JP4166081B2 - タイヤ中間部材の製造方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、サイドウォール部に厚肉の補強ゴム層が配置されたランフラット走行が可能な空気入りタイヤの成形に用いるタイヤ中間部材の製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−309789号公報
【0003】
従来のタイヤ中間部材の製造方法としては、例えば前記特許文献1に記載されているようなものが知られている。このものは、成形ドラムの周囲にインナーライナーを貼付けて円筒状とする工程と、該インナーライナーの中央領域に対応する成形ドラムの軸方向中央部を半径方向外側に膨出させて該インナーライナーの中央領域のみを拡径する工程と、拡径した中央領域より軸方向両外側に位置するインナーライナーの外側領域の周囲に肉厚が前記成形ドラムの拡径量の 1/2である断面略三日月状の補強ゴム層を貼付け、略円筒状の第1タイヤ中間体を成形する工程と、前記成形ドラム、第1タイヤ中間体の周囲にインナーライナーより幅広のカーカスプライを複数枚次々と貼付け、円筒状の第2タイヤ中間体を成形するとともに、これら第1、第2タイヤ中間体が貼り合わされたタイヤ中間部材を製造する工程とを備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のタイヤ中間部材の製造方法にあっては、第1タイヤ中間体(インナーライナー)の中央領域の両端近傍が局部的に引き伸ばされて段差が形成されるため、該第1タイヤ中間体の肉厚が局部的に不均一になってしまうという問題点がある。しかも、第1タイヤ中間体の中央領域を拡径させるために成形ドラムの中央部を拡縮させる必要があり、このため、成形ドラムが構造複雑で高価となってしまうという問題点もある。
【0005】
この発明は、構造簡単で安価でありながら、第1タイヤ中間体の肉厚を均一としつつ、エア入りを抑制することができるタイヤ中間部材の製造方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、第1に、拡縮径可能な成形ドラムにより軸方向両端部が厚肉となった円筒状の第1タイヤ中間体を成形する工程と、前記第1タイヤ中間体の周囲に円筒状をした第2タイヤ中間体を該第1タイヤ中間体と同軸関係を保って配置する工程と、第1タイヤ中間体と成形ドラムとの間に配置されたブラダ内に流体を注入して膨張させるとともに、成形ドラムを拡径させることにより、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させた後、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大し、第1、第2タイヤ中間体が貼り合わされたタイヤ中間部材を製造する工程とを備えたタイヤ中間部材の製造方法により達成することができ、
【0007】
第2に、軸方向両端部が厚肉となった円筒状の第1タイヤ中間体を成形する拡縮径可能な成形ドラムと、第1タイヤ中間体と成形ドラムとの間に配置され、流体が注入されることで膨張するブラダとを備え、前記第1タイヤ中間体の周囲に円筒状の第2タイヤ中間体を該第1タイヤ中間体と同軸関係を保って配置し、次に、ブラダを膨張させるとともに、成形ドラムを拡径させることにより、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させた後、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大させることで、第1、第2タイヤ中間体が貼り合わされたタイヤ中間部材を製造するようにしたタイヤ中間部材の製造装置により達成することができる。
【0008】
第1タイヤ中間体の周囲に第2タイヤ中間体を配置し、次に、ブラダ内に流体を注入して膨張させるとともに、成形ドラムを拡径させることにより、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させるとともに、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大するようにしたので、厚肉部間の第1タイヤ中間体はほぼ均一に伸長しながら第2タイヤ中間体に貼り合わせられるとともに、これらの間のエアは効果的に排出され、これにより、エア入りを抑制しながら第1タイヤ中間体の肉厚を均一とすることができる。
【0009】
しかも、そのために第1タイヤ中間体と成形ドラムとの間にブラダを配置するとともに、該ブラダを必要に応じて膨張・収縮させるだけでよいので、構造が簡単となり、製作費も安価とすることができる。
【0010】
また、請求項2に記載のように構成すれば、前記貼り合わせ時におけるビードの第2タイヤ中間体に対する位置ずれを防止することができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、第2タイヤ中間体の円筒度を向上させることができる。
そして、この発明は請求項4に記載のように第1タイヤ中間体が少なくともインナーライナーと補強ゴム層とから構成されている場合に好適である。
また、請求項6に記載のように構成すれば、第1タイヤ中間体に局部的な伸び、しわが発生する事態を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、11は、ランフラット走行が可能な空気入りタイヤの成形に用いるタイヤ中間部材を製造する成形ドラムであり、この成形ドラム11は水平な中空の主軸12を有し、この主軸12は図示していない駆動部により軸線回りに回転される。主軸12の先、後端部にはそれぞれ略円板状をしたガイド体15、16が取付けられ、これらのガイド体15、16の互いに対向する内面には半径方向に延びる複数本のガイド溝17、18がそれぞれ周方向に等距離離れて形成されている。
【0012】
21は断面が弧状をした複数(ガイド溝17、18と同数)の弧状セグメントであり、これらの弧状セグメント21は前記主軸12の周囲を囲むよう配置され、全体として主軸12と同軸の略円筒状を呈している。これら弧状セグメント21は先、後端部にそれぞれ半径方向内側に向かって延びるガイドリブ22、23を有し、これらのガイドリブ22、23は前記ガイド溝17、18に摺動可能に挿入されている。この結果、前記弧状セグメント21はガイド体15、16に半径方向に移動可能に支持されていることになる。
【0013】
前記主軸12内には該主軸12と同軸のねじ軸26が遊嵌され、このねじ軸26は前記駆動部により主軸12と共にあるいは個別に回転される。このねじ軸26の先、後端部外周にはそれぞれ逆向きのおねじ27、28が形成され、これらのおねじ27、28にはねじブロック29、30がそれぞれ螺合している。そして、これらのねじブロック29、30は前記主軸12に形成された軸方向に延びるガイドスリット31、32を貫通し、その外端部が主軸12の外周に摺動可能に支持されたリング体33、34に連結されている。
【0014】
37、38は内端が前記リング体33、34にピン39、40を介して回動可能に連結された複数対の連結リンクであり、これらの連結リンク37、38の外端は前記弧状セグメント21の内周に取付けられたブラケット41、42にピン43、44を介して回動可能に連結されている。そして、前記ねじ軸26が主軸12に対して相対回転すると、ねじブロック29、30はリング体33、34とともに逆方向に等距離だけ軸方向に移動し、これにより、連結リンク37、38が揺動して弧状セグメント21が半径方向に同期移動する。
【0015】
前述した主軸12、ガイド体15、16、弧状セグメント21、ねじ軸26、ねじブロック29、30、リング体33、34、連結リンク37、38は全体として、弧状セグメント21が半径方向に同期移動することで拡縮径する前記成形ドラム11を構成する。前記弧状セグメント21の軸方向中央部外周には周方向一端から周方向他端まで延びる比較的浅い弧状溝47がそれぞれ形成されている。ここで、これらの弧状溝47の幅、位置および深さはいずれの弧状セグメント21においても同一であり、この結果、これら弧状溝47は全体として環状の凹みを呈し、成形ドラム11の外周でその軸方向中央部に形成された周方向に延びる環状凹み48を構成する。
【0016】
前記環状凹み48内にはチューブ状のブラダ51が配置され、このブラダ51の内部には流体、例えばエアが注入あるいは排出される。ここで、前記ブラダ51の内部に流体が注入される以前には、該ブラダ51は偏平となっており、その外周面と成形ドラム11の外周面とは同一円筒面上に位置している。一方、前記ブラダ51内に流体、例えばエアが注入されると、該ブラダ51はドーナツ形に近付くよう膨張し、成形ドラム11の外表面から半径方向外側に向かって膨出する。そして、前述のように環状凹み48に流体注入前の偏平なブラダ51を収納するようにすれば、成形ドラム11とブラダ51との境界に段差が生じることがないため、後述する第1タイヤ中間体に局部的な伸び、しわが発生する事態を防止することができる。
【0017】
次に、この発明の一実施形態の作用について説明する。
今、連結リンク37、38が途中まで傾斜し、成形ドラム11が中間径にあるとする。このとき、ブラダ51内には流体が注入されていないため、該ブラダ51は偏平となっており、その外周面と成形ドラム11の外周面とが同一円筒面上に位置している。
【0018】
次に、成形ドラム11を駆動部により軸線回りに回転させながら、ブラダ51より幅広の帯状をしたインナーライナー55を該成形ドラム11に供給し、該インナーライナー55を成形ドラム11、ブラダ51の周囲に貼付ける。次に、帯状のチェーファー56および補強ゴム層57を成形ドラム11に供給し、前記チェーファー56をインナーライナー55の軸方向両端を跨ぐよう貼付け、また、補強ゴム層57をインナーライナー55の軸方向両端部外側に、詳しくはその幅方向外端が環状凹み48の軸方向両端にほぼ合致する位置に貼付ける。
【0019】
この結果、成形ドラム11、ブラダ51の周囲には、図1に示すようにインナーライナー55、補強ゴム層57およびチェーファー56からなる円筒状の第1タイヤ中間体60が成形されるが、前述の補強ゴム層57は断面が略三日月状を呈しているため、前記第1タイヤ中間体60は該補強ゴム層57の部位、即ち軸方向両端部で厚肉となっている。なお、前述した第1タイヤ中間体60は、インナーライナー55、チェーファー56、補強ゴム層57の他にスキージーゴム等を含んでいてもよい。
【0020】
このような第1タイヤ中間体60の成形時、前記成形ドラム11とは別の成形ドラムによって内径が第1タイヤ中間体60の最大径(補強ゴム層57の外径)より大径である、図2に示すような円筒状の第2タイヤ中間体62を成形する。ここで、このような第2タイヤ中間体62は、回転している別の成形ドラムの周囲にインナーライナー55より幅広の帯状をした複数枚、ここでは2枚のカーカスプライ63、64を次々と供給して貼付け、その後、該カーカスプライ63、64の軸方向両端部外側に幅狭の帯状をしたスキージーゴム65を供給して貼付けることで成形する。
【0021】
このようにして第2タイヤ中間体62が成形されると、一対のフィラー66付きビード67を第2タイヤ中間体62の外側に嵌合させながらスキージーゴム65の半径方向外側にそれぞれ到達するまで軸方向に移送し、該第2タイヤ中間体62、詳しくはスキージーゴム65の外側にセットする。次に、搬送装置の複数の把持爪70によって前記第2タイヤ中間体62を外側から把持するとともに、保持リング71によってビード67をそれぞれ吸着保持した後、前記別の成形ドラムを縮径して第2タイヤ中間体62を搬送装置に、ビード67を保持リング71に受け渡す。その後、搬送装置、保持リング71を移動させ、第2タイヤ中間体62、フィラー66付きビード67を貼り合わせ位置まで搬送する。
【0022】
次に、前記成形ドラム11を移動させて第1タイヤ中間体60を、前記貼り合わせ位置で待機している第2タイヤ中間体62内に同軸関係を保持しながら挿入する。このように第2タイヤ中間体62内に第1タイヤ中間体60を挿入することで、第1タイヤ中間体60の周囲に第2タイヤ中間体62を同軸関係を保って配置するようにすれば、第1タイヤ中間体60の外側にカーカスプライを直接貼付けることで配置する場合に比較して、第2タイヤ中間体62の円筒度を向上させることができる。
【0023】
次に、成形ドラム11と第1タイヤ中間体60との間に配置されている偏平なブラダ51内に流体を注入すると、該ブラダ51は図3に示すように、ドーナツ形に近付くよう膨張し、成形ドラム11の外表面から半径方向外側に向かって膨出する。このようなブラダ51の膨張により、先端側の補強ゴム層57から後端側の補強ゴム層57までの第1タイヤ中間体60は、軸方向中央に接近するに従い半径方向外側に突出するよう(大径となるよう)弧状に膨出変形し、これにより、最も半径方向外側に突出した第1タイヤ中間体60の軸方向中央部外周が第2タイヤ中間体62の内周に圧着される。
【0024】
次に、搬送装置の把持爪70を第2タイヤ中間体62から離隔させた後、ねじ軸26を駆動部により回転させると、ねじブロック29、30は互いに接近するよう軸方向内側に等距離だけ移動する。これにより、連結リンク37、38が直立するよう同期揺動して弧状セグメント21が半径方向外側に同期移動し、成形ドラム11が拡径する。このとき、第2タイヤ中間体62の軸方向中央部は、図4に示すようにブラダ51に押されて軸方向中央に接近するに従い半径方向外側に突出するよう(大径となるよう)弧状に膨出変形するとともに、ブラダ51は第2タイヤ中間体62からの反力を受けて偏平となるよう変形するため、第1タイヤ中間体60と第2タイヤ中間体62との圧着領域が軸方向外側に向かって徐々に拡大する。
【0025】
これにより、厚肉部(補強ゴム層57)間の第1タイヤ中間体60と第2タイヤ中間体62との間の空間からエアが効果的に押出され、製品タイヤにおけるエア入りを効果的に抑制することができる。また、このとき、厚肉部(補強ゴム層57)間の第1タイヤ中間体60はほぼ均一に伸長しながら第2タイヤ中間体62に圧着されるため、第1タイヤ中間体60の肉厚を均一とすることができる。そして、このような作用を果たさせるために第1タイヤ中間体60と成形ドラム11との間にブラダ51を配置するとともに、該ブラダ51を必要に応じて膨張・収縮させるだけでよいので、構造が簡単となり、製作費も安価とすることができる。
【0026】
ここで、前述のように第2タイヤ中間体62の軸方向中央部が弧状に膨出変形すると、スキージーゴム65同士が接近するよう軸方向内側に引き寄せられて、これらの間隔が狭くなる。このとき、ビード67が静止していると、ビード67と第2タイヤ中間体62との間に軸方向の位置ずれが生じるが、このような位置ずれを防止するため、この実施形態では、成形ドラム11の拡径時にブラダ51による第2タイヤ中間体62の変形に合わせて、即ちスキージーゴム65の移動に追従させて保持リング71、ビード67を軸方向内側に移動させるようにしている。
【0027】
そして、弧状セグメント21が半径方向最外側まで移動して成形ドラム11が最大径まで拡径すると、第1タイヤ中間体60のほぼ全域が第2タイヤ中間体62に貼り合わされるとともに、第1、第2タイヤ中間体60、62がフィラー66付きビード67に圧着され、タイヤ中間部材75が製造される。このとき、ブラダ51内から流体を排出し、該ブラダ51を偏平として環状溝48内に収納する。次に、ねじ軸26を前述と逆方向に回転させて連結リンク37を転倒方向に傾斜させ、成形ドラム11を最小径まで縮径する。
【0028】
次に、前記タイヤ中間部材75を成形ドラム11から取り出して次工程の成形ドラムまで搬送し、該成形ドラムにおいてビード67より軸方向外側のカーカスプライ63、64をビード67回りに折り返した後、ビード67同士を接近させながら該タイヤ中間部材75内に内圧を充填して略トロイダル状に変形させるとともに、その半径方向外側に配置されたベルト・トレッドバンドに該タイヤ中間部材75を貼り付け、サイドウォール部が補強ゴム層57によって補強されたランフラットタイヤ用のグリーンタイヤを成形する。
【0029】
なお、前述の実施形態においては、ブラダ51を膨張させて第1タイヤ中間体60の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体62の内周に圧着させた後、成形ドラム11を拡径してこれらの圧着領域を軸方向外側に向かって徐々に拡大するようにしたが、この発明においては、ブラダの膨張と成形ドラムの拡径とを同時に行い、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させた後、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大させるようにしてもよい。
【0030】
また、前述の実施形態においては、成形ドラム11の拡径時、ブラダ51内からの流体の排出を阻止するようにしたが、この発明においては、ブラダ内から流体を徐々に排出して、ブラダを徐々に偏平とするようにしてもよい。このようにすれば成形ドラム拡径時における第2タイヤ中間体の変形量およびビードの軸方向内側への移動量を減少させることができる。
【0031】
さらに、前述の実施形態においては、連結リンク37をねじ軸26により傾動させることで成形ドラム11を拡縮するようにしたが、この発明においては、シリンダにより連結リンクを傾動させたり、あるいは、円錐カム等を用いて拡径する一方、成形ドラムの周囲に巻き付けられたゴムバンドによって縮径するようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、成形ドラム11を移動させることで第1タイヤ中間体60の周囲に第2タイヤ中間体62を配置するようにしたが、この発明においては、第2タイヤ中間体を把持している搬送装置を静止している成形ドラムまで移動させることで、第1タイヤ中間体の周囲に第2タイヤ中間体を配置するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、構造簡単で安価でありながら、第1タイヤ中間体の肉厚を均一としつつ、エア入りを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す正面断面図である。
【図2】この発明の作用を説明する正面断面図である。
【図3】この発明の作用を説明する正面断面図である。
【図4】この発明の作用を説明する正面断面図である。
【符号の説明】
11…成形ドラム 48…環状凹み
51…ブラダ 55…インナーライナー
57…補強ゴム層 60…第1タイヤ中間体
62…第2タイヤ中間体 67…ビード
75…タイヤ中間部材
Claims (6)
- 拡縮径可能な成形ドラムにより軸方向両端部が厚肉となった円筒状の第1タイヤ中間体を成形する工程と、前記第1タイヤ中間体の周囲に円筒状をした第2タイヤ中間体を該第1タイヤ中間体と同軸関係を保って配置する工程と、第1タイヤ中間体と成形ドラムとの間に配置されたブラダ内に流体を注入して膨張させるとともに、成形ドラムを拡径させることにより、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させた後、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大し、第1、第2タイヤ中間体が貼り合わされたタイヤ中間部材を製造する工程とを備えたことを特徴とするタイヤ中間部材の製造方法。
- 前記第2タイヤ中間体の軸方向両端部外側にビードがそれぞれ配置されているとき、ブラダによる第2タイヤ中間体の変形に合わせてこれらビードを軸方向内側に移動させるようにした請求項1記載のタイヤ中間部材の製造方法。
- 前記第2タイヤ中間体を前記成形ドラムとは別の成形ドラムで成形した後、該第2タイヤ中間体内に前記第1タイヤ中間体を挿入することで、第1タイヤ中間体の周囲に第2タイヤ中間体を配置するようにした請求項1または2記載のタイヤ中間部材の製造方法。
- 前記第1タイヤ中間体は、少なくともインナーライナーと、該インナーライナーの軸方向両端部外側に貼付けられ、断面略三日月状の補強ゴム層とから構成されている請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ中間部材の製造方法。
- 軸方向両端部が厚肉となった円筒状の第1タイヤ中間体を成形する拡縮径可能な成形ドラムと、第1タイヤ中間体と成形ドラムとの間に配置され、流体が注入されることで膨張するブラダとを備え、前記第1タイヤ中間体の周囲に円筒状の第2タイヤ中間体を該第1タイヤ中間体と同軸関係を保って配置し、次に、ブラダを膨張させるとともに、成形ドラムを拡径させることにより、第1タイヤ中間体の軸方向中央部外周を第2タイヤ中間体の内周に圧着させた後、これらの圧着領域を軸方向両外側に向かって徐々に拡大させることで、第1、第2タイヤ中間体が貼り合わされたタイヤ中間部材を製造するようにしたことを特徴とするタイヤ中間部材の製造装置。
- 前記成形ドラムの軸方向中央部外周に環状凹みを形成するとともに、該環状凹みに流体注入前の偏平なブラダを収納するようにした請求項5記載のタイヤ中間部材の製造装置。
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