JP4168573B2 - 異なるタイミングで形成されるドット間の形成位置のずれの調整 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なるタイミングで形成されるドット間の形成位置のずれの調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、印刷ヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタが普及している。インクジェットプリンタには、主走査として、印刷ヘッドを印刷媒体に対して往復動しつつ、複数色のインクを吐出して印刷媒体上にドットを形成するタイプのものがある。更に、印刷速度を向上するために、主走査の往復動双方でドットを形成する(双方向印刷)タイプのものもある。
【0003】
これらのプリンタにおいて、高品質な画像を印刷するために、主走査方向の位置が異なる複数のノズルがある場合には、それぞれ所定の位置にドットが形成されるように、インクの吐出タイミングが調整されている。更に、双方向印刷を行う場合には、主走査の往動時に形成されるドット(以下、往ドットという)と、復動時に形成されるドット(以下、復ドットという)とが、それぞれ所定の位置に形成されるように、インクの吐出タイミングが調整されている。この調整は、所定のテストパターンを用いて行われる。
【0004】
図23は、従来のドットずれの調整を行うためのテストパターン示す説明図である。このテストパターンは、双方向印刷における往ドットと復ドットの形成位置のずれを調整するためのものである。図23に示したテストパターンは、往ドットによる縦罫線(上段の罫線)は、所定のタイミング信号に従って印刷されている。また、復ドットによる罫線番号1,2,3,…の縦罫線(下段の罫線)は、それぞれ往ドットを形成するための所定のタイミング信号から段階的にずらしたタイミング信号に従って印刷されている。なお、往ドットによる縦罫線と復ドットによる縦罫線とは、主走査方向の位置が一部重複するように印刷されている。罫線番号1,2では、復ドットは印刷ヘッドの駆動タイミングが早いため、往ドットで形成した罫線に対して早く着弾する側(この図では右)にずれている。罫線番号3では、往ドットによる罫線と復ドットによる罫線とは一致している。また、罫線番号4以降では、復ドットは印刷ヘッドの駆動タイミングが徐々に遅くなるため、往ドットに対して徐々に遅く着弾する側(この図では左)にずれてゆく。ユーザは、これらの縦罫線の位置が最もよく一致している罫線の番号(図23では「3」)を選択して、その罫線番号に対応した印刷ヘッドの駆動タイミングでインクを吐出するように調整する。なお、本明細書中で、「インクの吐出タイミング」という文言と「印刷ヘッドの駆動タイミング」という文言は同義である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図23に示した縦罫線状のテストパターンでは、ドットずれが判別しにくい傾向にあり、ドット間の形成位置の相対的なずれの調整精度が不十分であるという問題があった。
【0006】
近年、高画質の印刷を実現するために、ドットの微細化が行われている。それに伴い、ドットの形成位置のずれを精度良く調整することがますます困難になっていた。特に、高画質を指向したプリンタでは、このわずかなずれによる画質の低下も看過できないものとなっていた。
【0007】
双方向印刷を行う場合には、ドット形成位置のわずかなずれが画質に大きく影響することが多い。例えば、左右に主走査する場合において、往路ではドットが本来の位置よりも左側にずれて形成される特性を有している印刷ヘッドを考える。復路では印刷ヘッドの特性により、ドットは本来の位置よりも右側にずれて形成されることになる。この結果、双方向印刷を行う場合には、往路で形成されたドットと、復路で形成されたドットとの相対的なずれは、往路または復路の一方のみでドットを形成する場合に生じるずれの2倍となる。従って、双方向印刷では、形成位置が十分に調整できないドットが存在することによる画質の劣化が激しい。複数のドット間に形成位置の相対的なずれが生じると、画像にざらつきが生じ、画質が低下するからである。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、異なるタイミングで形成されるドット間の形成位置の相対的なずれを精度よく調整して、印刷画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では以下の手段を採用した。
本発明の第1の印刷制御装置は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部に、異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整するためのテストパターンを印刷させる印刷制御装置であって、
前記テストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンであり、主走査方向または副走査方向に前記第1のドットと前記第2のドットが並ぶ部分の割合が、前記第1のドット同士または前記第2のドット同士が並ぶ部分の割合よりも有意に多いテストパターンであることを要旨とする。
【0010】
本発明で用いるテストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンである。パッチ状のパターンは、ドット形成位置にずれが生じると顕著に印刷画質(ざらつき)に影響する。従って、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を一定の領域の粒状性で判断することができる。このため、従来の罫線パターンと比較してドットずれを判別しやすい。なお、「所定の面積に所定の記録率で」という文言は、所定の面積に一定の記録率のドットが形成される場合に限定されるものではない。従って、テストパターンは、記録率が段階的に変化しているパターンであってもよい。また、記録率が徐々に変化している(グラデーション)パターンであってもよい。
【0011】
また、本発明で用いるテストパターンは、主走査方向または副走査方向に第1のドットと第2のドットとが並ぶ部分の割合が、第1のドット同士または第2のドット同士が並ぶ部分の割合よりも有意に多いテストパターンである。本発明を完成させるに当たり、本発明者は、異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとが隣り合わせて形成されると、これらドット間の形成位置が相対的にずれた場合に、印刷画像の粒状性(ざらつき)が目立ちやすいことを見出した。従って、ドット間の形成位置の相対的なずれが生じている場合には、ざらつきが目立つ部分が有意に多くなる。このため、ドットずれを判別しやすい。
【0012】
これらにより、インクの吐出タイミングを調整して、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0013】
本発明の印刷制御装置において、
前記第1のドットと第2のドットとは、主走査方向の位置が異なるノズルによって形成されたドットであるものとしてもよい。主走査方向の位置が異なるノズルから吐出されるインクは、同一色インクであってもよいし、互いに異なる色相のインクであってもよい。
【0014】
主走査方向の位置が異なるノズルから吐出されるインクによって同じ位置にドットを形成する場合には、印刷ヘッドの主走査速度に応じて、インクの吐出タイミングを調整する。この場合に、本発明を適用することによって、ドットの形成位置を精度よく調整することができる。
【0015】
また、本発明の印刷制御装置において、
前記第1のドットは、前記印刷ヘッドの主走査の往動時に形成される往ドットであり、前記第2のドットは、前記印刷ヘッドの主走査の復動時に形成される復ドットとしてもよい。
【0016】
双方向印刷においては、往ドットと復ドットとの間の形成位置の相対的なわずかなずれは、主走査の往動時のみで印刷を行う単方向印刷と比較して、印刷画質に与える影響が大きい。この場合に、本発明を適用することによって、往ドットと復ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、特に有効に印刷画質を向上することができる。
【0017】
また、本発明の印刷制御装置において、
前記テストパターンは、前記第1ドットと、前記第2ドットとが市松状の配置で形成されるテストパターンとしてもよい。
【0018】
第1のドットと第2のドットとを市松状に配置したテストパターンを用いることにより、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0019】
また、本発明の印刷制御装置において、
前記テストパターンにおける所定の記録率は、中間調に対応した記録率とすることが好ましい。
【0020】
中間調すなわち印刷装置が再現可能な階調範囲の中間付近の階調の画像は、高階調や低階調の画像と比較して、印刷画質に与える影響が大きく、粒状性がより判別しやすい。従って、中間調の画像をテストパターンに用いることによって、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0021】
また、本発明の印刷制御装置において、
前記印刷ヘッドは、異なる色相のインクを吐出可能であり、
前記テストパターンは、前記第1のドットと、前記第2のドットとが、それぞれ異なる色相のインクを用いて形成され、前記第1のドットと、前記第2のドットとが部分的に重なる状態で形成されるテストパターンとしてもよい。
【0022】
異なる色相の第1のドットと第2のドットとが部分的に重なることによって、第1のドットおよび第2のドットとは異なる色相の部分が生じる。従って、ドット形成位置のずれが生じているときには、テストパターン内部で色相のばらつきが大きくなる。互いに異なる色相のインクによって形成されるドットをテストパターンに用いることによって、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0023】
また、本発明の印刷制御装置において、
前記印刷ヘッドは、異なる色相のインクを吐出可能であり、
前記第1のドットは、前記印刷ヘッドの主走査の往動時に形成される往ドットであり、
前記第2のドットは、前記印刷ヘッドの主走査の復動時に形成される復ドットであり、
前記テストパターンは、前記往ドットと前記復ドットとが、共に複数色のインクを用いて形成されるテストパターンとしてもよい。
【0024】
このように、テストパターンにおいて、往ドットと復ドットをともに異なる色相の複数色のインクを用いて形成することによってもドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0025】
また、本発明の第2の印刷制御装置は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部に、異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整するためのテストパターンを印刷させる印刷制御装置であって、
前記テストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンであり、ほぼ全般に亘って、略同数の第1のドットと第2のドットとが、ほぼ等しい分散性で混在して形成されるテストパターンであることを要旨とする。
【0026】
本発明で用いるテストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンであり、ほぼ全般に亘って、略同数の第1のドットと第2のドットとが、ほぼ等しい分散性で混在して形成されるテストパターンである。本発明者は、また、異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとが略同数、ほぼ等しい分散性で混在して形成されると、これらのドット間の形成位置がずれた場合に、ざらつきが目立ちやすいことを見出した。このようなテストパターンによってもドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。なお、「ほぼ全般に亘って」とは、ごく一部の領域で分散性や割合に関する条件を満たしていなくてもよいことを意味している。また、「略同数の第1のドットと第2のドット」とは、第1のドットと第2のドットとが、厳密に同一数でなくてもよいことを意味している。
【0027】
また、本発明の第3の印刷制御装置は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に主走査および副走査しつつ前記印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を制御する印刷制御装置であって、
印刷モードを設定する印刷モード設定部と、
前記印刷モード設定部において、前記印刷モードとして、所定のテストパターンを印刷させるためのテストパターンモードが設定されたときに、前記テストパターンモード以外の全ての印刷モードとは異なり、前記テストパターンモード以外の全ての印刷モードが設定されたときよりも前記ドットのざらつきが目立ちやすい、前記テストパターン専用の前記印刷ヘッドの駆動および副走査送り量で主走査および副走査を行って前記テストパターンを印刷するように、前記印刷部を制御する印刷制御部と、を備え
前記印刷制御部は、
前記テストパターンモードが設定されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列と、副走査方向に画素が並ぶ画素列とに、往方向の主走査で形成するドットと復方向の主走査で形成するドットとを1画素置きに並べて形成することで、前記所定のテストパターンを印刷するように、前記印刷部を制御し、
前記テストパターンモード以外の印刷モードが設定されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列、または、復走査方向に画素が並ぶ画素列を、往方向の主走査で形成するドットのみ、または、復方向の主走査で形成するドットのみによって形成することで、印刷を行なうように、前記印刷部を制御することを要旨とする。
【0028】
一般に、印刷中の印刷ヘッドの駆動や副走査送り量によって、印刷領域を埋める第1および第2のドットの配置が変わる。本発明者は、この配置によって、ドットの形成位置がずれたときに、ざらつきが目立ちやすい態様もあれば、比較的目立ちにくい態様もあることを見出した。印刷画質の向上という観点から、通常の文字や自然画像の印刷時には、ざらつきが目立ちにくい態様とすることが望ましい。一方、テストパターンの印刷時には、ざらつきが目立ちやすい態様とすることが望ましい。上記構成では、テストパターンの印刷か否かによって、主走査および副走査の態様を使い分けることにより、2つの条件を両立させることができる。なお、主走査および副走査の態様とは、印刷ヘッドの駆動および副走査送り量のことを意味しており、本明細書中で「ドット記録方式」や「記録方式」と呼ぶこともある。
【0029】
本発明は、上記の印刷制御装置としての構成の他、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部と、
上記の印刷制御装置と、
を備える印刷装置として構成することもできる。
【0030】
また、本発明は、以下に示すドットのずれを調整する調整方法として構成することも可能である。
即ち、本発明の第1の調整方法は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を用いて異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整する調整方法であって、
(a)予め定められた異なる複数のタイミングで前記印刷ヘッドを駆動することによって、複数のテストパターンを前記第1のドットと前記第2のドットとの間の形成位置のずれを検出可能に印刷する工程と、
(b)前記印刷された複数のテストパターンの中から最適なテストパターンを選択する工程と、
(c)前記選択されたテストパターンに対応した前記印刷ヘッドの駆動タイミングを設定する工程と、
を備え、
前記工程(a)において、前記テストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンであり、主走査方向または副走査方向に前記第1のドットと前記第2のドットが並ぶ部分の割合が、前記第1のドット同士または前記第2のドット同士が並ぶ部分の割合よりも有意に多いテストパターンである、調整方法である。
【0031】
この調整方法によって、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0032】
また、本発明の第2の調整方法は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を用いて異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整する調整方法であって、
(a)予め定められた異なる複数のタイミングで前記印刷ヘッドを駆動することによって、複数のテストパターンを前記第1のドットと前記第2のドットとの間の形成位置のずれを検出可能に印刷する工程と、
(b)前記印刷された複数のテストパターンの中から最適なテストパターンを選択する工程と、
(c)前記選択されたテストパターンに対応した前記印刷ヘッドの駆動タイミングを設定する工程と、
を備え、
前記工程(a)において、前記テストパターンは、所定の面積に所定の記録率でドットが形成されるパッチ状のパターンであり、ほぼ全般に亘って、略同数の第1のドットと第2のドットとが、ほぼ等しい分散性で混在して形成されるテストパターンである、調整方法である。
【0033】
この調整方法によっても、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0034】
また、本発明の第3の調整方法は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を用いて異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整する調整方法であって、
(a)前記第1のドットと前記第2のドットとの間の形成位置のずれの調整を行うためのテストパターンの印刷を実行するか、前記テストパターン以外の印刷を実行するかの指示を入力する工程と、
(b)前記テストパターンの印刷を実行する指示が入力されたときには、前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されときとは異なり、前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されときよりも前記ドットのざらつきが目立ちやすい、前記調整を実行するための専用の前記印刷ヘッドの駆動および副走査送り量での主走査および副走査により形成される所定のテストパターンを、前記印刷ヘッドの駆動タイミングを予め定められた複数の異なるタイミングに変化させてそれぞれ印刷する工程と、
(c)前記印刷された複数のテストパターンの中から最適なテストパターンを選択する工程と、
(d)前記選択されたテストパターンに対応した前記印刷ヘッドの駆動タイミングを設定する工程と、を備え
前記工程(b)は、
前記テストパターンの印刷を実行する指示が入力されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列と、副走査方向に画素が並ぶ画素列とに、往方向の主走査で形成する前記第1のドットと復方向の主走査で形成する前記第2のドットとを1画素置きに並べて形成することで、前記テストパターンを印刷し、
前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列、または、復走査方向に画素が並ぶ画素列を、前記第1のドットのみ、または、前記第2のドットのみによって形成することで、印刷を行う工程を含む、
調整方法である。
【0035】
この調整方法によっても、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0036】
また、本発明は、以下に示す記録媒体として構成することも可能である。
即ち、本発明の第1の記録媒体は、
上述した印刷装置を制御するためのコンピュータプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体であって、
上述した印刷制御装置の機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0037】
このプログラムが実行されると、上述した印刷制御装置、印刷装置および調整方法を実現することができる。
【0038】
また、本発明の第2の記録媒体は、
インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を制御するための印刷データをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体であって、
上述した印刷制御装置に用いられるテストパターンを印刷するための印刷データを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0039】
この印刷データを上述した印刷制御装置、印刷装置および調整方法に用いてテストパターンを印刷することによって、ドット間の形成位置の相対的なずれによる粒状性を判別しやすくし、インクの吐出タイミングを調整しやすくすることができる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。
【0040】
本発明は、上述の印刷制御装置、印刷装置、調整方法としての構成の他、テストパターンおよびテストパターンの印刷方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0041】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、印刷制御装置や印刷装置を駆動するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順で説明する。
A.印刷装置の構成:
B.印刷制御:
C.第1実施例:
D.第1実施例の変形例:
E.第2実施例:
F.変形例:
【0043】
A.印刷装置の構成:
図1は、本発明の実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。プリンタPRTは、コンピュータPCに接続されており、コンピュータPC内のプリンタドライバ80で生成された印刷データを受け取って印刷を実行する。印刷データには、ラスタ上の各画素についてドットのオン・オフを指定するラスタデータと、副走査送り量を特定する副走査送り量データとが含まれる。コンピュータPCは、外部のネットワークTNに接続されており、特定のサーバSVに接続することにより、プリンタPRTを駆動するためのプログラムおよびデータをダウンロードすることも可能である。また、フレキシブルディスクドライブFDDやCD−ROMドライブCDDを用いて、必要なプログラムおよびデータをフレキシブルディスクやCD−ROMなどの記録媒体からロードすることも可能である。これらのプログラムは、印刷に必要なプログラム全体をまとめてロードする態様を採ることもできるし、一部の機能をモジュールとしてロードする態様を採ることもできる。
【0044】
コンピュータPCでは、所定のオペレーティングシステムの下で、図示しないアプリケーションプログラムが動作している。アプリケーションプログラムは、画像の生成やレタッチなどの処理を行う。オペレーティングシステムには、プリンタドライバ80が組み込まれている。なお、プリンタドライバ80は、副走査送り量データと、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータとを含む印刷データを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。
【0045】
プリンタドライバ80は、アプリケーションプログラムから画像データを受け取り、これをプリンタPRTに供給する印刷データを生成している。プリンタドライバ80の内部には、印刷モード設定部82と、印刷モード制御部84と、3つの印刷データ生成部86,87,88とが備えられている。
【0046】
本実施例では、印刷モード設定部82は、文字を印刷するテキスト印刷モードか、自然画像を印刷する自然画像印刷モードか、テストパターンを印刷するテストパターン印刷モードかの設定を行う。印刷モード制御部84は、印刷モード設定部82で設定された印刷モードに応じて、文字印刷用の印刷データの生成を行うか、自然画像印刷用の印刷データの生成を行うか、テストパターン印刷用の印刷データの生成を行うかの判断を行う。第1の印刷データ生成部86は、テキスト印刷用の印刷データを生成する。第2の印刷データ生成部87は、自然画像印刷用の印刷データを生成する。第3の印刷データ生成部88には、予め一定階調値のパッチ状のテストパターンを印刷するための画像データが用意されている。第3の印刷データ生成部88は、この画像データをハーフトーン処理することによって、テストパターン印刷用の印刷データを生成する。なお、テストパターンの階調値は任意に設定可能であるが、本実施例では中間調とした。
【0047】
3つの印刷データ生成部86,87,88には、解像度変換モジュールと、色変換モジュールと、ハーフトーンモジュールと、インタレースデータ生成モジュールとが備えられている(図示省略)。また、色変換テーブルも設けられている。解像度変換モジュールは、アプリケーションプログラムが扱っているカラー画像データの解像度をプリンタドライバ80が扱うことができる解像度に変換する。色変換モジュールは、色変換テーブルを参照しつつ、各画素毎にプリンタPRTが使用するシアン(C),ライトシアン(LC),マゼンタ(M),ライトマゼンタ(LM),イエロ(Y),ブラック(K)の各色の多階調データに変換する。ハーフトーンモジュールは、画像データの階調値をドットの分布で表現するハーフトーン処理を行う。インタレースデータ生成モジュールは、ハーフトーン処理された画像データを副走査送り量データとともに、プリンタPRTに転送する所定のフォーマットに配列する。なお、プリンタドライバ80内で行われる処理の一部をプリンタPRTで行うようにしてもよい。
【0048】
プリンタドライバ80の各モジュールの機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0049】
プリンタPRTには、入力部91と、バッファ92と、主走査部93と、副走査部94と、ヘッド駆動部95と、駆動タイミングテーブル96とが備えられている。入力部91は、プリンタドライバ80から転送された印刷データを受け取る。この印刷データは、一旦、バッファ92に記憶される。そして、バッファ92に記憶された印刷データに従って、主走査部93および副走査部94が印刷ヘッドの主走査および印刷用紙の搬送を行い、ヘッド駆動部95が駆動タイミングテーブル96に設定された駆動タイミングを参照して印刷ヘッドを駆動して画像を印刷する。なお、プリンタPRTは、双方向印刷が可能なプリンタである。
【0050】
図2は、プリンタ22の概略構成図である。図示するように、このプリンタ22は、紙送りモータ23によって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載された印刷ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御する機構と、これらの紙送りモータ23,キャリッジモータ24,印刷ヘッド28および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とから構成されている。
【0051】
キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復動させる機構は、プラテン26の軸と平行に架設され、キャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34とキャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサ39等から構成されている。
【0052】
このキャリッジ31には、ブラックインク用のカートリッジ71とシアン,ライトシアン,マゼンタ,ライトマゼンタ,イエロの5色のインクを収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。なお、ライトシアンインクはシアンインクと色相がほぼ同一で濃度がシアンインクよりも低いインクである。ライトマゼンタインクについても同様である。キャリッジ31の下部の印刷ヘッド28には、これらのインクに対応して計6個のインク吐出用ヘッド61〜66が形成されている。また、キャリッジ31の底部には、この各色用ヘッドにインクタンクからのインクを導く導入管が立設されている。
【0053】
図3は、インク吐出用ヘッド61〜66におけるノズルNzの配列を示す説明図である。これらのインク吐出用ヘッド61〜66には、それぞれブラックインク(K)と、シアンインク(C)と、ライトシアンインク(LC)と、マゼンタインク(M)と、ライトマゼンタインク(LM)と、イエロインク(Y)との6色のインクを吐出するためのノズルNzが設けられている。インク吐出用ヘッド61〜66の副走査方向の位置は、互いに一致している。また、インク吐出用ヘッド61〜66は、副走査方向に沿って一定のノズルピッチkで千鳥状に配列された48個のノズルNzをそれぞれ備えている。なお、ノズルNzは、製造上ノズルピッチを小さく設定しやすいように千鳥状に配列されているが、一直線上に配置しても良い。
【0054】
図4は、制御装置40の内部構成を示す説明図である。図示する通り、制御装置40の内部には、CPU41,PROM42,RAM43を中心に以下に示す種々の回路がバス48で相互に接続されている。PCインタフェース44はコンピュータ90とのデータのやりとりを行う。周辺入出力部(PIO)45は、紙送りモータ23、キャリッジモータ24および操作パネル32などとの信号をやりとりする。クロック46は各回路の動作の同期をとる。駆動用バッファ47はヘッド61〜66に各ノズルごとのドットのオン・オフの信号を駆動信号生成部55に出力する。
【0055】
駆動信号生成部55には、発振器50が接続されている。発振器50は駆動信号を生成する基準となるクロック信号を周期的に出力する。駆動信号生成部55は、発振器50からの信号に基づいてヘッド61〜66の各ノズル列に出力する駆動波形を生成する。既に図示した通り、ヘッド61〜66には、主走査方向の位置が異なる複数のノズル列が備えられている。駆動信号生成部55は、こうした位置の相違を考慮して、各画素に適切にドットを形成可能な出力タイミングで駆動信号を出力する。プリンタPRTは双方向記録が可能であるため、出力タイミングは、主走査の往動時、復動時に対して個別にPROM42内の駆動タイミングテーブル96(図1参照)に記憶されている。
【0056】
図5は、基準印刷タイミング信号PTSの生成について示す説明図である。印刷タイミング信号は、各画素に対応して出力される信号であり、駆動波形の開始を指示する信号である。図示する通り、プリンタPRTは、キャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34に平行に所定間隔で黒塗りの部分が均等に付されたリニアスケールを備えている。本実施例では、黒塗り部分の幅はプリンタPRTの解像度の2倍、即ち360DPIの間隔に相当する。キャリッジ31は光学センサ73を備えている。光学センサ73は、キャリッジ31の移動時にセンサの対向する面が黒塗り部であるか否かに応じてオン・オフの信号を出力する。図中にこの信号の様子を示した。このパルスによって制御装置40はキャリッジ31の主走査方向の位置を検出することができる。
【0057】
光学センサ73から出力されたパルスを等分割することにより、黒塗り部以上の解像度でキャリッジ31の位置を検出することができる。前記パルスの間隔を2等分すれば、720DPIの解像度でキャリッジ31の位置を検出することができる。こうして得られた信号は、キャリッジ31と画素との関係が一定に保たれている。720DPIで印刷を行う場合には、このようにして得られた信号が基準印刷タイミング信号PTSとなる。図中には、720DPIに対応する基準印刷タイミング信号PTSの例を示した。なお、基準印刷タイミング信号PTSは、このように光学センサを用いて生成するものの他、主走査の開始から一定の時間周期で出力するようにして生成することもできる。但し、光学センサを用いて生成するものとすれば、より高精度な信号を生成することができる。
【0058】
図6は、基準印刷タイミング信号PTSと、遅延させた印刷タイミング信号との関係を示す説明図である。図示していないが、遅延させた印刷タイミング信号は、基準印刷タイミング信号PTSに遅延信号を与えることによって生成される。プリンタ22は、この基準タイミング信号PTSに対して遅延させた複数の印刷タイミング信号PTS(0),PTS(1),PTS(3),…を用いて印刷ヘッドを駆動することが可能である。
【0059】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ22は、紙送りモータ23により用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ31をキャリッジモータ24により往復動させる。それと同時に印刷ヘッド28のインク吐出用ヘッド61〜66のピエゾ素子を駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0060】
B.印刷制御:
図7は、印刷モード制御ルーチンのフローチャートである。これは、コンピュータPC内のCPUが実行する処理である。この処理が開始されると、まず、印刷モードの設定を行う(ステップS100)。設定された印刷モードがテキスト印刷モードであれば(ステップS120)、テキスト用の印刷データの生成を行う(ステップS140)。設定された印刷モードが自然画像印刷モードであれば(ステップS120)、自然画像用の印刷データの生成を行う(ステップS160)。設定された印刷モードがテストパターン印刷モードであれば(ステップS120)、テストパターン用の印刷データの生成を行う(ステップS180)。
【0061】
これらの印刷データには、前述したように、ラスタ上の各画素についてのドットのオン・オフを指定するラスタデータと、副走査送り量を特定する副走査送り量データとが含まれる。プリンタPRTは、これらのデータを受け取って印刷を実行する。
【0062】
図8は、テキスト印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。図8(A)に示すように、この記録方式では、ノズルピッチkが6,使用ノズル個数Nが47,スキャン繰り返し数sが2である。また、図8(A)の下部の表には、1回目から13回目までの各パスに関するパラメータを示している。1サイクルは、12(=k・s)回分の副走査を含んでいる。12回分の副走査は、送り量が(21,26)ドットである2回の副走査を6回繰り返すことによって完了する。また、図8(A)の最下段に示した水平位置は、水平位置が「1」のときには、そのパスにおいて各ラスタラインの奇数番目の画素を記録し、「2」のときには、偶数番目の画素を記録することを意味している。
【0063】
図8(B)は、図8(A)の各パス番号に対応した,各パスにおける各ラスタライン上のドット記録に用いるノズル番号を示している。左端に示した各ラスタラインのライン番号は、有効記録範囲内の連続番号である。なお、パス番号が奇数のときには印刷ヘッドの往動時にドット記録を行い、偶数のときには復動時にドット記録を行っている。この図から解かるように、各ラスタライン上の複数のドットは、印刷ヘッドの主走査の往動と復動の双方によって異なる2つのノズルを用いて形成されている。
【0064】
図8(B)右側には、ラスタ番号2〜7の各ラスタラインを形成するパスと水平位置との関係を示した。テキスト印刷モードでは、k=6,s=2であるので、画像全体のドットは、主走査方向に2画素、副走査方向に6画素分の合計12画素の領域を単位として一様な順序で形成される。水平位置1は、奇数番目の画素位置を表しており、水平位置2は、偶数番目の画素位置を表している。また、マス内の数字は、パス番号を表している。図示したように、ラスタ番号2〜7のラスタにおいて、奇数番目の画素は、パス1,11,9,7,5,3でそれぞれ記録し、偶数番目の画素は、パス8,6,4,2,12,10でそれぞれ記録する。言い換えれば、各ラスタラインの奇数番目の画素は、往ドットを用いて記録し、偶数番目の画素は、復ドットを用いて記録する。また、このように連続する主走査で形成するドットの水平位置を異ならせることによって、各画素に径の大きなドットを形成したときでもドット同士が重なりにくくすることができる。なお、この記録方式で記録したドットの様子を図10(a)に示した。○は往ドットを示している。また、●は復ドットを示している。
【0065】
図9は、自然画像印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。図9(A)に示すように、この記録方式では、ノズルピッチkが6,使用ノズル個数Nが48,スキャン繰り返し数sが2である。また、この図の下部の表には、1回目から13回目までの各パスに関するパラメータを示している。1サイクルを構成する12(=k・s)回分の副走査は、送り量が(20,27,22,28,21,26)ドットである6回の副走査を2回繰り返すことによって完了する。また、図11(A)の最下段に示した水平位置は、水平位置が「1」のときには、そのパスにおいて各ラスタラインの奇数番目の画素を記録し、「2」のときには、偶数番目の画素を記録することを意味している。
【0066】
図9(B)は、図9(A)の各パス番号に対応した,各パスにおける各ラスタライン上のドット記録に用いるノズル番号を示している。左端に示した各ラスタラインのライン番号は、有効記録範囲内の連続番号である。なお、パス番号が奇数のときには印刷ヘッドの往動時にドット記録を行い、偶数のときには復動時にドット記録を行っている。この図から解かるように、往動によって形成されるラスタと復動によって形成されるラスタは、3ラスタずつの束になって交互に配置されている。また、各ラスタライン上の複数のドットは、印刷ヘッドの主走査の往動または復動によって異なる2つのノズルを用いて形成されている。
【0067】
図9(B)右側には、ラスタ番号2〜7の各ラスタラインを形成するパスと水平位置との関係を示した。比較例では、k=6,s=2であるので、画像全体のドットは、主走査方向に2画素、副走査方向に6画素分の合計12画素の領域を単位として一様な順序で形成される。水平位置1は、奇数番目の画素位置を表しており、水平位置2は、偶数番目の画素位置を表している。また、マス内の数字は、パス番号を表している。図示したように、ラスタ番号2〜7のラスタにおいて、奇数番目の画素はパス1,5,8,10,12,3でそれぞれ記録し、偶数番目の画素はパス7,11,2,4,6,9でそれぞれ記録する。言い換えれば、ラスタ番号2,3,7では、各ラスタラインの奇数番目の画素は、第1の主走査で記録し、偶数番目の画素は、第2の主走査で記録する。また、ラスタ番号4,5,6では、各ラスタラインの奇数番目の画素は、第2の主走査で記録し、偶数番目の画素は、第1の主走査で記録する。また、このように連続する主走査で形成するドットの水平位置を異ならせることによって、各画素に径の大きなドットを形成したときでもドット同士が重なりにくくすることができる。なお、この記録方式で記録したドットの様子を図10(b)に示した。○は往ドットを示している。また、●は復ドットを示している。
【0068】
C.第1実施例:
図11は、第1実施例としてのテストパターン印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。図11(A)に示すように、この記録方式では、ノズルピッチkが6,使用ノズル個数Nが47,スキャン繰り返し数sが2である。また、図11(A)の下部の表には、1回目から13回目までの各パスに関するパラメータを示している。1サイクルは、12(=k・s)回分の副走査を含んでいる。12回分の副走査は、送り量が(21,26)ドットである2回の副走査を6回繰り返すことによって完了する。また、図11(A)の最下段に示した水平位置は、水平位置が「1」のときには、そのパスにおいて各ラスタラインの奇数番目の画素を記録し、「2」のときには、偶数番目の画素を記録することを意味している。
【0069】
図11(B)は、図11(A)の各パス番号に対応した,各パスにおける各ラスタライン上のドット記録に用いるノズル番号を示している。左端に示した各ラスタラインのライン番号は、有効記録範囲内の連続番号である。なお、パス番号が奇数のときには印刷ヘッドの往動時にドット記録を行い、偶数のときには復動時にドット記録を行っている。この図から解かるように、各ラスタライン上の複数のドットは、印刷ヘッドの往動または復動によって異なる2つのノズルを用いて形成されている。また、互いに隣り合うラスタラインのドットが印刷ヘッドの互いに異なる方向の主走査によって形成されている。
【0070】
図11(B)右側には、ラスタ番号2〜7の各ラスタラインを形成するパスと水平位置との関係を示した。第2実施例では、k=6,s=2であるので、画像全体のドットは、主走査方向に2画素、副走査方向に6画素分の合計12画素の領域を単位として一様な順序で形成される。水平位置1は、奇数番目の画素位置を表しており、水平位置2は、偶数番目の画素位置を表している。また、マス内の数字は、パス番号を表している。図示したように、ラスタ番号2〜7のラスタにおいて、奇数番目の画素をパス1,6,9,2,5,10でそれぞれ記録し、偶数番目の画素をパス8,11,4,7,12,3でそれぞれ記録する。言い換えれば、往ドットと復ドットとを市松状に配置して記録する。なお、この記録方式で記録したドットの様子を図12に示した。○は往ドットを示している。また、●は復ドットを示している。このように双方向印刷において、往ドットと復ドットとを市松状に配置すると、ドット形成位置のずれによるざらつきの程度を判別しやすくすることができる。
【0071】
図13は、印刷ヘッドの駆動タイミング調整のフローチャートである。まず、後述する5つのタイミングでテストパターンの印刷を実行する(ステップS200)。
【0072】
図14は、テストパターンの様子を示す説明図である。○は往ドットを示している。また、●は復ドットを示している。なお、本実施例では、往ドットと復ドットとは、同一色である。テストパターンは、復ドットの形成タイミングを、往ドットの形成タイミングに対して相対的に1〜5の番号で示された5段階に変化させて記録される。例えば、往ドットは、図6に示した印刷タイミング信号PTS(0)を用いて印刷されている。また、テストパターン1〜5の復ドットは、印刷タイミング信号PTS(1)〜PTS(5)を用いて印刷されている。なお、今メモリに記憶されている復ドットを形成するための駆動タイミングは、印刷タイミング信号PTS(3)のタイミング、即ち、往ドットを形成するための駆動タイミングと3段階差のタイミングであるものとしている。テストパターン1では、復ドットは印刷タイミングが早いため往ドットに対して早く着弾する側(この図では右)にずれている。テストパターン2では、復ドットが適切なタイミングで形成されている。これは、現在の復ドットの形成タイミングが1段階分遅かったことを意味している。また、テストパターン3,4,5では、復ドットは印刷タイミングが徐々に遅くなるため、往ドットに対して徐々に遅く着弾する側(この図では左)にずれてゆく。テストパターン1,3,4,5のように、往ドットと復ドットとの相対的な形成位置がずれるとドット間に空白の部分が生じ、ざらつき感や濃淡の模様を視認させる。この作用によって、ドットの形成位置のずれを精度よく認知することが可能である。ドット形成位置の調整は、最もざらつき感を与えない,最も適切なタイミングで形成されたパターン2をユーザが選択することによって行う。
【0073】
ユーザは、印刷された5つのテストパターンの中から最もざらつき感の少ないものを選択し、その番号を入力する(図13のステップS220)。図1の駆動タイミングテーブル96に記憶されている印刷ヘッドの駆動タイミングを入力された番号に対応した駆動タイミングに変更する(ステップS240)。ドットの形成タイミングが大きくずれ過ぎているために、上述した5つのテストパターンでは、最適に調整することができない場合がある。この場合、更に調整を行うか否かの判断を行う(ステップS260)。更に調整を行わない場合には終了となる。更に調整を行う場合には、再度テストパターンの印刷を実行し、同様の処理を繰り返す。
【0074】
第1実施例では、テストパターンとして、往ドットと復ドットとを市松状に配置したパターンを用いている(図14)。このテストパターンは、ドット間の形成位置が相対的にずれた場合に、ざらつきが目立ちやすいパターンである。従って、ざらつきの程度の判別がしやすく、印刷ヘッドの駆動タイミングを精度よく調整しやすい。また、印刷対象(テキスト、自然画像、テストパターン)によって、記録方式を切換えて使い分けているので、それぞれに適した印刷を行うことができる。
【0075】
D.第1実施例の変形例:
図15は、第1実施例の変形例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。変形例では、プリンタドライバ80内部にテストパターン印刷用の印刷データ生成部(図1の第3印刷データ生成部88)を備えていない。その代わりに、予めプリンタPRT内にテストパターンデータ97を備えている。テストパターンデータ97は、テストパターンを印刷するための印刷データであり、ラスタ上の各画素についてドットのオン・オフを指定するラスタデータと、副走査送り量を特定する副走査送り量データとを含んでいる。印刷モードとしてテストパターン印刷モードが設定されると、主走査部93と、副走査部94と、ヘッド駆動部95とに直接テストパターンデータが供給される。なお、テストパターンデータは、プリンタドライバ80内に備えるようにしてもよい。この他は第1実施例と同じである。
【0076】
E.第2実施例:
第1実施例では、往ドットと復ドットとが同じインクで形成される場合を例示した。第2実施例では、両者を異なるインクで形成する場合について説明する。図16は、第2実施例のテストパターンの説明図である。図16(a)では、往ドットにシアンインク(C)を用いており、復ドットにマゼンタインク(M)を用いている。また、図16(b)では、往ドットにシアンインク(C)を用いており、復ドットにイエロインク(Y)を用いている。ドット記録方式は、図11に示した第1実施例と同じである。
【0077】
第2実施例では、往ドットと復ドットに互いに異なる色相のインクを用いている。互いに異なる色相のドットが重なると、それらとは更に異なる色相の部分が生じる。例えば、図16(a)に示した例では、シアンドットとマゼンタドットとが重なっている部分は、青になる。また、図16(b)に示した例では、シアンドットとイエロドットとが重なっている部分は、緑になる。このように、往ドットと復ドットに互いに異なる色相のインクを用いれば、ドット形成位置のずれの程度によってテストパターン内部での色相のばらつきが変化し、ざらつき感の程度が視認しやすくなる。この結果、ドットの形成位置を精度よく調整することができるので、印刷画質を向上することができる。また、一般にイエロインクは視認性が低いため調整がしにくいが、本発明によれば容易に調整を行うことが可能になる。
【0078】
F.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例も可能である。
【0079】
F1.変形例1.
上記実施例では、双方向印刷における往ドットと復ドットの間の相対的な形成位置のずれを調整しているが、一般に、本発明は、異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれの調整に適用することができる。従って、本発明は、印刷ヘッドが主走査方向の位置が異なる複数のノズル列を有する場合に、各ノズル列から吐出されるインクによって形成されるドット間の相対的な形成位置のずれの調整にも適用できる。例えば、図3に示した印刷ヘッド28において、図示したブラックインク用ノズル群内のA列とB列それぞれのノズルから吐出されるインクによって形成されるドット形成位置の調整に適用してもよい。あるいは、互いに異なる色相のインクを吐出するB列とC列それぞれのノズルから吐出されるインクによって形成されるドット形成位置の調整に適用してもよい。なお、本発明は、主走査の往動のみで印刷を行う単方向印刷に適用してもよい。
【0080】
図17は、6色のインクを吐出するノズル群が副走査方向に配置されている印刷ヘッド28Aを示す説明図である。このような印刷ヘッドを用いる場合にも、本発明を適用することができる。即ち、各ノズル群内の0列と1列それぞれのノズルから吐出されるインクによって形成されるドット形成位置の調整に適用してもよい、あるいは、互いに異なる色相のインクを吐出するノズル群間のノズルから吐出されるインクによって形成されるドット形成位置の調整に適用してもよい。
【0081】
図18は、図3に示した印刷ヘッド28が副走査方向に6つ配置された印刷ヘッド28Bを示す説明図である。このような印刷ヘッドを用いる場合にも、本発明を適用することができる。また、更に多くのノズル群を有する印刷ヘッドに本発明を適用してもよい。
【0082】
F2.変形例2:
上記実施例では、テストパターンは往ドットと復ドットとを主走査方向および副走査方向に互いに隣り合うように市松状に配置しているが、これに限定されるものではない。なお、ここで、「互いに隣り合うドット」というのは、「互いに隣り合う画素位置に形成されるドット」のみを意味するものではなく、形成されたドットが互いに隣り合っている状態を意味している。従って、第1のドットと第2のドットとの間にドットが形成されていない画素が存在している場合も含んだ意味を有している。
【0083】
図19は、市松状に配置された第1のドットおよび第2のドットを示す説明図である。○は第1のドットを示している。また、●は、第2のドットを示している。この配置は、第1のドットと第2のドットとが、主走査方向および副走査方向に必ず並んだ状態である。また、図19(a),(b),(c)は、ドットの記録率が異なる例を示している。このように、市松状のパターンにおいて、ドットの記録率が異なっていてもドットの形成位置のずれによるざらつき感を判別しやすくすることができる。
【0084】
図20は、千鳥状に配置された第1のドットおよび第2のドットを示す説明図である。○は第1のドットを示している。また、●は、第2のドットを示している。図20(b)において破線で囲ったように、第1のドット同士および第2のドット同士は、主走査方向および副走査方向に並んでいるが、ほぼ等しい分散性で混在して配置されている。また、図20(a),(b),(c)は、ドットの記録率が異なる例を示している。このようにしても、ドットの形成位置のずれによるざらつき感を判別しやすくすることができる。
【0085】
また、図19、図20には第1のドットと第2とを規則的に配置したパターンを例示したが、これに限定されるものではない。図21は、不規則に配置された第1のドットおよび第2のドットを示す説明図である。○は第1のドットを示している。また、●は、第2のドットを示している。図21(a)に示したように、第1のドットと第2のドットとが、不規則に配置されていてもよい。破線で囲った,ごく一部の領域Aには、第1のドットが多く形成されているが、破線で囲った領域Bには、不規則にほぼ等しい分散性で混在している。また、図21(b)に示したように、記録率が徐々に変化していくように配置されていてもよい。このようなパターンも、略同数の第1のドットと第2のドットとが、ほぼ等しい分散性で混在して形成されているパターンに相当する。
【0086】
F3.変形例3:
上記第2実施例では、互いに異なる色相のインクとして、シアンインクとマゼンタインクの2色およびシアンインクとイエロインクの2色を用いているが、他のインクを用いるようにしてもよい。また、3色以上のインクを用いるようにしてもよい。
【0087】
図22は、シアン、マゼンタ、イエロ、赤、緑、青のL***空間でのL軸に垂直な面への斜影図である。この図は、シアン(C)とマゼンタ(M)とが混ざると青(B)になり、マゼンタ(M)とイエロ(Y)とが混ざると赤(R)になり、イエロ(Y)とシアン(C)が混ざると緑(G)になることを示している。また、シアン(C)と赤(R)、マゼンタ(M)と緑(G)、イエロ(Y)と青(B)の関係が補色になっていることを示している。
【0088】
図22から理解できるように、3色以上のインクを用いることによって、テストパターン内の色相の変化を大きくすることができるため、ドットの形成位置のずれによるざらつき感が視認しやすくなる。また、比較的視認性の低いライトシアンインクやライトマゼンタインクを用いても有効である。
【0089】
F4.変形例4:
上記第2実施例では、テストパターンにおいて、往ドットと復ドットとをそれぞれ互いに異なる色相のインクを用いて形成しているが、往ドットと復ドットを共に複数色のインクを用いて形成するようにしてもよい。このようにしても、変形例3と同様にドットの形成位置のずれによるざらつき感が視認しやすくなる。
【0090】
F5.変形例5:
上記実施例では、パッチ状のテストパターンを用いてドット形成位置の調整を行っているが、従来の罫線パターンと併用してもよい。例えば、罫線パターンを用いておおまかな調整をし、パッチ状のパターンで微調整を行うようにしてもよい。
【0091】
F6.変形例6:
上記実施例では、ピエゾ素子を用いたインクジェットプリンタを用いているが、他の方法によりインク滴を吐出するプリンタを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配置したヒータに通電し、インク通路内に発生する気泡(バブル)によりインク滴を吐出するタイプのプリンタである。
【0092】
以上で説明した本実施例の印刷装置は、コンピュータによる処理を含んでいることから、この処理を実現するためのプログラムを記録した記録媒体としての実施の態様を採ることもできる。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図2】プリンタ22の概略構成図である。
【図3】インク吐出用ヘッド61〜66におけるノズルNzの配列を示す説明図である。
【図4】制御装置40の内部構成を示す説明図である。
【図5】基準印刷タイミング信号PTSの生成について示す説明図である。
【図6】基準印刷タイミング信号PTSと、遅延させた印刷タイミング信号との関係を示す説明図である。
【図7】印刷モード制御ルーチンのフローチャートである。
【図8】テキスト印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。
【図9】自然画像印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。
【図10】テキスト印刷モードおよび自然画像印刷モードのドット記録方式で記録したドットの様子を示す説明図である。
【図11】第1実施例としてのテストパターン印刷モードのドット記録方式を示す説明図である。
【図12】テストパターン印刷モードのドット記録方式で記録したドットの様子を示す説明図である。
【図13】印刷ヘッドの駆動タイミング調整のフローチャートである。
【図14】テストパターンの様子を示す説明図である。
【図15】第1実施例の変形例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図16】第2実施例のテストパターンの説明図である。
【図17】6色のインクを吐出するノズル群が副走査方向に配置されている印刷ヘッド28Aを示す説明図である。
【図18】印刷ヘッド28が副走査方向に6つ配置された印刷ヘッド28Bを示す説明図である。
【図19】千鳥状に配置されたドットを示す説明図である。
【図20】市松状に配置されたドットを示す説明図である。
【図21】他の配置のドットを示す説明図である。
【図22】シアン、マゼンタ、イエロ、赤、緑、青のL***空間でのL軸に垂直な面への斜影図である。
【図23】従来のドットずれの調整を行うためのテストパターン示す説明図である。
【符号の説明】
22…プリンタ
23…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
25…紙送りローラ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置検出センサ
40…制御回路
41…CPU
42…PROM
43…RAM
44…PCインタフェース
45…周辺入出力部(PIO)
46…タイマ
47…駆動用バッファ
48…バス
50…発振器
55…駆動信号生成部
61〜66…インク吐出用ヘッド
71…ブラックインク用カートリッジ
72…カラーインク用カートリッジ
73…光学センサ
80…プリンタドライバ
82…印刷モード設定部
84…印刷モード制御部
86,87,88…印刷データ生成部
91…入力部
92…バッファ
93…主走査部
94…副走査部
95…ヘッド駆動部
96…駆動タイミングテーブル

Claims (4)

  1. インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドを印刷媒体に対して相対的に主走査および副走査しつつ前記印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を制御する印刷制御装置であって、
    印刷モードを設定する印刷モード設定部と、
    前記印刷モード設定部において、前記印刷モードとして、所定のテストパターンを印刷させるためのテストパターンモードが設定されたときに、前記テストパターンモード以外の全ての印刷モードとは異なり、前記テストパターンモード以外の全ての印刷モードが設定されたときよりも前記ドットのざらつきが目立ちやすい、前記テストパターン専用の前記印刷ヘッドの駆動および副走査送り量で主走査および副走査を行って前記テストパターンを印刷するように、前記印刷部を制御する印刷制御部と、を備え
    前記印刷制御部は、
    前記テストパターンモードが設定されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列と、副走査方向に画素が並ぶ画素列とに、往方向の主走査で形成するドットと復方向の主走査で形成するドットとを1画素置きに並べて形成することで、前記所定のテストパターンを印刷するように、前記印刷部を制御し、
    前記テストパターンモード以外の印刷モードが設定されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列、または、復走査方向に画素が並ぶ画素列を、往方向の主走査で形成するドットのみ、または、復方向の主走査で形成するドットのみによって形成することで、印刷を行なうように、前記印刷部を制御する、
    印刷制御装置。
  2. インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部と、
    請求項1記載の印刷制御装置と、
    を備える、印刷装置。
  3. インクを吐出するための複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドにより印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷部を用いて異なるタイミングで形成される第1のドットと第2のドットとの間の形成位置のずれを調整する調整方法であって、
    (a)前記第1のドットと前記第2のドットとの間の形成位置のずれの調整を行うためのテストパターンの印刷を実行するか、前記テストパターン以外の印刷を実行するかの指示を入力する工程と、
    (b)前記テストパターンの印刷を実行する指示が入力されたときには、前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されときとは異なり、前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されときよりも前記ドットのざらつきが目立ちやすい、前記調整を実行するための専用の前記印刷ヘッドの駆動および副走査送り量での主走査および副走査により形成される所定のテストパターンを、前記印刷ヘッドの駆動タイミングを予め定められた複数の異なるタイミングに変化させてそれぞれ印刷する工程と、
    (c)前記印刷された複数のテストパターンの中から最適なテストパターンを選択する工程と、
    (d)前記選択されたテストパターンに対応した前記印刷ヘッドの駆動タイミングを設定する工程と、を備え
    前記工程(b)は、
    前記テストパターンの印刷を実行する指示が入力されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列と、副走査方向に画素が並ぶ画素列とに、往方向の主走査で形成する前記第1のドットと復方向の主走査で形成する前記第2のドットとを1画素置きに並べて形成することで、前記テストパターンを印刷し、
    前記テストパターン以外の印刷を実行する指示が入力されたときに、主走査方向に画素が並ぶ画素列、または、復走査方向に画素が並ぶ画素列を、前記第1のドットのみ、または、前記第2のドットのみによって形成することで、印刷を行う工程を含む、
    調整方法。
  4. 請求項2記載の印刷装置を制御するためのコンピュータプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体であって、
    請求項1記載の印刷制御装置の機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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