JP4174826B2 - 残留塩素計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、残留塩素計に関するものであり、詳しくは、水中の残留塩素を測定する装置における検出部分の指示極の洗浄機構に改良を加えた残留塩素計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における残留塩素計の電極構造は、ポーラログラフ方式を利用して水中の残留塩素濃度を測定する場合、高感度及び感度の安定化を実現するため、指示極近傍の拡散槽の薄膜化及び汚れ付着防止を行う必要がある。従来の残留塩素計では、モータを利用して指示極をガラスビーズの中で一定速度で回転させ、拡散槽の薄膜化、汚れ付着防止を行い高感度、長期安定した測定を可能にしている。
そのポーラログラフ方式の電極を洗浄する構造は、図2に示すように、検水を流すための容器を2部屋111a、111bに分離し、一方の部屋111aに対極112を配置し、もう一つの他方の部屋111bに回転金属棒113を配置する。そして、この回転金属棒113の下部位置に作用極114を設け、その設けた作用極114が埋もれるほどのガラスビーズ115を敷き詰めた構造にする。このような構造の、所謂、回転電極において、作用極114は回転しているため、検水中のガラスビーズ115がこの作用極114に常時接触することにより電極の洗浄を行う。
【0003】
他の残留塩素計の電極構造は、サンプル流入ノズルから流入した水流にセラミックスビーズを指示極に衝突して電極表面の洗浄を行い、長期安定した測定を行うもので、その電極を洗浄する構造は、図3に示すように、長尺筒型形状の測定槽121の底部側壁面に指示極122を臨ませて配置し、その上部鉛直方向の位置に対極123を臨ませて配置する。そして、指示極122と対向する位置に検水を噴射するサンプル流入ノズル124を備え、対極123の上部位置にサンプル排出口125を備え、測定槽121の底部にセラミックスビーズ126を敷き詰めた構造にする。
【0004】
このような構造の電極において、サンプル流入ノズル124からのサンプル水の噴射により、セラミックスビーズ126が指示極122の臨んだ部位に衝突して押し当てられながら上方向に流され、自重により下がってきたセラミックスビーズ126がサンプル流入ノズル124の噴射で再び指示極122の臨んだ部位に当たりながら押し上げられることを繰り返し行うことで、指示極122の洗浄を行う。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−98143号公報 (第2頁 第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術で説明したポーラログラフ方式の電極構造は、回転機構部分を持つため、モータシャフト、伝達ベルト、ギヤ、軸受け等の機構部分を多く有することから高価で、且つ複雑な機械設計が必要である。製品の性質上連続運転がなされるため、寿命、モータシャフト錆等の弊害が発生するという問題がある。
【0007】
又、セラミックスビーズを旋回させる電極構造においては、指示極表面が鉛直方向に平行に位置しているため、高い位置まで、セラミックスビーズを持ち上げる必要があるため、多量のサンプル水量が必要であり、また、セラミックスビーズの衝突する力が大きいことから、指示極の損傷が大きいという問題がある。
【0008】
従って、残留塩素濃度を測定するための検水を流す測定槽に設けた電極に対して洗浄ビーズで洗浄する手法が、モータを使用しないで高感度、長期安定して測定可能な計測機器であって、しかも、指示極を水平方向何度か傾けることにより、少流量化、高感度化、感度安定性、電極損傷回避を実現できる電極構造に解決しなければならない課題を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る残留塩素計は、次に示す構成にすることである。
【0010】
(1)残留塩素計は、サンプル水を溜める長尺筒型形状の測定槽の底部に設けた指示極と、前記測定槽の側壁面に設けた比較極とを浸潰し、これらの電極間に電圧を印加し、電極間に流れる電流に基づきサンプル水中の塩素濃度を測定する残留塩素計であって、前記測定槽の底部に設けた指示極の底部面を傾斜面にすると共に、この傾斜面にノズルからのサンプル水を噴射させることで前記指示極の傾斜面上に洗浄ビーズを当接させながら旋回させる水流噴射手段を設けたことである。
(2)前記水流噴射手段は、サンプル水を流入するノズルを、前記指示極の傾斜面の低部側で前記測定槽の長尺方向に対して直交する方向に設けたことを特徴とする(1)に記載の残留塩素計。
(3)前記水流噴射手段は、前記ノズルの開口部を前記指示極の傾斜面に沿った楕円形状に形成した(1)又は(2)に記載の残留塩素計。
【0011】
このように、測定槽の底部に設けた指示極の面を傾斜面にし、その傾斜面にサンプル水を噴射させるようにして洗浄ビーズを旋回させることで、洗浄ビーズが直接指示極の傾斜面に当たることなく、いわば擦ることで、指示極の面の損傷を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る残留塩素計の実施形態について、図面を参照して、以下、説明する。
【0013】
本発明に係る残留塩素計は、図1に示すように、サンプル水が流れているヘッドパイプ11からサンプル水を供給してサンプル水に含まれている残留塩素の濃度を電極で検出する塩素検出部12と、この塩素検出部12の電極間に電圧を印加し、その電極間を流れる電流に基づき残留塩素の濃度を測定する測定部13とからなる。
【0014】
塩素検出部12は、サンプル水が溜められる長尺筒型形状に形成した測定槽14と、この測定槽14の中間位置よりも上部位置に設けたサンプル排水口15よりも下部側近傍位置の側壁面に設置した対極16と、測定槽14の底部側壁面に測定槽14と直交方向からサンプル水を噴射させるサンプル流入ノズル17と、測定槽14の底部に臨ませて配置され、サンプル流入ノズル17側が低い傾きαの傾斜面18で形成した指示極19と、指示極19の傾斜面18上に配置され、サンプル流入ノズル17から噴射されるサンプル水により、傾斜面18と摩擦係合させて旋回するセラミックスビーズ(洗浄ビーズ)20と、を備えている。
【0015】
サンプル流入ノズル17の開口断面形状は、指示極19の傾斜面18に沿って楕円形状に形成されている。このように楕円形状にすることで、傾斜面18全体に亘って満弁なくセラミックスビーズ20を当接させながら上方向に旋回させ、自重で戻ってきたセラミックスビーズ20を再度傾斜面18に当接させることを繰り返すことができる。
【0016】
このような構造からなる残留塩素計においては、測定槽14内で、サンプル流入ノズル17から流入した水流によりセラミックスビーズ20が指示極19の傾斜面18を擦りながら動くことで、指示極19表面の洗浄を行う。このとき、長尺な円筒形状を有する測定槽14内のセラミックスビーズ20は、噴射水流により指示極19の傾斜面18を擦りながら動いた後は、重力により再び噴射口のところに戻ってくるといった一連の動作を繰り返す。傾斜面18にセラミックスビーズ20を擦るように当接することで、面に直接衝突させての接触ではないため、指示極19の損傷を極力抑えることができる。
【0017】
このような構造にしたことで、以下に示すような様々な作用効果を得ることができる。
・先ず、サンプル水の噴射水流を利用して洗浄していることから、機械的駆動機構が不要になり、構造自体が簡素化されてコストダウンが可能になる。
・又、モータの定期保守、定期交換、トラブル対応がなくなり、消費電力がゼロになる。
・殆どの部分をプラスチックで作製することができることから軽量化が図れる。
・ノズル径が小径であり、且つセラミックスビーズが効率良く動けるような測定槽形状であるため、小型化、小流量化が図れる。
・サンプル流入ノズル17が楕円形状を有するため、指示極19に満遍なくセラミックスビーズ20を擦りながら当接し、高感度、感度安定性が得られる。
・セラミックスビーズ20が指示極19の傾斜面に擦りながら当接することで、指示極19の損傷を回避できる。
【0018】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明に係る残留塩素計は、指示極を傾斜面にし、その傾斜面に沿って水流を噴射させて洗浄ビーズを旋回させるようにしたことで、指示極の面に直接洗浄ビーズが衝突することなく、指示極の損傷を極力抑えることができると共に、傾斜面に沿って洗浄ビーズを旋回させることができるため、サンプル水の水量が少なくとも洗浄ビーズの旋回を効率よく行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る残留塩素計の電極構造を略示的に示した断面図である。
【図2】従来技術における残留塩素計の電極構造を略示的に示した断面図である。
【図3】従来技術における残留塩素計の電極構造を略示的に示した断面図である。
【符号の説明】
11 ヘッドパイプ
12 塩素検出部
13 測定部
14 測定槽
15 サンプル排水口
16 対極
17 サンプル流入ノズル
18 傾斜面
19 指示極
20 セラミックスビーズ。
Claims (3)
- サンプル水を溜める長尺筒型形状の測定槽の底部に設けた指示極と、前記測定槽の側壁面に設けた比較極とを浸潰し、これらの電極間に電圧を印加し、電極間に流れる電流に基づきサンプル水中の塩素濃度を測定する残留塩素計であって、
前記測定槽の底部に設けた指示極の底部面を傾斜面にすると共に、この傾斜面にノズルからのサンプル水を噴射させることで前記指示極の傾斜面上に洗浄ビーズを当接させながら旋回させる水流噴射手段を設けたことを特徴とする残留塩素計。 - 前記水流噴射手段は、サンプル水を流入するノズルを、前記指示極の傾斜面の低部側で前記測定槽の長尺方向に対して直交する方向に設けたことを特徴とする請求項1に記載の残留塩素計。
- 前記水流噴射手段は、前記ノズルの開口部を前記指示極の傾斜面に沿った楕円形状に形成した請求項1又は2に記載の残留塩素計。
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