JP4172792B2 - 直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法および直接型メタノール燃料電池システム - Google Patents

直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法および直接型メタノール燃料電池システム Download PDF

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Description

本発明は燃料電池に係わり、特に直接型メタノール燃料電池(以下DMFCという)に関する。
近年、硫黄酸化物や窒素酸化物などの有害物質を排出しないクリーンな電源として、燃料電池への期待が非常に高まりつつあり、自動車や家庭用電源、携帯情報機器など小型の電源システムも多数提案されている。特にDMFCは発電の際に排出される未使用燃料を、再度発電のために使用することができるため、小型で長時間運転が求められるシステムに適している。
このような未使用燃料を再度発電のために使用するDMFCは、DMFCの運転状況の変化に伴い、排出される未使用燃料のメタノール濃度も変化する。従ってDMFCを安定動作させるためには、DMFCへ供給する燃料または未使用燃料のメタノール濃度をリアルタイムに検出し、検出されたメタノール濃度に応じた量の濃度の高いメタノールを追加供給する必要がある。
そこで従来のDMFCシステムは、DMFCに供給する燃料であるメタノールと水を含む混合物(以下希釈燃料という)のメタノール濃度を検出するための濃度計が設けられている。
例えば、特許文献1に示す従来のDMFCシステムは、希釈燃料用導管から分岐したバイパス管内で、混合物を加圧、加熱することにより混合物を沸騰させて、その際の沸点を利用してメタノールと水の混合比を求めている。
また、特許文献2に示す従来のDMFCシステムは、アルコールと水の混合物用導管内、または混合物用導管のバイパス管内に検出部を設け、検出部における混合物の誘電率を利用してメタノールと水の混合比を求めている。
また、特許文献3に示す従来のDMFCシステムは、希釈燃料を狭窄箇所へ圧入、通過させ、その際の狭窄箇所の入口、出口の圧力差を利用してメタノールと水の混合比を求めている。
特表2003−510603公報(段落0008ないし0019) 特表2003−510777公報(段落0006ないし0015) 特表2003−510787公報(段落0008ないし0017)
しかし、DMFCの応用範囲が携帯情報端末などの持ち運び可能な機器の電源まで拡大してきた現在、DMFCシステムの小型化の要求は以前以上に増してきている。それに伴い、従来の濃度計も小型化が求められているが、濃度計を小型化すればするほど検出精度は低下し、DMFCシステムの要求する機能を実現できなくなってしまう。
本発明は、このような事情を鑑みてされたもので、DMFCシステムの要求する機能を保持しつつDMFCシステムの小型化に寄与するDMFCの燃料濃度検出方法、およびこのDMFCの燃料濃度検出方法を用いたDMFCシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法は、燃料電池に接続された電気的負荷へ電流を流している状態での前記燃料電池の定常時出力電圧を測定する定常時電圧測定ステップと、
前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させる負荷切替ステップと、
前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させた時から一定時間経過後の時刻における前記燃料電池の無負荷時出力電圧を測定する無負荷時電圧測定ステップと、
前記無負荷時出力電圧と、前記燃料電池に供給された燃料のメタノール濃度との関係から、前記メタノール濃度を求める濃度演算ステップとを有する接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法であって、前記一定時間経過後の時刻は、前記負荷切替ステップの後前記無負荷時出力電圧が定常状態となる領域の第1の指定時刻を含み、前記濃度演算ステップは、前記第1の指定時刻の前記無負荷時出力電圧があらかじめ定めた第1のしきい値より高い場合は適正濃度より低いと、あらかじめ定めた第2のしきい値より低い場合は適正濃度より高いと、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値の間の場合は適正濃度と判断することを特徴とする。
また、本発明の直接型メタノール燃料電池システムは、メタノールと水を含む燃料が供給されることにより発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から排出される水と未反応の燃料の少なくとも一部を、再度燃料電池へ供給するための燃料供給手段と、前記燃料電池へ供給される前記燃料電池から排出される水と未反応の燃料の少なくとも一部へ、メタノールを供給するためのメタノール供給手段と、前記燃料電池の出力電圧を測定するための電圧測定手段と、前記燃料電池から前記燃料電池に接続された電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させるための電流遮断手段と、前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させた時から一定時間経過後の時刻における前記燃料電池の前記出力電圧である無負荷時出力電圧に応じて、前記メタノール供給手段を用いて供給するメタノールの量を制御するための制御手段とを有する直接型メタノール燃料電池システムであって、前記電圧測定手段が、一定時間毎に前記無負荷時出力電圧を測定し、前記制御手段は、前記電気的負荷へ電流を流している状態での前記燃料電池の前記出力電圧である定常時出力電圧が、あらかじめ定めた測定回数設定値より多く連続してあらかじめ定めた第7のしきい値より低い場合に、前記無負荷時出力電圧を測定する様に前記電圧測定手段を制御することを特徴とする。
DMFCシステムの要求する機能を保持しつつDMFCシステムの小型化に寄与するDMFCの燃料濃度検出方法、およびこのDMFCの燃料濃度検出方法を用いたDMFCシステムを提供することができる。
図1に本発明によるDMFCシステムの最良の形態の一例を示す。
DMFCシステムに設けられたスタック1は希釈燃料と酸素を含む空気が供給されることにより発電を行う。
スタック1(燃料電池)は、循環燃料タンク2と循環ポンプ3に、希釈燃料が循環するように、配管4にて接続されている。スタック1にて発電に使用され排出された希釈燃料の少なくとも一部は、希釈燃料が循環燃料タンク2と循環ポンプ3と配管4で構成される燃料供給手段によって再びスタック1に供給され、希釈燃料中に含まれる未反応の燃料と水とが発電に用いられる。
配管4の途中には、発電に使用された希釈燃料中に含まれるメタノールを適宜補充するために、濃縮燃料タンク5に貯蔵された濃度の高いメタノール(以下濃縮燃料という)を配管4の内部に供給する濃縮燃料ポンプ6(メタノール供給手段)が接続されている。
スタック1は電気的負荷7に接続され、スタック1で発電された電力は電気的負荷7で消費される。スタック1と電気的負荷7の間にはスイッチ8(電流遮断手段)が設けられており、スイッチ8を開閉することで、スタック1から電気的負荷7の電力供給を行ったり、遮断、すなわち電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少したりすることができる。ここで、略ゼロへ減少するとは、微小なリーク電流等の意図せずに流れる電流を除きスタック1から電気的負荷7に流している電流をゼロへ減少することを意味する。
スタック1と電気的負荷7の間に設けられた切替手段9は、電気的負荷への電流の供給を、スタック1または蓄電手段10のどちらから供給するかを切り替えることができる。蓄電手段10はスタック1から電気的負荷7に電流を流している間、適宜スタック1で発電された電力を用いて蓄電している。
スタック1に接続された例えば電圧計などの電圧測定手段11は、スタック1の出力電圧を測定することができる。例えばモータドライバを備えたコンピュータ等からなる制御装置12(制御手段)は電圧測定手段11に接続され、電圧測定手段11にて測定したスタック1の出力電圧を取得し、スイッチ8の開閉を行い、取得した出力電圧の値に応じて濃縮燃料ポンプ6を制御し、切替手段9を切り替えることができる。
DMFCシステムに設けられた制御装置12は、スタック1に接続された電気的負荷7へ電流を流している状態でのスタック1の出力電圧である定常時出力電圧と、スタック1から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させた時から一定時間経過後の時刻におけるスタック1の出力電圧である無負荷時出力電圧に応じて、濃縮燃料ポンプ6を用いて供給するメタノールの量を制御する。
図2に本発明によるDMFCシステムに設けられたスタック1の詳細を示す。
スタック1は、希釈燃料が供給されることにより発電を行う燃料電池セル13が、電気的に直列に接続される様に複数積層されて、構成されている。燃料電池セル13には、スタック1の出力電圧を測定するための電圧測定手段11が接続されている。電圧測定手段には、燃料電池セル13それぞれの出力電圧(セル出力電圧)を測定するための単セル電圧測定手段14と、スタック13が全て直列に接続された状態の出力電圧(スタック1の出力電圧)を測定するための、出力電圧測定手段15が設けられている。
図3(a)に、スイッチ8を用いてスタック1から電気的負荷7の電力供給を遮断した際のあるスタック1の出力電圧特性を示す。また図4(a)に、図3(a)における後述する経過時間が−10〜10秒の部分を拡大したスタック1の出力電圧特性を示す。
横軸は電力供給を遮断した時を基準とした時刻すなわち経過時間(秒)、縦軸はスタック1の出力電圧(V)である。スタック1に設けられた温度計16が約50℃一定で、希釈燃料のメタノール濃度が1.0mol/L〜5.0mol/Lの場合の経過時間と出力電圧の関係を図示している。経過時間が−10〜0秒の領域は、すなわちスタック1から電気的負荷7へ電流を流している間は、電気的負荷7によって一定の電力密度、例えば60mA/cm2でスタック1から電流を引き出している状態である。
経過時間がTX秒以上の領域では、スタック1の出力電圧が略一定、すなわちスタック1の無負荷時出力電圧が定常状態となる領域である。ここで定常状態とは、測定ばらつき等の誤差を除き、スタック1の無負荷時出力電圧が一定となる領域をいう。この経過時間がTX秒以上の領域では、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧は高く、メタノール濃度が高いほど出力電圧は低い特性を有している。
これは、スタック1の内部におけるメタノールのクロスオーバーの影響によるものである。クロスオーバーとは、燃料電池セル13のアノード極13aに供給されたメタノールが、燃料電池セル13に設けられた電解質膜(図示せず)を通過する現象で、クロスオーバーに伴いカソード極13bで逆起電力が発生する。スタック1の温度が略一定の場合では、メタノール濃度が高いほどクロスオーバーの影響が大きく、アノード極13aの電位とカソード極13bの電位との電位差が小さくなり、無負荷時出力電圧は低くなる。一方、メタノール濃度が低いほどクロスオーバーの影響は小さく、アノード極13aの電位とカソード極13bの電位との電位差は大きくなり、無負荷時出力電圧は高くなる。
この性質を利用し、あらかじめ測定されたスタック1の特性より、スタック1の無負荷時出力電圧が定常状態となる領域の任意の時刻、例えば経過時間60秒におけるスタック1の無負荷時出力電圧のしきい値を定め、実際に発電を行っているスタック1の無負荷時出力電圧と比較することにより、希釈燃料のメタノール濃度を検出することができる。例えば、図3(b)に図3(a)における経過時間60秒の、希釈燃料のメタノール濃度が1.0mol/L〜5.0mol/Lの時の無負荷時出力電圧V(60sec)を示す。V(60sec)のしきい値を3.2Vおよび3.0Vとすると、V(60sec)が3.2Vより高い時はメタノール濃度が3.0mol/Lより低い場合、3.0Vより低い時はメタノール濃度が4.0mol/Lより高い場合を検出することができる。
一方、経過時間が0〜TY秒の領域では、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧の立ち上がりが鈍く、メタノール濃度が高いほど立ち上がりが鋭い。ここで、経過時間が0〜TY秒の領域は、無負荷時出力電圧と時刻が下記の式となる領域である。
Figure 0004172792
ここで、Vは無負荷時出力電圧、tは時刻、Vtは時刻tにおける無負荷時出力電圧、V0は定常時出力電圧である。図4(a)のグラフにおいて、無負荷時出力電圧と時刻が式(1)となる領域は、経過時間が0〜TY≒1.1秒の領域である。
なお、無負荷時出力電圧と時刻が式(1)となる領域は実験より求めた。実験は、スタック1の温度を40〜80℃、メタノール濃度を1.0〜5.0mol/Lに変化させた状態で行った。スタック1から電気的負荷7の電力供給を遮断した時を基準とし、電力供給を遮断した状態でのスタック1の出力電圧を、−10〜60秒、0.5秒毎に測定した。なお式(1)中の
Figure 0004172792
は、dt=0.5秒の際の出力電圧の変化量dVを用いて近似した。実験より、無負荷時出力電圧と時刻の関係が式(1)となる領域において、前記の実験の温度範囲とメタノール濃度範囲にてメタノール濃度を検出することができた。
前述したように経過時間が0〜TY秒の領域では、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧の立ち上がりが鈍く、メタノール濃度が高いほど立ち上がりが鋭い。これは、スタック1の内部におけるメタノールの拡散速度の影響によるものである。メタノール拡散速度は、燃料電池セル13に設けられたアノード多孔質(図示せず)の厚み方向のメタノール濃度勾配と正の相関がある。また、メタノール濃度が高いほどメタノール濃度勾配は大きい関係にある。従って、スタック1の温度が略一定の場合では、メタノール濃度が高くなると、メタノール拡散速度は大きくなり、スタック1の出力電圧の立ち上がりが鋭くなる。一方メタノール濃度が低くなると、メタノール拡散速度は小さくなり、スタック1の出力電圧の立ち上がりは鈍くなる。
一方、経過時間TZ秒以上の領域では、スタック1の出力電圧が略一定とはならないものの、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧は高く、メタノール濃度が高いほど出力電圧は低い。ここで、経過時間がTZ秒以上の領域は、無負荷時出力電圧と時刻が下記の式となる領域である。
Figure 0004172792
ここで、Vtは時刻tにおける無負荷時出力電圧、V0は定常時出力電圧、Vmaxは無負荷時出力電圧が定常状態となる領域における無負荷時出力電圧の最大値である。図4(a)のグラフにおいて、無負荷時出力電圧と時刻が式(2)となる領域は、経過時間がTZ≒7.2秒以上の領域である。
なお、無負荷時出力電圧と時刻が式(2)となる領域は実験より求めた。実験は、スタック1の温度を40〜80℃、メタノール濃度を1.0〜5.0mol/Lに変化させた状態で行った。スタック1から電気的負荷7の電力供給を遮断した時を基準とし、電力供給を遮断した状態でのスタック1の出力電圧を、−10〜60秒、0.5秒毎に測定した。実験より、無負荷時出力電圧と時刻の関係が式(2)となる領域において、前記の実験の温度範囲とメタノール濃度範囲にてメタノール濃度を検出することができた。
前述したように経過時間TZ秒以上の領域では、スタック1の出力電圧が略一定とはならないものの、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧は高く、メタノール濃度が高いほど出力電圧は低い。これは、前述したクロスオーバーと拡散速度の影響のうち、クロスオーバーの影響に支配されているためである。前述した拡散速度の影響は、スタック1から電気的負荷7の電力供給を遮断した直後には非常に大きいが、電気的負荷7の電力供給を遮断した状態すなわち無負荷状態が続くにつれて次第に小さくなる。従って、次第にクロスオーバーの影響が拡散速度の影響に比べて大きくなる。すると、希釈燃料のメタノール濃度が低いほどスタック1の出力電圧は高く、メタノール濃度が高いほど出力電圧は低くなる。
この性質を利用し、あらかじめ測定されたスタック1の特性より、無負荷時出力電圧と時刻が式(1)となる経過時間が0〜TY秒の領域における無負荷時出力電圧と、無負荷時出力電圧と時刻が式(2)となる経過時間TZ秒以上の領域における無負荷時出力電圧を用いて、希釈燃料のメタノール濃度を検出することも可能である。
例えば、希釈燃料のメタノール濃度が1.0mol/L〜5.0mol/Lの時の、経過時間10秒における無負荷時出力電圧V(10sec)と経過時間1秒における無負荷時出力電圧V(1sec)の差V(10sec)−V(1sec)を、図4(b)に示す。V(10sec)−V(1sec)のしきい値を0.6Vおよび0.4Vとすると、V(10sec)−V(1sec)が0.6Vより高い時はメタノール濃度が3.0mol/Lより低い場合、0.4Vより低い時はメタノール濃度が4.0mol/Lより高い場合を検出することができる。
また、例えば希釈燃料のメタノール濃度が1.0mol/L〜5.0mol/Lの時の、
無負荷時出力電圧V(10sec)に対する無負荷時出力電圧V(10sec)と無負荷時出力電圧V(1sec)との差の割合V(10sec)−V(1sec)/V(10sec)を図4(b)に示す。V(10sec)−V(1sec)/V(10sec)のしきい値を0.20および0.13とすると、V(10sec)−V(1sec)/V(10sec)が0.20より大きい時はメタノール濃度が3.0mol/Lより低い場合、0.13より小さい時はメタノール濃度が4.0mol/Lより高い場合を検出することができる。
以下、上述した燃料電池の無負荷時出力電圧の特性を利用した、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図5に本発明によるDMFCシステムの第1の実施の形態の制御装置12が行う燃料濃度検出方法、および燃料濃度調整方法のフローチャートを示し、ステップに沿って説明する。
まず、定常時出力電圧測定ステップについて説明する(S1)。
制御装置12は、出力電圧測定手段15が測定したスタック1から電気的負荷7へ電流を流している状態でのスタック1の出力電圧、すなわち定常時出力電圧VSTK1を取得する(S1a)。
制御装置12は、取得した定常時出力電圧VSTK1と、DMFCシステムの定格に外部ノイズ等を考慮して規定した下限出力電圧V7(第7のしきい値)とを比較する(S1b)。定常時出力電圧VSTK1が下限出力電圧V7以上の場合は、そのままの状態で発電を続ける。
定常時出力電圧VSTK1が下限出力電圧V7より低い場合は、定常時電圧測定回数Cをカウンタとして用いて繰り返し定常時出力電圧VSTK1を測定する(S1f)。定常時出力電圧VSTK1が下限出力電圧V7より低い場合の回数が、連続してDMFCシステムの燃料使用量を考慮してあらかじめ規定した測定回数設定値の回数、すなわち測定回数設定値CLim以下の場合、燃料濃度はDMFCシステムの発電に支障が生じない範囲内と判断し、定常時電圧測定回数Cを例えば0などの初期値へリセットし、そのままの状態で発電を続ける(S1c)。連続する定常時出力電圧VSTK1が下限出力電圧V7より低い場合の回数が、測定回数設定値CLimより多いの場合、燃料濃度またはスタック1に異常が生じたと判断する(S1e)。
続いて、燃料電池セル13に異常が生じたかどうかを判断する異常検知ステップについて説明する(S2)。
制御装置12は、単セル電圧測定手段14が測定したスタック1から電気的負荷7へ電流を流している状態でのそれぞれの燃料電池セル13のセル出力電圧VCELLを取得する(S2a)。
制御装置12は、取得したそれぞれのセル出力電圧VCELLと、あらかじめ想定される不具合やDMFCシステムの定格に外部ノイズ等を考慮して規定した下限出力電圧V8とを比較する(S2b)。ここで下限出力電圧V8は著しく低い異常なセル出力電圧で、燃料電池セル13に異常がない場合にセル出力電圧VCELLが下限出力電圧V8以下となることはないという値である。セル出力電圧VCELLが下限出力電圧V8以下のとなる燃料電池セル13があった場合は、その燃料電池セル13に例えば液詰まりや触媒の腐食などの異常が発生した可能性があると判断し、燃料濃度検出を終了し、例えば非常停止などの非常時対応を開始する(S2c)。全ての燃料電池セル13についてのセル出力電圧VCELLが下限出力電圧V8より高い場合は、燃料電池セル13には特に異常がなく燃料濃度に異常が生じたと判断する。
続いて、スタック1から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させると共に、その間蓄電手段10から電気的負荷7へ電流を流すように切り替える負荷切替ステップについて説明する(S3)。
制御装置12は、スイッチ8へスタック1と電気的負荷7の電気的接続を切断するように切断信号を出力する(S3a)。そして制御装置12は、蓄電手段10から電気的負荷7へ電力供給されるように、切断されたスタック1と電気的負荷7の接続経路の一部を、蓄電手段10と電気的負荷7の接続経路へ切り替える切替信号を、切替手段9へ出力する(S3b)。
続いて、無負荷時電圧測定ステップについて説明する(S4)。制御装置12は、スタック1から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させたときから、一定時間経過後の時刻におけるスタック1の出力電圧である無負荷時出力電圧を取得する。
続いて、濃度演算ステップについて説明する(S5)。制御装置12は、取得された無負荷時出力電圧から、燃料に含まれるメタノールの濃度を判断する。燃料に含まれるメタノールの濃度がDMFCシステムの定格等を考慮して定めた適正濃度の下限値より低いと推定できる場合、制御装置12は燃料濃度Dが適正濃度以下DTLと判断する。燃料に含まれるメタノールの濃度が、DMFCシステムの定格等を考慮して定めた適正濃度の上限値より高いと推定できる場合、制御装置12は燃料濃度Dが適正濃度以上DTUと判断する。
続いて、燃料濃度調整ステップについて説明する(S6)。制御装置12は、求められた燃料濃度Dの判断に応じて、スタック1にて発電に使用され排出された希釈燃料の少なくとも一部へ供給する濃縮燃料の量を制御する。
制御装置12は、判断された燃料濃度Dが適正濃度以上DTUである場合(S6a)、濃縮燃料ポンプ6へ濃縮燃料の供給量を減少させるように減量信号を出力する(S6b)。制御装置12は、燃料濃度Dが適正濃度以下DTLである場合(S6c)、制御装置12は、濃縮燃料ポンプ6へ濃縮燃料の供給量を増加させるように増量信号を出力する(S6d)。燃料濃度Dが適正濃度以上DTUでも適正濃度以下DTLのどちらでもない場合、燃料ポンプ6の濃縮燃料の供給量はそのまま維持する。
続いて、蓄電手段10から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させると共に、再びスタック1から電気的負荷7へ電流を流すように切り替える負荷切替復帰ステップについて説明する(S7)。
制御装置12は、スタック1から電気的負荷7へ電力供給が可能となるように、蓄電手段10と電気的負荷7の接続経路の一部を、スタック1と電気的負荷7の接続経路へ切り替える切替信号を、切替手段9へ出力する(S7a)。そして制御装置12は、スイッチ8へスタック1と電気的負荷7の電気的接続を接続するように接続信号を出力する(S7b)。
最後に、カウンタとして用いた定常時電圧測定回数Cを0などの初期値へリセットした後(S8)、燃料濃度検出、および燃料濃度調整を終了する。
図6に無負荷時電圧測定ステップ(S4)および濃度演算ステップ(S5)の詳細を示し、ステップに沿って説明する。
まず、無負荷時電圧測定ステップ(S4)について説明する。負荷切替ステップの後、制御装置12は、DMFCシステムの運転中の想定される燃料のメタノール濃度の範囲内において、負荷切替ステップの後無負荷時出力電圧が定常状態となる領域の任意の時刻、指定時刻T1(第1の指定時刻)を計測する。制御装置12は現在時刻Tが指定時刻T1に達した時(S11)、無負荷時出力電圧VSTK2(図3(b)中のV(60sec)に相当)を取得する(S12)。
続いて、濃度演算ステップ(S5)について説明する。無負荷時出力電圧VSTK2が、上限無負荷時出力電圧V1(第1のしきい値)より高い場合(S13)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より低いと判断する(S14)。ここで、上限無負荷時出力電圧V1は、あらかじめ設定した図3(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T1における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧である。
無負荷時出力電圧VSTK2が、下限無負荷時出力電圧V2(第2のしきい値)より低い場合(S15)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より高いと判断する(S16)。ここで、下限無負荷時出力電圧V2は、あらかじめ設定した図3(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T1における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧である。
無負荷時出力電圧VSTK2が、上限無負荷時出力電圧V1と、下限無負荷時出力電圧V2との間の場合、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度と判断する(S21)。
この様に第1の実施の形態によるDMFCの燃料濃度検出方法およびDMFCシステムは、燃料電池システムに別途濃度計を設ける必要がなく、DMFCシステムのサイズにかかわりなく高い精度で燃料に含まれるメタノールの濃度が検出できるため、DMFCシステムを小型、軽量にすることができる。さらに、各燃料電池セル13のセル出力電圧VCELLを測定することで、燃料電池セル13に異常が生じたかどうかを判断することができる。これは、DMFCシステムの安全性の向上、DMFCシステムの長寿命化に貢献する。
なお、本実施の形態ではDMFCシステムの運転状況にあまり変化が生じない場合には適当であるが、DMFCシステムの運転状況に変化が大きい場合,例えば発電量が大きく変動する場合には、スタック1の内部の反応温度も大きく変動する。このような場合、スタック1の内部の反応温度(たとえばスタック1の表面温度を温度計16にて測定して近似する)を測定し、図3(a)に示す出力電圧特性を数種類の反応温度について準備する。制御装置12は、あらかじめこの数種類の反応温度に応じて設定した数種類の上限無負荷時出力電圧V1、下限無負荷時出力電圧V2、下限出力電圧V7、下限出力電圧V8をもとに濃度を判断することで、高い精度で濃度を検出することができる。
(第2の実施の形態)
図7に本発明によるDMFCシステムの第2の実施の形態が行う燃料濃度検出方法を示し、ステップに沿って説明する。なお、無負荷時電圧測定ステップ(S4)および濃度演算ステップ(S5)の詳細以外の部分については、図5に示す第1の実施の形態が行う燃料濃度検出方法、および燃料濃度調整方法と同様のため、その説明を省略する。
まず、無負荷時電圧測定ステップ(S4)について説明する。負荷切替ステップの後、制御装置12は、DMFCシステムの運転中の想定される燃料のメタノール濃度の範囲内において、無負荷時出力電圧が、(式1)となる領域の任意の時刻、指定時刻T3(第2の指定時刻)を計測する。制御装置12は現在時刻Tが指定時刻T3に達した時(S31)、無負荷時出力電圧VSTK4(図4(b)中のV(1sec)に相当)を取得する(S32)。
そして、制御装置12は、DMFCシステムの運転中の想定される燃料のメタノール濃度の範囲内において、無負荷時出力電圧が、(式2)となる領域の任意の時刻、指定時刻T2(第3の指定時刻)を計測する。制御装置12は現在時刻Tが指定時刻T2に達した時(S33)、無負荷時力電圧VSTK3(図4(b)中のV(10sec)に相当)を取得する(S34)。
続いて、濃度演算ステップ(S5)について説明する。無負荷時出力電圧VSTK3と無負荷時出力電圧VSTK4の差が、上限無負荷時出力電圧の差V3(第3のしきい値)より高い場合(S35)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より低いと判断する(S36)。ここで、上限無負荷時出力電圧の差V3は、あらかじめ設定した図4(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T2における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧と指定時刻T3における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧の差である。
無負荷時出力電圧VSTK3と無負荷時出力電圧VSTK4の差が、下限無負荷時出力電圧の差V4(第4のしきい値)より低い場合(S37)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より高いと判断する(S38)。ここで、下限無負荷時出力電圧の差V4は、あらかじめ設定した図4(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T2における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧と指定時刻T3における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧の差である。
無負荷時出力電圧VSTK3と無負荷時出力電圧VSTK4の差が、上限無負荷時出力電圧の差V3と下限無負荷時出力電圧の差V4との間の場合、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度と判断する(S39)。
この様に第2の実施の形態によるDMFCの燃料濃度検出方法およびDMFCシステムは、第1の実施の形態と同様に燃料電池システムに別途濃度計を設ける必要がなく、DMFCシステムのサイズにかかわりなく高い精度で燃料に含まれるメタノールの濃度が検出できるため、DMFCシステムを小型、軽量にすることができる。さらに、各燃料電池セル13のセル出力電圧VCELLを測定することで、燃料電池セル13に異常が生じたかどうかを判断することができる。これは、DMFCシステムの安全性の向上、DMFCシステムの長寿命化に貢献する。
また、第1の実施の形態に比べ、スタック1から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させている時間が短いため、より短時間で燃料に含まれるメタノールの濃度が検出できる。
なお、本実施の形態では第1の実施の形態と同様にDMFCシステムの運転状況にあまり変化が生じない場合には適当であるが、DMFCシステムの運転状況に変化が大きい場合,例えば発電量が大きく変動する場合には、スタック1の内部の反応温度も大きく変動する。このような場合、スタック1の内部の反応温度を測定し、図4(a)に示す出力電圧特性を数種類の反応温度について準備する。制御装置12は、あらかじめこの数種類の反応温度に応じて設定した数種類の上限無負荷時出力電圧の差V3、下限無負荷時出力電圧の差V4、下限出力電圧V7、下限出力電圧V8をもとに濃度を判断することで、高い精度で濃度を検出することができる。
(第3の実施の形態)
図8に本発明によるDMFCシステムの第3の実施の形態が行う燃料濃度検出方法、および燃料濃度調整方法のフローチャートを示し、ステップに沿って説明する。なお、無負荷時電圧測定ステップ(S4)および濃度演算ステップ(S5)の詳細以外の部分については、図5に示す第1の実施の形態が行う燃料濃度検出方法、および燃料濃度調整方法と同様のため、その説明を省略する。
まず、無負荷時電圧測定ステップ(S4)について説明する。負荷切替ステップの後、制御装置12は、DMFCシステムの運転中の想定される燃料のメタノール濃度の範囲内において、
無負荷時出力電圧が、(式1)となる領域の任意の時刻、指定時刻T5(第2の指定時刻)を計測する。制御装置12は現在時刻Tが指定時刻T5に達した時(S41)、無負荷時出力電圧VSTK6(図4(b)中のV(1sec)に相当)を取得する(S42)。
そして、制御装置12は、DMFCシステムの運転中の想定される燃料のメタノール濃度の範囲内において、無負荷時出力電圧が、(式2)となる領域の任意の時刻、指定時刻T4(第3の指定時刻)を計測する。制御装置12は現在時刻Tが指定時刻T4に達した時(S43)、無負荷時力電圧VSTK5(図4(b)中のV(10sec)に相当)を取得する(S44)。
続いて、濃度演算ステップ(S5)について説明する。無負荷時出力電圧VSTK5に対する無負荷時出力電圧VSTK5と無負荷時出力電圧VSTK6との差の割合が、上限無負荷時出力電圧の割合V5(第5のしきい値)より高い場合(S45)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より低いと判断する(S46)。ここで、上限無負荷時出力電圧の割合V5は、あらかじめ設定した図4(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T4における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧に対する、指定時刻T4における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧と指定時刻T5における許容濃度の下限の無負荷時出力電圧との差の割合である。
無負荷時出力電圧VSTK5に対する無負荷時出力電圧VSTK5と無負荷時出力電圧VSTK6との差の割合が、下限無負荷時出力電圧の割合V6(第6のしきい値)より低い場合(S47)、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度より高いと判断する(S48)。ここで、下限無負荷時出力電圧の割合V6は、あらかじめ設定した図4(a)に示す出力電圧特性から求めた、指定時刻T4における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧に対する、指定時刻T4における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧と指定時刻T5における許容濃度の上限の無負荷時出力電圧との差の割合である。
無負荷時出力電圧VSTK5に対する無負荷時出力電圧VSTK5と無負荷時出力電圧VSTK6との差の割合が、上限無負荷時出力電圧の割合V5と下限無負荷時出力電圧の割合V6との間の場合、制御装置12は燃料のメタノール濃度は適正濃度と判断する(S49)。
この様に第3の実施の形態によるDMFCの燃料濃度検出方法およびDMFCシステムは、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様に燃料電池システムに別途濃度計を設ける必要がなく、DMFCシステムのサイズにかかわりなく高い精度で燃料に含まれるメタノールの濃度が検出できるため、DMFCシステムを小型、軽量にすることができる。さらに、各燃料電池セル13のセル出力電圧VCELLを測定することで、燃料電池セル13に異常が生じたかどうかを判断することができる。これは、DMFCシステムの安全性の向上、DMFCシステムの長寿命化に貢献する。
また、第1の実施の形態に比べ、スタック1から電気的負荷7に流している電流を略ゼロへ減少させている時間が短いため、より短時間で燃料に含まれるメタノールの濃度が検出できる。
なお、第3の実施の形態では第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様にDMFCシステムの運転状況にあまり変化が生じない場合には適当であるが、DMFCシステムの運転状況に変化が大きい場合,例えば発電量が大きく変動する場合には、スタック1の内部の反応温度も大きく変動する。このような場合、スタック1の内部の反応温度を測定し、図4(a)に示す出力電圧特性を数種類の反応温度について準備する。制御装置12は、あらかじめこの数種類の反応温度に応じて設定した数種類の上限無負荷時出力電圧の割合V5、下限無負荷時出力電圧の割合V6、下限出力電圧V7、下限出力電圧V8をもとに濃度を判断することで、高い精度で濃度を検出することができる。
また、本発明は上述したような各実施の形態に限定されるものではなく、形状や材質、構成を変更したり、組み合わせたりしてもよい。例えば各実施の形態では、定常時出力電圧測定ステップ(S1)の中で、定常時出力電圧VSTK1の値が下限出力電圧V7より低い場合の回数が、測定回数設定値CLimより多い場合に、異常検知ステップ(S2)および負荷切替ステップ(S3)を経て無負荷時出力電圧測定ステップ(S4)を行っている。しかし、一定時間毎に定常時出力電圧測定ステップ(S1)を行い、下限出力電圧V7より低い定常時出力電圧VSTK1の値が検出された場合に異常検知ステップ(S2)および負荷切替ステップ(S3)を経て無負荷時出力電圧測定ステップ(S4)を行うこともできる。
本発明によるDMFCシステムの第1の実施の形態示すシステム構成図。 本発明によるDMFCシステムの第1の実施の形態示す部分拡大図。 本発明によるDMFCシステムの第1の実施の形態における、出力電圧とメタノール濃度依存性の特性を示す図。 本発明によるDMFCシステムの第1の実施の形態における、出力電圧とメタノール濃度依存性の特性を示す図。 本発明によるDMFCの燃料濃度検出方法の第1の実施の形態示すフローチャート。 本発明によるDMFCの燃料濃度検出方法の第1の実施の形態示すフローチャートの詳細。 本発明によるDMFCの燃料濃度検出方法の第2の実施の形態示すフローチャートの詳細。 本発明によるDMFCの燃料濃度検出方法の第3の実施の形態示すフローチャートの詳細。
符号の説明
1 スタック
2 循環燃料タンク
3 循環ポンプ
4 配管
5 濃縮燃料タンク
6 濃縮燃料ポンプ
7 電気的負荷
8 スイッチ
9 切替手段
10 蓄電手段
11 電圧測定手段
12 制御装置(制御手段)
13 燃料電池セル
13a アノード極
13b カソード極
14 単セル電圧測定手段
15 出力電圧測定手段
16 温度計

Claims (11)

  1. 燃料電池に接続された電気的負荷へ電流を流している状態での前記燃料電池の定常時出力電圧を測定する定常時電圧測定ステップと、
    前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させる負荷切替ステップと、
    前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させた時から一定時間経過後の時刻における前記燃料電池の無負荷時出力電圧を測定する無負荷時電圧測定ステップと、
    前記無負荷時出力電圧と、前記燃料電池に供給された燃料のメタノール濃度との関係から、前記メタノール濃度を求める濃度演算ステップと、
    を有する直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法であって、
    前記一定時間経過後の時刻は、前記負荷切替ステップの後前記無負荷時出力電圧が定常状態となる領域の第1の指定時刻を含み、
    前記濃度演算ステップは、前記第1の指定時刻の前記無負荷時出力電圧があらかじめ定めた第1のしきい値より高い場合は適正濃度より低いと、あらかじめ定めた第2のしきい値より低い場合は適正濃度より高いと、前記第1のしきい値と前記第2のしきい値の間の場合は適正濃度と判断することを特徴とする直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法。
  2. 前記第1のしきい値と前記第2のしきい値のすくなくとも一方を、前記燃料電池の反応温度によって変化させることを特徴とする請求項1に記載の直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法。
  3. 前記一定時間経過後の時刻は、前記負荷切替ステップの後、前記無負荷時出力電圧が、
    Figure 0004172792
    となる領域の第2の指定時刻と、前記無負荷時出力電圧が、
    Figure 0004172792
    となる領域の第3の指定時刻を含み、
    前記濃度演算ステップは、前記第3の指定時刻の前記無負荷時出力電圧と前記第2の指定時刻の前記無負荷時出力電圧との差が、あらかじめ定めた第3のしきい値より高い場合は適正濃度よりも低いと、あらかじめ定めた第4のしきい値より低い場合は適正濃度よりも高いと、前記第3のしきい値と前記第4のしきい値の間の場合は適正濃度と判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法。
    ここで、Vは前記無負荷時出力電圧、tは時刻、Vtは時刻tにおける前記無負荷時出力電圧、V0は前記定常時出力電圧、Vmaxは前記無負荷時出力電圧が定常状態となる領域における無負荷時出力電圧の最大値である。
  4. 前記第3のしきい値と前記第4のしきい値のすくなくとも一方を、前記燃料電池の反応
    温度によって変化させることを特徴とする請求項3に記載の直接型メタノール燃料電池の
    燃料濃度検出方法。
  5. 前記一定時間経過後の時刻は、前記負荷切替ステップの後、前記無負荷時出力電圧が、
    Figure 0004172792
    となる領域の第2の指定時刻と、前記無負荷時出力電圧が、
    Figure 0004172792
    となる領域の第3の指定時刻を含み、
    前記濃度演算ステップは、前記第3の指定時刻の前記無負荷時出力電圧に対する、前記第3の指定時刻の前記無負荷時出力電圧と前記第2の指定時刻の前記無負荷時出力電圧との差の割合が、あらかじめ定めた第5のしきい値より高い場合は適正濃度よりも低いと、あらかじめ定めた第6のしきい値より低い場合は適正濃度よりも高いと、前記第5のしきい値と前記第6のしきい値の間の場合は適正濃度と判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法。
    ここで、Vは前記無負荷時出力電圧、tは時刻、Vtは時刻tにおける前記無負荷時出力電圧、V0は前記定常時出力電圧、Vmaxは前記無負荷時出力電圧が定常状態となる領域における前記無負荷時出力電圧の最大値である。
  6. 前記第5のしきい値と前記第6のしきい値のすくなくとも一方を、前記燃料電池の反応温度によって変化させることを特徴とする請求項5に記載の直接型メタノール燃料電池の燃料濃度検出方法。
  7. メタノールと水を含む燃料が供給されることにより発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から排出される水と未反応の燃料の少なくとも一部を、再度燃料電池へ供給するための燃料供給手段と、
    前記燃料電池へ供給される前記燃料電池から排出される水と未反応の燃料の少なくとも一部へ、メタノールを供給するためのメタノール供給手段と、
    前記燃料電池の出力電圧を測定するための電圧測定手段と、
    前記燃料電池から前記燃料電池に接続された電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させるための電流遮断手段と、
    前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロへ減少させた時から一定時間経過後の時刻における前記燃料電池の前記出力電圧である無負荷時出力電圧に応じて、前記メタノール供給手段を用いて供給するメタノールの量を制御するための制御手段と、
    を有する直接型メタノール燃料電池システムであって、
    前記電圧測定手段が、一定時間毎に前記無負荷時出力電圧を測定し、
    前記制御手段は、前記電気的負荷へ電流を流している状態での前記燃料電池の前記出力電圧である定常時出力電圧が、あらかじめ定めた測定回数設定値より多く連続してあらかじめ定めた第7のしきい値より低い場合に、前記無負荷時出力電圧を測定する様に前記電圧測定手段を制御することを特徴とする直接型メタノール燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池は、前記燃料が供給されることによって電気エネルギーを発生する複数の燃料電池セルを有し、
    前記電圧測定手段は、前記燃料電池セルのそれぞれのセル電圧を測定する単セル出力電圧測定手段を有することを特徴とする請求項7に記載の直接型メタノール燃料電池システム。
  9. 前記単セル出力電圧測定手段の少なくとも一つが、著しく低い異常な前記セル電圧を測定した場合、前記直接型メタノール燃料電池システムは前記燃料電池に異常が生じたと判断することを特徴とする請求項8に記載の直接型メタノール燃料電池システム。
  10. 前記無負荷時出力電圧を測定するために前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロに減少させている間、前記電気的負荷へ電流を流すための蓄電手段をさらに有することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の直接型メタノール燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池から前記電気的負荷へ電流を流す場合と前記蓄電手段から前記電気的負荷へ電流を流す場合とを切り替える切替手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記無負荷時出力電圧を測定するために前記燃料電池から前記電気的負荷に流している電流を略ゼロに減少させている間、前記蓄電手段から前記電気的負荷へ電流を流すように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の直接型メタノール燃料電池システム。
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