JP4183089B2 - 表面形状および/または膜厚測定方法およびその装置 - Google Patents

表面形状および/または膜厚測定方法およびその装置 Download PDF

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Description

本発明は、透明膜で覆われた測定対象物の凹凸形状および厚みを測定する表面形状および膜厚測定方法およびその装置に係り、特に、単色光を用いて非接触で測定対象物の表面形状および/または膜厚を測定する技術に関する。
従来、この種の装置として、半導体ウエハや液晶表示器用ガラス基板などの精密加工品の凹凸形状を白色光の干渉を用いて測定する方法を利用した表面形状測定装置が広く知られている。従来の表面形状測定装置は、図3に示すように、白色光源90からの白色光を第1レンズ91を通してハーフミラー92まで導き、ハーフミラー92で反射された白色光を第2レンズ93によって集束して、その白色光をビームスプリッタ95を介して測定対象面96上に照射するように構成された干渉計を備えている。
干渉計のビームスプリッタ95では、測定対象面96に照射する白色光と、参照面94に照射する白色光とに分ける。参照面94に照射される白色光は、参照面94の反射部94aで反射して、ビームスプリッタ95に再び達する。一方、ビームスプリッタ95を通過した白色光は、測定対象面96上で反射してビームスプリッタ95に再び達する。ビームスプリッタ95は、参照面94で反射した白色光と、測定対象面96で反射した白色光とを再び同一の経路にまとめる。このとき、参照面94からビームスプリッタ95までの距離L1と、ビームスプリッタ95から測定対象面96までの距離L2との距離の差に応じた干渉現象が発生する。その干渉現象が発生した白色光は、ハーフミラー92を通過してCCDカメラ98に入射する。
CCDカメラ98は、その干渉現象が発生した白色光とともに、測定対象面96を撮像する。ここで、図示しない変動手段によって、ビームスプリッタ95側のユニットを上下に変動させて、距離L1と距離L2との差を変化させることで、CCDカメラ98に入射する白色光が強め合ったり、弱め合ったりする。例えば、CCDカメラ98で撮像される領域内の測定対象面96上の特定箇所に着目した場合に、距離L2<距離L1から距離L2>距離L1になるまで、ビームスプリッタ95の位置を変動させる。これにより、特定箇所における干渉した白色光(以下、単に「干渉光」と呼ぶ)の強度を測定すると、理論的には図4に示すような波形が得られる。この干渉光の強度値変化の波形が最大になる位置を求めることで、測定対象面の特定箇所の高さを求めることができる。同様にして、複数の特定箇所の高さを求めることで、測定対象面の凹凸形状を測定している。
具体的には、所定間隔で干渉光の強度値を測定して取得した離散的な干渉光の強度値のデータ群から干渉光の強度値変化が最大になる位置を求める必要がある。そこで、その強度値変化が最大になる位置を求める方法として、離散的なデータ群の平均値を算出し、算出された平均値を各強度値から減算し、算出されたそれぞれの値を、さらに2乗することによって、プラス側の強度値を強調したデータ群に変換して、このデータ群を平滑化した波形(包絡線)を求める。この平滑化した波形の最大値になる位置を求めることにより、特定箇所の表面高さを求めている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−23229号公報
しかしながら、従来の方法では次のような問題がある。
すなわち、測定対象物の表面が透明膜で覆われている場合に、透明膜を透過して透明膜の裏面と接触している測定対象面との界面(以下、適宜「透明膜の裏面」という)から反射した反射光に、当該透明膜の表面で反射する反射光が合成される。つまり、合成された両反射光を干渉信号に変換すると、個別に得なければならない各干渉信号が合成されてしまう。その結果、透明膜の表面の反射光が外乱となり、測定対象面の表面高さを正確に測定することができず、ひいては、測定対象物の表面形状をも正確に測定することができないといった問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、透明膜に覆われた測定対象物の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚を精度よく求めることのできる表面形状および/または膜厚測定方法及びその装置を提供することを主たる目的とする。
そこで、この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、第1の発明は、単色光源からの単色光を分岐手段を介して透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射しながら、前記測定対象面と参照面との距離を変動させることにより、測定対象面と参照面の両方から反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせ、このときの干渉縞の強度値に基づいて測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める前記測定対象面の表面形状および/または膜厚測定方法において、
装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた前記測定対象の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の膜厚および表面高さを求める計算アルゴリズムを予め求める第1の過程と、
測定対象物を利用して、分岐手段を介して分岐された前記特定周波数帯域の単色光が照射された前記測定対象面と参照面との距離を変動させる第2の過程と、
前記測定対象面と参照面との距離を変動させる過程で、測定対象面の画像を所定間隔で連続して取得する第3の過程と、
所定間隔で連続して取得した前記複数枚の画像の各画素における干渉縞の強度値を求める第4の過程と、
前記各画素における複数個の強度値を利用して干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅を求める第5の過程と、
前記第5の過程で求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅と、第1の過程で求めた干渉縞の物理モデルから得られる計算アルゴリズムを利用して測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める第6の過程と、
を備えたことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた測定対象物の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の膜厚および表面高さを求める計算アルゴリズムを予め求め、当該計算アルゴリズムと、実測によって取得した測定干渉縞の強度値を利用して求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅とを利用することにより、未知のパラメータである透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか1つを求めることができる。つまり、試料および装置のパラメータを反映させた物理モデルを求めておくことによって、未知のパラメータである測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚を精度よく測定することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記測定対象物のパラメータは、透明膜の反射係数、当該透明膜の透過係数、および透明膜の裏面の反射係数であり、
装置のパラメータは、分岐手段における単色光の反射係数と透過係数、および参照面の反射係数である
ことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、これら試料および装置の複数個のパラメータを利用することにより、測定誤差を除去した状態で各種未知のパラメータを精度よく求めることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第2の過程で取得する画像の間隔は、照射する単色光の波長の1/8または半波長の1/N(Nは正の整数)であることを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、第2の過程で取得する画像の間隔は、例えば、照射する単色光の波長の1/8または半波長の1/N(Nは正の整数)であることが好ましい。例えば、取得する画像の間隔を単色光の波長の1/8とした場合、位相の90°ごとにサンプリングすることになるので、計算アルゴリズムが簡単になる。
第4の発明は、第1ないし第3の発明において、波長の異なる2種類以上の単色光を用いて、それぞれの単色光について第1の過程から第6の過程の処理を行い、さらに以下の過程を含む、
前記単色光ごとに求めた透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群から互いに一致する解を絞り込む第7の過程と
を備えたことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、波長の異なる2種類以上に単色光を使用して測定を行うことにより、波長ごとに透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群を取得することができる。すなわち、上述の処理を行うことにより、1種類の単色光を使用するより、より広い範囲の透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群を取得し、これら取得された解候補値群から透明膜の膜厚および表面高さの正しい解を決定することができる。
例えば、波長の異なる2種類の単色光を使用し、測定開始時の測定開始点が互いに一致する場合、透明膜の膜厚および表面高さは解候補値群から互いに一致する解を容易に絞り込むことができ、ひいては透明膜の膜厚および表面高さの正しい解を決定することができる。また、測定開始時の測定開始点が互いに一致しない場合は、透明膜の膜厚自体は変化しないので、透明膜の膜厚を一致させれば解候補値群から透明膜の表面高さを容易に求めることができる。
さらに、波長の異なる3種類以上の単色光を使用し、測定開始時の測定開始点が互いに一致しない場合は、波長の異なる2種類の単色光を使用するより、より広い範囲の透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群を取得することができ、これら解候補値群を利用して一致する解候補値を決定することができる。
第5の発明は、透明膜で覆われた測定対象物の測定対象面と、参照面に分岐手段を介して照射する単色光を発生させる光源と、前記測定対象物と参照面との距離を変動させる変動手段と、前記単色光が照射された測定対象物と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせるとともに、前記測定対象面を撮像する撮像手段と、前記撮像された測定対象面上の複数の箇所における干渉縞の強度値を取り込むサンプリング手段と、前記サンプリング手段によって取り込まれた特定箇所ごとの複数個の強度値である各干渉縞強度値群を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各干渉縞強度値群に基づいて特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚のいずれか1つを求める演算手段とを備えた表面形状および/または膜厚測定装置において、
前記サンプリング手段は、前記変動手段による前記測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射してくる同一光路を戻る反射光によって生じた干渉縞の変化に応じた特定箇所の干渉光の強度値を、順次に取り込み、
前記記憶手段は、取り込まれた前記複数個の強度値である干渉縞強度値群、装置のパラメータ、および測定対象物である試料のパラメータを反映させた測定対象の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚を求める計算アルゴリズム予め記憶し、
前記演算手段は、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか1つを以下の処理にしたがって求める、
(1)前記記憶手段に記憶された各画素における干渉縞強度値群を利用して複数枚の画像の各画素における干渉縞の強度値を求め、
(2)前記各画素における複数個の強度値を利用して干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅を求め、
(3)前記求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅と、前記記憶手段に記憶された干渉縞の物理モデルから得られる計算アルゴリズムを利用し、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める
ことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、予め求めた装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた干渉縞の物理モデルから得られる計算アルゴリズムを記憶手段に記憶させておき、当該計算アルゴリズムと干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅とを利用することで、未知のパラメータである透明膜の裏面高さ、透明膜の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか1つを精度よく測定することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記光源は、前記複数種類の波長に切り換える切換手段を含む
ことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、波長の異なる単色光を測定対象物と参照面に照射することができる。
第7の発明は、第5または第6の発明において、前記波長帯域制限手段は、前記白色光源から前記撮像手段までの光路に取り付けられる、特定波長帯域の単色光だけを通過させるバンドパスフィルタである
ことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、第5の発明を好適に実施することができる。
第8の発明は、第5ないし第7の発明において、前記測定対象物のパラメータは、透明膜表面の反射係数、当該透明膜表面の透過係数、および透明膜裏面の反射係数であり、
装置のパラメータは、分岐手段における単色光の反射係数と透過係数、および参照面の反射係数である
ことを特徴とする。
(作用・効果) この発明によると、これら試料および装置の複数個のパラメータを利用することにより、測定誤差を除去した状態で各種未知のパラメータを精度よく求めることができる。
この発明に係る表面形状および膜厚測定方法およびその装置は、装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた測定対象物の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の膜厚および表面高さを求める計算アルゴリズムを予め求め、当該計算アルゴリズムと、実測によって取得した測定干渉縞の強度値を利用して求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅とを利用することにより、未知のパラメータである透明膜の裏面高さ、透明膜の表面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか1つを求めることができる。つまり、試料および装置のパラメータを反映させた物理モデルを求めておくことによって、未知のパラメータである測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚を精度よく測定することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。
この表面形状測定装置は、半導体ウエハ、ガラス基板や金属基板などの測定対象物30の表面を覆った透明膜31および透明膜31の裏面側と接合している測定対象物30に形成された微細なパターンに、特定波長帯域の単色光を照射する光学系ユニット1と、光学系ユニット1を制御する制御系ユニット2とを備えて構成されている。
光学系ユニット1は、透明膜31で覆われた測定対象面30、および参照面15に照射する単色光を発生させるための光源である白色光源10と、白色光源10から白色光を平行光にするコリメートレンズ11と、特定周波数帯域の単色光だけを通過させるバンドパスフィルタ12と、バンドパスフィルタ12を通過した単色光を測定対象物30の方向に反射する一方、測定対象物30の方向からの単色光を通過させるハーフミラー13と、ハーフミラー13で反射されてきた単色光を集光する対物レンズ14と、対物レンズ14を通過してきた単色光を、参照面15へ反射させる参照光と、透明膜31で覆われた測定対象面30へ通過させる測定光とに分けるとともに、参照面15で反射してきた参照光と測定対象面30A、31Aで反射してきた測定光とを再びまとめて、干渉縞を発生させるビームスプリッタ17と、参照面15で参照光を反射させるために設けられたミラー16と、参照光と測定光とがまとめられた単色光を結像する結像レンズ18と、干渉縞とともに測定対象面30を撮像するCCDカメラ19とを備えて構成されている。
白色光源10は、例えば白色光ランプなどであり、比較的広い周波数帯域の白色光を発生させる。この白色光源10から発生された白色光は、バンドパスフィルタ12によって特定周波数帯域の単色光となり、当該単色光はコリメートレンズ11によって平行光とされ、ハーフミラー13に到達する。
ハーフミラー13は、コリメータレンズ11からの平行光となった単色光を測定対象物30の方向に向けて反射する一方、測定対象物30の方向から戻ってきた単色光を通過させるものである。このハーフミラー13で反射された特定周波数帯域の単色光は、対物レンズ14に入射する。
対物レンズ14は、入射してきた単色光を焦点Pに向けて集光するレンズである。この対物レンズ14によって集光される単色光は、参照面15を通過し、ビームスプリッタ17に到達する。
ビームスプリッタ17は、対物レンズ14で集光される単色光を、参照面15で反射させるために、ビームスプリッタ17の例えば上面で反射させる参照光、透明膜31および測定対象面30で反射させるために、ビームスプリッタ17を通過させる測定光とに分ける。また、それら参照光と測定光とを再びまとめることによって、干渉縞を発生させるものである。ビームスプリッタ17に達した単色光は、ビームスプリッタ17の上面で反射された参照光と、ビームスプリッタ17を通過する測定光とに分けられ、その参照光は参照面15に達し、その測定光は透明膜31で覆われた測定対象物30の透明膜31の表面、および透明膜の裏面と接合した測定対象物30の表面である測定対象面30Aに達する。
参照面15には、参照光をビームスプリッタ17の方向に反射させるためのミラー16が取り付けられており、このミラー16によって反射された参照光は、ビームスプリッタ17に達し、さらに、この参照光はビームスプリッタ17によって反射される。
ビームスプリッタ17を通過した測定光は、焦点PおよびP’に向けて集光され、測定対象面30Aおよび透明膜31の表面31A上で反射する。この反射した2つの測定光は、ビームスプリッタ17に達して、そのビームスプリッタ17を通過する。
ビームスプリッタ17は、参照光と測定光とを再びまとめる。このとき、参照面15とビームスプリッタ17との間の距離L1と、ビームスプリッタ17と測定対象面30Aおよび透明膜の表面31Aとの間の距離L2との、距離の違いによって光路差が生じる。この光路差に応じて、参照光と測定光とは干渉し合うことで、干渉縞が生じる。この干渉縞が生じた状態の単色光は、ハーフミラー13を通過し、結像レンズ18によって結像されて、CCDカメラ19に入射する。なお、ビームスプリッタ17は、本発明の分岐手段に相当する。
CCDカメラ19は、干渉縞が生じた状態の単色光とともに、測定光によって映し出される測定対象面30Aおよび透明膜表面31Aの焦点P、P’付近の画像を撮像する。この撮像した画像データは、制御系ユニット2によって収集される。また、後述で明らかになるが、本願発明の変動手段に相当する制御系ユニット2の駆動部24によって、例えば光学系ユニット1が上下左右に変動される。特に、光学系ユニット1が上下方向に駆動されることによって、距離L1と距離L2との距離が変動される。これにより、距離L1と距離L2との距離の差に応じて、干渉縞が徐々に変化する。CCDカメラ19によって、後述する所定のサンプリング間隔ごとに、干渉縞の変化とともに測定対象面30Aと透明膜表面31Aを含む画像が撮像され、その画像データが制御系ユニット2によって収集される。CCDカメラ19は、本発明における撮像手段に相当する。
制御系ユニット2は、表面形状測定装置の全体を統括的に制御や、所定の演算処理を行うためのCPU20と、CPU20によって逐次収集された画像データやCPU20での演算結果などの各種のデータやプログラムを記憶するメモリ21と、サンプリング間隔やその他の設定情報を入力するマウスやキーボードなどの入力部22と、測定対象面30Aの画像などを表示するモニタ23と、CPU20の指示に応じて光学系ユニット1を上下左右に駆動する例えば3軸駆動型のサーボモータなどの駆動機構で構成される駆動部24とを備えるコンピュータシステムで構成されている。なお、CPU20は、本発明におけるサンプリング手段および演算手段に、メモリ21は本発明における記憶手段に、駆動部25は本発明における変動手段にそれぞれ相当する。
CPU20は、いわゆる中央処理装置であって、CCDカメラ19、メモリ21及び駆動部24を制御するとともに、CCDカメラ19で撮像した干渉縞を含む測定対象面31Aの画像データに基づいて、測定対象物30の特定箇所の表面高さ、および透明膜31の膜厚Dとを求める演算処理を行う。この処理については後で詳細に説明する。さらに、CPU20には、モニタ23と、キーボードやマウスなどの入力部22とが接続されており、操作者は、モニタ23に表示される操作画面を観察しながら、入力部22から各種の設定情報の入力を行う。また、モニタ23には、測定対象面30Aの測定終了後に、透明膜31の表面高さ、透明膜31の膜厚D、および透明膜裏面の凹凸形状などが数値や画像として表示される。
駆動部24は、光学系ユニット1内の参照面15とビームスプリッタ17との間の固定された距離L1と、ビームスプリッタ17と測定対象面30Aとの間の可変の距離L2との距離の差を変化させるために、光学系ユニット1を直交3軸方向に変動させる装置であり、CPU20からの指示によって光学系ユニット1をx,y,z軸方向に駆動する例えば3軸駆動型のサーボモータを備える駆動機構で構成されている。なお、駆動部24は、本発明における変動手段に相当し、本発明における相対的距離とは、参照面15から測定対象面30Aまでの距離すなわち距離L1および距離L2を示す。本実施例では、光学系ユニット1を動作させるが、例えば測定対象物30が載置される図示していないテーブルを直交3軸方向に変動させるようにしてもよい。
以下、本実施例の特徴部分である表面形状測定装置全体で行なわれる処理を図2に示すフローチャートにしたがって説明する。
<ステップS1> 干渉縞の物理モデルに基づく計算アルゴリズムの設定
先ず、透明膜31の表面高さ31A(zp)、および透明膜31の膜厚を求める干渉縞の物理モデルの計算アルゴリズムを予め求めておく。
すなわち、ビームスプリッタ17を通って、ミラー16、および透明膜31の表面31Aや裏面30Aで反射して同一光路を戻る干渉縞の光の強度は、装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた干渉縞の物理モデルから次式(1)として求めることができる。
g(z)=bd+bccos2kz+bssin2kz ・・・(1)
なお、本実施例でkはk=2π/λ、空気の屈折率を1、透明膜31の屈折率をn、および透明膜31の膜厚をDとしている。
ここで、bd,bc,bsは、
Figure 0004183089
Figure 0004183089
とおくとき、次式(3)〜(5)と表すことができる。
Figure 0004183089
Figure 0004183089
Figure 0004183089
なお、grは参照光の強度であり、bdは干渉縞g(z)の直流成分であり、bcは干渉縞g(z)の余弦成分の振幅であり、bsは干渉渉縞g(z)の正弦成分の振幅である。この過程が本発明の第1の過程に相当する。
<ステップS2> 条件設定
光学系ユニット1をz軸方向に移動させるための操作速度や操作レンジなど装置を操作するための種々の条件設定や、装置自体の各種パタメータである装置係数と、透明膜31の各種パラメータである試料係数とを入力設定する。
本実施定で利用する具体的な装置係数としては、ビームスプリッタ13における単色光の反射係数ηrと透過係数η0、およびミラー16の反射係数ηmである。なお、装置係数は、装置スペックや、シミュレーションなどによって予め求められる。
また、試料係数としは、透明膜の反射係数ηa、透明膜の透過係数ηt、および透明膜裏面の反射係数ηsである。なお、当該試料係数は、例えば、透明膜と測定対象面の物性値に応じて予め決定したり、実験やシミュレーションなどによって予め決定したりすることができる。
<ステップS3> 測定データの取得
光学系ユニット1は、白色光源10から発生させられる白色光をバンドパスフィルタ12を介して単色光にして、測定対象物30および参照面15に照射する。
また、CPU20は、予め所定の測定場所に移動された光学系ユニット1をz軸方向に移動を開始させるための変動開始の指示を駆動部24に与える。駆動部24は図示しないステッピングモータなどの駆動系を駆動して、光学系ユニット1をz軸方向に予め決められた距離だけ移動させる、これにより、参照面15と測定対象物30との距離が変動される。なお、この過程が本発明における第2の過程に相当する。
CPU20は、光学系ユニット1が、例えば単色光の波数λの1/8または半波長の1/N(Nは正の整数)のサンプリング間隔だけ移動するたびに、CCDカメラ19で撮像される干渉縞を含む測定対象物30の画像データを収集してメモリ21に順次に記憶する。光学系ユニット1が予め決められた距離だけ移動することで、メモリ21には光学系ユニット1の移動距離およびサンプリング間隔によって決まる複数枚の画像データが記憶される。この過程が本発明における第3の過程に相当する。
<ステップS4> 特定箇所の干渉光許度値群の取得
取得した画像データがモニタ23に表示されるのをオペレータが観察しながら、測定対象物30Aの高さを測定したい複数の特定箇所を入力部22から入力する。CPU20は、入力された複数の特定箇所を把握して、測定対象物30を撮像した画像上の前記複数の特定箇所に相当する画素の濃度値、すなわち、特定箇所における干渉光の強度値を複数枚の画像データからそれぞれ取り込む。これにより、各特定箇所における複数個の強度値(干渉光強度値群)が得られる。この過程が本発明の第4の過程に相当する。
<ステップS5> 干渉縞の位相の導出
CPU20は、位相シフト法により特定箇所における複数個の強度値を利用して実測により求める干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅を導出する。つまり、位相シフト法により、干渉縞を構成する上記式(3)〜(5)に示す各波形成分の係数bd,bc,bsを導出する。
具体的には、取得した強度値の個数Nを3以上の整数とし、干渉信号輝度g(z)の観測点{zj:j=0,1,2,・・・,N−1}を次式(6)のように仮定する。
j=(λ/2N)j (j=0,1,2,・・・,N−1) ・・・(6)
この場合、半波長の1/Nのサンプリング間隔でCCDカメラ19が撮像していることを意味する。干渉信号輝度g(z)の観測点{zj:j=0,1,2,・・・,N−1}を上記式(1)のようにおくと、各波形成分の係数bd,bc,bsは、次式(7)〜(9)によって求めることができる。
d=(1/N)Σg(zj) ・・・ (7)
c=(1/N)Σg(zj)cos(2πj/N) ・・・ (8)
s=(1/N)Σg(zj)sin(2πj/N) ・・・ (9)
ここで、N=4とした場合、式(8),(9)は、さらに次式のように簡素化することができる。
c=(g(z0)−g(z2))/2 ・・・ (10)
s=(g(z1)−g(z3))/2 ・・・ (11)
なお、この過程が本発明の第5の過程および第6の過程に相当する。
<ステップS6> 透明膜の膜厚および表面高さの算出
CPU20は、測定対象物30の透明膜31の膜厚情報を予めどの程度知っているによって、透明膜31の膜厚Dおよびその表面高さzpを次の3通りに分けて算出する。
第1の算出方法として、透明膜31の膜厚Dの情報が未知のものであると仮定した場合である。この場合、ステップS1で条件設定の際に求めた干渉縞の物理モデルの波形成分を示す係数bd,bc,bsを求める式(3)〜(5)に、測定対象物30の実測により求めた強度値から得られる係数bd,bc,bsを求める式(7)〜(9)を代入し、連立方程式を解き、参照光の強度gr、透明膜31の膜厚Dおよび表面高さzpを算出することができる演算式(12),(13)を決定する。
Figure 0004183089
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ここでは、σは、sin2(nkD)の符号で1または−1であり、md、mzは非負の整数である。また、θおよびρは、次式(14),(15)で表される。
θ=(C1g0−C2gr)/(C3g0−C4gr) ・・・ (14)
ρ={C5 (1-θ2)1/2}/(C6+C7θ) ・・・ (15)
さらに、g0は測定光の強度であり、参照光gr の強度と同様に実測により得られた干渉縞の強度値から決定できる。なお、C1〜C7は式を単純化するための変数であって、すべてを次式(16)〜(22)のように装置係数と試料係数で表現することができる。
Figure 0004183089
Figure 0004183089
Figure 0004183089
Figure 0004183089
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Figure 0004183089
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上述の式(12),(13)を決定して利用することにより、透明膜31の膜厚Dと透明膜31の表面高さzpが未知のものであっても、容易かつ精度よく求めることができる。
次に、第2の算出方法として、透明膜31の膜厚Dが、(λ/4n)(I-1)≦D≦(λ/4n)I の範囲(ただし、Iは正の整数であって、I番目の区間を示す)に限定することができ、また、測定対象物30の表面高さzpの変化する範囲が[-λ/4, λ/4]となることが予め分かっている場合である。
この場合、上記式(12),(13)は次式(23)、(24)に示すように単純化して求められる。
D=(1/2nk)[(-1)(I-1)arccosθ+2〈I/2〉π] ・・・ (23)
p=(1/2k)[arctan[(bs+(-1)(I-1)bcρ)/(bc-(-1)(I-1)bsρ)]]・・・(24)
ここで〈I/2〉は、I/2 を超えない最大の整数である。
すなわち、当該第2算出方法では、透明膜31の膜厚Dの範囲が(λ/4n)(I-1)≦D≦(λ/4n)I であると予め決まっている場合に、上記式(25),(26)を利用することによって、透明膜31の膜厚Dと透明膜31の表面高さzpを、容易かつ精度よく求めることができる。
さらに、第3の算出方法として、膜厚Dが0.1μm以下であることが分かっている場合である。この場合は、I=1となり、上記式(12),(13)が次式(25),(26)に示すように簡素化される。
D=(1/2nk)arccosθ ・・・ (25)
p=(1/2nk)arctan[(bs+bcρ)/ (bc- bsρ)] ・・・ (26)
すなわち、透明膜31の膜厚が0.1μm以下の場合、上述の式(25),(26)を利用することによって、透明膜31の膜厚Dと透明膜31の表面高さzpを、容易かつ精度よく求めることができる。
なお、上述の第1から第3の算出方法の判断は、透明膜の膜厚条件が予め分かっている場合は、オペレータが入力部22を操作して条件設定してもいし、装置自体が自ら判断するようにしてもよい。
また、第1から第3の算出方法では、透明膜31の膜厚Dと透明膜31の表面高さzpを求めているが、当該両値を利用することにより、透明膜の裏面30Aの高さも容易かつ精度よく求めることができる。すなわち、透明膜31の表面高さzpから膜厚Dを減算することで透明膜の裏面30Aの高さが求められる。この過程が本発明に第6の過程に相当する。
<ステップS7> 全特定箇所が終了?
CPU20は、全ての特定箇所が終了するまで、ステップS3〜S6の処理を繰り返し行い、全ての特定箇所の膜厚Dおよび表面高さzpを求める。
<ステップS8> 表示
CPU20は、モニタ23に特定箇所の透明膜31の表面高さ、膜厚、測定対象物30の表面高さの情報を表示したり、それら各特定箇所の高さの情報に基づいた3次元または2次元の画像を表示したりする。オペレータは、これらの表示を観察することで、透明膜31の表面31A、および透明膜の裏面30Aの凹凸形状を把握することができる。
本発明は上述した実施例のものに限らず、次のように変形実施することもできる。
(1)記実施例では、1波長の単色光を利用して透明膜31で覆われた測定対象物30の透明膜31の膜厚Dと透明膜31の表面高さzpとを同時に測定していたが、この場合、演算式(12),(13)を用いると、σの符号と、整数md、mzに応じて、複数の解候補値群が得られる。この解候補値群から正しい解を絞り込むために、波長の異なる複数種類の単色光を用いて膜厚Dと表面高さzpを同時に求めるようにしてもよい。
例えば、波長の異なる2種類の単色光を使用し、測定開始時の測定開始点が互いに一致する場合、透明膜の膜厚および表面高さは解候補値群から互いに一致する解を容易に絞り込むことができ、ひいては透明膜の膜厚および表面高さの正しい解を決定することができる。また、測定開始時の測定開始点が互いに一致しない場合は、透明膜の膜厚自体は変化しないので、透明膜の膜厚を一致させれば解候補値群から透明膜の表面高さを容易に求めることができる。
さらに、波長の異なる3種類以上の単色光を使用すると、測定開始時の測定開始点が互いに一致しない場合においても、波長の異なる2種類の単色光を使用する場合より、より広い範囲の透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群から解を決定することができる。
(2)上記実施例では、撮像手段であるCCDカメラ19の波長特性によって制限される波長帯域を特定波長帯域として、その特定波長帯域を予め把握しておき、その帯域制限された波長帯域を本発明における特定波長帯域とすることもできる。
(3)上記実施例では、撮像手段としてCCDカメラ19を用いたが、例えば、特定箇所の干渉縞の強度値のみを撮像(検出)することに鑑みれば、一列または平面状に構成された受光素子などによって撮像手段を構成することもできる。
(4)上記実施例では、1種類の単色光を利用していたが、波長の異なる複数種類に単色光を使用する場合は、特定波長帯域の単色光だけを透過させる複数種類のバンドパスフィルタを適時に切り換えて使うようにしてもよい。また、異なる波長のレーザーを出力するレーザーユニットを使用してもよい。
本実施例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。 表面形状測定装置における処理を示すフローチャートある。 従来例に係る表面形状測定装置の概略構成を示す図である。 従来例の干渉縞の強度値のピーク位置を求めるまでの模式図である。
符号の説明
1 … 光学系ユニット
2 … 制御系ユニット
10 … 白色光源
11 … コリメートレンズ
13 … ハーフミラー
14 … 対物レンズ
15 … 参照面
16 … ミラー
17 … ビームスプリッタ
18 … 結像レンズ
19 … CCDカメラ
20 … CPU
21 … メモリ
22 … 入力部
23 … モニタ
24 … 駆動部
30 … 測定対象物
30A… 測定対象面(透明膜裏面)
31 … 透明膜
31A… 透明膜表面
D … 膜厚(透明膜)

Claims (8)

  1. 単色光源からの単色光を分岐手段を介して透明膜で覆われた測定対象面と参照面とに照射しながら、前記測定対象面と参照面との距離を変動させることにより、測定対象面と参照面の両方から反射して同一光路を戻る反射光による干渉縞の変化を生じさせ、このときの干渉縞の強度値に基づいて測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める前記測定対象面の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた前記測定対象の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の膜厚および表面高さを求める計算アルゴリズムを予め求める第1の過程と、
    測定対象物を利用して、分岐手段を介して分岐された前記特定波長帯域の単色光が照射された前記測定対象面と参照面との距離を変動させる第2の過程と、
    前記測定対象面と参照面との距離を変動させる過程で、測定対象面の画像を所定間隔で連続して取得する第3の過程と、
    所定間隔で連続して取得した前記複数枚の画像の各画素における干渉縞の強度値を求める第4の過程と、
    前記各画素における複数個の強度値を利用して干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅を求める第5の過程と、
    前記第5の過程で求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅と、第1の過程で求めた干渉縞の物理モデルから得られる計算アルゴリズムを利用して測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める第6の過程と、
    を備えたことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  2. 請求項1に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記測定対象物のパラメータは、透明膜の反射係数、当該透明膜の透過係数、および測定対象面の反射係数であり、
    装置のパラメータは、分岐手段における単色光の反射係数と透過係数、および参照面の反射係数である
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    前記第2の過程で取得する画像の間隔は、照射する単色光の波長の1/8または半波長の1/N(Nは正の整数)である
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のずれかに記載の表面形状および/または膜厚測定方法において、
    波長の異なる2種類以上の単色光を用いて、それぞれの単色光について第1の過程から第6の過程の処理を行い、さらに以下の過程を含む、
    前記単色光ごとに求めた透明膜の膜厚および表面高さの解候補値群から互いに一致する解を絞り込む第7の過程と
    を備えたことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定方法。
  5. 透明膜で覆われた測定対象物の測定対象面と、参照面に分岐手段を介して照射する単色光を発生させる光源と、前記測定対象物と参照面との距離を変動させる変動手段と、前記単色光が照射された測定対象物と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射して同一光路を戻る反射光によって干渉縞の変化を生じさせるとともに、前記測定対象面を撮像する撮像手段と、前記撮像された測定対象面上の複数の箇所における干渉縞の強度値を取り込むサンプリング手段と、前記サンプリング手段によって取り込まれた特定箇所ごとの複数個の強度値である各干渉縞強度値群を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各干渉縞強度値群に基づいて特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚のいずれか1つを求める演算手段とを備えた表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記サンプリング手段は、前記変動手段による前記測定対象面と参照面との距離の変動に伴って測定対象面と参照面とから反射してくる同一光路を戻る反射光によって生じた干渉縞の変化に応じた特定箇所の干渉光の強度値を、順次に取り込み、
    前記記憶手段は、取り込まれた前記複数個の強度値である干渉縞強度値群、および装置のパラメータおよび測定対象物である試料のパラメータを反映させた測定対象の干渉縞の物理モデルに基づいて、透明膜の膜厚および表面高さを求める計算アルゴリズムを予め記憶し、
    前記演算手段は、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか1つを以下の処理にしたがって求める、
    (1)前記記憶手段に記憶された各画素における干渉縞強度値群を利用して複数枚の画像の各画素における干渉縞の強度値を求め、
    (2)前記各画素における複数個の強度値を利用して干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅を求め、
    (3)前記求めた干渉縞波形の直流成分、正弦成分の振幅、および余弦成分の振幅と、前記記憶手段に記憶された干渉縞の物理モデルから得られる計算アルゴリズムを利用し、測定対象面の特定箇所の透明膜の表面高さ、透明膜の裏面高さ、および透明膜の膜厚の少なくともいずれか一つを求める
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  6. 請求項5に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記光源は、前記複数種類の波長に切り換える切換手段を含む
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記波長帯域制限手段は、前記白色光源から前記撮像手段までの光路に取り付けられる、特定波長帯域の単色光だけを通過させるバンドパスフィルタである
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の表面形状および/または膜厚測定装置において、
    前記測定対象物のパラメータは、透明膜の反射係数、当該透明膜の透過係数、および測定対象面の反射係数であり、
    装置のパラメータは、分岐手段における単色光の反射係数と透過係数、および参照面の反射係数である
    ことを特徴とする表面形状および/または膜厚測定装置。
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