JP4179905B2 - ガラス板の曲げ成形方法及びその装置 - Google Patents

ガラス板の曲げ成形方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱炉内で加熱軟化したガラス板を湾曲した下面に押しつけ、ガラス板を曲げ成形する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
省資源・省エネルギー対策の一環として、空気抵抗を下げる形状に自動車や鉄道車両は変化を続けている。このため、自動車や鉄道車両の形状は流線型となり、これらの窓ガラスも車体とのマッチングを図るために大きく湾曲した形状となることが多い。自動車や鉄道車両には強化ガラスや合わせガラスが用いられているが、その形状は複雑化している。
【0003】
この様な形状をもつガラス板に成形し、強化ガラスとする方法としては、ガラス自身の重さを利用して曲げる自重曲げ法、曲率を有する耐火物上を搬送する中で曲げるガスハース法や、吊り具で支持したガラス板をプレス型で成形するプレス法等などがある。さらには、ガラス板を加熱炉内の搬送ロール上で加熱、加熱炉の所定の位置で停止後、搬送ロールの下部から高温高圧エアで吸着モールドの湾曲した下面に押しつけ、吸着モールド下面の曲げ形状となるように曲げ成形を行う、いわゆるクイックサグベンド法が知られている。なお、合わせガラスの場合でもほぼ同様の手法で曲げ成形することは可能である。しかし、2枚のガラスを同様の形状とすることが難しいので、合わせガラスの場合には自重法が使われていることが多い。
【0004】
上述した強化ガラスの製造方法で、ガスハース法は一般的に一方向(例えば、X−Z方向のみ)の2次元曲げでかつ緩やかな曲がりの形状の製造に多用されている。近年、立体的に曲げられた、いわゆる3次元形状(例えば、X−Z方向とY−Z方向)の強化ガラスも開発されつつあるが、緩やかな曲がりをもった形状に限られ、曲率半径の小さな、いわゆる深曲げ形状に対応することは困難である。
【0005】
3次元形状の場合、自重法やプレス法が一般的であるが、これら方法はガスハース法やクイックサグベンド法と比較すると生産性が著しく低いという問題がある。このため、3次元形状の場合にはクイックサグベンド法が多用される傾向にある。特に、その曲げ形状が急である場合、複雑である場合にはプレス法も併用したクイックサグベンド法が使われる。
【0006】
強化ガラスをクイックサグベンド法で製造する場合、ガラス板の曲げ部が緩やかな3次元形状の場合には、ガラス板を吸着モールドに吸着させた後、曲げ部近傍に吹き付ける高温のジェットエアの圧力を高めたり、該部分に衝突させるノズル群を接近させたり、あるいはその自重曲げ量を制御することにより、所定の曲げ強化ガラスを得ることができた。
【0007】
しかしながら、急激な3次元曲げ形状をもったガラス板、すなわち曲率半径の小さな3次元曲げ強化ガラス板、例えば卵形状や略球面形状のような湾曲面形状のガラス板を製造する場合では、ガラス板を吸着モールドに吸着させるときの均一吸着が難しく、ジェットエアの圧力を上げたり、ノズル群を接近させたりする程度では対応することができない。また、単純なプレス成形ではその形状を得ることができない場合が多くなってきている。
【0008】
このため、プレスを単純なプレス装置からプレス本体部とプレスウィング部の2段に分けられた分割型プレス成形装置で対応することが多くなってきている。一般的にプレス法を併用したクイックサグベンド法の場合、ガラスの曲げ成形は以下のようになされてきた。
【0009】
図6に示すように、加熱炉内の搬送ロール21上を移動する中で近軟化点の温度まで加熱したガラス板Gを、吸着モールド23の下まで移動させた後、下方に設けた複数のリフトジェットノズル22の噴出口から高温のジェットエアを噴射させて、凸状に湾曲した吸着モールド(曲げ型)23の下面に該ガラス板Gを押し付ける。押し付けられたガラス板Gは、吸着モールド23に配せられた複数の吸引孔24により、吸着される。この直後に、プレス本体部1とプレスウィング部2、ここでは図示しない支持枠やヒンジなどからなるプレスリング11が側方から高速で吸着モールド(曲げ型)23の下面まで移動する。この後、プレス本体部1が上昇し、プレス本体部1によるプレス成形を行う。
【0010】
引き続き、ウィングプレス部2を使って、第2のプレス成形を行う。プレス成形されたガラス板Gは、所望の形状に曲げられた後、側方部に配されていたコールドリング12とよばれるガラス板Gの受取枠上に落下する。さらに、このガラス板Gは、コールドリング12と共に次工程である急冷強化装置13の位置に搬送され、急冷強化処理されることによって、所望形状の強化ガラスとなる。
【0011】
さらに、プレス工程をもう少し詳細に述べる。図7及び8に示すように、このプレスウィング部2はウィングアーム3、ウィングロッド8を介してモーター7に接続されている。モーター7が回転すると、支持フレーム6に部分固定されたウィングロッド8が往復直線運動を行い、その往復直線運動により、ヒンジ5を中心にプレスウィング部2が回転して、第2のプレス成形を行うことにより、最終的には所定のガラス形状となる。プレス本体1とプレスウィング部2の間にはカットポイント4があり、プレスウィング部2の回転運動が可能なようになっている。
【0012】
従来、プレスウィングはプレス本体部の付属物であり、プレス本体部に追随するように設計されてきた。例えば、図7及び8でも示したように、プレスウィングによる押し付け動作はヒンジ5を中心とする回転運動であり、ヒンジ5はプレスウィング部の動きとプレス本体部ができるだけ一体化するようにプレス本体1に付けられていた。これは、プレスウィング部とプレス本体部が単独で動く装置では、成形動作を管理することが非常に難しく、高精度の曲げガラスを得ることは事実上できなかったことによる。
【0013】
一方、プレスウィング部の作動機構は往復直線運動の方が制御しやすいので、ウィングロッドの先端部を往復直線運動とし、ヒンジを入れることにより、プレスウィングの動きを回転運動にしてきた。また、プレスウィング部が接触するガラスの面積が大きくなるようしてプレスウィング部への単位面積当りの負荷は小さくし、かつその負荷を直角に受けるようにすることも、プレスウィングの動きが回転運動としてきた理由の一つである。
【0014】
このような2段分割型プレス成形装置を用いることにより、急激な3次元曲げ形状をもったガラス板、すなわち曲率半径の小さな3次元曲げ強化ガラス板、例えば卵形状や略球面形状のような湾曲面形状のガラス板を製造する場合でもかなりの効果が認められている。
【0015】
開示された文献をみると、例えば、ガスハース法での複合曲げの方法と装置(例えば、特許文献1参照)が、クイックサグベンド法における真空成形のためのモールド装置及び方法(例えば、特許文献2参照)が、さらにはクイックサグベンド法における下部真空成形型の全表面および上部リング成形型を用いたガラスの成形装置と方法(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【0016】
【特許文献1】
特開2001-226131号公報
【特許文献2】
特表2002-522332号公報
【特許文献3】
特表平5-507055号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
曲率半径の小さな曲げ形状や複雑な3次元形状の自動車用窓ガラスに対しては、クイックサグベンド法の2段分割型プレス成形装置を使うことにより、対応してきた。しかし、この2段分割型プレス成形装置でも、曲率半径の小さな曲げ形状や複雑な3次元形状の場合、一部のガラス形状では、しわの発生、光学歪の悪化の他、ガラス板表面の擦れキズなどの問題が発生していた。しかし、これらの問題に対して、有効な対策を見出すことができず、プレス法を併用したクイックサグベンド法の限界とされてきた。開示された文献をみると、特開2001-226131号公報の方法や装置はガスハース法の複合曲げ技術に関する知見を得ることはできるが、曲率半径の小さな曲げ形状や複雑な3次元形状の自動車用窓ガラスに対しては応用が難しい。また、特表2002-522332号公報や特表平5-507055号公報はクイックサグベンド法による成形方法と装置であるが、問題としているガラス板表面の擦れキズの対策とはなっていない。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点の解決を図るために鑑みられた。すなわち、卵形や球面形状のような複雑な3次元構造をもつガラス板を2段分割型プレスによるクイックサグベンド法で成形する場合、しわの発生、光学歪の悪化の他、ガラス板表面の擦れキズなどの問題が発生しないガラス板を供給する方法および装置を提供する。
【0019】
本発明は、加熱炉内で加熱軟化したガラス板をプレス本体部とプレスウィング部の少なくとも2段に分けられたプレス成形用凹金型で曲げ成形する場合において、プレスウィング部の動作を垂直方向の往復直線運動としたガラス板の曲げ成形方法である。
【0020】
また、本発明は、ヒンジ機構を有すプレスウィング部が垂直方向の往復直線動作を行う上記のガラス板の曲げ成形方法である。
【0021】
また、本発明は、ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きは2mm以下である上記のガラス板の曲げ成形方法である。
【0022】
また、本発明は、加熱炉内で加熱軟化したガラス板をプレス本体部とプレスウィング部の少なくとも2段に分けられたプレス成形用凹金型で曲げ成形するガラス板の曲げ成形装置において、プレスウィング部が垂直方向の往復直線運動機構をもつことを特徴とするガラス板の曲げ成形装置である。
【0023】
また、本発明は、プレスウィング部がヒンジ機構と垂直方向の往復直線動作機構を同時に有すガラス板の曲げ成形装置である。
【0024】
また、本発明は、ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きを2mm以下としたガラス板の曲げ成形装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、図7及び8に示したプレス本体部1とプレスウィング部2の少なくとも2段に分けられたプレス成形用凹金型11を利用して成形させるとき、プレス本体1でプレスした後に、プレスウィング部2でさらに押し付ける動作が回転運動ではなく、垂直方向の往復運動であるガラス板の曲げ成形方法及びその装置である。本発明は、プレスウィング部の動きの基点はプレス本体部と連結していてプレス本体と一体の動きをする一方で、プレスウィング部は垂直方向の往復直線運動をするところに特徴がある。
【0026】
また、ヒンジ機構を有すプレスウィング部が垂直方向の往復直線動作を行う上記のガラス板の曲げ成形方法である。ヒンジ機構を有しながら、プレスウィング部が垂直方向の往復直線動作を行う。これには、従来からあるヒンジ5を別の特殊な機構をもった治具に変更することが必要である。
【0027】
ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きは2mm以下である必要がある。ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きが2mmを超えると、ガラス板表面の擦れキズ問題が顕著になってくる。
【0028】
さらに、本発明は上記の方法を可能となるように工夫された製造装置である。
【0029】
以下、実施例に基づき、説明する。
(実施例1)
図1及び2に示すように、プレスウィング部の動きは垂直方向の往復直線運動である。例えば、プレスリング本体部1とプレスウィング部2との間に平行四辺形状の金具50を介在させることにより、プレスウィング部2の動きを上下方向の往復運動とすることができる。プレスウィング部2の動きを上下方向の往復運動とすることにより、プレスウィング部2と端部近傍のガラス板Gとの接触量を少なくすることができる。すなわち、プレス本体部1がプレスした直後にプレスウィング2で押し付ける場合、必ずしもモールド面に垂直である必要はない。これは、プレスウィング2上のガラス板Gもプレス本体部1で押し付けられたガラス板Gの延長上にあるため、その影響を受けるので、2次元的な回転運動よりも1次元の直線運動の方がガラスのしわが発生しにくくなる。すなわち、ガラス板の周辺部近傍では、ガラス形状の最終面であるモールド面に垂直であるより、やや外側に向かって負荷がかかる状態の方が良い。また、このときの負荷方向は時間ごとに変化するよりも、外側の一定方向である方が制御しやすい。
【0030】
ここで、前述した平行四辺形タイプ(長辺長さ;183mm、短辺長さ;100mm、材料;SUS304)の改良ヒンジ50を準備した。改良ヒンジ50は固定ヒンジ金具51と可動ヒンジ金具52から成り立っており、ヒンジピン53を中心として動く。
【0031】
本装置のプレス本体部1はその支持フレーム6に固定されており、プレスウィング部2はカットポイント4を境にして、プレスウィング部2全体を平行四辺形状に配列した4点のヒンジピン53によって、プレスウィング部2が最終の設計形状の角度を維持したまま、上下方向への往復運動をすることが出来る。プレスウィング部2は、炉外の成形ゾーン側方に備えられたモーター7によりプレスウィング部2に連結されているウィングロッド8の往復運動を利用することにより、上下方向で昇降させることが出来る。なお、ウイングブラケット9はウィングアーム3と連結されており、ウィングロッド8とウイングブラケット9はウイングピン10を介して接続されている。
【0032】
この装置を使い、図3に示す3.1mm厚曲げ強化ガラスの製造を行った。すなわち、図6に示したように、加熱炉内の搬送ロール21上を移動する中で近軟化点の温度まで加熱したガラス板Gを、吸着モールド23の下まで移動させ、下方に設けた複数のリフトジェットノズル22で、凸状に湾曲した吸着モールド(曲げ型)23の下面に該ガラス板Gを押し付けた。吸着モールド23に配せられた複数の吸引孔24で吸着されたガラス板Gに対し、プレス本体部1によるプレス成形を行った。
【0033】
図1及び2で示したウィングプレス機構を使って、第2のプレス成形を行なった。プレス成形されたガラス板Gを所望の形状に曲げた後、側方部に配されていたコールドリング12の受取枠上に落下させた。さらに、このガラス板Gを、コールドリング12と共に次工程である急冷強化装置13の位置に搬送し、急冷強化処理して、所望形状の強化ガラスを得た。
【0034】
なお、ガラスの加熱温度は690℃、吸着圧力は−120mmH2O、エアジェット圧力は中心部で最大値0.7MPa、周辺部で0.1MPaでなだらかな傾斜となるように設定し、プレス本体の移動速度は0.3mm/min、プレス時間は15sec、プレスウィングの開始時間(プレス本体のプレス後)は4.0sec、プレスウィングの押し付け時間は5.0secとした。
【0035】
この結果、図3に示した3次元形状の強化ガラスを得ることができた。この強化ガラスは光学的特性も問題なく、擦り傷も見受けられなかった。当然のことながら、他の強化ガラスのJIS規格JIS R3205を全て満足していた。
【0036】
(実施例2)
図3に示す3次元形状の強化ガラスを得る上記実施例1以外の方法および装置について、説明する。図4及び5に示すように、プレスウィング部2が往復運動動作をさせることが可能な並列配置タイプの改良ヒンジ60を含む装置を準備した。本装置は従来の回転式のウィングプレス方式で採用していたヒンジ構造を変更したもので、その配置と回転方向に特徴がある。すなわち、固定ヒンジ金具61と可動ヒンジ62から成り立っており、両者ともヒンジピン63を中心に動く構成となっている。
【0037】
改良ヒンジ60はプレスウィング部2の長手方向に垂直となる仮想線上に2点配列され、従来のプレスウィング部の回転方向に対しては90度異なる。なお、ウイングブラケット9はウィングアーム3と連結されており、ウィングロッド8とウイングブラケット9はウイングピン10を介して接続されている。
【0038】
ウイングブラケット9はウイングピン10を中心に回転するが、改良ヒンジ60の中心位置をプレスウィング部2からかなり遠ざけることができるので、プレスウィング部2の回転半径を大きくとることができる。このため、プレスウィング部2の動作は大きな半径をもつ回転運動となり、前述した実施例1のプレスウィング部2の垂直方向への往復運動とほぼ同等の動作とすることができ、水平方向の動きを2mm以下とすることができる。
【0039】
なお、ここで述べた以外の装置と動作は実施例1と同様である。すなわち、本装置のプレス本体部1はその支持フレーム6に固定されており、プレスウィング部2はカットポイント4を境にしている。プレスウィング部2は、炉外の成形ゾーン側方に備えられたモーター7によりプレスウィング部2に連結されているウィングロッド8の往復運動を利用することにより、上下方向に昇降させることが出来る。
【0040】
この装置を使い、以下の加熱条件で曲げ成形を行った。すなわち、ガラス板厚が3.1mmのガラスを、加熱温度が690℃、吸着圧力が−20mmH2O、エアジェット圧力が0.8MPa〜0.2MPa、プレス本体の移動速度が0.35mm/min、プレス時間が12sec、プレスウィングの開始時間(プレス本体のプレス後)が4.0sec、プレスウィングの押し付け時間が2.5secで行った。
【0041】
この結果、図3に示した3次元形状の強化ガラスを得ることができた。この強化ガラスは光学的特性も問題なく、擦り傷も見受けられなかった。当然のことながら、他の強化ガラスのJIS規格JIS R3205を全て満足していた。
【0042】
(比較例)
実施例1及び実施例2と同様の3次元形状の強化ガラスを図7及び8に示した従来の方法で製造した。今回、提示した改良ヒンジと垂直動作以外の製造条件は実施例1とほぼ同様とした。
【0043】
この結果、図3に示した3次元形状の強化ガラスを得ることはできたが、製造された強化ガラスの端部周辺に擦り傷も見受けられ、商品とするレベルにはならなかった。なお、他の強化ガラスのJIS規格JIS R3205はOKであった。
【0044】
以上、好適な実施例について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の応用が考えられるものである。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、2段分割型プレス成形装置を使い、曲率半径の小さな曲げガラスや形状の複雑な3次元ガラスの場合でも、ガラス板表面の擦れキズ発生を防止することができた。特に、ガラス板の中心部から湾曲した卵形状、あるいは球面形状など3次元に深く曲げる湾曲ガラスの成形に適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に示すプレスウィング部の平面図及び側面図。
【図2】本発明の実施例1に示す改良ヒンジの拡大図。
【図3】実施例1及び実施例2に示すガラス形状の概略図。
【図4】本発明の実施例2に示すプレスウィング部の平面図及び側面図。
【図5】本発明の実施例2に示す改良ヒンジの拡大図。
【図6】クイックサグベンド法による曲げ成形の概略図。
【図7】従来型の2分割プレス装置の平面図。
【図8】従来型の2分割プレス装置におけるヒンジの拡大図。
【符号の説明】
G ガラス板
1 プレス本体部
2 プレスウィング部
3 ウイングアーム
4 カットポイント
5 ヒンジ
6 支持フレーム
7 モーター
8 ウイングロッド
9 ウイングブラケット
10 ウイングピン
11 プレスリング
12 コールドリング
13 急冷強化装置
21 搬送ロール
22 リフトジェットノズル
23 吸着モールド
24 吸引孔
50 改良ヒンジ(平行四辺形タイプ)
51 固定ヒンジ金具
52 可動ヒンジ金具
53 ヒンジピン
60 改良ヒンジ(並列配置タイプ)
61 固定ヒンジ金具
62 可動ヒンジ金具
63 ヒンジピン

Claims (6)

  1. 加熱炉内で加熱軟化したガラス板をプレス本体部とプレスウィング部の少なくとも2段に分けられたプレス成形用凹金型で曲げ成形する場合において、プレスウィング部の動作を垂直方向の往復直線運動としたことを特徴とするガラス板の曲げ成形方法。
  2. ヒンジ機構を有すプレスウィング部が垂直方向の往復直線動作を行うことを特徴とする請求項1に記載したガラス板の曲げ成形方法。
  3. ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きは2mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したガラス板の曲げ成形方法。
  4. 加熱炉内で加熱軟化したガラス板をプレス本体部とプレスウィング部の少なくとも2段に分けられたプレス成形用凹金型で曲げ成形するガラス板の曲げ成形装置において、プレスウィング部が垂直方向の往復直線運動機構をもつことを特徴とするガラス板の曲げ成形装置
  5. プレスウィング部がヒンジ機構と垂直方向の往復直線動作機構を同時に有すことを特徴とする請求項4に記載したガラス板の曲げ成形装置。
  6. ガラスと接触するプレスウィング部の水平方向の動きを2mm以下としたことを特徴とする請求項4に記載したガラス板の曲げ成形装置。
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