JP4170907B2 - インクジェット記録用ヘッド、インクカートリッジ及び記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用ヘッド、インクカートリッジ及び記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録用ヘッド、インクカートリッジ及び記録装置に関し、特に、インクの特性変化を防止する対策に係るものである。
従来より、インクが入ったインクカートリッジ、インクを記録紙に吐出するインクジェットヘッド及び記録装置が知られている。この種の記録装置では、インクカートリッジ、インクジェットヘッドにインクを導くためのチューブ、及びインクジェットヘッド内で使用される接着剤等のインクが接する部材を樹脂、ゴム等で構成するのが一般的である。
これら樹脂、ゴム等には、信頼性及び加工性を向上させるために熱安定剤、安定化助剤、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤等を添加している。例えば、熱安定剤としてBa/Zn系金属せっけん、ステアリン酸鉛、有機モノメチルスズ等の金属せっけん系、鉛系、有機スズ系がある。安定化助剤として、例えばトリアルキルホスファイト、エポキシ化大豆油、アセチルアセトン等のホスファイト、エポキシ化合物、β-ジケトンがある。可塑剤として、例えばフタル酸ジブチル、アジピン酸2エチルヘキシル、塩素化パラフィン(塩素化率50%)、エポキシ化大豆油等の脂肪族二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル系、エポキシ系がある。酸化防止剤として、例えば2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネート、トリスノニルフェニルホスファイト等のフェノール系、イオウ系、リン酸系がある。光安定剤として、例えば紫外線吸収剤とヒンダードアミン系とがある。紫外線吸収剤として、例えば2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系がある。ヒンダードアミン系光安定剤として、例えばビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケイト等がある。滑剤として、例えばアルキルナフテン炭化水素、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸Ca、ステアリン酸ブチル等の炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アルコール系、脂肪族アマイド系、金属せっけん系、エステル系がある。基本的に上記添加剤を添加しないと、所望の特性を維持する事は難しくなる。
また、接着剤についても、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂等があるが、これら樹脂についても上記樹脂、ゴム同様に熱安定性、酸化防止剤、光安定性、耐薬品性等を得るために添加剤を加えている。
一方、インクジェット記録用インクとして、色材としての水溶性染料と、保湿剤と、浸透剤と、水とを含有したものがよく知られている。そして、インク中に耐水剤として、加水分解性のシラン化合物のような、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質を含有させることにより、記録媒体上の画像の耐水性を向上させることが提案されている(特許文献1及び2)。このインクでは、インク滴が記録媒体に付着した後、そのインク滴中の水が蒸発したり記録媒体内に浸透したりしたときに、上記水溶性物質が縮重合反応を行う。そして、この縮重合反応した水溶性物質は、染料分子の周りでいわゆるネットワーク(網目構造)を形成する。その結果、記録媒体上の画像が水に濡れても、染料分子は上記ネットワークの外に出ていきにくいため、水中に染み出しにくくなり、画像の耐水性が向上する。
特開平11‐293167号公報 特開平10‐212439号公報
しかしながら、従来のものでは、インクがインクカートリッジ等を構成する樹脂、ゴム等の部材に接触して流動するために、温度変化や経時変化によりこれら部材中の成分がインクに溶出することがあった。そして、この溶出成分がインク中の成分と化学反応を起こし、インク中に不純物を作ったり、インクの特性を変化させたりするという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、インクジェット記録用ヘッド、インクカートリッジ及び記録装置において、インクが接する部位に用いられる材料に添加された添加剤の含有率を特定することで、インクの特性が変化するのを防止することを目的とするものである。
本願発明者は、鋭意研究の結果、インクが接する樹脂、ゴム等からなる材料に所定割合以上の添加物が含有されていると、この材料中の成分が溶出することによりインク中に水素イオンが生じ、この水素イオンの作用によってインクがゲル化状態になってしまうことを見出した。つまり、図5に示すように、例えばインクはシラン化合物のアミノ基と染料の親水性を示すアニオン基との相互作用によって、染料のアニオン基のイオン化が抑制されており、耐水性が向上されると推測される。ところが、図6に示すように、インクが接した樹脂、ゴム等の材料から溶出した成分によりインク中に水素イオンが生じることがあり、この水素イオンはシラン化合物のアミノ基に吸着すると考えられる。そして、水素イオン濃度が所定の濃度以上になると、シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基との相互作用が強められ、シラン化合物と染料との結合が強くなって凝集し、これにより、インクがゲル化状態になると推測される。
特に、上記インクはアルカリ性であるために、インクが接する樹脂、ゴム等の材料から水素イオンを生じやすい成分が溶出され易いと推察される。
そこで、上記の目的を達成するため、本発明は、インクが接する部材に添加された添加剤の含有率を所定範囲内に特定することにより、インクがゲル化状態になるのを防止するようにしたものである。
具体的に、本発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクジェット記録用ヘッドを前提とする。
そして、上記前提のインクジェット記録用ヘッドにおいて、上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられている。
この場合、インクが接する部位の少なくとも一部に用いられるゴムまたは樹脂から溶出した成分によってインク中に水素イオンが生じるが、上記ゴムまたは樹脂に含有される酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率が質量百分率で0.1%以下に抑えられているので、インクの水素イオン濃度が所定範囲内に抑えられる。したがって、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、上記酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上とするのが好ましい。
この場合には、上記ゴムまたは樹脂に0.001%以上の添加剤を含有することで、このゴムまたは樹脂の例えば熱安定性、光安定性、成型性等を確保することができる。
また、水溶性物質は、加水分解性シラン化合物とするのがよい。
この場合には、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、加水分解性シラン化合物と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、色材は、アニオン基を有する染料であり、水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であるのが好ましい。
この場合には、加水分解性シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基とが弱く相互作用している。しかしながら、インクが接する部位の少なくとも一部の部位のゴムまたは樹脂から溶出した成分によって生ずる水素イオンの濃度が所定範囲内に抑えられるために、上記相互作用が強められる程の水素イオンがアミノ基に吸着しにくく、インクはゲル化しない。
本発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクカートリッジを前提とする。
そして、上記前提のインクカートリッジにおいて、上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられている。
この場合には、インクが接する部位の少なくとも一部に用いられるゴムまたは樹脂から溶出した成分によってインク中に水素イオンが生じるが、上記ゴムまたは樹脂に含有される酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率が質量百分率で0.1%以下に抑えられているので、インクの水素イオン濃度が所定範囲内に抑えられる。したがって、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、上記酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上とするのが好ましい。
この場合には、上記ゴムまたは樹脂に添加剤が含有されることで、このゴムまたは樹脂の例えば熱安定性、光安定性、成型性等を確保することができる。
また、水溶性物質は、加水分解性シラン化合物とするのがよい。
この場合には、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、加水分解性シラン化合物と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、色材は、アニオン基を有する染料であり、水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であるのが好ましい。
この場合には、加水分解性シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基とが弱く相互作用している。しかしながら、インクが接する部位の少なくとも一部の部位のゴムまたは樹脂から溶出した成分によって生ずる水素イオンの濃度が所定範囲内に抑えられるために、上記相互作用が強められる程の水素イオンがアミノ基に吸着しにくく、インクはゲル化しない。
本発明では、色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられる記録装置を前提とする。
そして、上記前提の記録装置において、上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられている。
この場合には、インクが接する部位の少なくとも一部に用いられるゴムまたは樹脂から溶出した成分によってインク中に水素イオンが生じるが、上記ゴムまたは樹脂に含有される酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率が質量百分率で0.1%以下に抑えられているので、インクの水素イオン濃度が所定範囲内に抑えられる。したがって、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、上記酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上とするのが好ましい。
この場合には、上記ゴムまたは樹脂に添加剤が含有されることで、このゴムまたは樹脂の例えば熱安定性、光安定性、成型性等を確保することができる。
また、水溶性物質は、加水分解性シラン化合物とするのがよい。
この場合には、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、加水分解性シラン化合物と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、色材は、アニオン基を有する染料であり、水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であるのが好ましい。
この場合には、加水分解性シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基とが弱く相互作用している。しかしながら、インクが接する部位の少なくとも一部の部位のゴムまたは樹脂から溶出した成分によって生ずる水素イオンの濃度が所定範囲内に抑えられるために、上記相互作用が強められる程の水素イオンがアミノ基に吸着しにくく、インクはゲル化しない。
以上説明したように、本発明によれば、次のような効果が得られる。
求項1〜4、8〜11及び15〜18の発明では、インクが接する部位の少なくとも一部に用いられるゴムまたは樹脂から溶出した成分によってインク中に水素イオンが生じるが、上記ゴムまたは樹脂に含有される酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤の含有率が質量百分率で0.1%以下に抑えられているので、インクの水素イオン濃度が所定範囲内に抑えられる。したがって、本発明によれば、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、水がない状態で縮重合反応する水溶性物質と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、請求項5、12及び19の発明によれば、上記ゴムまたは樹脂に0.001%以上の添加剤を含有することで、このゴムまたは樹脂の例えば熱安定性、光安定性、成型性等を確保することができる。
また、請求項6、13及び20の発明によれば、水溶性物質が加水分解性シラン化合物であるので、インクが上記ゴムまたは樹脂に長期間接した状態であっても、加水分解性シラン化合物と色材との相互作用を強める程の水素イオンが吸着しにくく、インクはゲル化しない。
また、請求項7、14及び21の発明によれば、加水分解性シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基とが弱く相互作用するが、インクが接する部位の少なくとも一部の部位のゴムまたは樹脂から溶出した成分によって生ずる水素イオンの濃度が所定範囲内に抑えられるために、上記相互作用が強められる程の水素イオンがアミノ基に吸着しにくく、インクはゲル化しない。
本発明を実施するための最良の形態を図1以下の図面により説明する。図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録用インクを備えたインクジェット式記録装置Aを概略的に示している。この記録装置Aは、上面に上記インクを有する樹脂製のインクカートリッジ35が装着されかつ該インクを後述の如く記録媒体としての記録紙41に吐出するインクジェットヘッド1を備えている。インクジェットヘッド1はキャリッジ31に支持固定され、このキャリッジ31には、図示を省略するキャリッジモータが設けられ、このキャリッジモータにより上記インクジェットヘッド1及びキャリッジ31が主走査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャリッジ軸32にガイドされてその方向に往復動するようになっている。このキャリッジ31、キャリッジ軸32及びキャリッジモータにより、インクジェットヘッド1と記録紙41とを主走査方向に相対移動させる相対移動手段が構成されている。
上記記録紙41は、図外の搬送モータによって回転駆動される2つの搬送ローラ42,42に挟まれていて、上記搬送モータ及び各搬送ローラ42により、上記インクジェットヘッド1の下側において上記主走査方向と垂直な副走査方向(図1及び図2に示すY方向)に搬送されるようになっている。この搬送モータ及び各搬送ローラ42により、インクジェットヘッド1と記録紙41とを副走査方向に相対移動させる相対移動手段が構成されている。
上記インクジェットヘッド1は、図2〜図4に示すように、インクを供給するための供給口3a及びインクを吐出するための吐出口3bを有する複数の圧力室4が形成されたヘッド本体2を備えている。ヘッド本体2の各圧力室4の側壁部は、約200μm厚の感光性ガラス製の圧力室部品6で構成され、各圧力室4の底壁部は、この圧力室部品6の下面に接着固定されかつ6枚のステンレス鋼薄板を積層してなるインク流路部品7で構成されている。
圧力室部品6には、各圧力室4を区画形成するための複数の開口3が形成されている。各開口3は、ヘッド本体2の上面に上記主走査方向に延びるように開口されていて、互いに上記副走査方向に略等間隔をあけた状態で並設されている。各開口3の全長は約1250μmに、幅は約130μmにそれぞれ設定されている。尚、各開口3の両端部は、略半円形状をなしている。
インク流路部品7内には、供給口3aをそれぞれ構成する複数のオリフィス8と、この各オリフィス8に連続しかつ上記副走査方向に延びる1つの供給用インク流路11と、吐出口3bにそれぞれ連続する複数の吐出用インク流路12とが形成されている。
各オリフィス8は、インク流路部品7を構成する6枚のステンレス鋼薄板のうちで板厚が他よりも小さい上から2番目のステンレス鋼薄板に形成されており、その径は約38μmに設定されている。また、供給用インク流路11は上記インクカートリッジ35と連通しており、このインクカートリッジ35から図外の樹脂製のチューブを介して供給用インク流路11内にインクが供給されるようになっている。
インク流路部品7の下面には、インク滴を記録紙41に向けて吐出するための複数のノズル14が形成されたステンレス鋼製のノズル板9が接着固定されている。このノズル板9の下面は、撥水膜9aで被覆されている。各ノズル14は、吐出用インク流路12とそれぞれ接続されていて、この吐出用インク流路12を介して圧力室4にそれぞれ連通されており、インクジェットヘッド1の下面において、上記副走査方向に列状に並ぶように設けられている。尚、各ノズル14は、ノズル径がノズル先端側に向かって小さくなるテーパ部と、該テーパ部のノズル先端側に設けられたストレート部とからなり、このストレート部のノズル径は約20μmに設定されている。
インクカートリッジ35、インクジェットヘッド1の供給用インク流路11にインクを導くためのチューブ及びインクジェットヘッド1内で使用される接着剤等のインクが接する部位の少なくとも一部には、水素イオン放出性の添加剤、即ちインクに溶出する成分によりインク中に水素イオンが生じる添加剤を含有する材料としての樹脂又はゴムが用いられている。そして、本発明の特徴として、上記材料に含有される添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上で且つ0.1%以下に調整されている。特にインクカートリッジ35については、インクジェットヘッド1及びチューブ等と比較して長期間インクと接するため、インクカートリッジ35に使われる材料については重要となる。尚、インクが接する部位の少なくとも一部に上記添加剤が含有される材料が用いられる構成としては、例えば、樹脂成形によりインクカートリッジ35を構成するものや、金属板により成形されたインクカートリッジ本体に樹脂コーティングすることによりインクカートリッジ35を構成するもの、あるいは一部に樹脂又はゴムからなる部材が使用されるもの等、どのような構成であってもよい。
ヘッド本体2の各開口3の上側には、圧電アクチュエータ21がそれぞれ設けられている。この各圧電アクチュエータ21は、ヘッド本体2の上面に接着固定された状態でヘッド本体2の各開口3を塞いでおり、当該開口3と共に圧力室4を構成するCr製振動板22を有している。この振動板22は、全ての圧電アクチュエータ21に共通の1つのものからなっていて、後述の全圧電素子23に共通の共通電極としての役割をも果たしている。
また、各圧電アクチュエータ21は、圧電素子23とPt製の個別電極24とを有している。圧電素子23は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなっており、振動板22の上側にCu製の中間層25を介してそれぞれ設けられている。そして、各圧電素子23は、振動板22の圧力室4と反対側面(上面)において圧力室4に対応する部分(開口3に対向する部分)に位置している。個別電極24は、振動板22と共に圧電素子23に電圧(駆動電圧)をそれぞれ印加するものである。
上記振動板22、各圧電素子23、各個別電極24及び各中間層25は、全て薄膜で形成されており、振動板22の厚みは約6μmに、各圧電素子23の厚みは8μm以下(例えば約3μm)に、各個別電極24の厚みは約0.2μmに、各中間層25の厚みは約3μmにそれぞれ設定されている。
各圧電アクチュエータ21は、その振動板22ないし各中間層25と、各個別電極24とを介して各圧電素子23に駆動電圧を印加し、振動板22の圧力室4に対応する部分を変形させる。これにより、圧力室4内のインクはノズル14から吐出される。すなわち、振動板22と個別電極24との間にパルス状の電圧を印加すると、そのパルス電圧の立ち上がりにより圧電素子23が圧電効果によってその厚み方向と垂直な幅方向に収縮するのに対し、振動板22、個別電極24及び中間層25は収縮しないので、いわゆるバイメタル効果により振動板22の圧力室4に対応する部分が圧力室4側へ凸状に撓んで変形する。この撓み変形により圧力室4内に圧力が生じ、この圧力で圧力室4内のインクが吐出口3b及び吐出用インク流路12を経由してノズル14よりインク滴として記録紙41へ吐出されて、該記録紙41上にドット状に付着することとなる。
そして、上記パルス電圧の立ち下がりにより圧電素子23が伸長して振動板22の圧力室4に対応する部分が元の状態に復帰し、このとき、圧力室4内には上記インクカートリッジ35より供給用インク流路11及び供給口3aを介してインクが充填される。尚、各圧電素子23に印加するパルス電圧としては、上記のように押し引きタイプのものでなくても、第1の電圧から該第1の電圧よりも低い第2の電圧まで立ち下がった後に上記第1の電圧まで立ち上がる引き押しタイプ等、他のものであってもよい。
上記各圧電素子23への駆動電圧の印加は、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向において記録紙41の一端から他端まで略一定速度で移動させているときに所定時間(例えば50μs程度:駆動周波数20kHz)毎に行われ(但し、インクジェットヘッド1が記録紙41においてインク滴を着弾させない箇所に達したときには電圧が印加されない)、このことで、記録紙41の所定位置にインク滴を着弾させる。そして、1走査分の記録が終了すると、搬送モータ及び各搬送ローラ42により記録紙41を副走査方向に所定量搬送し、再度、インクジェットヘッド1及びキャリッジ31を主走査方向に移動させながらインク滴を吐出させて、新たな1走査分の記録を行う。この動作を繰り返すことによって、記録紙41全体に所望の画像が形成される。
上記記録装置Aに用いるインクは、色材としての水溶性染料と、インクジェットヘッド1のノズル14等での乾きを抑制する保湿剤と、該インクの記録紙41への浸透性を高める浸透剤と、水と、この水がない状態で縮重合反応する水溶性物質としての加水分解性シラン化合物とを含有している。
上記水溶性染料には、アニオン基、即ちアニオン含有官能基を有する染料、例えば酸性染料や直接染料等が用いられている。なお、一般的に、水溶性の酸性染料や直接染料には親水性を与えるために、−SO3Mまたは−COOM(ただし、M=H,NH4,アルカリ金属等)が一つ以上含まれる。尚、上記インクは、色材として顔料を含有するようにしてもよい。
上記保湿剤には、グリセリン等の多価アルコールや、水溶性の窒素複素環化合物等を好適に用いることができる。
上記浸透剤には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のような、多価アルコールのモノアルキルエーテル等を好適に用いることができる。なお、多価アルコールのモノアルキルエーテルの含有量は、インク全体に対して、質量百分率で1〜50%であることが好ましい。これは、1%よりも少ないと、インクを記録紙41へ浸透させる効果が十分に得られない一方、50%よりも多いと、染料及びシラン化合物の水に対する溶解性が悪化するからである。
上記シラン化合物は、インクの耐水性を向上させる働きをするものである。すなわち、インクジェットヘッド1のノズル14から吐出されたインク滴が記録紙41に付着すると、そのインク滴中の水が蒸発したり記録紙41内に浸透したりすることにより、インク滴中のシラン化合物は縮重合反応を行い、染料分子の一部または全部を取り囲む。このことにより、記録紙41上の画像が水に濡れても、染料がその水中に染み出すのが防止される。
上記シラン化合物としては、例えば、アミノ基を有する有機基を含有するアルコキシシランとアミノ基を含有しないアルコキシシランとの加水分解反応物や、アミノ基を含有する加水分解性シランに有機モノエポキシ化合物を反応させた加水分解性シランと窒素原子を含有しない加水分解性シランとを加水分解することにより得られる有機ケイ素化合物、等を好適に用いることができる(例えば、特開平11‐293167号公報、特開平10‐212439号公報)。
したがって、上記の如く構成した実施形態に係る記録装置Aでは、インクが接する部位の少なくとも一部に用いられる樹脂又はゴムからなる材料の添加剤の含有率を0.1%以下に抑えるようにしたので、インクが長時間接した状態で保管されるような場合に上記材料からの成分溶出によりインク中に水素イオンが生じることがあり得る。しかし、このような場合であっても、インク中の水素イオン濃度が所定範囲内となるために、水素イオンが、シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基との相互作用を強める程には上記アミノ基に吸着しにくく、インクのゲル化を防止することができる。即ち、上記材料からの成分溶出によってインク中に水素イオンが生じるが、シラン化合物の水溶性が維持され、インクのゲル化が防止される。また、上記添加剤を0.001%以上含有することとしたので、上記樹脂又はゴムからなる材料の例えば熱安定性、光安定性、成型性等を確保することができる。
《実施例》
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
先ず、接液用のインクを2種類準備した。1種類目のインクは、組成割合が質量百分率で以下に示す通りの耐水インク(以下、耐水インクA)である。
純水 75%
C.I.アシッドブラック2 5%
有機ケイ素化合物(A) 5%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5%
グリセリン 10%
上記有機ケイ素化合物(A)は、反応容器に水120g(6.67モル)を入れ、この水に(CH3)2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3を0.2モルとCH3Si(OCH3)3を0.1モルとを混合したものを一滴ずつ滴下して、60℃で1時間反応させることにより合成した。
もう1種類のインクは、組成割合が質量百分率で以下に示す通りの耐水インク(以下、耐水インクB)である。
純水 75%
C.I.アシッドブラック2 5%
有機ケイ素化合物(B) 5%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5%
グリセリン 10%
上記有機ケイ素化合物(B)は、反応容器に水120g(6.67モル)を入れ、この水にH2NCH2CH2HNCH2CH2CH2Si(OCH3)3を0.2モルとSi(OCH3)4を0.1モルとを混合したものを一滴ずつ滴下して、60℃で1時間反応させることにより合成した。
表1〜表6に示すように、上記インクが接する構成部材の材料として、記録装置Aを構成する代表的な材料を5種類選択した。具体的には、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレン、ポリウレタンの5種類である。添加剤として、単体で酸性を示す脂肪酸系のステアリン酸、ケトン系のアセチルアセトン、アルカリ側で加水分解を起こす脂肪酸エステル系のステアリン酸ブチルを準備し、更に比較用として中性を示すアルコール系のステアリルアルコールを準備した。尚、添加剤として、特に反応性の高い添加剤を選んでいる。
実施例1〜6として、エチレンプロピレンゴムに1種類の添加剤(ステアリン酸、アセチルアセトン又はステアリン酸ブチル)を質量百分率で0.1%添加した試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸し、後述する接液試験を行った。
実施例7及び8として、エチレンプロピレンゴムにより添加剤を添加することなく試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
実施例9〜14として、エチレンプロピレンゴムに2種類の添加剤(ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルの何れか2種類)をそれぞれ質量百分率で0.05%ずつ添加した試料を作製した。つまり、これら実施例では、添加剤が合計して0.1%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
実施例15〜20として、ブチルゴムに上記同様に2種類の添加剤をそれぞれ質量百分率で0.05%ずつ添加した試料を作製した。つまり、これら実施例では、添加剤が合計して0.1%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
実施例21〜23として、ニトリルゴムに上記同様に2種類の添加剤をそれぞれ質量百分率で0.05%ずつ添加した試料を作製した。つまり、これら実施例では、添加剤が合計して0.1%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
実施例24〜26として、ポリスチレンに上記同様に2種類の添加剤をそれぞれ質量百分率で0.05%ずつ添加して試料を作製した。つまり、これら実施例では、添加剤が合計して0.1%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
実施例27〜29として、ポリウレタンに上記同様に2種類の添加剤をそれぞれ質量百分率で0.05%ずつ添加して試料を作製した。つまり、これら実施例では、添加剤が合計して0.1%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
Figure 0004170907
Figure 0004170907
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表4から表6に示すように、比較例1〜4として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリン酸を質量百分率で0.2〜1.0%添加して試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例5〜8として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてアセチルアセトンを質量百分率で0.2〜1.0%添加して試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例9〜12として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリン酸ブチルを質量百分率で0.2〜1.0%添加して試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例13として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.2%添加して試料を作製した。つまり、比較例13では、添加剤が合計して0.6%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
比較例14として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、比較例14では、添加剤が合計して0.3%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
比較例15〜17として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルの何れか2種類を、それぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、これら比較例では、添加剤が合計して0.2%含有されている。そして、この試料を耐水インクAに浸して接液試験を行った。
比較例18及び19として、ブチルゴムに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、これら比較例では、添加剤が合計して0.3%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例20及び21として、ニトリルゴムに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、これら比較例では、添加剤が合計して0.3%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例22及び23として、ポリスチレンに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、これら比較例では、添加剤が合計して0.3%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例24及び25として、ポリウレタンに添加剤としてステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルをそれぞれ質量百分率で0.1%添加して試料を作製した。つまり、これら比較例では、添加剤が合計して0.3%含有されている。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
比較例26〜28として、エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリルアルコールを質量百分率で0.5〜1.0%添加して試料を作製した。そして、この試料を耐水インクA又は耐水インクBに浸して接液試験を行った。
Figure 0004170907
Figure 0004170907
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接液試験は、上記実施例又は比較例の試料と、耐水インクA又は耐水インクBとを密閉容器に入れ、温度60℃下で500時間放置することにより行った。そして、放置前後で耐水インクの粘度、表面張力及びpHの値が10%以上変化したときに、インクがゲル化したと判断した。
表1に示すように、接液試験の結果、エチレンプロピレンゴムに1種類の添加剤(ステアリン酸、アセチルアセトン又はステアリン酸ブチル)を添加して作製された試料では、添加剤が質量百分率で0.1%含有されている実施例1〜6では、どの添加剤が添加されたものにおいても、耐水インクA及び耐水インクB共にゲル化しなかった。これは、添加剤の含有率が少ないとインクに溶出する成分によって水素イオンが生じても、インクの水素イオン濃度が所定範囲内にあるために、ゲル化反応を起こすには至らないためと考えられる。
これに対し、表4及び表5に示すように、エチレンプロピレンゴムに1種類の添加剤(ステアリン酸、アセチルアセトン又はステアリン酸ブチル)を添加して作製された試料において、添加剤が質量百分率で0.2%以上含有されている比較例1〜12では、どの添加剤が添加されたものであっても、耐水インクA及び耐水インクB共にゲル化した。
つまり、単成分で酸性を示すステアリン酸やアセチルアセトンが添加剤として添加された材料がアルカリ性を示す耐水インクに接液すると、ステアリン酸やアセチルアセトンが耐水インク中に溶出し、この溶出成分によりインク中に水素イオンを生じさせる。また、エステル系のステアリン酸ブチルを添加剤として添加された材料が耐水インクに接液すると、ステアリン酸ブチルがインク中に溶出し、アルカリ性を示すインク内で加水分解されてステアリン酸が生成されて水素イオンが生じる。そして、水素イオンがシラン化合物のアミノ基に吸着すると考えられ、これにより、インク中の水素イオン濃度が一定濃度以上になると、シラン化合物のアミノ基と染料のアニオン基との相互作用が強められ、シラン化合物と染料との結合が強くなって凝集し、インクがゲル化状態になると推測される。
表1及び表2に示すように、エチレンプロピレンゴムに2種類の添加剤を添加した実施例9〜14では、その何れにおいても耐水インクA及び耐水インクBでゲル化しなかった。つまり、添加剤の種類によらず、添加剤の含有率がゼロが望ましいが、少なくとも合計して質量百分率で0.1%以下に抑えられていれば、耐水インクはゲル化しないといえる。
尚、表1に示すように、エチレンプロピレンゴムについて何れの添加剤も添加していない実施例7及び8では、耐水インクA及び耐水インクb共にゲル化していない。
これに対し、表5に示すように、2種類の添加剤がエチレンプロピレンゴムに対して合計して質量百分率で0.2%含有された比較例15〜17では、耐水インクAはゲル化し、更に3種類の添加剤が合計して0.3%以上含有された比較例13及び14でも耐水インクAはゲル化した。つまり、2種類以上の添加剤が添加された場合には、合計した含有率が質量百分率で0.1%以下であれば耐水インクはゲル化せず、0.2%以上であれば耐水インクはゲル化することが分かる。
一方、表2及び表3に示すように、2種類以上の添加剤が添加された場合において、ブチルゴム(実施例15〜20)、ニトリゴム(実施例21〜23)、ポリスチレン(実施例24〜26)及びポリウレタン(実施例27〜29)でもエチレンプロピレンゴムと同様であり、添加剤の合計含有率が質量百分率で0.1%以下に抑えられていれば、耐水インクA及び耐水インクBはゲル化していない。そして、表5及び表6に示すように、合計含有率が質量百分率で0.3%であれば(比較例18〜25)、耐水インクA及び耐水インクB共にゲル化している。つまり、インクが接する部位の材料によらず、添加剤の含有率が合計して質量百分率で0.1%以下であれば耐水インクはゲル化せず、0.2%以上であれば耐水インクはゲル化する。
エチレンプロピレンゴムに添加剤としてステアリルアルコールを添加した比較例26〜28では、添加剤が質量百分率で0.5%以上含有されていても、耐水インクA及び耐水インクBにおいてゲル化しなかった。つまり、アルコール系の添加剤からは水素イオンが生じないために、インクはゲル化しない。
本発明は、インクジェット記録用ヘッド、インクカートリッジ及び記録装置について、インクが接する部位に用いられる材料に添加された添加剤の含有率を特定することで、インクの特性が変化するのを防止することができ、インク寿命が縮まるのを抑制できる点で産業上の利用可能性は高い。
実施形態に係る記録装置の要部の斜視図である。 インクジェットヘッドの部分底面図である。 図2のIII−III線における断面図である。 図2のIV−IV線における断面図である。 インクの主要成分の概念図である。 水素イオンが生じた場合におけるインクの主要成分の概念図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
31 キャリッジ
32 キャリッジ軸
35 インクカートリッジ
41 記録紙
42 搬送ローラ
A インクジェット式記録装置

Claims (21)

  1. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクジェット記録用ヘッドにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクジェット記録用ヘッド。
  2. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクジェット記録用ヘッドにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクジェット記録用ヘッド
  3. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクジェット記録用ヘッドにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクジェット記録用ヘッド
  4. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクジェット記録用ヘッドにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクジェット記録用ヘッド
  5. 添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ヘッド。
  6. 水溶性物質は、加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ヘッド。
  7. 色材は、アニオン基を有する染料であり、
    水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のインクジェット記録用ヘッド。
  8. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクカートリッジにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクカートリッジにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクカートリッジ
  10. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクカートリッジにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクカートリッジ
  11. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられるインクカートリッジにおいて、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とするインクカートリッジ
  12. 添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1つに記載のインクカートリッジ。
  13. 水溶性物質は、加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1つに記載のインクカートリッジ。
  14. 色材は、アニオン基を有する染料であり、
    水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1つに記載のインクカートリッジ。
  15. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられる記録装置において、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とする記録装置。
  16. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられる記録装置において、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたゴムまたは樹脂が用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とする記録装置
  17. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられる記録装置において、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、酸性を示す酸 、ケトン及びエステルの官能基のうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とする記録装置
  18. 色材と、保湿剤と、浸透剤と、水と、該水がない状態で縮重合反応する水溶性物質とを含有するインクジェット記録用インクが用いられる記録装置において、
    上記インクジェット記録用インクが接する部位の少なくとも一部には、ステアリン酸、アセチルアセトン及びステアリン酸ブチルのうちの少なくとも1つを含む添加剤が含有されたエチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポリスチレンまたはポリウレタンが用いられており、
    上記添加剤の含有率は、質量百分率で0.1%以下に抑えられていることを特徴とする記録装置
  19. 添加剤の含有率は、質量百分率で0.001%以上であることを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1つに記載の記録装置。
  20. 水溶性物質は、加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1つに記載の記録装置。
  21. 色材は、アニオン基を有する染料であり、
    水溶性物質は、アミノ基を有する加水分解性シラン化合物であることを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1つに記載の記録装置。
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