JP4169838B2 - El表示装置 - Google Patents
El表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4169838B2 JP4169838B2 JP24012098A JP24012098A JP4169838B2 JP 4169838 B2 JP4169838 B2 JP 4169838B2 JP 24012098 A JP24012098 A JP 24012098A JP 24012098 A JP24012098 A JP 24012098A JP 4169838 B2 JP4169838 B2 JP 4169838B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- hole
- substrate
- display device
- external
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネセンス(EL)を利用した表示装置に係り、特に外部電極周辺からの湿気の侵入を防止するEL表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から液晶表示装置のバックライトや各種ディスプレイの発光源として、EL発光素子を用いた表示装置がある。従来、この種のEL表示装置としては、例えば図3及び図4に示すような構造のものが知られている。このEL表示装置1はシート状のもので、裏面電極2、絶縁層3、発光層4及び表面電極5からなる積層体6と、前記裏面電極2及び表面電極5の外表面を被覆した上下の吸湿材7a,7bと、この吸湿材7a,7bの外側を密封したパッケージフィルム10とで構成される。また、前記裏面電極2と表面電極5にはそれぞれ集電帯8a,8bが設けられ、この集電帯8a,8bから電極リード端子9a,9bが引き出される。そして、電極リード端子9a,9bから35〜150V程度の交流電圧を裏面電極2と表面電極5の間に印加することによって発光層4が発光する構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のEL表示装置1にあっては、裏面電極2、絶縁層3、発光層4及び表面電極5からなる積層体6の上下面を吸湿材7a,7bで覆い、更にパッケージフィルム10で密封しているものの、裏面電極2や表面電極5から引き出された電極リード端子9a,9bの隙間15から外部の湿気を徐々に吸収してしまい、このまま長期間に亘って使用すると、発光層4の発光剤である硫化亜鉛にまで湿気が浸透し、発光層4を黒色に変色させて寿命の低下や発光輝度の低下を引き起こすといった問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、裏面電極及び表面電極の各電極端子部分からの湿気の侵入を確実に防止することで、ELの発光寿命や発光輝度の低下を抑えるようにしたEL表示装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るEL表示装置は、基板上に順次積層した裏面電極、絶縁層、発光層及び表面電極を封止材で被覆し、前記裏面電極と表面電極との間に交流電圧を印加することで発光層を発光させるEL表示装置において、上記基板に一対のスルーホール電極を設け、このスルーホール電極の基板の裏面電極側にスルーホール電極より粘度の高い導電性塗料によって形成された外部取出用電極を設けてスルーホールを塞ぎ、上記裏面電極及び表面電極と前記外部取出用電極とをそれぞれ導通させると共に、基板の裏面電極側とは反対側に各スルーホール電極と導通を図るそれぞれの外部電極を設けたことを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に係るEL表示装置は、前記外部取出用電極は、前記スルーホール電極の上から重ねて印刷形成されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明に係るEL表示装置の実施の形態を説明する。図1は本発明に係るEL表示装置12の断面構造を示したものである。このEL表示装置12は、ガラス等の基板13の表面に裏面電極2、絶縁層3、発光層4及び表面電極(ITO電極)5を順次積層し、全体を透明のガラスや樹脂等からなる封止材14で被覆した構造となっている。また、基板13には適宜の2個所に上下面を貫通するスルーホールが開けられ、それぞれのスルーホールに裏面電極2及び表面電極5とそれぞれ導通するスルーホール電極18a,18bが形成されている。
【0008】
一方、基板13の上面側には裏面電極2の外部取出用電極16a及び表面電極5の外部取出用電極16bが、それぞれ上記スルーホール電極18a,18bを塞ぐようにして形成されている。また、基板13の下面側には前記スルーホール電極18a,18bの周縁にそれぞれ外部電極17a,17bが設けられており、一方側の外部取出用電極16aと外部電極17aとがスルーホール電極18aを介して導通され、また他方側の外部取出用電極16bと外部電極17bとがスルーホール電極18bを介して導通されている。
【0009】
上記スルーホール電極18a,18b及び外部取出用電極16a,16bは、銀−パラジウム等の導電性塗料によって形成される。先ず、ある程度の粘度を持った銀−パラジウム塗料を裏面電極2側から基板13のスルーホール上に盛り、これを基板13の反対側から吸引することで銀−パラジウム塗料が下に抜け、スルーホールの内周面に付着してスルーホール電極18a,18bが形成される。次いで、前記よりやや粘度の高い銀−パラジウム塗料を前記と同じようにスルーホール上に盛り、これを先程よりは弱い吸引力で基板の反対側から吸引すると、銀−パラジウム塗料は偏平状に変形してスルーホールの上面を閉塞し、スルーホール電極18a,18bと接続した外部取出用電極16a,16bが形成される。このように、銀−パラジウム塗料を2回続けて印刷したのち、これを750℃前後の高温で焼成して両電極を形成する。最後に、基板13の反対側からスルーホールの周囲に銀−パラジウム塗料を印刷し、スルーホール電極18a,18bと接続した外部電極17a,17bを形成し、再びこれを750℃前後の高温で焼成する。このように、基板13は何度も高温に晒されるため、高耐熱性ガラスを利用するのが望ましい。なお、外部電極17a,17bを外部取出用電極16a,16bと同様、スルーホールを閉塞するような構成にできることは勿論である。また、銀−パラジウム以外の導電性塗料を用いることも可能である。
【0010】
基板13の上面には裏面電極2が形成されるが、この裏面電極2は、導電性の高い銀粉末を基板13上に蒸着して形成するか、または導電性塗料を基板13上にスクリーン印刷するなどして形成することができる。なお、裏面電極2は上述した外部取出用電極16aの上に重ねて形成されるが、表面電極5側の外部取出用電極16bと接触しないように、その周りに絶縁スペース22が設けられる。この絶縁スペース22は、裏面電極2の形成時に外部取出用電極16b上及びその周囲をマスクで覆っておくことによって容易に形成することができる。
【0011】
上記裏面電極2の上には絶縁層3が印刷によって形成される。この絶縁層3は、発光層4を電気的な絶縁破壊から保護するためのものであり、絶縁耐圧の高いチタン酸バリウムなどが用いられる。このチタン酸バリウムを分散させた塗料は光の反射率が高いので、発光層4で発光した光を表面電極5側へ反射させる反射板としての役割も果たす。絶縁層3の印刷に際しては、上記絶縁スペース22に対応して外部取出用電極16bを逃げるようにその周りに円形スペース23が形成されるが、この円形スペース23の大きさは、上記絶縁スペース22よりやや小さ目に形成される。このように円形スペース23を絶縁スペース22よりやや小さ目に形成することで、裏面電極2の絶縁スペース22の縁と、絶縁層3の円形スペース23の縁との間に段差部24が形成されることになる。
【0012】
上記絶縁層3の上に積層される発光層4は、けい光体粉末を有機バインダに分散させることで形成される。けい光体粉末の母体材料としては硫化亜鉛(ZnS)、発光中心となる付活剤や共付活剤としてCu,Cl,IやMn原子を添加することで種々の発光色を得ることができる。このような付活剤を加えた蛍光母体を塗料化し、これをスクリーン印刷することで上記絶縁層3の上に厚さ50〜100μm程度の発光層4を形成する。この印刷の際にも上記絶縁層3の円形スペース23と同じ大きさの円形スペース25を設けて、外部取出用電極16bと接触しないようにする。
【0013】
上記のように裏面電極2、絶縁層3及び発光層4を積層した後に、発光層4の上に表面電極5が印刷形成されるが、その時、表面電極5は発光層4の円形スペース25、絶縁層3の円形スペース23及び裏面電極2の絶縁スペース22内にも侵入して外部取出用電極16bの上面に印刷される。発光層4の円形スペース25及び絶縁層3の円形スペース23が裏面電極2の絶縁スペース22より小さく且つ円形スペース23と絶縁スペース22との間には段差部24が形成されているので、表面電極5と外部取出用電極16bとの間に形成された導通部20は、裏面電極2に接触することがなく、裏面電極2と表面電極5との絶縁が保たれる。なお、上記導通部20が絶縁層3,発光層4に接触しても差し支えない。
【0014】
上記表面電極5を形成するための塗料は、酸化インジウムに酸化錫をドーピングしてITO(Indium Tin Oxide)粉末を透明な樹脂に混ぜ合わせて塗料化したものである。
【0015】
上記基板13上に順次積層した裏面電極2、絶縁層3、発光層4及び表面電極5は、封止材14によって全体が被覆され、この封止材14を基板13の周囲に塗布したシール剤19に接着することで密封される。封止材14は、発光層4を外部の湿気から保護すると共に、発光層4から発した光を透過させるためのもので、光透過性を有するガラス、金属、エポキシ樹脂等の材質が使用される。また、シール剤19としては、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が使用され、常温硬化、加熱硬化あるいはUV(紫外線)硬化のいずれかの方法で硬化させる。
【0016】
このような構成からなるEL表示装置12は、一方のスルーホール電極18aが外部取出用電極16aを通じて裏面電極2と導通し、また他方のスルーホール電極18bが外部取出用電極16b及び導通部20を通じて表面電極5と導通するので、マザーボード21上にEL表示装置12を表面実装することで、外部電極17a,17bから裏面電極2と表面電極5の間に所定の交流電圧を印加することができる。
【0017】
また、EL基板13に開口したスルーホール電極18a,18bを外部取出用電極16a,16bで閉塞しているので、外部からの湿気がスルーホール電極18a,18bを通じて内部に侵入するのを確実に防止することができる。また、この実施例では基板13と封止材14とで内部を密封してあるので、他の部位からも内部に湿気が侵入するといったことがない。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るEL表示装置によれば、基板に設けたスルーホール電極を外部取出用電極によって閉塞すると共に、EL全体を封止材で完全密封してあるので、外部の湿気や水分がEL内部に侵入することがなく、ELの寿命や発光輝度の低下を防止することができる。
【0019】
また、本発明に係るEL表示装置によれば、外部取出用電極をスルーホール電極より粘度の高い導電性塗料によって、該スルーホール電極の上から重ねて印刷形成するようにしたので、スルーホール電極の閉塞が確実となり、スルーホール電極からの湿気の侵入を完全に防ぐことができる。
【0020】
また、裏面電極及び表面電極から引き出された外部電極を基板の裏面側に形成したことで、EL表示装置をマザーボードに直接表面実装することができ、SMD(Surface-Mounted Device)型LEDやチップ抵抗、チップコンデンサ等の回路構成部品との接続が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るEL表示装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係るEL表示装置の底面図である。
【図3】従来のシート状EL表示装置の構成を示す斜視図である。
【図4】従来のシート状EL表示装置の断面図である。
【符号の説明】
2 裏面電極
3 絶縁層
4 発光層
5 表面電極
12 EL表示装置
13 基板
14 封止材
16a,16b 外部取出用電極
17a,17b 外部電極
18a,18b スルーホール電極
Claims (2)
- 基板上に順次積層した裏面電極、絶縁層、発光層及び表面電極を封止材で被覆し、前記裏面電極と表面電極との間に交流電圧を印加することで発光層を発光させるEL表示装置において、
上記基板に一対のスルーホール電極を設け、このスルーホール電極の基板の裏面電極側にスルーホール電極より粘度の高い導電性塗料によって形成された外部取出用電極を設けてスルーホールを塞ぎ、上記裏面電極及び表面電極と前記外部取出用電極とをそれぞれ導通させると共に、基板の裏面電極側とは反対側に各スルーホール電極と導通を図るそれぞれの外部電極を設けたことを特徴とするEL表示装置。 - 前記外部取出用電極は、前記スルーホール電極の上から重ねて印刷形成されることを特徴とする請求項1記載のEL表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24012098A JP4169838B2 (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | El表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24012098A JP4169838B2 (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | El表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000068051A JP2000068051A (ja) | 2000-03-03 |
JP4169838B2 true JP4169838B2 (ja) | 2008-10-22 |
Family
ID=17054800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24012098A Expired - Fee Related JP4169838B2 (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | El表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4169838B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003168558A (ja) | 2001-09-18 | 2003-06-13 | Seiko Precision Inc | El複合部材 |
US6933521B2 (en) * | 2003-07-15 | 2005-08-23 | Kuan-Chang Peng | Organic electroluminescent device adapted for assembly function |
JP2005158371A (ja) * | 2003-11-25 | 2005-06-16 | Toyota Industries Corp | 有機エレクトロルミネセンス素子とその製造方法、および照明装置 |
JP5109305B2 (ja) * | 2006-08-04 | 2012-12-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像表示媒体 |
JP2010191142A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Fuji Xerox Co Ltd | 表示媒体及びその製造方法 |
JP2011192567A (ja) * | 2010-03-16 | 2011-09-29 | Rohm Co Ltd | 有機el装置 |
-
1998
- 1998-08-26 JP JP24012098A patent/JP4169838B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000068051A (ja) | 2000-03-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030197475A1 (en) | Flat-panel display, manufacturing method thereof, and portable terminal | |
JP4169838B2 (ja) | El表示装置 | |
US6107735A (en) | Electroluminescent lamp | |
JPS61158687A (ja) | El素子 | |
JP3775448B2 (ja) | エレクトロルミネッセンス及びその製造方法 | |
JP2000243559A (ja) | エレクトロルミネッセンス | |
CA2475961A1 (en) | Electroluminescence device | |
JP2000223262A (ja) | エレクトロルミネッセンス | |
JP2003068447A (ja) | Elランプ及びその製造方法 | |
KR0180070B1 (ko) | 습기에 강한 형광체의 제조방법과, 이를 이용한 유기분산형 전계발광소자 및 그 제조방법 | |
JP2000173780A (ja) | エレクトロルミネッセンス | |
JP3652042B2 (ja) | エレクトロルミネッセンスの構造 | |
JPH0116314Y2 (ja) | ||
JP2000223263A (ja) | エレクトロルミネッセンス | |
JPH0220799Y2 (ja) | ||
JPS63155595A (ja) | 薄膜el素子 | |
JPH0143837Y2 (ja) | ||
JPS6310491A (ja) | El表示素子 | |
JPH0433292A (ja) | El発光素子 | |
JPH012297A (ja) | 電界発光素子の製造方法 | |
JPH0641357Y2 (ja) | エレクトロルミネツセント素子 | |
JP3066629U (ja) | 回路基板 | |
JPH0479190A (ja) | El発光素子 | |
JPS62262393A (ja) | 電場発光素子 | |
JPS63116391A (ja) | 電界発光素子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050725 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080521 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080710 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080804 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080806 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |