JP4177716B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として車両に搭載される燃料電池システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両において、窒素化合物、炭化水素、一酸化炭素といった有害排気物質が少ないなどの理由から電気自動車が開発され、電気自動車のモータの電源として、内燃機関に比較してエネルギロスが少ない燃料電池が実用化され始めている。このような車両に搭載される燃料電池を含む燃料電池システムでは、燃料電池が安全に、かつ効率よく発電するために各種の制御を行っている。
【0003】
この種の燃料電池システムにおける燃料電池は、負極活物質としての水素を、プラチナ(白金)などの触媒と接触させて電子と水素イオンに解離した後、この水素イオンを正極活物質としての酸素と反応させて水が得られるという反応機構に基づいている。すなわち、燃料電池では、水素から放出された電子の移動により起電力が生じるようになされている。それゆえ、このような原理に基づけば、化学的エネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換できるため、燃料電池では、他の方式に比べて極めてエネルギ効率が高いものとなる。
【0004】
このような燃料電池を使用した燃料電池システムは、燃料電池、水素ガス供給源、空気供給源、希釈器及び外部回路を備えている。水素ガス供給源からはほぼ一定の圧力で燃料電池の負極部に水素ガスが供給され、また空気供給源からは、所定の圧力で燃料電池の正極部に空気、実質的には酸素ガスが供給される。そして、水素が負極部近傍に配設された電解部において水素イオンと電子とに解離され、電子は外部回路を経由して正極部に供給される。また空気中の酸素は、電解部を移動してきた水素イオンと正極部に供給された電子と結合して水を生成する。この時、生成された水の一部が負極部にも付着する。
【0005】
負極部に付着する少量の水は、水素が負極部に接触することを妨げたり、水素ガスの流路を塞ぐものとなるので、外部に排出する必要がある。このため、上記の従来例にあっては、燃料電池と希釈器とを接続する管路にパージ弁を設け、このパージ弁を開成することにより、排気水素ガスとともに負極部に付着した水を排出するようにしている。なお、希釈器は、水とともに排出される水素を空気と混合し、その濃度を燃焼しないレベルまで希釈して大気中に排出するためのものである。このようなパージ弁を備えた例としては、例えば、特許文献1に示されるものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−373682
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池の温度は、発電することによって発熱することから、発電開始時は低温であるが、発電が継続することにより高温となる。このため、燃料電池は内燃機関のようにラジエータを備え冷却水により冷却する冷却装置を備え、発電効率がもっともよい温度に保持されるようになっている。
【0008】
従来のものにおいては、排気水素ガスを排出するためにパージ弁を開成するが、この時燃料電池内の排気水素ガスがその温度にかかわらずほぼ一定の体積で出てくる。つまり燃料電池から排出される排気水素ガスの排出量は、パージ弁の開成時間と排気水素ガスの圧力とに依存する。したがって、パージ弁の開成時間と排気水素ガスの圧力が変化しない状態にあっては、ほぼ一定の体積で排気水素ガスが排出される。
【0009】
ところが、このようにして排出される排気水素ガスは、低温である場合には、高温である場合に比較して含まれる水素ガスの量が多いものである。つまり排気水素ガスの排出量が同一であるので、排気水素ガスの温度が低いほど水素濃度が高いものとなる。これに対して、排気水素ガスを希釈する空気は、燃料電池の温度に無関係であるので、排気水素ガスの温度が低い場合には希釈が十分でない場合が生じる。このように希釈が不十分であると、排気水素ガスが燃焼可能な濃度で排出される可能性が生じた。
【0010】
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の燃料電池システムは、燃料電池に水素を含む水素含有ガスを供給する貯蔵手段と酸素を含む酸素含有ガスを供給する供給手段とを備え、燃料電池に水素含有ガスと酸素含有ガスを供給して発電させるとともに、燃料電池から排出される排気水素含有ガスに、燃料電池に供給する酸素含有ガスの量を調整することにより量が調整される排気酸素含有ガスを混合して排気水素含有ガスを希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段が検出した温度に基づいて希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を補正する制御手段とを備え、制御手段は、検出した温度が低温であるほど希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を多くするように供給手段を制御することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、温度検出手段により燃料電池の温度を検出し、その検出した温度に基づいて希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を制御するので、排気酸素含有ガスの排気水素含有ガスとの混合量を燃料電池の温度に応じて補正することが可能になる。したがって、燃料電池の温度が低く、排気水素含有ガスの濃度の高い場合であっても、排気水素含有ガスを、大気中に放出しても問題のない濃度にまで希釈することが可能になり、安全性を高くすることができる。
【0013】
又、本発明の燃料電池システムは、燃料電池に水素を含む水素含有ガスを供給する貯蔵手段と酸素を含む酸素含有ガスを供給する供給手段とを備え、燃料電池に水素含有ガスと酸素含有ガスを供給して発電させるとともに、燃料電池から排出される排気水素含有ガスに、排気酸素含有ガスを混合して排気水素含有ガスを希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、排気酸素含有ガスを燃料電池外部に排出する排出路に取り付けられて燃料電池内の酸素含有ガスの圧力を調整する調圧弁と、排出路の調圧弁より上流に連通して排気水素含有ガスに混合する排気酸素含有ガスを採取する希釈用ガス流路と、希釈用ガス流路から排気酸素含有ガスが導入されて排気水素含有ガスを希釈する希釈手段と、検出した温度が低温であるほど調圧弁の開度を減少させて希釈手段に導入する排気酸素含有ガスの量を制御するように調圧弁を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
本実施の形態に係る燃料電池システムSは、図1に示すように、車両、特に自動車に搭載されるもので、燃料電池1、発電に必要な水素含有ガスである水素ガスの貯蔵手段である水素ガスタンク2、空気供給手段であるコンプレッサ3、蓄電手段である二次電池4、発電に付随する各種制御を行う制御装置5、燃料電池1の温度を調節する温度制御装置TC等を備えている。この燃料電池システムSは、車両を走行させるためのモータを含む走行装置や、燃料電池1を制御するための電磁弁、ファンモータ、さらに電動式のコンプレッサ3等の電気機器を負荷Mとするものである。また、この燃料電池システムSでは、基本的には燃料電池1は負荷に追従して発電量を変更するのでなく、発電効率の最もよい発電量となるように定電力発電制御されるようにしている。
【0017】
燃料電池1は、この分野で広く知られたものを用いることができ、例えば電解部としてのイオン交換膜に密着するようにして正極部と負極部とを配設したセルの複数を直列接続してスタックを形成し、そのスタックに対して水素ガスと酸素含有ガスである空気とを所定の圧力で供給し得るように、ハウジング内に収納したものである。この燃料電池システムSにおいては、水素ガスタンク2と燃料電池1とを連通する水素含有ガス供給路たる水素ガス供給路P1を設けていて、この水素ガス供給路P1を介して燃料電池1に水素を供給するようにしている。また、水素ガス供給路P1上には、水素ガス圧力を調整するレギュレータRGを設けていて、このレギュレータRGにより、水素ガスの供給圧力を略所定圧力に保つようにしている。さらに、水素ガス供給路P1上のレギュレータRGと燃料電池1との間には、燃料電池1に供給される水素ガスの圧力、すなわちスタック内の水素ガス圧力を検出する水素ガス圧力センサS1を設けている。燃料電池1内に供給された水素ガスは、各セルの負極部に案内される。
【0018】
一方、空気はエアフィルタAF及びコンプレッサ3を有する酸素含有ガスのガス供給路たる空気供給路P3を介して燃料電池1内に供給される。すなわち、空気は、エアフィルタAFを介して供給手段であるコンプレッサ3に導かれ、コンプレッサ3により圧縮された後燃料電池1に導入される。また、本実施の形態では、コンプレッサ3と燃料電池1との間に加湿モジュールHを備えていて、空気に水分を含ませるようにしている。そして、燃料電池1内に供給された空気は、各セルの正極部に案内される。各セルの負極部に案内された水素は、各セルの正極部に案内された空気中の酸素と反応して発電する。この燃料電池1からの電流は、例えば自動車に搭載された場合であれば走行装置等の負荷Mに供給される。
【0019】
発電に寄与した以外の余剰の空気、すなわち排気酸素含有ガスは、循環することなく、発電により生成した水のほぼ全量とともに、第二排出路たる空気排出路P4から排気管P5を介して燃料電池1外に排出される。
【0020】
一方、燃料電池1には、負極部に溜まった水を含む不純物を排出するための電磁弁からなる排出制御弁B1が設けられていて、この排出制御弁B1に、第一排出路たる不純物排出路P2の一端が接続されている。そして、イオン交換膜を介して負極部にしみだし付着した水は、不純物排出路P2から排出される。この不純物排出路P2の他端は、空気排出路P4に接続される。
【0021】
また、二次電池4は、燃料電池1により充電されるとともに、自動車に搭載された場合であれば自動車が減速された場合や下り坂を走行した場合に、走行装置の回生運転による回生電流により充電される。車両は、この二次電池4からの電力により走行し、電力が不足した場合に燃料電池1から不足分が補充されるように構成している。すなわち、本実施の形態に係る燃料電池システムSの燃料電池1は、常時発電するのでなく、必要に応じて間歇的に発電する。
【0022】
温度制御装置TCは、冷媒である冷却水を冷却する冷却ファンTCaを有するラジエータTCbと、ラジエータTCbと燃料電池1とを連通する循環路TCcと、循環路TCcに設けられて冷却水を燃料電池1とラジエータTCbとの間で循環させるモータによるウォータポンプTCdと、ラジエータTCdへの冷却水の循環を制御する電気式の三方弁TCeと、燃料電池1に導入される冷却水の温度を検出する冷却水入口温度センサTCfと、燃料電池1から排出される冷却水の温度を検出する冷却水出口温度センサTCgとを備えている。この実施の形態にあっては、冷却水の温度により燃料電池1の温度を検出する。そして、燃料電池1の温度が低い、つまり冷却水出口温度センサTCgが検出した温度が判定温度より低い場合に、冷却水入口温度センサTCfと冷却水出口温度センサTCgとのそれぞれの検出温度の差に基づいて三方弁TCeを切り替えて、冷却水がラジエータTCbを循環せずに燃料電池1のみを循環するようにして、短時間に燃料電池1の温度が発電に最適な温度となるようにしている。
【0023】
制御装置5は、図2に示すように、CPU51、メモリ52、入力インタフェース53、出力インタフェース54を少なくとも備えたマイクロコンピュータシステムを主体として構成され、負荷Mへの通電を制御すべくDC−DCコンバータ(以下、コンバータと称する)及びインバータ(ともに図示略)をも備えている。そして、入力インタフェース53には水素ガス圧力センサS1、空気圧力センサS2、入口温度センサTCf、出口温度センサTCg及び負荷Mの状態を検知する状況検知手段MS(図1では図示略)等が接続されていて、これらから入力される信号を受け付ける。一方、出力インタフェース54には、排出制御弁B1及びコンプレッサ3等が接続されていて、入力インターフェース53が受け付けた信号に基づき、メモリ52に格納されたプログラムに従いCPU51等と協働してこれらの制御を行う。
【0024】
以下に制御装置5が行う具体的な制御の例について述べる。
【0025】
制御装置5は、発電時にあっては、空気圧力センサS2から出力される空気排出圧力信号に基づいてコンプレッサ3の制御、燃料電池1内の温度を制御する温度制御装置TCの制御等を行う。この温度制御装置TCでは、冷却水入口温度センサTCf及び冷却水出口温度センサTCgから出力される冷却水入口温度及び冷却水出口温度に基づいて燃料電池1に供給する空気の補正量Qaを演算するとともに燃料電池1の温度が目標温度になるようにラジエータTCb及び三方弁TCeを制御するとともに、冷却水出口温度センサTCgが検出した冷却水温に基づいて燃料電池1の温度を検出し、その検出した燃料電池1の温度によりコンプレッサの回転数を調整し、排気水素含有ガスと混合する排気酸素含有ガスの量を調整するものである。したがって、本実施の形態にあっては、コンプレッサ3と制御装置5とにより、制御手段が構成される。また、発電時を含めて、所定の条件下においては、燃料電池1内の負極部にしみだして付着した水を排気水素含有ガスとともに排出するパージと呼ばれる操作を行うべく、所定の周期において排出制御弁B1を予め設定した所定時間だけ開成する制御も行う。
【0026】
具体的には、以下の手順により、コンプレッサを調整するものである。この実施の形態にあっては、燃料電池1の発電量に基づいて燃料電池1への空気の基本供給量を設定しておき、その基本供給量に燃料電池1の温度に基づく空気の補正量Qaを設定し、基本供給量と補正量Qaとを合計した最終供給量となるように、コンプレッサの回転数を制御するものである。この制御は、排出制御弁B1を開成する前に必ず実行し、排出制御弁B1が開成された際に稀釈に十分な空気の量が空気排出路P4において確保されるようにしておく。
【0027】
図3のフローチャートにおいて、まず、コンバータの入力側において燃料電池1の発電量を検出する(ステップn1)。発電量は、コンバータの入力電流と入力電圧とに基づいて検出すればよい。この場合、発電量は、所定時間における積算量であってよい。次に、検出した発電量に基づいて基本量マップを検索し、補間計算を必要に応じて行い基本供給量を決定する(ステップn2)。基本供給量は、燃料電池1の発電量に基づいてその代表的な量が基本量マップに設定してあるもので、発電量が多くなるにしたがって増加するように設定してある。
【0028】
この後、冷却水出口温度センサ4gからの出力信号に基づいて燃料電池1の温度を検出する(ステップn3)。そして、検出した燃料電池1の温度に基づいて補正量マップを検索し、補間計算を必要に応じて行い補正量Qaを決定する(ステップn4)。補正量Qaは、燃料電池1の温度に基づいてその代表的な量が設定してあるもので、燃料電池1の温度が低いほど多くなるように、言い換えれば燃料電池1の温度が上昇するにしたがって減少するように設定してある。この補正量Qaの燃料電池1の温度の温度に対する関係を図4に示す。この実施の形態にあっては、燃料電池1の温度が低い間は、一定の空気量とし、その後に燃料電池1の温度の上昇に応じて減少するものである。
【0029】
以上のようにして基本供給量と補正量Qaとを決定した後、基本供給量と補正量Qaとを合計して最終供給量を決定する(ステップn5)。そして、決定した最終供給量に基づいて、最終供給量に等しい量の空気が燃料電池1に供給されるようにコンプレッサ3の回転数を制御する(ステップn6)。
【0030】
このような構成であれば、燃料電池1の温度が低い場合には補正量Qaが多くなり、最終供給量が増加する。このため、空気排出路P4に流入する排気酸素含有ガスの排出量も増加する。したがって、燃料電池1から排出される排気水素含有ガスの温度が低くその濃度が高くとも、排気酸素含有ガスの排出量が増加しているため、空気排出路P4において排気水素含有ガスと排気酸素含有ガスとが混合し、十分に希釈されて大気中に放出されるものである。このように、燃料電池1の温度が低い場合に、補正量Qaを増加させることにより、排気水素含有ガスの希釈に必要な十分な空気量を確保することができ、排気水素含有ガスの濃度が高くなることを防止することができる。なお、排気水素含有ガスは、排気管P5が大気に開放されているので、空気排出路P4を介して燃料電池1に逆流することはない。
【0031】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0032】
上記実施の形態にあっては、空気排出路P4において排気水素含有ガスと排気酸素含有ガスとを混合して排気水素含有ガスを希釈したが、希釈の精度を向上させるために、希釈手段である希釈器を用いるものであってもよい。
【0033】
具体的には、図5に示すように、排気酸素含有ガスを燃料電池1外部に排出する空気排出路P4に、燃料電池1内の酸素含有ガスの圧力を調整する調圧弁B2を取り付け、排出水素含有ガスに混合する排気酸素含有ガスを採取する希釈用空気流路である希釈用空気供給路P6の一端を空気排出路P4の調圧弁B2より上流に連通させ、希釈用空気供給路P6の他端と不純物排出路P2とを希釈器6に連通させる構成である。また、この実施の形態にあっては、希釈器6内の希釈された排気水素含有ガスの放出タイミングを制御する希釈弁B3が、希釈器6の下流に設けてある。そして、制御装置5が、調圧弁B2の開度を減少させて希釈器6に導入する排気酸素含有ガスの量を制御するとともに、希釈弁B3の開閉を制御するものである。
【0034】
すなわち、上記実施の形態において最終供給量に基づいてコンプレッサ3の回転数を制御したが、この実施の形態においては、最終供給量に基づいて調圧弁B2の開度を制御するものである。具体的には、燃料電池1の温度が低く、したがって補正量Qaが増加し、最終供給量が増加した場合には、調圧弁B2を閉じる方向に制御して、その開度を減少させる。調圧弁B2の開度が減少することにより、調圧弁B2の上流に連通する希釈用空気供給路21に流れ込む空気の圧力が上昇し、空気の量が増加する。したがって、燃料電池1の温度が低い場合は、希釈器6に流入する空気量が増加し、燃料電池1から排出される水素ガスの濃度が高くとも、希釈器6において十分に希釈されるので、排気水素含有ガスを燃焼の可能性を除去して大気中に排出することができる。
【0035】
なお、この実施の形態にあっては、排出制御弁B1の開成に先立って希釈弁B3を開成し、希釈器6内の希釈された排気水素含有ガスを大気に放出して一旦稀釈弁B3を閉じる。そして所定のインターバルが経過して排出制御弁B1を開成するタイミングとなる際に、先に希釈弁B3を開成し、稀釈弁B3が開成している間に排出制御弁B1を開成して新たに排気水素含有ガスと排気酸素含有ガスとを稀釈器6に取り込む。この後、排出制御弁B1と稀釈弁B3とをほぼ同時に閉成し、稀釈器6内に排気酸素含有ガスのみが流入するようにして排気水素含有ガスを希釈するようにしている。このように、希釈器6の出口を希釈弁B3を用いて選択的に閉鎖することにより、排気水素含有ガスを一旦希釈器6内にとどめて流入する排気酸素含有ガスにより十分に希釈した後放出することにより、安全性をより向上させることができる。
【0036】
また、稀釈用空気供給路P6には、希釈器6内から空気排出路P4に排気水素含有ガスが逆流するのを防止する逆止弁B4を取り付けるものであってよい。すなわち、希釈器6の出口は稀釈弁B3で閉鎖されるので、稀釈弁B3を閉成した際に希釈器6内の圧力が高くなり、排気水素含有ガスが空気排出路P4に流れ込むことになる。このような事態になると、稀釈されない状態の排気水素含有ガスが空気排出路P4を介して大気中に放出されることになり排気水素含有ガスが燃焼する可能性が生じるので、逆止弁B4によりこれを防止するものである。
【0037】
その他、各部の具体的構成についても上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、温度検出手段により燃料電池の温度を検出し、希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を制御するので、排気水素含有ガスを稀釈するのに必要な排気酸素含有ガスの量を燃料電池の温度に応じて補正することができる。したがって、燃料電池の温度の如何にかかわらず、排気水素含有ガスを、大気中に放出しても問題のない濃度にまで希釈することができ、稀釈された排気水素含有ガス中の水素濃度が高くなることを防止して、安全性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の概略構成説明図。
【図2】同実施の形態の制御装置のブロック図。
【図3】同実施の形態における燃料電池に供給する空気の供給量の制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図4】同実施の形態の作用説明図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す概略構成説明図。
【符号の説明】
1…燃料電池
3…コンプレッサ
5…制御装置
6…稀釈器
B1…排出制御弁
B2…調圧弁
P2…不純物排出路
P4…空気排出路
P6…稀釈用空気供給路
TCf…冷却水入口温度センサ
TCg…冷却水出口温度センサ

Claims (2)

  1. 燃料電池に水素を含む水素含有ガスを供給する貯蔵手段と酸素を含む酸素含有ガスを供給する供給手段とを備え、燃料電池に水素含有ガスと酸素含有ガスを供給して発電させるとともに、燃料電池から排出される排気水素含有ガスに、燃料電池に供給する酸素含有ガスの量を調整することにより量が調整される排気酸素含有ガスを混合して排気水素含有ガスを希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、
    燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    温度検出手段が検出した温度に基づいて希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を補正する制御手段とを備え、
    制御手段は、検出した温度が低温であるほど希釈に用いられる排気酸素含有ガスの量を多くするように供給手段を制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池に水素を含む水素含有ガスを供給する貯蔵手段と酸素を含む酸素含有ガスを供給する供給手段とを備え、燃料電池に水素含有ガスと酸素含有ガスを供給して発電させるとともに、燃料電池から排出される排気水素含有ガスに、排気酸素含有ガスを混合して排気水素含有ガスを希釈するようにしてなる燃料電池システムであって、
    燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    排気酸素含有ガスを燃料電池外部に排出する排出路に取り付けられて燃料電池内の酸素含有ガスの圧力を調整する調圧弁と、
    排出路の調圧弁より上流に連通して排気水素含有ガスに混合する排気酸素含有ガスを採取する希釈用ガス流路と、
    希釈用ガス流路から排気酸素含有ガスが導入されて排気水素含有ガスを希釈する希釈手段と、
    検出した温度が低温であるほど調圧弁の開度を減少させて希釈手段に導入する排気酸素含有ガスの量を制御するように調圧弁を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする燃料電池システム。
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