ204内に収容された弁体206およびスプリング208とを備えている。なお、このエキゾーストカバー200は、クラッチ倍力装置や半自動クラッチまたは全自動クラッチ式クラッチ装置のクラッチ操作装置として用いられるクラッチ倍力装置等に適用される。また、エアで作動するパワーシリンダの排気通路を有するクラッチ倍力装置であれば、どのような構造のものでも適用可能である。
【0028】
カバー本体202は、ほぼ円筒状をしており、軸心を貫通する内部通路202aが形成されている。このカバー本体202の外周面には、その長手方向のほぼ中央部に六角形の操作部202bが形成されている。この六角形の操作部202bは、図2に示すように、その平行面間の距離L2 がキャップ204の外径D2 とほぼ一致している。六角形の操作部202bの上部側に隣接して、キャップ204を装着するための環状の係合溝202cが形成されている。そして、操作部202bの下方側の外面には雄ねじ202dが形成されている。
【0029】
キャップ204は、外壁が上部の小径部204aと下部の大径部204bとから成っており、この大径部204bの内面側に、三ケ所の厚肉部204cが形成されている(図3および図4参照)。これら厚肉部204cの先端(下端)に内方へ突出する係合爪204dが形成されている。各厚肉部204cの中間は薄肉部204eであり、その内周側が空隙205になっている。これら各薄肉部204eの下端には、円弧状の切欠き204fが形成されており(図1参照)、このキャップ204を前記カバー本体202に取付けた際に、キャップ204内部の前記空隙205を外部に連通できるようになっている。
【0030】
キャップ204の底部204g(図3の上方)には、外壁の小径部204aの内周面に対して一定の間隙を隔てて、円筒状の内壁204hが設けられている。この内壁204hの先端には、内周側を向いた環状の係合突起204iが形成されている。
【0031】
キャップ204の内部に収容される弁体206は、カバー本体202の上端に形成された弁座202eに着座するシート部206aの背後(図3の上方)に小径の円筒部206bが形成されており、この円筒部206bの上端に外周側を向いた環状の係合突起206cが形成されている。弁体206のこの円筒部206bを前記キャップ204の円筒状内壁204hに挿入すると、キャップ204の内向き係合突起204iと弁体206の外向き係合突起206cとが互いに係合して弁体206がキャップ204から脱落しないようになっている。そして、弁体206が作動時にキャップ204に対して進退動する際には、弁体206の小径円筒部206bが、キャップ204の内壁204hの係合突起204iによって案内される。この弁体206を弁座202eに着座させるシートスプリング208は、キャップ204の底面204gと弁体206の前記シート部206aの背面との間に配置される。
【0032】
前記構成のエキゾーストカバー200は、カバー本体202とキャップ204が樹脂製であり、組み立てる際には、キャップ204の底部204g側にシートスプリング208を配置し、弁体206のシート部206aによってこのシートスプリング208の一端を押さえつつ、小径の円筒部206bの先端をキャップ204の円筒状の内壁204h内に挿入する。このようにして、キャップ204と、シートスプリング208および弁体206を一体にした状態で、キャップ204の係合爪204dをカバー本体202の係合溝202cに嵌着させて、キャップ204をカバー本体202に取付ける。そして、このエキゾーストカバー200は、カバー本体202の外面に形成された六角形の操作部202bをスパナ等により回転操作することによって前記ハウジング18(図7参照)の排気通路51内に螺合固定される。
【0033】
前記エキゾーストカバー200は、非作動時はシートスプリング208によって弁体206が図3の下方へ付勢され、弁体206のシート部206aが弁座202cに着座してカバー本体202の内部通路202aを閉塞している。また、エア排出時には、その排出されるエアが弁体206を押し上げて開放し、キャップ204内に入り、さらに、キャップ204の薄肉部204e内の空隙205および円弧状の切欠き204fを通って外部に放出される。
【0034】
カバー本体202の係合溝202cは、前記図10に示すものと異なり六角形の操作部202bに隣接して設けられているので、キャップ204の係合爪2204d側端面204jが、カバー本体202の操作部202cの端面202f(上面)に当接するかまたは極めて接近した状態であり、キャップ204に外力が作用して傾きそうになった場合でも、係合爪204dの端面204jが操作部202bの端面202fに当たってストッパとなるので、両者の係合部204d、202cにそれ以上力が加わることがなく、外れてしまうことを防止することができる。また、キャップ204の係合爪204dが形成されている部分204cは肉厚になっているので、係合爪204cの強度が高く変形しにくいため、カバー本体202の係合溝202cから外れにくい。
【0035】
さらに、キャップ204の大径部204bを前記係合爪204dが形成された厚肉部204cと、これら厚肉部204cの中間に配置された薄肉部204eから構成してあり、薄肉部204eの内部側の空隙205でエアの排気通路を確保するとともに、厚肉部204cにより強度を向上させ、外部からの衝撃で破損することを防止することができる。また、キャップ204内に弁体206およびシートスプリング208を組込んで一体にした状態で、キャップ204をカバー本体202に組み付けるので、組立性が向上する。
【0036】
図5は第2の実施の形態にかかるクラッチ倍力装置の縦断面図、図6はそのエキゾーストカバー300を拡大して示す図である。このクラッチ操作装置は、パワーシリンダ302と、中継シリンダ304と、ストロークシリンダ306およびコントロールバルブ308を備えており、パワーシリンダ302の圧力室310内に導入された圧縮エアによりパワーピストン312を作動させ、このパワーピストン312の出力を中継シリンダ304を介してクラッチ操作用プッシュロッド(図示せず)に伝達し、このクラッチ操作用プッシュロッドに連結されたクラッチアウターレバー(図示せず)を作動させることによりクラッチの断接を行なうようになっている。
【0037】
この実施の形態については、クラッチ操作装置の構成の詳細な説明は省略し、エキゾーストカバー300の構成についてだけ説明する。このエキゾーストカバー300は、前記実施の形態のカバー本体202に相当する部分(以下カバー本体と呼ぶ)320がシリンダボディ314に一体に設けられている。シリンダボディ314と一体のカバー本体320には、平坦な取り付け面320aに隣接して環状の溝320bが形成され、さらにその先端にやや大径の取り付け部320cが形成されている。一方、キャップ322、弁体324およびセットスプリング326は前記実施の形態にかかるエキゾーストカバー200とほぼ同一の構成を有している。
【0038】
この実施の形態では、カバー本体320をシリンダボディ314と一体に設けたので、別体でしかもねじ部202dを有している前記構成のカバー本体202と比べて極めて低コストである。また、カバー本体320をねじ込む工程が不要なので、工数が低減でき組付け性が優れている。さらに、組付けはキャップ322を嵌着するだけなので、工具により回転させる工程が必要がなく、スペースの小さい場所にも設置することができる。なお、この構成では、キャップ322の円筒状の内壁322aの先端と弁体324の小径の円筒部324aには係合突起が設けられていないが、図3に示す構成と同様に両者に係合突起を設けるようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、エアで作動するパワーシリンダの圧力室および大気圧室、またはこれら両室のいずれか一方を大気に連通する排気通路に装着され、この排気通路に連通する内部通路が形成されるとともに、外周面に係合溝が形成されたカバー本体と、このカバー本体の係合溝に係合する係合爪を有するとともに、前記カバー本体の内部通路を、内部に形成された空隙を介して大気に開放可能なキャップと、このキャップ内に収容され、カバー本体の内部通路を開閉可能な弁体と、この弁体を閉側に付勢するスプリングとを備えたクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーにおいて、
カバー本体の外面に外方へ突出した操作部を設けるとともに、前記係合溝をこの操作部に近接して形成し、前記キャップの係合爪側端面を操作部の端面に当接するかまたは接近した状態で配置することにより、カバー本体に嵌着したキャップが傾いた際に、キャップの端面を操作部の端面に当接させて傾斜を規制し、かつ、前記キャップの外壁内周面に複数個所の厚肉部を形成し、この厚肉部に前記係合爪を設けるとともに、前記厚肉部間に形成された薄肉部の内側を、カバー本体の内部通路を外部に連通する連通路としたことにより、キャップに外力が作用して傾きそうになった場合でも、キャップの係合爪側端面が操作部の端面に当たるので、キャップが傾斜してはずれることを防止することができる。さらに、係合爪の強度を向上させて係合爪をカバー本体の係合溝から外れにくくすることができ、しかも、キャップの外壁部の破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るエキゾーストカバーの正面図である。
【図2】前記エキゾーストカバーの平面図である。
【図3】前記エキゾーストカバーの縦断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】第2の実施の形態にかかるエキゾーストカバーを備えたクラッチ倍力装置の縦断面図である。
【図6】前記エキゾーストカバーの拡大図である。
【図7】従来のエキゾーストカバーを備えたクラッチ倍力装置の縦断面図である。
【図8】前記エキゾーストカバーの縦断面図である。
【図9】前記エキゾーストカバーの平面図である。
【図10】先の出願にかかるエキゾーストカバーの縦断面図である。
【図11】前記エキゾーストカバーの平面図である。
【符号の説明】
2 パワーシリンダ
12 圧力室
14 大気圧室
51 排気通路
200 エキゾーストカバー
202 カバー本体
202a 内部通路
202b 操作部
202c 係合溝
202f 操作部の端面
204 キャップ
204c 厚肉部
204d 係合爪
204e 薄肉部
204j キャップの端面
204h キャップの内壁
204i 係合突起
205 薄肉部の内側
206 弁体
206b 弁体の円筒部
206c 弁体の係合突起
208 スプリング
314 クラッチ倍力装置のボディ

Claims (3)

  1. エアで作動するパワーシリンダの圧力室および大気圧室、またはこれら両室のいずれか一方を大気に連通する排気通路に装着され、この排気通路に連通する内部通路が形成されるとともに、外周面に係合溝が形成されたカバー本体と、このカバー本体の係合溝に係合する係合爪を有するとともに、前記カバー本体の内部通路を、内部に形成された空隙を介して大気に開放可能なキャップと、このキャップ内に収容され、カバー本体の内部通路を開閉可能な弁体と、この弁体を閉側に付勢するスプリングとを備えたクラッチ倍力装置用エキゾーストカバーにおいて、
    カバー本体の外面に外方へ突出した操作部を設けるとともに、前記係合溝をこの操作部に近接して形成し、前記キャップの係合爪側端面を操作部の端面に当接するかまたは接近した状態で配置することにより、カバー本体に嵌着したキャップが傾いた際に、キャップの端面を操作部の端面に当接させて傾斜を規制し、かつ、前記キャップの外壁内周面に複数個所の厚肉部を形成し、この厚肉部に前記係合爪を設けるとともに、前記厚肉部間に形成された薄肉部の内側を、カバー本体の内部通路を外部に連通する連通路としたことを特徴とするクラッチ倍力装置用エキゾーストカバー。
  2. 前記キャップの内部に、前記厚肉部及び薄肉部が設けられた外周壁と間隙を隔てて円筒状の内壁を形成し、弁体に形成した円筒部をこの内壁に嵌合させ、かつ、これら内壁と円筒部にそれぞれ抜け止めを行う係合突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ倍力装置用エキゾーストカバー
  3. 前記カバー本体を、クラッチ倍力装置のボディに一体的に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のクラッチ倍力装置用エキゾーストカバー。
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