JP4171500B2 - 電波遮蔽体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電波遮蔽体及びその製造方法に関する。
近年、事業所内PHSや無線LAN等に代表される無線機器の利用が広がりを見せるなか、情報の漏洩防止といった観点や、外部からの侵入電波による誤動作やノイズ防止といった観点から、オフィス内での電波環境を整えることが不可欠になっている。従来、オフィス等の電波環境の整備用部材として、種々のタイプのものが提案されている(例えば、特許文献1、2等)。
例えば、特許文献1には、金属やフェライトなどの電磁シールド部材をビルの躯体に付加することで、広い周波数帯域で任意の周波数の電波を使って情報通信ができる電磁シールド・インテルジェントビルが開示されている。電波シールド部材としては、鉄板、金属網、金属メッシュ、金属箔などの電波反射体やフェライトなどの電波吸収体が開示されている。
しかし、これらの電波反射体や電波吸収体は周波数選択性を有さない。このため、特許文献1に開示された電磁シールド・インテルジェントビルでは特定周波数の電波を選択的に遮蔽することができず、遮蔽しようとする周波数以外の電波まで遮蔽してしまうという問題がある。
一方、特許文献2には、「Y」字形の線状アンテナを定期的に配列させた電磁遮蔽面で建物内に電磁遮蔽空間を確保することを特徴とする電磁遮蔽建物が開示されている。「Y」字形の線状アンテナはアンテナ中心から略同一長さでもって放射状に延びる線分状の3本のエレメント部からなる。特許文献2には、特許文献2に開示された電磁遮蔽建物によれば、必要な周波数の電波を選択して電磁シールドすることが可能である、と記載されている。
特公平6−99972号公報 特開平10−169039号公報
ところで、室内の電波環境を整える場合、カーテン、壁・天井等に貼着されたクロス、コンクリート製の壁等にも、所望の周波数の電波のみを遮蔽する電波遮蔽性を付与することが好ましい。その場合、カーテン、壁・天井等に貼着されるクロス等の布状体や、コンクリート製の壁といった表面に微細孔が無数に存在する基材の上に電波反射性のアンテナを形成する必要がある。
ところで、アンテナの形成は、コストや手間の観点から、一般的に電波を反射させる液状材料を塗布・乾燥することにより(つまり湿式法により)行われるのが一般的である。通常、コストが高く、大型の装置が必要で、且つ比較的手間のかかるスパッタ法や蒸着法といった乾式法は、アンテナの形成には好適ではない。
しかしながら、表面に微細孔が存在する基材(例えば、布状体など)に電波を反射させる材料により特許文献2に記載されたようなアンテナを形成しようとすると、微細孔が存在する場合は毛細管現象により液状材料が基材に滲んでしまい(例えば、織布の場合、繊維の配列方向に大きく滲む傾向がある)、所望の形状寸法のアンテナを形成することが困難であるという問題がある。液状材料が基材に滲んでしまった場合、アンテナの形状が所望の形状とは異なるものとなり、所望の電波遮蔽性が実現されなくなる。
また、表面に凹凸が存在する基材に電波を反射させる材料により特許文献2に記載されたようなアンテナを形成する場合においても、形成されるアンテナの寸法が不正確となり、所望の電波遮蔽性が実現されなくなるという問題が発生する。
液状材料を用いずに、スパッタ法等の乾式法を用いてアンテナを形成した場合は、液状材料の基材への滲みといった問題はさして発生しないが、大型の装置が必要になる、製造コストが高くなる、煩雑な作製工程を要する等の問題が生ずる。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い電波遮蔽性を有し、容易に作製可能な電波遮蔽体及びその製造方法を提供することにある。
上記目的に鑑み、本発明は、表面に微細孔及び/又は凹凸を有する基材と、基材の表面上に形成されたコーティング膜と、そのコーティング膜の上に電波を反射させる材料で形成された複数の電波反射アンテナとを備えたことを特徴とする。すなわち、複数の電波反射アンテナが基材表面上に直接形成されておらず、コーティング膜の上に複数の電波反射アンテナを形成する。
基材の表面上にコーティング膜を設けることによって、基材表面に存在する微細孔(特には微細孔の開口部)が塞がれたり、凹凸が平坦化されるため、電波を反射する材料が上記微細孔に浸入して起こる滲み(含浸、詳細には基材表面方向への含浸)が抑制されたり、基材表面の凹凸に起因する電波を反射する材料によって形成される電波反射アンテナの寸法のばらつき、不正確さ(所望する電波反射アンテナの寸法からのずれ)を低減することが可能となる。
つまり、コーティング膜は、基材表面に存在する孔、凹凸をなくし、基材表面を平らにするものであり、そのようなコーティング膜の上に電波反射アンテナを形成させることで、所望の電波遮蔽性を得ることが可能となる。
本発明に係る電波遮蔽体において、基材は、表面に微細孔及び/又は凹凸を有し、つまりは、基材表面が、平らでないものである。例えば、そのような基材としては、布状体(織布、不織布、編み物、レース、フェルト、紙など)が挙げられ、また、多孔体(発泡体)などが挙げられる。
コーティング膜は、基材への電波を反射する材料の滲みを抑制することができるもの(詳しくは、基材表面を平らにするもの、具体的には、滲みの原因となる基材の表面に存在する微細孔の開口部を塞ぐもの、凹凸を平らにできるもの)であれば特に限定されるものではなく、電波遮蔽性に影響しない絶縁性を有するものが好適である。さらには、コーティング膜は、基材表面を平滑化すると共に、全体の厚み(基材+コーティング膜の厚み)を均一にするものである。
具体的なコーティング膜の材料としては、樹脂、ガラス等の無機材料、ゴムなどが挙げられる。
尚、「電波を反射させる材料」は、液状材料(例えばインク状、本明細書において、「液状材料」は溶媒及び溶質からなる溶液、液体(溶媒のみ又は溶媒及び溶質)中に微粒子やコロイド状物質が分散混入された分散液を含む概念である。すなわち、液状材料とは少なくとも液体を含むすべての材料をいう。)に含有された状態で用いられる。そのような液状材料としては、具体的には、電波を反射させる物質が熔解した溶液(インク)、コロイド状の電波を反射させる物質を含む溶液(インク)、電波を反射させる物質から実質的になる微粒子が分散混入された微粒子分散液(インク)等であってもよい。ここで、電波を反射させる物質としては、例えば導電物質が挙げられる。具体的に、導電物質としては、銅、アルミニウム、銀等が挙げられる。
本発明に係る電波遮蔽体において、電波反射アンテナは、特定周波数又は特定周波数帯域の電波を選択的に反射させるものである。具体的には、各々、アンテナ中心から相互に120°の角度をなして放射状に略同一長さでもって延びる3本の線分状の第1エレメント部と、各第1エレメント部の外側端に結合された線分状の第2エレメント部とを有し、特定の周波数の電波を反射させるもの(本明細書において、この形状のアンテナを「T−Y型アンテナ」と呼ぶことがある。)である。
本発明に係る製造方法は、表面に微細孔及び/又は凹凸を有する基材上に形成された複数の電波反射アンテナを備えた電波遮蔽体を製造するための方法である。本発明に係る製造方法は、基材の表面をコーティング膜で被覆した後に、電波を反射させる材料で複数の電波反射アンテナを形成することを特徴とする。
このように、電波反射アンテナの形成に先立って基材表面にコーティング膜を形成しておくことによって、基材表面を平滑化(全体の厚み(基材+コーティング膜の厚み)を均一化)することができる。従って、基材表面への材料の滲み等が抑制され、所望の形状寸法の電波反射アンテナを容易且つ高精度に作製することができる。従って、この製造方法によれば、高い電波遮蔽性を有する電波遮蔽体を容易に製造することができる。
そして、本発明では、上記大小2種類の電波反射アンテナを、次のように配列する。すなわち、複数の大アンテナは、各々、一対の大アンテナが第2エレメント部同士を対向させるように配置されてなる複数の大アンテナユニットを形成し、かつ、各々、3つの上記アンテナユニットが第2エレメント部同士を対向させつつ略六角形状に並ぶように配置されてなる複数の大アンテナ集合体を形成し、かつ、数の大アンテナ集合体が第2エレメント部同士を対向させつつハニカム状に並ぶように配置される一方、複数の小アンテナは、各々、一対の小アンテナが第2エレメント部同士を対向させるように配置されてなる複数の小アンテナユニットを形成し、かつ、各々、3つの小アンテナユニットが第2エレメント部同士を対向させつつ略六角形状に並ぶように配置されてなる複数の小アンテナ集合体を形成し、かつ、各小アンテナ集合体がそれぞれ各大アンテナ集合体毎に該大アンテナ集合体に囲まれるように配置される
尚、上記の配列において、小アンテナ集合体は、該小アンテナ集合体の第1エレメント部及び第2エレメント部が大アンテナ集合体の第2エレメント部に接触しないように該大アンテナ集合体に対しずれて配置されていてもよい。
本発明によれば、高い電波遮蔽性を有し、容易に作製可能な電波遮蔽体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は参考形態に係る電波遮蔽体1の構造を表す図である。詳細には、図1(b)は本参考形態に係る電波遮蔽体1の平面図である。図1(a)は図1(b)中の切り出し線Ia−Iaで切り出された部分の断面図である。
図2は電波遮蔽体1の平面図である。
図3はアンテナ13の平面形状を表す平面図である。
電波遮蔽体1は、表面に微細孔及び/又は凹凸を有する基材10と、コーティング膜11と、反射層12とを備えている。
電波遮蔽体1は、例えば、室内の既設対象物(例えば、窓、壁、天井、床、パーティション、机等)に電波遮蔽特性を付与する態様のものであってもよい。この場合、基材10は、板状、シート状、又はフィルム状等の平面を有する形状であることが好ましい。
参考形態において、基材10は、表面に微細孔及び/又は凹凸を有するものである限り、何ら限定されるものではない。その限りにおいて、基材10は、電波遮蔽体1の使用用途に応じて適宜選択することができる。基材10は、例えば、樹脂、ガラス、紙、布、ゴム、石膏、タイル、木材等からなるものであってもよい。具体的に、基材10は、ウレタン樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリスチロール樹脂等の発泡体、木材(合板を含む)、又は、織布(例えば、平織等)や不織布、編み物、レース、フェルト、紙などの布状体(例えば、カーテン、壁や床、天井、窓、机上、パーティション等に貼着又は粘着させるクロス等)等であってもよい。
ここで、基材10を織布により構成した場合を例に挙げて基材10の表面に存在する「微細孔」及び「凹凸」について図4を参照しながら具体的に説明する。
図4は織布により構成した基材10の一部を拡大した模式図である。詳細には、図4(a)は織布により構成した基材10の平面図、図4(b)は図4(a)における切り出し線IV(b)で切り出した部分の断面図である。
基材10は、相互に並行に延びる複数の第1の織維40と、第1の織維40と交差して(典型的には直交して)相互に並行に延びる第2の織維41とにより構成されている。そして平面視において第1の織維40と第2の織維41とにより区画形成された複数の空間のそれぞれが微細孔42を構成している。また、図4(b)に示すように、第2の織維41は複数の第1の織維40相互間を通過して蛇行状となっており、同様に、第1の織維40も複数の第2の織維41相互間を通過して蛇行状となっているため、コーティング膜11が形成される基材10の表面10aには複数の凹部43及び凸部44が(すなわち凹凸が)形成されている。以下に詳述するように、コーティング膜11はこの微細孔42(詳細には微細孔42の開口部)を埋め、凹部43及び凸部44を平坦化するためのものである。
尚、基材10の表面に反射層12が形成された電波遮蔽体1を、室内の既存対象物(例えば、窓、壁、天井、床、パーティション、机上等)に設置するため、反射層12を形成した側の面、及びその反対側の面のうち少なくとも一方に、粘着剤又は接着剤を塗布する(あるいは、吸着加工を施す)と共に、その接着剤又は粘着剤の表面に保護層を設けてロールし(トイレットペーパー状にロールし)、必要長に応じて切断できる態様としてもよい。
図5〜図8に本参考形態に係る電波遮蔽体1の製品パターン(使用状況)を例示する。
図5は壁30に電波遮蔽体1の基材10側を粘着させた場合の断面図である。
図5では、電波遮蔽体1は、電波遮蔽体1の基材10側に設けられた粘着剤31により壁30に粘着されている。
図6は、電波遮蔽体1の基材10側に粘着剤31及び保護膜32が形成され、トイレットペーパー状にロールされた電波遮蔽体1の模式図である。
図6に示した電波遮蔽体1の場合、必要長に応じて切断し、保護膜32をはがして、壁等に粘着させることにより使用することができる。
図7は壁30に電波遮蔽体1の反射層12側を粘着させた場合の断面図である。
図7では、電波遮蔽体1は、電波遮蔽体1の反射層12側に設けられた粘着剤31によって壁30に粘着されている。
図8は、電波遮蔽体1の反射層12側に粘着剤31及び保護膜32が形成され、トイレットペーパー状にロールされた電波遮蔽体1の模式図である。
図8に示した電波遮蔽体1の場合、必要長に応じて切断し、保護膜32をはがして、壁等に粘着させることにより使用することができる。
尚、基材10は、単に基材としての役割(例えば、電波遮蔽体1の機械的耐久性を担保する役割)だけでなく、様々な特性(光透過性、不燃性、難燃性、非ハロゲン性、柔軟性、耐衝撃性、耐熱性等)を電波遮蔽体に付与する役割を果たすものであることが特に好ましい。
参考形態において、反射層12は、特定の周波数の電波を選択的に反射させるものである。具体的に、反射層12は、模様を構成するように二次元的に配列された複数のアンテナ13によって構成されている。各アンテナ13は、特定の周波数の電波を選択的に反射させるものである。複数のアンテナ13は、電波を反射する材料(以下、電波反射材料とすることがある。電波を反射する液状材料(電波反射液状材料)であることが好ましい。)を塗布することにより形成されるものである。
コーティング膜11は、微細孔を有する基材10の表面の上に、その表面を被覆するように形成されている。このコーティング膜11は、後に詳述するアンテナ13を形成するための電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)が基材10に滲む(基材表面方向への電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)の含浸が生ずる)こと、基材10の表面に意図せず電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)が広がってしまうこと等を抑制するものである。コーティング膜11は、微細孔及び/又は凹凸を有する(例えば、多孔質な)基材10の表面を緻密化、平坦化するようなものであることが好ましい。さらには、基材10の表面を緻密化、平坦化すると共に、基材10の厚みを均一化するものであることが好ましい。
また、コーティング膜11は、電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)に対する膨洞性が低いもの(電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)が含浸されにくいもの)であることが好ましい。例えば、コーティング膜11は、樹脂(例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等)により形成することができる。
次に、本参考形態に係る電波遮蔽体1の製造方法について説明する。
まず、基材10の上にコーティング膜11を形成する。具体的には、微細孔及び/又は凹凸を有する基材10の表面を平らにする(つまり、表面を平滑化すると共に、全体の厚み(基材10+コーティング膜11の厚み)を均一にする)ようにコーティング膜11を形成する。そのようなコーティング膜11の形成は、例えば、ロールコーター法、スリットダイコーター法、ドクターナイフコーター法、グラビアコー夕ー法などによって行うことができる。
コーティング膜11を形成した後に、電波反射材料(例えば、電波反射液状材料)を用いてアンテナ13を作製して反射層12を形成することにより電波遮蔽体1を完成させる。具体的には、例えば、電波反射液状材料を塗布し、乾燥及び必要に応じて焼成することにより複数のアンテナ13を作製することにより反射層12を形成する。尚、電波反射液状材料の塗布は、スクリーン印刷法により行う。
例えば、コーティング膜11を形成せずに、基材10の表面に直接電波反射液状材料を塗布した場合、基材10の表面に微細孔が存在するため、毛細管現象により電波反射液状材料が基材10に含浸してしまう(基材表面方向への電波反射液状材料の含浸が生じてしまう)。その結果、電波反射液状材料が滲むこととなる。従って、所望の形状寸法のアンテナ13を作製するのが非常に困難である。詳細には、電波反射液状材料が滲んでしまった場合、形成されるアンテナ13の形状がブロードとなってしまう(例えば、アンテナ13が線状アンテナである場合、線幅が設計値よりも広く、且つ揺らいでしまう)。また、アンテナの形状や寸法にばらつきが生じてしまう。具体的に、本参考形態に示すT−Y字状のアンテナ13が形成されている場合、第1エレメント部13aの長さ、第2エレメント部13bの長さにばらつきが生じてしまう。さらに、アンテナ13の一部が(電気的に)切断されてしまう虞もある。
また、基材10の表面には凹凸が存在するため、意図せずして電波反射液状材料が凸部から隣接する凹部に流れ込んでしまったり、凹部に電波反射液状材料が集中的にたまってしまったりするため、所望の形状寸法のアンテナ13の作製が困難となる。すなわち、得られるアンテナ13の形状寸法にばらつきが生じたり、アンテナ13の形状寸法が所望の形状寸法と異なるものとなってしまう虞がある。
例えば、基材10にスパッタ法等の乾式法を用いてアンテナ13を形成することも考えられるが、その場合、電波反射液状材料の滲みといった問題は生じないものの、大型の設備が必要となり、製造コストが高くなり、さらに製造工程が煩雑になる。
それに対して、本参考形態では、基材10の表面がコーティング膜11で被覆されている。そしてこのコーティング膜11によって基材10の表面に存在する微細孔や凹部が埋められ、当該表面が平坦化されている。このため、電波反射液状材料の基材10への滲み(含浸、特に、基材10の表面方向への電波反射液状材料の含浸)や意図しない電波反射液状材料の流動が抑制される。従って、大型の設備等を要さず、容易且っ安価に行うことができる電波反射液状材料を用いた形成方法によって、シャープな形状で形状寸法のばらつきの少ない複数のアンテナ13(例えば、アンテナ13が線状アンテナである場合、線幅がほぼ設計値と等しく、且つ線幅が安定しており、さらに、各エレメント部の長さが安定したアンテナ13)を形成することができる。すなわち、本参考形態に係る電波遮蔽体1は、容易且つ安価に製造可能で、高い電波遮蔽性を有するものである。
尚、電波反射液状材料は、導電物質等の電波反射物質から実質的になる微粒子やコロイドが分散混入された液又はペースト状(以下、「導電性ペースト」とすることがある。)のもの、電波反射物質が熔解した溶液等であってもよい。
導電物質としては、アルミニウム、銀、銅、金、白金、鉄、カーボン、黒鉛、酸化インジウムスズ(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、これらの混合物又は合金等が挙げられる。アンテナ13は、これらの中でも、高い導電率を有し、比較的安価な銅、アルミニウム、銀のうち少なくともいずれかを含むものであることが好ましい。
一方、導電物質を含む媒体としては、樹脂(例えば、ポリエステル樹脂等)や、溶媒(有機溶媒、水等)等が挙げられる。導電物質を含む微粒子を樹脂に分散混入させる場合、導電性材料の含有率は40重量パーセント以上80重量パーセント以下であることが好ましい。導電性材料の含有率は50重量パーセント以上70重量パーセント以下であることがより好ましい。導電性材料の含有率が40重量パーセント未満であるとアンテナ13の導電性が低下する傾向となる。一方、導電性材料の含有率が80重量パーセントより多いと樹脂中に均一に分散混入させることが困難となる傾向がある。尚、樹脂は導電性材料と基材10とを接着させる接着剤としての役割を兼ねたものであってもよい。
塗布した電波反射液状材料の乾燥(焼成)条件は、電波反射液状材料の組成等によって適宜決定することができるが、例えば、100℃以上200℃以下で10分以上5時間以下乾燥させることがこのましい。
尚、アンテナ13が銀等の比較的酸化されやすい材料を含んでいるような場合には、アンテナ13の上にアンテナ13を覆うように酸化防止膜をさらに形成してもよい。
次に、本参考形態における反射層12の構成についてさらに詳細に説明する。
参考形態では、反射層12は、等間隔にマトリクス状に配列された、周波数選択性を有する複数のアンテナ13により構成されている。すなわち、アンテナ13は特定周波数の電波を選択的に反射するものである。このため、電波遮蔽体1は特定周波数の電波を選択的に遮蔽し、それ以外の電波を透過させることができるものである。
具体的に、図3に示すように、アンテナ13は、3本の第1エレメント部13aと、3本の第2エレメント部13bとを有する。3本の第1エレメント部13aは、相互に120°の角度をなしてアンテナ中心C1から外方に延びている。
各第2エレメント部13bは第1エレメント部13aの外側端に結合されている。各第1エレメント部13aの長さは相互に略同一であることが好ましい。また、各第2エレメント部13bの長さも相互に略同一であることが好ましい。そうすることによって、反射層12の周波数選択性をより高くすることができる。
尚、第1エレメント部13aの長さ(L1)と第2エレメント部13bの長さ(L2)とは相互に異なっていてもよく、また同一であってもよい。第1エレメント部13aの長さ(L1)と第2エレメント部13bの長さ(L2)とは、O<L2<2(3)1/2/L1という関係式を満たすことが好ましい。(L2)が2(3)1/2/L1以上である場合は、隣接する第2エレメント部13b同士が接触してしまい、所望の電波遮蔽効果が得られなくなるからである。特定周波数の高い遮蔽率を実現する観点から、第2エレメント部13bの長さ(L2)は第1エレメント部13aの長さ(L1)の0.5倍以上2倍以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.75倍以上2倍以下である。
第1エレメント部13aの幅と第2エレメント部13bの幅は相互に異なっていてもよく、また、同一であってもよい。本参考形態においては、第1エレメント部13aの幅と第2エレメント部13bの幅とは略同一の幅(L3)とする。
尚、上述のように、アンテナ13は、各第1エレメント部13aの外側端に結合された3本の第2エレメント部13bを有する。このため、アンテナ13は「Y」字形の線状アンテナ(アンテナ中心から放射状に延びる3本の第1エレメント部のみにより構成され、第2エレメント部を有さない線状アンテナ)や、所謂エルサレムクロス型アンテナ(各々、アンテナ中心から相互に90。の角度をなして放射状に略同一長さでもって延びる4本の線分状の第1エレメント部と、該各第1エレメント部の外側端に結合された線分状の第2エレメント部とを有するアンテナ)よりも高い周波数選択性を有する。従って、高い周波数選択性を有する電波遮蔽体1を実現することができる。
また、アンテナ13は第2エレメント部13bを有するので、第2エレメント部13b同士を対向させて(より好ましくは、第2エレメント部13b同士を緊密に対向させて(図12のX1を0より大きい範囲で小さくして))複数のアンテナ13を配置することが容易である。このように複数のアンテナ13を配置することによって、より特定周波数の電波に対する電波遮蔽率を向上することができる。特に第2エレメント部13bを緊密に対向させたような場合に電波反射液状材料の滲みや意図せぬ電波反射液状材料の流動が生じると、対向する第2エレメント部13b同士がつながってしまう虞がある。第2エレメント部13b同士がつながってしまうと、所望の電波遮蔽特性(電波遮蔽率及び周波数選択性)が得られなくなってしまう。このため、隣接は位置されたアンテナ13の第2エレメント部13b同士を対向して(さらには緊密に対向して)配置するような場合は、特にコーティング膜11を設けることが有効である。
第2エレメント部13b同士を対向させると共に、単位面積あたりにより多くのアンテナ13を配置する観点から、第2エレメント部13bはその中心において第1エレメント部13aの外側端に結合され、且つ第2エレメント部13bと第1エレメント部13aとが直角をなすことが好ましい。また、第2エレメント部13bの長さと第1エレメント部13aの長さとが略同一であることが好ましい。
第1エレメント部13aの長さ及び第2エレメント部13bの長さと、アンテナ13に反射させようとする電波の周波数(特定周波数)とは相関する。このため、第1エレメント部13aの長さと第2エレメント部13bの長さとは、電波遮蔽体1により遮蔽させようとする電波の周波数(特定周波数)に応じて適宜決定することができる。例えば、第1エレメント部13aの長さと第2エレメント部13bの長さとが同一である場合は、第1エレメント部13a及び第2エレメント部13bの長さを長くすることによって特定周波数を低下させることができる。また、第1エレメント部13a及び第2エレメント部13bの長さを短くすることによって特定周波数を高くすることができる。
以下、第1エレメント部13aの長さ(L1)と第2エレメント部13bの長さ(L2)とが同一である場合(ここでは、(L1)と(L2)を総称してエレメント長Lとする。)の電波遮蔽体1の電波遮蔽特性について図9及び図10を参照しながら詳細に説明する。
図9は、電波の周波数と、電波遮蔽体1を透過した際の電波の透過減衰量との関係を表すグラフである。
尚、図9において、長さ(L1)及び(L2)はそれぞれ10.6mm、幅(L3)が0.7mmである。
図9に示すように、電波遮蔽体1に入射した電波のうち特定周波数(約2.7GHz)の電波の透過率が選択的に減衰する。換言すれば、電波遮蔽体1により、電波遮蔽体1に入射した電波のうち特定周波数の電波が選択的に遮蔽される。これは、電波遮蔽体1の反射層12、詳細には反射層12に含まれる複数のアンテナ13のそれぞれが、入射した電波のうち特定周波数の電波を選択的に反射するためである。アンテナ13によって反射される電波の周波数は、第1エレメント部13aの長さ(L1=L)と第2エレメント部13bとの長さ(L2=L)によって決定される。
図10はエレメント長Lとアンテナ13によって反射される電波の周波数との関係を表すグラフである。
図10に示すように、エレメント長Lが長くなるほど、アンテナ13によって反射される電波の周波数は低くなる。逆に、エレメント長Lが短くなるほど、アンテナ13によって反射される電波の周波数は高くなる。
一方、反射される電波の周波数は幅L3と大きく相関しない。すなわち、反射される電波の周波数は、主として、エレメント長Lによって決定される。従って、図10に示すようなエレメント長Lと選択周波数との関係に基づいて、アンテナ13により反射させたい電波の周波数(特定周波数)からエレメント長Lを算出決定することができる。例えば、周波数5GHzの電波を遮蔽させる電波遮蔽体1を作成する場合は、図10より、エレメント長Lを約6mmにすればよいことがわかる。
また、例えば、第1エレメント部13aの長さ(L1)を固定し、第2エレメント部13bの長さ(L2)を調整することにより特定周波数を調整することも可能である。具体的には、第2エレメント部13bの長さ(L2)を長くすることにより特定周波数を低くすることができる。また、第2エレメント部13bの長さ(L2)を短くすることにより特定周波数を高くすることが可能である。
尚、アンテナ13の厚さは10μm以上20μm以下であることが好ましい。アンテナ13の厚さが10μmより小さいとアンテナ13の導電性が低下する傾向にある。アンテナ13の厚さが20μmより大きいと、アンテナ13の形成性が低下する傾向にある。
以上、本参考形態に係る電波遮蔽体1について詳細に説明してきたが、電波遮蔽体1の形状寸法は何ら制限されるものではない。電波遮蔽体1は一辺の長さが数ミリメートル角の小さなものであっても、一辺が数メートル、又はそれ以上の大きなものであってもよい。
また、電波遮蔽体1は、平面視において、三角形、四辺形(長方形、正方形)、多角形、円形、楕円形等の任意の形状のものであってもよい。
また、電波遮蔽体1の単位面積あたりに含まれるアンテナ13の個数も何ら限定されるものではない。電波遮蔽体1の単位面積あたりに含まれるアンテナ13の個数は、電波遮蔽体1の用途等により適宜変更することができる。電波遮蔽体1の単位面積あたりに含まれるアンテナ13の数量を増やすことにより高い電波遮蔽性を実現することができる。
また、本発明において、反射層12を構成するアンテナの寸法等は特に限定されるものではなく、ここで説明するアンテナ13は単なる例示である
以下、本参考形態の具体例として、反射層12の構成が異なる種々の電波遮蔽体について説明する。
参考例1)
図11は本参考例1における反射層12aの平面図である。
図12は反射層12aの一部分を拡大した平面図である。
参考例1では、反射層12は、複数のアンテナ13が、所定間隔でマトリクス状に配列された複数のアンテナ集合体15を構成するように配列されている。具体的には、複数のアンテナ13は、各々、第2エレメント部13b同士が対向するように配設された一対からなる複数のアンテナユニット14を構成しており、さらに、その複数のアンテナユニット14は、第2エレメント部13b同士が対向するように配設されて二次元に連続展開した六角形状の複数のアンテナ集合体15を構成している。すなわち、各アンテナ集合体15は、第2エレメント部13b同士を対向させて環状に配置された3つのアンテナユニット14からなる。言い換えれば、アンテナ集合体15は、第2エレメント部13b同士を対向させて環状に配置された6つのアンテナ13からなる。
参考例1のように、特に第2エレメント部13bを緊密に対向させたような場合に電波反射液状材料の滲みや意図せぬ電波反射液状材料の流動が生じると、対向する第2エレメント部13b同士がつながってしまう虞がある。第2エレメント部13b同士がつながってしまうと、所望の電波遮蔽特性(電波遮蔽率及び周波数選択性)が得られなくなってしまう。このため、隣接は位置されたアンテナ13の第2エレメント部13b同士を対向して(さらには緊密に対向して)配置するような場合は、特にコーティング膜11を設けることが有効である。
参考例1では、アンテナ集合体15を構成する18本の第2エレメント部13bのうち12本の第2エレメント部13bが相互に略平行に対向するように設けられている。このように、比較的多くの第2エレメント部13b同士が対向するようにアンテナ13を配置構成することによって、アンテナ13の特定周波数の電波に対する電波反射率(電波遮蔽率)をより向上することができる。従って、特定周波数の電波に対する高い電波遮蔽率を有する電波遮蔽体を実現することができる。
尚、対向する第2エレメント部13b問の距離(X1)を短くするほどアンテナの電波反射率(電波遮蔽体の電波遮蔽率)が高くなる。具体的には、対向する第2エレメント部13b間の距離(X1)(図12参照)が0.4mm以上3mm以下であることが好ましい。より好ましい範囲は0.6mm以上1mm以下である。距離Xを0.4mmより短くすると、対向する第2エレメント部13b同士が不所望に接触する虞がある。一方、距離Xが3mmより長いと電波遮蔽率が低下する傾向にある。
また、種々の入射角で入射する電波に対して一定した電波遮蔽性を実現する観点から、アンテナ集合体15は六角形状(好ましくは略正六角形状)であることが好ましい。従って、第1エレメント部13aと第2エレメント部13bとが直角をなしていることが好ましい。また、第2エレメント部13bがその中心において第1エレメント部13aと結合していることが好ましい。
参考例2)
図13は本参考例2における反射層12bの平面図である。
参考例2では、アンテナ集合体15がさらに第2エレメント部13b同士が対向するように(所謂ハニカム状に)配置されている。このため、参考例2においては、ほぼすべての第2エレメント部13b同士が対向している。このように、アンテナ13を配置することによって、参考例1よりもさらに、相互に対向するように設けられた第2エレメント部13bを多くすることができる。このため、さらに高い電波遮蔽率を有する電波遮蔽体を実現することができる。
参考例2のようなアンテナ配列の場合に、電波反射液状材料の滲みや意図せぬ電波反射液状材料の流動が生じて対向する第2エレメント部13b同士が接触してしまうと、結果として反射層12は周波数選択性がほとんどないものとなってしまう虞がある。このため、参考例2におけるアンテナ配列の場合にもコーティング膜11は非常に有効である。
参考例3)
図14は本参考例3における反射層12cの平面図である。
上記参考形態及び参考例1、2では、反射層は1種類のアンテナのみにより構成されているのに対して、本参考例3では、図14に示すように、反射層12cは複数種類のアンテナにより構成されている。具体的には、反射層12cは、比較的大きな複数のアンテナ16と、比較的小さな複数のアンテナ17とにより構成されている。アンテナ16及びアンテナ17のそれぞれは、所謂T−Y型アンテナである。
複数のアンテナ16及び複数のアンテナ17は、交番状に、且つ相互に干渉しないようにマトリクス状に配置されている。アンテナ16とアンテナ17とは相互に相似形であってもよく、また、非相似形であってもよい。さらに、反射層12cはアンテナ16及びアンテナ17以外のアンテナをさらに含むものであってもよい。
比較的小さなアンテナ16と比較的大きなアンテナ17とは、相互に異なる周波数選択性を有する。すなわち、反射する電波の周波数が相互に異なるものである。このため、本参考例3によれば、相互に周波数が異なる2種の電波を選択的に遮蔽することができる電波遮蔽体を実現することができる。
参考例3に係る電波遮蔽体は、例えば、無線LANでは、2.4GHz帯の周波数の電波と、5.2GHz帯の周波数の電波との2種の周波数の電波が使用されている。このように無線LANを使用する環境等といった2種の周波数の電波を使用するような環境に特に有用である。
また、3種類以上の周波数の電波が使用されるような環境においては、相互に大きさの異なる3種類以上のアンテナにより反射層12cを構成してもよい。
実施例1
図15は、本発明の実施例1における反射層12dの平面図である。
実施例1では、複数のアンテナ16は、変形例2における複数のアンテナ13と同様に、各々、第2エレメント部16b同士が対向するように配設された一対からなる複数のアンテナユニット18を構成しており、さらに、その複数のアンテナユニット18は、第2エレメント部16b同士が対向するように配設されて二次元に連続展開した六角形状の複数のアンテナ集合体19を構成している。すなわち、各アンテナ集合体19は、第2エレメント部16b同士を対向させて環状に配置された3つのアンテナユニット18からなる。言い換えれば、アンテナ集合体19は、第2エレメント部16b同士を対向させて環状に配置された6つのアンテナ13からなる。そして、アンテナ集合体19がさらに第2エレメント部13b同士が対向するように(所謂ハニカム状に)配置されている。
一方、複数のアンテナ17は、変形例1における複数のアンテナ13と同様に、各々、第2エレメント部17b同士が対向するように配設された一対からなる複数のアンテナユニット20を構成しており、さらに、その複数のアンテナユニット20は、第2エレメント部17b同士が対向するように配設されて二次元に連続展開した六角形状の複数のアンテナ集合体21を構成している。そして、各アンテナ集合体21はアンテナ集合体19により包囲されるように配置されている。このような配列によれば、アンテナ16の第2エレメント部16b同士、アンテナ17の第2エレメント部17b同士をそれぞれ高い確率で対向させて、且つ両アンテナ16及び17をほぼ同様の密度で配置することができる。従って、アンテナ16が反射する電波及びアンテナ17が反射する電波の両方を、より高い周波数選択性で、且つより高い遮蔽率で遮蔽することができる。
実施例1の場合にも、上記参考例1や参考例2の場合と同様に、電波反射液状材料の滲みや意図せぬ電波反射液状材料の流動が生じると、対向する第2エレメント部13b同士が接触してしまい所望の電波遮蔽特性が得られなくなる虞があるため、コーティング膜を形成しておくことが有効である。
実施例1では、第2エレメント部16b、17bの長さが比較的短いことが好ましい。そうすることによって、アンテナ16とアンテナ17との接触を抑制することができる。従って、アンテナ集合体19に包囲されるアンテナ集合体21を構成するアンテナ17の寸法自由度をより大きくすることができる。その結果、例えば比較的周波数の近い2種の電波を選択的に遮蔽可能な電波遮蔽体が実現可能となる。
実施例2
図16は、本発明の実施例2における反射層12eの平面図である。
実施例2は上記実施例1のさらなる変形例である。本実施例2では、アンテナ集合体19とアンテナ集合体21とは、相互に異なる対称軸(詳細には、アンテナ16、17の配列方向に延びる線対称軸)を有するように、相互に傾斜するように配置されている。
アンテナ集合体19によりアンテナ集合体21を包囲させるためには、アンテナ集合体21を構成するアンテナ17の寸法を、アンテナ集合体19を構成するアンテナ16の寸法より小さくする必要がある。実施例1に示すように、アンテナ集合体19とアンテナ集合体19とを傾斜させることなく配置させた場合、アンテナ16とアンテナ17とが相互に干渉しないようにアンテナ17をアンテナ16に対して非常に小さくしなければならず、アンテナ16とアンテナ17との設計自由度が低くなる。
それに対して、本実施例2に示すように、アンテナ集合体19とアンテナ集合体21とを傾斜(例えば図16では、θ=10°)させて配列した場合は、相互に対向する第2エレメント部16bと、相互に対向する第2エレメント部17bとの相対位置がずれる。このため、本実施例2では、実施例1に示す場合と比較して、アンテナ16に対するアンテナ17の相対大きさを比較的大きくすることができる。従って、アンテナ16とアンテナ17との形状寸法の設計自由度を広げることができる。この結果、周波数の近い(第1周波数との第2周波数との比(第1周波数<第2周波数)が0.45以上)2波に対する電波遮蔽が可能となる。
参考例4
参考例4では、特定の周波数帯域の電波を選択的に遮蔽可能なように、それぞれ異なる特定の周波数の電波を選択的に反射させる複数種類のアンテナにより反射層を構成した例について説明する。具体的には、3種類のアンテナ22a、22b、22cにより反射層12fを構成した例について説明する。
尚、「周波数帯域」とは比帯域が10%を超える周波数の領域のことをいう。また、「特定の周波数帯域の電波を選択的に遮蔽する」電波遮蔽体とは、10dBの比帯域(好ましくは20dBの比帯域、さらに好ましくは30dBの比帯域)が10%を超える電波遮蔽体のことをいう。それに対して、「特定の周波数の電波を選択的に遮蔽する」電波遮蔽体とは、10dBの比帯域が10%以下である電波遮蔽体のことをいう。尚、10dBの比帯域は、10dB以上遮蔽される電波の周波数の最大値をFmaxとし、10dB以上遮蔽される電波の周波数の最小値をFminとした場合、2(Fmax−Fmin)/(Fmax+Fmin)で表される。
以下、図17を参照しながら本参考例4における反射層12fの構成について詳細に説明する。
図17は本参考例4における反射層12fの平面図である。
反射層12fは、相互に異なる特定の周波数の電波を選択的に反射させる複数種類のアンテナ22、具体的には、第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cの3種類のアンテナによって構成されている。第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cは、それぞれの電波反射スペクトルピークが相互に独立していないものである。言い換えれば、それぞれの電波反射スペクトルピークが連続しているものである。このため、本参考例4に係る反射層12fは所定の幅を持った周波数帯域(例えば、815MHz以上925MHz以下の周波数帯域)の電波を選択的に反射させることができる。例えば、反射層12fは図18で示されるような電波遮蔽特性(電波の透過減衰特性)を有する。電波反射スペクトルピークのより高い連続性を実現する観点から、反射層12fに含まれる各アンテナ22の寸法は、アンテナ22のうち基準となる種類のアンテナ22の寸法の±15%(好ましくは±10%、より好ましくは±5%)以内であることが好ましい。
図18は反射層12fの電波遮蔽量(電波の透過減衰量)と周波数との相関を例示するグラフである。
図18に示すように、第1アンテナ22aのスペクトルピークP2と、第2アンテナ22bのスペクトルピークP3と、第3アンテナ22cのスペクトルピークP1とは相互に独立しておらず、連続している。すなわち、最も大きなピークであるP1のベースラインBLからの深さH1に対する、谷部のベースラインBLからの深さH2との比が50%以下(3dB以上)である。そして、反射層12fによれば、ピークP1〜P3の間の周波数帯域の全域の電波が10dB以上という高い遮蔽率で遮蔽(反射)される。また、10dBの比帯域が10%よりも大きいことが好ましい。
尚、「電波反射スペクトルピークが相互に独立していない(連続している)」とは、電波遮蔽体の有する電波反射(遮蔽)スペクトルのうち最も大きなスペクトルの山部(ピーク)の電波反射(遮蔽)率に対するスペクトルピーク間の谷部における最小の電波反射(遮蔽)率の比が50%より大きい(最も大きなスペクトルの山部(ピーク)の電波反射(遮蔽)率と谷部における最小の電波反射(遮蔽)率との差が3dBより小さい)ことをいう。一方、「電波反射スペクトルピークが相互に独立している(連続していない)」とは、電波遮蔽体の有する電波遮蔽スペクトル(電波反射スペクトル)のうち最も大きなスペクトルの山部(ピーク)の電波反射(遮蔽)率に対するスペクトルピーク間の谷部における最小の電波反射(遮蔽)率の比が50%以下(最も大きなスペクトルの山部(ピーク)の電波反射(遮蔽)率と谷部における最小の電波反射(遮蔽)率との差が3dB以上)であることをいう。
参考例4では、第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cのそれぞれは、参考形態において説明した所謂T−Y型アンテナである。しかし、第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cは、相互に相似形のアンテナであってもよい。
次に、本参考例4におけるアンテナ22の配置について、図17を参照しながら詳細に説明する。
図17に示すように、反射層12fには、複数の第1アンテナ22a、複数の第2アンテナ22b、及び複数の第3アンテナ22cが、それぞれ第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cが一方向にこの順で交番状に配列されてなる複数のアンテナ列23を構成するように二次元配列されている。言い換えれば、反射層12fは、それぞれ第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cが一方向にこの順で交番状に配列された複数のアンテナ列23が配置されてなるものである。
反射層12fにおいて、各第1アンテナ22aはその第1アンテナ22aが属するアンテナ列23の隣のアンテナ列23に属する第2アンテナ22b及び第3アンテナ22cに隣接している。同様に、各第2アンテナ22bはその第2アンテナ22bが属するアンテナ列23の隣のアンテナ列23に属する第1アンテナ22a及び第3アンテナ22cに隣接している。各第3アンテナ22cはその第3アンテナ22cが属するアンテナ列23の隣のアンテナ列23に属する第2アンテナ22b及び第1アンテナ22aに隣接している。言い換えれば、第1アンテナ22aと、その第1アンテナ22aが属するアンテナ列23の両側に位置するアンテナ列23に属する、その第1アンテナ22aに隣接する第1アンテナ22aとのアンテナ中心が三角形(好ましくは正三角形)を構成するように配置されている。且つ、第2アンテナ22bと、その第2アンテナ22bが属するアンテナ列23の両側に位置するアンテナ列23に属する、その第2アンテナ22bに隣接する第2アンテナ22bとのアンテナ中心が三角形(好ましくは正三角形)を構成するように配置されている。且つ、第3アンテナ22cと、その第3アンテナ22cが属するアンテナ列23の両側に位置するアンテナ列23に属する、その第3アンテナ22cに隣接する第3アンテナ22cとのアンテナ中心が三角形(好ましくは正三角形)を構成するように配置されている。
このような配置にすることによって、例えば、第1アンテナ22aの第2エレメント部が隣のアンテナ列23に属する第2アンテナ22bと第3アンテナ22cとの間に入り込むように、複数のアンテナ列23を行方向に密に配列することが可能となる。言い換えれば、図17に示すように、第2アンテナ22bが配置された領域R内に隣接するアンテナ22の第2エレメント部が入り込むような態様で密にアンテナ22を配置することが可能となる。よって、単位面積あたりにより多くのアンテナ22a、22b、22cを密に配置することができる。
ここで、電波の遮蔽率は単位面積あたりのアンテナ22の数量と相関し、単位面積あたりのアンテナ22の数量が増加すると電波の遮蔽率も増加するため、本参考例4におけるアンテナ22の配置によれば高い電波遮蔽率を実現することが可能となる。また、第1アンテナ22a、第2アンテナ22b、及び第3アンテナ22cの単位面積あたりに含まれる個数を略同一にすることができるため、周波数帯域における電波遮蔽ムラを抑制することができる。尚、より単位面積あたりのアンテナ22の数量を多くする観点から、第2エレメント部は第1エレメント部よりも短い方が好ましい(L2>L1)。
また、本参考例4におけるアンテナ22の配列では、複数のアンテナ22が第2エレメント部同士が平行に対向しないように配列されている。このため、アンテナ22の周波数選択性を比較的低く保つことができる。言い換えれば、アンテナ22の比帯域を比較的広く保つことができる。従って、特定の周波数帯域全域の電波に対する偏りの少ない良好な電波遮蔽率を実現することができる。
参考例4におけるアンテナ配列の場合、隣接して配置されたアンテナ22の第2エレメント部は対向していない。このため、隣接して配置されたアンテナ22の第2エレメント部13b同士が接触することはあまり考えられない。しかしながら、高い電波遮蔽特性を実現すべく、アンテナ22を密に配列して単位面積当たりに含まれるアンテナ22の数量を多くしたような場合には特に、第1エレメント部と隣接するアンテナの第2エレメント部とが接触してしまい、所望の電波遮蔽特性が得られなくなる虞がある。また、本参考例4における反射層12fは特定の周波数帯域の電波を反射させるものであり、上記参考例1等に記載された反射層よりは周波数選択性が低いものであるものの、やはり第1エレメント部の長さにばらつきが生じた場合や、第2エレメント部の長さにばらつきが生じた場合には所望の周波数選択性が得られなくなる。従って、本参考例4のようなアンテナ配列の場合であってもコーティング膜11を設けておくことが効果的である。
(参考例5)
図13にその構成が表された電波遮蔽体1と同様の形態を有する電波遮蔽体を作製し参考例5とした。具体的には、まず、東洋染化社製#0717−CU(ベージュ)からなる生地(基材)表面をウレタン樹脂によりロールコーター法を用いてコーティングした。
次に、ポリエステル樹脂中に銀微粒子が63wt%で分散混入させた銀ペーストを用いて、ウレタン樹脂にてコーティングした生地表面に、スクリーン印刷法によりアンテナを作製した。作製されたアンテナには、銀ペーストの滲みはほとんど視認されなかった。尚、第1エレメント部及び第2エレメント部の線幅は1.58mm、第1エレメント部の長さを12.94mm、第2エレメント部の長さを9.32mmとした。
得られた電波遮蔽体の透過減衰量を、アジレント社製ネットワークアナライザを用いて測定した。
比較例として、ウレタン樹脂によるコーティング膜を形成しないこと以外は上記参考例5と同様の工程により電波遮蔽体を作製し、同様に、透過減衰量を測定した。尚、比較例では、作製されたアンテナに、銀ペーストの滲みが視認された。
19は、参考例5に係る電波遮蔽体及び比較例に係る電波遮蔽体の透過減衰量を表すグラフである。
19に示すように、参考例5に係る電波遮蔽体では、2.4GHz付近に強いピークが観測された。このことより、参考例5に係る電波遮蔽体は、比較的高い周波数選択性を有するものであることがわかった。それに対して、比較例に係る電波遮蔽体に関しては、2.4GHz付近で若干透過減衰量が大きくなっているものの、ピークらしいピークは観測されなかった。このことより、比較例に係る電波遮蔽体は、ほとんど周波数選択性を有さないものであることがわかった。
以上の結果より、アンテナの形成に先立って生地の表面に樹脂コーティングを施しておくことによって、銀ペーストの滲みを抑制することができ、周波数選択性の高い電波遮蔽体を作製できることがわかった。
以上説明したように、本発明に係る電波遮蔽体は、特定周波数の電波に対する高い電波遮蔽性を有し、壁紙、間仕切り(パーティション)、布(ロールスクリーン)、窓ガラス、外壁パネル、屋根板、天井板、内壁パネル、床板、電波遮蔽体等として有用である。
電波遮蔽体1の構造を表す図である。 電波遮蔽体1の平面図である。 アンテナ13の平面形状を表す平面図である。 織布により構成した基材10の一部を拡大した模式図である。 壁30に電波遮蔽体1の基材10側を粘着させた場合の断面図である。 電波遮蔽体1の基材10側に粘着剤31及び保護膜32が形成され、トイレットペーパー状にロールされた電波遮蔽体1の模式図である。 壁30に電波遮蔽体1の反射層12側を粘着させた場合の断面図である。 電波遮蔽体1の反射層12側に粘着剤31及び保護膜32が形成され、トイレットペーパー状にロールされた電波遮蔽体1の模式図である。 電波の周波数と、電波遮蔽体1を透過した際の電波の透過減衰量との関係を表すグラフである。 エレメント長Lとアンテナ13によって反射される電波の周波数との関係を表すグラフである。 参考例1における反射層12aの平面図である。 反射層12aの一部分を拡大した平面図である。 参考例2における反射層12bの平面図である。 参考例3における反射層12cの平面図である。 実施例1における反射層12dの平面図である。 実施例2における反射層12eの平面図である。 参考例4における反射層12fの平面図である。 反射層12fの電波遮蔽量(電波の透過減衰量)と周波数との相関を例示するグラフである。 参考例5及び比較例に係る電波遮蔽体の透過減衰量を表すグラフである。
符号の説明
1 電波遮蔽体
10 基材
10a 基材表面
11 コーティング膜
12 反射層
3 アンテナ(電波反射アンテナ)
16 アンテナ(大アンテナ)
17 アンテナ(小アンテナ)
13a 第1エレメント部
13b、16b、17b 第2エレメント部
4 アンテナユニット
18 アンテナユニット(大アンテナユニット)
20 アンテナユニット(小アンテナユニット)
5 アンテナ集合体
19 アンテナ集合体(大アンテナ集合体)
21 アンテナ集合体(小アンテナ集合体)
30 壁
31 粘着剤
32 保護膜
40、41 繊維
42 微細孔
43 凹部
44 凸部

Claims (3)

  1. 表面に微細孔及び/又は凹凸部を有する基材と、上記基材の表面を被覆するコーティング膜と、上記コーティング膜上に、電波を反射させる材料を含有してなる液状材料を用いてスクリーン印刷により形成された複数の電波反射アンテナを備えた電波遮蔽体であって、
    上記各電波反射アンテナは、各々、アンテナ中心から相互に120°の角度をなして放射状に略同一長さでもって延びる3本の線分状の第1エレメント部と、該各第1エレメント部の外側端に結合された線分状の第2エレメント部とを有し、特定の周波数の電波を反射させるものであり、
    上記複数の電波反射アンテナは、各々、反射する電波の周波数が互いに異なる大小2種類の電波反射アンテナからなり、
    上記複数の大アンテナは、
    各々、一対の大アンテナが第2エレメント部同士を対向させるように配置されてなる複数の大アンテナユニットを形成し、かつ、各々、3つの上記アンテナユニットが第2エレメント部同士を対向させつつ略六角形状に並ぶように配置されてなる複数の大アンテナ集合体を形成し、かつ、上記複数の大アンテナ集合体が第2エレメント部同士を対向させつつハニカム状に並ぶように配置され、
    上記複数の小アンテナは、
    各々、一対の小アンテナが第2エレメント部同士を対向させるように配置されてなる複数の小アンテナユニットを形成し、かつ、各々、3つの上記小アンテナユニットが第2エレメント部同士を対向させつつ略六角形状に並ぶように配置されてなる複数の小アンテナ集合体を形成し、かつ、上記各小アンテナ集合体がそれぞれ上記各大アンテナ集合体毎に該大アンテナ集合体に囲まれるように配置されていることを特徴とする電波遮蔽体。
  2. 請求項1に記載された電波遮蔽体において、
    小アンテナ集合体は、該小アンテナ集合体の第1エレメント部及び第2エレメント部が大アンテナ集合体の第2エレメント部に接触しないように該大アンテナ集合体に対しずれて配置されている電波遮蔽体。
  3. 請求項1に記載された電波遮蔽体を製造するための方法であって、
    上記基材の表面をコーティング膜で被覆した後に、電波を反射させる材料で上記複数の電波反射アンテナを形成することを特徴とする電波遮蔽体の製造方法
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