JP4173742B2 - 感圧型粘着シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感圧型粘着シートの帯電防止性能等に係わる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面保護、マスキング、半導体ウエハのダイシング加工等に用いられる感圧型粘着シートは、シート状に形成された合成樹脂製の支持体と、この支持体の表面に積層される粘着剤層を少なくとも備えている。
【0003】
従来、この種の感圧型粘着シートを構成する前記支持体としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いて単層又は他層の構造に形成されている。
【0004】
また、この支持体の組成物として、MD(マシンディレクション;縦方向)及びTD(トランスバースディレクション;横方向)へ均一に延伸可能であり特に半導体ウエハのエキスパンド工程において最適な粘着シートが得られるため、エチレン−メタアクリル酸共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸共重合体のそれぞれに結合されているカルボキシル基同士を2価の金属イオンでイオン結合したアイオノマー樹脂も多く採用されるようになった。
【0005】
このアイオノマー樹脂のカルボキシル基同士を結合する金属イオンにあっては、そのイオン結合力や樹脂中での安定性などのバランスが良い2価の金属イオンである亜鉛イオン(Zn2+)を採用することが一般的であった。
【0006】
ここで、この2価の金属イオンでカルボキシル基同士をイオン結合したアイオノマー樹脂は、電気絶縁性を有し摩擦を受けると静電気が発生してしまうものである。このため、特に電子部品等の電子的な回路を有する被着体を貼り付けて該被着体を個々の部品に切断する際や該被着体から該感圧型粘着シートを剥離する際に、発生した静電気によって該被着体の電子回路等が破損してしまうという課題があった。
【0007】
この静電気の発生を防止する手段としては、「感圧型粘着シートの支持体や粘着剤層中に帯電防止剤を配合する手段」や「粘着剤層の表面に帯電防止剤を塗布する手段」が知られている(特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−67971号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記「帯電防止剤を支持体や粘着剤層中に配合する手段」では、配合された帯電防止剤の影響によって粘着剤の粘着特性が変化してしまい、被着体から感圧型粘着シートを剥離させる際に該被着体の貼り付け面に該感圧型粘着シートの粘着剤が移行してしまう、いわゆる「糊残り」が発生してしまうという課題があった。
【0010】
また、前記「粘着剤層の表面に帯電防止剤を塗布する手段」では、摩擦等により帯電防止剤が塗布面から剥離してしまうため、感圧型粘着シートの帯電防止性能が安定的に維持されないという課題があった。
【0011】
そこで、アイオノマー樹脂に採用されている2価の金属イオンを1価の金属イオンに変更し、この金属イオン自体を支持体中で電気泳動させることで支持体に帯電防止性能を付与する手段が考えられる。しかしながら、単に1価の金属イオンに変更しただけでは、組成物の成形性が低下してフィルム状に成形できなくなってしまうという課題が残存していた。
【0012】
そこで、本発明にあっては、成形性を維持しつつ、被着体から剥離する際に糊残りが発生せず帯電防止性能を備えた感圧型粘着シートを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願では、主に、以下の構成の「感圧型粘着シート」を提供する。
【0014】
本発明に係る感圧型粘着シートは、シート状の支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に積層された粘着剤層を備える感圧型粘着シートにおいて、前記支持体の組成物が、以下の(I)、(II)の樹脂成分からなることを特徴とする感圧型粘着シートである。この感圧型粘着シートは、前記支持体と前記粘着剤層の二層構造を主要部とする構成であって、それ以外の層(例えば、剥離ライナー層)を備えるものも含まれる。(I)構成分子中のカルボキシル基同士を1価の金属イオンでイオン結合したアイオノマー樹脂100重量部。(II)前記(I)のアイオノマー樹脂と相溶性を有する相溶樹脂5〜200重量部。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の感圧型粘着シートは、上記(I)のアイオノマー樹脂と、上記(II)の相溶樹脂を併用し、その支持体や粘着剤層中に帯電防止剤を配合させないものであり、成形性を維持しつつ、被着体から剥離する際に糊残りが発生せず帯電防止性能を備えたものである。
【0016】
本発明に係る感圧型粘着シートにおける(I)のアイオノマー樹脂は、支持体自体に帯電防止性能を付与するために採用したものである。該アイオノマー樹脂にあっては、該金属イオンが該アイオノマー樹脂中で泳動自在となり、優れた帯電防止効果を発揮するものである。
【0017】
ここで、上記(I)のアイオノマー樹脂で採用され得るエチレン−メタアクリル酸の共重合体とは、エチレンとメタアクリル酸系樹脂との共重合体であり、該メタアクリル酸系樹脂としては、メタアクリル酸を主たる構成単量体単位とする単独重合体(主モノマ)及びコモノマとの共重合体から選ばれたメタアクリル酸共重合体、その他の官能性単量体(官能基含有モノマ)との共重合体及びこれら重合体の混合物がある。前記主モノマとしては、例えばメタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル等があり、上記コモノマとしては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアマイド、スチレン等がある。前記官能基含有モノマとしては、イタコン酸、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイド、無水マレイン酸等があり、これらの単独物のみならず混合物であってもよい。
【0018】
また、上記(I)のアイオノマー樹脂で採用され得るエチレン−アクリル酸共重合体とは、エチレンとアクリル酸系樹脂との共重合体であり、該アクリル酸系樹脂としては、アクリル酸を主たる構成単量体単位とする単独重合体(主モノマ)及びコモノマとの共重合体から選ばれたアクリル酸系共重合体、その他の官能性単量体(官能基含有モノマ)との共重合体及びこれら重合体の混合物がある。前記主モノマとしては、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等があり、上記コモノマとしては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアマイド、スチレン等がある。前記官能基含有モノマとしては、イタコン酸、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイド、無水マレイン酸等があり、これらの単独物のみならず混合物であってもよい。
【0019】
さらに、上記(I)のアイオノマー樹脂における1価の金属イオンとしては、リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)等を採用でき、特に好ましくは、電気泳動性及び組成物の成形性の観点から、カリウムイオン(K+)を採用するとよい。
【0020】
本発明に係る感圧型粘着シートにおける支持体に配合される上記(II)の相溶樹脂は、(I)のアイオノマー樹脂の成形性を維持するために採用したものである。本発明で採用した上記1価の金属イオンは、亜鉛イオンなどの2価の金属イオンに比べて樹脂成分中のカルボキシル基を凝集させて錯体を形成する傾向が強く組成物を脆化させてしまうものであり、これらの1価の金属イオンを採用した(I)のアイオノマー樹脂はシート化に適さないものである。そこで、本発明にあっては、(I)のアイオノマー樹脂と類似の分子構造を有し且つ(I)のアイオノマー樹脂と相溶性のある(II)の相溶樹脂を組成物中に配合して組成物の脆化を緩和し、その成形性を維持させたものである。
【0021】
ここで、上記(II)の相溶樹脂として採用され得るエチレン−アクリル酸系共重合体とは、エチレンとアクリル酸系樹脂との共重合体であり、該アクリル酸系樹脂及びアクリル酸エステル系樹脂としては、アクリル酸を主たる構成単量体単位とする単独重合体(主モノマ)及びコモノマとの共重合体から選ばれたアクリル系共重合体、その他の官能性単量体(官能基含有モノマ)との共重合体及びこれら重合体の混合物がある。前記主モノマとしては、例えばアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等があり、上記コモノマとしては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアマイド、スチレン等がある。前記官能基含有モノマとしては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等があり、これらの単独物のみならず混合物であってもよい。
【0022】
また、(II)の相溶樹脂として採用され得るエチレン−アクリル酸エステル系共重合体とは、エチレンとアクリル酸エステル系樹脂との共重合体であり、該アクリル酸エステル系樹脂としては、アクリル酸エステル系を主たる構成単量体単位とする単独重合体(主モノマ)及びコモノマとの共重合体から選ばれたアクリル系共重合体、その他の官能性単量体(官能基含有モノマ)との共重合体及びこれら重合体の混合物がある。前記主モノマとしては、例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等があり、上記コモノマとしては、酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアマイド、スチレン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート等がある。前記官能基含有モノマとしては、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等があり、これらの単独物のみならず混合物であってもよい。
【0023】
これら、(II)の相溶樹脂として採用され得るエチレン−アクリル酸系共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸エステル系共重合体の配合量にあっては、あまりに多いと金属イオンの泳動を阻害して帯電防止効果が得られなくなってしまい、あまりに少ないと組成物の脆化を緩和する効果が発揮されなくなってしまう。このため、これら共重合体の配合量は、アイオノマー樹脂100重量部に対して、5〜200重量部が良い。
【0024】
なお、本発明に係る感圧型粘着シートにおける粘着剤層は、一般的な粘着剤を適宜選択して採用することができ、特にアクリル酸エステル共重合体を主成分とした粘着剤を採用することが望ましい。これは、支持体と該支持体に積層される粘着剤層をアクリル酸系の共重合体で統一することで、支持体と粘着剤層の密着性を向上させ、剥離時の糊残りを有効に抑制させるためである。なお、粘着剤層には粘着付与剤樹脂、光重合性オリゴマー及び光重合性モノマー、光重合開始剤、加熱重合性オリゴマー及び加熱重合性モノマー、加熱重合開始剤さらに、加熱発泡剤などを成分に加えてもよい。
【0025】
本発明に係る感圧型粘着シートの製造は、上記配合に調整した組成物を従来公知のTダイ共押出法、インフレーション共押出法、カレンダー押出法等によってフィルム状の支持体として形成し、該支持体の片面又は両面に、従来公知のロールコーター、ダイコーター、ナイフコーターなどによって直接粘着剤を塗布・乾燥してロール状に巻き取るか、又は剥離ライナーに粘着剤を塗布、乾燥した後、支持体を貼り合わせてロール状に巻き取って完了する。
【0026】
本発明にあっては、シート状の支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に積層された粘着剤層を備える感圧型粘着シートにおいて、前記支持体の組成物が、(I)構成分子中のカルボキシル基同士を1価の金属イオンでイオン結合したアイオノマー樹脂100重量部と(II)(I)のアイオノマー樹脂と相溶性を有する相溶樹脂5〜200重量部の2種の樹脂成分からなることを特徴とする感圧型粘着シートとすることにより、成形性を維持しつつ、被着体から剥離する際に糊残りが発生せず帯電防止性能を備えた感圧型粘着シートを提供できた。
【0027】
【実施例】
以下、図1及び表1を参照しながら、本発明に係る感圧型粘着シートの実施例及び比較例を説明する。
【0028】
【表1】
【0029】
なお、表1において、「成形性」は、Tダイ押出機で成形時の樹脂の流動性、フィルムの均一性を総合的に観察し判定したものであり、フィルム状に成形した際に、ピンホールやしわなどが発生しなかったものを合格(○)、これらが発生してしまったものを不合格(×)とした。
【0030】
また、表1において、「糊残り性」は、感圧型粘着シートを、直径26cm、厚さ200μmの円盤状の半導体ウエハに2Kg/cm2の押圧で貼り付け、室温で20分間放置した後に半導体ウエハから剥離させ、半導体ウエハの粘着剤貼付面を目視にて観察したものであり、粘着剤が半導体ウエハに移行(糊残り)しなかったものを合格(○)、半導体ウエハ上に糊残りがあったものを不合格(×)とした。
【0031】
さらに、表1において、「帯電防止性」は、感圧型粘着シートの飽和帯電圧、半減期及び剥離帯電圧の各特性を測定したものであり、実用上の観点からそれぞれ0.5kV以下、2.0秒以下及び0.5kV以下のものを合格とした。なお、飽和帯電圧と半減期は、HONESTANALYZER−V1(シンド静電気社製)を用いて、23℃で50%の環境下で測定面に10kvの電圧をかけ、帯電圧が飽和状態に達したときの電圧及び半減期を測定した値である。また、剥離帯電圧は、KSD−0202(春日電機社製)を用いて得られたテープの粘着面の剥離ライナーを剥離した直後の粘着剤面の帯電圧を測定した値である。
【0032】
本発明の感圧型粘着シートの実施例1は、厚さ100μmの支持体1と、該支持体1の片面に積層された厚さ10μmの粘着剤層2を有するものである。
【0033】
ここで、実施例1の感圧型粘着シートの支持体1は、カリウムイオン系アイオノマー樹脂であり、具体的には、(I)のアイオノマーとしての、エチレン−メタアクリル酸共重合体のカルボキシル基をカリウムイオン(K+)で結合したアイオノマー樹脂(三井デュポンケミカル社製:ハイミランKタイプ)100重量部と、(II)の相溶樹脂としての、エチレン−エチルアクリレート共重合体(三井デュポンケミカル社製:エバフレックス)100重量部を配合した組成物を、Tダイ共押出機によってフィルム状に形成して得られたものである。また、粘着剤層2は、アクリル酸エステル共重合体系の粘着剤層であり、具体的には、アクリル酸エステル共重合体(東洋インキ社製:オリバインBPPS5448)100重量部と、イソシアネート(日本ポリウレタン社製:コロネートL45E)8重量部を配合した組成物を、剥離ライナーで塗布、乾燥した後、支持体に貼り合わせて得られたものである。なお、特に記載しない限り、以下の実施例及び比較例は、実施例1と同様のものである。
【0034】
本発明の感圧型粘着シートの実施例2は、実施例1の支持体1におけるエチレン−エチルアクリレート共重合体を、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(住友化学工業社製:アクリフト)を用い、実施例1の粘着剤層2におけるアクリル酸エステル共重合体系粘着剤層を光ラジカル重合型粘着剤層に変更したものである。この光ラジカル重合型粘着剤層は、アクリル酸エステル共重合体(東洋インキ社製:オリバインBPPS5448)100重量部と、光重合性オリゴマー(根上工業社製:アートレジンUN3320)30重量部及び光重合開始剤(チバガイギー社製:イルガキュア184)3重量部を添加した組成物を、剥離ライナーで塗布、乾燥した後、支持体に貼り合わせて得られたものである。
【0035】
本発明の感圧型粘着シートの実施例3は、実施例1における支持体1のエチレン−エチルアクリレート共重合体の配合量を、100重量部から5重量部に変更したものである。
【0036】
本発明の感圧型粘着シートの実施例4は、実施例1における支持体1のエチレン−エチルアクリレート共重合体の配合量を、100重量部から200重量部に変更したものである。
【0037】
本発明の感圧型粘着シートの実施例5は、実施例2における支持体1のエチレン−メチルメタアクリレート共重合体の配合量を、100重量部から5重量部に変更すると共に、実施例1における粘着剤層2を採用したものである。
【0038】
本発明の感圧型粘着シートの実施例6は、実施例2における支持体1のエチレン−メチルメタアクリレート共重合体の配合量を、100重量部から200重量部に変更すると共に、実施例2の粘着剤層2における光ラジカル重合型粘着剤を天然ゴム型粘着剤に変更したものである。
【0039】
これら実施例1乃至実施例6にあっては、成形性、糊残り性、帯電防止性ともに良好であり、目的とする感圧型粘着シートが得られた。
【0040】
本発明の感圧型粘着シートの比較例1は、実施例1の支持体におけるエチレン−エチルアクリレートの配合量を、100重量部から3重量部に変更したものである。比較例1にあっては、支持体の成形性が悪くピンホールが発生してしまい目標とする感圧型粘着シートが得られなかった。なお、糊残り性及び帯電防止性は、ピンホールのない部分で測定したものであり、これらの評価は合格であった。
【0041】
本発明の感圧型粘着シートの比較例2は、実施例1における支持体のエチレン−エチルアクリレートの配合量を、100重量部から250重量部に変更したものである。比較例2にあっては、帯電防止性が悪く目標とする感圧型粘着シートが得られなかった。
【0042】
本発明の感圧型粘着シートの比較例3は、実施例1の支持体1におけるカリウムイオン系アイオノマー樹脂を、従来使用していた亜鉛イオン系アイオノマー樹脂(三井デュポンケミカル社製:ハイミラン1855)に変更したものである。比較例3の感圧型粘着シートにあっては、帯電防止性が悪く目標とする感圧型粘着シートが得られなかった。
【0043】
【発明の効果】
本発明にあっては、シート状の支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に積層された粘着剤層を備える感圧型粘着シートにおいて、前記支持体の組成物が、(I)構成分子中のカルボキシル基同士を1価の金属イオンでイオン結合したアイオノマー樹脂100重量部と(II)上記アイオノマー樹脂と相溶性を有する相溶樹脂5〜200重量部の2種の樹脂成分からなることを特徴とする感圧型粘着シートとすることにより、成形性を維持しつつ、被着体から剥離する際に糊残りが発生せず帯電防止性能を備えた感圧型粘着シートを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感圧型粘着シートの層構造を簡略に示す断面図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 粘着剤層
Claims (4)
- シート状の支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に積層された粘着剤層と、を備える感圧型粘着シートにおいて、前記支持体の組成物が、次の(I)、(II)の樹脂成分からなることを特徴とする感圧型粘着シート。
(I)エチレン−メタアクリル酸共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸共重合体のそれぞれに結合されているカルボキシル基同士を1価の金属イオンでイオン結合したアイオノマー樹脂100重量部。
(II)エチレン−アクリル酸系共重合体及び/又はエチレン−アクリル酸エステル系共重合体からなる前記(I)のアイオノマー樹脂と相溶性を有する相溶樹脂5〜200重量部。 - 前記(I)記載のアイオノマー樹脂の金属イオンが、カリウムイオン(K + )であることを特徴とする請求項1記載の感圧型粘着シート。
- 前記(II)記載の相溶樹脂は、少なくともエチレン−エチルアクリレート共重合体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の感圧型粘着シート。
- 前記粘着剤層が、アクリル酸エステル共重合体を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の感圧型粘着シート。
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