JP4177639B2 - 超音波洗浄滅菌装置及び洗浄滅菌方法 - Google Patents

超音波洗浄滅菌装置及び洗浄滅菌方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療器具等の被処理物を効率よく洗浄し滅菌する超音波洗浄滅菌装置及び洗浄滅菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
病院等の医療機関や検査機関では、医療器具等は繰り返し使用されているケースが多い。医療器具の再使用にあっては、二次感染を防ぐために、充分な洗浄と滅菌が要求される。かかる医療器具等を洗浄する装置として超音波洗浄装置が、そして滅菌する装置として高圧蒸気滅菌装置(オートクレープ装置)が知られている。従来、超音波洗浄装置と高圧蒸気滅菌装置は別々の装置として使用されていたが、近年、超音波洗浄と高圧蒸気滅菌を兼ね備えた超音波洗浄滅菌装置が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、チャンバ内の水を電気ヒーターで加熱し、超音波振動を与えて液体中の溶存気体を除去し、超音波振動の減衰を防ぐことにより、洗浄効果を有効に発揮させて洗浄し、その後、チャンバ内に必要量の水を供給してヒーターで加熱し、チャンバ内に高圧蒸気を発生させ、高圧蒸気滅菌する装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、チャンバ内の洗浄媒体を超音波振動を与えて医療器具を洗浄し、その後、チャンバ内に対して真空引きと蒸気供給を交互に繰り返しながら、蒸気滅菌する方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、容器本体内の水を電気ヒーターで加熱し、超音波振動を与えて水中の溶存気体を除去し、超音波振動の減衰を防ぐことにより、洗浄効果を有効に発揮させて洗浄し、その後、チャンバ内に必要量の水を供給してヒーターで加熱し、チャンバ内に高圧蒸気を発生させ、高圧蒸気滅菌し、滅菌後に容器本体内に熱風を送って被滅菌処理材を乾燥させる装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−38176号公報
【0007】
【特許文献2】
特表平11−501226号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2001−70409号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1に開示されている装置では、チャンバ内の水を電気ヒーターで加熱するため、水の急速な温度上昇が困難であり、この温度上昇にかかる時間が洗浄処理時間の短縮化を妨げる原因の1つとなっている。勿論、前記電気ヒーターを大型化すれば洗浄液の急速な温度上昇も可能となるであろうが、構造上、コスト上、また安全上から問題があり、現実的ではない。また、被処理物の滅菌直後は被処理物が高温の状態にあり、該被処理物に対し冷却手段が講じられていないため、滅菌後に被処理物の直ぐの使用ができないといった問題があった。また、洗浄後の被処理物を乾燥させる手段が無いため、自然乾燥を待つか、或いは別途乾燥手段を用意する必要があるといった問題があった。
【0010】
また、前記特許文献2に開示されている方法では、チャンバ内の洗浄媒体に超音波振動を与えてはいるものの、洗浄媒体内の溶存気体の除去には積極的に考慮されていないため、洗浄効果に難点があり、また、滅菌後の被処理物を乾燥させる手段が積極的に講じられておらず、また、滅菌後の高温となっている被処理物に対する冷却手段はあるものの、この冷却は、膨張させられた空気のような気体をチャンバ内に流すことにより行っているので、冷却効率が悪く、滅菌後に被処理物の直ぐの使用ができないといった問題があった。
【0011】
また、特許文献3に開示されている装置では、特許文献1に開示されている装置と同様に、容器本体内の水を電気ヒーターで加熱するため、水の急速な温度上昇が困難であり、この温度上昇にかかる時間が洗浄処理時間の短縮化を妨げる原因の1つとなっている。また、被処理物の滅菌直後は被処理物が高温の状態にあり、該被処理物に対し冷却手段が講じられていないため、滅菌後に被処理物の直ぐの使用ができないといった問題があった。
【0012】
本発明の目的は、洗浄液の急速な温度上昇を可能とすることにより被処理物の洗浄処理時間の短縮化を図る超音波洗浄滅菌装置及び洗浄滅菌方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る超音波洗浄装置は、被処理物を収容する耐圧容器と、前記耐圧容器内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記耐圧容器の外周壁部に備えられ外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器内の洗浄液を加熱する熱媒流体導入空間形成部と、前記熱媒流体導入空間形成部に導入した熱媒流体により前記耐圧容器内に供給した洗浄液を加熱する過程で、前記耐圧容器内を減圧する減圧手段と、前記耐圧容器内の前記洗浄液に超音波振動を与える超音波振動体と、前記耐圧容器内に収容されている前記被処理物を洗浄した洗浄液を排出する排出手段と、前記洗浄液を排出した後に、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させる減圧手段と、前記耐圧容器内を乾燥させた後に、前記耐圧容器内に蒸気を供給し、前記耐圧容器内を滅菌温度が得られるまで蒸気加圧する蒸気供給手段と、前記耐圧容器内の蒸気加圧した後に、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させる減圧手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
かかる構成から、耐圧容器内に被処理物を入れてから洗浄液供給手段により洗浄液を供給し、前記耐圧容器の外周壁部に備えられ外部から加熱用の、例えば蒸気や温水といった熱媒流体を熱媒流体導入空間形成部に供給すると、耐圧容器内の洗浄液は熱媒流体導入空間形成部に供給された蒸気や温水といった熱媒流体の凝縮熱伝達により加熱され高温となる。このとき、前記熱媒流体が蒸気であると、加圧蒸気による高温加熱が可能となり、耐圧容器内の洗浄液を急速に温度上昇させることができ、被処理物の洗浄処理時間の短縮化を図ることができる。
【0015】
被処理物の洗浄後、前記熱媒流体導入空間形成部内への熱媒流体の供給を停止するとともに、排出手段により耐圧容器内の洗浄液を排出し、減圧手段により耐圧容器内を減圧すると、耐圧容器内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内や被処理物が乾燥される。
【0016】
また、耐圧容器内や被処理物の乾燥は、前記以外に、被処理物の洗浄後、前記熱媒流体導入空間形成部内への熱媒流体の供給を続けたまま、排出手段により耐圧容器内の洗浄液を排出し、減圧手段により耐圧容器内を減圧すると、耐圧容器内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器内や被処理物が短時間で乾燥される。
【0017】
耐圧容器内や被処理物の乾燥後、減圧手段により耐圧容器内を減圧しその後蒸気供給手段により耐圧容器内に蒸気を供給して大気圧に戻すといった操作を繰り返すと、耐圧容器内の滅菌の障害となる空気を容易に且つ確実に排除できる。
【0018】
耐圧容器内の空気を排除したら、蒸気供給手段により耐圧容器内に蒸気を供給し、耐圧容器内を滅菌温度が得られるまで蒸気加圧すると、耐圧容器内の雑菌は確実に滅菌される。このとき、前記熱媒流体導入空間形成部内に供給される熱媒流体により熱媒流体導入空間形成部内を滅菌温度が得られるまで加温しておくと、前記耐圧容器内に供給された蒸気が過熱することなく、所定の圧力を維持することができる。
【0019】
耐圧容器内の滅菌が終了したら、減圧手段により耐圧容器内を減圧すると、耐圧容器内に供給された蒸気による水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内や被処理物が乾燥されるとともに、前記水分の蒸発で耐圧容器内の保有熱が潜熱として奪われることになり、耐圧容器が冷却される。
【0020】
また、前記耐圧容器内の乾燥は、前記熱媒流体導入空間形成部内への熱媒流体の供給を続けたまま、減圧手段により耐圧容器内を減圧すると、耐圧容器内の水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器内や被処理物が短時間で乾燥される。
【0021】
その後、前記熱媒流体導入空間形成部内への熱媒流体の供給を停止し、熱媒流体導入空間形成部内へ冷水の熱媒流体を供給すれば、耐圧容器内や被処理物が冷却されることとなる。
【0022】
また、前記耐圧容器内や被処理物の冷却は、前記耐圧容器内の乾燥が終了し、熱媒流体導入空間形成部内への加熱用の熱媒流体の供給を停止した後、耐圧容器内に水を供給するとともに減圧を続けるようにしてもよく、このようにすると、該耐圧容器内に供給された水が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内から潜熱を奪うことにより、耐圧容器内や被処理物が冷却されることとなる。そして、この冷却するに際し、熱媒流体導入空間形成部内へ冷水の熱媒流体を供給すれば、耐圧容器内や被処理物の冷却時間の一層の短縮化が図れる。
【0023】
更に、前記耐圧容器内の洗浄液の加熱手段として、外部から供給される熱媒流体を導入し熱媒流体の熱を耐圧容器に伝達するようにしたので、安全性が高く、またコストパホーマンスも高い。
【0024】
また、前記熱媒流体導入空間形成部にあっては、耐圧容器の全周或いは一部を二重壁構造とし、外壁と内壁との間で前記熱媒流体導入空間形成部が構成されていてもよく、また、耐圧容器の全周或いは一部に巻き付けたパイプで前記熱媒流体導入空間形成部が構成されていてもよい。
【0025】
本発明に係る超音波洗浄滅菌方法は、被処理物を収容した耐圧容器内に洗浄液を供給した後、前記耐圧容器の外周壁部に備えられた熱媒流体導入空間形成部に外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器内の洗浄液を加熱しながら前記耐圧容器内を減圧し、加熱した前記洗浄液に超音波振動を与えて、前記耐圧容器内に収容した前記被処理物を洗浄し、前記被処理物の洗浄後、前記耐圧容器から洗浄液を排出し、洗浄液を排出後、前記耐圧容器内を減圧し前記耐圧容器内を乾燥させ、乾燥させた前記耐圧容器内の減圧と、前記耐圧容器内に蒸気を供給する前記耐圧容器内の蒸気加圧を交互に行い前記耐圧容器内の空気を排除し、前記耐圧容器内から空気を排除した後、前記熱媒流体導入空間形成部に外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器を加熱しながら前記耐圧容器内に蒸気を供給し蒸気加圧して所定時間耐圧容器内を滅菌温度が得られるまで高温加熱し、前記耐圧容器内を高温加熱した後、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させることを特徴とする。
【0026】
かかる構成から、耐圧容器内に被処理物を入れてから洗浄液を供給し、外部から導入する、例えば蒸気や温水といった熱媒流体により洗浄液を加熱することにより、洗浄液は高温となる。このとき、前記熱媒流体が蒸気であると、加圧蒸気による高温加熱が可能となり、耐圧容器内の洗浄液を急速に温度上昇させることができ、被処理物の洗浄処理時間の短縮化を図ることができる。前記洗浄液を加熱する過程で、耐圧容器内を減圧し、洗浄液に超音波振動を与えることにより、洗浄液中の溶存気体が除去され、超音波による洗浄液の振動減衰が防止されて、洗浄効果を有効に発揮するものとなる。
【0027】
被処理物の洗浄後、耐圧容器内の洗浄液を排出し、耐圧容器内を減圧することにより、耐圧容器内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内や被処理物が乾燥される。
【0028】
前記耐圧容器内の洗浄液の排出後、耐圧容器内を減圧する工程で、耐圧容器を外部から導入する熱媒流体により加熱しながら行うと、耐圧容器内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器内や被処理物が短時間で乾燥される。
【0029】
耐圧容器内や被処理物の乾燥後、耐圧容器内を、減圧と蒸気加圧を交互に行うことにより、耐圧容器内の滅菌の障害となる空気を容易に且つ確実に排除できる。
【0030】
耐圧容器内の空気を排除したら、耐圧容器を外部から導入する熱媒流体により加熱しながら耐圧容器を蒸気加圧し所定時間耐圧容器内を高温加熱することにより、耐圧容器内の雑菌は確実に滅菌される。このとき、耐圧容器を外部から導入する熱媒流体により加熱しながら行うと、前記耐圧容器内に供給された蒸気が過熱することなく、所定の圧力を維持することができる。前記熱媒流体により耐圧容器を加熱する温度は、少なくとも、滅菌温度が得られるまで加温できる温度であることが好ましい。
【0031】
耐圧容器内の滅菌が終了したら、耐圧容器内を減圧することにより、耐圧容器内に供給された蒸気による水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内や被処理物が乾燥されるとともに、前記水分の蒸発で耐圧容器内の保有熱が潜熱として奪われることになり、耐圧容器が冷却される。
【0032】
また、前記耐圧容器内の乾燥は、外部から導入する熱媒流体により耐圧容器を加熱しながら減圧手段により耐圧容器内を減圧すると、耐圧容器内の水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器内や被処理物が短時間で乾燥される。その後、外部からの加熱用の熱媒流体の供給を停止し、冷水の熱媒流体を外部から導入して耐圧容器を冷却すれば、耐圧容器内や被処理物が冷却されることとなる。
【0033】
また、前記耐圧容器内や被処理物の冷却は、前記耐圧容器内の乾燥が終了し、外部からの加熱用の熱媒流体の供給を停止した後、耐圧容器内に水を供給するとともに減圧を続けるようにしてもよく、このようにすると、該耐圧容器内に供給された水が飽和温度で蒸発し、耐圧容器内の保有熱を潜熱として奪うことにより、耐圧容器内や被処理物が冷却されることとなる。そして、この冷却するに際し、冷水の熱媒流体を外部から導入して耐圧容器を冷却すれば、耐圧容器内や被処理物の冷却時間の一層の短縮化が図れる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る超音波洗浄滅菌装置の実施の形態を説明する。
【0035】
図1は本発明に係る超音波洗浄滅菌装置の第1例を示す概略図であり、本例の超音波洗浄滅菌装置は、被処理物を収容する耐圧容器1と、耐圧容器1の外周壁部に備えられ外部から供給される熱媒流体を導入し熱媒流体の熱を耐圧容器1に伝達する熱媒流体導入空間形成部2と、耐圧容器1内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段3と、耐圧容器1内に蒸気を供給する蒸気供給手段4と、耐圧容器1内の洗浄液に超音波振動を与える超音波振動体5と、耐圧容器1内の洗浄液を排出する排出手段6と、耐圧容器1内を減圧する減圧手段7を備えて構成されている。
【0036】
前記耐圧容器1は密閉可能な開閉蓋(図示せず)を備えており、その形状や大きさにあっては特に限定されるものではない。この耐圧容器1の外周壁部に備えられた熱媒流体導入空間形成部2は、本例では耐圧容器1の全周或いは一部を二重壁構造とし、外壁1aと内壁1bとの間で前記熱媒流体導入空間形成部2が構成されている。この熱媒流体導入空間形成部2には、外部から供給される熱媒流体を熱媒流体導入空間形成部2に導入する熱媒流体導入ライン8と、熱媒流体導入空間形成部2に導入された熱媒流体を排出する熱媒流体排出ライン9とが接続されている。前記熱媒流体導入ライン8は、蒸気供給源と接続された蒸気導入ライン8aと冷水供給源と接続された冷水導入ライン8bとで構成され、また熱媒流体排出ライン9は、蒸気排出ライン9aと冷水排出ライン9bとで構成されており、それぞれのライン上に電磁弁10,11,12,13が設けられている。
【0037】
また、前記耐圧容器1内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段3は、給水源と接続された給水ライン3aと洗剤供給源と接続された洗剤供給ライン3bとで構成され、給水ライン3a及び洗剤供給ライン3bが耐圧容器1に接続されている。給水ライン3a及び洗剤供給ライン3bのライン上にそれぞれ電磁弁14,15が設けられている。
【0038】
また、耐圧容器1内に蒸気を供給する蒸気供給手段4は、蒸気供給源に接続された蒸気供給ライン4aで構成され、蒸気供給ライン4aが耐圧容器1に接続されている。蒸気供給ライン4aのライン上には電磁弁16が設けられている。
【0039】
また、前記耐圧容器1の底部には、ドレンライン6aが接続されており、耐圧容器1内の洗浄液等を排出する排出手段6を構成している。前記ドレンライン6aには電磁弁17が設けられている。また、前記耐圧容器1には真空ポンプ18に接続している真空引きライン7aが接続されており、耐圧容器1内を減圧する減圧手段7を構成している。
【0040】
また、前記圧容器1内の洗浄液に超音波振動を与える超音波振動体5は、耐圧容器1内の底部に固定して設けられている。この超音波振動体5は、本例では図示しないが、耐圧と耐水を備えた密閉ケースの上板を振動板とし、この上板の下面に振動子を取り付けた構成となっている。
【0041】
図2は本発明に係る超音波洗浄滅菌装置の第2例を示す概略図であり、本例では前記耐圧容器1の外周壁部に備えられた熱媒流体導入空間形成部2が、耐圧容器1の全周或いは一部に巻き付けたパイプ19で構成されている。本例の熱媒流体導入空間形成部2を構成するパイプ19は、蒸気供給源に接続している蒸気パイプ19aと冷水供給源に接続している冷水パイプ19bとで構成されており、蒸気パイプ19aと冷水パイプ19bの導入側と排出側には、それぞれ電磁弁20,21,22,23が設けられている。
【0042】
その他の構成は前記第1例と同様な構成となっているので、第1例の説明を援用する。
【0043】
次に、本発明に係る超音波洗浄滅菌方法の実施の形態を前記のように構成された超音波洗浄滅菌装置を使用して説明する。
【0044】
先ず、被処理物をバスケット等に入れた状態で耐圧容器1内に収容し、該耐圧容器1内に洗浄液を洗浄液供給手段3により供給する。洗浄液供給手段3による洗浄液の供給は、電磁弁14,15を開き、所定量の水と洗剤を給水ライン3aと洗剤供給ライン3bから供給して行う。耐圧容器1内に洗浄液を供給したら、電磁弁10を開き、熱媒流体導入ライン8の蒸気導入ライン8aから蒸気を熱媒流体導入空間形成部2に供給する。これにより、耐圧容器1内の洗浄液は熱媒流体導入空間形成部2に供給された蒸気の凝縮熱伝達により加熱され高温となる。このとき、前記蒸気を、加圧蒸気とすることにより高温加熱が可能となり、耐圧容器1内の洗浄液を急速に温度上昇させることができ、被処理物の洗浄処理時間の短縮化を図ることができる。
【0045】
前記洗浄液を加熱する工程の過程で、減圧手段7を構成している真空ポンプ18を駆動して真空引きし、耐圧容器1内を減圧し、更に、超音波振動体5に通電して前記耐圧容器1内の洗浄液に超音波振動を与える。これにより、洗浄液中の溶存気体が除去され、超音波による洗浄液の振動減衰が防止されて、洗浄効果を有効に発揮するものとなる。
【0046】
前記のようにして被処理物の洗浄が終了したら、電磁弁9を閉じ、蒸気導入ライン8aから熱媒流体導入空間形成部2内への蒸気の供給を停止するとともに、電磁弁17を開きドレンライン6aから耐圧容器1内の洗浄液等を排出する。耐圧容器1内の洗浄液等を排出したら、電磁弁17を閉じ、減圧手段7を構成している真空ポンプ18を駆動して真空引きし、耐圧容器1内を減圧する。これにより、耐圧容器1内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器1内や被処理物が乾燥される。
【0047】
また、前記耐圧容器1内の洗浄液の排出後、耐圧容器内を減圧する工程で、電磁弁10を開き、熱媒流体導入ライン8の蒸気導入ライン8aから蒸気を熱媒流体導入空間形成部2に供給して耐圧容器1を加熱しながら行うと、耐圧容器1内に残っている水分や被処理物に付いている水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器1内や被処理物が短時間で乾燥される。
【0048】
前記のようにして、耐圧容器1内や被処理物を乾燥した後、減圧手段7を構成している真空ポンプ18を駆動して真空引きする耐圧容器1内の減圧と、蒸気供給手段4を構成する蒸気供給ライン4aから耐圧容器1内に蒸気を供給して大気圧に戻すといった操作を繰り返すことにより、耐圧容器1内の滅菌の障害となる空気を容易に且つ確実に排除できる。
【0049】
耐圧容器1内の空気を排除したら、前記蒸気供給手段4により耐圧容器1内に蒸気を供給し、耐圧容器1内を滅菌温度が得られるまで蒸気加圧すると、耐圧容器1内の雑菌は確実に滅菌される。このとき、電磁弁10を開き、熱媒流体導入ライン8の蒸気導入ライン8aから蒸気を熱媒流体導入空間形成部2に供給して耐圧容器1を加熱し、少なくとも熱媒流体導入空間形成部2内を滅菌温度が得られるまで加温しておくと、前記耐圧容器1内に供給された蒸気が過熱することなく、所定の圧力を維持することができる。前記蒸気供給手段4により耐圧容器1内に供給する蒸気は、不純物を含まないクリーン蒸気である。
【0050】
耐圧容器1内の滅菌が終了したら、減圧手段7を構成している真空ポンプ18を駆動して真空引きして耐圧容器1内を減圧すると、耐圧容器1内に供給された蒸気による水分が飽和温度で蒸発し、耐圧容器1内や被処理物が乾燥されるとともに、前記水分の蒸発で耐圧容器1内の保有熱が潜熱として奪われることになり、耐熱容器1が冷却される。
【0051】
また、前記耐圧容器1内の乾燥は、前記熱媒流体導入空間形成部2内への蒸気の供給を続けたまま行うことが好ましく、この状態で減圧手段7により耐圧容器1内を減圧すると、耐圧容器1内の水分が飽和温度で急速に蒸発し耐圧容器1内や被処理物が短時間で乾燥されることになる。
【0052】
その後、前記熱媒流体導入空間形成部2内への蒸気の供給を停止し、前記熱媒流体導入ライン8の冷水導入ライン8bから冷水を熱媒流体導入空間形成部2に供給すると、この冷水により耐圧容器1内や被処理物が冷却されることとなる。
【0053】
また、前記耐圧容器1内や被処理物の冷却は、前記耐圧容器1内の乾燥が終了し、熱媒流体導入空間形成部2内への蒸気の供給を停止した後、前記電磁弁14を開き洗浄液供給手段3の給水ライン3aから耐圧容器1内に水を供給するとともに耐圧容器1内を減圧手段7で減圧を続けるようにしてもよく、このようにすると、該耐圧容器1内に供給された水が飽和温度で蒸発し、耐圧容器1内から潜熱を奪うことにより、耐圧容器1内や被処理物が冷却されることとなる。そして、この冷却するに際し、前記熱媒流体導入ライン8の冷水導入ライン8bから冷水を熱媒流体導入空間形成部2に供給すれば、耐圧容器内や被処理物の冷却時間の一層の短縮化が図れる。
【0054】
上記のようにして、被処理物の洗浄と滅菌が連続して、しかも効率よく行え、滅菌処理後の被処理物は、処理後の直ぐの使用が可能となる。前記本発明に係る超音波洗浄滅菌方法を実施する超音波洗浄滅菌装置の一連の動作は、全てコンピュータにより、自動制御されて行われるようになっている。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る超音波洗浄滅菌装置及び洗浄滅菌方法によれば、洗浄液の急速な温度上昇を可能とすることにより被処理物の洗浄処理時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波洗浄滅菌装置の実施の形態の第1例を示す概略図。
【図2】本発明に係る超音波洗浄滅菌装置の実施の形態の第2例を示す概略図。
【符号の説明】
1 耐圧容器
1a 外壁
1b 内壁
2 熱媒流体導入空間形成部
3 洗浄液供給手段
3a 給水ライン
3b 洗剤供給ライン
4 蒸気供給手段
4a 蒸気供給ライン
5 超音波振動体
6 排出手段
6a ドレンライン
7 減圧手段
7a 真空引きライン
8 熱媒流体導入ライン
8a 蒸気導入ライン
8b 冷水導入ライン
9 熱媒流体排出ライン
9a 蒸気排出ライン
9b 冷水排出ライン
10,11,12,13,14,15,16,17 電磁弁
18 真空ポンプ
19 パイプ
19a 蒸気パイプ
19b 冷水パイプ
20,21,22,23 電磁弁

Claims (4)

  1. 被処理物を収容する耐圧容器と、前記耐圧容器内に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記耐圧容器の外周壁部に備えられ外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器内の洗浄液を加熱する熱媒流体導入空間形成部と、前記熱媒流体導入空間形成部に導入した熱媒流体により前記耐圧容器内に供給した洗浄液を加熱する過程で、前記耐圧容器内を減圧する減圧手段と、前記耐圧容器内の前記洗浄液に超音波振動を与える超音波振動体と、前記耐圧容器内に収容されている前記被処理物を洗浄した洗浄液を排出する排出手段と、前記洗浄液を排出した後に、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させる減圧手段と、前記耐圧容器内を乾燥させた後に、前記耐圧容器内に蒸気を供給し、前記耐圧容器内を滅菌温度が得られるまで蒸気加圧する蒸気供給手段と、前記耐圧容器内の蒸気加圧した後に、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させる減圧手段とを備えていることを特徴とする超音波洗浄滅菌装置。
  2. 前記耐圧容器の全周或いは一部を二重壁構造とし、外壁と内壁との間で前記熱媒流体導入空間形成部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄滅菌装置。
  3. 前記耐圧容器の全周或いは一部に巻き付けたパイプで前記熱媒流体導入空間形成部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波洗浄滅菌装置。
  4. 被処理物を収容した耐圧容器内に洗浄液を供給した後、前記耐圧容器の外周壁部に備えられた熱媒流体導入空間形成部に外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器内の洗浄液を加熱しながら前記耐圧容器内を減圧し、加熱した前記洗浄液に超音波振動を与えて、前記耐圧容器内に収容した前記被処理物を洗浄し、前記被処理物の洗浄後、前記耐圧容器から洗浄液を排出し、洗浄液を排出後、前記耐圧容器内を減圧し前記耐圧容器内を乾燥させ、乾燥させた前記耐圧容器内の減圧と、前記耐圧容器内に蒸気を供給する前記耐圧容器内の蒸気加圧を交互に行い前記耐圧容器内の空気を排除し、前記耐圧容器内から空気を排除した後、前記熱媒流体導入空間形成部に外部から供給される熱媒流体を導入し、該熱媒流体の熱を前記耐圧容器に伝達して前記耐圧容器を加熱しながら前記耐圧容器内に蒸気を供給し蒸気加圧して所定時間耐圧容器内を滅菌温度が得られるまで高温加熱し、前記耐圧容器内を高温加熱した後、前記耐圧容器内を減圧し乾燥させることを特徴とする超音波洗浄滅菌方法。
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