JP4169609B2 - 接続用シールド掘進機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新設トンネルを既設管の側壁などの既設構造物に接続するための接続用シールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の接続用シールド掘進機には、たとえば特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1では、切削リングの旋回駆動力の伝達手段として、伸縮可能なカッタスポーク(カッタヘッド)の先端部を、突出された切削リングに連結して、カッタスポークの旋回駆動力を切削リングに伝達している。
【0003】
また特許文献2では、シールド本体の前部周縁に沿って環状空間室を形成し、カッタヘッドに環状空間室から前方に出退自在なカッタ体を設け、環状空間室に配置されてカッタ体を出退させる多段作動装置をカッタヘッドに設けたものである。
【0004】
【特許文献1】
特許第3335505号(図2)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−32676号(図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、通常掘削時には切削リングをシールド本体のスキンプレート内に収納しておき、既設構造物が接近すると、掘削を停止し、カッタスポークを後退させた後、切削リングを突出させ、さらにカッタスポークを突出させて切削リングに連結する。しかし、切削リングの前方にレキなどの障害物があると、切削リングをスムーズに突出させることができず、無理に突出を行うと切削リングが変形するおそれがあり、このため接続作業が確実性に欠けるという問題がある。また切削リングに旋回力を伝達する部位が、カッタスポークの配置位置に限定されるため、カッタスポークの形状や本数により設計上の制約を受け、設計の自由度が低いという問題があった。
【0007】
また特許文献2では、旋回状態でカッタ体を突出可能なため、特許文献1のような突出時の障害や旋回駆動力の伝達上の問題はないが、環状空間室の構造上、掘削土砂の流動性が低く、また大きいスペースが必要であるため、小口径のシールド掘進機には適さないという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決して、既設構造物に確実に接続ができ、小口径でも適用が可能な接続用シールド掘進機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、新設トンネルを掘削して既設構造物に接続する接続用シールド掘進機であって、シールド本体の前部にシールド軸心周りに回転自在なカッタヘッドを設けると共に、当該カッタヘッド後部の圧力室とシールド本体内を区画する隔壁を設置し、当該隔壁の外周部に、シールド本体内に設けられたカッタ駆動装置により回転駆動される駆動リング体をシールド軸心周りに旋回自在に設けるとともに、当該駆動リング体を支持脚部材を介してカッタヘッドに連結し、シールド本体の外周プレートと前記駆動リング体との間に、先端部に切削部材を有する切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在でかつシールド軸心周りに旋回自在に設け、前記駆動リング体に、連結部材により駆動リング体と切削接続リングとを連結離脱自在で、連結時に駆動リング体により連結部材を介して切削接続リングを旋回駆動する連結機構を設け、
切削接続リングに、前記連結部材がシールド軸心方向に摺動自在に係合される連結・出退ガイド部を設け、シールド本体内に、切削接続リングをシールド軸心方向に出退駆動可能な接続リング出退装置を設けたものである。
【0010】
上記構成によれば、連結機構により駆動リング体と切削接続リングとを連結し、駆動リング体を介して切削接続リングをシールド軸心周りに旋回させつつ、接続リング出退装置により突出させることができる。したがって、シールド本体と既設構造物の間にレキなどの障害物があっても切削部材により切削して確実に既設構造物に到達させることができ、新設トンネルを既設構造物に確実に接続させることができる。また、隔壁に設けられた駆動リング体の任意位置に連結機構を配置することができ、旋回駆動力の伝達位置を任意に設定できて設計上の自由度が高く、必要なスペースも小さく小口径のシールド掘進機に適用することができる。また、連結機構の連結部材を直接連結・出退ガイド部を介して切削接続リングに係合させるので、構造部材を削減して構造を簡略化することができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、新設トンネルを掘削して既設構造物に接続する接続用シールド掘進機であって、シールド本体の前部にシールド軸心周りに回転自在なカッタヘッドを設けると共に、当該カッタヘッド後部の圧力室とシールド本体内を区画する隔壁を設置し、当該隔壁の外周部に、シールド本体内に設けられたカッタ駆動装置により回転駆動される駆動リング体をシールド軸心周りに旋回自在に設けるとともに、当該駆動リング体を支持脚部材を介してカッタヘッドに連結し、シールド本体の外周プレートと前記駆動リング体との間に、先端部に切削部材を有する切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在でかつシールド軸心周りに旋回自在に設け、当該切削接続リングの内周部に、切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在に支持しかつシールド軸心周りに回り止めする出退ガイド部を介して中間リングを設け、駆動リング体に、連結部材により駆動リング体と中間リングとを連結離脱自在で、連結時に駆動リング体により前記連結部材および前記中間リングを介して切削接続リングをシールド軸心周りに旋回駆動する連結機構を設け、シールド本体内に、切削接続リングを出退駆動可能な接続リング出退装置を設けたものである。
【0012】
上記構成によれば、請求項1の作用効果に加えて、通常掘削時には、連結機構が分離されて駆動リング体は旋回されるが、出退ガイド部を介して中間リングが停止された状態となるので、取り込まれた掘削土砂が中間リング体に対して共回りすることがなく、土砂の攪拌が促進されて流動性が向上される。したがって、小口径でスクリュー式排土装置により土砂を排出する土圧式シールドであっても、掘削土砂を閉塞することなく排出することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成において、接続リング出退装置の出力端に、切削接続リングをシールド軸心周りに旋回移動自在に支持して推力を伝達可能な軸受部材を介在させたものである。
上記構成によれば、接続リング出退装置により軸受部材を介して切削接続リングを旋回させつつ突出駆動することができ、接続の確実性を向上させることができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の構成において、切削接続リングに、先端部に開口された注液通路を形成し、給液装置を軸受部材を介して前記注液通路に接続したものである。
請求項5記載の発明は、切削接続リングに、先端部に開口されて基端側外周部に開口する注液通路を形成し、切削接続リングと外周プレートの間に、切削接続リングの出退移動範囲で前記注液通路に連通する給液室を形成したものである。
【0017】
上記請求項4または5記載の構成によれば、軸受部材または給液室を介して切削接続リングに形成された注液通路を介して先端部に薬液や水などの液を供給可能としたので、切削接続リングの掘削部材の冷却や掘削くずの排出を効果的に行うことができ、また接続作業時に切削接続リングの先端部に隙間があっても、注液通路から切削接続リングの先端部に充填材(薬液)を供給して効果的に止水することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係る接続用シールド掘進機の第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0019】
図1に示すように、前胴2と後胴3からなるシールド本体1の前胴2の前部には、スポーク式のカッタヘッド4が回転自在に支持され、前胴2のスキンプレート5の前部内周に本発明に係る接続装置6が設けられている。
【0020】
前胴2と後胴3は球面継手7を介して所定範囲で傾動自在に連結され、前胴2と後胴3との間に接続された傾動ジャッキ8により新設トンネルの旋回半径に応じて傾斜される。後胴3内には、セグメントSを組み立てるエレクタ装置9と、エレクタ装置9により組み立てられたセグメントSを反力受としてシールド本体1を推進させる複数の推進ジャッキ10が設けられている。
【0021】
前胴2の前部には、カッタヘッド4の後部に圧力室20を形成する隔壁11が配設され、この隔壁11は後方に伸びる支持部材12により前胴2のスキンプレート5に支持されている。また隔壁11の外周部には、旋回軸受13を介して駆動リング体14が回転自在に支持され、駆動リング体14とカッタヘッド4とが複数の支持脚(支持脚部材)15により連結固定されている。またカッタ駆動装置16は、図3,図4に示すように、隔壁11の背面に取り付けられたギヤボックス16aと、ギヤボックス16aに設けられた複数のカッタ回転駆動装置(油圧モータ)16bと、駆動リング体14に旋回軸受13の旋回リング13aを介して背面側に取り付けられたリングギヤ16cと、カッタ回転駆動装置(油圧モータ)16bにより回転駆動されてリングギヤ16cに噛合するカッタ駆動ピニオン16dとで構成されている。18はカッタヘッド4の後部からシールド軸心Oに沿って隔壁11に貫設された回転継手で、カッタヘッド4内の機器に油圧や電気を供給する配管や、機器の制御信号を送受するケーブルを内装したものである。
【0022】
また隔壁11の下部には、ケーシング内にリボンスクリューを回転自在に配置したスクリュー式排土装置17が貫設され、切り羽の崩壊土圧を保持しつつ、圧力室20に取り込まれた掘削土砂を排出する土圧式シールドに構成されている。
【0023】
前記カッタヘッド4は、図2に示すように、センタビット22を有するセンタ部材21から一定角度ごと(図では90度ごと)に半径方向に張り出されたカッタスポーク23A,23Bを具備し、各カッタスポーク23A,22Bは複数の掘削ビット24が取り付けられると共に、支持脚15を介して駆動リング体14にそれぞれ連結固定されている。また対称位置の2本のカッタスポーク23Aは伸縮式に構成され、内蔵された伸縮駆動装置(図示せず)により、先端可動部23aを半径方向に伸縮して、前胴2の略外周に沿う掘削位置と、掘削位置から後退して後述する切削接続リング32が突出可能な後退位置との間で出退させることができる。また残りのカッタスポーク23Bには、掘削刃25aを半径方向に出退自在なコピーカッタ装置25が設けられている。
【0024】
既設管の管壁などの既設構造物Mに接近した到達位置で使用される接続装置6は、図4に示すように、外周プレートであるスキンプレート5の前部内周面に取り付けられた外周ガイド筒31内に、シール部材と外周軸受を介して切削接続リング32がシールド軸心O周りに旋回自在でかつシールド軸心O方向に出退自在に内嵌され、切削接続リング32の先端部には、一定間隔ごとに既設構造物Mを切削可能な切削部材である切削ビット32aが取り付けられている。また駆動リング体14およびギヤボックス16aと切削接続リング32の間には、中間リング35がシール部材および軸受部材を介してシールド軸心O周りに旋回自在で、かつ環状鍔部35aを介してシールド軸心O方向に移動を規制されて嵌合されている。そして切削接続リング32の内面には、シールド軸心O方向に沿う複数のキー溝(出退ガイド部)36Aが形成されるとともに、中間リング35に突設された滑りキー(出退ガイド部)36Bがそれぞれキー溝36Aに摺動自在に嵌合され、切削接続リング32が中間リング35に対して切削接続リング32が回り止めされている。
【0025】
また隔壁11の外周部に全周にわたって設けられた駆動リング体14内には、シールド軸心Oを中心として所定角度(図は60度)ごとに連結ピン(連結部材)37を半径方向に出退自在な連結用出退装置(油圧式シリンダ)38が配設され、前記中間リング34には、連結ピン37がそれぞれ嵌合可能な連結用ピン孔(連結部)39が形成されて連結機構が構成されている。
【0026】
ところで、前記中間リング35は、スキンプレート5の先端部に対応してカッタヘッド4の手前近傍まで延設されており、上記連結機構が解除された通常の掘削時には旋回されないため、駆動リング体14から前方に突出する中間リング35部分が圧力室20内の土砂と共回りせずに接触することで、掘削土砂の攪拌および流動性を高めることができ、圧力室20内での土砂の閉塞を効果的に防止することができるので、スクリュー式排土装置を具備した小径の土圧式シールドにも適用することができる。
【0027】
さらに前胴2の中間部近傍には、スキンプレート5の内周面に傾動ジャッキ8が接続された支持プレート41が周方向に沿って突設され、この支持プレート41に切削接続リング32を出退可能な複数の接続リング出退装置42が設けられている。切削接続リング32の基端部には、切削接続リング32を旋回移動自在で推進力を伝達可能に支持する軸受部材43が取り付けられ、この軸受部材43に接続リング出退装置42の出力ロッド42aが連結されている。
【0028】
この接続リング出退装置42は、設置スペースの関係からストロークの小さいシリンダ装置が採用され、複数の連結ロッド42aを後端側から継ぎ足すことで切削接続リング32の突出に必要なストロークを確保している。また機密性の低い滑りキー36Bを設けた関係で、環状の支持部材12の外周部で切削接続リング32を収容した空間室44が水密構造に構成されている。なお、この接続リング出退装置42を、接続作業に使用しない推進ジャッキ10を取り外して支持プレート41に装着し、兼用することもできる。
【0029】
また図5に示すように、この切削接続リング32には、既設構造物Mを切削中に、切削ビット32aを冷却するとともに切り屑を流し出すための潤滑水を供給したり、または切削接続リング32と既設構造物Mとの隙間を埋めるための充填材(薬液)を注入するための注液装置45が設けられている。この注液装置45は、切削接続リング32の先端部に吐出口46aが開口された注入孔(注液通路)46がシールド軸心O方向に穿設されるとともに、切削接続リング32の基端部の外周面(または内周面)に給液口46bが開口されている。給液口46bに対応して軸受部材43には、周方向に沿う環状給液路46cが形成され、供給ポンプ(図示せず)から潤滑水または薬液が供給される可動配管46dから液供給孔46eを介して環状給液路46cに接続されている。したがって、切削接続リング32が出退移動および旋回されても、軸受部材43に形成された液供給孔46eおよび環状給液路46cから注入孔46に潤滑水または薬液を供給することができる。
【0030】
またこの注液装置45と異なる他の実施例として、図6に示すように、注液通路を軸受部材43から迂回させたものに構成することもできる。すなわち、この注液装置47は、スキンプレート5と切削接続リング32の空間部で外周ガイド筒31と軸受部材43の間に環状給液室48を構成し、切削接続リング32の先端部に吐出口49aが開口された注入孔(注液通路)49の給液口49bを環状給液室48に臨んで開口させている。また供給ポンプ(図示せず)から潤滑水または薬液が供給される配管49cは、スキンプレート5に穿設された液供給孔49dを介して環状給液室48に接続されて構成されている。したがって、切削接続リング32が出退移動および旋回されても、給液室48から注入孔49に潤滑水または薬液を供給することができる。
【0031】
上記構成におけるシールド掘進機による既設構造物Mへの接続作業を説明する。 切削接続リング32が前胴2内に収容され、連結用出退装置38の連結ピン37が連結用ピン孔39から離脱された状態で、カッタ駆動装置16により駆動リング体14が旋回駆動され、支持脚15を介してカッタヘッド4が旋回駆動され、新設トンネルが掘削される。
【0032】
シールド掘進機が既設構造物Mに接近し到達位置に達すると、推進を停止させ、連結ピン37が連結用ピン孔39に対向する位置でカッタ駆動装置16を停止させる。そして、連結用出退装置38により連結ピン37を突出させて連結用ピン孔39に嵌合させ、駆動リング体14と切削接続リング32とを連結する。さらに、カッタスポーク23Aの先端可動部32aを後退させた後、カッタ駆動装置16を再起動してカッタヘッド4と切削接続リング32とを旋回駆動するとともに、接続リング出退装置42を駆動して切削接続リング32を突出させる。また、必要に応じて注液装置45から潤滑水を切削接続リング32の先端部に供給し、既設構造物Mの切削を行う。この時、推進ジャッキ10は停止されてカッタヘッド4およびシールド本体1が前進されることはない。
【0033】
そして切削接続リング32により既設構造物Mが切削されて突出限近傍に達すると、既設構造物Mが完全に切断されていない状態でも、既設構造物M内から障害構造物を取り除き、さらに切削接続リング32および前胴2および後胴3のスキンプレート5を残してシールド掘進機を撤去し、新設トンネルを既設構造物Mに接続する。この時、切削接続リング32と既設構造物Mとの間に隙間が生じ、漏水のおそれがある場合には、必要に応じて注液装置45から発泡剤などの薬液を切削接続リング32の先端部に供給して止水することができる。
【0034】
上記実施の形態によれば、連結用出退装置38および連結ピン37からなる連結機構により駆動リング体14と切削接続リング32とを連結し、駆動リング体14を介して切削接続リング32をシールド軸心O周りに旋回させるとともに、接続リング出退装置42の出力ロッド42aに軸受部材43を介して切削接続リング32の基端部を周方向に移動自在でかつ推力を伝達して突出駆動することができ、これにより、シールド本体1と既設構造物Mの間にレキなどの障害物があっても切削ビット32aにより切削して確実に既設構造物Mに到達させることができ、切削接続リング32により既設構造物Mに新設トンネルを接続することができる。また、駆動リング体14の任意位置に連結用出退装置38および連結ピン37を設置することができ、旋回駆動力の伝達位置を任意に設定できて設計上の自由度が高く、必要なスペースも小さく小口径のシールド掘進機に適用することができる。
【0035】
また切削接続リング32の内周部に、駆動リング体14に対して周方向に回転自在な中間リング35を設け、中間リング35の連結用ピン孔39に連結ピン37を嵌合して駆動リング体14を切削接続リング32に連結離脱自在に構成したので、通常掘削時には、連結機構が解除された中間リング35は、駆動リング体14に対して停止されるので、取り込まれた掘削土砂が中間リング体35に対して共回りすることがなく、圧力室20内での掘削土砂の攪拌が促進されて流動性が向上される。したがって、小口径でスクリュー式排土装置により土砂を排出する土圧式シールドであっても、掘削土砂を閉塞することなく排出することができる。
【0036】
さらに、旋回および突出される切削接続リング32に注液孔46,49を形成し、軸受部材43の環状給液路46cまたは環状給液室48を介して潤滑水または薬液を注液孔46から切削接続リング32の先端部に供給することができるので、既設構造物Mを切削中の切削ビット32aを効果的に冷却し、切削くずを洗い流すことができ、効率良く既設構造物Mを切削することができる。また切削接続リング32の先端部と既設構造物Mの間に隙間が生じることがあっても、注液孔46,49から充填剤を注入してシールすることができ、能率よく安全に接続作業を行うことができる。
【0037】
次に接続用シールド掘進機の第2の実施の形態を図7に基づいて説明する。なお、第1の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態における中間リング35を省略したもので、連結機構を構成する連結ピン37を嵌合する連結・出退ガイド溝(連結・出退ガイド部)61が、切削接続リング32の内面にシールド軸心O方向に沿って形成され、連結用出退装置38により連結ピン(連結部材)37を連結・出退ガイド溝61に摺動自在に嵌合することで、駆動リング体14に切削接続リング32がシールド軸心方向にのみ摺動自在に連結することができる。
【0038】
また駆動リング体14のリング状の外周プレート62は、スキンプレート5に対応して、カッタヘッド4の手前近傍まで延設され、切削接続リング32の内面が圧力室20に露出しないように構成されている。
【0039】
上記構成において、シールド掘進機が到達位置に達すると、推進を停止させ、連結ピン37が連結・出退ガイド溝61に対向する位置でカッタ駆動装置16を停止させる。そして、連結用出退装置38により連結ピン37を出退して連結・出退ガイド溝61に嵌合させ、駆動リング体14と切削接続リング32とをシールド軸心O方向にのみ移動(摺動)自在に連結する。そして、カッタスポーク23Aの先端可動部32aを後退させた後、カッタ駆動装置16を再起動してカッタヘッド4と切削接続リング32とを旋回駆動するとともに、接続リング出退装置42を進展して切削接続リング32を突出させる。
【0040】
上記実施の形態によれば、連結機構の連結用ピン37を直接連結・出退ガイド溝61にシールド軸心O方向にのみ摺動自在に嵌合させて、駆動リング体14と切削接続リング32とを連結するように構成したので、第2の実施の形態に比較して、部材を削減することができ、構造を簡略化することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載の発明によれば、連結機構により駆動リング体と切削接続リングとを連結し、駆動リング体を介して切削接続リングをシールド軸心周りに旋回させつつ、接続リング出退装置により突出させることができる。したがって、シールド本体と既設構造物の間にレキなどの障害物があっても切削部材により切削して確実に既設構造物に到達させることができ、新設トンネルを既設構造物に確実に接続させることができる。また、隔壁に設けられた駆動リング体の任意位置に連結機構を配置することができ、旋回駆動力の伝達位置を任意に設定できて設計上の自由度が高く、必要なスペースも小さく小口径のシールド掘進機に適用することができる。また、連結機構の連結部材を直接連結・出退ガイド部を介して切削接続リングに係合させるので、構造部材を削減して構造を簡略化することができる。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、請求項1の作用効果に加えて、通常掘削時には、連結機構が分離されて駆動リング体は旋回されるが、出退ガイド部を介して中間リングが停止された状態となるので、取り込まれた掘削土砂が中間リング体に対して共回りすることがなく、土砂の攪拌が促進されて流動性が向上される。したがって、小口径でスクリュー式排土装置により土砂を排出する土圧式シールドであっても、掘削土砂を閉塞することなく排出することができる。
【0043】
請求項3記載の発明によれば、接続リング出退装置により軸受部材を介して切削接続リングを旋回させつつ突出駆動することができ、接続の確実性を向上させることができる。
【0045】
請求項4または5の構成によれば、軸受部材または給液室を介して切削接続リングに形成された注液通路を介して先端部に薬液や水などの液を供給可能としたので、切削接続リングの掘削部材の冷却や掘削くずの排出を効果的に行うことができ、また接続作業時に切削接続リングの先端部に隙間があっても、注液通路から切削接続リングの先端部に充填材(薬液)を供給して効果的に止水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールド掘進機の実施の形態を示し、接続状態の全体縦断面図である。
【図2】同シールド掘進機の正面図である。
【図3】同シールド掘進機の前部を示す部分縦断面図である。
【図4】(a),(b)はそれぞれ同シールド掘進機の接続装置を示し、(a)は通常掘削時の部分拡大断面図、(b)は掘削接続リングの進展状態の部分拡大断面図である。
【図5】同シールド掘進機の注液装置を示す縦断面図である。
【図6】同シールド掘進機の注液装置の他の実施例を示す縦断面図である。
【図7】(a),(b)はそれぞれ本発明に係るシールド掘進機の第2の実施の形態を示し、(a)は通常掘削時の接続装置の部分拡大断面図、(b)は接続装置の掘削接続リング進展状態の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
S セグメント
O シールド軸心
M 既設構造物
1 シールド本体
2 前胴
3 後胴
4 カッタヘッド
5 スキンプレート
6 接続装置
7 球面継手
8 傾動ジャッキ
9 エレクタ装置
10 推進ジャッキ
11 隔壁
12 支持部材
13 旋回軸受
14 駆動リング体
15 支持脚
16 カッタ駆動装置
20 圧力室
23A,23B カッタスポーク
23a 先端可動部
25 コピーカッタ装置
31 外周ガイド筒
32 切削接続リング
32a 切削ビット
35 中間リング
36A キー溝
36B 滑りキー
37 連結ピン
38 連結用出退装置
39 連結用ピン孔
42 接続リング出退装置
45 注液装置
46 注入孔
47 注液装置
48 環状給液室
49 注入孔

Claims (5)

  1. 新設トンネルを掘削して既設構造物に接続する接続用シールド掘進機であって、
    シールド本体の前部にシールド軸心周りに回転自在なカッタヘッドを設けると共に、当該カッタヘッド後部の圧力室とシールド本体内を区画する隔壁を設置し、
    当該隔壁の外周部に、シールド本体内に設けられたカッタ駆動装置により回転駆動される駆動リング体をシールド軸心周りに旋回自在に設けるとともに、当該駆動リング体を支持脚部材を介してカッタヘッドに連結し、
    シールド本体の外周プレートと前記駆動リング体との間に、先端部に切削部材を有する切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在でかつシールド軸心周りに旋回自在に設け、
    前記駆動リング体に、連結部材により駆動リング体と切削接続リングとを連結離脱自在で、連結時に駆動リング体により連結部材を介して切削接続リングを旋回駆動する連結機構を設け、
    切削接続リングに、前記連結部材がシールド軸心方向に摺動自在に係合される連結・出退ガイド部を設け、
    シールド本体内に、切削接続リングをシールド軸心方向に出退駆動可能な接続リング出退装置を設けた
    ことを特徴とする接続用シールド掘進機。
  2. 新設トンネルを掘削して既設構造物に接続する接続用シールド掘進機であって、
    シールド本体の前部にシールド軸心周りに回転自在なカッタヘッドを設けると共に、当該カッタヘッド後部の圧力室とシールド本体内を区画する隔壁を設置し、
    当該隔壁の外周部に、シールド本体内に設けられたカッタ駆動装置により回転駆動される駆動リング体をシールド軸心周りに旋回自在に設けるとともに、当該駆動リング体を支持脚部材を介してカッタヘッドに連結し、
    シールド本体の外周プレートと前記駆動リング体との間に、先端部に切削部材を有する切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在でかつシールド軸心周りに旋回自在に設け、
    当該切削接続リングの内周部に、切削接続リングをシールド軸心方向に出退自在に支持しかつシールド軸心周りに回り止めする出退ガイド部を介して中間リングを設け、
    駆動リング体に、連結部材により駆動リング体と中間リングとを連結離脱自在で、連結時に駆動リング体により前記連結部材および前記中間リングを介して切削接続リングをシールド軸心周りに旋回駆動する連結機構を設け、
    シールド本体内に、切削接続リングを出退駆動可能な接続リング出退装置を設けた
    ことを特徴とする接続用シールド掘進機。
  3. 続リング出退装置の出力端に、切削接続リングをシールド軸心周りに旋回移動自在に支持して推力を伝達可能な軸受部材を介在させた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の接続用シールド掘進機。
  4. 切削接続リングに、先端部に開口された注液通路を形成し、
    給液装置を軸受部材を介して前記注液通路に接続した
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接続用シールド掘進機。
  5. 切削接続リングに、先端部に開口されて基端側外周部に開口する注液通路を形成し、
    切削接続リングと外周プレートの間に、切削接続リングの出退移動範囲で前記注液通路に連通する給液室を形成した
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接続用シールド掘進機。
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