JP4191858B2 - 断熱パネル及びそれを用いた断熱二重床の施工方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、戸建住宅、集合住宅等の各種建物において既存の基礎床面との間に空間を形成して断熱二重床を施工する際に用いる断熱パネル及びそれを用いた断熱二重床の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
二重床は、複数枚の床パネル(床板材)を、基礎床に配置した複数の支持脚によって一定の高さに支持するようにして構築されており、例えば特開平3−17348号や実開平4−116537号に、棒状脚部と該棒状脚部の上端部に上下調節可能に装着された受け板とからなるユニット支持脚群と、定尺の長方形及び/又は正方形の床パネル群とを組み合わせて用いる乾式二重床の施工方法が開示されている。
従来知られているユニット支持脚の一例は図7に示すとおりであり、ゴム、合成樹脂等の比較的硬質の弾性材料からなる接床基台11と該基台11に回動自在に立設された支持ボルト13とからなる棒状脚部と、外周略中央部に側方に突設された環状の支持部18を有するレベル調整用ナット17と、中央部に上記レベル調整用ナット17の上部が嵌合される挿入孔20を有する正方形又は長方形の支持板19とから構成されている。
【0003】
支持ボルト13は、下端から上方に所定距離離間した位置外周面に側方に突出する環状の鍔部14が一体に設けられ、かつ鍔部14より上部にはネジ部が形成され、また支持ボルト13の頂端面には回転用工具先端を嵌め込むための溝部16が形成されている。そして、支持ボルト13の基端丸棒部15を上記接床基台11の中央孔12に嵌挿することにより、支持ボルト13は鍔部14を支持部として接床基台11に回動自在に立設された状態となる。一方、レベル調整用ナット17は支持板19の挿入孔20に嵌合され、その上部を拡開することによって、支持板19に強固に取り付けられる。それと共に、レベル調整用ナット17の上部には接着剤溜り22が形成される。このようにして支持板19の挿入孔20に嵌合されたレベル調整用ナット17に支持ボルト13のネジ部上端部をねじ込むことによって、図7に示すようにユニット支持脚10が組み立てられる。
このような構造のユニット支持脚10は、支持ボルト13の頂端面の溝部16にドライバー等の回転用工具の先端を嵌め込んで支持ボルト13を回転させることにより、レベル調整用ナット17が上下動し、支持板19により支持されている床パネルの床面レベルを調整することができる。
【0004】
以上のようにして組み立てられたユニット支持脚10を用いて二重床を構築する場合の施工例は、例えば図8に示すように、まず部屋壁又は間仕切31の所定の高さに沿って際根太(又は根太ユニット)32を設け、その上に床パネル33の一辺を支持する。際根太に接しない床パネル33の他の端縁部は、所定のピッチで基礎床(コンクリートスラブ)30上に配置したユニット支持脚10に片持たせの状態で載せて取り付ける。ユニット支持脚10と床パネル33の取付は、ユニット支持脚10の支持板19上面に貼着した両面粘着シート21等を介して行い、床パネル敷設時に床パネル33を両面粘着シート21に圧着して仮固定しておく。ユニット支持脚10の支持板19の挿入孔20は床パネル33の端縁部から露出した状態とし、この挿入孔20を通してドライバー等により支持ボルト13を回し、床パネル33のレベル(又は支持板19の上面位)を調節する。
【0005】
隣合う床パネルも同様に、既に設置したユニット支持脚10上へ床パネル33のレベル調整ができる所定の間隙を開けて載せ、同様に他のユニット支持脚10を配置して取り付ける。このような作業を床パネルごと繰り返し、床パネルを所定面積施工し、必要に応じて床面レベルを調整した後、床パネル33からユニット支持脚10の支持板19に対して釘打ちし、床パネル33をユニット支持脚10に固定し、また支持ボルト13上部の接着剤溜り22から接着剤を注入し、レベル調整用ナット17と支持ボルト13との間を接着・固定する。その後、必要に応じて床パネル33の上に捨張り合板34を敷設するか、あるいは隣接する床パネル間の間隙を覆うように比較的剛性のある粘着テープを貼着した後、CFシート、絨毯、畳、木質フロアー材、タイルカーペット等の床仕上げ材(図示せず)を敷設し、作業を完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように施工することによって二重床が構築されるが、近年、屋内の断熱性や遮音性の改善が求められており、床にも断熱性及び遮音性を付与するために、床構造にグラスウール、押出しポリスチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、発泡ウレタン等の断熱・遮音材を設けることが提案されている。例えば、本出願人も、ユニット支持脚の支持板上に根太材及び断熱材を配置し、その上に床パネルを載置する施工例を既に提案している(特開平7−305442号)。しかしながら、この方法の場合、例えばユニット支持脚上にその支持板より幅狭の根太材を配置し、根太間に断熱材を架け渡して配置した後、床パネルを敷設するものであるが、二重床の施工に根太材が必要となり、施工性や施工コストの点で難点がある。
【0007】
一方、断熱材一体型のパネル材としては、実開平3−25707号に、断熱材からなる芯材の少なくとも一側面に構造用積層材を張り合わせた耐力パネル構造が提案されている。この耐力パネル構造は、家屋の壁板に用いることを主目的としているが、床板にも採用できると教示されている。
しかしながら、根太材を用いる場合にはそれ程大きな問題は生じないと考えられるが、発泡ウレタン等の断熱材を芯材として用いたこのようなパネル材を、前記したようなユニット支持脚により支持される二重床の床パネルとして用いた場合、歩行の繰り返しや物の載置等によって長年荷重を受けることにより、例えば芯材の一側面に構造用積層材が積層された構造では、ユニット支持脚により支持される部分の発泡ウレタンの収縮が大きく、また芯材の両側面に構造用積層材を積層した構造でも全体的に発泡ウレタンが収縮し、床面の区域によって収縮率に差が生じる。そのため、隣合う床パネル間に段差が生じたり、また部分的に床面が沈み込んだり、一様な床面レベルを長年月にわたって維持できないなどの問題がある。
また、断熱性は、床下全体に断熱材を設けることで発揮され、前記のようなユニット支持脚により床パネル端縁部を支持する構造の二重床のように隣接する床パネル間に間隙があると、その効果は減少してしまう。
【0008】
従って、本発明の目的は、断熱性に優れると共に、前記したようなユニット支持脚により極めて簡単に断熱層を敷設することができる施工性に優れた断熱パネル及びそれを用いた断熱二重床の施工方法を提供することにある。
さらに本発明の目的は、歩行の繰り返しや物の載置等により長年荷重を受けても隣合う床パネル間の段差の発生や床面の沈み込み等の問題がなく、一様な床面レベルを長年月にわたって維持できる断熱二重床を簡単にかつ安定して構築できる断熱パネル及びそれを用いた断熱二重床の施工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の一つの側面によれば、断熱パネルが提供される。その基本的な態様は、脚部材の上端部に高さ調整自在に装着された支持板を有するユニット支持脚により支持されて断熱二重床を構築するために用いる断熱パネルであって、端縁部所定箇所に上記支持板の形状の一部に対応する形状の切欠き部が形成され、かつ端縁部から該切欠き部の上部に延出するように突出部が形成されていることを特徴としている。
好適な態様においては、上記突出部は少なくとも対向する一対のパネル側縁部に沿って延在する突条部に形成され、さらに好適な態様においては、上記突条部は、各断熱パネルを接続したときに実質的に連続するように対向するパネル側縁部に回転対称的に形成されている。
【0010】
本発明の他の側面によれば、上記のような断熱パネルを用いた断熱二重床の施工方法も提供される。この施工方法の基本的な態様は、基礎床の床面上に複数のユニット支持脚を床パネルの形状に応じた所定のピッチで配置し、床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により支持されるように架け渡して所定の高さレベルに敷設する二重床の床下地の施工に際して、床パネルの敷設前に、端縁部所定箇所に上記支持板の形状の一部に対応する形状の切欠き部が形成され、かつ端縁部から該切欠き部の上部に延出するように突出部が形成された断熱パネルを用い、該断熱パネルの上記切欠き部をユニット支持脚の支持板と嵌め合わせながら、上記突出部が支持板上に載置されるように架け渡して断熱層を敷設することを特徴としている。好適な態様の施工方法は、上記突出部が少なくとも対向する一対のパネル側縁部に沿って延在する突条部に形成された断熱パネルを用い、該突条部に突き合わせて床パネルを敷設することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による断熱二重床の施工は、基本的には、前記したような複数のユニット支持脚群と床パネル群を用い、所定のピッチで基礎床面上に配置された相対するユニット支持脚の支持板間(壁又は間仕切り際においてはユニット支持脚の支持板と際根太又は根太ユニットの根太部材との間)に床パネルを架け渡して所定の高さレベルに敷設し、二重床の床下地を施工する際に、床パネルの敷設前に、端縁部所定箇所に上記支持板の形状の一部に対応する形状の切欠き部が形成され、かつ端縁部から該切欠き部の上部に延出するように突出部が形成された断熱パネルを用いて断熱層を敷設することを特徴としている。
【0012】
そして、このような断熱パネルの施工においては、上記切欠き部をユニット支持脚の支持板と嵌め合わせながら、上記突出部が支持板上に載置されるように架け渡して断熱層を敷設するものであるため、断熱層を極めて簡単に、かつ施工性良く構築することができる。
このようにして構築される断熱二重床は、上記断熱層の存在により断熱性に優れ、しかも床パネルはその端縁部がユニット支持脚の支持板に直に載置された状態に支持されるため、歩行の繰り返しや物の載置等により長年荷重を受けても隣合う床パネル間の段差の発生や床面の沈み込み等の問題がなく、一様な床面レベルを長年月にわたって維持できる。
【0013】
また、上記突出部が少なくとも対向する一対のパネル側縁部に沿って延在する突条部に形成された断熱パネルの場合、該突条部を位置決め部として利用し、これに突き合わせながら床パネルを敷設することができるため、床パネルの敷設も極めて簡単に行なうことができる。
さらに、前記突条部が各断熱パネルを接続したときに実質的に連続するように対向するパネル側縁部に回転対称的に形成されている場合、隣接する各床パネル間の隙間にこの断熱パネルの突条部が存在し、断熱目地材として機能するため、断熱性がより一層優れたものになる。
【0014】
前記断熱パネルとしては、充分な耐久性や断熱性を示すような半硬質又は硬質プラスチック発泡体であれば全て使用でき、好ましくは独立気泡型又は半独立気泡型の発泡ウレタンや、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出しポリスチレンフォームなどが好適に使用できる。特に、強度が高く、成形性が良く(型物成形可能)、吸水性が低い等の点から、ビーズ法ポリスチレンフォームが好ましい。このようなプラスチック発泡体は、かなり強い圧縮強さを有すると共に、断熱性等に優れ、また吸湿性が無く、長期にわたってそれらの性質はほとんど変化しない。また、軽量であり、切断、穴あけ等の加工もし易いので、取扱い性の点からも有利である。
このような断熱パネルを床パネルの下に敷設することにより、断熱性に優れた断熱二重床となる。
【0015】
【実施例】
以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ本発明についてさらに具体的に説明する。
図1は本発明の断熱パネルの一実施例の斜視図、図2はその辺縁中間部をユニット支持脚の支持板で支持した状態を示している。
この断熱パネル1には、ユニット支持脚10の設置位置に対応する長辺側端縁部所定箇所(図示の例では6箇所)に支持板19の略1/4(隅角部)又は略半分(辺縁中間部)の形状に相当する矩形の切欠き部2が形成されている。また、対向する一方の長辺側端縁部には左隅角部と辺縁中間部の切欠き部2の上部に、他方の長辺側端縁部には辺縁中間部と右隅角部の切欠き部2の上部に、各々回転対称的に逆方向に延出するように、突出部3が一体的に形成されている(図示の例では合計4個)。
【0016】
このような断熱パネル1は、図2に示すように、上記切欠き部2がユニット支持脚10の支持板19と嵌め合わされ、かつ上記突出部3が支持板19に引っ掛けられた状態に支持される。従って、このような断熱パネル1を用い、基礎床面上に所定のピッチで配置されたユニット支持脚間に架け渡して断熱層を敷設するためには、図1に示すように、各長辺側端縁部に形成された切欠き部2の少なくとも2箇所に突出部3を形成する必要がある。また、突出部3の下面は断熱パネル1の上面と同一レベルにあるが、突出部3の上面は床パネル33の上面以下のレベルとなるように、またその突出長さはユニット支持脚10の支持板19の側辺から挿入孔20までの距離以下となるように設定する必要がある。
【0017】
上記のように、断熱パネル1の突出部3をユニット支持脚10の支持板19上に載置すると、突出部3は支持板19上面に貼着されている両面粘着テープ21(粘着層)により固着されるので、簡単にかつ安定して断熱パネル1を敷設することができる。この際、断熱パネル1の切欠き部2は支持板19の位置決めガイドとして働くので、ユニット支持脚10の設置位置のピッチがずれることはない。断熱パネル敷設後の床パネルの敷設、床面レベルの調節等は、前記した従来の方法と同様であるが、先に敷設された断熱パネル1の突出部3を位置決め部として利用し、これに突き合わせながら床パネル33を敷設することができるため、床パネルの敷設も極めて簡単に行なうことができる。
【0018】
なお、断熱パネル1の切欠き部2の形成箇所及び数は、用いる床パネル33のサイズやそれに応じたユニット支持脚10の単位面積当たりの設置数等により適宜設定される。また、突出部3の数も適宜設定でき、隣接して配置する断熱パネルの接続状態を考慮した幾何学的態様に基づき、全ての切欠き部2の上部に延出するように形成してもよい。また、ユニット支持脚10としては、支持板を有する構造のものである限り、従来公知の全てのユニット支持脚を利用することができる。
【0019】
図3は本発明の断熱パネルの別の実施例を示し、図4はその配置形態を示す平面図、図5は側面図である。
この実施例の断熱パネル1aの場合、ユニット支持脚10の設置位置に対応する長辺側端縁部所定箇所に切欠き部2が形成されていることは前記実施例と同様であるが、突出部が、切欠き部2間の中間位置から一方の切欠き部2の上部に延出するような長さを有し、かつ回転対称的に断熱パネル1aの長辺側縁部に沿って一体的に形成された細長い突条部3aとされている点において異なる。
このような断熱パネル1aを用いて断熱層を形成した場合、図4に示される配置形態から明らかなように、隣接する各床パネル33間の長辺側の隙間全てにこの断熱パネル1aの突条部3aが存在し、断熱目地材として機能するため、断熱性が優れたものになる。
【0020】
図6は本発明の断熱パネルのさらに別の実施例を示している。
この実施例の断熱パネル1bの場合、ユニット支持脚10の設置位置に対応する長辺側端縁部所定箇所に切欠き部2が形成されされていることは前記各実施例と同様であるが、一方の隅角部から長辺側辺縁中間部にかけて延在し、かつ隅角部と長辺側辺縁中間部の各切欠き部2の上部に延出するような長さを有し、断熱パネル1bの長辺側縁部に沿って一体的に形成された細長い突条部3bが回転対称的に各長辺側に形成されていると共に、対向する短辺側にも、辺縁中間位置から一方の隅角部の切欠き部2の上部に延出するような長さを有する細長い突条部3bが回転対称的に一体的に形成されている点において異なる。
このような断熱パネル1bを用いて断熱層を形成した場合、隣接する各床パネル33間の全ての隙間にこの断熱パネル1bの突条部3bが存在し、断熱目地材として機能するため、断熱性がより一層優れたものになる。
【0021】
なお、前記したような断熱パネルを用いて断熱層を形成した場合、ユニット支持脚10の挿入孔20は露出したままであり、その後敷設される床パネル33は、隣接する床パネル間に間隙が生じるように配置されるので、切欠き部2においては上下方向に開口された状態となる。そのため、この切欠き部2に形成された開口部を通してドライバー等の回転用工具先端を挿入し、その下に設置されているユニット支持脚10の支持ボルト13を回し、床面レベルを調整することができる。
【0022】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は、ユニット支持脚の支持板に引っ掛けるための突出部(突条部)を設けた断熱パネルを用いて断熱二重床を簡便に施工性良く敷設することをその本質的な特徴としており、前記実施例に限定されるものではなく、各種の設計変更が可能である。例えば、床パネルの裏面に前記した形状の断熱パネルを接着、釘止め等の任意の手段で固定したものを用いることもできる。また、ユニット支持脚や断熱パネル材としても従来公知の各種のものを使用することができ、さらに断熱パネルの切欠きの形状も使用するユニット支持脚の支持板の形状に応じて任意に変えることができる。
【0023】
また、ユニット支持脚10の支持ボルト13は、中実の支持ボルト又は中空パイプから作製された中空支持ボルトのいずれでもよい。しかしながら、中空支持ボルトの場合、接床基台11の中心部に上下貫通孔を設け、あるいはさらにその下面に上記貫通孔から放射状(例えば十文字状)に延びる溝部を形成することにより、レベル調整用ナット17上部の接着剤溜り22に接着剤を注入したときに、接着剤が支持ボルト内を流下し、さらに上記溝部内に浸透し、接床基台11を基礎床30に接着させることができる。従って、一度の接着剤注入作業により支持ボルトとレベル調整用ナットの固着及び接床基台と基礎床の固着を同時に行なえるので有利である。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明の断熱パネルは、その構造が簡単であり、安価に作製することができ、しかもユニット支持脚への取付けも極めて簡単である。また、断熱二重床を施工する際に、本発明の断熱パネルを用いた場合、その切欠き部をユニット支持脚の支持板に嵌め合わせながら、その突出部(突条部)が支持板上に載置されるように架け渡して断熱層を敷設するものであるため、断熱層を極めて簡単に、かつ施工性良く構築することができる。
さらに、本発明の断熱二重床の施工方法によれば、断熱パネルの突出部(突条部)を床パネルの位置決め部として利用し、これに突き合わせながら床パネルを敷設することができるため、床パネルの敷設も極めて簡単に行なうことができる。しかも、従来のユニット支持脚と床パネルの組み合わせによる二重床の施工方法の利点、即ち、施工性、安定性、低施工コスト等の利点をそのまま保持して、断熱・保温性や遮音性に優れた断熱二重床を施工性良く構築でき、また、歩行の繰り返しや物の載置等によって長年荷重を受けても、隣合う床パネル間に段差が発生したり、床面の沈み込み等の問題がなく、一様な床面レベルを長年月にわたって維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱パネルの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す断熱パネルのユニット支持脚の支持板への取付け態様を示す部分斜視図である。
【図3】本発明の断熱パネルの別の実施例を示す平面図である。
【図4】図3に示す断熱パネルの敷設形態の一例を示す平面図である。
【図5】図4に示す断熱パネルを敷設した状態の側面図である。
【図6】本発明の断熱パネルのさらに別の実施例を示す平面図である。
【図7】従来のユニット支持脚の一例を示す部分断面側面図である。
【図8】従来のユニット支持脚を用いて床パネルまで施工した状態を示す破断斜視図である。
【符号の説明】
1 断熱パネル
2 切欠き部
3 突出部
3a,3b 突条部
10 ユニット支持脚
11 接床基台
13 支持ボルト
17 レベル調整用ナット
19 支持板
30 基礎床
33 床パネル
Claims (5)
- 脚部材の上端部に高さ調整自在に装着された支持板を有するユニット支持脚により支持されて断熱二重床を構築するために用いる断熱パネルであって、端縁部所定箇所に上記支持板の形状の一部に対応する形状の切欠き部が形成され、かつ端縁部から該切欠き部の上部に延出するように突出部が形成されていることを特徴とする断熱パネル。
- 前記突出部が、少なくとも対向する一対のパネル側縁部に沿って延在する突条部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の断熱パネル。
- 前記突条部が、各断熱パネルを接続したときに実質的に連続するように対向するパネル側縁部に回転対称的に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の断熱パネル。
- 基礎床の床面上に複数のユニット支持脚を床パネルの形状に応じた所定のピッチで配置し、床パネルをその端縁部が上記ユニット支持脚の支持板により支持されるように架け渡して所定の高さレベルに敷設する二重床の床下地の施工に際して、床パネルの敷設前に、端縁部所定箇所に上記支持板の形状の一部に対応する形状の切欠き部が形成され、かつ端縁部から該切欠き部の上部に延出するように突出部が形成された断熱パネルを用い、該断熱パネルの上記切欠き部をユニット支持脚の支持板と嵌め合わせながら、上記突出部が支持板上に載置されるように架け渡して断熱層を敷設することを特徴とする断熱二重床の施工方法。
- 前記突出部が少なくとも対向する一対のパネル側縁部に沿って延在する突条部に形成された断熱パネルを用い、該突条部に突き合わせて床パネルを敷設することを特徴とする請求項4に記載の断熱二重床の施工方法。
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