JP4174995B2 - 耐久親水性複合繊維及びそれを用いた繊維成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐久親水性複合繊維及び該複合繊維を用いた繊維成形体に関する。詳しくは、主として紙おむつや生理用ナプキンに代表される衛生用品において、その表面材や、表面材と吸収材の間に配置されるセカンドシートに用いられる不織布用の複合繊維として好適な耐久親水性複合繊維及び該複合繊維を用いた繊維成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に紙おむつや生理用ナプキン等に代表される衛生用品は、着用時に肌に触れる側から、表面材、吸収材、防水材の3層で構成されている。表面材には、尿や経血等の液体を残さず迅速に吸収材へと通過させる透水性が求められ、着用者が衛生用品を交換する回数を低減させるため、その透水性が出来るだけ維持されるように繰り返しの透水性(以下、耐久親水性と言うことがある)を持つことが求められる。また、着用者の不快感をなくすために、吸収材に吸収された液体を再び着用者の肌に触れさせないように逆流を防ぐ機能が併せて求められている。
【0003】
このような要求を満足させようとして、表面材の機能を補助する目的で吸収材との間に新たに部材が配置された衛生用品も多く見られ、この部材は表面材(トップシート)に対しセカンドシートまたはサブレイヤー等と呼ばれている。このセカンドシートは、衛生用品の着用者が排出した尿や経血等の液体を、表面材から吸収材へ速やかに通過させ、かつ、吸収材からの液体の逆流を防ぐ目的で配置されるが、その他、吸収材における液体の吸収が偏らないよう、より効果的に吸収材を利用するための拡散性や、最近の吸収材の薄化に伴う弾力性の低下を補うためのクッション性等の機能が要求されている。
【0004】
衛生用品に用いられる表面材やセカンドシートには、安価で安全性が確保しやすく、加工が容易で様々な機能の付与が可能である素材として、不織布が多く用いられている。不織布は一般的に熱可塑性樹脂からなる繊維を用いて加工されており、熱可塑性樹脂そのものは疎水性のものが殆どである。従って不織布を表面材やセカンドシートとして配置する場合、不織布またはそれを構成している繊維に何らかの処理を行い、透水性を持たせることが必要不可欠になる。
【0005】
液体を迅速に、かつ、繰り返し吸収材へ通過させるために、ポリオレフィン系樹脂からなる不織布用の繊維に少量の界面活性剤を付着させる技術が特開昭63−6166号公報に開示されている。また、特公平3−50030号公報ではアルキロールアミドと活性水素を有する化合物のアルキレンオキシド付加物またはアルキルホスフェート等の界面活性剤との混合物をポリオレフィン繊維の付着させる親水性付与方法が開示されている。また、特開平02−169774号公報では脂肪酸ジエタノールアミドとポリエーテル変性シリコーンを主成分とする混合物をポリオレフィンまたはポリエステルの繊維に付着させた耐久親水性繊維が開示されている。
【0006】
しかし、これらの技術によって得られる繊維では、表面材やセカンドシートに用いられる不織布用の繊維として、求められる性能を十分に満足させることは出来なかった。特に、液体の繰り返し透水性を向上させることを重視するあまり、液体の吸収材からの逆流に対する配慮が不十分であった。すなわち、単に表面材やセカンドシートの液体の繰り返し透水性を向上させることは、一旦吸収材に吸収された液体が、吸収材への加圧等で容易に表面材を通過して、着用者側へ液体が逆流しやすくなる傾向を強めることになる。また、単に吸収材からの液体の逆流を防ぐには、表面材またはセカンドシートを撥水性にすればよいが、それでは着用者から排出した液体を吸収材へ伝達できない。
【0007】
このように、表面材やセカンドシートに求められる、相反する機能を同時に満足させることは従来技術の不織布用繊維に付着させている処理剤の効果だけでは不十分であった。そこで、衛生用品の構造面を考慮して、液体の逆流を低減させようとする手法が一般に用いられている。例えば、前出で説明したセカンドシートを配置することや、シートを2層にして構成する繊維に繊度差、密度差を持たせることや、吸収材に含まれる高分子吸収体(SAP)の配置や量を調整すること等が行われているが、このような対応だけでは十分な効果を得がたい上、複雑な構造になりコスト面でも好ましくない。衛生用品の構造を複雑にすることのないより安価な手法を考慮した場合、素材そのものに十分な繰り返し透水性と、吸収した体液を逆流させない機能が付与されていることがより効果的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術では解決できなかった、液体の繰り返し透水性に優れ、かつ液体の逆流が大幅に低減された耐久親水性複合繊維を提供することであり、併せてその繊維を使用した繊維成形体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アルキル基の炭素数が8〜14であるアルキルホスフェートカリウム塩(A)40〜60重量%、アルキル基の炭素数が14〜20であるトリアルキルグリシンヒドロキサイド(B)10〜20重量%、ポリオキシアルキレン変性シリコーン(C)5〜20重量%、ヒドロキシステアリン酸グリセライドのアルキレンオキシド付加物とマレイン酸とのエステルであり、かつ該エステルの水酸基を炭素数10〜22のモノカルボン酸で封鎖した化合物(D)20〜35重量%を含有する混合物を繊維処理剤として付着させた特定樹脂構成からなる複合繊維及びそれを用いた繊維成形体により、前記課題が解決されることを知り、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、以下の構成を有する。
1.ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチレン(低融点)/ポリエチレン(高融点)のいずれか 1 種の樹脂構成からなる複合繊維に対して、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有し、繊維処理剤基準での各々の含有率が(A)40〜60重量%、(B)10〜20重量%、(C)5〜20重量%、(D)20〜35重量%である繊維処理剤を0.1〜2.0重量%付着させてなる耐久親水性複合繊維を用いて得られる、衛生用品のセカンドシート。
成分(A):アルキル基の炭素数が8〜14であるアルキルホスフェートカリウム塩。
成分(B):アルキル基の炭素数が14〜20であるトリアルキルグリシンヒドロキサイド。
成分(C):ポリオキシアルキレン変性シリコーン。
成分(D):ヒドロキシステアリン酸グリセライドのアルキレンオキシド付加物とマレイン酸とのエステルであり、かつ該エステルの水酸基を炭素数10〜22のモノカルボン酸で封鎖した化合物。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の耐久親水性複合繊維に付着させる処理剤の成分(A)、(B)、(C)及び(D)について詳細に説明する。
成分(A):アルキルホスフェートカリウム塩のアルキル基の炭素数は8〜14であり、炭素数8のオクチルホスフェートカリウム塩や炭素数12のラウリルホスフェートカリウム塩を例示できる。成分(A)は、複合繊維に親水性を付与し、静電気を防止する目的で用いられるが、アルキル基の炭素数が14より大きいと親水性が低下し、8より小さいと複合繊維表面の平滑性が低下してしまう恐れがある。処理剤中の成分(A)の含有率は40〜60重量%、好ましくは40〜50重量%である。含有率が40重量%を下回ると得られる耐久親水性複合繊維の静電気防止性が不十分となり、60重量%を超えると平滑性が不足するようになり、カード工程等における複合繊維の通過性が低下する。
【0013】
成分(B):トリアルキルグリシンヒドロキサイドはトリアルキルグリシン誘導体であり、グリシン分子構造中の窒素原子に3つのアルキル基が結合して形成された第4級アンモニウムとカルボキシル基の陰イオンの分子内塩、所謂ベタイン構造を有する化合物である。アルキル基の炭素数は14〜20であり、ジメチルテトラデシルグリシンヒドロキサイドやジメチルオクタデシルグリシンヒドロキサイドを例示できる。
【0014】
成分(B)には複合繊維に親水性や制電性を付与する作用もあるが、特徴は転相粘度の作用で処理剤に耐久性を付与していることである。具体的に述べると、種々の方法で処理剤を複合繊維に付着させる場合には、処理剤をイオン交換水等に溶解または分散させ、処理剤濃度を調整した調整液が用いられるが、その調整液は1重量%〜20重量%程度で、このような調整液の水溶液粘度は低いため、付着作業は容易に行われる。しかし、成分(B)が一旦繊維上に付着し乾燥すると、水分に対して溶解性が低くなる。また、成分(B)が繊維上で少量溶解した場合、水溶液粘度が非常に高くなる性質もあるため、繊維表面に付着した成分(B)を含有している処理剤そのものを、透水に対してはがれ難くする効果を有している。このような転相粘度の作用が耐久性を付与するのである。
【0015】
成分(B)であるトリアルキルグリシンヒドロキサイドのアルキル基の炭素数が14より小さいと処理剤の耐久性が出にくく、20より大きいと疎水性部分が大きくなり親水性に影響が出る上、コストの面でも好ましくない。処理剤における成分(B)の含有率は10〜20重量%であり、10重量%を下回ると処理剤の耐久性が低くなる恐れがある。成分(B)は親水性と耐久性を併せ持っているが、含有率が20重量%を超えると処理剤の耐久性が低下してしまう恐れがある。
【0016】
成分(C):ポリオキシアルキレン中にポリオキシエチレン部を20重量%以上含有するポリオキシアルキレン変性シリコーンであって、かつ分子量が1,000〜100,000のものが好ましく、特に7,000〜15,000のものが親水性付与の点から好ましい。処理剤における成分(C)の含有率は5〜20重量%、好ましくは10〜20重量%である。含有率が5重量%を下回ると処理剤の親水性が不足し、速やかな透水性が損なわれる恐れがある。含有率が20重量%を超えると親水性が強くなるが、液戻りの量が増える恐れがあり、また、耐久性が低下し、透水等により処理剤が繊維から脱落しやすくなる恐れがある。
【0017】
成分(D):原料の一つであるヒドロキシステアリン酸グリセライドのアルキレンオキシド付加物は、多価アルコールのグリセリンとヒドロキシステアリン酸とからなるエステルにアルキレンオキシドを付加反応することにより得られる。エステルの反応モル比は通常1.5:1.0〜2.0:1.0である。成分(D)は、この化合物とマレイン酸とのエステルであり、かつ、このエステルの水酸基がラウリン酸やステアリン酸といった炭素数10〜22のモノカルボン酸で封鎖されているものである。成分(D)は分子量が大きく、その作用で処理剤に耐久性を付与しており、他の親水性が高い成分が透水等によって繊維表面から脱落するのを抑制することができる。処理剤における成分(D)の含有率は20〜35重量%、好ましくは20〜30重量%で、含有率が20重量%を下回ると耐久性が不足し、35重量%を超えると処理剤の親水性が低下して透水に対する抵抗が大きくなる恐れがある。
【0018】
以上のように本発明で用いられる処理剤は、親水性成分(A)、(C)と親水性と耐久性成分を併せ持った成分(B)と耐久性成分(D)が、バランスよく組み合わされて含有されていることを特徴としている。耐久性成分だけでは処理剤の親水性が低く速やかな透水が困難になるため、親水性を補い、また、制電性と平滑性を付与する目的で成分(A)、(C)が含有されている。成分(A)〜(D)を、上記の含有率に調整することにより、該処理剤は、複合繊維に従来にはなかった相反する性能、つまり高い繰り返し透水性と、少ない液戻り量とを付与する。
【0019】
本発明の耐久親水性複合繊維に付着させる処理剤には、公知のアニオン系、ノニオン系または両性界面活性剤、添加剤等の他の成分を、本発明の効果を妨げない範囲において、必要に応じて配合、添加することができる。
【0020】
本発明の耐久親水性複合繊維は2種類以上の熱可塑性樹脂からなる複合繊維であり、その断面構造は鞘芯型、並列型、偏心鞘芯型、多層型、放射型あるいは海島型が例示できるが、繊維製造工程での生産性や、不織布加工の容易さから、偏心を含む鞘芯型または並列型が好ましい。また、断面形状は円形または異形形状とすることができる。異形形状の場合、例えば扁平型、三角形〜八角形等の多角型、T字型、中空型、多葉型等の任意の形状とすることができる。多葉型とは、繊維表面の伸長方向に沿って任意の数と大きさの溝を持つ繊維をいう。
【0021】
本発明の耐久親水性複合繊維は、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチレン(低融点)/ポリエチレン(高融点)、エチレン−プロピレン共重合体/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体/ポリプロピレン、もしくは高密度ポリエチレン/ポリエステルのいずれかの樹脂構成を有するものである。上記の樹脂構成によって、本発明の耐久親水性複合繊維は、安全性が高く、比較的低コストで、かつ、加工性に優れた、衛生用品分野において好適に使用される素材となる。
【0022】
本発明の耐久親水性複合繊維には、繊維製造工程での生産性や、不織布加工の容易さから、高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、直鎖状高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(共重合体)/高密度ポリエチレン(単独重合体)、エチレン−プロピレン共重合体/ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体/ポリプロピレン、高密度ポリエチレン/ポリエステルから成る鞘芯型もしくは並列型の複合繊維を用いることが望ましい。複合繊維が鞘芯型の場合は、芯に高融点の樹脂を使用し鞘に低融点の樹脂を使用すると不織布の製造等において繊維交点の熱接着を容易に行なうことができる。
【0023】
本発明の耐久親水性複合繊維の単糸繊度は、特に限定されるものではないが、衛生用品用途等に使用する場合は、加工性に加えて柔軟性が要求されるため、好ましくは22dtex以下、更に好ましくは11dtex以下である。
【0024】
本発明の耐久親水性複合繊維における処理剤の付着量は、該繊維に対して0.1〜2.0重量%、好ましくは0.4〜1.0重量%、更に好ましくは、0.4〜0.7重量%である。付着量が0.1重量%を大きく下回ると繰り返しの透水性の不足や繊維がステープルファイバーの場合カード通過性が悪化する恐れがある。また、2.0重量%を大きく超えると繊維からの処理剤の脱落が多くなり、製造工程や加工の際に回転体への巻き付き等が起こりやすく、また、脱落分が蓄積することによる機器類の汚れ等が見られ、またコストの面からも実用的な範囲とは言い難い。
【0025】
複合繊維へ処理剤を付着させる方法には特別な制限はなく、複合繊維の紡糸工程時及び/又は延伸工程時において、オイリングロールとの接触、浸漬槽への浸漬やスプレーによる噴霧により付着させる方法が挙げられる。繊維の製造工程やその特性に合わせ、より均一に効率よく目的の付着量が得られる方法を採用すればよい。
【0026】
更に本発明の耐久親水性複合繊維に使用される樹脂には、通常繊維用の樹脂に使用される安定剤、難燃剤、着色剤等を本発明の効果を妨げない範囲において、必要に応じて添加することができる。
【0027】
本発明の耐久親水性複合繊維を用いた繊維成形体とは、布状の形態であればいかなるものでも良く、例えば織物、編物、不織布あるいは不織繊維集合体等で、本発明の耐久親水性複合繊維が混綿、混紡、混繊されたものでも良い。該繊維成形体は公知の方法により作製される。例えば、本発明の耐久親水性複合繊維を所定の長さに切断した短繊維を乾式法または湿式法により繊維積層体とした後、加熱ロールまたは超音波による圧着、加熱空気による融着、高圧水流やニードル等での繊維交絡により不織布を得る方法、また、エアレイド法でパルプ等を積層する際に本発明の耐久親水性複合繊維を短繊維としたものと混綿して、加熱ロールまたは加熱空気等で熱処理する方法や、同じく短繊維をカードにかけスライバーとしたものを熱処理して一体化する方法、及び紡績糸や連続糸等を用いて編織加工により編織物を得る方法が挙げられる。その他、スパンボンド法やメルトブローン法により不織布を得る方法や、耐久親水性複合繊維を切断することなく用いた長繊維のトウをシート状にしたものを加熱ロールまたは加熱空気等で熱処理する方法も挙げられる。
【0028】
本発明の耐久親水性複合繊維を素材として繊維成形体に加工する方法の他、すでに繊維成形体となっている複合繊維に対し処理剤を付着させても、実質的に同等の効果を有するので、該繊維成形体も本発明の耐久親水性複合繊維を用いた繊維成形体とみなす。
【0029】
以上のようにして得られた本発明の耐久親水性複合繊維を用いた繊維成形体は、単体で使用しても良いし、他の不織布、編織物あるいはメッシュ状物、フィルム、成形品等と積層あるいは一体化した状態で使用しても良い。
【0030】
本発明の耐久親水性複合繊維、及びそれを用いた繊維成形体は、上記構成により衛生用品分野の表面材、セカンドシートは勿論のこと、吸収体や吸収パッドの形態保持用途、医療用及び工業用ワイピングクロス、透水シート等、幅広い用途に利用することができる。
【0031】
【実施例】
以下本発明を実施例にて更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、各例において以下の物性評価方法を用いた。
(1)制電性:試料繊維40gを、20℃、相対湿度45%の条件下で7m/minの速度でローラーカード試験機にかけ、ウェブとなったものを巻き取りながら、発生した静電気の電圧を集電式電位測定器で測定し、以下の基準で評価した。電圧150V未満であれば実用に供しうると判断した。
○:150V未満
△:150V以上、1KV未満
×:1KV以上
【0032】
(2)カード通過性:試料繊維40gを、25℃、相対湿度65%の条件下で7m/minの速度でローラーカード試験機を用いてウェブとした後、ローラーカードを停止し、シリンダーを観察して繊維の巻き付き状態を、以下の基準で評価した。巻き付きが無ければ実用に供しうると判断した。
○:巻き付き無し
△:部分的に巻き付きがある
×:ほぼ全面に巻き付きがある
【0033】
(3)繊維の親水性:試料繊維40gを、25℃、相対湿度65%の条件下で7m/minの速度でローラーカード試験機を用いてウェブとした後、そのウェブを7cm幅で5g切り取り、これを俵状に巻き上げる。3gの金属ワイヤー製カゴ(直径50mm、高さ80mmの円柱型)にウェブを詰め、イオン交換水の中に10mmの高さから落とし、沈降させる。カゴがすべて水中に没するまでの時間を測定し、繊維の親水性を評価した。以下の基準で評価した。10秒未満であれば親水性が高いと判断した。
○:10秒未満
△:10秒以上、60秒未満
×:60秒以上
【0034】
(4)繊維成形体の初期親水性と耐久親水性:目付23g/m2の繊維成形体を100mm×100mmに裁断し、初期の親水性を評価するため、2枚の濾紙(定性濾紙「No.2」東洋濾紙(株)製)(150mm×150mm)の上に置き、ピペットを用いて高さ10mmの位置から人工尿を10点滴下する。10秒以内で滴下が消滅した個数を表示し、初期親水性とする。その後、表面材を取り除いた市販の紙おむつに重ね、繊維成形体全体に人工尿50cm3(液温30℃)を均一に透水させ紙おむつに吸収させる。そのまま1分間放置した後、繊維成形体を吸水紙(商品名「キムタオルワイパーホワイト」(株)クレシア製)で挟み、その上に板(100mm×100mmより大きいもの)と重り(合計3.5kg)をのせて1分間放置し脱水する。続いて吸水紙を新しいものと交換し再度1分間脱水する。板と重りを取り除き、繊維成形体を新しい濾紙(定性濾紙「No.2」東洋濾紙(株)製)の上に置き3分間風乾する。風乾後上記初期親水性を評価した同じ10点に人工尿を滴下し、10秒以内で滴下が消滅した個数を表示する。この個数を1回目の耐久親水性とし、評価後再び同一の繊維成形体を表面材が取り除かれた市販の紙おむつの上に重ね、1回目の耐久親水性と同様の方法で、2回目の耐久親水性の評価を行う。このような一連の作業を同一の繊維成形体を用いて3回繰り返す。各回における耐久親水性を以下の基準で評価した。滴下に対し消失した個数が多いほど耐久親水性が良好であると判断する。
○:10
△:9〜6
×:5以下
【0035】
尚、人工尿の組成は下記の通りである。
NH2CONH2 = 2.00重量%
NaCl = 0.80重量%
MgSO4・7H2O = 0.08重量%
CaCl2・2H2O = 0.03重量%
イオン交換水 =97.09重量%
【0036】
(5)繊維成形体の液戻り量:目付23g/m2の繊維成形体を100mm×100mmに裁断したものを用いて、EDANA−ERT §151.1−96Nonwoven Coverstock Wetbackに準じた方法により評価した。尚、使用した濾紙(吸水紙)は「キムタオルワイパーホワイト」((株)クレシア製)をおよそ90mm×90mm(5.00〜5.05gになるように調整する)に裁断したもので、ビュレットで計量した生理食塩水17mlを透水、吸収させた。液戻り量を以下の基準で評価した。液戻り量が少ないほど良好な繊維成形体と言える。
○:3g未満
△:3g以上、5g未満
×:5g以上
【0037】
(6)繊維成形体の触感:繊維成形体の触感を10人の被験者により官能試験で判定し、以下の基準で評価した。ベトツキ感がないものが良好である。
○:0〜2人が「ベトツキ感あり」と判断した
△:3〜5人が「ベトツキ感あり」と判断した
×:6人以上が「ベトツキ感あり」と判断した
【0038】
(7)複合繊維及び繊維成形体に付着している処理剤の付着量:試料繊維及び繊維成形体2g(処理剤の付着方法により、付着斑等が懸念される場合は短繊維をカードにかけウェブとしたものを用いること)に対しメタノール25mlを使用した迅速抽出法により、付着量を測定した。
(7)複合繊維及び繊維成形体に付着している処理剤の付着量:迅速残脂抽出装置R−II型(東海計器(株)製)を用いて、迅速抽出法により付着量を測定した。試料繊維及び繊維成形体2g(短繊維において、処理剤の付着方法により付着斑等が懸念される場合は、カードにかけウェブとしたものを用いること)を金属製の筒(内径16mm、長さ130mm、底部はすり鉢状で最底部には1mmの孔があるもの)に詰め、上部よりメタノール25mlを数回に分けて投入する。底部の孔より滴下した液体を加熱したアルミ皿で受け、メタノールを蒸発させる。アルミ皿にある残留物の重量を測定し、以下の式で付着量を算出する。
付着量=残留物の重量/2×100(単位は%)
【0039】
処理剤1〜4及び比較処理剤5〜7
本発明の耐久親水性複合繊維に付着させている処理剤として1〜4を用い、その比較用として処理剤5〜7を用いた。その内容を表1に示す。
【0040】
熱可塑性樹脂1〜4
繊維を構成する熱可塑性樹脂として以下の樹脂を用いた。
樹脂1:密度0.96g/cm3、MFR(190℃ 荷重21.18N)が17g/10min、融点が128℃である高密度ポリエチレン
樹脂2:MFR(230℃ 荷重21.18N)が15g/10min、融点が162℃である結晶性ポリプロピレン
樹脂3:メタロセン触媒を用いて重合された、密度0.91g/cm3、MFR(190℃ 荷重21.18N)が30g/10min、融点が102℃であるポリエチレン。
樹脂4:MFR(230℃ 荷重21.18N)が16g/10min、融点が131℃であるエチレン含有量4.0重量%、1−ブテン含有量2.65重量%のエチレン−プロピレン−1−ブテン3元共重合体。
樹脂5:固有粘度が0.65であるポリエチレンテレフタレート。
繊維に用いる樹脂とその組み合わせを表2、表3に示す。
【0041】
繊維成形体に加工する場合は、以下の方法と条件を用いた。
▲1▼スルーエア加工:表2、表3に示す熱可塑性樹脂を用い、表2、表3に示す比率で、表2、表3に示す繊維断面構造及び繊維断面形状を有するように紡糸し、その際、表2、表3に示す処理剤を3.3重量%に調整した水溶液が入っている浴槽にその一部を浸したオイリングロールに接触させて、処理剤を付着させた。延伸工程を経た後、乾燥させて2.2dtexの繊維を得た。次いで、該繊維をカッターでカット長51mmの短繊維とし、これを試料繊維として用いた。
試料繊維をローラーカード試験機にてカードウェブとし、このウェブをサクションドライヤーで加工して目付23g/m2の不織布とし、繊維成形体として用いた。加工条件は、加工温度133℃または140℃で、加熱空気の風速0.8m/sec、加工時間12sec。
【0042】
▲2▼ポイントボンド加工:スパンボンド法により、表2、表3に示す熱可塑性樹脂を用い、表2、表3に示す繊維断面構造及び繊維断面形状を有するように紡糸し、コンベア上でウェブとした後、エンボスロールを通過させて熱処理して目付23g/m2のスパンボンド不織布を得た。加工条件は、加工温度128℃、ロール線圧90N/mmで、エンボスロールはエンボス面積率11%のものを使用した。この不織布を、表2に示す処理剤を3.33重量%に調整した水溶液を入れた浴槽に浸けた後、乾燥し、繊維成形体として用いた。
【0043】
実施例1〜15、比較例1〜3
表2、表3に示される条件に基づいて複合繊維及びその繊維を用いた繊維成形体を得、それらの性能を前記評価方法に基づき評価、測定した。その結果を表2、表3に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】
本発明の耐久親水性複合繊維、及びそれを用いた繊維成形体は、繰り返しの透水性に優れているだけでなく、透水後に液体の逆流を大幅に低減させることが出来る。また、ベトツキ感がなく、帯電防止性や潤滑性があるため加工工程が安定する。このような効果を生かし、例えば衛生用品の紙おむつ、生理用ナプキンの表面材またはセカンドシートとして用いた場合、長時間使用した後でも体液に対する吸収性が低下しない、かつ装着者側への逆流量を抑えた、快適な使用環境を提供できる良好な製品が得られる。
Claims (1)
- ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチレン(低融点)/ポリエチレン(高融点)のいずれか 1 種の樹脂構成からなる複合繊維に対して、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有し、繊維処理剤基準での各々の含有率が(A)40〜60重量%、(B)10〜20重量%、(C)5〜20重量%、(D)20〜35重量%である繊維処理剤を0.1〜2.0重量%付着させてなる耐久親水性複合繊維を用いて得られる、衛生用品のセカンドシート。
成分(A):アルキル基の炭素数が8〜14であるアルキルホスフェートカリウム塩。
成分(B):アルキル基の炭素数が14〜20であるトリアルキルグリシンヒドロキサイド。
成分(C):ポリオキシアルキレン変性シリコーン。
成分(D):ヒドロキシステアリン酸グリセライドのアルキレンオキシド付加物とマレイン酸とのエステルであり、かつ該エステルの水酸基を炭素数10〜22のモノカルボン酸で封鎖した化合物。
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