JP4167670B2 - 反射型投影システム、反射スクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、映像源からの映像光を反射スクリーンにより反射させて観察する反射型投影システム、反射スクリーンに関するものである。
従来、この種の反射スクリーンは、透明シートの前面側に光透過拡散層、背面側に光反射用のリニアフレネルレンズ面が設けられたものが知られていた(例えば、特許文献1)。また、特許文献2には、外光によるコントラストの低下を抑え、好適な視野角を得ることを可能にする反射スクリーンの構成が開示されている。さらに、特許文献3には、レンチキュラーレンズと反射部を設けた裏面の直交方向に配列されたリニアフレネルレンズの組み合わせによる反射スクリーンについて記載されている。
しかし、よりコントラストの高い画像を得たいという要求、及び、投影側光源の光量が少ない場合であっても、できる限り高輝度な画像を得たいという要求があった。また、高輝度な画像を得られた場合であっても、不要な映り込みを排除することは、常に要求されることである。
さらに、上述した従来の反射スクリーンでは、その製造工程が複雑になり、結果として製造コストが高くなるという問題があった。
また、特許文献4には、斜め前方から投射した光を反射させて観察する反射スクリーンに関し、断面が鋸歯状のスクリーン面に反射面と光吸収面とを形成し、映像光及び外光が到達する面を作り分けた反射スクリーンが開示されている。
しかし、特許文献4に記載の反射スクリーンでは、断面が鋸歯状のスクリーン面に反射面と光吸収面とを明確に分けて製造する必要があるが、鋸歯状の山の一方を反射面とし、他方を光吸収面として作り分けることは、困難であって、製造単価が高くなってしまうという問題があった。
特開平8−29875号公報 特開平10−62870号公報 特開2002−311507号公報 特開平2−262134号公報
本発明の課題は、コントラストが高く、高輝度であって映り込みのない画像を得ることができる反射型投影システム、反射スクリーンを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像光を投射する映像源(L)と、前記映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーン(10)と、を備えた反射型投影システムにおいて、前記反射スクリーンは、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部(12)と、光を吸収する光吸収部(14)とを備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層(13)を前記光透過部の裏面側に備え、前記映像光は、略直線偏光であって、前記映像光の偏光方向(A)は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、を特徴とする反射型投影システムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の反射型投影システムにおいて、前記光透過部(12)は、スクリーン面に対して直交する断面において、裏面側における幅より前記映像源側における幅が広い略楔形状であってスクリーン面に沿って前記映像光の偏光方向(A)と直交する方向に多数並べて形成された単位プリズム形状であること、を特徴とする反射型投影システムである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の反射型投影システムにおいて、通過する光の偏光状態を所定の偏光方向の直線偏光に揃える偏光層(16)を有し、前記偏光層により揃えられる所定の偏光方向は、前記映像光の偏光方向(A)と略一致していること、を特徴とする反射型投影システムである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型投影システムにおいて、前記反射層(13)は、一方向の偏光のみを選択的に反射する偏光反射材により形成されており、前記偏光反射材が選択的に反射する偏光方向は、前記映像光の偏光方向(A)と略一致していること、を特徴とする反射型投影システムである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型投影システムにおいて、少なくとも前記反射スクリーンが設置される空間を照明する照明光源(G)をさらに備え、前記照明光源の照明光は、略直線偏光であって、前記照明光の偏光方向(B)は、前記映像光の偏光方向(A)と略直交していること、を特徴とする反射型投影システムである。
請求項6の発明は、映像源から投影された映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーンであって、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部(12)と、光を吸収する光吸収部(14)と、を備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、少なくとも前記光透過部の裏面側に前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層(13)を備える反射スクリーンにおいて、前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、通過する光の偏光状態を所定の偏光方向の直線偏光に揃える偏光層(16)を有し、前記偏光層により揃えられる所定の偏光方向は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項7の発明は、映像源から投影された映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーンであって、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部(12)と、光を吸収する光吸収部(14)と、を備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、少なくとも前記光透過部の裏面側に前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層(13)を備える反射スクリーンにおいて、前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、前記反射層は、一方向の偏光のみを選択的に反射する偏光反射材により形成されており、前記偏光反射材が選択的に反射する偏光方向は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7に記載の反射スクリーンにおいて、前記光透過部(12)は、スクリーン面に対して直交する断面において、裏面側における幅より前記映像源側における幅が広い略楔形状であってスクリーン面に沿って前記映像光の偏光方向と直交する方向に多数並べて形成された単位プリズム形状であること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)映像光は、略直線偏光であって、映像光の偏光方向は、光透過部と光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致しているので、映像光をより効率よく反射することができる。これは光透過部と、光吸収部とに屈折率差を持たせており、そのため界面に入射する偏光方向によって反射率が異なる為である。映像光の偏光方向は界面に対してS偏光になるため反射率が高い。よって光吸収層に入射し損失する割合を最も小さくすることが可能となる。
(2)光透過部は、裏面側における幅より映像源側における幅が広い略楔形状であってスクリーン面に沿って映像光の偏光方向と直交する方向に多数並べて形成されているので、不要な外光を吸収し、コントラストの高い映像を表示することができる。
(3)偏光層により揃えられる所定の偏光方向は、映像光の偏光方向と略一致しているので、映像光の偏光方向と一致しない外光成分が反射層に到達することを防ぐことができ、コントラストの高い映像を表示することができる。
(4)偏光反射材が選択的に反射する偏光方向は、映像光の偏光方向と略一致しているので、映像光の偏光方向と一致しない外光成分を反射することなく、コントラストの高い映像を表示することができる。
(5)照明光の偏光方向は、映像光の偏光方向と略直交しているので、映像光と照明光を明確に区別して照明光のみを反射して観察可能とすることができ、室内照明を点灯した明るい室内であっても、コントラストの高い映像を表示することができる。
コントラストが高く、高輝度であって映り込みのない画像を得るという目的を、映像源からの映像光が直線偏光であることを利用して実現した。
図1は、本実施例における反射型投影システムを示した断面図である。
図2は、本実施例における反射型投影システムを示した斜視図である。ただし、図2では、説明のため反射層13を形成していない状態を示している。なお、図1及び図2は、説明のため各部寸法、形状などを適宜誇張して示しており、室内照明G,映像源L,反射スクリーン10をまとめて模式的に示しているので、実際とは配置関係が異なり、各光線の入射角度などが後述の説明における大小関係と異なる部分が含まれている。
本実施例における反射スクリーン10は、映像光を投影するプロジェクター光学エンジン部(映像源)Lをスクリーン10の中心に対して下方に設置し、映像光を上方斜めに投射させる配置とし、環境光の殆どがスクリーンの上方からスクリーンに入射することを考慮して開発されたスクリーンである。そして、下方からの映像光は、効率よく観察者側へ反射し、上方からの不要光は、選択的に後述の光吸収部により吸収させることで、非常にコントラストの高いフロントプロジェクタ用反射スクリーンとしたものである。
プロジェクター光学エンジン部(映像源)Lは、液晶プロジェクターであって、投射される映像光の偏光状態は、直線偏光となっており、図2中に矢印で示した偏光方向Aが水平方向となるように配置されている。
図1には、スクリーンの使用状態における垂直方向断面を示している。反射スクリーン10は、ベース部11,単位プリズム形状12,反射層13,光吸収部14,正反射防止層15,偏光層16等を備えている。
ベース部11は、単位プリズム形状12を形成するときに必要な基材となる部分であり、アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂製のシート又はフィルムから形成される光透過性のある部分であり、本実施例では、アクリルを使用している。なお、このベース部11には、必要に応じて所定の透過率に減じさせるようなグレー等の染料、顔料等で着色(ティント)が施されていてもよい。
単位プリズム形状12は、図1の断面において、裏面側における幅より映像源側における幅が広い略楔形状となっている光透過部である。単位プリズム形状12は、スクリーン面に沿って(図1では上下方向に)多数並べて形成されている。また、単位プリズム形状12は、上下方向において上下対称な形状となっており、上方、及び、下方の斜面がスクリーン面の法線となす角度は、5°であり、頂部の幅が40μm、谷底から頂部までの高さが200μmとなっている。また、単位プリズム形状12は、屈折率1.56の紫外線硬化樹脂により形成されている。ここで、スクリーン面とは、スクリーン全体として見たときにおけるスクリーンの平面方向となる面を示すものであり、以下の説明中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。
光吸収部14は、単位プリズム形状12が並ぶ間に形成された光を吸収する作用を有した部分である。本実施例における光吸収部14は、不図示の黒色ビーズを満遍なく充填することにより形成されている。この黒色ビーズは、光を吸収する作用を有した微小ビーズであって、光吸収部14内でこのビーズが存在しない隙間は、空隙となっている。この構成により、光吸収部14が容易に変形することが可能となり、反射スクリーン10を巻き上げ式とするような場合には、必要な柔軟性を得るのに都合がよい構成である。
単位プリズム形状12及び光吸収部14は、図1に示した断面形状を保ったまま水平方向に延在している。先に述べたように映像光の偏光方向は、水平方向であるから、映像光の偏光方向と、単位プリズム形状12及び光吸収部14が同一断面形状を保ちながら延在する方向とが一致している。この理由については後述する。
反射層13は、単位プリズム形状12の略楔形状の頂部の裏面側に設けられ、映像光を反射して前面側(映像源側)へ戻す層であり、光吸収部14に充填されている不図示の黒色ビーズを保持するために裏面側の全面を覆うように形成されている。
また、本実施例における反射層13は、一方向の偏光のみを選択的に反射する偏光反射材により形成されている。本実施例の反射層13は、誘電体と導体とを交互に面方向に並べて配置したワイヤーグリッド偏光子を用いて形成しており、反射層13が選択的に反射する偏光方向は、水平方向となっており、映像光の偏光方向と一致している。従って、映像光については効率よく反射しながら、偏光方向が一致しない外光等については、殆ど反射しない。このワイヤーグリッド偏光子は、偏光選択性を持つ反射層であり、別途反射層を設ける必要はない。なお、反射されない光は、裏面方向に透過していくので、外光がスクリーン裏側のいずれかの面で(例えば壁で)反射することを防ぐ為に、例えば黒色の光吸収層を裏面にさらに配置してもよい。反射層13には、ワイヤーグリッド偏光子の他に、例えばDBEF(住友スリーエム株式会社製)を使用してもよい。
本実施例の反射層13の反射率は、偏光方向が一致する偏光に対しては、400〜700nm平均で81.1%であり、これと直交する方向の偏光については、3.4%である。
正反射防止層15は、表面に多数の微細凹凸形状が無作為に形成された層であり、本実施例では、全透過効率≒90%、拡散透過率≒37%、ヘイズ値≒42%である市販の拡散フィルム(株式会社きもと製TL−4)を使用した。なお、上記ヘイズ値及び以下に示すヘイズ値の測定には、ヘイズ・透過・反射率計HR−100型(株式会社村上色彩技術研究所製)を使用した。
正反射防止層15は、以下の機能を有している。
(1)映像源Lが反射スクリーン最表面に映り込んで観察されてしまうことを防止する。
(2)反射スクリーンに投影された画像の観察可能な角度を広げる。
ここで、上記(1)の機能については、層内部に拡散材を混入させたタイプの拡散層(拡散フィルム)を用いたのでは、達成することができない。この機能を達成するためには、表面に微細な凹凸形状を有していることが必要である。そして、この微細凹凸形状による光の拡散度に応じて映像源の映り込み防止効果の程度を調節することができる。拡散の度合いが少なすぎると映り込みを抑えきれないが、かといって拡散度合いを強くしすぎるとスクリーンが白みがかって観察されてしまう。そこで、拡散度の異なる多数の拡散フィルムを評価したところ、正反射防止層15のヘイズ値としては、ヘイズ値25%以上、90%以下の範囲とすると、白みがかってしまうことなく映り込みを効果的に防止することができることが判った。
なお、正反射防止層15のさらに表面側に、帯電防止処理、ハードコート処理、防汚処理等の各種表面処理を追加して施してもよいが、その場合には、表面の微細凹凸形状を残す必要がある。
偏光層16は、ベース部11と正反射防止層15との間に設けられ、通過する光の偏光状態を所定の偏光方向の直線偏光に揃える層である。具体的には、この所定の偏光方向と一致する偏光成分については、そのまま通過させるが、所定の偏光方向以外の偏光成分については、吸収する吸収型の偏光子である。
本実施例における偏光層16により揃えられる所定の偏光方向は、水平方向となるように設けられている。よって、偏光層16を通過可能な偏光方向は、映像光の偏光方向と略一致している。このようにすることにより、映像光については偏光層16を通過して反射層13側へ進むことができるが、偏光層16の所定の偏光方向以外の方向の偏光成分を有した光(例えば外光)は、その大部分が偏光層16により吸収される。
以上説明した反射スクリーン10では、図1に示すように映像源Lから投影される映像光線L1,L2は、単位プリズム形状12内を導波して光吸収部14との境界面で全反射を行う。光吸収部14は、黒色ビーズを充填しているが、その隙間は、空隙であることから、光吸収部14の屈折率は、単位プリズム形状12の屈折率よりも屈折率が低く、したがって、この境界面において臨界角よりも大きな角度で入射する光は、全反射する。
そして、単位プリズム形状12と光吸収部14との境界面で全反射した映像光は、反射層13に到達して反射され、その後さらに全反射するなどして観察可能な光線として観察者方向へ戻される。
一方、反射スクリーン10の上方に設けられた室内照明Gなどからの外光G1,G2は、反射スクリーン10に対する入射角度が大きいことから、単位プリズム形状12と光吸収部14との境界面における入射角度が小さくなり、臨界角を超えない成分が多く、全反射をすることなく光吸収部14に入射して、黒色ビーズにより吸収される。したがって、外光が観察位置に戻る割合を非常に少なくすることができる。
ここで、映像光の偏光方向と、単位プリズム形状12及び光吸収部14が同一断面形状を保ちながら延在する方向とが一致するようにした理由について説明する。
偏光した光が反射を行う場合、偏光の状態(偏光方向)と反射面との関係により、反射率が異なることは、既に知られており、反射面に対してS偏光のほうがP偏光よりも反射率が高い。
本実施例の反射スクリーン10では、単位プリズム形状12と光吸収部14との界面において全反射を利用しているので、この界面に到達する光が界面との関係においてS偏光に近いほど効率よく映像光を反射させることができる。
図3は、偏光方向の違いによる反射率の変化を本実施例の反射スクリーン10のスクリーン面に対する入射角度毎に実測した結果をプロットした図である。
図3には、映像光の偏光方向が垂直方向の場合と、偏光方向が水平方向の場合とを、偏光方向が水平方向で入射角度0°の映像光を基準として示している。図3から、映像光の偏光方向が水平方向の場合の方が、偏光方向が垂直方向の場合よりも反射強度が高いことが分かる。この理由は、映像光の偏光方向が水平方向の場合には、単位プリズム形状12と光吸収部14との界面に到達する映像光の偏光状態が、この界面との関係においてS偏光となる光が多くなるからである。
そこで、本実施例では、映像光の偏光方向と、単位プリズム形状12及び光吸収部14が同一断面形状を保ちながら延在する方向とが一致するようにして、全反射面(界面)における入射面と映像光の偏光方向との関係がS偏光に近くなるようにして、より高い反射率で映像光を反射するようにしている。
なお、反射スクリーン10を映像光の偏光方向に合わせて回転してしまうと、本来の映像源L及び室内照明Gとの位置関係が崩れてしまうので、この位置関係を崩さないように、本実施例では、映像光が水平方向の直線偏光で投射されるような映像源Lを使用している。
また、本実施例では、上述のように映像光の偏光方向を水平方向に限定し、これに合わせて反射層13及び偏光層16の配置を行っている。従って、偏光特性を持たない外光が反射スクリーン10に到達しても、映像光の偏光方向と一致する成分の光以外は、反射することがない。従って、反射スクリーン10に表示される映像は、コントラストの高い映像となる。
さらに、本実施例では、コントラストの高い映像をより明るい室内環境において観察可能とするために、室内照明Gについても、反射型投影システムの一部として、以下に示す改良を施している。
室内照明Gから放出される室内を照明する照明光を直線偏光として、その偏光方向を映像光の偏光方向と直交する方向(図2中の矢印B方向)、すなわち、垂直方向となるようにしている。具体的には、室内照明Gの光を放出する位置に偏光フィルター17を配置し、室内の照明光の偏光方向を映像光の偏光方向と略直交する方向としている。このようにすることにより、他に光源を置かなければ、スクリーン10に到達する光を水平方向の直線偏光である映像光と、これと直交する方向の直線偏光である照明光との2種類だけにすることができる。よって映像光のみを選択的に反射させることが本実施例の反射スクリーン10を用いることにより可能となり、明るい環境内でありながら、非常にコントラストの高い高品質な映像を表示することができる。
反射スクリーン10に実際に映像光を投影すると、投影画像については高い反射率を有し、外光については、その大部分を吸収することができた。
このように、本実施例によれば、明るい室内であっても、コントラストが高く、高輝度であって映り込みのない画像を得ることができる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
本実施例において、映像光の偏光方向に対応して反射層13、偏光層16、偏光フィルター17などを単位プリズム形状12及び光吸収部14と組み合わせて使用した例を示したが、これに限らず、例えば、偏光層16を省略するなど、これらの中の一部を適宜省略してもよい。
本実施例における反射型投影システムを示した断面図である。 本実施例における反射型投影システムを示した斜視図である。 偏光方向の違いによる反射率の変化を反射面に対する入射角度毎にプロットした図である。
符号の説明
10 反射スクリーン
11 ベース部
12 単位プリズム形状
13 反射層
14 光吸収部
15 正反射防止層
16 偏光層
17 偏光フィルター

Claims (8)

  1. 映像光を投射する映像源と、
    前記映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーンと、
    を備えた反射型投影システムにおいて、
    前記反射スクリーンは、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部と、光を吸収する光吸収部とを備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、
    前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層を前記光透過部の裏面側に備え、
    前記映像光は、略直線偏光であって、前記映像光の偏光方向は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、
    を特徴とする反射型投影システム。
  2. 請求項1に記載の反射型投影システムにおいて、
    前記光透過部は、スクリーン面に対して直交する断面において、裏面側における幅より前記映像源側における幅が広い略楔形状であってスクリーン面に沿って前記映像光の偏光方向と直交する方向に多数並べて形成された単位プリズム形状であること、
    を特徴とする反射型投影システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射型投影システムにおいて、
    通過する光の偏光状態を所定の偏光方向の直線偏光に揃える偏光層を有し、
    前記偏光層により揃えられる所定の偏光方向は、前記映像光の偏光方向と略一致していること、
    を特徴とする反射型投影システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型投影システムにおいて、
    前記反射層は、一方向の偏光のみを選択的に反射する偏光反射材により形成されており、
    前記偏光反射材が選択的に反射する偏光方向は、前記映像光の偏光方向と略一致していること、
    を特徴とする反射型投影システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型投影システムにおいて、
    少なくとも前記反射スクリーンが設置される空間を照明する照明光源をさらに備え、
    前記照明光源の照明光は、略直線偏光であって、
    前記照明光の偏光方向は、前記映像光の偏光方向と略直交していること、
    を特徴とする反射型投影システム。
  6. 映像源から投影された映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーンであって、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部と、光を吸収する光吸収部と、を備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、少なくとも前記光透過部の裏面側に前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層を備える反射スクリーンにおいて、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、
    通過する光の偏光状態を所定の偏光方向の直線偏光に揃える偏光層を有し、
    前記偏光層により揃えられる所定の偏光方向は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  7. 映像源から投影された映像光を反射させて観察可能にする反射スクリーンであって、スクリーン面に対して直交する断面において、光を透過可能な光透過部と、光を吸収する光吸収部と、を備え、前記光透過部と前記光吸収部とが、スクリーン面に沿って交互に形成されており、少なくとも前記光透過部の裏面側に前記光透過部を通過した前記映像光を反射する反射層を備える反射スクリーンにおいて、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率に比べて低く、
    前記反射層は、一方向の偏光のみを選択的に反射する偏光反射材により形成されており、
    前記偏光反射材が選択的に反射する偏光方向は、前記光透過部と前記光吸収部が同一断面形状を保ちながら延在する方向と略一致していること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記光透過部は、スクリーン面に対して直交する断面において、裏面側における幅より前記映像源側における幅が広い略楔形状であってスクリーン面に沿って前記映像光の偏光方向と直交する方向に多数並べて形成された単位プリズム形状であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
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