JP4174654B2 - 有機ハロシランの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ハロシランの工業的製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
有機ハロシランの合成方法に関しては、米国特許第2,380,995号公報においてE.Rochowが銅触媒による金属珪素とアルキルハライドとの直接法を開示して以来、銅触媒の存在下で用いる種々の助触媒に関するもの、反応装置に関するもの、反応時の添加物に関するもの等、数多くの研究者によって、その成果の向上が報告されてきた。有機ハロシランの工業的合成においては、シリコーン樹脂にもっとも多用されるジオルガノジハロシランの選択性、シランの生成速度及び金属珪素の有効シランへの高転換率が重要とされる。
【0003】
ジオルガノジハロシランの選択性は、生成シラン中の重量比(或いはモル比)、及びT/D比により評価される。
【0004】
生成有機ハロシラン中に含まれる物質としては、ジオルガノジハロシラン(D)、トリ有機ハロシラン(M)、オルガノトリハロシラン(T)等が挙げられ、オルガノヒドロジハロシラン(H)やオルガノハロジシラン類も生成する。特に、この直接法による有機ハロシラン類を原料とするシリコーンの製造業者において、高留分と呼ばれるジシラン類は有効な製品への誘導が少なく、ほとんどが残渣として廃棄されている。
【0005】
T/D比とは、全生成有機ハロシラン中のオルガノトリハロシランとジオルガノジハロシランの組成比であり、T/D比は小さいほど好ましい。一方、有機ハロシランの生成速度は、STY(Space Time Yield)値を用いる。STY値は、反応器内に保持される金属珪素重量に対する単位時間当たりの生成粗有機ハロシランの重量である。これら、生成ジ有機ハロシランの組成の向上、或いはT/D比の低下及びSTY値を向上させるため、触媒、助触媒を中心とした種々の研究がなされてきた。
【0006】
特公昭63−43400号公報では、ジメチルジクロロシランの選択性を高めるために、珪素と触媒の合計重量に対して0.05〜4%のセシウム及び、30〜1000ppmの錫を含有する銅触媒の存在下でジメチルジクロロシランを製造する方法が開示され、ジメチルジクロロシランの選択率を向上させることが報告されている。しかしながら、セシウム含有化合物は高価であるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、有機ハロシランの工業的製造において、生成したジオルガノジハロシランの組成向上、有機ハロシランの生成速度向上、金属珪素の有効シランへの転化率をより低コストで実現する有機ハロシランの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、セシウム含有化合物を触体中に微細化、高分散化させ存在させることにより、高価な助触媒であるセシウム含有化合物が少ない使用量でも、ジオルガノジハロシランの選択率を向上させることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
具体的には、セシウム含有化合物として特公昭63−43400号公報でも使用されている塩化セシウムは、融点642℃であり、金属珪素と有機ハライドから有機ハロシランを製造する反応における通常の反応温度では、容易に溶融しないことや、潮解性があるため保存状態次第では容易に凝集してしまい大きな塊になってしまう。そのため、反応器内のセシウム助触媒が有効に作用せず、過剰に添加しないと効果が現れないと考えられる。そこで、本発明者は、セシウム含有化合物をより微細化、高分散化させれば、少量の添加でジオルガノジハロシランの選択性を向上させると考え、本発明に至った。本発明の方法によれば、より少ない添加量のセシウム含有化合物でジオルガノジハロシランの選択率を向上させることができる。
【0010】
従って、本発明は、反応器内に金属珪素、銅触媒及びセシウム含有量が金属珪素重量に対して50〜10000ppmであるセシウム含有化合物を含む触体を仕込み、オルガノハライドを含むガスを導入、反応させて、下記一般式(1)
n(H)mSiX(4-n-m) (1)
(式中、Rは炭素数1〜6の1価炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、n、mは0〜3、n+m=1〜3を満足する整数である。)
で示される有機ハロシランを製造する方法において、セシウム含有化合物と金属珪素粉末との混合物に対し、剪断力を付与する処理を行うことにより得られたものを、触体中に含有させることを特徴とする有機ハロシランの製造方法を提供する。
【0011】
以下、本発明につき詳しく説明する。
本発明の有機ハロシランの製造方法で得られる有機ハロシランは、上記一般式(1)で表される有機ハロシランである。この場合、上記一般式(1)において、Rは炭素数1〜6の1価炭化水素基であり、炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基が特に好ましい。n、mは0〜3、n+m=1〜3を満足する整数であり、特に、nは2が好ましく、mは0が好ましく、n+m=2であることが好ましい。Xのハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素が挙げられ、この中で塩素が好ましい。
【0012】
ここで、金属珪素は、通常、珪素の純度が97重量%以上、特に純度が98重量%以上のものを用いることが好ましい。
また、金属珪素は粉砕し、適当な粒度を持った粉末として使用することが好ましく、反応器として流動層反応器又は撹拌層反応器を用いる場合は、金属珪素粉末に良好な流動性を持たせるために、金属珪素粉末の粒子径は篩分による重量基準累積分布曲線の50%に相当する粒径として5〜150μmの範囲とすることが好ましい。
【0013】
銅触媒としては銅粉末、スタンピング銅、アトマイズ銅等の単体銅(金属銅)、あるいは酸化第一銅、酸化第二銅や、塩化銅等のハロゲン化銅、酢酸銅等の種々形態のものを用いることができる。また、助触媒として、亜鉛、錫、アンチモン、砒素、リン等の種々の促進剤を用いてもよいが、この場合、銅との合金等の形態で用いてもよく、銅との合金としては、Cu−Zn、Cu−Sn、Cu−Zn−Sn(又はSb、As、P)等が例示される。また、単独で用いる形態において、助触媒として具体的には金属亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等の亜鉛化合物、金属錫、塩化錫、酸化錫等の錫化合物、金属アンチモン、塩化アンチモン、酸化アンチモン等のアンチモン化合物、金属アルミニウム、塩化アルミニウム、酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物、金属リン、リン化銅、三塩化リン、酸化リン等の無機リン化合物等を例示することができる。この中で亜鉛、錫、リンが好ましい。これらは1種単独で又は2種以上を併用してもよい。
【0014】
また、銅触媒及び助触媒は、粉末として用いるのが好ましく、金属珪素粉末の粒子径は篩分による重量基準累積分布曲線の50%に相当する粒径として5〜150μmの範囲とすることが好ましい。
【0015】
銅触媒の配合量は、金属珪素粉末100部(重量部、以下同じ)に対して銅重量に換算して0.1〜10部、特に2〜8部とすることが好ましい。また、助触媒の配合量は、その種類、形態等に応じた公知の配合量において適宜選択され、例えば、亜鉛の配合量は金属珪素粉末100部に対して0.05〜1部、錫、アンチモン及び砒素の配合量は金属珪素粉末100部に対していずれか1種類あるいは合計で0.001〜0.05部、特に0.005〜0.01部とするのが好ましい。なお、亜鉛化合物等の化合物の場合は、それぞれの金属に換算して上記量となるように添加することが好ましい。
【0016】
一方、金属珪素と反応させて、有機ハロシランを得るためのオルガノハライドとしては、製造すべき有機ハロシラン、即ち、下記一般式(1)
n(H)mSiX(4-n-m) (1)
(式中、Rは炭素数1〜6の1価炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、n、mは0〜3、n+m=1〜3を満足する整数である。)
で示される有機ハロシランのRの種類に応じて選定され、具体的には、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ベンゼン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、臭化ベンゼン等を例示することができる。この中で塩化メチル、塩化ベンゼンが好ましく、特に工業的に最も有効なものは塩化メチルであり、これを用いて製造されるジメチルジクロロシランは多くのシリコーン樹脂の原料として幅広い用途がある。オルガノハライドは予め昇温し、ガス化した後、反応器へ送入する。この場合、オルガノハライドガスを単独で送入してもよいし、不活性ガスと併せて粉末が流動化する量を送入してもよい。送入されるガス量は、用いる反応器の直径と空塔速度から適宜決定される。なお、オルガノハライドの使用量は、ガスの空塔速度が最小流動化速度以上であり、粉体が激しく飛散しないような速度であることが好ましい。
【0017】
本発明で使用されるセシウム含有化合物は、塩化セシウム、臭化セシウム、ヨウ化セシウム、酢酸セシウム、炭酸セシウム等のセシウム含有化合物を例示することができる。この中では、塩化セシウムが好ましい。
【0018】
セシウム含有化合物の使用量は、金属珪素重量に対してセシウム含有量が、50〜10000ppm、特に300〜8000ppmであることが好ましい。
【0019】
セシウム含有化合物を、触体中に微細化、分散化させる方法は問わないが、好ましい方法として、セシウム含有化合物を単独、又はセシウム含有化合物と、金属珪素粉末、銅触媒粉末、助触媒粉末、不活性粉末からなる群から選ばれる1種又は2種以上との混合物に対し、メカノフュージョン装置、ボールミル、撹拌ミル、遊星ミル、高速回転粉砕機、ジェット粉砕機、剪断ミル、ローラーミル、又はスタンプミルで処理して得られたものを、触体中に含有させることが挙げられる。上記装置に、セシウム含有化合物を単独で、又はセシウム含有化合物と、金属珪素粉末、銅触媒粉末、助触媒粉末、不活性粉末のうちの1種類の粉末、又は、複数の粉末との混合物を投入、上記装置を用いて処理することにより、セシウム含有化合物を触体中に、細かくかつ高分散化させることができる。この場合、セシウム含有化合物と金属珪素粉末、銅触媒粉末、助触媒粉末、不活性粉末のうち少なくとも1種の粉末と共に処理することが好ましい。処理により得られたセシウム含有化合物、又はセシウム含有化合物と金属珪素粉末等の混合物は、篩分による重量基準累積分布曲線の50%に相当する粒径として5〜150μmの範囲とすることが好ましい。
【0020】
ここで、不活性粉末は、有機ハロシランと金属珪素から有機ハロシランを製造する、いわゆるRochow反応において、反応に関与しない粉末であれば、特に種類は問わないが、例えば、シリカ、アルミナ等を用いることができる。これらの不活性粉末の粒子径は、金属珪素粉末と同様に、篩分による重量基準累積分布曲線の50%に相当する粒径として5〜150μmの範囲とすることが好ましい。
【0021】
例えば、メカノフュージョン装置(AM−15F)は、図1に示したように、ケーシング1内に原料を投入し、ケーシング1を回転させ、原料をケーシング1内周壁に遠心力で押し付けるとともに、インナーピース2とケーシング1との間で剪断力を与え、金属珪素粉末、銅触媒粉末、助触媒粉末、及び不活性粉末表面にセシウム含有化合物を高分散化させる。ケーシング1内周壁とインナーピース2との間で改質された原料は、インナーピース2後方に固定されたスクレーパー3で掻き落とされ、再度上記剪断力が与えられる処理が繰り返される。なお、ケーシング1は、摩擦熱による異常昇温を避けるために冷却される。即ち、メカノフュージョンは、回転するケーシング1と固定されたインナーピース2によって粉体粒子に圧縮、剪断、序枠作用を与えることができる。スクレーパー3は、インナーピース2とケーシング1の間で圧縮された粉体をケーシング1から掻き落とすためにある。本装置は、単一のあるいは複数の素材粒子に機械的エネルギーを加えて、▲1▼表面融合、▲2▼分散・混合、▲3▼粒径制御を行うことができる。
【0022】
なお、実際の運転では、モーター動力とインナーピース部での粉体粒子の温度を測定して、運転の目安とする。
【0023】
ここで、上記ケーシング1の回転数、ケーシング1とインナーピース2との間のクリアランスSは、使用する装置に応じて適宜選択されるが、AM−15F型メカノフュージョン装置の場合、回転数は300〜3000rpm、特に800〜2200rpmであることが好ましく、クリアランスは0.1〜10mm、特に0.5〜5mmであることが好ましい。
【0024】
上記処理は、非酸化性雰囲気下で行うことが好ましい。この非酸化性雰囲気としては、窒素ガス、アルゴンガス、水素ガス又はこれらの混合ガスとすることができる。
【0025】
金属珪素粉末及び/又は不活性粉末と、セシウム含有化合物との適切な配合量は重量比で、1000:1〜10:1が好ましく、特に1000:3〜100:1が好ましい。
【0026】
次に、セシウム含有化合物を、触体中に微細化、高分散化させる好ましい方法として、金属珪素粉末、銅触媒粉末、助触媒粉末、不活性粉末からなる群から選ばれる1種又は2種以上の粉末を、セシウム含有化合物溶液中に分散するか又は上記粉末にセシウム含有化合物溶液を噴霧させた後、非酸化性雰囲気下で乾燥させ、得られたものを、触体中に含有する方法が挙げられる。
【0027】
ここで、セシウム含有化合物溶液中の溶媒としては水が好ましい。非酸化性雰囲気としては窒素、アルゴン、水素又はこれらの混合ガスを用いることができる。
この方法によって得られるセシウム担持金属珪素粉末に対するセシウムの処理量は1000:1〜10:1が好ましく、特に1000:3〜100:1の範囲が好ましい。セシウム含有化合物の添加は、微粉末の形態で行うことによる高分散化も可能であるが、微粉末は反応中、導入ガス流に同伴されて系外に飛散したり、保存中に空気中の水分と接触させると固まってしまうことがある。
【0028】
本発明の有機ハロシランの製造方法は、反応器内に金属珪素、銅触媒及び助触媒を含む触体を仕込み、触体中に微細化、高分散化させたセシウム含有化合物を使用し、オルガノハライドを含むガスを導入、反応させるものである。
【0029】
本発明の有機ハロシランの製造方法において、触体の加熱又は触体への触媒活性付与工程で反応器の触体の流動化に用いる不活性ガスは、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が例示されるが、経済性の点から、窒素ガスを用いることが好ましい。これらの工程における不活性ガスの流速は触体の流動化開始速度以上であればよいが、特に流動化開始速度の5倍程度が好ましい。不活性ガスの流速をこの範囲より小さくすると触体の均一な流動化が困難となり、一方、不活性ガスの流速をこの範囲より大きくすると、金属珪素粉末の飛散が増加したり、不活性ガスのロスや熱のロスが増加する場合がある。また、不活性ガスとオルガノハライドを循環使用することが好ましい。
【0030】
上記のように触体への触媒の活性付与を行った後、反応器にオルガノハライドを導入し、オルガノハライドと金属珪素とを気−固接触反応させることにより有機ハロシランを得ることができる。
【0031】
なお、本発明において、反応は230〜600℃、特に250〜500℃の温度範囲で行うことが好ましい。また、反応器としては、流動層反応器、撹拌層反応器、固定層反応器等を用いることができ、工業的には連続的な流動層反応器が好ましい。
【0032】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は重量部を示す。
【0033】
[実施例1]
塩化セシウムと平均70μmの金属珪素粉末を、重量比3:1000の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に平均70μmの金属珪素粉末90部、上記で得られたセシウム処理金属珪素粉末10部、酸化銅よりなる触媒混合物5部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、下記条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
反応時間:6時間
反応器内圧:1.2kg/cm2
ガス流量:1.0NL/min
【0034】
[実施例2]
塩化セシウムと平均70μmの金属珪素粉末を、重量比1:500の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に平均70μmの金属珪素粉末50部、上記で得られたセシウム処理金属珪素粉末50部、金属銅よりなる触媒混合物4部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0035】
[実施例3]
塩化セシウムと平均70μmの金属珪素粉末を、重量比1:500の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に平均70μmの金属珪素粉末50部、上記で得られたセシウム処理金属珪素粉末50部、酸化銅よりなる触媒混合物5部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0036】
[実施例4]
塩化セシウムと平均70μmの金属珪素粉末を、重量比3:1000の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に上記で得られたセシウム処理シリカ粉末100部、酸化銅よりなる触媒混合物5部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0037】
[実施例5]
塩化セシウムと平均70μmのシリカ粉末を、重量比1:100の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に平均70μmの金属珪素粉末100部、上記で得られたセシウム処理シリカ粉末10部、酸化銅よりなる触媒混合物5部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0038】
[実施例6]
塩化セシウムと平均100μmの金属珪素粉末を、重量比1:500の割合で混合し、ホソカワミクロン(株)製「メカノフュージョン」装置(AM−15F)を用い、撹拌動力1.0kW、ケーシング回転数1,200rpmの条件で窒素気流下で処理を行った。
次に平均70μmの金属珪素粉末50部、上記で得られたセシウム処理金属珪素粉末50部、金属銅よりなる触媒混合物4部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0043】
[比較例1]
平均70μmの金属珪素粉末100部、酸化銅よりなる触媒混合物5部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0044】
[比較例2]
平均70μmの金属珪素粉末100部、酸化銅よりなる触媒混合物5部、塩化セシウム0.03部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0045】
[比較例3]
平均70μmの金属珪素粉末100部、酸化銅よりなる触媒混合物5部、塩化セシウム0.1部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0046】
[比較例4]
平均70μmの金属珪素粉末100部、金属銅よりなる触媒混合物5部、塩化セシウム0.3部を内径50mm、高さ500mmの反応器で塩化メチルを流し、実施例1と同じ条件、及び表1に示した反応温度で反応を行った。反応速度及び有効シラン組成(%)を表1に示す。
【0047】
【表1】
Figure 0004174654
【0048】
【発明の効果】
本発明の有機ハロシランの製造方法によれば、より少ない添加量のセシウム含有化合物でジオルガノジハロシランの選択率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メカノフュージョン装置の説明図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 インナーピース
3 スクレーバー

Claims (3)

  1. 反応器内に金属珪素、銅触媒及びセシウム含有量が金属珪素重量に対して50〜10000ppmであるセシウム含有化合物を含む触体を仕込み、オルガノハライドを含むガスを導入、反応させて、下記一般式(1)
    n(H)mSiX(4-n-m) (1)
    (式中、Rは炭素数1〜6の1価炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、n、mは0〜3、n+m=1〜3を満足する整数である。)
    で示される有機ハロシランを製造する方法において、セシウム含有化合物と金属珪素粉末との混合物に対し、剪断力を付与する処理を行うことにより得られたものを、触体中に含有させることを特徴とする有機ハロシランの製造方法。
  2. 剪断力がメカノフュージョン装置、ボールミル、撹拌ミル、遊星ミル、高速回転粉砕機、ジェット粉砕機、剪断ミル、ローラーミル、又はスタンプミルによる処理によって付与されることを特徴とする請求項記載の有機ハロシランの製造方法。
  3. 反応温度が230〜600℃であることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
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