JP4194009B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動列車停止装置(ATSーP装置)等に使用される車両制御装置、地上装置及び車上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ATSーP装置では、1つの閉塞区間に複数の地上子が配置される。これらの地上子は、信号現示情報や位置情報等を制御電文として車上側に送信する。車上側では、地上子から制御電文を受信する。受信した制御電文の内容が停止現示のとき、停止パターンを生成し、この停止パターンに従って車両を制御する。受信する制御電文の内容が現示アップしたとき、前に発生した停止パターンを、現示アップに対応した停止パターンに更新する。
【0003】
ところが、車上側では、前方の地上子から制御電文を受信するまでは現示変化を検知できない。このため、現示変化に即応して停止パターンを更新することができない。また、現示変化を早急に知るためには、地上子の配置間隔を狭めなければならず、多くの地上子が必要になる。
【0004】
このような問題点の解決を目的とした公知文献として、特開平9−175396号公報がある。この公報に開示された公知技術では、中央装置に地上送信器が設けられ、閉塞区間に地上子が配置される。地上送信器は、信号現示などの情報に基づいて制御電文を生成し、生成した制御電文を地上子に供給する。地上子は、供給された制御電文を車上側に送信する。車上側では、地上子から制御電文を受信し、受信した制御電文の内容が停止現示のとき、停止パターンを生成する。
【0005】
地上側には、車両検知用送信器が設けられる。車両検知用送信器は、軌道回路に軌道電流を供給し、供給する軌道電流の電気的要素を閉塞区間の現示変化に応じて変化させる。車上側では、軌道回路に流れる軌道電流を受信し、受信した軌道電流の電気的要素の変化に基づいて現示アップを検知する。現示アップを検知したとき、上述の停止パターンを更新する。
【0006】
上述した公知技術では、地上子は、その時の信号現示に応じた制御電文を車上側に送信しなければならない。このため、中央装置における地上送信器が、その時の信号現示に基づいて制御電文を生成し、生成した制御電文をケーブルや中継器等により地上子に供給していた。従って、ケーブルや中継器等が必要になり、設備コストが高くなる。
【0007】
上述のように、地上子は、その時の信号現示により内容の異なる制御電文を車上側に送信する。このような地上子は、有電源地上子により構成しなければならない。有電源地上子には、電源を供給する設備が必要であり、設備コストが更に高くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、信号現示が停止現示から現示アップしたとき、停止パターンに従った車両制御を即座に解除し得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することである。
【0009】
本発明のもう一つの課題は、地上子の個数を削減し得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することである。
【0010】
本発明のもう一つの課題は、地上子のためのケーブルや中継器等が不要な車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの課題は、地上子が無電源地上子で構成され得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る車両制御装置は、地上装置と、車上装置とを含む。
【0013】
前記地上装置は、地上子と、地上信号処理部とを含む。前記地上子は、閉塞区間の閉塞境界から距離を隔てて設置され、前記閉塞境界に基づいた距離情報を有する。前記地上信号処理部は、前記閉塞区間の信号現示に対応する現示信号を生成して前記閉塞区間の軌道回路に供給する。
【0014】
前記車上装置は、第1の車上子と、第2の車上子と、車上信号処理部とを含む。前記第1の車上子は、前記閉塞区間の軌道回路に流れる前記現示信号を受信する。前記第2の車上子は、前記地上子と結合したとき、前記地上子から前記距離情報が与えられる。
【0015】
前記車上信号処理部は、前記第1の車上子から前記現示信号が供給され、前記第2の車上子から前記距離情報が供給される。
【0016】
前記車上信号処理部は、前記第2の車上子が前記地上子と結合したとき、前記現示信号の内容が停止現示の場合、前記距離情報に基づいて停止パターンを生成し、前記停止パターンに従って車両を制御する。
【0017】
前記車上信号処理部は、前記停止パターンを生成した後、前記現示信号の内容が停止現示から現示アップしたとき、前記停止パターンに従った車両制御を解除する。
【0018】
本発明に係る車両制御装置の車上装置を有する車両が閉塞区間内にあるとして、本発明に係る車両制御装置の動作を説明する。
【0019】
地上装置の地上信号処理部は、閉塞区間の信号現示に対応する現示信号を生成して閉塞区間の軌道回路に供給する。従って、閉塞区間の信号現示が停止現示の場合、閉塞区間の軌道回路には、停止現示に対応した現示信号が流れる。
【0020】
車上装置における第1の車上子は、閉塞区間の軌道回路に流れる現示信号を受信する。車上信号処理部は、第1の車上子から現示信号が供給される。従って、停止現示に対応した現示信号が、第1の車上子に受信され、車上信号処理部に供給される。
【0021】
地上装置の地上子は、閉塞区間の閉塞境界から距離を隔てて設置され、閉塞境界に基づいた距離情報を有する。閉塞境界から地上子までの距離は、閉塞区間内の最高速度や、車両のブレーキ性能等を考慮して設定される。
【0022】
車上装置における第2の車上子は、地上子と結合したとき、地上子から距離情報が与えられる。車上信号処理部は、第2の車上子から距離情報が供給される。従って、第2の車上子が地上子と結合したとき、閉塞境界に基づいた距離情報が車上信号処理部に供給され、車上側で車両の位置を知ることができる。
【0023】
車上信号処理部は、第2の車上子が地上子と結合したとき、現示信号の内容が停止現示の場合、停止パターンを生成する。しかも、地上子は、上述のように、閉塞境界から距離を隔てて設置されている。従って、車上信号処理部は、車両を確実に停止させ得る停止パターンを生成でき、この停止パターンに従って車両を制御する。
【0024】
次に、車上信号処理部が停止パターンを生成した後、閉塞区間の信号現示が停止現示から現示アップしたときを説明する。ただし、停止現示から現示アップするとは、停止現示から注意現示や進行現示等に変化することを意味する。このとき、閉塞区間の軌道回路に流れる現示信号の内容が停止現示から現示アップする。
【0025】
ここで、閉塞区間の軌道回路は、閉塞区間内で連続して設けられるものである。従って、閉塞区間の軌道回路に流れる現示信号の内容が現示アップしたとき、第1の車上子は、現示アップした内容の現示信号を即座に受信でき、この現示信号が車上信号処理部に供給される。
【0026】
車上信号処理部は、停止パターンを生成した後、現示信号の内容が停止現示から現示アップしたとき、停止パターンに従った車両制御を解除する。従って、閉塞区間の信号現示が停止現示から現示アップしたとき、車上信号処理部は、停止パターンに従った車両制御を即座に解除できる。このため、運転効率を向上させることができる。
【0027】
本発明の車両制御装置では、信号現示に対応する現示信号は、閉塞区間の軌道回路を介して車上側に伝送される。従って、信号現示情報を車上側に伝送することを考慮せずに地上子を設置することが可能になり、地上子の個数を削減できる。
【0028】
上述のように、信号現示に対応する現示信号が、閉塞区間の軌道回路を介して車上側に伝送される。従って、本発明によれば、地上子は、信号現示に応じた制御電文を車上側に送信する必要がなくなる。
【0029】
しかも、本発明において、地上子は車上側に距離情報を与えるが、この距離情報は、地上子の設置により定められる一定な情報である。従って、内容の変化する制御電文等を地上子に供給するためのケーブルや中継器等が不要になり、設備コストを削減できる。
【0030】
本発明の車両制御装置では、地上子は、上述のように一定な距離情報を車上側に与える。このような地上子は、無電源地上子により構成できる。従って、地上子に電源を供給するための設備が不要になり、設備コストを更に削減できる。
【0031】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は単なる一例を示すに過ぎない。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る車両制御装置の構成を概略的に示す図である。図示のように、本発明に係る車両制御装置は、地上装置1と、車上装置2とを含む。参照符号8は車両を示し、参照符号9は軌道を示す。車両8は軌道9上を走行する。
【0033】
軌道9は、通常の構成に従って、複数の閉塞区間0T〜2Tに区画されている。閉塞区間0T及び1Tの間の閉塞境界を参照符号P0で示し、閉塞区間1T及び2Tの間の閉塞境界を参照符号P1で示す。
【0034】
複数の閉塞区間0T〜2Tのうち、何れの閉塞区間で車両8を制御しても同様であるので、以下、閉塞区間1Tで車両8を制御する構成及び動作を代表的に説明する。図1では、車両8が閉塞区間1T内にあるときを示している。車両8の進行方向を参照符号bで示す。
【0035】
車両8を閉塞区間1Tから閉塞区間2Tに安全に進入させるため、閉塞区間1T内に車両停止位置K1が設定されている。この車両停止位置K1から閉塞境界P1までの距離を参照符号L2で示す。閉塞区間1Tの信号現示を表示する信号機を参照符号4で示す。信号機4は、閉塞区間1Tの閉塞境界P1に設置されている。
【0036】
地上装置1は、地上子11を含む。地上子11は、閉塞区間1Tの閉塞境界P1から距離L1を隔てて設置され、閉塞境界P1に基づいた距離情報S2を有する。地上子11の距離情報S2は、閉塞境界P1から地上子11の設置位置までの距離L1などを示す。地上子11は、トランスポンダ等により構成される。
【0037】
地上装置1は、地上信号処理部12を含む。地上信号処理部12は、閉塞区間1Tの信号現示に対応する現示信号S1を生成して閉塞区間1Tの軌道回路に供給する。閉塞区間1Tの軌道回路は閉電路式で構成されている。この軌道回路の軌道リレーを参照符号TRで示す。軌道回路については、鉄道技術者のための電気概論・信号シリーズNo.7・「軌道回路」(日本鉄道電気技術協会発行)に詳述されている。
【0038】
実施例において、地上信号処理部12は、閉塞区間1Tの軌道回路に現示信号S1を常に供給している。地上信号処理部12は、リレーHRと、第1の発振器121と、第2の発振器122とを有する。リレーHRは、扛上接点HR1と、落下接点HR2とを有する。
【0039】
第1の発振器121は、周波数f1の周波数信号を生成して扛上接点HR1に供給する。第2の発振器122は、周波数f2の周波数信号を生成して落下接点HR2に供給する。周波数f1及びf2は、互いに異なるように設定される。更に、周波数f1及びf2は、軌道回路上における現示信号S1の減衰を防止するため、比較的低い周波数に設定されることが好ましい。例えば、周波数f1は500Hzであり、周波数f2は800Hzである。
【0040】
実施例において、地上側には信号機制御回路3が設けられている。信号機制御回路3は、周知のように信号機4を制御する。更に、信号機制御回路3はリレーHRを制御する。リレーHRに対する制御を以下に説明する。
【0041】
信号機制御回路3は、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示であるとき、リレーHRを無励磁とする。このため、扛上接点HR1が開成し、落下接点HR2が閉成する。従って、周波数f2の周波数信号が、現示信号S1として閉塞区間1Tの軌道回路に供給される。
【0042】
次に、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示から現示アップしたときを説明する。既に述べたように、停止現示から現示アップするとは、信号現示が停止現示から注意現示や進行現示などに変化することを意味する。
【0043】
信号機制御回路3は、閉塞区間1Tの信号現示が注意現示もしくは進行現示であるとき、リレーHRを励磁する。このため、扛上接点HR1が閉成し、落下接点HR2が開成する。従って、周波数f1の周波数信号が、現示信号S1として閉塞区間1Tの軌道回路に供給される。
【0044】
以上のように、現示信号S1において、停止現示には周波数f2の周波数信号が割り当てられ、注意現示及び進行現示には周波数f1の周波数信号が割り当てられている。
【0045】
次に、閉塞区間1T内における車両の有無を検知する動作を説明する。
【0046】
閉塞区間1T内に車両がないとき、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1が軌道リレーTRに供給され、軌道リレーTRが扛上する。このとき、閉塞区間1T内に車両がないと検知する。
【0047】
閉塞区間1T内に車両が在るとき、軌道リレーTRへの現示信号S1の供給が停止し、軌道リレーTRが落下する。このとき、閉塞区間1T内に車両が在ると検知する。
【0048】
車上装置2は、第1の車上子21と、第2の車上子22と、車上信号処理部25とを含む。実施例において、車上装置2は、車両8に設けられている。車上装置2には、第1の受信回路23と、第2の受信回路24とが設けられている。
【0049】
第1の車上子21は、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1を受信する。第1の車上子21の構造は、現示信号S1における周波数f1の周波数信号や周波数f2の周波数信号を受信するのに適している。
【0050】
第2の車上子22は、地上子11と結合したとき、地上子11から距離情報S2が与えられる。第2の車上子22は、トランスポンダ等により構成される。図示の第2の車上子22は、車両8の適切な位置に固定されている。実施例では、第2の車上子22及び地上子11は互いに双方向送受信を行う。この動作を詳しく説明する。
【0051】
第2の車上子22は、車両8の走行の間、電力波S3を地上側に送信し続ける。ここで、第2の車上子22が地上子11上に位置したとき、地上子11は、第2の車上子22から電力波S3を受信する。地上子11は、受信した電力波S3から電力を得、得た電力により距離情報S2を第2の車上子22に送信する。このように、地上子11は、第2の車上子22と結合したとき、第2の車上子22に距離情報S2を与える。言い換えれば、第2の車上子22は、地上子11と結合したとき、地上子11から距離情報S2が与えられる。
【0052】
車上信号処理部25は、第1の車上子21から現示信号S1が供給される。図示では、現示信号S1は、第1の車上子21から第1の受信回路23を介して車上信号処理部25に供給される。
【0053】
車上信号処理部25は、供給された現示信号S1が周波数f2の周波数信号のとき、現示信号S1の内容が停止現示であると解する。車上信号処理部25は、供給された現示信号S1が周波数f1の周波数信号のとき、現示信号S1の内容が注意現示もしくは進行現示であると解する。
【0054】
実施例において、車上信号処理部25は、第2の車上子22から距離情報S2が供給される。図示では、距離情報S2は、第2の車上子22から第2の受信回路24を介して車上信号処理部25に供給される。
【0055】
図示の車両8には、速度検出器6が設けられている。速度検出器6は、車両8の速度Vを検出して速度信号S4を生成し、生成した速度信号S4を車上信号処理部25に供給する。このような速度検出器6は、タコジェネレータや速度発電機等で構成される。
【0056】
車上信号処理部25は、第2の車上子22が地上子11と結合したとき、現示信号S1の内容が停止現示の場合、距離情報S2に基づいて停止パターンTPを生成し、停止パターンTPに従って車両8を制御する。
【0057】
ただし、上の記述は、第2の車上子22が地上子11と結合した時点で停止パターンTPが生成されると限定するものではない。車上信号処理部25は、第2の車上子22が地上子11と結合した後、停止パターンTPを生成することもあり得る。また、停止パターンTPは、周知のように、車両8が車両停止位置K1に停止できるよう、車両8のブレーキ性能に見合って生成される。
【0058】
次に、停止パターンTPに従った車両制御を説明する。実施例の車上信号処理部25は、距離情報S2及び速度信号S4により車両8の走行位置を算出する。更に、車上信号処理部25は、算出された走行位置に応じた停止パターンTPの許容速度と、速度信号S4により示される速度Vとを比較する。ここで、速度Vが許容速度よりも大きいとき、車上信号処理部25は、ブレーキ指令S5をブレーキ7に出力する。このブレーキ指令S5により、車両8にブレーキがかけられる。参照符号7はブレーキである。
【0059】
車上信号処理部25が上述の停止パターンTPを生成した後、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示から現示アップしたときにおける車両8の位置を参照符号K2で示す。
【0060】
本発明において、車上信号処理部25は、停止パターンTPを生成した後、現示信号S1の内容が停止現示から現示アップしたとき、停止パターンTPに従った車両制御を解除する。車両制御が解除されたとき、車両8は図示のように力行し、車両8の速度Vが増大する。
【0061】
本発明に係る車両制御装置の車上装置2を有する車両8が閉塞区間1T内にあるとして、本発明に係る車両制御装置の動作を説明する。
【0062】
地上装置1の地上信号処理部12は、閉塞区間1Tの信号現示に対応する現示信号S1を生成して閉塞区間1Tの軌道回路に供給する。従って、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示の場合、閉塞区間1Tの軌道回路には、停止現示に対応した現示信号S1が流れる。
【0063】
車上装置2における第1の車上子21は、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1を受信する。車上信号処理部25は、第1の車上子21から現示信号S1が供給される。従って、停止現示に対応した現示信号S1が、第1の車上子21に受信され、車上信号処理部25に供給される。
【0064】
地上装置1の地上子11は、閉塞区間1Tの閉塞境界P1から距離L1を隔てて設置され、閉塞境界P1に基づいた距離情報S2を有する。閉塞境界P1から地上子11までの距離L1は、閉塞区間1T内の最高速度や、車両8のブレーキ性能等を考慮して設定される。
【0065】
車上装置2における第2の車上子22は、地上子11と結合したとき、地上子11から距離情報S2が与えられる。車上信号処理部25は、第2の車上子22から距離情報S2が供給される。従って、第2の車上子22が地上子11と結合したとき、閉塞境界P1に基づいた距離情報S2が車上信号処理部25に供給され、車上側で車両8の位置を知ることができる。
【0066】
車上信号処理部25は、第2の車上子22が地上子11と結合したとき、現示信号S1の内容が停止現示の場合、停止パターンTPを生成する。しかも、地上子11は、上述のように、閉塞境界P1から距離L1を隔てて設置されている。従って、車上信号処理部25は、車両8を確実に停止させ得る停止パターンTPを生成でき、この停止パターンTPに従って車両8を制御する。
【0067】
次に、車上信号処理部25が停止パターンTPを生成した後、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示から現示アップしたときを説明する。ただし、停止現示から現示アップするとは、停止現示から注意現示や進行現示等に変化することを意味する。このとき、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1の内容が停止現示から現示アップする。
【0068】
ここで、閉塞区間1Tの軌道回路は、閉塞区間1T内で連続して設けられるものである。従って、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1の内容が現示アップしたとき、第1の車上子21は、現示アップした内容の現示信号S1を即座に受信でき、この現示信号S1が車上信号処理部25に供給される。
【0069】
車上信号処理部25は、停止パターンTPを生成した後、現示信号S1の内容が停止現示から現示アップしたとき、停止パターンTPに従った車両制御を解除する。従って、閉塞区間1Tの信号現示が停止現示から現示アップしたとき、車上信号処理部25は、停止パターンTPに従った車両制御を即座に解除できる。このため、運転効率を向上させることができる。
【0070】
本発明の車両制御装置では、信号現示に対応する現示信号S1は、閉塞区間1Tの軌道回路を介して車上側に伝送される。従って、信号現示情報を車上側に伝送することを考慮せずに地上子を設置することが可能になり、地上子の個数を削減できる。
【0071】
上述のように、信号現示に対応する現示信号S1が、閉塞区間1Tの軌道回路を介して車上側に伝送される。従って、本発明によれば、地上子は、信号現示に応じた制御電文を車上側に送信する必要がなくなる。
【0072】
しかも、本発明において、地上子11は車上側に距離情報S2を与えるが、この距離情報S2は、地上子11の設置により定められる一定な情報である。従って、内容の変化する制御電文等を地上子に供給するためのケーブルや中継器等が不要になり、設備コストを削減できる。
【0073】
本発明の車両制御装置では、地上子11は、上述のように一定な距離情報S2を車上側に与える。このような地上子11は、無電源地上子により構成できる。従って、地上子に電源を供給するための設備が不要になり、設備コストを更に削減できる。
【0074】
実施例において、地上子11は、無電源地上子により構成されている。このような地上子11の構成を概略的に図2に示す。図示のように、実施例の地
上子11は、受信コイル111と、電源回路112と、記憶装置113と、送信回路114と、送信コイル115とを有する。
【0075】
前述したように、車両8の走行の間、第2の車上子22は電力波S3を地上側に送信し続ける。ここで、第2の車上子22が地上子11上に位置したとき、地上子11は、第2の車上子22から電力波S3を受信する。
【0076】
地上子11は、受信コイル111により電力波S3を受信する。受信コイル111は、受信した電力波S3を受信して電源回路112に供給する。電源回路112は、供給された電力波S3から電力Pを得、得た電力Pを記憶装置113及び送信回路114に供給する。電源回路112は整流回路等により構成される。
【0077】
記憶装置113は、距離情報S2を有し、供給された電力Pにより距離情報S2を出力する。記憶装置113はROM(read-only memory)等により構成されている。このROMには上述の距離情報S2が焼き付けられている。
【0078】
送信回路114は、記憶装置113から出力された距離情報S2を変調する。変調方式は、例えば、64kボーのFSK変調であり、搬送周波数が1.7MHz、偏位周波数が32kHzである。送信コイル115は、変調された距離情報S2を車上側に送信する。
【0079】
上述した地上子11では、記憶装置113を交換することにより、距離情報S2を簡単に変更できる。
【0080】
本発明の車両制御装置では、上述したように、車上装置2は、第1の車上子21と、第2の車上子22とを有する。第1の車上子21は、閉塞区間1Tの軌道回路に流れる現示信号S1を受信する。第2の車上子22は、地上子11と結合したとき、地上子11から距離情報S2が与えられる。このように、第1の車上子21と、第2の車上子22とは、役割が区別されている。従って、第1の車上子21及び第2の車上子22は、それぞれ、自己の役割に適した構成をとることができる。このため、本発明の車両制御装置は容易に実現される。
【0081】
実施例において、地上信号処理部12は、閉塞区間1Tの軌道回路に現示信号S1を常に供給している。このため、閉塞区間1Tの軌道回路には、現示信号S1が常に流れている。従って、現示信号S1を車両検知に利用することができ、わざわざ、車両検知用の軌道電流を閉塞区間1Tの軌道回路に流す必要はない。
【0082】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
(a)信号現示が停止現示から現示アップしたとき、停止パターンに従った車両制御を即座に解除し得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することができる。
(b)地上子の個数を削減し得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することができる。
(c)地上子のためのケーブルや中継器等が不要な車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することができる。
(d)地上子が無電源地上子で構成され得る車両制御装置、地上装置及び車上装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両制御装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】地上子の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 地上装置
11 地上子
12 地上信号処理部
2 車上装置
21 第1の車上子
22 第2の車上子
25 車上信号処理部

Claims (1)

  1. 地上装置と、車上装置とを含む車両制御装置であって、
    前記地上装置は、地上子と、地上信号処理部とを含み、
    前記地上子は、閉塞区間の閉塞境界から距離を隔てて設置され、前記閉塞境界に基づいた距離情報を有し、
    前記地上信号処理部は、前記閉塞区間の信号現示に対応する現示信号を生成して前記閉塞区間の軌道回路に供給し、
    前記車上装置は、第1の車上子と、第2の車上子と、車上信号処理部とを含み、
    前記第1の車上子は、前記閉塞区間の軌道回路に流れる前記現示信号を受信し、
    前記第2の車上子は、前記地上子と結合したとき、前記地上子から前記距離情報が与えられ、
    前記車上信号処理部は、
    前記第1の車上子から前記現示信号が供給され、前記第2の車上子から前記距離情報が供給され、
    前記第2の車上子が前記地上子と結合したとき、前記第1の車上子から供給された前記現示信号の内容が停止現示の場合、前記停止現示信号及び前記距離情報に基づいて停止パターンを生成し、前記停止パターンに従って車両を制御し、
    前記停止パターンを生成した後、前記現示信号の内容が停止現示から現示アップしたとき、前記停止パターンに従った車両制御を解除するものであり、
    前記地上子の有する前記距離情報は、車両の進行方向でみて、当該地上子設置位置から次の閉塞境界までの距離の情報であって、その距離内で車両を停止させるための停止パターンを生成できる距離の情報である、
    車両制御装置。
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