JP4170622B2 - 建設機械の管理方法及びシステム並びに演算処理装置 - Google Patents

建設機械の管理方法及びシステム並びに演算処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は建設機械の管理方法及びシステム並びに演算処理装置に係わり、特に、油圧ショベルのようにフロント作業機部、旋回部、走行部等、稼動時間の異なる複数の部位を有する建設機械について、顧客の使用しているものが最適機種であるかどうかを評価できる建設機械の管理方法及びシステム並びに演算処理装置に関する。
【0002】
背景技術
油圧ショベル等の建設機械メーカは、一般に、機械を購入しようとする顧客に対しどのような機種が適しているかをアドバイスするとき、顧客の要望を聞いた上でカタログの仕様データ等に基づいてアドバイスしていた。
【0003】
発明の開示
しかし、どのような機種が適しているかは、顧客が実際にどのように機械を使用しているかにより判断されるべきものであり、顧客の要望とカタログの仕様データだけで判断することは難しい。
【0004】
特に、油圧ショベルの場合、顧客の使用状態により、掘削作業の頻度、走行の頻度が異なる。これに伴い、稼動時間は部位毎に異なる。つまり、油圧ショベルは、エンジン、フロント作業機(以下、単にフロントという)、旋回体、走行体の各部位を有しており、エンジンはキースイッチをONすることで稼動するのに対して、フロント、旋回体、走行体はエンジン稼動中にオペレータが操作したときに稼動するものであり、エンジン稼動時間、フロント操作時間、旋回時間、走行時間はそれぞれ異なる値をとる。
【0005】
これに対し、従来は、部位毎の稼動時間を把握できなかったため、顧客が実際に油圧ショベルをどのように使用しているかを把握することができず、最適機種を選択評価することが難しかった。
【0006】
本発明の目的は、顧客が実際に機械をどのように使用しているかを把握し、その機械が顧客にとって最適機種であるかどうかを評価できる建設機械の管理方法及びシステム並びに演算処理装置を提供することである。
【0007】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、建設機械の管理方法において、市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械のそれぞれについて部位毎の稼動状態を計測し、これらの稼動状態を基地局コンピュータに転送しデータベースに稼動データとして格納、蓄積する第1手順と、前記基地局コンピュータにおいて、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力する第2手順とを有するものとする。
【0008】
これにより顧客が実際に機械をどのように使用しているかを把握し、その機械が顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、この評価結果を用いて使用状態に応じた最適機種を顧客にアドバイスすることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械の使用状態に関する少なくとも1つの指標を計算する第3手順を有し、この指標に基づき前記特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0010】
このように特定の建設機械の使用状態に関する少なくとも1つの指標を計算することにより、顧客が実際に機械をどのように使用しているかを把握することができ、これによりその機械が顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができる。
【0011】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記特定の建設機械と同機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第1相関を求める第4手順を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0012】
このように指標と第1相関を求め比較することにより、同機種の他の建設機械との比較で顧客が実際に建設機械をどのように使用しているかを把握することができ、これによりその機械が顧客にとって最適機種であるかどうかをより適切に評価することができる。
【0013】
(4)また、上記(3)において、好ましくは、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械のうち前記特定の建設機械と異なる少なくとも1機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第2相関を求める第5手順を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0014】
このように指標と第1及び第2相関を求め比較することにより、同機種の他の建設機械及び異機種の建設機械との比較で顧客が実際に建設機械(特定の建設機械)をどのように使用しているかを把握することができ、これによりその機械が顧客にとって最適機種であるかどうかをより適切に評価することができる。
【0015】
(5)また、上記(1)において、好ましくは、前記第1手順、前記部位毎の稼動状態に加えて部位毎の負荷を計測し、前記基地局コンピュータデータベース稼動データとして格納、蓄積し、前記第2手順は、前記負荷の程度に応じて前記稼動状態を負荷補正する第6手順更に有し、この負荷補正した稼動状態を稼動データとして用いて前記評価データを生成する。
【0016】
建設機械にあっては、部位毎に稼動状態だけでなく負荷も異なり、各部位の負荷の程度によっても機械の使用状態が異なる。部位毎の稼動状態を負荷補正し、これを稼動データとして用いて評価データを生成することにより、その負荷の相違による使用状態の相違を補正でき、その機械が顧客にとって最適機種であるかどうかをより適切に評価することができる。
【0017】
(6)上記(1)〜(5)において、好ましくは、前記稼動状態は稼動時間と操作回数の少なくとも一方である。
【0018】
これにより稼動時間と操作回数のいずれかを用い、その機械が顧客にとって最適機種であるかどうかをより適切に評価することができる。
【0019】
(7)また、上記(1)〜(5)において、好ましくは、前記建設機械は油圧ショベルあり、前記部位は、油圧ショベルのフロント旋回体走行体エンジンいずれかである。
【0020】
これにより油圧ショベルのフロント、旋回体、走行体、エンジンの各部位の稼動状態を計測でき、その油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかをより適切に評価することができる。
【0021】
(8)更に、上記(1)〜(5)において、好ましくは、前記建設機械は油圧ショベルあり、前記部位は、油圧ショベルのフロント旋回体走行体エンジン含み、前記稼動状態は前記フロント、旋回体、走行体、エンジンの稼動時間であり、前記指標は、エンジン稼動時間と走行時間との比率、エンジン稼動時間とポンプ圧が所定値以上の時間との比率、エンジン稼動時間と旋回時間との比率とバケット容量の積、エンジン稼動時間と掘削時間との比率と車体重量の積の少なくとも1つを含む。
【0022】
これにより油圧ショベルの走行、ポンプ負荷、バケット・旋回作業量、掘削力を要する作業量に関する使用状態を把握することができる。
【0023】
(9)また、上記(1)〜(5)において、好ましくは、前記建設機械は油圧ショベルあり、前記部位は、油圧ショベルのフロント旋回体走行体含み、前記稼動状態は前記フロント、旋回体、走行体の操作回数であり、前記指標は、全操作回数と走行操作回数との比率、全操作回数とポンプ圧が所定値以上の操作回数との比率、全操作回数と走行操作回数との比率とバケット容量の積、全操作回数とフロント操作回数との比率と車体重量の積の少なくとも1つを含む。
【0024】
これによっても油圧ショベルの走行、ポンプ負荷、バケット・旋回作業量、掘削力を要する作業量に関する使用状態を把握することができる。
【0025】
(10)また、上記目的を達成するために、本発明は、建設機械の管理システムにおいて、市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械のそれぞれについて部位毎の稼動状態を計測、収集するデータ計測収集手段と、基地局に設置され、前記計測、収集した部位毎の稼動状態を稼動データとして格納、蓄積するデータベースを有する基地局コンピュータとを備え、前記基地局コンピュータは、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力する演算手段を有するものとする。
【0026】
(11)上記(10)において、好ましくは、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械の使用状態に関する少なくとも1つの指標を計算する第1手段を有し、この指標に基づき前記特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0027】
(12)また、上記(11)において、好ましくは、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記特定の建設機械と同機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第1相関を求める第2手段を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0028】
(13)更に、上記(12)において、好ましくは、前記演算手段は、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する第3手段を更に有する。
【0029】
(14)また、上記(12)において、好ましくは、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械のうち前記特定の建設機械と異なる少なくとも1機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第2相関を求める第4手段を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する。
【0030】
(15)上記(14)において、好ましくは、前記演算手段は、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する第5手段を更に有する。
【0031】
(16)また、上記(10)において、好ましくは、前記データ計測収集手段は、前記部位毎の稼動状態に加えて部位毎の負荷を計測、収集し、前記基地局コンピュータ、前記計測、収集した部位毎の稼動状態と負荷をデータベース稼動データとして格納、蓄積し、前記演算手段は、前記負荷の程度に応じて前記稼動状態を負荷補正する第6手段更に有し、この負荷補正した稼動状態を稼動データとして用いて前記評価データを生成する。
【0032】
(17)また、上記目的を達成するために、本発明は、市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械のそれぞれについて部位毎の稼動状態を稼動データとして格納、蓄積するとともに、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力することを特徴とする演算処理装置を提供する。
【0033】
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0034】
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる建設機械の最適機種の評価システムを備えた管理システムの全体概要図であり、この管理システムは、市場で稼動している油圧ショベル1,1a,1b,1c,…(以下、符号1で代表する)に搭載された機体側コントローラ2と、本社、支社、生産工場等に設置した基地局のセンターサーバ3と、支店、サービス工場、生産工場等の社内に設置した社内コンピュータ4と、ユーザ側コンピュータ5とを備えている。なお、基地局のセンターサーバ3の設置場所としては上記以外であってもよく、例えば複数台の油圧ショベルを所有するレンタル会社であってもよい。
【0035】
各油圧ショベル1のコントローラ2はそれぞれの油圧ショベル1の稼動情報を収集するためのものであり、その収集した稼動情報は機体情報(機種、号機番号)と共に通信衛星6による衛星通信で地上局7に送られ、地上局7から基地局センターサーバ3へと送信する。機体・稼動情報の基地局センターサーバ3への取り込みは、衛星通信に代えパソコン8を用いてもよい。この場合、サービスマンがコントローラ2に収集した稼動情報を機体情報(機種、号機番号)と共にパソコン8にダウンロードし、パソコン8からフロッピーディスク或いは通信回線、例えば公衆電話回線、インターネット等を介して基地局センターサーバ3に取り込まれる。また、パソコン8を用いる場合は、油圧ショベル1の機体・稼動情報に加え、定期点検時の点検情報や修理情報をサービスマンが手入力し収集することもでき、その情報も基地局センターサーバ3に取り込まれる。
【0036】
機体側コントローラ2の構成の詳細を図2に示す。図2において、コントローラ2は入出力インターフェース2a,2b、CPU(中央処理演算部)2c、メモリ2d、タイマ2e及び通信制御部2fとを備えている。
【0037】
入出力インターフェース2aを介してセンサ群(後述)からフロント、旋回、走行のパイロット圧の検出信号、エンジン32(図3参照)の稼動時間(以下、エンジン稼動時間という)の検出信号、油圧システムのポンプ圧の検出信号、油圧システムの油温の検出信号、エンジン回転数の検出信号を入力する。CPU2cは、タイマ(時計機能を含む)2eを用いてそれらの入力情報を所定の稼動情報に加工してメモリ2dに格納する。通信制御部2fはその稼動情報を定期的に衛星通信により基地局センターサーバ3に送信する。また、入出力インターフェース2bを介してパソコン8に稼動情報をダウンロードする。
【0038】
機体側コントローラ2は、また、CPU2cに上記の演算処理を行わせるための制御プログラムを格納したROMや演算途中のデータを一時的に記憶するRAMを備えている。
【0039】
油圧ショベル1及びセンサ群の詳細を図3に示す。図3において、油圧ショベル1は走行体12、走行体12上に旋回可能に設けれられた旋回体13、旋回体13の前部左側に設けられた運転室14、旋回体13の前部中央に俯仰動可能に設けられたフロント作業機(掘削作業装置)、即ちフロント15を備えている。フロント15は、旋回体13に回動可能に設けられたブーム16と、このブーム16の先端に回動可能に設けられたアーム17と、このアーム17の先端に回動可能に設けられたバケット18とで構成されている。
【0040】
また、油圧ショベル1には油圧システム20が搭載され、油圧システム20は、油圧ポンプ21a,21bと、ブーム制御弁22a,22b、アーム制御弁23、バケット制御弁24、旋回制御弁25、走行制御弁26a,26bと、ブームシリンダ27、アームシリンダ28、バケットシリンダ29、旋回モータ30、走行モータ31a,31bとを備えている。油圧ポンプ21a,21bはディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)32により回転駆動されて圧油を吐出し、制御弁22a,22b〜26a,26bは油圧ポンプ21a,21bからアクチュエータ27〜31a,31bに供給される圧油の流れ(流量及び流れ方向)を制御し、アクチュエータ27〜31a,31bはブーム16、アーム17、バケット18、旋回体13、走行体12の駆動を行う。油圧ポンプ21a,21b、制御弁22a,22b〜26a,26b及びエンジン32は旋回体13の後部の収納室に設置されている。
【0041】
制御弁22a,22b〜26a,26bに対して操作レバー装置33,34,35,36が設けられている。操作レバー装置33の操作レバーを十字の一方向X1に操作するとアームクラウドのパイロット圧又はアームダンプのパイロット圧が生成され、アーム制御弁23に印加され、操作レバー装置33の操作レバーを十字の他方向X2に操作すると右旋回のパイロット圧又は左旋回のパイロット圧が生成され、旋回制御弁25に印加される。操作レバー装置34の操作レバーを十字の一方向X3に操作するとブーム上げのパイロット圧又はブーム下げのパイロット圧が生成され、ブーム制御弁22a,22bに印加され、操作レバー装置34の操作レバーを十字の他方向X4に操作するとバケットクラウドのパイロット圧又はバケットダンプのパイロット圧が生成され、バケット制御弁24に印加される。また、操作レバー装置35,36の操作レバーを操作すると、左走行のパイロット圧及び右走行のパイロット圧が生成され、走行制御弁26a,26bに印加される。
【0042】
操作レバー装置33〜36はコントローラ2とともに運転室14内に配置されている。
【0043】
以上のような油圧システム20にセンサ40〜46が設けられている。センサ40は、フロント15の操作信号としてアームクラウドのパイロット圧を検出する圧力センサであり、センサ41はシャトル弁41aを介して取り出された旋回のパイロット圧を検出する圧力センサであり、センサ42はシャトル弁42a,42b,42cを介して取り出された走行のパイロット圧を検出する圧力センサである。また、センサ43はエンジン32のキースイッチのON・OFFを検出するセンサであり、センサ44はシャトル弁44aを介して取り出された油圧ポンプ21a,21bの吐出圧力、即ちポンプ圧を検出する圧力センサであり、センサ45は油圧システム20の作動油の温度(油温)を検出する油温センサである。また、エンジン32の回転数は回転数センサ46により検出される。これらセンサ40〜46の信号はコントローラ2に送られる。
【0044】
図1に戻り、基地局センターサーバ3は、入出力インターフェース3a,3b、CPU3c、データベース100を形成する記憶装置3dとを備えている。入出力インターフェース3aは機体側コントローラ2からの機体・稼動情報及び点検情報を入力し、入出力インターフェース3bは社内コンピュータ4から機種毎の機体情報や最適機種の評価要求を入力する。CPU3cはそれらの入力情報を記憶装置3dのデータベース100に格納、蓄積すると共に、データベース100に格納した情報を加工して日報、診断書、最適機種評価結果報告書等を作成し、これらを入出力インターフェース3bを介して社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5の一方又は双方に送信する。
【0045】
基地局センターサーバ3は、また、CPU3cに上記の演算処理を行わせるため、制御プログラムを格納したROMや演算途中のデータを一次的に記憶するRAMを備えている。
【0046】
図4にCPU3cの処理機能の概要を機能ブロック図で示す。CPU3cは、機体・稼動情報処理部50、機体情報・最適機種評価処理部51、点検情報処理部52、社内向け比較判定処理部53、社外向け比較判定処理部54の各処理機能を有している。機体・稼動情報処理部50は機体側コントローラ2から入力した稼動情報を用いて所定の処理を行い、機体情報・最適機種評価処理部51は社内コンピュータ4から入力した機種毎の機体情報及び最適機種の評価要求を用いて所定の処理を行う(後述)。点検情報処理部52はパソコン8から入力した点検情報をデータベース100に格納、蓄積すると共に、その情報を加工して診断書を作成する。社内向け比較判定処理部53及び社外向け比較判定処理部54は、それぞれ、機体・稼動情報処理部50、機体情報・最適機種評価処理部51、点検情報処理部52で作成された情報及びデータベース100に格納、蓄積された情報のうち必要なものを選別し、社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する。
【0047】
機体側コントローラ2及び基地局センターサーバ3の機体・稼動情報処理部50及び機体情報・最適機種評価処理部51の処理機能をフローチャートにより説明する。
【0048】
機体側コントローラ2の処理機能には、大別して、油圧ショベルの部位毎の稼動時間の収集機能と、部位毎の負荷頻度分布等の頻度分布データの収集機能とがあり、それに対応して基地局センターサーバ3の機体・稼動情報処理部50には稼動時間の処理機能と頻度分布データの処理機能がある。
【0049】
まず、機体側コントローラ2の油圧ショベルの部位毎の稼動時間の収集機能について説明する。
【0050】
図5はコントローラ2のCPU2cにおける油圧ショベルの部位毎の稼動時間の収集機能を示すフローチャートであり、図6は収集した部位毎の稼動時間データを送信するときのコントローラ2の通信制御部2fの処理機能を示すフローチャートである。
【0051】
図5において、CPU2cは、まずセンサ46のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジンが稼動中であるかどうかを判断する(ステップS9)。エンジンが稼動中でないと判断した場合はステップS9を繰り返す。エンジンが稼動中であると判断すると、次のステップS10へ進み、センサ40,41,42のフロント、旋回、走行のパイロット圧の検出信号に関するデータを読み込む(ステップS10)。次いで、読み込んだフロント、旋回、走行のパイロット圧のそれぞれについて、タイマ2eの時間情報を用い、パイロット圧が所定圧を超えた時間を計算し、日付及び時間と関連付けてメモリ2dに格納、蓄積する(ステップS12)。ここで、所定圧とはフロント、旋回、走行を操作したとみなし得るパイロット圧である。また、ステップS9でエンジンが稼動中であると判断されている間、タイマ2eの時間情報を利用しエンジン稼動時間を計算し、日付及び時間と関連付けてメモリ2dに格納、蓄積する(ステップS14)。CPU2cはこのような処理をコントローラ2の電源がONの間、所定サイクル毎に行う。
【0052】
ステップS12,S14において、計算した各々の時間をメモリ2dに記憶している過去に計算した時間に加算し、累積稼動時間として記憶するようにしてもよい。
【0053】
図6において、通信制御部2fは、タイマ2eがONになったかどうかを監視し(ステップS20)、タイマ2eがONになると、メモリ2dに格納、蓄積したフロント、旋回、走行の部位毎の稼動時間及びエンジン稼動時間(日付及び時間付き)と機体情報を読み出し(ステップS22)、これらデータを基地局センターサーバ3に送信する(ステップS24)。ここで、タイマ2eは1日の決まった時刻、例えば午前0時になるとONするように設定しておく。これにより、午前0時になると、前日の1日分の稼動時間データが基地局センターサーバ3に送られる。
【0054】
CPU2c及び通信制御部2fは以上の処理を日々繰り返して行う。CPU2cに格納されたデータは基地局センターサーバ3に送信後、所定日数、例えば365日(1年)を経過すると消去される。
【0055】
図7は機体側コントローラ2から機体・稼動情報が送られてきたときのセンターサーバ3の機体・稼動情報処理部50の処理機能を示すフローチャートである。
【0056】
図7において、機体・稼動情報処理部50は機体側コントローラ2から機体・稼動情報が入力されたかどうかを監視し(ステップS30)、機体・稼動情報が入力されると、それらの情報を読み込み、稼動データ(図8参照)としてデータベース100に格納、蓄積する(ステップS32)。機体情報には、前述したように機種、号機番号が含まれる。次いで、データベース100から所定日数分、例えば1ヶ月分の稼動データを読み出し、稼動時間に関する日報を作成する(ステップS34)。そして、このように作成した日報及びメンテナンス報告書を社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する(ステップS40)。
【0057】
図8にデータベース100における稼動データの格納状況を示す。
【0058】
データベース100には、図8に示すような機種別、号機毎の稼動データを格納、蓄積したデータベース部分(以下、稼動データベースという)があり、このデータベースには次のようにデータが格納されている。
【0059】
図8において、機種別、号機毎の稼動データベースには、機種別、号機毎にエンジン稼動時間、フロント操作時間(以下、適宜、掘削時間という)、旋回時間、走行時間が日報データとして日付と対応して積算値で格納されている。図示の例では、TNE(1)及びTD(1)はそれぞれ機種AのN号機の2000年1月1日におけるエンジン稼動時間の積算値及びフロント操作時間の積算値であり、TNE(K)及びTD(K)はそれぞれ機種AのN号機の2000年3月16日におけるエンジン稼動時間の積算値及びフロント操作時間の積算値である。同様に、機種AのN号機の旋回時間の積算値TS(1)〜TS(K)及び走行時間の積算値TT(1)〜TT(K)も日付と関連付けて格納されている。機種AのN+1号機、N+2号機、…についても同様である。
【0060】
また、稼動データベースは頻度分布データが格納されており、これについては後述する。
【0061】
図9及び図10に社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する日報の一例を示す。図9は1ヶ月分の各稼動時間データを日付と対応してグラフ及び数値で示したものである。これによりユーザは過去1ヶ月間の自分の油圧ショベルの使用状況の変化を把握することができる。図10の左側は過去半年間の部位毎の稼動時間と無負荷エンジン稼動時間をグラフ化して示したものであり、図10の右側は過去半年間の有負荷エンジン稼動時間と無負荷エンジン稼動時間の割合の推移をグラフ化して示したものである。これによりユーザは過去半年間の自分の油圧ショベルの使用状況及び使用効率の変化を把握することができる。
【0062】
次に、機体側コントローラ2の頻度分布データの収集機能を図11を用いて説明する。図11はコントローラ2のCPU2cの処理機能を示すフローチャートである。
【0063】
図11において、CPU2cは、まずセンサ46のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジンが稼動中であるかどうかを判断する(ステップS89)。エンジンが稼動中でないと判断した場合はステップS89を繰り返す。エンジンが稼動中であると判断すると、次のステップS90へ進み、センサ40,41,42のフロント、旋回、走行のパイロット圧の検出信号、センサ44のポンプ圧の検出信号、センサ45の油温の検出信号、センサ46のエンジン回転数の検出信号に関するデータを読み込む(ステップS90)。次いで、読み込んだデータのうち、フロント、旋回、走行の各パイロット圧及びポンプ圧を掘削負荷、旋回負荷、走行負荷、ポンプ負荷の頻度分布データとしてメモリ2dに格納する(ステップS92)。また、読み込んだ油温、エンジン回転数を頻度分布データとしてメモリ2dに格納する(ステップS94)。
【0064】
エンジン稼動中の間、ステップS90〜S94を繰り返す。
【0065】
ここで、頻度分布データとは所定時間毎、例えば100時間毎の各検出値をポンプ圧又はエンジン回転数をパラメータとして分布化したデータであり、所定時間(100時間)とはエンジン稼動時間ベースの値である。なお、それぞれの部位毎の稼動時間ベースでの値としてもよい。
【0066】
図12に掘削負荷の頻度分布データを作成する処理手順の詳細をフローチャートで示す。
【0067】
まず、本処理に入ってからのエンジン稼動時間が100時間を超えたかどうかを判断し(ステップS100)、100時間を超えていなければ、センサ40の信号を用いアーム引き操作中(掘削中)であるかどうかを判断し(ステップS108)、アーム引き操作中(掘削中)であれば、センサ44の信号を用いポンプ圧が例えば30MPa以上であるかどうかを判断し(ステップS110)、ポンプ圧が30MPa以上であれば、30MPa以上の圧力帯域の積算時間TD1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TD1と置く(ステップS112)。ポンプ圧が30MPa以上でなければ、今度はポンプ圧が25MPa以上であるかどうかを判断し(ステップS114)、ポンプ圧が25MPa以上であれば、25〜30MPaの圧力帯域の積算時間TD2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TD2と置く(ステップS116)。同様に、ポンプ圧が20〜25MPa,…,5〜10MPa,0〜5MPaの各圧力帯域についても、ポンプ圧がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TD3,…,TDn-1,TDnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TD3,…,TDn-1,TDnと置く(ステップS118〜S126)。
【0068】
旋回負荷及び走行負荷の頻度分布データを作成する処理手順も、図12のステップS108の処理手順でセンサ40の信号を用いアーム引き操作中(掘削中)であるかどうかを判断することに代え、センサ41を用い旋回操作中であるかどうか、或いはセンサ42を用い走行操作中であるかどうかを判断する点を除いて、図12の処理手順と同じである。
【0069】
次に、図13に示す油圧ポンプ21a,21bのポンプ負荷の頻度分布データを作成する処理に進む。
【0070】
まず、センサ44の信号を用いポンプ圧が例えば30MPa以上であるかどうかを判断し(ステップS138)、ポンプ圧が30MPa以上であれば、30MPa以上の圧力帯域の積算時間TP1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TP1と置く(ステップS140)。ポンプ圧が30MPa以上でなければ、今度はポンプ圧が25MPa以上であるかどうかを判断し(ステップS142)、ポンプ圧が25MPa以上であれば、25〜30MPaの圧力帯域の積算時間TP2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TP2と置く(ステップS144)。同様に、ポンプ圧が20〜25MPa,…,5〜10MPa,0〜5MPaの各圧力帯域についても、ポンプ圧がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TP3,…,TPn-1,TPnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TP3,…,TPn-1,TPnと置く(ステップS146〜S154)。
【0071】
次に、図14に示す油温の頻度分布データを作成する処理に進む。
【0072】
まず、センサ45の信号を用い油温が例えば120℃以上であるかどうかを判断し(ステップS168)、油温が120℃以上であれば、120℃以上の温度帯域の積算時間TO1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TO1と置く(ステップS170)。油温が120℃以上でなければ、今度は油温が110℃以上であるかどうかを判断し(ステップS172)、油温が110℃以上であれば、110〜120℃の温度帯域の積算時間TO2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TO2と置く(ステップS174)。同様に、油温が100〜110℃,…,−30〜−20℃,−30℃未満の各温度帯域についても、油温がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TO3,…,TOn-1,TOnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TO3,…,TOn-1,TOnと置く(ステップS176〜S184)。
【0073】
次に、図15に示すエンジン回転数の頻度分布データを作成する処理に進む。
【0074】
まず、センサ46の信号を用いエンジン回転数が例えば2200rpm以上であるかどうかを判断し(ステップS208)、エンジン回転数が2200rpm以上であれば、2200rpm以上のエンジン回転数の積算時間TN1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TN1と置く(ステップS210)。エンジン回転数が2200rpm以上でなければ、今度はエンジン回転数が2100rpm以上であるかどうかを判断し(ステップS212)、エンジン回転数が2100rpm以上であれば、2100〜2200rpmのエンジン回転数帯域の積算時間TN2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TN2と置く(ステップS214)。同様に、エンジン回転数が2000〜2100rpm,…,600〜700rpm,600rpm未満のエンジン回転数帯域についても、エンジン回転数がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TN3,…,TNn-1,TNnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TN3,…,TNn-1,TNnと置く(ステップS216〜S224)。
【0075】
図15に示す処理が終わると、図12のステップS100に戻り、エンジン稼動時間で100時間以上になるまで、上記の図12〜図15に示す処理を繰り返えして行う。
【0076】
図12〜図15に示す処理に入ってからエンジン稼動時間が100時間以上経過すると、積算時間TD1〜TDn,TS1〜TSn,TT1〜TTn,TP1〜TPn,TO1〜TOn,TN1〜TNnをメモリ2dに格納し(ステップS102)、積算時間をTD1〜TDn=0、TS1〜TSn=0、TT1〜TTn=0、TP1〜TPn=0、TO1〜TOn=0、TN1〜TNn=0と初期化し(ステップS104)、上記と同様の手順を繰り返す。
【0077】
以上のように収集した頻度分布データはコントローラ2の通信制御部2fにより基地局センターサーバ3に送信される。このときの通信制御部2fの処理機能を図16にフローチャートで示す。
【0078】
まず、図12に示すステップS100の処理と同期して、エンジン稼動時間が100時間を超えたかどうかを監視し(ステップS230)、100時間を超えると、メモリ2dに格納、蓄積した頻度分布データと機体情報を読み出し(ステップS232)、これらデータを基地局センターサーバ3に送信する(ステップS234)。これにより、頻度分布データはエンジン稼動時間100時間分が蓄積される度に基地局センターサーバ3に送られることになる。
【0079】
CPU2c及び通信制御部2fは以上の処理をエンジン稼動時間ベースで100時間毎に繰り返して行う。CPU2cに格納されたデータは基地局センターサーバ3に送信後、所定日数、例えば365日(1年)を経過すると消去される。
【0080】
図17は機体側コントローラ2から頻度分布データが送られてきたときのセンターサーバ3の機体・稼動情報処理部50の処理機能を示すフローチャートである。
【0081】
図17において、機体・稼動情報処理部50は機体側コントローラ2から掘削負荷、旋回負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データが入力されたかどうかを監視し(ステップS240)、データが入力されると、それらのデータを読み込み、稼動データ(図8参照)としてデータベース100に格納する(ステップS242)。次いで、掘削負荷、旋回負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データをグラフ化して報告書としてまとめ(ステップS244)、社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する(ステップS246)。
【0082】
図8に戻り、データベース100における頻度分布データの格納状況を説明する。
【0083】
図8において、データベース100には前述したように機種別、号機毎の稼動データベースのセクションがあり、ここには機種別、号機毎の日々の稼動時間データが日報データとして格納、蓄積されている。また、稼動データベースには、機種別、号機毎に掘削負荷、旋回負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データの値がエンジン稼動時間ベースで100時間毎に格納、蓄積されている。図8には機種AのN号機のポンプ負荷と油温の頻度分布の例が示されている。
【0084】
例えば、ポンプ負荷の頻度分布では、最初の100時間について、0hr以上〜100hr未満の領域に、0MPa以上〜5MPa未満:6hr、5MPa以上〜10MPa未満:8hr、…、25MPa以上〜30MPa未満:10hr、30MPa以上:2hrというように、5MPa毎のポンプ圧力帯域での稼動時間で格納されている。また、その後の100時間毎についても、100hr以上〜200hr未満、200hr以上〜300hr未満、…、1500hr以上〜1600hr未満の領域に、それぞれ同様に格納されている。
【0085】
掘削負荷、旋回負荷、走行負荷の頻度分布、油温頻度分布、エンジン回転数頻度分布についても同様である。ただし、掘削負荷、旋回負荷、走行負荷の頻度分布では、負荷をポンプ負荷で代表する。つまり、ポンプ圧で0MPa以上〜5MPa未満、5MPa以上〜10MPa未満、…、25MPa以上〜30MPa未満、30MPa以上の各圧力帯域での掘削、旋回、走行のそれぞれの稼動時間を収集し、掘削負荷、旋回負荷、走行負荷の頻度分布とする。
【0086】
図18に社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する頻度分布データの報告書の一例を示す。この例は、それぞれの負荷頻度分布をエンジン稼動時間100時間の中でそれぞれの稼動時間ベースに対する割合で示したものである。つまり、例えば、掘削負荷頻度分布は、エンジン稼動時間100時間のうちの掘削時間(例えば60時間)を100%とし、この60時間に対するポンプ圧の各圧力帯域毎の積算時間の比率(%)で示したものである。旋回負荷頻度分布、走行負荷頻度分布、ポンプ負荷頻度分布も同様である。油温頻度分布、エンジン回転数頻度分布はエンジン稼動時間100時間を100%とし、これに対する比率で示したものである。これによりユーザは、油圧ショベルの部位毎の使用状況を負荷がらみで把握することができる。
【0087】
図19にセンターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51における機種毎の機体情報の処理機能をフローチャートで示す。
【0088】
図19において、機体情報・最適機種評価処理部51は社内コンピュータ4から例えばサービスマンにより機種毎の機体情報が入力されたかどうかを監視し(ステップS500)、機体情報が入力されると、その都度機体情報を読み込み、機体データ(図20参照)としてデータベース100に格納、蓄積する(ステップS502)。ここで、機種毎の機体情報とは、例えば機体重量、バケット容量、クローラシュー幅等、機体の仕様に関するデータである。
【0089】
図20にデータベース100に置ける機体データの格納状況を示す。
【0090】
データベース100には、図8に示した稼動データベースに加え、図20に示すような機種別の機体データを格納、蓄積した機体データベース部分(以下、機体データベースという)があり、このデータベースには次のようにデータが格納されている。
【0091】
図20において、機体データベースには、機種毎に、その機種の機体の仕様に関するデータが格納されている。図示の例では、WAは機種Aの重量(例えば6.5トン)であり、BAは機種Aのバケット容量(例えば0.3m)であり、SAは機種Aのクローラシュー幅(例えば500mm)である。他の機種B,C,…についても同様に機体の仕様データが格納されている。
【0092】
図21にセンターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51における最適機種の評価要求の処理機能をフローチャートで示す。
【0093】
図21において、機体情報・最適機種評価処理部51は社内コンピュータ4から例えば営業マンにより最適機種の評価要求が入力されたかどうかを監視し(ステップS510)、最適機種の評価要求が入力されると、その情報を読み込む(ステップS512)。ここで、最適機種の評価要求の入力とは顧客が使用している油圧ショベルの機種及び号機番号を入力することである。
【0094】
次いで、データベース100にアクセスし、同じ号機番号の稼動データを読み出し、油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルについての指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する(ステップS514)。ここで、油圧ショベルの使用状態に関する指標とは油圧ショベルの使用状態を示すパラメータであり、掘削比率、旋回比率、走行比率(後述)等がある。次いで、入力号機番号の油圧ショベルが最適機種であるかどうかの評価を行い(ステップS516)、その評価結果の報告書を作成し、出力する(ステップS518)。
【0095】
図22に上記ステップS514における処理の詳細をフローチャートで示す。
【0096】
図22において、まず、データベース100にアクセスし、図8に示した稼動データベースより機種Aの号機毎に稼動時間データを読み出す(ステップS520)。ここで、機種Aは図21のステップS512で読み込んだ機種である。
【0097】
次いで、号機番号毎に過去の全走行時間(例えば、図8に示したN号機の最新の走行時間の積算値TT(K))を過去の全エンジン稼動時間(例えば、図8に示したN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K))で除し、走行比率(%)を計算する(ステップS522)。ここで、「走行比率」とは全稼動時間中の走行時間が占める割合であり、油圧ショベルがどの程度の割合で走行に使用されたかを示す値である。
【0098】
次いで、このようにして求めた各号機番号の走行比率を集計し、走行比率に対する稼動台数の分布を求める(ステップS524)。例えば、走行比率を1%以上〜5%未満、5%以上〜10%未満、…、90%以上〜95%未満、95%以上というように単位幅に区分し、各走行比率範囲毎にその範囲に属する稼動台数を計算し、各走行比率範囲と稼動台数とを関連づける。
【0099】
そして、このようにして得た分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の走行比率を付記する(ステップS526)。
【0100】
同様に、他の指標としてポンプ負荷率について分布データを求め、入力号機のポンプ負荷率を付した分布図を作成する(ステップS528〜ステップS532)。ここで、ポンプ負荷率とは全稼動時間(エンジン稼動時間)中におけるポンプ負荷圧が所定圧以上の時間が占める割合であり、油圧ショベルがどの程度の割合でポンプを稼動する作業に使用されたかを示す値である。
【0101】
ポンプ負荷圧が所定圧以上の時間は例えばポンプ稼動時間で求めることができ、ポンプ稼動時間は、フロント操作時間、旋回時間、走行時間の和(例えば、図8に示したN号機の最新のフロント操作時間の積算値TD(K)、最新の旋回時間の積算値TS(K)、最新の走行時間の積算値TT(K)の和)で求めることができる。この場合、ポンプ負荷率はその和を全エンジン稼動時間(例えば、図8に示したN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K))で除した値となる(ステップS528)。
【0102】
他の例として、ポンプ稼動時間は、図8に示した稼動頻度分布データにおけるポンプ負荷頻度分布データを利用し、直接所定のポンプ圧以上の時間を求めてもよい。この場合、所定のポンプ圧以上の時間は、図8に示した稼動頻度分布データの稼動時間100hr毎のポンプ負荷頻度分布データを積算して油圧ポンプの全稼動時間におけるポンプ負荷頻度分布を求め、所定のポンプ圧(例えば5MPa以上)以上の時間を合計することにより求まり、この時間を全エンジン稼動時間(例えば、図8に示したN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K))で除した値がポンプ負荷率となる。
【0103】
掘削負荷率(掘削時間/全稼動時間)、旋回負荷率(旋回時間/全稼動時間)等、それ以外の指標についても適宜設定し、同様に求めることができる。
【0104】
図23及び図24に図21に示したフローチャートのステップS516における評価処理の詳細をフローチャートで示す。
【0105】
図23において、まず、入力号機の走行比率が平均値を含む所定範囲より大きいかどうかを判別する(ステップS540)。ここで、入力号機の走行比率は図22のステップS522の処理で求められており、平均値を含む所定範囲は図22のステップS524の処理で得た分布データのうち最も稼動台数の多い走行比率範囲として求まる。そして、走行比率が所定範囲より大きければ、平均以上に走行に使用する割合が高いと判断し、走行強化型の機種をアドバイスする(ステップS542)。
【0106】
また、図24において、まず、入力号機のポンプ負荷率が平均値を含む所定範囲内にあるかどうかを判別する(ステップS550)。ここで、入力号機のポンプ負荷率は図22のステップS528の処理で求められており、平均値を含む所定範囲は図22のステップS530の処理で得た分布データのうち最も台数の多いポンプ負荷率範囲として求まる。そして、ポンプ負荷率が所定範囲内になければ、今度はポンプ負荷率が平均値を含む所定範囲より大きいかどうかを判別し(ステップS552)、ポンプ負荷率が所定範囲より大きければ1ランク上の機種をアドバイスし(ステップS554)、ポンプ負荷率が所定範囲より大きくなければ1ランク下の機種をアドバイスする(ステップS556)。
【0107】
図25及び図26に図21のステップS518の処理で作成、出力する評価結果の報告書の一例を示す。
【0108】
図25は機種Aの走行比率に対する稼動台数の分布図と入力号機の走行比率を示す報告書の例であり、分布図の中に入力号機の走行比率が縦線で示されている。また、この例では入力号機の走行比率が平均値(分布図のピーク値)より高いので、評価結果として「走行強化型をおすすめします」のメッセージが付されている。
【0109】
図26は機種Aのポンプ負荷率に対する稼動台数の分布図と入力号機のポンプ負荷率を示す報告書の例であり、分布図の中に入力号機のポンプ負荷率が縦線で示されている。また、この例では入力号機のポンプ負荷率が平均値(分布図のピーク値)より低いので、評価結果として「1ランク下の機種をお薦めします」のメッセージが付されている。
【0110】
以上のように構成した本実施の形態においては、市場で稼動する複数台の油圧ショベル1のそれぞれにデータ計測収集手段としてセンサ40〜46及びコントローラ2を設け、このセンサ40〜46及びコントローラ2により油圧ショベル毎に稼動時間の異なる複数の部位(エンジン32、フロント15、旋回体13、走行体12)について部位毎の稼動時間を計測し、この部位毎の稼動時間を基地局コンピュータ3に転送して稼動データとして格納、蓄積し、基地局コンピュータ3において、油圧ショベル毎にその稼動データを読み出し、走行比率等、特定の油圧ショベルの使用状態に関する指標と、この特定の油圧ショベルと同機種の油圧ショベルについての当該指標に対する稼動台数の分布を求め、両者を比較し特定の油圧ショベルが最適機種であるかどうかを判別するようにしたので、同機種の他の油圧ショベルとの比較で顧客が実際に油圧ショベル(特定の油圧ショベル)をどのように使用しているかを把握することで、その油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、使用状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0111】
また、ユーザ側に稼動情報の日報や保守点検結果の診断書等を適宜提供するので、ユーザ側で自身の油圧ショベルの稼動状況を日々把握でき、ユーザ側での油圧ショベルの管理が行い易くなる。
【0112】
本発明の第2の実施の形態を図27〜図33により説明する。本実施の形態は、入力号機に使用状態に関する指標の平均値が近い他機種の稼動台数分布図をも示すことにより最適機種の評価をより分かり易くしたものである。
【0113】
本実施の形態に係わる建設機械の管理システムの全体構成は第1の実施の形態と同じであり、図1〜図3に示した第1の実施の形態と同様なシステム構成を有している。また、機体側コントローラ2及び基地局センターサーバ3は下記する点を除いて、図4〜図26を用いて説明したのと同様の処理機能を有している。以下に、第1の実施の形態との相違点を説明する。
【0114】
図27は本実施の形態に係わるセンターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51における最適機種の評価要求の処理機能をフローチャートで示す図である。
【0115】
図27において、最適機種の評価要求が入力されたかどうかを監視する処理(ステップS510)、最適機種の評価要求を読み込む処理(ステップS512)は図21に示した第1の実施の形態と同じである。そして、その後本実施の形態では、データベース100にアクセスし、同じ号機番号の稼動データに加え機体データを読み出し、油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルについての指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を演算し分布図を作成する(ステップS564)。また、入力号機番号の油圧ショベルが最適機種であるかどうかの評価を行い(ステップS566)、その評価結果の報告書を作成し、出力する(ステップS568)。
【0116】
図28に上記ステップS564における処理の詳細をフローチャートで示す。
【0117】
図28において、まず、データベース100にアクセスし、図8に示した稼動データベース及び図20に示した機体データベースより機種A(図27のステップS512で読み込んだ機種)の号機毎の稼動時間データ及び機体データを読み出す(ステップS570)。
【0118】
次いで、号機番号毎に過去の全走行時間(例えば、図8に示したN号機の最新の走行時間の積算値TT(K))を過去の全エンジン稼動時間(例えば、図8に示したN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K))で除し、走行比率(%)を計算し(ステップS572)、この走行比率を集計して走行比率に対する稼動台数の分布を求め(ステップS574)、この分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の走行比率を付記する(ステップS576)。これらステップS572〜ステップS576の処理は図22に示したステップS522〜ステップS526の処理と同じである。
【0119】
次いで、号機番号毎に過去の全旋回時間(例えば、図8に示したN号機の最新の旋回時間の積算値TS(K))を過去の全エンジン稼動時間(例えば、図8に示したN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K))で除し、旋回比率(%)を計算し、この旋回比率に機種Aのバケット容量(例えば、図20に示したWA)を乗じた値を求める(ステップS578)。
【0120】
ここで、「旋回比率」とは全稼動時間中の旋回時間が占める割合であり、油圧ショベルがどの程度の割合で旋回に使用されたかを示す値である。また、油圧ショベルの旋回は土砂の積み込み作業など、バケットに土砂を積んで行うことが多く、旋回時間にバケット容量を乗じた値から作業量が分かる。よって、旋回比率にバケット容量を乗じた値により油圧ショベルの作業量の割合を推定する。以下、この値を作業量指標値と呼ぶ。
【0121】
次いで、このようにして求めた作業量指標値を集計し、作業量指標値に対する稼動台数の分布を求める(ステップS580)。この分布の求め方も、図22のステップS524と同様に行うことができる。つまり、作業量指標値を単位幅に区分し、各範囲毎にその範囲に属する稼動台数を計算し、各範囲と稼動台数とを関連づける。そして、このようにして得た分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の作業量指標値を付記する(ステップS582)。
【0122】
次いで、号機番号毎に過去の全フロント操作時間(例えば、図8に示したN号機の最新のフロント操作時間の積算値TD(K))における掘削負荷率を計算し、これに機種Aの車体重量を乗じた値を求める(ステップS584)。
【0123】
ここで全フロント操作時間における掘削負荷率は次のようにして求める。まず、図8に示した稼動データベースの稼動頻度分布データにおける図示しない稼動時間100hr毎の掘削負荷頻度分布データを積算し、最新のフロント操作時間の積算値TD(K)におけるポンプ負荷頻度分布(=掘削負荷頻度分布)を求める。このようにして求めた掘削負荷頻度分布の一例を図29に示す。次に、この掘削負荷分布の負荷率を演算する。
【0124】
掘削負荷率の計算方法として、例えば、全フロント操作時間を1020hrとすると、その間の所定掘削負荷、例えばポンプ圧20MPa以上の時間割合を算出し、これを掘削負荷率とする。
【0125】
他の方法として、図29に示した掘削負荷頻度分布の積分値の重心を求め、掘削負荷率としてもよい。図29にその重心位置を×印で示す。
【0126】
ここで、「掘削負荷率」は全フロント操作時間にフロントに作用した負荷の程度を示す値でり、これに車体重量を乗じた値から油圧ショベルの掘削力が分かる。以下、この値を掘削力指標値と呼ぶ。
【0127】
次いで、このようにして求めた掘削力指標値を集計し、掘削力指標値に対する稼動台数の分布を求める(ステップS590)。この分布の求め方も、図22のステップS524の処理と同様である。そして、このようにして得た分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の掘削力指標値を付記する(ステップS592)。
【0128】
図30に図27に示したフローチャートのステップS566における評価処理の詳細をフローチャートで示す。
【0129】
図30において、まず、データベース100にアクセスし、図8に示した稼動データベース及び図20に示した機体データベースより全機種の号機毎の稼動時間データ及び機体データを読み出す(ステップS600)。
【0130】
次いで、全機種について走行比率の分布データを求める(ステップS602)。この求め方は、A機種が全機種になった点を除いて、図28のステップS572及びS574の処理と同じである。
【0131】
次いで、このようにして求めた全機種の走行比率の分布データと入力号機の走行比率とを比較し、最も走行比率の平均値(分布データにおける最も稼動台数の多い走行比率)が入力号機の走行比率に近い分布データを選択し(ステップS604)、この選択した分布データの分布図を作成し、図28のフローチャートのステップS576で作成した機種Aの分布図に合成する(ステップS606)。
【0132】
作業量指標値、掘削力指標値についても同様に全機種について分布データを演算し、その中から入力号機のものに平均値が近い分布データを選択し、その分布図を図28のフローチャートのステップS582,S592で作成した機種Aの分布図に合成する(ステップS608,S610)。
【0133】
図31〜図33に図27のステップS568の処理で作成、出力する評価結果の報告書の一例を示す。
【0134】
図31は機種Aの走行比率に対する稼動台数の分布図と入力号機の走行比率、及び入力号機の走行比率に最も走行比率の平均値が近い機種ATR(走行強化型)の分布図を合成して示す報告書の例であり、分布図の中に入力号機の走行比率が縦線で示されている。また、この例では入力号機の走行比率が機種ATRの走行比率の平均値に近いので、評価結果として「走行強化型をおすすめします」のメッセージが付されている。
【0135】
図32は機種Aの作業量指標値(旋回比率×バケット容量)に対する稼動台数の分布図と入力号機の作業量指標値、及び入力号機の作業量指標値に最も作業量指標値の平均値が近い機種B(1ランク上の機種)の分布図を合成して示す報告書の例であり、分布図の中に入力号機の作業量指標値が縦線で示されている。また、この例では入力号機の作業量指標値が機種Bの作業量指標値の平均値に近いので、評価結果として「機種Bをおすすめします」のメッセージが付されている。
【0136】
図33は機種Aの掘削力指標値(掘削負荷率×車体重量)に対する稼動台数の分布図と入力号機の掘削力指標値、及び入力号機の掘削力指標値に最も掘削力指標値の平均値が近い機種C(1ランク下の機種)の分布図を合成して示す報告書の例であり、分布図の中に入力号機の掘削力指標値が縦線で示されている。また、この例では入力号機の掘削力指標値が機種Cの掘削力指標値の平均値に近いので、評価結果として「機種Cをおすすめします」のメッセージが付されている。
【0137】
以上のように構成した本実施の形態においては、油圧ショベル1の部位毎の稼動時間を含む稼動データから特定の油圧ショベルの走行比率等の使用状態に関する指標と、この特定の油圧ショベルと同機種の油圧ショベルについての当該指標に対する稼動台数の分布と、特定の油圧ショベルと異なる機種の油圧ショベルについての当該指標に対する稼動台数の分布を求め、三者を比較し特定の油圧ショベルが最適機種であるかどうかを判別するようにしたので、同機種の他の油圧ショベル及び異機種の油圧ショベルとの比較で顧客が実際に油圧ショベル(特定の油圧ショベル)をどのように使用しているかを把握することで、その油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、より適切に使用状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0138】
本発明の第3の実施の形態を図1〜図4、図34〜図40を用いて説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態において、建設機械の各部位の稼動状態として稼動時間の代わりに操作回数を検出し使用状態を把握するものである。
【0139】
本実施の形態に係わる建設機械の管理システムの全体構成は第1の実施の形態と同じであり、図1〜図4に示した第1の実施の形態と同様なシステム構成を有している。
【0140】
また、本実施の形態においても、機体側コントローラ2は油圧ショベルの部位毎の稼動時間の収集機能を有し、それに対応して基地局センターサーバ3の機体・稼動情報処理部50には稼動時間の処理機能がある。また、基地局センターサーバ3は機体情報・最適機種評価処理部51を有している。
【0141】
まず、機体側コントローラ2の油圧ショベルの部位毎の稼動データの収集機能について説明する。
【0142】
図34はコントローラ2のCPU2cにおける油圧ショベルの部位毎の稼動データの収集機能を示すフローチャートである。CPU2cは、まず、第1の実施の形態と同様、センサ46のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジンが稼動中であるかどうかを判断し(ステップS9)、エンジンが稼動中であると判断すると、センサ40,41,42のフロント、旋回、走行のパイロット圧及びセンサ44のポンプ圧の検出信号に関するデータを読み込む(ステップS10A)。次いで、読み込んだフロント、旋回、走行のパイロット圧のそれぞれからフロント、旋回、走行の各操作回数をカウントし、日付及び時刻と関連付けてメモリ2dに格納、蓄積する(ステップS12A)。ここで、操作回数はパイロット圧が所定圧以上になると1回とカウントする。また、フロントの操作回数は、例えば掘削作業で必須となるアーム引きのパイロット圧でカウントする。なお、ブーム、アーム、バケットの操作パイロット圧のそれぞれで1回とカウントしてもよいが、この場合は、複合操作を1回とカウントするために、ブーム、アーム、バケットの操作パイロット圧のいずれかが所定圧以上にあるときに他の操作パイロット圧が所定圧以上になったときは、それらの”OR”をとり1回とカウントする。次いで、エンジン稼動時間をメモリ2dに格納、蓄積した後(ステップS14)、ステップS12Aで操作回数がカウントされる都度、所定時間(例えば2〜3秒)経過後のポンプ圧を検出し、操作回数に対応付けてメモリ2dに格納、蓄積する(ステップS16A)。
【0143】
このように格納、蓄積された機体・稼動情報は、第1の実施の形態で図6を用いて説明したように、1日に1回、基地局センターサーバ3に送られる。
【0144】
図35は機体側コントローラ2から機体・稼動情報が送られてきたときのセンターサーバ3の機体・稼動情報処理部50の処理機能を示すフローチャートである。
【0145】
図35おいて、機体・稼動情報処理部50は機体側コントローラ2から機体・稼動情報(フロント、旋回、走行の各操作回数及びポンプ圧、エンジン稼動時間)が入力されたかどうかを監視し(ステップS30A)、機体・稼動情報が入力されると、それらの情報を読み込み、稼動データとしてデータベース100に格納、蓄積する(ステップS32A)。データベース100から所定日数分、例えば1ヶ月分の稼動データを読み出し、それら稼動データに関する日報を作成する(ステップS34A)。そして、このように作成した日報及びメンテナンス報告書を社内コンピュータ4及びユーザ側コンピュータ5に送信する(ステップS40)。
【0146】
図36にデータベース100における稼動データの格納状況を示す。データベース100の機種別、号機毎の稼動データベースには、エンジン稼動時間、フロント操作回数(掘削回数)、旋回操作回数、走行操作回数が日付と対応して積算値で格納されている。図示の例では、TNE(1)SD(1)はそれぞれ機種AのN号機の2000年1月1日におけるエンジン稼動時間積算値及びフロント操作回数積算値であり、TNE(K)及びSD(K)はそれぞれ機種AのN号機の2000年3月16日におけるエンジン稼動時間積算値及びフロント操作回数積算値である。同様に、機種AのN号機の旋回操作回数積算値SS(1)〜SS(K)及び走行操作回数の積算値ST(1)〜ST(K)も日付と関連付けて格納されている。機種AのN+1号機、N+2号機、…、機種B、機種C,…についても同様である。
【0147】
また、機種別、号機毎の稼動データベースには、フロント、旋回、走行の各部位の操作毎に、ポンプ負荷頻度分布が日付と関連づけて格納、蓄積されている。図示の例では、2000年1月1日のフロント操作の領域に、0MPa以上〜5MPa未満:12回、5MPa以上〜10MPa未満:32回、…、25MPa以上〜30MPa未満:28回、30MPa以上:9回というように、5MPaのポンプ圧力帯域毎に操作回数が格納されている。旋回操作、走行操作の領域、及びその後の日付の領域にも、それぞれ同様にポンプ負荷頻度が格納されている。
【0148】
基地局センターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51は、第1の実施の形態と同様、機種毎の機体情報の処理機能と最適機種の評価要求の処理機能を有している。機種毎の機体情報の処理機能は図19及び図20を用いて説明した第1の実施の形態のものと同じである。
【0149】
図37にセンターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51における最適機種の評価要求の処理機能を、図38に図37のステップS514Aにおける処理の詳細をフローチャートで示す。図37のステップS510及びS512の処理は第1の実施の形態と同じである。
【0150】
図37のステップS514Aでは、図38に示すような処理で、油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルについての指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する。
【0151】
図38において、まず、データベース100にアクセスし、図36に示した稼動データベースより機種Aの号機毎に稼動データを読み出す(ステップS520A)。次いで、号機番号毎に過去の全フロント操作回数(例えば、図36に示したN号機の最新のフロント操作回数の積算値SD(K))、全旋回操作回数(SS(K))、全走行操作回数(TT(K))を加算することで全操作回数を計算し、全走行回数(TT(K))をその全操作回数で除し、走行比率(%)を計算する(ステップS522A)。次いで、第1の実施の形態と同様、このようにして求めた各号機番号の走行比率を集計し、走行比率に対する稼動台数の分布を求め(ステップS524)、この分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の走行比率を付記する(ステップS526)。
【0152】
同様に、他の指標としてポンプ負荷率について分布データを求め、入力号機のポンプ負荷率を付した分布図を作成する(ステップS528A〜ステップS532)。ここで、ポンプ負荷率は、号機番号毎の全操作回数中におけるポンプ負荷圧が所定圧以上の操作回数が占める割合として求める。ポンプ負荷圧が所定圧以上の操作回数は、図36に示したフロント、旋回、走行の全操作のポンプ負荷頻度分布から所定圧以上の操作回数を合計することで求まる。本実施の形態においてポンプ負荷率とは、油圧ショベルが高負荷作業に使用される割合がどの程度であるかを示す値であり、所定のポンプ圧は、例えば15MPa程度に設定される。
【0153】
掘削負荷率(掘削操作回数/全操作回数)、旋回負荷率(旋回操作回数/全操作回数)等、それ以外の指標についても適宜設定し、同様に求めることができる。
【0154】
図37に戻り、ステップS516及びS518Aでは、第1の実施の形態と同様に、入力号機番号の油圧ショベルが最適機種であるかどうかの評価を行い、その評価結果の報告書を作成し、出力する。
【0155】
図39及び図40に図37のステップS518Aの処理で作成、出力する評価結果の報告書の一例を示す。この報告書は、走行比率及びポンプ負荷率の説明が、走行比率=走行操作回数/全操作回数、ポンプ負荷率=所定ポンプ圧以上の操作回数/全操作回数となっている以外、第1の実施の形態の図25及び図26と同じである。
【0156】
従って、本実施の形態においても、稼動状態として操作回数を用い、同機種の他の油圧ショベルとの比較で顧客が実際に油圧ショベル(特定の油圧ショベル)をどのように使用しているかを把握するので、その油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、使用状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0157】
本発明の第4の実施の形態を図1〜図4、図20、図36、図41〜図46により説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態において、建設機械の各部位の稼動状態として稼動時間の代わりに操作回数を検出し使用状態を把握するものである。
【0158】
本実施の形態に係わる建設機械の管理システムの全体構成は第1の実施の形態と同じであり、図1〜図4に示した第1の実施の形態と同様なシステム構成を有している。また、機体側コントローラ2の処理機能、基地局センターサーバ3の機体・稼動情報処理部50の処理機能は、第3の実施の形態と同じである。
【0159】
本実施の形態において、基地局センターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51は、第1の実施の形態と同様の機種毎の機体情報の処理機能を有している。また、処理部51は、次のような最適機種の評価要求の処理機能を有している。
【0160】
図41にセンターサーバ3の処理部51における最適機種の評価要求の処理機能を、図42に図41のステップS564Aにおける処理の詳細をフローチャートで示す。図41のステップS510及びS512の処理は第1の実施の形態と同じである。
【0161】
図41のステップS564Aでは、図42に示すような処理で、油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルについての指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を演算し分布図を作成する。
【0162】
図42において、まず、データベース100にアクセスし、図36に示した稼動データベース及び図20に示した機体データベースより機種A(図41のステップS512で読み込んだ機種)の号機毎の稼動データ及び機体データを読み出す(ステップS570A)。
【0163】
次いで、号機番号毎に過去の全フロント操作回数(例えば、図36に示したN号機の最新のフロント操作回数の積算値SD(K))、全旋回操作回数(SS(K))、全走行操作回数(TT(K))を加算することで全操作回数を計算し、全走行回数(TT(K))をその全操作回数で除し、走行比率(%)を計算する(ステップS572A)。次いで、第2の実施の形態と同様、走行比率を集計して走行比率に対する稼動台数の分布を求め(ステップS574)、この分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の走行比率を付記する(ステップS576)。 次いで、号機番号毎に過去の全旋回操作回数(SS(K))を上記で求めた全操作回数で除し、旋回比率(%)を計算し、この旋回比率に機種Aのバケット容量(例えば、図20に示したWA)を乗じた値、つまり作業量指標値を求める(ステップS578A)。次いで、第2の実施の形態と同様、作業量指標値を集計し、作業量指標値に対する稼動台数の分布を求め(ステップS580)、この分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の作業量指標値を付記する(ステップS582)。
【0164】
次いで、号機番号毎に過去の全フロント操作回数における掘削負荷率を計算し、これに機種Aの車体重量を乗じた値、つまり掘削力指標値を求める(ステップS584A)。ここで、全フロント操作回数における掘削負荷率の計算は、第2の実施の形態における全フロント操作時間における掘削負荷率の計算と実質的に同じである。つまり、図36に示した稼動データベースのポンプ負荷頻度分布のデータから過去の全日数分のフロント操作に関するデータを積算し、ポンプ負荷頻度分布(=掘削負荷頻度分布)を求める。このようにして求めた掘削負荷頻度分布の一例を図43に示す。次に、この掘削負荷分布の負荷率を計算する。例えば、全フロント操作回数に対する所定掘削負荷、例えばポンプ圧20MPa以上のフロント操作回数の割合を算出し、これを掘削負荷率とする。図43に示した掘削負荷頻度分布の積分値の重心(×印)を求め、掘削負荷率としてもよい。図29にその重心位置を×印で示す。
【0165】
次いで、第2の実施の形態と同様、掘削力指標値を集計して掘削力指標値に対する稼動台数の分布を求め(ステップS590)、この分布データを分布図にし、この分布図に入力号機の掘削力指標値を付記する(ステップS592)。
【0166】
図41に戻り、ステップS566A及びS568Aでは、第2の実施の形態と同様、入力号機番号の油圧ショベルが最適機種であるかどうかの評価を行い、その評価結果の報告書を作成し、出力する。ただし、図41のステップS566Aにおける評価処理では、第2の実施の形態で図30に示した詳細処理のステップS600,S602,S608,S610の処理で図42の処理と同様に稼動時間に代え操作回数を用いる。また、図41のステップS568Aでは、図44〜図46に示すような報告書を作成し、出力する。この報告書は、走行比率、旋回比率、掘削負荷率の説明が、走行比率=走行操作回数/全操作回数、旋回比率=旋回操作回数/全操作回数、掘削負荷率=所定ポンプ圧以上のフロント操作回数/全フロント操作回数となっている以外、第2の実施の形態の図31〜図33と同じである。
【0167】
従って、本実施の形態においても、稼動状態として操作回数を用い、同機種の他の油圧ショベル及び異機種の油圧ショベルとの比較で顧客が実際に油圧ショベル(特定の油圧ショベル)をどのように使用しているかを把握するので、その油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、より適切に使用状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0168】
本発明の第5の実施の形態を図47〜図49により説明する。本実施の形態は、各部位の稼動状態を負荷補正し、建設機械の使用状態に関する指標の精度を向上させることで、最適機種の評価をより適切に行えるようにしたものである。
図47は機体側コントローラ2から機体・稼動情報が送られてきたときのセンターサーバ3の機体・稼動情報処理部50の処理機能を示すフローチャートである。
【0169】
図47おいて、ステップS30,S32A,S34A,S40の処理は図35に示した第3の実施の形態と同じである。本実施の形態では、ステップS33Aにおいて、フロント、旋回、走行の各部位毎の操作回数の積算値を読み出し、これらを負荷補正して再びデータベースに格納する。
【0170】
図48は、操作回数を負荷補正する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0171】
図48において、まず、機種Aの号機番号1〜Zの全データについて処理を行うため、号機番号NがZ以下かどうかの判定を行い(ステップS600)、NがZ以下であれば、図36に示した稼動データベースよりN号機のフロント操作領域のポンプ負荷頻度分布を全日数分読み出し、それらを集計して掘削負荷頻度分布を演算する(ステップS602)。この計算は、第4の実施の形態における図42のステップS584Aにて掘削負荷率を求めるのに演算した掘削負荷頻度分布の求め方と同じであり、その分布は図43に示すようになる。次に、フロント操作1回当たりの平均掘削負荷DMを演算する(ステップS604)。この平均掘削負荷DMは、例えば、ステップS602で求めた図43に示すような掘削負荷頻度分布より各ポンプ圧とフロント操作回数との積を求め、これらの和をフロント操作回数で除すことで求まる。また、図43に示した負荷頻度分布の積分値の重心(×印)の位置を求め、この重心位置におけるポンプ圧を平均掘削負荷DMとしてもよい。
【0172】
このように平均掘削負荷DMが求まると、次に平均掘削負荷DMより負荷補正係数αを求める(ステップS606)。この計算は、例えば図49に示すような予め設定した平均掘削負荷DMと負荷補正係数αの関係を用いて行う。
【0173】
図49において、平均掘削負荷DMと負荷補正係数αの関係は、DMが標準負荷の時にα=1で、DMが標準負荷より大きくなるとαが1よりも次第に大きくなり、DMが標準負荷より小さくなるとαが1よりも次第に小さくなるように設定されている。
【0174】
このようにして負荷補正係数αを求めると、図36に示した稼動データベースから最新のフロント操作回数の積算値SD(K)を読み出し、この積算値SD(K)を補正係数αで次のように補正し、操作回数S′D(K)を求める(ステップS608)。
【0175】
S′D(k)=SD(k)×α
そしてこのように求めた操作回数S′D(K)を負荷補正した操作回数としてデータベース100に格納する。
【0176】
旋回操作回数、走行操作回数についても同様に負荷補正した操作回数を求め、データベース100に格納する(ステップS610,S620)。そして、この処理を号機番号1〜Zの全てについて行い、機種Aの全油圧ショベルについて負荷補正した操作回数を求め、データベース100に格納する。機種B等、他の機種についても同様に全油圧ショベルについて負荷補正した操作回数を求め、データベース100に格納する(ステップS630)。
【0177】
本実施の形態のそれ以外の処理は図34〜図40で説明した第3の実施の形態と同じである。
【0178】
なお、図41〜図46に示した第4の実施の形態についても、同様に操作回数を負荷補正することができる。
【0179】
また、第1の実施の形態では、油圧ショベルの稼動時間及び部位毎の稼動時間をそのまま用いたが、これらの稼動時間についても第5の実施の形態における操作回数と同様に負荷補正することができる。
【0180】
油圧ショベル等の建設機械にあっては、部位毎に稼動状態だけでなく負荷も異なり、各部位の負荷の程度によっても使用状態が変化する。本実施の形態では、部位毎の稼動状態(稼動時間或いは操作回数)を負荷補正し、この負荷補正した稼動状態(稼動時間或いは操作回数)を統計処理し、顧客が実際に油圧ショベルをどのように使用しているかを把握するので、負荷の相違による使用状態の相違を修正してその油圧ショベルが顧客にとって最適機種であるかどうかを評価することができ、より適切に使用状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0181】
なお、以上の実施の形態では、評価システムに最適機種の評価処理部(図21のステップS516及び図27のステップS566)を設け、システム自体で最適機種かどうかの判別まで行うようにしたが、特定の油圧ショベルの作業状態量とこの特定の油圧ショベルと同機種の油圧ショベルについての作業状態量に対する稼動台数の分布の2種類のデータ、又はこれに特定の油圧ショベルの作業状態量と作業状態量の平均値が近い異なる機種の油圧ショベルについての作業状態量に対する稼動台数の分布を加えた3種類のデータをそのまま出力し、最適機種かどうかの判断は営業マン等の人間が行うようにしてもよい。
【0182】
また、以上の実施の形態では、市場で稼動している油圧ショベルの稼動時間に対する稼動台数の分布データ及び分布図の作成・送信は、センターサーバ3で日報の作成・送信と共に毎日行ったが、毎日でなくてもよいし、分布データの作成のみ毎日行い、分布図の作成・送信は1週間毎に行う等、頻度を異ならせてもよい。また、分布データの作成はセンターサーバ3で自動で行い、分布図の作成・送信は、社内コンピュータを用いサービスマンの指示によって行ってもよい。また、両方共サービスマンの指示によって行ってもよい。
【0183】
また、上記実施の形態では、センターサーバ3の機体情報・最適機種評価処理部51において最適機種の評価処理の全てを社内コンピュータからのデータの入力の都度行ったが、予め全機種及び全作業状態量について分布データを求め、データベースとして格納しておくことにより、特定の油圧ショベルが最適機種であるかどうかの評価が必要なときの処理量を少なくするようにしてもよく、これにより応答よく評価結果を知ることができる。
【0184】
更に、エンジン稼動時間の計測は、エンジン回転数センサ46を用いたが、センサ43によりエンジンキースイッチのON・OFFを検出し、この信号とタイマを用いて計測してもよいし、エンジンに付属するオルターネータの発電信号のON・OFFとタイマで計測したり、そのオルタネータの発電でアワーメータを回転させ、エンジン稼動時間を計測してもよい。
【0185】
更に、センターサーバ3で作成した情報はユーザ側及び社内に送信したが、更に油圧ショベル1側に戻すようにしてもよい。
【0186】
産業上の利用可能性
本発明によれば、建設機械の部位毎の稼動時間を含む稼動データから特定の建設機械の作業状態量と、この特定の建設機械と同機種の建設機械についての作業状態量に対する稼動台数の分布を求め、両者を比較し特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するので、同機種の他の建設機械との比較で顧客が実際に建設機械(特定の建設機械)をどのように使用しているかを把握でき、作業状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【0187】
また、本発明によれば、建設機械の部位毎の稼動時間を含む稼動データから特定の建設機械の作業状態量と、この特定の建設機械と同機種の建設機械についての作業状態量に対する稼動台数の分布と、特定の建設機械と異なる機種の建設機械についての作業状態量に対する稼動台数の分布を求め、三者を比較し特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することにより、同機種の他の建設機械及び異機種の建設機械との比較で顧客が実際に建設機械(特定の建設機械)をどのように使用しているかを把握でき、より適切に作業状態に応じた最適機種をアドバイスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係わる建設機械の最適機種の評価システムを備えた管理システムの全体概要図である。
【図2】 機体側コントローラの構成の詳細を示す図である。
【図3】 油圧ショベル及びセンサ群の詳細を示す図である。
【図4】 基地局センターサーバのCPUの処理機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図5】 機体側コントローラのCPUにおける油圧ショベルの部位毎の稼動時間の収集機能を示すフローチャートである。
【図6】 収集した稼動時間データを送信するときの機体側コントローラの通信制御部の処理機能を示すフローチャートである。
【図7】 機体側コントローラから稼動時間データが送られてきたときの基地局センターサーバの機体・稼動情報処理部の処理機能を示すフローチャートである。
【図8】 基地局センターサーバのデータベースにおける稼動データの格納状況を示す図である。
【図9】 社内コンピュータ及びユーザ側コンピュータに送信する日報の一例を示す図である。
【図10】 社内コンピュータ及びユーザ側コンピュータに送信する日報の一例を示す図である。
【図11】 機体側コントローラの頻度分布データの収集機能を示すフローチャートである。
【図12】 掘削負荷の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図13】 油圧ポンプのポンプ負荷の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである
【図14】 油温の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図15】 エンジン回転数の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図16】 収集した頻度分布データを送信するときの機体側コントローラの通信制御部の処理機能を示すフローチャートである。
【図17】 機体側コントローラから頻度分布データが送られてきたときの基地局センターサーバの機体・稼動情報処理部の処理機能を示すフローチャートである。
【図18】 社内コンピュータ及びユーザ側コンピュータに送信する頻度分布データ報告書の一例を示す図である。
【図19】 センターサーバの機体情報・最適機種評価処理部における機種毎の機体情報の処理機能を示すフローチャートである。
【図20】 基地局センターサーバのデータベースにおける機体データの格納状況を示す図である。
【図21】 センターサーバの機体情報・最適機種評価処理部における最適機種の評価要求の処理機能を示すフローチャートである。
【図22】 油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルの指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】 評価処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】 評価処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図26】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図27】 本発明の第2の実施の形態に係わる建設機械の管理システムにおけるセンターサーバの機体情報・最適機種評価処理部における最適機種の評価要求の処理機能を示すフローチャートである。
【図28】 油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルの指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】 掘削負荷率を求めるための掘削負荷頻度分布の一例を示す図である。
【図30】 評価処理の詳細を示すフローチャートである。
【図31】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図32】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図33】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図34】 本発明の第3の実施の形態に係わる建設機械の管理システムにおける機体側コントローラの稼動データの収集機能を示すフローチャートである。
【図35】 機体側コントローラから稼動時間データが送られてきたときの基地局センターサーバの機体・稼動情報処理部の処理機能を示すフローチャートである。
【図36】 基地局センターサーバのデータベースにおける稼動データの格納状況を示す図である。
【図37】 センターサーバの機体情報・最適機種評価処理部における最適機種の評価要求の処理機能を示すフローチャートである。
【図38】 油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルの指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図39】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図40】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図41】 本発明の第4の実施の形態に係わる建設機械の管理システムにおけるセンターサーバの機体情報・最適機種評価処理部における最適機種の評価要求の処理機能を示すフローチャートである。
【図42】 油圧ショベルの使用状態に関する指標の種類毎に入力号機番号の油圧ショベルの指標の演算を行い、かつ稼動台数の分布を求め分布図を作成する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図43】 掘削負荷率を求めるための掘削負荷頻度分布の一例を示す図である。
【図44】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図45】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図46】 評価結果の報告書の一例を示す図である。
【図47】 本発明の第5の実施の形態に係わる建設機械の管理システムにおける機体側コントローラから稼動時間データが送られてきたときの基地局センターサーバの機体・稼動情報処理部の処理機能を示すフローチャートである。
【図48】 操作回数を負荷補正する処理の詳細を示すフローチャートである。
【図49】 予め設定した平均掘削負荷DMと負荷補正係数αの関係を示す図である。

Claims (17)

  1. 市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のそれぞれについて部位(12,13,15,32)毎の稼動状態を計測し、これらの稼動状態を基地局コンピュータ(3)に転送しデータベース(100)に稼動データとして格納、蓄積する第1手順(S9−14,S20−24,S30−32,S89−94,S240−246)と、
    前記基地局コンピュータにおいて、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力する第2手順(S500−502,S510−518,S510−568)とを有することを特徴とする建設機械の管理方法。
  2. 請求項1記載の建設機械の管理方法において、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のうち特定の建設機械の使用状態に関する少なくとも1つの指標を計算する第3手順(S514)を有し、この指標に基づき前記特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理方法。
  3. 請求項2記載の建設機械の管理方法において、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記特定の建設機械と同機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第1相関を求める第4手順(S514)を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理方法。
  4. 請求項3記載の建設機械の管理方法において、前記第2手順は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のうち前記特定の建設機械と異なる少なくとも1機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第2相関を求める第5手順(S564)を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理方法。
  5. 請求項1項記載の建設機械の管理方法において、前記第1手順(S9−S16A,S30−32A)は、前記部位毎の稼動状態に加えて部位毎の負荷を計測し、前記基地局コンピュータ(3)のデータベース(100)に稼動データとして格納、蓄積し、
    前記第2手順は、前記負荷の程度に応じて前記稼動状態を負荷補正する第6手順(S33A)を更に有し、この負荷補正した稼動状態を稼動データとして用いて前記評価データを生成することを特徴とする建設機械の管理方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の建設機械の管理方法において、前記稼動状態は稼動時間と操作回数の少なくとも一方であることを特徴とする建設機械の管理方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項記載の建設機械の管理方法において、前記建設機械は油圧ショベル(1,1a,1b,1c)であり、前記部位は、油圧ショベルのフロント(15)、旋回体(13)、走行体(12)、エンジン(32)のいずれかであることを特徴とする建設機械の管理システム。
  8. 請求項1〜5記載の建設機械の管理方法において、前記建設機械は油圧ショベル(1,1a,1b,1c)であり、前記部位は、油圧ショベルのフロント(15)、旋回体(13)、走行体(12)エンジン(32)を含み、前記稼動状態は前記フロント、旋回体、走行体、エンジンの稼動時間であり、前記指標は、エンジン稼動時間と走行時間との比率、エンジン稼動時間とポンプ圧が所定値以上の時間との比率、エンジン稼動時間と旋回時間との比率とバケット容量の積、エンジン稼動時間と掘削時間との比率と車体重量の積の少なくとも1つを含むことを特徴とする建設機械の管理方法。
  9. 請求項1〜5記載の建設機械の管理方法において、前記建設機械は油圧ショベル(1,1a,1b,1c)であり、前記部位は、油圧ショベルのフロント(15)、旋回体(13)、走行体(12)を含み、前記稼動状態は前記フロント、旋回体、走行体の操作回数であり、前記指標は、全操作回数と走行操作回数との比率、全操作回数とポンプ圧が所定値以上の操作回数との比率、全操作回数と走行操作回数との比率とバケット容量の積、全操作回数とフロント操作回数との比率と車体重量の積の少なくとも1つを含むことを特徴とする建設機械の管理方法。
  10. 市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のそれぞれについて部位(12,13,15,32)毎の稼動状態を計測、収集するデータ計測収集手段(2,40−46,S9−14,S20−24,S89−94)と、
    基地局に設置され、前記計測、収集した部位毎の稼動状態を稼動データとして格納、蓄積するデータベース(100)を有する基地局コンピュータ(3,50,S30−32,S240−246)とを備え、
    前記基地局コンピュータは、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力する演算手段(51,S500−502,S510−518,S510−568)を有することを特徴とする建設機械の管理システム。
  11. 請求項10記載の建設機械の管理システムにおいて、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のうち特定の建設機械の使用状態に関する少なくとも1つの指標を計算する第1手段(51,S514)を有し、この指標に基づき前記特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理システム。
  12. 請求項11記載の建設機械の管理システムにおいて、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記特定の建設機械と同機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第1相関を求める第2手段(51,S514)を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理システム。
  13. 請求項12記載の建設機械の管理システムにおいて、前記演算手段は、前記特定の建設機械の指標と前記第1相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する第3手段(51,S516)を更に有することを特徴とする建設機械の管理システム。
  14. 請求項12記載の建設機械の管理システムにおいて、前記演算手段は、前記評価データとして、前記稼動データに基づき、前記複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のうち前記特定の建設機械と異なる少なくとも1機種の建設機械について建設機械毎に前記指標を計算し、この指標と稼動台数の第2相関を求める第4手段(51,S564)を更に有し、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別することを特徴とする建設機械の管理システム。
  15. 請求項14記載の建設機械の管理システムにおいて、前記演算手段は、前記特定の建設機械の指標と前記第1及び第2相関とを比較し、その特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別する第5手段(51,S566)を更に有することを特徴とする建設機械の管理システム。
  16. 請求項10記載の建設機械の管理システムにおいて、前記データ計測収集手段(2,40−46,S9−S16A)は、前記部位(12,13,15,32)毎の稼動状態に加えて部位毎の負荷を計測、収集し、
    前記基地局コンピュータ(3,50,S30−32A)は、前記計測、収集した部位毎の稼動状態と負荷をデータベース(100)に稼動データとして格納、蓄積し、
    前記演算手段は、前記負荷の程度に応じて前記稼動状態を負荷補正する第6手段(51,S33A)を更に有し、この負荷補正した稼動状態を稼動データとして用いて前記評価データを生成することを特徴とする建設機械の管理システム。
  17. 市場で稼動する複数の機種を含む複数台の建設機械(1,1a,1b,1c)のそれぞれについて部位(12,13,15,32)毎の稼動状態を稼動データとして格納、蓄積するとともに、前記稼動データを統計処理し、前記複数台の建設機械のうち特定の建設機械が最適機種であるかどうかを判別するための評価データを生成し出力することを特徴とする演算処理装置。
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