JP4166360B2 - 誘電体ペースト及び多層基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒素雰囲気等の非酸化雰囲気において焼成するのに適した誘電体ペースト及びそれを用いた多層基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば図1に示すように、半導体装置に使用されるセラミック回路基板には、導体材料からなる配線層12を2層以上の多層とし、配線層間を絶縁する絶縁材料として誘電体層13を用いる多層厚膜基板がある。この多層厚膜基板は、導体ペーストを印刷、焼成することにより配線層12を形成し、その後誘電体ペーストを印刷、焼成して誘電体層13を形成するという工程を繰り返すことにより得られる。
【0003】
このような多層厚膜基板においては、基板1の上に配線層12が配置され、その上に誘電体層13を介してさらに配線層14が配置される構造となる。これら配線層12,14を形成するための導体材料としては、Cu系導体が稀に用いられる場合はあるが、一般にAg系導体が多く用いられている。
【0004】
ここで、Cu系導体は、配線抵抗が低いため配線幅を細くすることが可能であり、結果としてセラミック基板の小型化を達成できるとの利点がある。さらに、Cu系導体は耐体硫黄性等の耐環境性や耐マイグレーション性等の耐はんだ性も非常に優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Cu系導体が導体材料として優れた特性を有しているにもかかわらず、多層厚膜基板の配線層を形成するための導体材料としては専らAg系導体が用いられ、Cu系導体はほとんど用いられていない。その理由は以下に述べるような問題があるためである。
【0006】
多層厚膜基板において、Cu系導体を配線層を形成するための導体材料として用いる場合、Cu系導体の酸化を避けるため、Cu系導体の焼成は例えば窒素雰囲気にて行う必要がある。さらに、Cu系導体ペーストを印刷焼成して形成した第1層目のCu配線層12の酸化を防止するため、誘電体層13の形成も窒素雰囲気にて行う必要がある。
【0007】
誘電体層13は、ガラス粉末、無機絶縁物質、及び有機樹脂を有機溶剤に分散した誘電体ペーストを印刷乾燥した後、焼成して形成される。この誘電体ペーストを焼成するとき、通常、有機成分は分解消失し、ガラス粉末が溶融して無機絶縁物質とともに緻密な膜となり、第1層目のCu配線層12と第2層目のCu配線層14の間の層間絶縁膜を形成する。
【0008】
上記有機樹脂は、誘電体ペーストの印刷を良好に行うために添加されるものであり、通常エチルセルロースが用いられる。
【0009】
しかしながら、エチルセルロースは分解するために酸素を必要とするので、エチルセルロースを含む誘電体ペーストを窒素雰囲気で焼成した場合、300〜600℃で大部分は分解消失するが、一部は分解せず、ガラス粉末が溶融する700〜900℃の温度領域まで誘電体膜中に残る。このため、焼成後も炭素として誘電体膜中に残存したり、溶融したガラス粉末中の酸素と反応してガス化し、誘電体膜中に気孔を発生させたりする。その結果、誘電体膜の層間絶縁膜としての絶縁性が著しく劣化される。これが、Cu系導体が多層厚膜基板の配線層を形成するための導体材料としてはほとんど使用されていない理由である。
【0010】
なお、Ag系導体は、酸素雰囲気において焼成されても酸化されにくい性質をもっているので、Ag系導体を用いた配線膜及び配線層間を絶縁する誘電体膜は酸素雰囲気において形成され得る。従って、エチルセルロースが誘電体膜中に残存するといった問題は発生せず、配線膜を形成するための導体材料として広く用いられているのである。
【0011】
上記のような課題に対して、例えば特開平4−208598号公報には、窒素雰囲気中における誘電体ペーストの焼成による残炭や気孔の発生を低減するために、比較的低い温度領域において窒素雰囲気中に酸素を混入することが示されている。つまり、比較的低い温度領域において酸素を供給することにより、誘電体膜の焼成焼結前にエチルセルロースの分解を促進しようとしているのである。
【0012】
しかしながら、この方法では、混入された酸素によって第1層目のCu配線層12が酸化されてしまい、Cu配線層12のはんだ濡れ性が損なわれるという欠点があった。
【0013】
本発明は、かかる従来の問題点を鑑みてなされたもので、非酸化雰囲気において焼成可能であり、焼成後において絶縁特性に優れた誘電体ペースト及びこれを用いた多層基板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の誘電体ペーストは、ガラス粉末と、無機絶縁物質と、樹脂とを有機溶剤に分散させ、前記樹脂としてエチルセルロースとアクリルの両者を添加した誘電体ペーストであって、前記エチルセルロースの添加量が0.3〜0.8重量%であり、前記アクリルの添加量が0.2〜0.8重量%であるとともに、前記ガラス粉末は、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10 -7 /℃のB 2 O 3 −SiO 2 −PbO−Al 2 O 3 系ガラス粉末であって、前記ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、前記無機絶縁物質は、前記ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、前記ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとからなることを特徴としている。
【0015】
エチルセルロースは、誘電体ペーストの印刷性を向上する。このため、誘電体ペーストを印刷する際、誘電体ペースト中にピンホールが発生することが防止される。但し、エチルセルロース単独で使用した場合には、誘電体ペーストの焼成時に上述したように完全に分解せず、誘電体膜中に炭素として残ったり、気孔を発生してしまう。
【0016】
アクリル樹脂は、分解に酸素を必要とせず、例えば窒素中でも完全に分解することができる樹脂である。しかしながら、アクリル樹脂はエチルセルロースに比較すれば、印刷性が悪く、もし単独で使用された場合には、誘電体用膜の印刷時に、その膜中にピンホールが発生しやすくなる。このようなピンホールは誘電体ペーストの乾燥、焼成後も残ることになり、形成される誘電体膜の絶縁特性を劣化させる要因となる。
【0017】
本発明では、エチルセルロース及びアクリルの両者を添加することにより、ピンホールの発生を抑えるに十分な印刷性を確保しつつ、酸素のない雰囲気であっても添加された樹脂の熱分解性を促進し、絶縁特性の良好な絶縁層(誘電体層)を形成できるようにしたものである。
【0018】
さらに、エチルセルロースの添加量が0.3〜0.8重量%であり、アクリルの添加量は0.2〜0.8重量%とした。その理由は以下の通りである。樹脂がエチルセルロース単独のものであって、その添加量が1.0重量%以下であると、印刷性が確保できずピンホールが発生しやすくなり、絶縁特性が損なわれる場合がある。逆に、その添加量が1.0重量%を超えると、完全に熱分解せず焼成後の誘電体膜中に炭素として残ったり、気孔を発生させたりして、絶縁特性を損なうことになる。そのため、エチルセルロースの添加量としては、焼成後も誘電体膜に残って絶縁特性を損なわないよう、0.3〜0.8重量%とし、エチルセルロースの添加量を少なくしたことに伴う印刷性の低下を補うべく、アクリル樹脂を0.2〜0.8重量%添加するのである。
【0019】
また、ガラス粉末はホウケイ酸鉛ガラスからなり、無機絶縁物質は酸化アルミニウムとジルコン酸カルシウムの少なくとも一方とする。より具体的には、ガラス粉末は、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10-7/℃のB2O3−SiO2−PbO−Al2O3系ガラス粉末であって、ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、無機絶縁物質は、ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとから構成する。このような、ガラス粉末及び無機絶縁物質を用いることにより、緻密で電気絶縁性に優れた誘電体膜を形成することができる。
【0020】
また、請求項3に記載したように、セラミック基板上に多層に形成される、銅を含む導体材料からなる配線層と、これらの配線層間の電気絶縁性を確保するために、配線層間に形成される誘電体層とからなる多層基板において、誘電体層を、有機溶剤に、ガラス粉末と、無機絶縁物質と、エチルセルロース樹脂及びアクリル樹脂とを分散させた誘電体ペーストを非酸化雰囲気において焼成することによって形成し、前記ペースト中における前記エチルセルロースの添加量が0.3〜0.8重量%であり、前記アクリルの添加量が0.2〜0.8重量%であるとともに、前記ガラス粉末は、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10 -7 /℃のB 2 O 3 −SiO 2 −PbO−Al 2 O 3 系ガラス粉末であって、前記ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、前記無機絶縁物質は、前記ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、前記ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとからなるようにすることによって、誘電体ペースト印刷時の印刷性に優れ、かつ焼成後は電気絶縁性に優れた誘電体層を備える多層基板を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態としての多層厚膜基板の構成を示している。図1に示されるように、セラミック基板1の上には、Cu系導体から形成された第1の配線層12が配置されている。第1の配線層12の上には、さらに絶縁層としての誘電体層13を介して、Cu系導体から形成された第2の配線層14が配置されている。このように、複数のCu配線層12,14が誘電体層13を介して積層されて、多層厚膜基板が構成される。
【0023】
次に、この多層厚膜基板の製造方法について説明する。
【0024】
上記第1及び第2の配線層12,14を形成するためのCu系導体ペーストとして、Cu粉末と、セラミック基板1との接合強度を確保するためのガラス粉末及び無機酸化物粉末と、印刷性を付与するための有機樹脂(例えば、エチルセルロース)を有機溶媒に分散したものを用いる。このCu系導体ペーストは、セラミック基板1上にスクリーン印刷により塗布される。その後、乾燥して所定のパターンを形成した後、窒素雰囲気下のピーク温度約900℃のベルト炉で1時間ほど焼成して、Cu配線層12を得る。
【0025】
引き続き、誘電体層13を形成するための誘電体ペーストとして、微細に粉砕されたガラス粉末、無機絶縁物質、有機樹脂成分としてエチルセルロースとアクリルとを有機溶剤に分散し、ペースト状としたものを用意する。
【0026】
より詳しくは、エチルセルロースを0.3〜0.8重量%添加し、アクリルを0.2〜0.8重量%添加する。その理由は、エチルセルロースが、焼成後も誘電体膜に残って絶縁特性を損なわないよう、0.3〜0.8重量%の添加量とし、エチルセルロースの添加量を少なくしたことに伴う印刷性の低下を補うべく、アクリル樹脂を0.2〜0.8重量%添加するものである。
【0027】
ガラス粉末としては、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10-7/℃のホウケイ酸鉛ガラス粉末であって、ペースト中の含有率が45〜49重量%である。無機絶縁物質としては、酸化アルミニウム粉末とジルコン酸カルシウム粉末の少なくとも一方を含むものを用いる。より具体的には、ペースト中の含有率が25〜35重量%の酸化アルミニウムと、ペースト中の含有率が15〜25重量%のジルコン酸カルシウムとから構成することができる。このような、ガラス粉末及び無機絶縁物質を用いることにより、緻密で電気絶縁性に優れた誘電体膜を形成することができる。また、有機溶剤としては、テルピネオールを用いている。
【0028】
更に、最適組成としては、ガラス粉末として軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10-7/℃のB2O3−SiO2−PbO−Al2O3系ガラス粉末であって、ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、無機絶縁物質として、ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとを含むものが良い。
【0029】
この誘電体ペーストは、図1に示すように、少なくともその一部がCu配線層12を覆うようにスクリーン印刷により塗布される。その後、乾燥して所定のパターンを形成した後、窒素雰囲気下のピーク温度約900℃のベルト炉で1時間ほど焼成して、誘電体層13を得る。
【0030】
この印刷工程において、エチルセルロース及びアクリルの両者を添加しているので、良好な印刷性が保たれピンホールの発生が抑制される。また誘電体ペーストの焼成工程においては、熱分解性に劣るエチルセルロースの添加量が最小限に抑えられているため、誘電体膜中の炭素の残存、気孔の発生が抑制され、絶縁特性の良好な誘電体層が形成できる。
【0031】
引き続き、Cu系導体ペーストが、少なくともその一部が誘電体層13を覆うようにスクリーン印刷により塗布される。その後、乾燥して所定のパターンを形成した後、窒素雰囲気下のピーク温度約900℃のベルト炉で1時間ほど焼成して、第2のCu配線層14を得る。このような工程を経て、図1に示す多層Cu厚膜基板を製造することができる。
【0032】
図2に、ペースト中に添加する樹脂として、0.7重量%のエチルセルロースに対してアクリルの添加量を変化させて誘電体ペーストを作成し、それを印刷焼成して形成した誘電体層の耐電圧特性(絶縁特性)と誘電体ペースト印刷時のピンホール発生数を示す。
【0033】
図2に示すグラフから、アクリルを添加することにより、印刷ピンホール発生数が減少し、かつ耐電圧特性が向上しているのがわかる。アクリルの添加量としては、0.2重量%から効果が現れ始めるが、本実施例においては、0.4重量%から0.8重量%の範囲が最適であった。
【0034】
比較例として、樹脂材料としてエチルセルロースのみを用いた場合の耐電圧特性及びピンホール発生数に関する評価結果を図3に示す。
【0035】
まず、エチルセルロースの添加量が1.0重量%以下であると、印刷性が確保できず多数のピンホールが発生する。その結果、焼成後の耐電圧特性が低下する。エチルセルロースの添加量が1.0重量%を超えると、ピンホールの発生数を低減することはできるが、窒素雰囲気中では完全に熱分解せず焼成後の誘電体膜中に炭素として残ったり、気孔を発生させたりして、やはり耐電圧特性が低下してしまう。
【0036】
さらに、比較例として、樹脂材料としてアクリルのみを用いた場合の耐電圧特性及びピンホール発生数に関する評価結果を図4に示す。
【0037】
アクリルは、印刷性に関してはエチルセルロースよりも劣っており、その添加量を増加してもピンホールの発生数を低減することはできない。従って、窒素雰囲気における焼成での優れた分解特性にも係わらず、誘電体ペーストの焼成後の耐電圧特性を十分に向上することができない。
【0038】
本実施形態では、印刷性には優れるが窒素雰囲気における熱分解性の劣るエチルセルロースと、印刷性は劣るが窒素雰囲気での熱分解性に優れるアクリル樹脂を共に誘電体ペーストに添加した。そして、それらの添加量を最適範囲に調整することにより、ペースト印刷時の印刷性に優れ、かつ焼成後は絶縁特性に優れた誘電体膜を形成することができる。
【0039】
この誘電体膜を、セラミック基板上に多層に形成されるCu配線層間の絶縁膜として適用することにより、絶縁特性に優れた多層Cu配線層基板を得ることができるものである。
【0040】
図5は、各種のアクリル樹脂A〜Dの組成及び物性を示す表である。この表に記載されたアクリル樹脂A〜D全てについて、エチルセルロースと共に添加して誘電体ペーストを作成した。その結果、どの誘電体ペーストも良好な印刷性を示すとともに、焼成における熱分解性も十分に満足できるものであった。その中でも、重量平均分子量が最も小さいアクリル樹脂Aは、有機溶剤の量を少なくしても良好な印刷性を得ることができる(誘電体ペーストの粘度を低くできる)ので、特に好ましい材料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における多層厚膜基板の構成図である。
【図2】誘電体ペーストに添加する樹脂としてエチルセルロース及びアクリルの両者を混合した場合の、誘電体ペーストの印刷性及び焼成によって形成された誘電体膜の耐電圧特性を示すグラフである。
【図3】誘電体ペーストに添加する樹脂としてエチルセルロースのみを用いた場合の、誘電体ペーストの印刷性及び焼成によって形成された誘電体膜の耐電圧特性を示すグラフである。
【図4】誘電体ペーストに添加する樹脂としてアクリルのみを用いた場合の、誘電体ペーストの印刷性及び焼成によって形成された誘電体膜の耐電圧特性を示すグラフである。
【図5】各種のアクリル樹脂の組成及び物性を示す表である。
Claims (4)
- ガラス粉末と、無機絶縁物質と、樹脂とを有機溶剤に分散させ、前記樹脂としてエチルセルロースとアクリルの両者を添加した誘電体ペーストであって、
前記エチルセルロースの添加量が0.3〜0.8重量%であり、前記アクリルの添加量が0.2〜0.8重量%であるとともに、
前記ガラス粉末は、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10 -7 /℃のB 2 O 3 −SiO 2 −PbO−Al 2 O 3 系ガラス粉末であって、前記ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、前記無機絶縁物質は、前記ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、前記ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとからなることを特徴とする誘電体ペースト。 - 前記誘電体ペーストは、窒素雰囲気において焼成されるものであることを特徴とする請求項1記載の誘電体ペースト。
- セラミック基板上に多層に形成される、銅を含む導体材料からなる配線層と、前記配線層間の電気絶縁性を確保するために、前記配線層間に形成される誘電体層とからなる多層基板であって、
前記誘電体層は、有機溶剤に、ガラス粉末と、無機絶縁物質と、エチルセルロース樹脂及びアクリル樹脂とを分散させた誘電体ペーストを非酸化雰囲気において焼成することによって形成されるものであり、
前記ペースト中における前記エチルセルロースの添加量が0.3〜0.8重量%であり、前記アクリルの添加量が0.2〜0.8重量%であるとともに、
前記ガラス粉末は、軟化点が800〜860℃、熱膨張係数が60〜70×10 -7 /℃のB 2 O 3 −SiO 2 −PbO−Al 2 O 3 系ガラス粉末であって、前記ペースト中の含有率が45〜49重量%であり、前記無機絶縁物質は、前記ペースト中の含有率が27〜29.5重量%の酸化アルミニウムと、前記ペースト中の含有率が18〜19.5重量%のジルコン酸カルシウムとからなることを特徴とする多層基板。 - 前記誘電体ペーストは、窒素雰囲気において焼成されるものであることを特徴とする請求項3に記載の多層基板。
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