JP4186812B2 - ペースト吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ペーストなどのペーストを吐出するペースト吐出装置に関するものである。
半導体チップなどの電子部品をプリント基板やリードフレームなどに接合する方法として、樹脂接着剤が多用される。樹脂接着剤の種類として樹脂中に金属粉など導電性の成分を添加して接合部に導電性を持たせた導電性ペーストが知られている。導電性ペーストは、接着剤としての機能を有するとともに、接合部を電気的に導通させることができる。
この導電性ペーストを塗布する塗布装置には、ペーストの吐出装置が備えられており、従来よりプランジャの往復動によってシリンダ室内に導電性ペーストを吸入し吐出するプランジャ式の吐出装置が知られている。そしてプランジャの往復動による吐出は間欠的にしか行えないことから、吐出を間断なく行って高能率のペースト塗布を行う必用がある場合には、一般に複数のプランジャを備えた多連プランジャ型のペースト吐出装置が用いられる(例えば特許文献1参照)。
このような多連プランジャ型のペースト吐出装置は、それぞれのプランジャから順次吐出されるペーストを1つの固定された吐出ポートから吐出させる必要があることから、ポート切り替え機能を備えている。一般にこのポート切換に際しては、プランジャ孔が設けられたシリンダブロックの開孔面を吐出ポートが設けられた固定ブロックに対して摺接させ、各プランジャの開孔部を吐出ポートに順次連通させるようにしている。
この方式においては、シリンダブロックの開孔面と固定ブロックの摺接面は2つの部材の間からのペーストの漏出を防止するシール部として機能する。このため、この摺接面は隙間が生じないように部品加工において高精度の面仕上げを行い、動作時には所定の面圧を加える機構を用いるなどのペースト漏出防止措置を講じている。
実開平2−78773号公報
しかしながら、導電性ペーストは金属粉などのフィラー成分や固形粒子を多量に含んだスラリー状であることから、ペーストの成分構成によっては上記シール部の摺動隙間に挟まれた固形粒子が摺動面に付着しやすく、摺動面の密着性が阻害されてシール部から外部へのペーストの漏出が避けられなかった。そして従来のペースト吐出装置では、外部に漏出したペーストがそのまま滞留すると時間の経過とともに固化し、負荷トルクの上昇や吐出性能の低下などの動作異常を生じる場合があった。
そこで本発明は、シール部からのペーストの漏出に起因する動作異常を防止することができるペースト吐出装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のペースト吐出装置は、回転駆動手段によって回転軸廻りに回転しこの回転軸と直交する摺動面を介してシール部材のシール面と摺接するシリンダブロックと、このシリンダブロックの回転軸方向に設けられ前記摺動面の回転軸心を中心とする同一円周上の等配位置に開孔した開孔部を有する複数のシリンダ孔と、それぞれのシリンダ孔に挿入されたプランジャと、このプランジャを前記シリンダブロックの回転と同期して往復動
させるプランジャ駆動手段と、前記シール面に設けられ前記シリンダブロックの所定回転位置において前記シリンダ孔の開孔部と連通する第1の連通ポートおよび第2の連通ポートと、前記シール部材を介して前記第1の連通ポートおよび第2の連通ポートとそれぞれ連通するペースト吸入用の第1の外部ポート及びペースト吐出用の第2の外部ポートと、前記シール面の外周側に位置し前記シール部材とシリンダブロックとによって閉囲された略円環状空間のハウジング部とを備え、前記第1の外部ポートが前記ハウジング部を介して前記第1の連通ポートと連通する。
本発明によれば、プランジャによるペースト吸入・吐出を行うシリンダ孔の開孔部と連通する第1の連通ポートおよび第2の連通ポートと、ペースト吸入用の第1の外部ポート及びペースト吐出用の第2の外部ポートとの連通において、第1の外部ポートがシール部材の外周に設けられたハウジング部を介して第1の連通ポートと連通する構成とすることにより、シール部材の摺動面より漏出したペーストをハウジング部を介して再度吸入することができ、漏出したペーストが滞留して固化することによる動作異常を防止することができる。
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のダイボンディング装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の断面図、図3は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のカム部の斜視図、図4は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のカム部の断面図、図5は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のプランジャディスクの斜視図、図6は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のシールディスクの斜視図、図7は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の外部シールの装着状態の説明図、図8は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の動作説明図、図9は本発明の一実施の形態のペースト吐出装置におけるペースト供給経路の説明図である。
まず図1を参照してダイボンディング装置の構造を説明する。図1においてチップ供給部1にはウェハシート2が図示しない保持テーブルによって保持されている。ウェハシート2には多数の半導体素子であるチップ3が貼着されている。チップ供給部1の側方には搬送路5が配設されており、搬送路5は基板であるリードフレーム6を搬送し、ペースト塗布位置およびボンディング位置にリードフレーム6を位置決めする。チップ供給部1の上方にはボンディングヘッド4が配設されており、ボンディングヘッド4は図示しない移動機構により水平移動および上下動する。
搬送路5の側方にはペースト塗布部9が配設されている。ペースト塗布部9は移動テーブル10にL型のブラケット15を介して塗布ノズル18を装着して構成されている。塗布ノズル18は、不動のプレート16a上に固定配置されたペースト吐出装置16と可撓性の管部材であるチューブ17によって連結されている。
ペースト吐出装置16は、さらにチューブ20を介してシリンジ19と連結されている。シリンジ19内にはエポキシ樹脂などの粘性体と銀粉などの導電性のフィラー成分とを混合した導電性ペースト(以下、単に「ペースト」と略記する。)が貯溜されており、ペースト吐出装置16を駆動することにより、シリンジ19内のペーストはペースト吐出装置16によって吸入・吐出され、チューブ17を介して塗布ノズル18へ圧送される。そして塗布ノズル18の下端部に設けられた塗布口より吐出されてリードフレーム6の塗布エリア6aに塗布される。
移動テーブル10は、Y軸テーブル11上にX軸テーブル12を段積みし、さらにその
上にL型のブラケット13を介してZ軸テーブル14を垂直方向に結合して構成されている。Y軸テーブル11、X軸テーブル12、Z軸テーブル14は、それぞれY軸モータ11a、X軸モータ12a、Z軸モータ14aを備えている。X軸モータ12a、Y軸モータ11aおよびZ軸モータ14aを駆動することにより、塗布ノズル18はリードフレーム6上で水平方向および上下方向に移動する。したがって、移動テーブル10は塗布ノズル18をリードフレーム6に対して相対的に移動させる移動手段となっている。
リードフレーム6上面のチップ3の搭載位置は、ペースト7が塗布される塗布エリア6aとなっている。塗布ノズル18を塗布エリア6a内に位置させ、塗布ノズル18からペースト7を吐出させながら塗布ノズル18を移動させることにより、塗布エリア6a内には所定の描画パターンでチップボンディング用のペースト7が描画塗布される。
このペースト塗布後、リードフレーム6は搬送路5上をボンディング位置8に送られ、位置決めされる。、そして塗布エリア6a内に塗布されたペースト7上に、ボンディングヘッド4のノズル4aによってチップ供給部1からピックアップされたチップ3がボンディングされる。
次に図2を参照してペースト吐出装置16の構造について説明する。図2において、ペースト吐出装置16は外筒部21に回転駆動手段としてのモータ22によって駆動される軸型の多連プランジャポンプを内蔵した構成となっている。モータ22の出力軸23には、円筒状の回転体28が回転軸Aを一致させて結合されている。回転体28は軸受け29に軸支されて回転自在となっており、回転体28の内径部28aには、プランジャホルダ31が装着されている。プランジャホルダ31は回転体28に対して回転軸A方向の摺動が許容され、かつ回転体28からの回転が伝達される。
プランジャホルダ31には、回転軸A方向に複数のプランジャ孔31bが3等配位置に設けられており、各プランジャ孔31bには、スライドベアリング31cが装着されている。プランジャホルダ31の先端部には、円板状のカラープレート32を介してプランジャディスク33が固着されている。カラープレート32にはプランジャ孔31bの位置に対応して複数の貫通孔32aが設けられており、さらにプランジャディスク33には貫通孔32aの位置に対応して複数のシリンダ孔33bが設けられている。プランジャディスク33の外周面は、円筒状の保持部材35によって摺動自在に保持されている。保持部材35は、樹脂や含油メタルなどの自己潤滑性を有する材質より成る。
スライドベアリング31c、貫通孔32aおよびシリンダ孔33bには、プランジャ26が回転軸A方向の移動が許容された状態で挿通しており、シリンダ孔33bの上側にはシール部材34が装着されている。プランジャ26はこのシール部材34を介してシリンダ孔33b内に挿通しており、プランジャ26の下端部がシリンダ孔33b内で往復動することにより、後述するペースト吸入・吐出が行われる。プランジャホルダ31、カラープレート32およびプランジャディスク33は、複数のシリンダ孔33bが設けられたシリンダブロックを構成する。
それぞれのプランジャ26の上側の端部は、回転体28の基部に装着されたスライドベアリング28bを介して上方へ突出して連結ブロック26aに結合されており、連結ブロック26aにはカムフォロア25が装着されている。各カムフォロア25は、以下に説明するカム部24によって回転軸A方向に往復動する。
回転体28の上方、すなわち上述のシリンダブロックのモータ22側にはカム部24が配設されている。カム部24は、回転軸A方向のカム面24a(図3参照)を有する2つの端面カム(第1の端面カム24A、第2の端面カム24B)を、カム面24aを対向さ
せた姿勢で組み合わせ、スペーサ部材27によって位置合わせして固定した構成となっている。
図3に示すように、第1の端面カム24A、第2の端面カム24Bはいずれも略円筒形状であり、内部にはプランジャホルダ31を挿通した3つのプランジャ26の駆動端部側が進入可能な円筒状凹部24bが設けられている。第1の端面カム24A、第2の端面カム24Bを対向させて組み合わせた状態においては、円筒状凹部24bの内面には前述の2つのカム面24aに挟まれたカム溝が形成される。プランジャホルダ31を挿通した3つのプランジャ26の駆動端部は、図4に示すように、回転軸Aを中心とした3等配の配置で円筒状凹部24b内に進入し、連結ブロック26aに結合されたカムフォロア25は上述のカム溝に嵌合する。
この状態でモータ22を回転駆動することにより、回転体28を介してプランジャホルダ31,カラープレート32およびプランジャディスク33より成るシリンダブロックが回転し、これにより各プランジャ26は回転軸Aを中心にしてカム部24に対して相対的に回転(公転)する。この相対回転運動により、カム溝に嵌合したカムフォロア25はカム溝内をカム面24aにならって転動し、カム面24aのカム特性に従って回転軸A方向の往復動を行う。そしてカムフォロア25がこの往復動を連結ブロック26aを介してプランジャ26に伝達することにより、プランジャ26は回転軸A廻りに回転しながらこの回転に同期して回転軸A方向に往復動する。
すなわち、円筒状凹部24bの内面に形成されたカム溝は、シリンダブロックのカム部24に対する相対回転運動をプランジャ26の回転軸A方向の往復動変位に変換する。そしてモータ22およびカム部24は、プランジャ26をシリンダブロックの回転と同期して往復動させるプランジャ駆動手段となっている。カム部24に設けられたカム溝のカム形状は、3つのプランジャ26を所定順序・タイミングで往復動させるような形状となっており、これにより後述するペーストの吸入・吐出動作が連続して行われる。
上記構成において、プランジャ26は往動および復動のいずれの場合もカム部24によって駆動される。したがって、プランジャ駆動手段として上述の構成を採用することにより、粘性が高くしかも金属粉を含むスラリー状の液体を吐出対象とし、高摺動抵抗条件下においてプランジャの往復動を行う必要がある場合においても、プランジャに確実に駆動力を伝達することができる。
これにより、従来の一般的なカム機構を採用した同種装置における問題点、すなわち、戻り動作をスプリングなどの付勢力によって行うカム機構によって駆動されるプランジャの往復動において、高摺動抵抗に起因して発生する動作不安定が解消され、安定した吸入・吐出動作を行わせることができる。また高摺動抵抗が許容されることから、シール部材34などの摺動シール部に高シール性能のものを用いることができ、稼働時のペーストの漏出を低減することが可能となっている。
さらに本実施の形態では、3つのプランジャ26を駆動するカム部24として、内部に各プランジャ26の駆動端部側が進入可能な円筒状凹部24bが設けられ、さらに円筒状凹部24bの内面にカム溝が形成された構成とすることにより、図4に示すように3つのプランジャ26を回転軸Aの周囲に近接させて配置することが可能となっている。これにより、高シール性を確保するとともに、径方向の寸法を極力小さくした小型・コンパクトなペースト吐出装置が実現されている。
そしてこのようなカム部24の構成は、第1の端面カム24A、第2の端面カム24Bの2つの端面カムを対向させることによって容易に実現されている。すなわち、通常用い
られる一体のカム部材によって上述のカム部24を構成しようとすれば、円筒状凹部の内面に機械加工によってカム溝を形成する必要があり、工作難度から部品コストが増大するとともに工作上の制約から部品サイズの増大が避けられなかった。これに対し、2つの端面カムを対向させて組み合わせた構成では、部品サイズの小型化とコスト低減を図ることができる。
図5を参照して、プランジャディスク33について説明する。プランジャディスク33は、アルミナなどの硬質のセラミックや超硬合金などの硬質材より成り、ディスク本体部の外縁部から軸方向に筒状部33dが延出して設けられた形状となっている。ディスク本体部には回転軸方向に複数のシリンダ孔33bが設けられている。ディスク本体部の上面は、回転軸と直交する摺動面33aとなっており、外筒部21に固定されたシール部材であるシールディスク36のシール面36aに摺接する。そしてシリンダ孔33bは、摺動面33aの回転軸心を中心とする同一円周上の等配位置に開孔している。筒状部33dの内周面33eには、後述する外部シール部材37が摺接する。
シリンダ孔33bの開孔部の周囲には、掻き取り溝33cが形成されている。掻き取り溝33cは、プランジャディスク33がシールディスク36に対して回転することによりペーストの吸入・吐出を行うポンピング動作時において、シール面36a(図6参照)に付着するペースト中の粒子成分を掻き取ることにより、プランジャディスク33とシールディスク36との摺接面からのペーストの過剰な漏出を防止することを目的とするものである。
図6を参照して、シールディスク36の形状について説明する。シールディスク36は、プランジャディスクと同様の硬質材より成り、上面側が段付き形状に加工された段付き凸部を有するディスク部材である。段付き凸部の上面は、プランジャディスク33に摺接するシール面36aとなっており、シール面36aにおいてシリンダ孔33bの径方向位置に対応した位置には、2つの円弧溝状の凹部36b、36cが軸対称に設けられている。
凹部36bには、シールディスク36を軸方向(図6において上下方向)に貫通して設けられた流路孔38bが開口している。また凹部36cには、他端が段付き凸部の外周面36eに開口した流路孔38a1の一端が開口している。流路孔38a1,38bは、シリンダ孔33bの径方向位置に対応した円周上の2等配位置に設けられている。さらに、外周面36eには、流路孔38a1と同一軸線位置に設けられた流路孔38a2の一端が開口しており、流路孔38a2の他端は、シールディスク36の下面に開口している。
プランジャディスク33の摺動面33aがシールディスク36のシール面36aに摺接した状態でプランジャディスク33が回転すると、プランジャディスク33の所定回転位置において、凹部36b、36cはシリンダ孔33bの開孔部と連通する。したがって、凹部36b、36cは、シール面36aに設けられシリンダブロックの所定回転位置においてシリンダ孔33bの開孔部と連通する第1の連通ポート及び第2の連通ポートとなっている。
段付き凸部の外周面36eは、後述する外部シール部材37が嵌着する嵌着面となっており、段付き面36fは、外部シール部材37の端面に接触して軸方向位置を保持するシール保持面となっている。また、シール面36aの外周エッジ36dは、面取り加工が施されていないシャープエッジ形状のままとなっており、後述するようにシール面36aが摺動面33aに摺接した状態で、シール隙間の口開きを生じないようになっている。
図2において、シールディスク36の流路孔38a2、38bは、外筒部21の端面に
設けられた第1の外部ポート39a、第2の外部ポート39bにそれぞれ連通している。第1の外部ポート39aは、チューブ20を介してシリンジ19(図1)と接続されており、第2の外部ポート39bはチューブ17を介して塗布ノズル18(図1)と接続されている。
流路孔38a1が凹部36cを介してシリンダ孔33bと連通した状態において、プランジャ26が引き込み方向(図2において上方)へ移動することにより、シリンダ孔33b内にはシリンジ19に貯溜されていたペーストがチューブ20を介して供給される。第1の外部ポート39aは、シリンジ19から供給されるペーストを吸引して導入する供給ポートとなっている。
そしてペーストを吸入したシリンダ孔33bが凹部36cを介して流路孔38bと連通した状態においてプランジャ26が押し出し方向(図2において下方)に移動することにより、シリンダ孔33b内のペーストが第2の外部ポート39bから吐出される。第2の外部ポート39bは、ペーストを外部に吐出する吐出ポートとなっている。
図2において、プランジャホルダ31には径方向に突出した鍔部31aが設けられており、鍔部31aと回転体28の端面との間には皿バネ30が装着されている。皿バネ30は、プランジャホルダ31を下方に押圧することによりプランジャディスク33の摺動面33aをシールディスク36のシール面36aに対して所定面圧で押圧する。この面圧により、摺動面33aとシール面36aとの密着が確保される。
プランジャディスク33をシールディスク36に摺接させた状態では、シール面36aの外周側には、シールディスク36に設けられた外周面36eと、プランジャディスク33から軸方向に延出して設けられた筒状部33dの内周面33eとが対向することによって閉囲された略円環状空間のハウジング部40(図7参照)が形成される。ハウジング部40内には、外部シール部材37が装着され、これによりハウジング部40は外部空間と遮断されて密封状態となる。
外部シール部材37は、V字状断面を有する略リング状のシール部材であり、外部シール部材37がハウジング部40に装着された状態では、図7に示すように、外部シール部材37は内周側がシールディスク36の外周面36eに嵌着し、外周側は、プランジャブロック33の内周面33eに摺接する。そして一方側の軸方向端面が段付き面36f(図6参照)に当接し軸方向位置が保たれる。
シリンダブロックを回転させてプランジャ26を往復動させるペースト吐出装置16の稼動状態においては、図9に示すように、供給ポートである第1の外部ポート39aと連通した流路孔38a2からペーストが送り込まれ、ハウジング部40内に流入し内部に充満する。シリンダ孔33bにペーストを吸入する際には、ハウジング部40内に充満したペーストは流路孔38a1および凹部36bを介してシリンダ孔33bに流入する。すなわち、上述構成のペースト吐出装置のペースト供給経路においては、第1の外部ポート39aがハウジング部40を介して、第1の連通ポートである凹部36bと連通する形態となっている。
上述のペースト吐出時においては、シール面36aと摺動面33aとのシール隙間から、ペーストがハウジング部40内にわずかに漏出する場合があるが、漏出したペーストはハウジング部40内に常に供給される新鮮なペーストに混入した後に再度シリンダ孔33bに吸入されることから、漏出ペーストの固化・成長がなく、シールディスク36とプランジャブロック33の相対回転動作が固化したペーストによって阻害されることがない。すなわちここでは、常に新しく供給されるペーストが、プランジャブロック33のシール
ディスク36に対する摺動部を潤滑する機能を果たしている。
このとき、ハウジング部40内に溜まったペーストの圧力は、第1の外部ポート39aからの供給圧力以上に上昇することはなく、これらのペーストのハウジング部40外への漏出は、外部シール部材37によって容易に防止される。また前述のようにシール面36aの外周エッジ36dがシャープエッジ形状となっていることから、ハウジング部40内のペーストがシール隙間内に進入しにくくなっており、前述のペーストによる潤滑機能と相俟ってシール隙間が増大する口開きを防止するという効果を有する。
上述の外部シール部材37によるペーストのシールにおいて、前述のようにプランジャディスク33から軸方向に延出して設けられた筒状部33dの外周側は、外筒部21内に嵌着された円筒状の保持部材35によって摺動自在に保持されている。このため、プランジャディスク33の回転時の径方向の振れが保持部材35によって拘束される。すなわち、保持部材35は、シリンダブロックを構成するプランジャディスク33と外部シール部材37が摺接する外部シール部位の近傍においてこのプランジャディスク33の径方向への回転振れ変位を拘束する回転振れ拘束手段となっている。
これにより、プランジャディスク33の回転に伴う外部シール37と内周面33eとの摺動において、安定した摺接状態が保たれ、ペーストの外部への漏出を防止するシール性が向上するとともに、摺接部における外部シール部材37の摩耗が低減され、部品寿命を延長することができる。
次に図8を参照して、ペースト吐出装置16によるペーストの吸入、吐出動作時における凹部36b、36cと、シリンダ孔33bとの位置関係について説明する。本実施の形態では、3つのシリンダ孔33bを、連通ポートである凹部36b、36cを介して第1の外部ポート39a、第2の外部ポート39bに交互に連通させるポート切り換えにより、ペーストの吐出を連続して行うようにしている。
図8(a)は、3つのシリンダ孔33b−A、33b−B、33b−Cが矢印方向へ回転移動する過程において、シリンダ孔33b−Aが貫通孔38aの位置と一致し、シリンダ孔33b−Aへのペーストの供給が行われている状態を示している。このとき、シリンダ孔33b−Cはペーストの吐出を終えて凹部36cから外れるタイミングにあり、シリンダ孔33b−Bが凹部36cの端部に到達して新たにペーストの吐出を開始するタイミングを示している。そして図8(a)から図8(b)までの間に、シリンダ孔33b−Aへのペーストの供給、シリンダ孔33b−Bからのペーストの吐出が継続して行われる。
この後図8(c)のタイミングにおいて、シリンダ孔33b−Aは凹部36cの端部に到達して新たにペーストの吐出を開始する。このとき、シリンダ孔33b−Bは凹部36cからはずれペーストの吐出を終了する。このように、3つのシリンダ孔33bのうち、いずれかが常にペーストを吐出する状態にあり、これにより第2の外部ポート39b(吐出ポート)からは間断なくペーストが吐出される。
このペースト吐出動作において、フィラー成分や固形粒子を多量に含んだスラリー状のペーストを使用する場合には、シールディスク36とプランジャディスク33とのシール隙間からのペーストの漏出を完全に防止することは極めて難しく、幾分かのペースト漏出は存在する。このような場合においても、漏出したペーストは、吸入側の連通ポートである凹部36bに流路孔38a1を介して連通するハウジング部40内に常に存在するペーストと一体となり、ポンピング動作を反復する過程において再度シリンダ孔33b内に吸入される。したがって、シール隙間から漏出したペーストが、ハウジング部40内で長時間滞留して固化することによる負荷トルクの上昇や吐出性能の低下などの動作異常を生じ
ることがない。
なお、本発明におけるペーストは、導電性ペーストに限られるものではなく、広く液状体を表す概念である。
本発明のペースト吐出装置は、内部で漏出したペーストが滞留して固化することによる動作異常を防止することができるという効果を有し、導電性ペーストなどのスラリー状のペーストを吐出するペースト吐出装置に対して有用である。
本発明の一実施の形態のダイボンディング装置の斜視図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の断面図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のカム部の斜視図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のカム部の断面図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のプランジャディスクの斜視図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置のシールディスクの斜視図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の外部シールの装着状態の説明図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置の動作説明図 本発明の一実施の形態のペースト吐出装置におけるペースト供給経路の説明図
符号の説明
16 ペースト吐出装置
26 プランジャ
28 回転体
33 プランジャディスク
33a 摺動面
33b シリンダ孔
36 シールディスク
36a シール面
37 外部シール部材
38a1,38a2 流路孔
39a 第1の外部ポート
39b 第2の外部ポート
40 ハウジング部

Claims (1)

  1. 回転駆動手段によって回転軸廻りに回転しこの回転軸と直交する摺動面を介してシール部材のシール面と摺接するシリンダブロックと、このシリンダブロックの回転軸方向に設けられ前記摺動面の回転軸心を中心とする同一円周上の等配位置に開孔した開孔部を有する複数のシリンダ孔と、それぞれのシリンダ孔に挿入されたプランジャと、このプランジャを前記シリンダブロックの回転と同期して往復動させるプランジャ駆動手段と、前記シール面に設けられ前記シリンダブロックの所定回転位置において前記シリンダ孔の開孔部と連通する第1の連通ポートおよび第2の連通ポートと、前記シール部材を介して前記第1の連通ポートおよび第2の連通ポートとそれぞれ連通するペースト吸入用の第1の外部ポート及びペースト吐出用の第2の外部ポートと、前記シール面の外周側に位置し前記シール部材とシリンダブロックとによって閉囲された略円環状空間のハウジング部とを備え、前記第1の外部ポートが前記ハウジング部を介して前記第1の連通ポートと連通することを特徴とするペースト吐出装置。
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