JP4192732B2 - 極微小液滴噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、極微小な液滴を噴射することが可能なインクジェットプリンタなどの極微小液滴噴射装置に関する。
インクジェットプリンタでは、印刷画質の向上を図るために、ヘッドから噴射されるインク液滴をできるだけ微小なものにすることが望まれている。このような観点から、インクに吐出エネルギーを付与するアクチュエータの制御パルス波形を工夫したり、ノズル径を小さくしたりすることにより、2pl程度の微小インク液滴を噴射できるようになっている。
しかし近年、さらに高画質の高精細印刷を実現するため、2plよりも小さい極微小インク液滴を噴射する必要が生じている。ところが、上述した制御パルス波形の工夫やノズル径の縮小という手法でインク液滴をさらに微小なものにすることは困難である。
上述したのとは異なる手法によりインク液滴を微小化する技術として、1回の圧力変動に起因してノズルから吐出されるメインドット(メインインク液滴)とサテライトドット(サテライトインク液滴)とをほぼ同じ重量とし且つこれら2つのインク液滴の着弾位置がずれるように、制御パルス波形を調整すると共に、ノズルと被印刷媒体との距離を調整する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術によると、メインインク液滴の微小化が図れると共にサテライトインク液滴が拡大されてこれをメインインク液滴とは別の印刷ドットとすることができる。
特開平7−285222号公報(図1)
しかしながら、例えば写真画質を有する非常に高精細な画像を印刷するためには、上記技術によって得られるよりもさらに微小なインク液滴を噴射する必要がある。また、インクジェットプリンタにおいては、微小なインク液滴を噴射するという要望以外に、導電ペーストを噴射して極めて微細な電気回路パターンを基板上に印刷するという要望もある。
本発明の目的は、極微小液滴を噴射できる極微小液滴噴射装置を提供することにある。
本発明の観点によると、ノズルと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室の体積を変化させるアクチュエータとを有し、アクチュエータにより圧力室の体積を変化させて、圧力室内の液体の圧力を変化させることによってノズルから第1の飛翔軌道を有するメイン液滴を噴射可能であると共に、メイン液滴よりも小体積のサテライト液滴をメイン液滴の噴射に伴ってメイン液滴に遅れて噴射可能な第1の液滴噴射部と、ノズルと、ノズルに連通する圧力室と、圧力室の体積を変化させるアクチュエータとを有し、アクチュエータにより圧力室の体積を変化させて、圧力室内の液体の圧力を変化させることによってノズルから第1の飛翔軌道と交差する第2の飛翔軌道を有する液滴を噴射可能な第2の液滴噴射部と、メイン液滴と第2の液滴噴射部から噴射された液滴とが衝突して両者が合体した合体液滴の飛翔軌道がメイン液滴の第1の飛翔軌道とは異なるように、且つ、サテライト液滴が被印刷媒体に着弾するように、第1及び第2の液滴噴射部を制御する制御手段とを備え、制御手段は、第1の液滴噴射部からメイン液滴の噴射に伴ってサテライト液滴が噴射される速度でメイン液滴が噴射されるように第1の液滴噴射部を制御するとともに、第2の液滴噴射部から、メイン液滴及びサテライト液滴の噴射速度よりも遅い、液滴の噴射に伴って液滴よりも小体積の追加液滴が噴射されない速度で液滴が噴射されるように第2の液滴噴射部を制御するものであって、前記第1の液滴噴射部からの前記メイン液滴及び前記サテライト液滴は第1の噴射タイミングで噴射させ、前記第2の液滴噴射部からの前記液滴は前記第1の噴射タイミングよりも早い第2の噴射タイミングで噴射させる、被印刷媒体にドットを形成する極微小液滴噴射装置が提供される。
上記構成によると、第1の液滴噴射部から噴射されるメイン液滴と第2の液滴噴射部から噴射される液滴とが衝突して両者が合体した合体液滴の飛翔軌道がメイン液滴の飛翔軌道とは異なるものとなる結果、第1の液滴噴射部から噴射された例えば0.002pl〜0.5plの体積を有する極微小なサテライト液滴だけを被印刷媒体に着弾させることができる。したがって、インクを噴射して非常に高精細な画像を印刷したり、導電ペーストを噴射して極めて微細な電気回路パターンを印刷したり、或いは、有機発光体を噴射して有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(OELD)などの高精細ディスプレイデバイスを作成することなどができるようになる。
また、第2の液滴噴射部から1回の液滴の噴射によって液滴が噴射された後、小体積の液滴が噴射されないので、この小体積の液滴とサテライト液滴とが衝突するおそれがなくなり、第1及び第2のインク噴射部の制御が容易になる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるインクジェットプリンタ1には、被印刷媒体である用紙41を搬送する搬送手段としてのプラテンローラ40と、プラテンローラ40上にセットされる用紙41に対してインクを噴射するインクジェットヘッド10と、インクジェットヘッド10などのインクジェットプリンタ1内の各部の動作を制御する制御部20とが含まれている。
プラテンローラ40は、軸42によりフレーム43に回転可能に取り付けられており、モータ44によって回転駆動される。用紙41は、インクジェットプリンタ1の側方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙され、プラテンローラ40により一定速度で搬送されて、インクジェットヘッド10から噴射されるインクにより所定の印刷がなされ、その後、排紙される。
なお、図1では、用紙41の給紙機構と排紙機構の詳細な図示を省略している。また、図1に描かれたインクジェットプリンタ1はモノクロプリンタであってインクジェットヘッド10が1つしか配置されていないが、カラー印刷を行う場合にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの少なくとも4つのインクジェットヘッド10が平行に配置される。
図1から分かるように、本実施の形態において、インクジェットヘッド10は、用紙41の搬送方向に対して垂直に延びるラインヘッドであって、フレーム43に対して固定設置されている。
インクジェットヘッド10は、共にライン状に一方向に延在した第1のインク噴射部100及び第2のインク噴射部200の2つの平板状インク噴射部を有する。これら2つのインク噴射部100,200は、互いの一方の幅方向端部に沿って角度135°をなすように連結されて一体となっている(図3参照)。両者の連結部からは、第1のインク噴射部100に対して垂直な方向に基部11が伸延している。
多数のノズル109(図2参照)が長手方向に沿って一列に形成された第1のインク噴射部100のインク噴射面は、プラテンローラ40による用紙41の搬送面と平行に対向している。そのため、第1のインク噴射部100に形成された各ノズル109から制御部20の制御に基づいて噴射されたインク液滴は、用紙41に対して実質的に垂直な軌道で飛翔する。なお、後述するように、第1のインク噴射部100は、1回の噴射信号によって、比較的大径(例えば直径4〜25μm程度)のメイン液滴と、これよりも小体積のサテライト液滴(例えば直径1.6〜10μm程度)とを噴射するように、制御部20によって制御される。
例えば、ノズル径が略20μmの場合はメイン液滴の直径25μm・体積8pl,サテライト液滴の直径10μm・体積0.5plとなり、また、ノズル径が略3.5μmの場合はメイン液滴の直径4μm・体積0.03pl,サテライト液滴の直径1.6μm・体積0.002plとなる。なお、このときメイン液滴の噴射速度は略9m/sec,サテライト液滴の噴射速度は略5.5m/secである。
一方、多数のノズル209(図3参照)が長手方向に沿って一列に形成された第2のインク噴射部200のインク噴射面は、プラテンローラ40による用紙41の搬送面と角度45°をなしている。第2のインク噴射部200から適切な噴射速度で噴射されたインク液滴の飛翔軌道は、用紙41の搬送面に達する前に、第1のインク噴射部100から噴射されたメイン液滴の飛翔軌道と交差する。これにより、第2のインク噴射部200から噴射されたインク液滴は、その噴射速度及び噴射タイミングが制御部20の制御に基づいて適宜調整された場合、第1のインク噴射部100から噴射されたメイン液滴と衝突する。
また、第1のインク噴射部100におけるノズル109の軸線(当該ノズル109からの液滴の噴射方向)、及び、第2のインク噴射部200におけるノズル209の軸線(当該ノズル209からの液滴の噴射方向)は、互いに角度をなして配置されている。さらに、第1のインク噴射部100におけるノズル109の軸線は用紙41に対して垂直であり、一方、第2のインク噴射部200におけるノズル209の軸線は用紙41に対して傾斜している。
制御部20は、モータ44やインクジェットヘッド10などのインクジェットプリンタ1内の各部の動作を制御する。特に、本実施の形態において、制御部20は、第1のインク噴射部100及び第2のインク噴射部200からのインク噴射タイミング及びインク噴射速度をそれぞれ制御することにより、第1のインク噴射部100に与えられる1回の噴射信号(用紙41上の1ドットに対応した駆動パルスを意味する)でメイン液滴の噴射に伴ってこれよりも小体積のサテライト液滴が噴射され、且つ、第2のインク噴射部200に与えられる1回の噴射信号で液滴が1つだけ噴射されると共に、第1のインク噴射部100から噴射されたメイン液滴と第2のインク噴射部200から噴射されたインク液滴とが衝突して両者が合体した合体インク液滴の飛翔軌道がメイン液滴の飛翔軌道とは異なるものとなるようにする。なお、インク噴射速度は、噴射信号のパルス高さやパルス数、パルス幅などの少なくともいずれか一つを調整することで制御することができる。
第1のインク噴射部100から1回の噴射信号でメイン液滴とサテライト液滴とが噴射されるようにするには、多くの場合インク噴射速度を比較的大きい適切な範囲内とすればよく、その範囲は一例として5m/sec〜15m/sec程度であってよい。また、第2のインク噴射部200から1回の噴射信号で液滴が1つだけ噴射されるようにするにも、多くの場合インク噴射速度を比較的小さい適切な範囲内とすればよく、その範囲は一例として5m/sec程度以下であってよい。なお、適切なインク噴射速度の範囲は、噴射させる液体の物性によって異なる。
本実施の形態のインクジェットプリンタ1において、第1のインク噴射部100から噴射されるメイン液滴の飛翔軌道からやや外れた、用紙41の搬送面に達するまでの合体インク液滴の飛翔軌道上には、インクキャッチ部30が配置されている(図1及び図4(a)〜図4(d)参照)。インクキャッチ部30の表面には、布やスポンジなどのインクの飛散を防止しつつこれを吸収保持することができる部材が配置されている。これにより、合体インク液滴は用紙41の搬送面に達する前にインクキャッチ部30に受け止められるので、用紙41にインクが着弾するのを防止できる。インクキャッチ部30の底部には、図1に示すように、受け止めた合体インク液滴をインクキャッチ部30の外部に流して廃棄することができる流路31が形成されている。
次に、第1のインク噴射部100及び第2のインク噴射部200を含むインクジェットヘッド10の詳細な構造について図2及び図3をさらに参照して説明する。なお、図3において、第1のインク噴射部100と第2のインク噴射部200との連結部近傍及び基部11の図示を省略している。
図2及び図3に示すように、第1のインク噴射部100においては、図示されない駆動回路で発生した駆動パルス信号(グランド電位及び正の所定電位のいずれかを選択的にとる)により駆動されるアクチュエータユニット106と、インク流路を形成する流路ユニット107とが積層されている。アクチュエータユニット106は、バイモルフ型の圧電アクチュエータである。アクチュエータユニット106及び流路ユニット107は、エポキシ系の熱硬化性の接着剤によって接着されている。また、アクチュエータユニット106の上面には、図示されない駆動回路で発生した駆動パルス信号を印加するためにフレキシブル配線基板(図示せず)等が接合されている。
流路ユニット107は、金属材料からなる薄板状の3枚のプレート(キャビティプレート107a、スペーサプレート107b、マニホールドプレート107c)と、インクを噴射するノズル109を備えたポリイミド等の合成樹脂製のノズルプレート107dとが積層されることによって構成されている。最上部のキャビティプレート107aは、アクチュエータユニット106に接している。
キャビティプレート107aの表面には、アクチュエータユニット106の動作により選択的に噴射されるインクを収容する複数の圧力室110が、インク噴射部100の長手方向(図2では左右方向、図3では紙面に垂直な方向)に沿って、一列に形成されている。複数の圧力室110は、隔壁110aによって相互に隔てられている。
スペーサプレート107bには、圧力室110の一端をノズル109に連通させる連通孔111と、圧力室110の他端を後述するマニホールド流路115に連通させる連通孔112(図3参照)とがそれぞれ形成されている。
マニホールドプレート107cには、圧力室110の一端をノズル109に連通させる連通孔113が形成されている。さらに、マニホールドプレート107cには、インクを圧力室110に供給するマニホールド流路115が、複数の圧力室110がなす列の下方においてその列方向に長く形成されている。マニホールド流路115の一端は、図示されないインク供給源に接続されている。
このようにして、マニホールド流路115から連通孔112、圧力室110、連通孔111、連通孔113を経てノズル109に至るインク流路が形成されている。
アクチュエータユニット106においては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミックス材料からなる6枚の圧電セラミックスプレート106a〜106fが積層されている。圧電セラミックスプレート106bと圧電セラミックスプレート106cとの間、及び、圧電セラミックスプレート106dと圧電セラミックスプレート106eとの間にはそれぞれ共通電極101、103が、流路ユニット107の圧力室110に対応した範囲内のみに配置されている(図3参照)。なお、共通電極101、103は、各圧電セラミックスプレートのほぼ全範囲を覆う広範囲にわたって配置されてもよい。
一方、圧電セラミックスプレート106cと圧電セラミックスプレート106dとの間、及び、圧電セラミックスプレート106eと圧電セラミックスプレート106fとの間にはそれぞれ個別電極102、104が、流路ユニット107の圧力室110に対応した範囲内にのみ配置されている(図3参照)。
図2に示すように、共通電極101、103は常にグランド電位に保持されている。一方、個別電極102、104には駆動パルス信号が与えられる。共通電極101、103と個別電極102、104とによって挟まれた圧電セラミックスプレート106c〜106eの当該挟まれた領域は予めこれら電極によって電界が印加されることによって積層方向に分極した活性部となっている。そのため、個別電極102、104の電位が正の所定電位になると、圧電セラミックスプレート106c〜106eの活性部は電界が印加されて積層方向に伸びようとする。ところが、圧電セラミックスプレート106a、106bにはこのような現象が現れないので、アクチュエータユニット106の活性部に対応した部分は、全体として圧力室110側に凸となるように膨らむ。
図2に示された2つの圧力室110のうち左側は、このように正の所定電位が与えられて圧力室110側に伸びたアクチュエータユニット106によって圧力室110の容積が縮小することで、当該圧力室110に連通したノズル109からインクが噴射されようとする様子を描いたものである。
インクを噴射するにあたって、「引き打ち(fill before fire)」(予め全ての個別電極102,104に電圧を印加して全ての圧力室110の容積を図2の左側のように縮小させておき、インクの吐出動作をしようとする圧力室110のみ個別電極102,104の電圧を解除して容積を図2の右側のように拡大することにより負の圧力波を発生させ、その後、再び個別電極102,104に電圧を印加して圧力室110の容積を縮小させ、先に発生した負の圧力波が正に反転するタイミングに合わせるように正の圧力波を重畳させることにより、圧力室110内を伝播する圧力波を利用して効率よくインクに吐出圧力を加える方式)を採用する。これにより、ノズル109からは、用紙41上の1ドットに対応した駆動パルスである1回の噴射信号によってメイン液滴と小体積のサテライト液滴とが噴射される。
第2のインク噴射部200も、第1のインク噴射部100と同様の構造を有しており、サテライト液滴が噴射されないように制御される以外は、第1のインク噴射部100と同様に動作する。そこで、ここでは、図3に示すように、第1のインク噴射部100の各部の符号の3桁台の数字を「1」から「2」に変えた符号を第2のインク噴射部200の対応する各部を表す符号として用いることとして、第2のインク噴射部200についての詳細な説明を省略する。
次に、本実施の形態によるインクジェットプリンタ1におけるインク噴射動作の詳細について、さらに図4(a)〜図4(d)を参照して説明する。なお、図4(a)〜図4(d)の各図において、流路ユニットのノズル近傍部分以外の図示とアクチュエータユニットの図示を省略している。
まず、図4(a)に示すように、制御部20の制御に基づいて上述したような噴射信号を第1のインク噴射部100のアクチュエータユニット106に与えることにより、第1のインク噴射部100のノズル109からメイン液滴12(噴射速度5〜15m/sec程度)を噴射させる。なお、図4(a)に示す状態においては、メイン液滴12は後方においてノズル109とつながっており、サテライト液滴は未だ形成されていない。一方、制御部20の制御に基づいて上述したような噴射信号を第2のインク噴射部200のアクチュエータユニット206に与えることにより、第2のインク噴射部200のノズル209からインク液滴14(噴射速度4m/sec程度)を噴射させる。
ここで、第1のインク噴射部100及び第2のインク噴射部200に噴射信号が与えられるタイミング、並びに、メイン液滴12とインク液滴14との噴射速度は、第1のインク噴射部100から噴射されたメイン液滴12と第2のインク噴射部200から噴射されたインク液滴14とが衝突して両者が合体した合体インク液滴の飛翔軌道がメイン液滴12の飛翔軌道とは異なるものとなるようなものに、決められている。したがって、第1のインク噴射部100からメイン液滴を噴射するタイミングと、第2のインク噴射部200からインク液滴を噴射するタイミングとは、一致してもよいし、異なってもよい。
メイン液滴12の飛翔軌道12a(及び後述するサテライト液滴13の飛翔軌道13a)は、用紙41に対して垂直な直線軌道である。一方、インク液滴14の飛翔軌道14aは、インクキャッチ部30の斜め上方においてメイン液滴12の飛翔軌道12aと交差するような直線軌道である。
図4(b)に示すように、メイン液滴12の噴射直後に、メイン液滴12からサテライト液滴13が空中で分離して形成される。メイン液滴12およびサテライト液滴13は、共に用紙41に対して垂直な直線軌道である飛翔軌道12a、13aにしたがって飛翔していく。
その後、第1のインク噴射部100から噴射されたメイン液滴12と第2のインク噴射部200から噴射されたインク液滴14とが衝突する。すると、図4(c)に示すように、両者が一体となった合体インク液滴15が形成される。合体インク液滴15の飛翔軌道15aは、2つの液滴12、14の運動量(体積(質量)と速度との積)のベクトル和で決まり、2つの液滴12、14の飛翔軌道の合成方向となる、これは、従来のメイン液滴12の飛翔軌道12aとは異なった、インクキャッチ部30に向かって進行する方向の直線軌道である。一方、サテライト液滴13はインク液滴14の影響を受けることなく、今までと同じ飛翔軌道13aに沿ってそのまま進んでいく。
やがて、図4(d)に示すように、合体インク液滴15は、用紙41に到達することなくインクキャッチ部30に受け止められ、インク流路31(図1参照)を流れてインクキャッチ部30の外部に廃棄される。一方、サテライト液滴13は、そのまま用紙41に到達して着弾する。
ここで、図5(a)及び図5(b)を参照しつつ、第2のインク噴射部200の噴射タイミングを第1のインク噴射部100の噴射タイミングより早くした場合における各液滴12,13,14にかかる関係式について、説明する。図5(a)は、各インク噴射部100,200から液滴12、13、14が噴射され飛翔している状態を示す。図5(b)は、第1及び第2のインク噴射部に付与される駆動パルスを示すグラフである。
メイン液滴12が噴射されてからメイン液滴12の飛翔軌道12aとインク液滴14の飛翔軌道14aとの交差点A(図5(a)参照)に達するまでの時間をTm1とすると、次式(1)が成立する。Tm1=X1/Sm1 (1)(ここで、X1:第1のインク噴射部100から交差点Aまでの距離、Sm1:メイン液滴12の噴射速度)
同様に、インク液滴14が交差点Aに達するまでの時間Tm2、及び、サテライト液滴13が噴射されてから交差点Aに達するまでの時間Ts1について、それぞれ次式(2)、(3)が成立する。Tm2=X2/Sm2 (2)Ts1=X1/Ss1 (3)(ここで、X2:第2のインク噴射部200から交差点Aまでの距離、Sm2:インク液滴14の噴射速度、Ss1:サテライト液滴13の噴射速度)
また、図5(b)に示すように、第2のインク噴射部200の噴射タイミングT2と第1のインク噴射部100の噴射タイミングT1との時間差はDである。さらに、第1のインク噴射部100の駆動電圧をV1、第2のインク噴射部200の駆動電圧をV2とすると、V1>V2である。
ここで、メイン液滴12とインク液滴14とが衝突する場合は次式(4)、サテライト液滴13がインク液滴14と衝突しない場合は次式(5)がそれぞれ成立する。なお、式(4)の左辺及び右辺は必ずしも等しくなくてよく、メイン液滴12とインク液滴14とが少なくとも接触する程度にほぼ等しければよい。Tm1+D=Tm2 (4)Ts1+D≠Tm2 (5)
例えば、X1=1.5mm,X2=1.5mm、V1=24VでSm1=9m/sec,Ss1=5.5m/sec,V2=16VでSm2=5m/sec,D=143μsecの場合について考えてみる。この場合、式(2)によると、第2のインク噴射部200からのインク液滴14は噴射されてから300μsec(Tm2)後に交差点Aに到達する。一方、式(1)によると、第1のインク噴射部100からのメイン液滴12はインク液滴14が噴射されてから143μsec(D)後に噴射されてさらに167μsec(Tm1)後、即ちメイン液滴12はインク液滴14が噴射されてから300μsec(Tm1+D)後に、交差点Aに到達する。このとき式(4)が成立し、メイン液滴12とインク液滴14とが衝突することになる。また、式(3)によると、サテライト液滴13はインク液滴14が噴射されてから143μsec(D)後に噴射されてさらに273μsec(Ts1)後、即ちサテライト液滴13はインク液滴14が噴射されてから416μsec(Ts1+D)後に、交差点Aに到達する。このとき式(5)が成立し、サテライト液滴13がインク液滴14と衝突しないことになる。
なお、図5(b)に示すような駆動パルスのパルス幅は、通常、図3に示すマニホールド流路115,215からノズル109,209まで圧力波が伝播するのに要する時間AL(Acoustic Length)の値と等しくなるように設定する。このALの値は、ヘッドの設計
によって決定され、例えば4〜12μsecである。パルス幅をこのALの値に等しく設定すると噴射エネルギー効率が最大となり、パルス幅をALの値から離れた値に設定すると噴射速度が下がる。
また、図5(b)に示すような駆動電圧V1,V2の波高値によって、各液滴の噴射速度を変化させ、交差点Aに達するまでの時間Tm1,Tm2,Ts1を調整することも可能である。
また、図4(a)〜(d)及び図5(a)は、インク噴射部100,200を含むインクジェットヘッド10に対する各液滴12,13,14の相対的な動きを示したものである。
このように、本実施の形態のインクジェットプリンタ1によれば、第1のインク噴射部100から噴射されるメイン液滴12と第2のインク噴射部200から噴射されるインク液滴14とが衝突して両者が合体した合体インク液滴15の飛翔軌道15aがメイン液滴12の飛翔軌道12aとは異なるものとなる。その結果、第1のインク噴射部100から噴射されたサテライト液滴13だけを被印刷媒体である用紙41に着弾させることができる。そのため、0.002pl〜0.5plの体積を有する極微小液滴であるサテライト液滴13を用いた高精細なインクジェット記録が可能となる。
また、インクキャッチ部30が用紙41の搬送面の上方で合体インク液滴15を受け止めるため、合体インク液滴15が用紙41の搬送面に着弾しない。これにより、合体インク液滴15により用紙41上の印刷内容が乱されることがなくなって画質の劣化が生じない。
また、第2のインク噴射部200から1回の噴射信号によってインク液滴14以外に小体積の液滴が噴射されないので、この小体積の液滴と第1のインク噴射部100から噴射されたサテライト液滴13とが衝突するおそれがなくなり、第1及び第2のインク噴射部100、200の制御が容易になる。
また、第1及び第2のインク噴射部100、200が共にフレーム43に対して固定設置されているため、これらから噴射されるインク液滴12〜15の飛翔軌道12a〜15aの誤差が生じにくくなる。その結果、第1のインク噴射部100から噴射されるメイン液滴12と第2のインク噴射部200から噴射されるインク液滴14とを確実に衝突させることが可能となる。
また、第1及び第2のインク噴射部100、200が一つのインクジェットヘッド10として一体に形成されているため、インクジェットプリンタ1が非常にコンパクトなものとなっている。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上記実施の形態においては、第1及び第2のインク噴射部100、200が一つのインクジェットヘッド10として一体に形成されているが、第1のインク噴射部100を有するインクジェットヘッドと、第2のインク噴射部200を有するインクジェットヘッドとの2つのインクジェットヘッドが設けられていてもよい。
また、2つのインク噴射部100,200における各インク噴射面のなす角度、及び、第2のインク噴射部200におけるインク噴射面と用紙41との角度は、それぞれ135°及び45°に限定されず、様々であってよい。
また、図5(a)に示す各インク噴射部100,200から交差点Aまでの距離X1,X2は、適宜変更可能である。
また、第2のインク噴射部200から噴射されるインクの材質は、第1のインク噴射部100から噴射されるインクと同一であってもなくてもよい。
また、第1及び第2のインク噴射部100、200の構造は、上述したものに限らず、用途などに応じて様々な形態に変更可能である。
例えば、上述したインクジェットヘッド10の変形例として図6(a)及び図6(b)に示すインクジェットヘッド700が考えられる。このインクジェットヘッド700では、互いにノズル509,609の軸線(図中一点鎖線で示す)が交差した第1のインク噴射部500及び第2のインク噴射部600が対になっている。ノズル509,609は、流路ユニット707最下層のノズルプレートに互いに傾斜して形成されている。また、圧力室510,610が形成された最上層のプレートの上には金属製の振動板706が配置されており、この振動板706上の各圧力室510,610に対向する位置に、厚み方向に分極された圧電シート506、606がそれぞれ配置されている。ここで、振動板706をグランド電位とし、圧電シート506,606上の個別電極501,601にグランド電位よりも高い電位を印加すると、圧電シート506,606が厚み方向に伸長すると共に、圧電横効果により面方向に収縮する。このとき状況が図6(b)に拡大図示されており、この図から、個別電極501,601及び振動板706が圧力室510,610側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)しているのがわかる。つまり、ユニモルフタイプの駆動機構が実現されている。
さらに図6(a)には、各圧力室510,610の他端に設けられた連通孔512,612、及び、連通孔512,612を介して各圧力室510,610と連通されたマニホールド流路715が点線で描かれている。
また、図6(a)及び図6(b)に示すように、ノズル509,609と用紙41との間にはインクキャッチ部730が配置されている。したがって、ノズル509からメイン液滴及びサテライト液滴が噴射し、ノズル609から単一のインク液滴のみが噴射し、上述の実施形態と同様にノズル509からのメイン液滴とノズル609からのインク液滴とが衝突して両者が合体した合体液滴815は、インクキャッチ部730で受け止められる。そして、ノズル509からのサテライト液滴813のみが用紙41に着弾する。
なお、アクチュエータはバイモルフ型やユニモルフ型に限定されるものではなく、様々な構成であってよい。
また、第2のインク噴射部200から1回の噴射信号でインク液滴14以外にこれよりも小体積のサテライト液滴がインク液滴14に引き続いて噴射されてもよい。これによると、第2のインク噴射部200から比較的高速でインク液滴14を噴射することができ、その結果、合体インク液滴15の飛翔軌道をメイン液滴12の飛翔軌道とは大きく異ならせることができる。ただし、この場合、第2のインク噴射部200から噴射された小体積のサテライト液滴が第1のインク噴射部100から噴射されたサテライト液滴13と衝突しないように制御を行うことが好ましい。例えば、上述の式(4)(5)に加え、下記式(6)を成立させることが好ましい。Ts1+D≠Ts2 (6)(ここで、Ts2:第2のインク噴射部200から噴射されたサテライト液滴が図5(a)に示す交差点Aに達するまでの時間)
或いは、第1のインク噴射部100から噴射されたサテライト液滴13と第2のインク噴射部200から噴射されたサテライト液滴とが衝突してできた合体インク液滴を、印刷ドットとして用紙41上に着弾させてもよい。この場合、各サテライト液滴の合体インク液滴が用紙41に着弾されるように、その飛翔軌道を、メイン液滴12とインク液滴14との合体インク液滴15(図4(c)参照)の飛翔軌道と異なるようにする必要がある。なお、各サテライト液滴の合体インク液滴の飛翔軌道は、2つのサテライト液滴の運動量(体積(質量)と速度との積)のベクトル和で決定される。
例えば、メイン液滴12の噴射速度9m/sec・体積1pl,第1のインク噴射部100から噴射されたサテライト液滴13の噴射速度5.5m/sec・体積0.06pl,第2のインク噴射部200から噴射された大きい方のインク液滴(メイン液滴)14の噴射速度7m/sec・体積1pl,第2のインク噴射部200から噴射されたサテライト液滴3の噴射速度4.7m/sec・体積0.06plの場合に、D=48μsecとすると、式Ts1+D=Ts2が成立し、大きい方のメイン液滴同士、小さい方のサテライト液滴同士を合体させ、且つ、それぞれの飛翔軌道を異なるものとできる。
また、インクジェットヘッド10はラインヘッドではなくシリアルヘッドであってよく、この場合、用紙搬送方向と直交する方向に往復移動するように制御されてよい。このようにすると、より短いヘッドで大きなサイズの用紙に印刷を施すことが可能になる。またこの場合でも、インク噴射部100,200を含むインクジェットヘッド10を固定した座標系で見ると、図4(a)〜(d)及び図5(a)が当てはまり、メイン液滴12及びサテライト液滴13は同じ噴射方向であるため飛翔軌道も同じになる。ただし、ヘッド10の外部から見ると、飛翔軌道は噴射速度とヘッドの移動速度とのベクトル和で決定されるので、メイン液滴12とサテライト液滴13とは異なった飛翔軌道を有することになる。
また、上述した実施の形態で説明したインクジェットプリンタと同様に構成された極微小液滴噴射装置において、噴射媒体として導電ペーストを用いることにより、極めて微細な電気回路パターンを印刷可能である。また、上述した実施の形態で説明したインクジェットプリンタと同様に構成された極微小液滴噴射装置において、噴射媒体として有機発光体を用いることにより、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(OELD)などの高精細ディスプレイデバイスを作成したりすることもできる。そのほか、上述した実施の形態で説明したインクジェットプリンタと同様に構成された極微小液滴噴射装置は、微小なドットを被印刷媒体上に形成する用途であれば、極めて広範に用いることができる。
本発明の一実施の形態に係る極微小液滴噴射装置であるインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタに含まれるインクジェットヘッドの第1のインク噴射部をその長手方向に沿って切断した部分断面図である。 図1に示すインクジェットプリンタに含まれるインクジェットヘッドをその幅方向に沿って切断した断面図である。 図3に対応して、インクジェットヘッドから噴射されるインク液滴の様子を順に描いた模式図である。 第2のインク噴射部の噴射タイミングを第1のインク噴射部の噴射タイミングより早くした場合における各液滴にかかる関係式を説明するための説明図である。 第1及び第2のインク噴射部に付与される駆動パルスを示すグラフである。 本発明によるインクジェットヘッドの変形例を示す部分断面斜視図である。 図6(a)の部分拡大図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
10 インクジェットヘッド
11 基部
12 メイン液滴
12a メイン液滴の飛翔軌道
13 サテライト液滴
13a サテライト液滴の飛翔軌道
14 インク液滴
14a インク液滴の飛翔軌道
15 合体インク液滴
15a 合体インク液滴の飛翔軌道
20 制御部
30 インクキャッチ部
40 プラテンローラ
41 用紙
100 第1のインク噴射部
106 アクチュエータユニット
107 流路ユニット
109、209 ノズル
110 圧力室
200 第2のインク噴射部

Claims (17)

  1. ノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室の体積を変化させるアクチュエータとを有し、前記アクチュエータにより前記圧力室の体積を変化させて、前記圧力室内の液体の圧力を変化させることによって前記ノズルから第1の飛翔軌道を有するメイン液滴を噴射可能であると共に、前記メイン液滴よりも小体積のサテライト液滴を前記メイン液滴の噴射に伴って前記メイン液滴に遅れて噴射可能な第1の液滴噴射部と、
    ノズルと、前記ノズルに連通する圧力室と、前記圧力室の体積を変化させるアクチュエータとを有し、前記アクチュエータにより前記圧力室の体積を変化させて、前記圧力室内の液体の圧力を変化させることによって前記ノズルから前記第1の飛翔軌道と交差する第2の飛翔軌道を有する液滴を噴射可能な第2の液滴噴射部と、
    前記メイン液滴と前記第2の液滴噴射部から噴射された液滴とが衝突して両者が合体した合体液滴の飛翔軌道が前記メイン液滴の前記第1の飛翔軌道とは異なるように、且つ、前記サテライト液滴が被印刷媒体に着弾するように、前記第1及び第2の液滴噴射部を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記第1の液滴噴射部から前記メイン液滴の噴射に伴って前記サテライト液滴が噴射される速度で前記メイン液滴が噴射されるように前記第1の液滴噴射部を制御するとともに、
    前記第2の液滴噴射部から、前記メイン液滴及び前記サテライト液滴の噴射速度よりも遅い、前記液滴の噴射に伴って前記液滴よりも小体積の追加液滴が噴射されない速度で前記液滴が噴射されるように前記第2の液滴噴射部を制御するものであって、前記第1の液滴噴射部からの前記メイン液滴及び前記サテライト液滴は第1の噴射タイミングで噴射させ、前記第2の液滴噴射部からの前記液滴は前記第1の噴射タイミングよりも早い前記第2の噴射タイミングで噴射させることを特徴とする、被印刷媒体にドットを形成する極微小液滴噴射装置。
  2. 前記制御手段は、前記メイン液滴、前記サテライト液滴、及び、前記第2の液滴噴射部から噴射される液滴の噴射タイミング及び噴射速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の極微小液滴噴射装置。
  3. 前記サテライト液滴は、前記第1の液滴噴射部に相対して前記第1の飛翔軌道と実質的に同じ飛翔軌道を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の極微小液滴噴射装置。
  4. 前記第2の噴射タイミングは前記第1の噴射タイミングより早く、その時間差をDとすると、前記メイン液滴及び前記第2の液滴噴射部から噴射された液滴が衝突するとき、次式が成立することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。Tm1+D=Tm2(ここで、Tm1=X1/Sm1、Tm2=X2/Sm2Tm1:前記メイン液滴が噴射されてから前記第1の飛翔軌道と第2の飛翔軌道との交差点に達するまでの時間Tm2:前記第2の液滴噴射部から噴射された液滴が前記交差点に達するまでの時間X1:前記第1の液滴噴射部から前記交差点までの距離X2:前記第2の液滴噴射部から前記交差点までの距離Sm1:前記メイン液滴の噴射速度Sm2:第2の液滴噴射部から噴射される液滴の噴射速度)
  5. 前記サテライト液滴が前記第2の液滴噴射部から噴射された液滴と衝突せずに被印刷媒体に着弾するとき、次式が成立することを特徴とする請求項に記載の極微小液滴噴射装置。Ts1+D≠Tm2(ここで、Ts1=X1/Ss1Ts1:前記サテライト液滴が噴射されてから前記交差点に達するまでの時間Ss1:前記サテライト液滴の噴射速度)
  6. 前記第1の液滴噴射部と前記交差点との間の距離と、前記第2の液滴噴射部と前記交差点との間の距離とが等しいことを特徴とする請求項又はに記載の極微小液滴噴射装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1及び第2の液滴噴射部にそれぞれ第1及び第2の駆動信号を付与することにより、前記第1の液滴噴射部から前記メイン液滴及び前記サテライト液滴を、前記第2の液滴噴射部から前記液滴を、それぞれ噴射させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  8. 前記第1の駆動信号は1つの駆動パルスを含み、前記第2の駆動信号は1つの駆動パルスを含み、前記第1の駆動信号に含まれる前記駆動パルスは前記第2の駆動信号に含まれる前記駆動パルスよりも波高値が高いことを特徴とする請求項に記載の極微小液滴噴射装置。
  9. 前記メイン液滴及び前記サテライト液滴の噴射速度がそれぞれ実質的に5〜15m/secであり、前記第2の噴射部から噴射される液滴の噴射速度が実質的に5m/sec以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  10. 前記サテライト液滴の体積は、実質的に0.002〜0.5plであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  11. 前記第1及び第2の液滴噴射部と被印刷媒体との間に配置され、前記合体液滴が被印刷媒体に着弾する前に前記合体液滴を受け止めるための液滴キャッチ部をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  12. 前記液滴キャッチ部で受け止められた合体液滴をこれに通して排出するための排出路をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の極微小液滴噴射装置。
  13. 前記第1及び第2の液滴噴射部が共に固定設置されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  14. 前記第1及び第2の液滴噴射部はそれぞれ複数のノズルを形成しており、前記第1及び第2の液滴噴射部における前記ノズルの軸線が互いに角度をなして配置されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  15. 前記第1の液滴噴射部における前記ノズルの軸線及び前記第2の液滴噴射部における前記ノズルの軸線のうち、一方が被印刷媒体に対して垂直であると共に、他方が被印刷媒体に対して傾斜していることを特徴とする請求項14に記載の極微小液滴噴射装置。
  16. 前記第1及び第2の液滴噴射部が一つの液滴噴射ヘッドとして一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の極微小液滴噴射装置。
  17. ノズル、前記ノズルに連通する圧力室及び前記圧力室の体積を変化させるアクチュエータが形成されており、前記ノズルの軸線が第1の方向に延びているとともに、前記アクチュエータにより前記圧力室の体積を変化させて前記圧力室内の液体の圧力を変化させることによって前記ノズルから液滴を噴射させる第1の液滴噴射部と、
    ノズル、前記ノズルに連通する圧力室及び前記圧力室の体積を変化させるアクチュエータが形成されており、前記ノズルの軸線が前記第1の方向と交差する第2の方向に延びているとともに、前記アクチュエータにより前記圧力室の体積を変化させて前記圧力室内の液体の圧力を変化させることによって前記ノズルから液滴を噴射させる第2の液滴噴射部と、
    前記第1及び第2の液滴噴射部に駆動信号を付与することにより、前記第1及び第2の液滴噴射部から液滴を噴射させる制御手段と、
    前記第1及び第2の液滴噴射部と被印刷媒体との間に配置され、前記第1及び第2の液滴噴射部から噴射された液滴の一部を被印刷媒体に着弾する前に受け止めるための液滴キャッチ部とを備えており、
    前記制御手段は、前記第1の液滴噴射部からメイン液滴を、前記メイン液滴の噴射に伴って前記メイン液滴に遅れて前記メイン液滴よりも小体積のサテライト液滴が噴射されるような速度で噴射させるとともに、前記第2液滴噴射部から前記メイン液滴及び前記サテライト液滴の噴射速度よりも遅い、前記液滴の噴射速度に伴って前記液滴よりも小体積の追加液滴が噴射されないような速度で、且つ、前記メイン液滴及び前記サテライト液滴よりも早い噴射タイミングで液滴を噴射させ、前記メイン液滴と前記第2の液滴噴射部から噴射された前記液滴とが衝突して合体した合体液滴が前記液滴キャッチ部に向かうようにすると共に、前記サテライト液滴が被印刷媒体に着弾するように、前記第1及び第2の液滴噴射部を制御することを特徴とする極微小液滴噴射装置。
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