JP4183850B2 - グリセリルエーテルの製造法 - Google Patents

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高品質のグリセリルエーテルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
グリセリルエーテルは化粧料等の基剤、乳化剤、可溶化剤、潤滑油等として利用されるため、不純物が少なく、色相、匂い等が良好で、生体に対する刺激が少ない高品質なものが求められている。
【0003】
グリセリルエーテルの合成は通常、対応するグリシジルエーテルと水を、触媒として酸又はアルカリ存在下で反応させることによって得られる。この方法ではグリシジルエーテルの水への溶解度が小さく、反応液が通常不均一系となり、反応収率が低下する。このため、脂肪酸塩、アミン、あるいは目的とするグリセリルエーテルを反応前に仕込んで反応収率を向上させる方法がとられている。しかし、これらの方法では、反応終了後、触媒として加えた酸又はアルカリ、又は脂肪酸塩、アミンも取り除かなければ、必要とする純度の高いグリセリルエーテルを得ることはできない。
【0004】
グリセリルエーテルの製造に関する従来技術としては、特開昭49-86307号公報、特開昭63-77833号公報、特開平5-43500 号公報、特開平5-58934 号公報等が知られている。しかし、これらの従来技術の何れにも特別な分離操作により、触媒として加えた酸又はアルカリ、又は脂肪酸塩、アミンの残存の少ない、つまりグリセリルエーテルの含有率の高いグリセリルエーテルを得る方法は開示されていない。
【0005】
本発明の課題は、グリセリルエーテルの含有率の高いグリセリルエーテルを容易に高蒸留収率で製造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水とグリシジルエーテルとを脂肪酸カリウムの存在下で反応させる工程(第1工程)と、得られたグリセリルエーテル含有液を、更に蒸留により、グリセリルエーテルからなる蒸留成分と、脂肪酸カリウムを含む蒸留残渣とに分離する工程(第2工程)を含むグリセリルエーテルの製造法を提供する。
また本発明は、上記第1工程と第2工程の間に、以下の第3工程を行うグリセリルエーテルの製造法を提供する。
【0007】
<第3工程>
第1工程で得られたグリセリルエーテル含有液に、グリセリルエーテルを溶解する溶媒と水を加えて、グリセリルエーテルが溶解した溶媒層と、脂肪酸カリウムが溶解した水層とに分層して該水層を除去した後、溶媒層から溶媒を留去することによりグリセリルエーテル含有液を得る工程。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の製造法は上記の第1工程、第2工程及び第3工程のみに限定されるものではなく、これら工程の前後において必要に応じて他の処理工程を設けることができる。
【0009】
〔第1工程〕
第1工程においては、水とグリシジルエーテルとを脂肪酸カリウムの存在下で反応させる。以下に、使用するグリシジルエーテル、水及び脂肪酸カリウム、並びに反応方法について説明する。
【0010】
<グリシジルエーテル>
グリシジルエーテルとして一般式(I)で表されるものが挙げられる。
【0011】
【化1】
Figure 0004183850
【0012】
(式中、R1は炭素数4〜36、好ましくは炭素数5〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2は水素原子、メチル基又はエチル基を示し、nは0〜20の数を示す。)
このようなグリシジルエーテルとしては、ペンチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、エイコシルグリシジルエーテル、テトラコシルグリシジルエーテル等の直鎖アルキルグリシジルエーテル;ジメチルドデシルグリシジルエーテル、メチルペンタデシルグリシジルエーテル、メチルヘプタデシルグリシジルエーテル、イソステアリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オクチルドデシルグリシジルエーテル等の分岐鎖アルキルグリシジルエーテル;ドデセニルグリシジルエーテル、テトラデセニルグリシジルエーテル、オクタデセニルグリシジルエーテル、メチルオクタデセニルグリシジルエーテル、エチルオクタデセニルグリシジルエーテル等のアルケニルグリシジルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルグリシジルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルグリシジルエーテル等のポリオキシアルキレングリシジルエーテルを挙げることができる。
【0013】
<水>
水の使用量はグリシジルエーテル1モルに対し 1.2〜10モル倍が好ましく、2〜8モル倍が更に好ましい。この範囲で反応を行えば、高沸点副生物の生成を抑制でき、目的とするグリセリルエーテルを収率よく得ることができる。
【0014】
<脂肪酸カリウム>
脂肪酸カリウムは、脂肪酸カリウムそのものをグリシジルエーテルに対して好ましくは 0.1〜12モル%、更に好ましくは1〜10モル%添加してもよく、水酸化カリウムと脂肪酸とを反応系に仕込んで生成した脂肪酸カリウムの存在下で反応を行ってもよい。この範囲で反応を行えば反応速度が低下することなく、第2工程の蒸留で残渣の粘度が高くならず、収率の低下を防ぐことができる。
【0015】
水酸化カリウムと脂肪酸とを別々に仕込む場合、水酸化カリウムは、グリシジルエーテルに対して 0.1〜12モル%、特に1〜10モル%の範囲で添加するのが好ましく、脂肪酸は、グリシジルエーテルに対して 0.1〜12モル%、特に1〜10モル%の範囲で添加するのが好ましい。
【0016】
脂肪酸カリウム中の脂肪酸、又は別途添加する場合の脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマール酸、アゼライン酸、セバシン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸等が挙げられるが、特に炭素数6〜14の脂肪酸であるカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が好ましい。
【0017】
<反応方法>
反応方法は、例えば、オートクレーブにグリシジルエーテル、水、水酸化カリウム及び脂肪酸を一括で仕込んで反応させる方法がある。反応温度は60〜200 ℃、特に80〜180 ℃が好ましい。反応圧力は 0.1〜1MPa が好ましい。この範囲で反応を行えば、反応速度が低下することなく、また生成物が着色するおそれもない。
【0018】
〔第3工程〕
本発明においては、第1工程と第2工程の間に必要に応じて第3工程を行うことができる。第3工程においては、グリセリルエーテルを溶解する溶媒と水を加えて、グリセリルエーテルが溶解した溶媒層と、脂肪酸カリウムが溶解した水層とに分離して該水層を除去した後、溶媒層から溶媒を留去することにより、グリセリルエーテル含有液を得る。
【0019】
第3工程において除去される脂肪酸カリウムは、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸等の炭素数14以下の脂肪酸由来のカリウム塩においては特に顕著に除去され、以下の第2工程で脂肪酸カリウムの残存量の少ないグリセリルエーテル含有液を処理することにより、製品であるグリセリルエーテルの収率を向上させることができる。
【0020】
以下、第3工程で使用する溶媒及び水、並びに抽出方法及び溶媒の留去について説明する。
<溶媒>
グリセリルエーテルを溶解する溶媒は、グリセリルエーテルの溶解性及び水との分層性を考慮して選択される。溶媒へのグリセリルエーテル溶解性及び水との分層性を表す指標としては、 C.M.Hansen,J.Paint Tech., 39,104(1967) により示されている溶解度パラメータを用いる。ただし、n成分よりなる混合物の場合は、溶解度パラメータ(δ)は下記式(II)により計算した。
【0021】
【数1】
Figure 0004183850
【0022】
(Φi は成分iの容積分率を、δi は成分iの溶解度パラメータを示す。)
グリセリルエーテルを溶解する溶媒は、溶解度パラメータ7〜13で規定される溶媒が好ましい。このような溶媒として、例えばメタノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、 1,4−ジオキサン、 1,2−ジクロロエチレン、アセトン、ベンゼン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、四塩化炭素、デカン、オクタン、ジエチルエーテル、メチルエチルケトン、ヘキサン等が挙げられる。ここで、メタノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、エタノール、アセトン等は、水と完全に混じり合う溶媒であるが、グリセリルエーテルが溶解することにより、水と2層に分離するため使用することができる。溶媒の回収性等を考慮すれば、メタノール、ヘキサン、エタノール、メチルエチルケトン、トルエン及び酢酸エチルが好ましく、特にメタノールが好ましい。これらの溶媒の使用量は、それぞれの溶解力及び経済性を考慮して、適宜決定することができるが、原料として用いたグリシジルエーテル重量に対して0.05〜5倍量、特に 0.1〜2倍量が好ましい。
【0023】
<水>
水の量は抽出温度での脂肪酸カリウムの溶解度を考慮して、適宜決定することができる。この際、水の量を脂肪酸カリウムを完全に溶解する量とすれば、通常の抽出操作により、脂肪酸カリウムの残存量の少ないグリセリルエーテルを得ることができる。尚、抽出後必要に応じて水層を抜き出した後、更に水による抽出操作を繰り返すことにより、脂肪酸カリウムの残存量を更に低減することもできる。また、分層性を向上させるために、水に硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の塩を加えてもよい。通常、水の使用量は原料として用いたグリシジルエーテル重量に対して 0.1〜10倍量、特に 0.3〜3倍量が好ましい。
【0024】
<抽出方法>
抽出方法は特に限定されず、回分式のほか、抽出速度を向上させるために、ミキサーセトラー抽出器、向流微分型抽出塔、非攪拌式段型抽出塔、攪拌式段型抽出塔、遠心式抽出塔等、通常の液−液抽出に用いられるその他の装置によって行うこともできる。
【0025】
<溶媒の留去>
溶媒層からの溶媒の留去は、常圧下又は減圧下で蒸留することにより行い、容易にグリセリルエーテル含有液と溶媒に分離することができる。ここで回収した溶媒は再びグリセリルエーテルを溶解する溶媒として利用することができる。
【0026】
〔第2工程〕
第2工程においては、第1工程で得られたグリセリルエーテル含有液、あるいは第3工程で得られたグリセリルエーテル含有液を、蒸留によりグリセリルエーテルからなる蒸留成分と、脂肪酸カリウムを含む蒸留残渣とに分離することにより高純度のグリセリルエーテルを得る。以下に、使用する蒸留装置と、蒸留条件について説明する。
【0027】
<蒸留装置>
蒸留装置は公知の回分式又は連続式の蒸留装置が用いられ、これらの中でも、薄膜式蒸発機、薄膜式蒸留機を用いると、減圧下において連続的に前工程で得られたグリセリルエーテル含有液を薄膜状にして処理できるため好ましい。具体的には、攪拌式薄膜蒸発機、例えば、Smith 式(神鋼パンテック社製)、Sambay式(日立製作所製)、Luwa式(Luwa社製)、垂直上昇式、Kontro式(日立製作所製)等を挙げることができる。
【0028】
<蒸留条件>
蒸留温度は、50〜280 ℃が好ましく、 100〜230 ℃が更に好ましい。この範囲で蒸留を行えば収率良く、着色や臭いの少ないグリセリルエーテルを得ることができる。また、圧力は、1.3Pa 〜101kPaが好ましく、 1.3〜665Pa が更に好ましい。圧力が低いほど、蒸留温度を低く設定でき、グリセリルエーテルの色相、臭い等の品質面で有利である。蒸留留分はそのまま製品として利用できるが、更に脱色操作及び脱臭操作を行うことにより、グリセリルエーテルの含有率の高いグリセリルエーテルとすることができる。グリセリルエーテルの含有率は好ましくは95%以上、更に好ましくは99重量%以上である。蒸留収率は好ましくは70%以上、更に好ましくは85%以上である。
【0029】
【実施例】
以下の実施例中の蒸留収率は、原料グリシジルエーテルから得られる理論量のグリセリルエーテルに対する収率である。また%は特記しないかぎり重量%である。
【0030】
実施例1
イソステアリルグリセリルエーテルの製造
〔第1工程〕
イソステアリルグリシジルエーテル 300g、ラウリン酸 9.2g、水酸化カリウム2.58g、水99.4gを1Lのオートクレーブに仕込み、 160℃で反応させた。反応時間は5時間であり、このときのイソステアリルグリシジルエーテルの転化率は 100%であった。
【0031】
〔第3工程〕
反応終了後、メタノール82.8g、水 207.1gを加え、60℃、常圧下で15分間撹拌し、その後1時間静置して分層させた。イソステアリルグリセリルエーテルを溶解した溶媒層から、減圧下80℃で溶媒を完全に留去し、グリセリルエーテル含有液 322gを得た。ガスクロマトグラフィー(GC)分析によるこのグリセリルエーテル含有液中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は86%であった。
【0032】
〔第2工程〕
第3工程で得られたグリセリルエーテル含有液を、 Smith式薄膜蒸発機(伝熱面積=0.04m2)を用いて、 200℃、67Paの条件下で蒸留を行い、グリセリルエーテルからなる蒸留留分 272g及び脂肪酸カリウム等を含む蒸留残渣48gを得た。GC分析による蒸留留分中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は99%であり、蒸留収率は86%であった。
【0033】
実施例2
実施例1のラウリン酸の代わりにミリスチン酸を10.5g用いた以外は同様に行った。第1工程でのイソステアリルグリシジルエーテルの転化率は 100%、第3工程でGC分析によるグリセリルエーテル含有液中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は86%であった。更に、第2工程でのGC分析による蒸留留分中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は99%であり、蒸留収率は85%であった。
【0034】
実施例3
実施例1のラウリン酸の代わりにカプリル酸を6.63g用いた以外は同様に行った。第1工程でのイソステアリルグリシジルエーテルの転化率は 100%、第3工程でのGC分析によるグリセリルエーテル含有液中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は87%であった。更に、第2工程でのGC分析による蒸留留分中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は99%であり、蒸留収率は85%であった。
【0035】
比較例1
実施例1の水酸化カリウムの代わりに水酸化ナトリウムを1.84g用いた以外は同様に行った。第1工程でのイソステアリルグリシジルエーテルの転化率は100 %、第3工程でのGC分析によるグリセリルエーテル含有液中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は87%であった。更に、第2工程でのGC分析による蒸留留分中のイソステアリルグリセリルエーテルの含有率は96%であり、蒸留収率は45%であった。
【0039】
実施例
〔第1工程〕
実施例1の第1工程で用いたものと同じ1Lのオートクレーブに、ペンチルグリシジルエーテル 300 g、ラウリン酸 14.8 g、水酸化カリウム 4.15 g、水 133.3 gを仕込み、 120 ℃で反応させた。反応時間は 10 時間であり、このときのペンチルグリシジルエーテルの転化率は 100 %であった。反応終了後、過剰の水を減圧下80℃で完全に除去し、ペンチルグリセリルエーテル含有液 342gを得た。
【0040】
〔第2工程〕
この反応液を実施例1の第2工程で用いたものと同じ Smith式薄膜蒸発機(伝熱面積=0.04m2)を用いて、 180℃、67Paの条件下で蒸留を行い、グリセリルエーテルからなる蒸留留分 281g及び脂肪酸カリウム等を含む蒸留残渣53gを得た。GC分析による蒸留留分中のペンチルグリセリルエーテルの含有率は99%であり、蒸留収率は82%であった。
【0041】
実施例
〔第1工程〕
実施例4と同様にして第1工程を行った。反応終了後、過剰の水を減圧下80℃で完全に除去し、ペンチルグリセリルエーテル含有液 343gを得た。
【0042】
〔第2工程〕
この反応液を1Lコルベンに仕込み、 210℃、67Paの条件下で単蒸留を行い、グリセリルエーテルからなる蒸留留分 250g及び脂肪酸カリウム等を含む蒸留残渣91gを得た。GC分析による蒸留留分中のペンチルグリセリルエーテルの含有率は99%であり、蒸留収率は78%であった。

Claims (4)

  1. 水とグリシジルエーテルとを脂肪酸カリウムの存在下で反応させる工程(第1工程)と、得られたグリセリルエーテル含有液を、更に蒸留により、グリセリルエーテルからなる蒸留成分と、脂肪酸カリウムを含む蒸留残渣とに分離する工程(第2工程)を含むグリセリルエーテルの製造法。
  2. 第1工程と第2工程の間に、以下の第3工程を行う請求項1記載のグリセリルエーテルの製造法。
    <第3工程>
    第1工程で得られたグリセリルエーテル含有液に、グリセリルエーテルを溶解する溶媒と水を加えて、グリセリルエーテルが溶解した溶媒層と、脂肪酸カリウムが溶解した水層とに分層して該水層を除去した後、溶媒層から溶媒を留去することによりグリセリルエーテル含有液を得る工程。
  3. 第2工程において、薄膜連続式の蒸留装置を用いて蒸留を行う請求項1又は2記載のグリセリルエーテルの製造法。
  4. 第1工程で用いる脂肪酸カリウムが、炭素数6〜14の脂肪酸カリウムである請求項1〜3のいずれか一項に記載のグリセリルエーテルの製造法。
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