JP4184384B2 - 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4184384B2
JP4184384B2 JP2006072239A JP2006072239A JP4184384B2 JP 4184384 B2 JP4184384 B2 JP 4184384B2 JP 2006072239 A JP2006072239 A JP 2006072239A JP 2006072239 A JP2006072239 A JP 2006072239A JP 4184384 B2 JP4184384 B2 JP 4184384B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
polishing
recording medium
magnetic recording
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006072239A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006236561A (ja
Inventor
省蔵 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2006072239A priority Critical patent/JP4184384B2/ja
Publication of JP2006236561A publication Critical patent/JP2006236561A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4184384B2 publication Critical patent/JP4184384B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

本発明は、コンピュータ等の情報機器の記録媒体として使用される磁気記録媒体、その磁気記録媒体用の基板として用いられるガラス基板等等に関する。
磁気ディスク等の磁気記録媒体用基板としては、アルミニウム基板が広く用いられてきたが、磁気ディスクの小型・薄板化と、高密度記録化に伴い、アルミニウム基板に比べ強度、平坦性、平滑性に優れたガラス基板に徐々に置き換わりつつある。
また、磁気ヘッドの方も高密度記録化に伴って、薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)へと推移してきている。したがって、ガラス基板を用いた磁気記録媒体を磁気抵抗型ヘッドで再生することが、これからの大きな潮流となることが予想される。
ガラス基板を用いた磁気記録媒体を磁気抵抗型ヘッドで再生する際、記録密度の向上を求めてヘッドの浮上高さを下げると、サーマル・アスペリティによって再生の誤動作あるいは再生が不可能になるという問題があり、その解決策として特開平10−154321に記載の技術が提案されている。
この技術は、サーマル・アスペリティ発生の原因は、ガラス基板端面から発塵するパーティクルであるとして、そのパーティクルの発生を抑えるために、ガラス基板の側面と面取部との間、及びガラス基板の主表面と面取部との間のうちの少なくとも一方に、半径0.2〜10mmの曲面を介在させるものである。
特開平10−154321号公報
その一方で、高密度記録を達成するためのさまざまな試みがなされている。
その一つとして磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの低浮上化がある。磁気ヘッドの低浮上化のために、今までの停止状態の磁気記録媒体上に磁気ヘッドを載置しておき、磁気記録媒体が高速回転することによって、磁気ヘッドを媒体に対し一定間隔をあけて浮上させ、この状態で記録再生を行うコンタクト・スタート・ストップ(CSS)方式の記録再生方式から、磁気記録媒体装置が停止状態において、磁気ヘッドが磁気記録媒体の外側のランプと呼ばれる傾斜台に退避しており、装置起動時に磁気ヘッドがランプから滑りだし、アームによって磁気ヘッドを媒体に対し一定間隔をあけて浮上させ、この状態でデータの記録再生を行うロード・アンロード方式(ランプロード方式)へと徐々に置き換わりつつある。このようなロード・アンロード方式に使用する磁気記録媒体においては、磁気ヘッドの吸着を防止するためのテクスチャーを設ける必要がないため、高い平滑性の基板を使用することができ、より磁気ヘッドの低浮上化が実現できる。
また、磁気記録媒体においては、線記録密度及びトラック記録密度が年々向上している。線記録密度及びトラック記録密度の向上に伴って、記録再生する際の磁気ヘッドの位置決め精度が重要な要素であり、基板の形状精度(特に内径の寸法精度、真円度等)がより厳しくなっている。これはトラック幅が狭くなり、サーボ信号によるヘッドの位置決め精度が厳しくなっているからである。一般に、磁気記録媒体装置における磁気記録媒体は、磁気記録媒体の中心孔を回転用スピンドルに装着し、固定用クランプによって固定されるが、上述した特開平10−154321で得られるガラス基板を使用した磁気記録媒体の場合、ガラス基板の内周端面部分における側面と面取部との間や主表面と面取部との間に形成された曲面の半径が大きいために、回転用スピンドルに対し磁気記録媒体が斜めに装着されたり、磁気記録媒体が回転用スピンドルにきちんと(規定の精度で)固定されず、これらが原因で記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュするなどの問題があった。
本発明は上述した背景の下になされたものであり、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることのない装着信頼性の高い磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。
(構成1) 磁性層を含む薄膜を形成するガラス基板の主表面とガラス基板の側面との間に面取りによる面取部を設けた磁気記録媒体用ガラス基板であって、
ガラス基板の側面と面取部との間、及びガラス基板の主表面と面取部との間のうちの少なくとも一方に、半径0.003mm以上0.2mm未満の曲面を介在させたことを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成2) 前記ガラス基板の内周端面における、ガラス基板の側面と面取部との間、及びガラス基板の主表面と面取部との間のうちの少なくとも一方に、前記曲面を介在させたことを特徴とする構成1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成3) 前記曲面が、前記ガラス基板の側面と面取部との間に介在された曲面であることを特徴とする構成1又は2に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成4) 前記ガラス基板は、中心部に円孔を有する円板状のガラス基板であって、該円孔の直径の寸法精度が±20μm以内であることを特徴とする構成1ないし3のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成5) 前記側面、前記面取部の表面粗さを、Rmaxで1μm以下とすることを特徴とする構成1ないし4のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成6) 前記基板の主表面の表面粗さが、Rmaxで10nm以下であることを特徴とする構成1ないし5のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
(構成7) 構成1ないし6のいずれかに記載の磁気記録媒体用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層を形成したことを特徴とする磁気記録媒体。
(構成8) ロード・アンロード方式対応の磁気記録媒体であることを特徴とする構成7記載の磁気記録媒体。
なお、本発明でいう内周端面及び外周端面には、図8及び図9に示すように、面取りした面取部1b、1b’と、側面1a、1a’とをそれぞれ含む。
(作用)
構成1にあるように、ガラス基板の側面と面取部との間、及びガラス基板の主表面と面取部との間のうちの少なくとも一方に、半径0.003mm以上0.2mm未満の曲面を介在させることにより、回転用スピンドルに対し磁気記録媒体が斜めに装着されることがなく、磁気記録媒体が回転用スピンドルにきちんと(所定の装着角精度で)固定されるので、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることがない。曲面の半径が0.003mm未満の場合、回転用スピンドル装着時等において端面に欠けが発生しやすくなるので好ましくない。また、曲面の半径が0.2mm以上の場合、回転用スピンドルに対し磁気記録媒体が斜めに装着されやすくなるので好ましくない。より好ましくは、これらの曲面の半径を0.01mm以上0.15mm以下とすることが好ましい。
また、構成2にあるように、上記構成1に記載の効果を確保するために、前記ガラス基板の内周端面における、ガラス基板の側面と面取部との間、及びガラス基板の主表面と面取部との間のうちの少なくとも一方に、前記曲面を介在させることが必要である。つまり、前記曲面は、磁気記録媒体が回転用スピンドルによって固定される少なくとも内周端面に形成された面を含むことが必要である。基板の外周端面については、上記構成1で規定する曲面としても良く、サーマル・アスペリティ防止のために、0.2mm以上10mm以下の曲面としても良い。
また、構成3にあるように、磁気記録媒体装置への磁気記録媒体の装着角精度を確保するために、前記曲面は、ガラス基板の側面と面取部との間に介在された曲面であることが必要である。
また、構成4にあるように、ガラス基板は、中心部に円孔を有する円板状のガラス基板であって、円孔の直径の寸法精度を±20μm以内とすることによって、磁気記録媒体装置への磁気記録媒体の装着位置精度がさらに向上するので好ましい。
また、構成5にあるように、ガラス基板の側面、面取部の表面粗さを、Rmaxで1μm以下とすることにより、さらに磁気記録媒体装置への磁気記録媒体の装着位置精度が向上する。側面等の表面粗さを構成する突起によって磁気記録媒体が回転用スピンドルに対し斜めに装着される可能性があるからである。製造コストを考えると、好ましくは、Rmaxで0.01〜1μmとすることが好ましい。
また、構成6にあるように、本発明は、磁気ヘッドの低浮上走行が可能な、主表面の表面粗さがRmaxで10nm以下のガラス基板を用いる場合に特に有用である。好ましくは、磁気ヘッドのより低浮上走行が可能な、主表面の表面粗さがRmaxで5nm以下、さらに好ましくは、Rmaxで3nm以下のガラス基板が好ましい。
また、構成7にあるように、上記構成1から6に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の主表面上に少なくとも磁性層を形成することにより、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることのない装着信頼性の高い気記録媒体が得られる。特に、構成8にあるように、本発明は、磁気ヘッドが低浮上走行し高密度記録再生が行われるロード・アンロード方式対応の磁気記録媒体に有用である。
(実施例)
以下、実施例にもとづき本発明を説明する。
まず、実施例で使用する研磨装置について説明する。
図1は内周端面研磨に使用する研磨装置の一例を示す要部断面図である。図1において、1は研磨対象である磁気ディスク用ガラス基板(以下MD基板という)、2は多数のMD基板1を研磨液中に浸漬させつつ収納する基板ケース、3は基板ケース2を固定保持する回転保持台、4は多数積層されたMD基板1の中心孔に挿入された研磨ブラシ、5は研磨液を収容する研磨液収容部、6は各MD基板を離間するためのスペーサである。
基板ケース2は、軸方向上部からカラー21を介して締め付けカバー22を締め込むことで、MD基板1とスペーサ6との主表面間の摩擦係数あるいは各MD基板1どうしの主表面間の摩擦係数(スペーサを設けない場合)により、基板ケース2や研磨ブラシ4の回転に影響されることなくMD基板1を保持する機構を有する。なお、この基板ケース2には、ケース内外部の研磨液が流通できるように適当な部位に研磨液流通孔23が設けてある。
回転保持台3は、研磨液収容部5の底板51の中心部に気密的に取り付けられた回転軸部31の回転軸32に結合され、その回転軸32を正逆の双方向に回転駆動する回転駆動装置34によって回転できるようになっている。なお、この回転駆動装置34はその回転数を可変できるようになっており、研磨目的に応じた適切な回転数を選定できるようになっている。また、回転軸部31における回転軸カバー33に設けられたエアー供給口35からエアー供給路36を通じてエアーを供給することにより、エアーシール層37を形成して、研磨液が回転軸32に流入するのを防ぐ。研磨液収容部5は、円板状の底板51の外周部に筒状の側壁52が気密的に取り付けられたもので、研磨液50を収容する。
研磨ブラシ4は、回転駆動装置41の回転軸42に接続されており、正逆の双方向に回転可能に構成されている。研磨ブラシ4は、初期状態においては研磨ブラシ4の回転中心の位置が、基板ケース2の回転中心と一致するように設定されている。また、回転ブラ4は、ブラシ毛43のMD基板1への接触長さを加減するため、エアシリンダ等を利用した機構(図示せず)によって、MD基板1の内周端面部分への押しつけ、つまりブラシの回転軸方向に対し垂直方向への押しつけ量が調整可能に構成されている。研磨ブラシ4は、カム機構(図示せず)によって、上記内周端面への押しつけと同時にブラシの回転軸方向に沿って往復しつつ揺動運動ができるように構成されている。なお、揺動運動によって、ブラシ先端の方向を変化させ、端面の表面状態をより向上させることができる。
図2は外周端面研磨に使用する研磨装置の要部を正面から見た部分断面図、図3は要部の平面図である。
これらの図において、1は研磨対象である以下MD基板、200は多数のMD基板1を重ねて保持する保持手段、300は保持手段200を保持する回転保持台、4は多数枚重ねられたMD基板1の外周端面部分に接触する研磨ブラシ、500、500’は研磨液を供給する研磨液供給手段、600は研磨室である。なお、図2において、各MD基板を離間するためのスペーサは図示を省略した。
基板保持手段200は、軸221に挿入したMD基板1を受け部材222で受け、軸方向上部からカラー223を介して締め付け治具224で積層MD基板を締め込むことで、MD基板1とスペーサとの主表面間の摩擦係数あるいは各MD基板1どうしの主表面間の摩擦係数(スペーサを設けない場合)により、基板保持手段200の回転や研磨ブラシ4の回転によってずれることなくMD基板1を保持する機構を有する。
回転保持台300は、回転軸331に結合され、その回転軸331を回転駆動する回転駆動装置(図示せず)によって正逆の双方向に回転できるようになっている。なお、この回転駆動装置はその回転数を可変できるようになっており、研磨目的に応じた適切な回転数を選定できるようになっている。
研磨ブラシ4は、回転駆動装置(図示せず)の回転軸42に接続されており、正逆の双方向に回転可能に構成されている。研磨ブラシ4は、基板セッティング時に図示A方向に退避可能に構成されている。また、研磨ブラシ4は、ブラシ毛43のMD基板1への接触長さを加減するため、MD基板1の外周端面部分への押しつけ量を調整可能に構成されている。研磨ブラシ4は、カム機構(図示せず)によって、ブラシの回転軸方向(図示B方向)に沿って往復運動ができるように構成されている。この際、研磨ブラシ4の往復運動範囲は、セットされたMD基板1の最下部から最上部までの範囲が研磨ブラシ4のブラシ毛の植毛範囲内に収まる範囲内とする。
なお、研磨ブラシ4は、回転駆動装置側の回転軸42とは反対側(図示下側)に回転軸を有していないが、回転軸42の反対側にも回転軸及びこの回転軸を固定する軸受を設けることにより、外周端面部分の研磨時においても研磨ブラシ4の回転軸がずれることがなく研磨することができ、表面粗さ、サイズにばらつきがない高精度な研磨を行うことができるので好ましい。軸受としては、べアリング、ボ−ル軸受、ころ軸受、すべり軸受など公知の軸受を使用することができる。軸受は、研磨ブラシ4の回転軸の複数箇所に設けることができ、回転駆動装置側の回転軸42にも設けることができる。
研磨液供給手段500は、研磨液供給ノズル551、研磨液供給管553等からなり、積層ガラス基板10に研磨液50を供給する。研磨液供給手段500’は、図3及び図4に示すように、研磨液供給ノズル551’から、積層ガラス基板10’に研磨液50を供給する。
上述した内外周端面研磨に使用する研磨ブラシ4は、図5に示すように、円筒又は円柱形の胴部44にブラシ毛43を帯状且つ螺旋状に植毛したものである。図6に示すように、螺旋状に植毛したブラシ毛43の傾斜角γは、内周端面研磨の場合にあっては0°〜90°であり、好ましくは2°〜5°であり、外周端面研磨の場合にあっては2°〜80°であり、好ましくは45°〜70°である。基板の内外周端面部分を研磨する場合、ブラシ毛の傾斜角が小さいと、効率良く研磨加工することができないからである。図5等に示す態様の研磨ブラシによれば、図8及び図9に示すMD基板の内周端面における面取り部1bと側面1aの双方、及び外周端面における面取り部1b’と側面1a’の双方、を同時に良好に研磨できる。研磨ブラシ4の他の態様としては、円筒形の胴部にブラシ毛を点在して植毛した部分植毛などの態様が挙げられる。
また、ブラシ毛43としては、図7に示す蛇行形にカールさせたナイロン繊維(直径0.05〜0.3mm、長さ1〜20mm(内周端面研磨の場合)、長さ10〜30mm(外周端面研磨の場合))が使用されているが、ナイロン繊維の代わりに塩化ビニル繊維、豚毛、ピアノ線、ステンレス製繊維などを用いてもよい。硬度が低い繊維、あるいは柔軟性の高い繊維を利用すれば、ブラシ毛の弾性変形によって擦る力が過大になることを防止でき、スクラッチなどのキズの発生をより良好に防止できる。また、カールさせた繊維は、窪み等に対する接触性がよく、例えば、図8及び図9に示すMD基板の内周端面における面取り部1b、及び外周端面における面取り部1b’、をより効率よく研磨することが可能になるが、面取り部1b、1b’の研磨の効率をそれ程考慮しなければカールのない直線状の繊維を利用してもよい。なお、ブラシ毛43として、樹脂に研磨剤を混入しこれを成形してブラシ毛に研磨剤を含有したものを用いれば、研磨速度をさらに高めることができる。
上述した内外周端面研磨に使用するスペーサ6は、MD基板の内周端面及び外周端面の面取部の研磨ブラシによる研磨残りを確実に防止するため、及び、研磨時におけるガラス基板等の破損を確実に防止するために設けられたもので、その形状は、MD基板と同じく中心部に円孔を有する円板状である。具体的には、装着した際、図10に示すように、スペーサの端部(側面)6a、6a’がMD基板の面取部1b、1b’の終端1c、1c’から0〜2mm程度内側(好ましくは0.5〜2mm程度内側)になるように、MD基板の大きさにしたがって調整される。なお、図10はMD基板の中心部の円孔から片側半分だけを部分的に示している。スペーサの端部6a、6a’をMD基板の面取部の終端1c、1c’から内側にした場合、スペーサの厚さとブラシ毛の線径にもよるが、ブラシ毛がMD基板の主表面の領域まで入り込むことによって、主表面と面取部の間の稜線部が丸味を帯びる傾向になる。また、スペーサの端部6a、6a’をMD基板の面取部の終端1c、1c’と一致させた場合、MD基板の主表面の領域までブラシ毛が入り込むことはなく、主表面と面取部の間の稜線部が丸味を帯びることはないが、それらの端部を一致させなければならないので、スペーサを装着することが難しくなる。なお、スペーサの端部がMD基板の面取部の終端から内側にある場合であっても、主表面は研磨工程によって除去されるので、上述の丸味は問題とならない。
また、スペーサの厚さは、使用するブラシ毛の線径によって適宜調整される。その厚さは、0.1〜0.3mm程度が好ましい。
また、スペーサの材質としては、ポリウレタン、アクリル、プラスチック、研磨工程で使用する研磨パッドと同じ材料などMD基板より軟質な材料からなることが好ましい。具体的には、研磨ブラシ又は研磨パッドからの圧力によって生じるMD基板の破壊を阻止しうる程度に軟質な材料からなることが望ましい。
上述した内外周端面研磨に使用する研磨液の主成分である研磨剤としては、酸化セリウムが使用されているが、他にも酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカ等の研磨剤を用いることもできる。好ましくは、被研磨物の材料(MD基板)に近い硬さのものが望ましく、ガラス基板の場合、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカが望ましい。研磨剤が硬すぎるとガラス基板の内外周端面部分にキズを与えることになってしまい好ましくない。また、研磨剤が軟らかすぎるとガラス基板の内外周端面部分を鏡面にすることができなくなるので好ましくない。
研磨剤の平均粒径としては、1〜5μmが好ましい。1μm未満の場合、研磨剤がガラス基板を研削する力が弱く、研磨ブラシの先端が直接ガラス基板の内外周端面部分に接触した状態で研磨されることが多くなるので、MD基板の面取り形状を制御することが難しく、図8及び図9に示す、内周端面部分における側面1aと面取り部1bとの間の箇所、及び外周端面部分における側面1a’と面取り部1b’との間の箇所が、だれてしまうので好ましくない。また、5μmを超える場合、研磨剤の粒径が大きいので表面粗さが大きくなるので好ましくない。
上述した内外周端面研磨では、研磨ブラシ4に替えて、研磨パッドを用いることができる。研磨パッドとしては、例えば、スウェード、ベロアを素材とする軟質ポリシャや、硬質ベロア、ウレタン発砲、ピッチ含浸スウェード等の硬質ポリシャなどが挙げられる。研磨パッドは、例えば、円筒形の胴部に研磨パッドを全周に巻き付けて配設したものが好ましい。
上述した内周端面研磨装置は、研磨液をガラス基板に吹き掛ける方式のものを採用することができる。また、上述した外周端面研磨装置は、研磨液にガラス基板を浸漬する方式のものを採用することができる。
実施例1
以下の工程を経て磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を製造した。
(1)粗ラッピング工程
まず、溶融ガラスを、上型、下型、胴型を用いてダイレクト・プレスして、直径66mmφ、厚さ1.2mm(2.5インチ)、直径85mmφ、厚さ1.5mm(3.0インチ)、及び直径96mmφ、厚さ1.5mm(3.5インチ)の円板状のガラス体を成形した。
この場合、ダイレクト・プレス法の代わりに、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから、研削砥石で切り出して円板状のガラス体を得てもよい。
なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO2:58〜75重量%、Al23:5〜23重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化用ガラスを使用した。
次いで、ガラス基板にラッピング加工を施した。このラッピング工程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。ラッピング加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒度を#400として行った。
詳しくは、粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷重Lを100kg程度に設定して、内転ギアと外転ギアを回転させることによって、キャリア内に収納したガラス基板の両面を面精度0〜1μm、表面粗さ(Rmax)(JISB0601で測定)6μm程度にラッピングした。
(2)形状加工工程
次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の中心部に円孔(直径19mmφ(2.5インチ)、24mmφ(3.0インチ、3.5インチ))を開けるとともに、内周部を研削加工して直径を20mmφ(2.5インチ)、25mmφ(3.0インチ、3.5インチ)とし、外周部も研削して直径を65mmφ(2.5インチ)、84mmφ(3.0インチ)、95mmφ(3.5インチ)とした後、外周部及び内周部に所定の面取り加工を施した。このときのガラス基板の内外周端面の表面粗さは、Rmaxで4μm程度であった。
(3)端面研磨工程
上述した図1に示す研磨装置を用いてガラス基板の内周端面を研磨した。
まず、研磨ブラシ4を基板ケース2の上から適当量退避させておき、基板ケース2にMD基板1とスペーサ6(材質:ポリウレタン、厚さ:0.1mm)とを交互に多数配置した後、カラー21を上下に配置して締め付けカバー22を締め込むことによりクランプする。このとき、MD基板1の内周穴部の芯ずれは、基板ケース2の内周部とMD基板1の外周部との寸法差によるクリアランスで決定される。このクリアランスについては、作業性、基板ケース内周部の真円度により調整が必要だが、JIS B 0401(1986)における、はめあいのすきまばめから中間ばめの範囲が適正である。スペーサ6の内周穴部の芯ずれは、装着時の作業方法によって決定される。
次に、上記MD基板1を多数セットした基板ケース2を、回転保持台3にセットする。
次いで、基板ケース2の回転中心と同一線上にある研磨ブラシ4を図1のようにMD基板1の内周部に挿入する。研磨ブラシ4の停止位置はセットされたMD基板1の最下部1’から最上部1”までの範囲が研磨ブラシ4のブラシ毛43の植毛範囲内に収まる位置とする。
続いて、研磨液収容部5に研磨液50を適当量だけ満たす。ここで、適当量とは、MD基板1の締め付けカバー22の上端面が僅かに液面下に位置するようになる量である。この量は研磨目的に応じて適宜決定される。研磨液を満たす時期は、研磨ブラシ4をMD基板1の内周穴部に挿入する前、あるいは挿入と同時期でもよい。
次に、研磨ブラシ4(ブラシ毛43を含めた直径5〜25mmφ、ブラシ毛43の毛足1〜20mm、ブラシ毛43の線径0.05〜0.3mmφ、螺旋状に植毛されたブラシ毛43の傾斜角γ=3°)のブラシ毛43がMD基板1の内周端面に当接するように、研磨ブラシ4の押し付け量を調整する。この調整は、ブラシ毛43がカールしたナイロン繊維の場合にあっては、ブラシ毛43の先端位置がMD基板1の被研磨面に1〜2mm程度押しつけられた位置とする。
次に、回転保持台3と研磨ブラシ4とを互いに逆方向に回転させた状態で、研磨を行う。この場合、好ましい研磨ブラシの回転数は空転時で1000〜20000rpmである。本実施例では、回転保持台3の回転数は60rpmとし、研磨ブラシ4の研磨液中での回転数は6000rpm(空転時は10000rpm)とし、研磨時間は約10分とした。
上記内周端面の研磨後に、上述した図2、図3、図4に示す研磨装置を用いてガラス基板の外周端面を研磨した。
まず、内外周の面取り加工等が済んだMD基板1を図2に示す基板保持手段200にスペーサを介してセットする。詳しくは、1つの基板保持手段に対し500枚、本実施例では2つの基板保持手段があるので合計1000枚のMD基板をセットした。
次に、図5に示す研磨ブラシ4(ブラシ毛43を含めた直径200〜500mmφ、ブラシ毛43の毛足1〜30mm、ブラシ毛43の線径0.05〜0.3mmφ、螺旋状に植毛されたブラシ毛43の傾斜角γ=65°)を図3に示すようにMD基板1の外周端面部分に押し付ける。この際、研磨ブラシ4のブラシ毛43のMD基板1の外周端面部分への押し付け量を調整する。この調整は、ブラシ毛43がカールしたナイロン繊維の場合にあっては、ブラシ毛43の先端位置がMD基板1の被研磨面に1〜5mm程度押しつけられた位置とする。
次に、図2〜図4に示すように、研磨液供給手段500、500’の研磨液供給ノズル551、551’研磨液供給口52からMD基板1の外周端面部分に向けて、2.5インチ基板100枚当たり5000ml/min、3.0インチ基板100枚当たり6500ml/min、3.5インチ基板100枚当たり6500ml/min、の流量の研磨液(研磨剤:酸化セリウム、研磨液の粘度:2cps)50を供給する。なお、単位枚数(100枚)当たりの研磨液の流量は、MD基板総数に対する研磨装置に供給される研磨液の総供給量から計算し求めた。
次に、積層したMD基板1と研磨ブラシ4とを互いに逆方向に回転させた状態で、研磨を行う。具体的には、研磨ブラシ4を700〜1000rpmで回転させ、積層したMD基板1を60rpmで回転させ、基板外周端面部分に研磨液を供給して15分間研磨を行った。
上記内外周端面研磨の際、MD基板の破損はなく、特に、2.5インチ用の薄いMD基板についても破損は生じなかった。
なお、これらの端面研磨工程は、ガラス基板を重ね合わせて端面研磨する際にガラス基板の主表面にキズ等が付くことをより以上に避けるため、端面研磨工程で使用する砥粒の粒径が後述する第一ポリッシング工程又は第二ポリッシング工程で使用する砥粒の粒径よりも小さい場合は、第一ポリッシング工程の後、あるいは、第二ポリッシング工程の後に行ってもよい。なお、後工程にいくほど仕上板厚に近くなり、表面キズが問題となる。
上記端面研磨を終えたガラス基板を水洗浄した。
(4)第二ラッピング工程
次に、砥粒の粒度を#1000に変え、ガラス基板表面をラッピングすることにより、平坦度3μm、主表面の表面粗さをRmaxで2μm程度、Raが0.2μm程度とした。Rmax、RaはAFM(原子間力顕微鏡)で測定した。
なお、ラッピング工程によって得られた2.5インチ用MD基板、3.0インチ用MD基板、3.5インチ用MD基板の厚さは、それぞれ0.68mm、1.03mm又は1.29mm、1.03mmであった。
上記のラッピング工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(6)第一ポリッシング工程
次に、第一ポリッシング工程を施した。このポリッシング工程は、上述した砂掛け工程で残留したキズや歪みの除去を目的とするもので、研磨装置を用いて行った。
許しくは、ポリシャ(研磨パッド)として硬質ポリシャ(セリウムパッドMHC15:ローデルニッタ社製)を用い、以下の研磨条件で第一ポリッシング工程を実施した。
研磨液:酸化セリウム+水
荷重:300g/cm2(L=238kg)
研磨時間;15分
除去量:30μm
下定盤回転数:40rpm
上定盤回転数:35rpm
内ギア回転数:14rpm
外ギア回転教:29rpm
上記第一ポリッシング工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(7)第二ポリッシング工程
次に、第一ポリッシング工程で使用した研磨装置を用い、ポリシャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリテックス:スピードファム社製)に替えて、第二ポリッシング工程を実施した。研磨条件は、荷重を100g/cm2、研磨時間を5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一ポリッシング工程と同様とした。
上記第二ポリッシング工程を終えたガラス基板を、ケイフッ酸、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加した。
(8)化学強化工程
次に、洗浄工程を終えたガラス基板に化学強化を施した。化学強化は、化学強化処理槽に硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を340℃に加熱し、300℃に予熱された洗浄済みのガラス基板を2時間浸漬して行った。
上記化学強化を終えたガラス基板を、20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。これにより、微小クラックが入った不良品を除去することができる。
上記化学強化工程を終えたガラス基板を、濃度10重量%の硫酸、中性洗剤、純水、純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬して洗浄した。
評価
上記の工程を経て得られた磁気記録媒体用ガラス基板について図11に丸囲みの数字で示す各測定部位1、2、3、4における曲面の半径(単位mm)を、コントレーサ CV−500(ミツトヨ社製)で測定した。なお、図11では曲面部分は誇張して描いてあり、実際の曲面状態を表すものではない。また、図11の丸囲みの数字及び’で示す1’、2’、3’、4’の部位は、端面研磨前の角張った部位を示す。測定結果を表1〜4に示す。
Figure 0004184384
Figure 0004184384
Figure 0004184384
Figure 0004184384
表1〜4から、曲面の半径は内外径の1、2、3、4の部位で0.003mm以上0.2mm未満であり、内径の1、2、3、4の部位で0.01mm以上0.15mm以下であることがわかる。また、内外周端面内ともに1、3の部位の方が2、4の部位に比べ曲面の半径が同じか小さくなっていることがわかる。
また、内外周端面の表面粗さをサーフテストSV−600(ミツトヨ社製)で測定したところ、外周端面の表面粗さはRmax:0.51μm、Ra:0.08μm、内周端面の表面粗さはRmax:0.69μm、Ra:0.08μmであった。
さらに、ガラス基板の主表面1dの表面粗さRaは0.3〜0.7nm(AFM(原子間力顕微鏡)で測定)であった。
(8)磁気ディスク製造工程
上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板の両面に、インライン型スパッタリング装置を用いて、NiAlシード層、CrMo下地層、CoCrPtTa磁性層、水素化カーボン保護層を順次成膜し、ディップ法によってパーフルオロポリエーテル液体潤滑層を成膜してLUL(ロード・アンロード)方式用磁気ディスクを得た。
上記の方法で得られた磁気ディスク(100枚)をLUL方式のHDD(ハードディスクドライブ)に搭載したが、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることはなかった。
比較例
上述の端面研磨工程において、ガラス基板の内周端面における側面1aと面取部1bとの間に、半径0.2〜10mmの曲面2、4を形成したこと以外は実施例1等と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を得た。
上記の方法で得られた磁気ディスク(100枚)をLUL方式のHDD(ハードディスクドライブ)に搭載したが、記録再生時のエラーが13枚発生し、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュするものが3枚あった。
実施例2〜3
アルミノシリケートガラスの代わりにソーダライムガラス(実施例2)、結晶化ガラス(実施例3)を用い、表に示すサイズ・厚さとしたこと以外は実施例1と同様にして、磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスクを得た。
実施例1と同様にして曲面の半径を測定した結果を表5〜6に示す。
Figure 0004184384
Figure 0004184384
表5から、曲面の半径は内外径の1、2、3、4の部位で0.01mm以上0.15mm以下であり、内径の1、2、3、4の部位で0.015mm以上0.1mm以下であることがわかる。また、表6から、曲面の半径は内外径の1、2、3、4の部位で0.02mm以上0.2mm未満であり、内径の1、2、3、4の部位で0.06mm以上0.2mm未満であることがわかる。
実施例2〜3で得られた磁気ディスク(100枚)をLUL方式のHDD(ハードディスクドライブ)に搭載したが、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることはなかった。
以上好ましい実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるものではない。
例えば、ガラス基板の種類や磁性層の種類は実施例のものに限定されない。
ガラス基板の材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、又は結晶化ガラス等のガラスセラミックや、セラミックなどが挙げられる。
アルミノシリケートガラスとしては、SiO2:62〜75重量%、Al23:5〜15重量%、LiO2:4〜10重量%、Na2O:4〜12重量%、ZrO2:5.5〜15重量%を主成分として含有するとともに、Na2O/ZrO2の重量比が0.5〜2.0、Al23/ZrO2の重量比が0.4〜2.5である化学強化用ガラス等が好ましい。
また、ZrO2の未溶解物が原因で生じるガラス基板表面の突起をなくすためには、モル%表示で、SiO2を57〜74%、ZrO2を0〜2.8%、Al23を3〜15%、LiO2を7〜16%、Na2Oを4〜14%含有する化学強化用ガラス等を使用することが好ましい。
このような組成のアルミノシリケートガラス等は、化学強化することによって、抗折強度が増加し、圧縮応力層の深さも深く、ヌープ硬度にも優れる。
磁性層としては、例えば、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrTaPt、CoCrPtB、CoCrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げられる。磁性層は、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成(例えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoCrTaPt/CrMo/CoCrTaPtなど)としてもよい。
磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層としては、Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、Ge、Sn、Znから選択される不純物元素、又はこれらの不純物元素の酸化物を含有させたものなども含まれる。
また、磁性層としては、上記の他、フェライト系、鉄一希土類系や、SiO2、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどであってもよい。また、磁性層は、内面型、垂直型のいずれの記録形式であってもよい。
(発明の効果)
以上説明したように本発明によれば、記録再生時のエラーや、記録再生時に磁気ヘッドがクラッシュすることのない装着信頼性の高い気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体が得られる。
本発明の磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体は、特に、磁気ヘッドが低浮上走行し高密度記録再生が行われるロード・アンロード方式対応の磁気記録媒体に有用である。
実施例で使用した内周端面研磨装置の要部を示す断面図である。 実施例で使用した外周端面研磨装置の要部を示す断面図である。 実施例で使用した外周端面研磨装置の要部を示す平面図である。 実施例で使用した外周端面研磨装置の要部を示す側面図である。 研磨ブラシの一態様を示す斜視図である。 図5の部分拡大図である。 ブラシ毛の一態様を示す拡大図である。 磁気ディスク用ガラス基板を切断して見たときの斜視図である。 磁気ディスク用ガラス基板を切断して見たときの断面図である。 スペーサを介して積層された基板を示す部分断面図である。 実施例における測定部位を説明するための模式図である。
符号の説明
1 基板
1a,1a’ 側面
1b,1b’ 面取部
2 基板ケース
3 回転保持台
4 研磨ブラシ
5 研磨液収容部
6 スペーサ
10 積層ガラス基板
31 回転軸部
43 ブラシ毛
50 研磨液
200 基板保持手段
300 回転保持台
500、500’ 研磨液供給手段
600 研磨室
331 回転軸
551 研磨液供給ノズル

Claims (6)

  1. 主表面と側面との間に面取りによる面取部が形成されているとともに、前記主表面と前記面取部との間及び前記側面と前記面取部との間のうち少なくとも一方に半径0.003mm以上0.2mm未満の曲面が形成された磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    ガラス基板の主表面と側面との間に面取り加工を行なって前記主表面と前記側面との間に面取部を形成する形状加工工程と、
    前記形状加工工程の後、前記ガラス基板の前記側面及び前記面取部をブラシで研磨する端面研磨工程と、
    前記端面研磨工程の後、前記ガラス基板の前記主表面を研磨する主表面研磨工程とをそなえ、
    前記端面研磨工程では、前記ガラス基板の少なくとも内周端面における前記主表面と前記面取部との間及び前記側面と前記面取部との間の両方に半径0.003mm以上0.2mm未満の曲面が形成されるように前記ガラス基板の少なくとも内周端面における前記側面及び前記面取部をブラシで研磨することを特徴とする、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記ガラス基板の外周端面における前記主表面と前記面取部との間及び前記側面と前記面取部との間の両方に半径0.003mm以上0.2mm未満の曲面が形成されるように前記ガラス基板の外周端面における前記側面及び前記面取部をブラシで研磨することを特徴とする、請求項1記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
  3. 前記端面研磨工程では、前記ガラス基板とスペーサとを交互に複数配置した状態で前記ガラス基板の前記側面及び前記面取部を研磨するとともに、前記スペーサの端部が前記ガラス基板の前記面取部の終端よりも内側になるように前記スペーサを配置することを特徴とする、請求項1又は2記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記スペーサの厚さが、0.1〜0.3mmであることを特徴とする、請求項3記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記スペーサは、前記ガラス基板よりも軟質な材料から形成されていることを特徴とする、請求項3又は4記載の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法により製造された磁気記録媒体用ガラス基板の主表面上に、磁性層を形成することを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
JP2006072239A 2006-03-16 2006-03-16 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP4184384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072239A JP4184384B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006072239A JP4184384B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000292329A Division JP2002100031A (ja) 2000-09-26 2000-09-26 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006236561A JP2006236561A (ja) 2006-09-07
JP4184384B2 true JP4184384B2 (ja) 2008-11-19

Family

ID=37043991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006072239A Expired - Fee Related JP4184384B2 (ja) 2006-03-16 2006-03-16 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4184384B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104160445A (zh) * 2011-12-28 2014-11-19 Hoya株式会社 信息记录介质用玻璃基板及其制造方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7959492B2 (en) 2006-09-11 2011-06-14 Showa Denko K.K. Disk-shaped substrate inner circumference polishing method
JP5117054B2 (ja) * 2007-01-15 2013-01-09 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の内径測定装置、磁気ディスク用ガラス基板の内径測定方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法および磁気ディスク製造方法
JP4224517B2 (ja) 2007-02-20 2009-02-18 昭和電工株式会社 円盤状基板の研磨方法
JP4905238B2 (ja) * 2007-04-27 2012-03-28 コニカミノルタオプト株式会社 磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法
JP2010086632A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5797387B2 (ja) * 2010-09-29 2015-10-21 昭和電工株式会社 円盤状基板の製造方法およびスペーサ
JP5947221B2 (ja) * 2010-12-28 2016-07-06 Hoya株式会社 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法
CN104584126B8 (zh) 2012-09-28 2017-08-08 Hoya株式会社 磁盘用玻璃基板、磁盘以及磁盘用玻璃基板的制造方法
CN106392778B (zh) * 2016-07-19 2018-09-28 广东鸿宝科技有限公司 一种锂电分切陶瓷环刀的加工工艺
JP6695318B2 (ja) * 2017-12-27 2020-05-20 Hoya株式会社 円盤状ガラス基板の製造方法、薄板ガラス基板の製造方法、導光板の製造方法及び円盤状ガラス基板
JP7003178B2 (ja) * 2020-04-21 2022-01-20 Hoya株式会社 円盤状ガラス基板の製造方法、薄板ガラス基板の製造方法、導光板の製造方法及び円盤状ガラス基板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104160445A (zh) * 2011-12-28 2014-11-19 Hoya株式会社 信息记录介质用玻璃基板及其制造方法
CN104160445B (zh) * 2011-12-28 2017-03-15 Hoya株式会社 信息记录介质用玻璃基板及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006236561A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4184384B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体
JP4176735B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5593224B2 (ja) 磁気ディスク用基板及びその製造方法並びに磁気ディスク
JP3527075B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板、磁気記録媒体、及びそれらの製造方法
WO2006016634A1 (en) Silicon substrate for magnetic recording medium, manufacturing method thereof, and magnetic recording medium
JP2007118174A (ja) 研磨ブラシ、研磨部材、研磨方法、研磨装置及び磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、並びに磁気ディスクの製造方法
WO2005096275A1 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク
JP2001162510A (ja) 研磨方法並びに磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JP4780607B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板、及び磁気ディスクの製造方法。
JP2002100031A (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板、及び磁気記録媒体
JP3619381B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスク用ガラス基板の製造装置
JP2012142044A (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法および情報記録媒体
JP3639277B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板、磁気記録媒体、及びそれらの製造方法
JP2003346316A (ja) 情報記録媒体並びに該情報記録媒体用ガラス基板の製造方法および該方法によって製造された情報記録媒体用ガラス基板
JP4156504B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP5235118B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP4860580B2 (ja) 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク
JP2002046065A (ja) 研磨装置及び研磨方法、並びに磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体の製造方法
JP4347146B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP5781845B2 (ja) Hdd用ガラス基板、hdd用ガラス基板の製造方法、及びhdd用磁気記録媒体
JP4600938B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP5235916B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法及び磁気ディスク
JP3534220B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法
JP4698546B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法
JP5719785B2 (ja) 情報記録媒体用ガラス基板、情報記録媒体、および情報記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080617

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080902

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4184384

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees