JP4170058B2 - 尺八の管内型及びその作成方法、並びに、尺八の製造方法及び尺八 - Google Patents

尺八の管内型及びその作成方法、並びに、尺八の製造方法及び尺八 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、尺八の管内型及びその設計方法、並びに、尺八に関する。
【0002】
【従来の技術】
大量生産を目的とした尺八の製造方法としては、例えば、竹の管内に石膏のような成形材を流し込み、尺八の理想管内形状に対応する管内型を押し入れて、管内を仕上げる方法が考えられている。
【0003】
上述した製造方法に用いられる管内型として、例えば、特許文献1に記載されたシリコーンゴム製の尺八内径型取り棒ようなものが挙げられる。このシリコーンゴム製の尺八内径型取り棒は、図5に示すように、金属製の円盤状の計測パーツ10を、尺八長さ対内径の理想曲線に基づき、並べたものを型にして形成されている。つまり、円盤状の計測パーツ10の長さl毎に、上記理想曲線から管内の理想内径を求めて、求めた理想内径と同じ長さの外径の計測パーツ10を順番に並べることにより作られる。
【0004】
ところで、尺八の管内形状は、尺八の音色や響きに関係する重要な部分である。従って、上述した尺八内径型取り棒は、上述した理想曲線に、忠実に、形成する必要がある。しかしながら、上述した特許文献1では、一定間隔毎に、理想内径を求めて、内径型取り棒を形成している。
【0005】
このため、尺八長さに対する内径の変化が大きいところでは、内径変化に対して粗い精度で内径型取り棒が形成される。一方、長さに対する内径の変化が小さい所では、内径変化に対して高い精度で内径型取り棒が形成される。つまり、精度にむらがでてしまい、一様に、きめ細かく対応することができないという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−244650公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、尺八の理想管内形状に、一様に高い精度で対応することができる尺八の管内型及びその設計方法、並びに、尺八を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、略円柱状に形成された尺八の管内型であって、長さ方向において、一定値づつ外径寸法が小さくなる節部が離散的に設けられ、隣接する前記節部間にテーパが付けられていることを特徴とする尺八の管内型に存する。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、長さ方向において、一定値づつ外径寸法が小さくなる節部が離散的に設けられている。隣接する節部間にテーパが付けられている。従って、節部の外径寸法と同等の尺八の内径寸法に対する理想尺八長さ位置を各々求め、求めた理想尺八長さに基づき、隣接する節部間の距離を定めれば、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができる。しかも、節部と節部との間にテーパを付けることにより、一層、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の尺八の管内型の設計方法であって、理想とする尺八管内形状における長さ方向に位置であって、その内径寸法が前記節部の外形寸法と同等である位置を前記節部毎に各々求め、求めた各位置に基づき、隣接する前記節部間の長さを定めて、作成したことを特徴とする尺八の管内型の設計方法に存する。
【0011】
請求項2記載の発明は、理想とする尺八管内形状における長さ方向に位置であって、その内径寸法が前記節部の外形寸法と同等である位置を前記節部毎に各々求め、求めた各位置に基づき、隣接する前記節部間の長さが定められている。従って、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の尺八の管内型を用いた尺八の製造方法であって、尺八の外形型内に前記管内型を挿入した状態で、前記外形型に形成した流入口から尺八の形成材を注入することを特徴とする尺八の製造方法に存する。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、尺八の外形型内に管内型を挿入した状態で、外形型に形成した流入口から尺八の形成材を注入する。従って、型で形成した空間に形成型を流すだけで、簡単に尺八を製造することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、略円柱状に形成された尺八であって、当該管内には、長さ方向において、一定値づつ内径寸法が小さくなる節部が離散的に設けられ、隣接する前記節部間にテーパが付けられていることを特徴とする尺八に存する。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の尺八の管内型を用いて製作されている。従って、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内を持つことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
第1実施形態
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の尺八の管内型を用いて形成された例えば金属製の尺八を示す断面図であり、図2は、本発明の設計方法を実施して形成した尺八の管内型を示す側面図である。図1に示すように、尺八20は、歌口21から管尻22を貫通する管状に形成されている。この管内形状は、歌口21から抱き節23に向かうに従って、内径が小さくなり、抱き節23から管尻22に向かうに従って、内径が大きくなる。また、尺八20の側面には、手孔24が設けられている。
【0017】
上述した尺八20の管内型としては、図2に示すように、歌口21から抱き節23までの管内に相当する上管内型31(図2(A))と、抱き節23から管尻22までの管内に相当する下管内型32(図2(B))とがある。上管内型31は、図2(A)に示すように、略円柱状に形成されている。そして、長さ方向Y1において、一定値づつ(例えば、0.01mm)外径寸法が小さくなる節部31a〜31dが離散的に設けられ、節部31a−節部31b、節部31b−節部31c、節部31c−節部31d、節部31d−節部31e間にテーパが付けられている。なお、節部31a〜31eは同心円上に設けられている。
【0018】
なお、各節部31a〜31d間の距離は、以下のようにして定められている。今、節部31a〜31dの外径寸法をRa〜Rdとする。これら外径寸法Ra〜Rdは、上述したようにRa−Rb=Rb−Rc=Rc−Rd=一定値の関係がある。そして、理想とする尺八管内形状の寸法に基づき、尺八管内の内径が上述したRa〜Rdのときの理想尺八長さを求める。
【0019】
そして、尺八内径Ra〜Rdに対して、各々求めた理想尺八長さがLa〜Leであったとする。ただし、尺八長さは、歌口21からの長さとし、節部31aは歌口21に相当するため、内径がRaのときの尺八長さLaは0である。このようなとき、節部31a−節部31b間の距離をLb、節部31b−節部31c間の距離をLc−Lb、節部31c−節部31d間の距離をLd−Lc、節部31d−節部31e間の距離をLe−Ldと設定している。
【0020】
下管内型32についても、上管内型31と同様に寸法が定められている。以上のように、上管内型31及び下管内型32の寸法を定めることにより、理想の尺八管内寸法の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができる。
【0021】
上述した上下管内型31及び32を、図3に示すように、上外形型41と下外形型42との間に挿入した状態で、下外形型42に設けられた流入口42aから形成材の注入し、ベークライトなどの形成材が固まった後に、上外形型41と下外形型42を外し、歌口21から上管内型31を、管尻22から下管内型32を各々抜きとれば、図1に示すような尺八20を形成することができる。上述した管内型を用いて尺八20を形成することにより、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内を形成することができ、尺八の理想管内形状に、一様に高い精度で対応することができる。
【0022】
第2実施形態
なお、第1実施形態における尺八は、音色、または、尺八の寿命などの向上を考えて、1本の管で構成していた。しかしながら、一般的に量産される1.6寸、1.8寸などの尺八の場合、尺八自体の長さが長く、持ち運びが不便である。そこで、例えば、尺八を上管部20Aと下管部20Bとに分割して形成し、図4に示すように、上下管部20A及び20Bの各々に、継ぎ手20A−1及び20A−2を設けることが考えられる。
【0023】
このように構成すれば、尺八を上管部20A及び下管部20Bに分割して持ち運ぶことができ、持ち運びに便利である。また、吹くときは、継ぎ手20A−1に継ぎ手20A−2を圧入すれば、簡単に1本の尺八に組み立てることができる。また、20A−2及び20B−2は、継ぎ手20A−1及び20B−1部分に設けた凸部であり、この凸部20A−2及び20B−2に模様を刻むことにより、上管部20A及び下管部20Bの継ぎ目を目立たなくしている。
【0024】
なお、上下管部20A及び20Bの継ぎ目を、例えば、最も歌口21側に設けられた手孔24と、2番目に歌口21側に設けられた手孔24との間であって、できるかぎり歌口21側に設ければ、尺八の音色に影響を与える部分である抱き節23から歌口21側の部分を略二等分することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、節部の外径寸法と同等の尺八の内径寸法に対する理想尺八長さ位置を各々求め、求めた理想尺八長さに基づき、隣接する節部間の距離を定めれば、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができる。しかも、節部と節部との間にテーパを付けることにより、一層、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができるので、尺八の理想管内形状に、一様に高い精度で対応することができる尺八の管内型を得ることができる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内型を形成することができるので、尺八の理想管内形状に、一様に高い精度で対応することができる尺八の管内型の設計方法を得ることができる。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、型で形成した空間に形成型を流すだけで、簡単に尺八を製造することができるので、大量生産に適した尺八の製造方法を得ることができる。
【0028】
請求項4記載の発明によれば、理想の内径寸法の変化に対して一様な精度で管内を持つことができるので、尺八の理想管内形状に、一様に高い精度で対応することができる尺八を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における本発明の尺八の管内型を用いて形成された尺八20を示す断面図である。
【図2】(A)及び(B)は各々、本発明の設計方法を実施して形成した尺八の上管内型31及び下管内型32を示す側面図である。
【図3】尺八の上外形型41及び下外形型42の間に、図2に示す管内型を挿入して、形成材を注入したときの断面図である。
【図4】第2実施形態における本発明の尺八の管内型を用いて形成された尺八20を示す部分断面図である。
【図5】従来の管内型としてのシリコーンゴムの尺八内径型取り棒を示す図である。
【符号の説明】
20 尺八
31a〜31e 節部

Claims (4)

  1. 略円柱状に形成された尺八の管内型であって、
    長さ方向において、一定値づつ外径寸法が小さくなる節部が離散的に設けられ、
    隣接する前記節部間にテーパが付けられている
    ことを特徴とする尺八の管内型。
  2. 請求項1記載の尺八の管内型の設計方法であって、
    理想とする尺八管内形状における長さ方向に位置であって、その内径寸法が前記節部の外形寸法と同等である位置を前記節部毎に各々求め、求めた各位置に基づき、隣接する前記節部間の長さを定めて、作成した
    ことを特徴とする尺八の管内型の設計方法。
  3. 請求項1記載の尺八の管内型を用いた尺八の製造方法であって、
    尺八の外形型内に前記管内型を挿入した状態で、前記外形型に形成した流入口から尺八の形成材を注入する
    ことを特徴とする尺八の製造方法。
  4. 略円柱状に形成された尺八であって、
    当該管内には、長さ方向において、一定値づつ内径寸法が小さくなる節部が離散的に設けられ、隣接する前記節部間にテーパが付けられている
    ことを特徴とする尺八。
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