JP2004249537A - タイヤの成型方法およびタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスの巻返し端と本体部分との直接接触を防止し、応力の集中を両者の間に介在させたゴムによって緩和することで、タイヤカーカスの巻返し端近傍のセパレーションを防止するタイヤの成型方法を提供する。
【解決手段】円筒状カーカスバンド12、その内周側に位置するサイドウォール16および、ビードコア13を具えるグリーンケース11を、タイヤ成型ドラム上で成型し、グリーンケース11の中央部分を半径方向に膨出させて、その中央部分を、その外周側に予め位置決め配置したベルト20およびトレッド19を主体とするベルトトレッドバンド18の内周面に圧着させ、カーカスバンド12の側部およびサイドウォール16を、ビードコア13の周りに巻き返して、カーカスバンド12の巻返し端を、トレッドゴム19の内周端よりも半径方向外側で、サイドウォール16の外周端よりも半径方向内側に位置させる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤの成型方法およびその方法によって製造されたタイヤに関するものであり、とくには、製品タイヤにおいてカーカスの本体部とそれの巻き返し端との間に作用する応力の集中を緩和して、巻き返し端近傍のセパレーションを防止する技術を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
タイヤの成型にあたっては、例えば、バンド成型ドラムにおいて、インナーライナーゴムを円筒状に巻き付け、その外周面にカーカスプライ素材を円筒状に貼り付けてカーカスバンドを形成し、さらにその外周面に円環状のビードコアおよびビードフィラーを配設した後、カーカスプライの側部をビードコアの周りに巻き返して、その外周面に円環状のサイドウォールゴムを貼り付け、グリーンケースを成型するとともに、そのグリーンケースをタイヤ成型ドラムへ搬送し、そこで、ビードコアの拘束下で、成型ドラムに設けたブラダーの作用によって、両ビードコアを相互に近接変位させながら、グリーンケースの中央部分を膨出変形させて、ベルトトレッド成型ドラムで別途成型され、グリーンケースの外周側に予め配置された、ベルトとトレッドとを主体とするベルトトレッドバンドの内周面に、グリーンケースのその中央部分を圧着させることが従来から行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来技術によれば、カーカスバンドの側部をそれの本体部分上に直接的に巻き返しており、製品タイヤにおいて、カーカスの巻き返し端がカーカスの本体部分に接触することになるため、タイヤの実車走行において、カーカスの巻き返し端で、それと本体部分との間に応力が集中し、それらの間に、セパレーションの原因となる亀裂が作用するおそれがあった。
【0004】
そこで本発明は、カーカスの巻き返し端とそれの本体部分との直接的な接触を防止して、それらの間への応力の集中を両者の間に介在させたゴムによって有効に緩和することで、製品タイヤにおけるカーカスの巻き返し端およびその近傍のセパレーションを効果的に防止できるタイヤの成型方法およびタイヤを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る、タイヤの成型方法は、まず、円筒状をなすカーカスバンド、カーカスバンドの内周側に位置するサイドウォールゴムおよび、円環状のビードコアを具えるグリーンケースを、タイヤ成型ドラム上で成型もしくは、そこに移載配置し、次いで、このタイヤ成型ドラムにより、ビードコアの拘束下で、両ビードコアを相互に近接変位させながら、グリーンケースの中央部分を半径方向に膨出変形させて、そのグリーンケース、直接的にはグリーンケースの最外層に位置するカーカスバンドの中央部分を、それの外周側に予め位置決め配置したベルトおよびトレッドを主体とするベルトトレッドバンドの内周面に、たとえばステッチングロールの作用下によるベルトトレッドバンドの変形下で圧着させ、その後、カーカスバンドの側部およびサイドウォールゴムを、ビードコアの周りに巻き返して、カーカスバンドの巻き返し端を、トレッドゴムの内周端よりも半径方向外側で、サイドウォールゴムの外周端よりも半径方向内側に位置させる。
【0006】
これによれば、製品タイヤにおいて、カーカスの巻き返し端と、カーカスの本体部分との間に、トレッドゴムを介在させることによってカーカスの巻き返し端がそれの本体部分に接触するのを防ぐことができ、硬度の高いそのトレッドゴムそれ自体によって、カーカスの巻き返し端を境とするそれの半径方向内外部分の剛性段差を有利に緩和することができ、併せてカーカスの本体部分と、カーカスの巻き返し端との間への応力の集中もまた有効に緩和することができ、これにより、巻き返し端のセパレーションを効果的に防止することができる。
【0007】
ここで好ましくは、グリーンケースの、サイドウォールゴムの軸線方向内側部分にチェーファーゴムを予め配置する。
これによれば、サイドウォールゴムにチェーファーゴムを一体形成することにより、チェーファーゴムの別個独立の配設工程を省いて、作業工程を簡略化し、製造コストを削減することができる。
【0008】
また好ましくは、グリーンケースの中央部分の半径方向の膨出変形を、半径方向に拡縮変形する剛性コアにより強制する。
これによれば、グリーンケースの外周面をベルトトレッドバンドの内周面に貼り付けるにあたり、剛性コアに固有の剛性により、グリーンケースのベルトトレッドバンドに対する押圧力を、通常用いられるブラダーに比べて、はるかに高めることができ、結果として、ベルトトレッドバンドの内周面とグリーンケースの外周面との接着性を高めることができる。
また、その後、例えばステッチングロールを用いて、トレッドゴムの両側部をグリーンケースにより十分に貼り付けて、ベルトトレッドバンドとグリーンケースとの間のエアを押し出すに当って、内周側での大きな荷重支持能力により、その貼り付けおよび間エアの除去をより確実に行うことができる。
【0009】
また好ましくは、トレッドゴムの両側面と、カーカスの巻き返し端との間に、サイドウォールゴムと実質同特性のゴム部材を配設する。
これによれば、カーカスの巻き返し端の内外側面を、トレッドゴムより硬度の低いゴムで覆うことができ、とくに、カーカスの本体部分と巻き返し端との間に、低硬度のゴム部材が存在することになり、カーカスの巻き返し端の、応力の集中を、より効果的に緩和することができ、また、トレッドゴムの特性により、折り返しカーカスとの接着が弱い場合に、トレッドゴムより低硬度で接着の良いゴムを配置することにより、製造時のエア入りを防止することもできる。
【0010】
さらに好ましくは、トレッドゴムの両側面に、サイドウォールゴムと実質同特性のゴム部材を予め貼着させる。
これによれば、成型ドラム上で、トレッドゴムにゴム部材を別個独立に配設する工程を省いて、生タイヤの成型作業工程を簡略化し、製造コストを削減することができる。
【0011】
ここで好ましくは、トレッドゴムとゴム部材とを一体押し出し成型する。
これによれば、トレッドゴムにゴム部材を貼着する工程を完全に省略することができ、かつ、トレッドゴムとゴム部材の接着性をも高めることができる。
【0012】
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部と、トレッド部の両側部から半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部と、各サイドウォール部の内周側に連続する一対のビード部と、それぞれのビード部に配設したビードコア間にトロイダルに延在させて設けたカーカスとを具え、カーカスの側部をビードコアの周りに半径方向外方に巻き返し、カーカスの巻き返し端を、トレッドゴムの内周端よりも半径方向外側で、サイドウォールゴムの外周端よりも半径方向内側に位置させてなる。
【0013】
これによれば、カーカスの巻き返し端と、カーカスの本体部分との間に、トレッドゴムを介在させることによってカーカスの巻き返し端がそれの本体部分に接触するのを防ぐことができ、硬度の高いそのトレッドゴムそれ自体によって、カーカスの巻き返し端を境とするそれの半径方向内外部分の剛性段差を有利に緩和することができ、併せてカーカスの本体部分と、カーカスの巻き返し端との間への応力の集中もまた有効に緩和することができ、これにより、巻き返し端のセパレーションを効果的に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、本発明の方法の実施に用いることができるタイヤ成型設備の概略レイアウトを例示する略線平面図である。
図中1はタイヤ成型ドラムを示し、2は図の左端にあって、タイヤ成型ドラム1に搬送される、グリーンケースを成型するバンド成型ドラムを、そして、3は、図では成型ドラム1の右側に隣接して位置するベルトトレッド成型ドラムをそれぞれ示す。
ここで、バンド成型ドラム2は、カーカスバンド、ビードコア、ビードフィラー、インナーライナーおよびサイドウォールゴムを主体とするグリーンケースの成型に供され、ベルトトレッド成型ドラム3は、ベルトとトレッドを主体とするベルトトレッドバンドの成型に供される。
【0015】
また、図中4はグリーンケースの保持搬送手段を示し、このグリーンケース保持搬送手段4は、バンド成型ドラム2上で成型された図示しないグリーンケースを、そこからタイヤ成型ドラム1に搬送してそこに引き渡すべく機能する。
5はベルトトレッドバンドの保持搬送手段を示し、このベルトトレッドバンド保持搬送手段5は図示しないベルトトレッドバンドを、ベルトトレッド成型ドラム3からタイヤ成型ドラム1に設置されたグリーンケースの外周位置に搬送し、そこに位置決め保持するべく機能する。
以上のような設備によって、本願発明はどのようにして実施されるかの概略を述べる。
【0016】
図2は本発明に係る方法を実現できるタイヤ成型ドラムの中心軸線に沿う断面を、その半部について模式的に表す図である。
ここで、6は、通常状態では円筒状をなし、半径方向に膨出変形可能な成型ブラダーを示し、この成型ブラダー6の両端部に隣接する位置には、円周方向に隣接する複数の円弧状エレメントで構成され半径方向に拡縮変位が可能なビードロック手段7を配設する。ビードロック手段7の外側に隣接させて、半径方向外側の一対の折返しブラダー8を配設し、この折返しブラダー8のさらに外側に隣接させて半径方向内側の一対の折返しブラダー9を配設する。
【0017】
また、成型ブラダー6の内部には、半径方向に拡縮変形する複数の剛性コア10を配設する。
剛性コア10は、例えば、各々櫛歯状をなし、成型ブラダーの円周方向に等間隔に配列され、隣接するそれぞれの剛性コアに対向する凹凸形状が相互にかみ合う構造をなし、拡径変形および縮径変形時ともに円筒状の曲面を構成する。
【0018】
図3は、以上に述べたようなタイヤ成型ドラムを用いたタイヤの成型工程を例示する、図2と同様の模式図である。
図3(a)はグリーンケース保持搬送手段4を用いて、グリーンケースを成型ドラム1上に搬送した状態を表す。
図中11は搬送されたグリーンケースを示し、このグリーンケース11は、バンド成型ドラム2上で成型され、円筒状のカーカスバンド12と円環状のビードコア13、ビードフィラー14、カーカスバンド12の内周面に圧着させたインナーライナー15および、このインナーライナー15の内周面に、その両端部分で圧着させたサイドウォールゴム16を具えている。
【0019】
図3(b)は、ビードコアをロックした状態を示し、ここでは、グリーンケース11のビードコア13と、ビードロック手段7のビード受け面17の位置を合わせて、ビードロック手段7ひいては、それぞれの円弧状エレメントを半径方向に拡径変位させることで、ビード受け面17をもって、ビードコア13を高い拘束力の下でロックする。
【0020】
図3(c)は、両ビードコアを近接変位させながらグリーンケースをベルトトレッドバンドに圧着させる工程を表す模式図である。
図中18はベルトトレッドバンドを示し、このベルトトレッドバンド18は、トレッドゴム19およびベルト20を主体としてなる。
ベルトトレッドバンド18はベルトトレッドバンド保持搬送手段5により、ベルトトレッド成型ドラム3から搬送されて、グリーンケース11の外周で、それの中央部分に予め配置されて、位置決め保持される。
【0021】
グリーンケース11のビードコア13の、ビードロック手段7による拘束下で、そのビードロック手段7を相互に近接変位させることに基づいて、両ビードコア13を相互に近接変位させて、併せて、グリーンケース11の中央部分を、成型ブラダー6および剛性コア10を拡径変位させて、膨出変形させることにより、ベルトトレッドバンド18の内周面に、グリーンケース11のその中央部分を圧着させる。
その後、図示しないステッチングローラにより、トレッドゴム19の内周面の両側部を、膨出変形させたグリーンケース11の、直接的にはカーカスバンド12の側部部分に貼り付ける。
【0022】
図3(d)はカーカスバンド端をビードコアの周りに巻き返してビード部分を成型する工程を表す模式図である。
半径方向外側の折返しブラダー8と半径方向内側の折返しブラダー9をともに、それらへの内圧供給に基づいて膨張変形させることで、カーカスバンド12の側部をインナーライナー15およびサイドウォールゴム16とともに、ビードコア13の周りに巻き返して、カーカスバンド12の巻き返し端の半径方向位置を、トレッドゴム19の内周端よりも半径方向外側に、サイドウォールゴム16の外周端よりも半径方向内側となるように位置させて、ビード部およびサイドウォール部を成型する。
【0023】
以上に述べた一連の工程によってタイヤを成型することにより、カーカスバンド12の本体部と巻き返し端との間にトレッドゴム19を介在させて、製品タイヤにおいて、カーカスの巻き返し端と、カーカスの本体部分との間に、トレッドゴムを介在させることによってカーカスの巻き返し端がそれの本体部分に接触するのを防ぐことができ、硬度の高いそのトレッドゴムそれ自体によって、カーカスの巻き返し端を境とするそれの半径方向内外部分の剛性段差を有利に緩和することができ、併せてカーカスの本体部分と、カーカスの巻き返し端との間への応力の集中もまた有効に緩和することができ、これにより、巻き返し端のセパレーションを効果的に防止することができる。
【0024】
なお、トレッドゴム19の両側面にはサイドウォールゴムと実質同特性の図示しないゴム部材を配設することもできる。これによればセパレーション防止性能をさらに高めることができる。
また、グリーンケース11のサイドウォールゴム16の軸線方向内側には、図示しないチェーファゴムを配設することもできる。これによれば、成型工程を簡略化することができる。
【0025】
なお、ここでは、グリーンケース11をバンド成型ドラム2上で成型する場合を示したが、タイヤ成型ドラム1上で直接成型する、シングル成型方法としてもよい。
【0026】
図4は、本発明のタイヤに係る方法により成型したタイヤの、加硫終了後の断面を示す半径方向断面図である。
図中21はトレッド部を示し、22は、トレッド部の両側部から半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部を示し、23は、各サイドウォール部22の内周側に連続する一対のビード部を示す。
【0027】
この製品タイヤでは、ビード部23、サイドウォール部22、トレッド部21を補強するカーカス25が設けられ、そのカーカス25の側部はビードコア24の周りで半径方向外方に巻上げられている。このカーカス25のクラウン部の外周側には、トレッド部21を補強する二層のベルト層からなるベルト26が設けられ、カーカス25の内周側にはインナライナー27が設けられている。さらに、トレッド部21のベルト26の外周側にはトレッドゴム28を、サイドウォール部22のカーカス25の外周側にはサイドウォールゴム29が設けられ、サイドウォールゴム29の内周側にはゴムチェーファー30が設けられ、カーカス25の巻き返し端の半径方向位置を、トレッドゴム28の内周端よりも半径方向外側に、サイドウォールゴム29の外周端よりも内側となるように位置させている。
【0028】
なお、図5に示すように、トレッドゴム28の両側面とサイドウォールゴム29との間には、実質サイドウォールゴム29と同質のゴム部材31を設けることもできる。図4および図5に示すタイヤはゴム部材31の有無のみ相違し、他の構造は同じである。
カーカス折り返し端のビードベースラインからの折り返し高さをB1、サイドウォールゴムの外周端とカーカス折返し端との半径方向距離をOLとしている。
【0029】
これによれば、カーカス25の巻き返し端と、カーカス25の本体部分との間に、トレッドゴム28を介在させることによってカーカス25の巻き返し端がそれの本体部分に接触させないので、硬度の高いそのトレッドゴム28それ自体によって、カーカス25の巻き返し端を境とするそれの半径方向内外部分の剛性段差を有利に緩和することができ、併せてカーカス25の本体部分と、カーカス25の巻き返し端との間への応力の集中もまた有効に緩和することができ、これにより、巻き返し端のセパレーションを効果的に防止することができる。
【0030】
また、図5に示すようにサイドウォールゴム29と実質同特性の、つまりより硬度の低いゴム部材31をトレッドゴム29の両側に配置して、カーカス25の巻き返し端と本体部分との間に介在させることにより、応力の集中の緩和をより有利なものとすることもできる。
【0031】
【実施例】
本発明のタイヤの成型方法により成型されたタイヤの、セパレーション耐久性を評価する目的で、表1に記載したサイズが215/45 R17の、表1に示すような図4に示す断面形状を有する一種類の実施例タイヤと、二種類の比較例タイヤについて、
タイヤへの充填空気圧を130kPaとし、最大負荷能力に対応した質量を負荷して、速度60km/hでドラム走行試験を行い、タイヤに故障が作用するまでの距離を走行測定し、測定結果を、実施例タイヤ1をコントロールタイヤとして指数評価した。指数は大きいほど性能が良好であることを示す。
その結果を同じく表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 2004249537
【0033】
実施例タイヤは、比較例タイヤに比べセパレーションに対してすぐれた耐久性を有していることが解かる。
【0034】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、本発明に係る方法によれば、カーカスの巻き返し端と、カーカスの本体部分との間に、トレッドゴムを介在させることによってカーカスの巻き返し端がそれの本体部分に接触するのを防ぐことができ、硬度の高いそのトレッドゴムそれ自体によって、カーカスの巻き返し端を境とするそれの半径方向内外部分の剛性段差を有利に緩和することができ、併せてカーカスの本体部分と、カーカスの巻き返し端との間への応力の集中もまた有効に緩和することができ、これにより、巻き返し端のセパレーションを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施に用いることができるタイヤ成型設備の概略レイアウトを例示する略線平面図である。
【図2】本発明に係る方法を実現できるタイヤ成型ドラムの中心軸線に沿う断面を、その半部について模式的に表す図である。
【図3】タイヤの成型工程を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明のタイヤに係る方法により成型したタイヤの、加硫終了後の断面を示す半径方向断面図である。
【図5】本発明のタイヤに係る方法により成型した他のタイヤの、加硫終了後の断面を示す半径方向断面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ成型ドラム
2 バンド成型ドラム
3 ベルトトレッド成型ドラム
4 グリーンケース保持搬送手段
5 ベルトトレッドバンド保持搬送手段
6 成型ブラダー
7 ビードロック手段
8 半径方向外側折返しブラダー
9 半径方向内側折返しブラダー
10 剛性コア
11 グリーンケース
12 カーカスバンド
13 ビードコア
14 ビードフィラー
15 インナーライナー
16 サイドウォールゴム
17 ビード受け面
18 ベルトトレッドバンド
19 トレッドゴム
20 ベルト
21 トレッド部
22 サイドウォール部
23 ビード部
24 ビードコア
25 カーカス
26 ベルト
27 インナーライナー
28 トレッドゴム
29 サイドウォールゴム
30 チェーファーゴム
31 ゴム部材

Claims (7)

  1. 円筒状をなすカーカスバンド、カーカスバンドの内周側に位置するサイドウォールゴムおよび、円環状のビードコアを具えるグリーンケースを、タイヤ成型ドラム上で成型もしくは、そこに移載配置し、このタイヤ成型ドラムにより、グリーンケースの中央部分を半径方向に膨出変形させて、そのグリーンケースの中央部分を、それの外周側に予め位置決め配置したベルトおよびトレッドを主体とするベルトトレッドバンドの内周面に圧着させ、その後、カーカスバンドの側部およびサイドウォールゴムを、ビードコアの周りに巻き返して、カーカスバンドの巻き返し端を、トレッドゴムの内周端よりも半径方向外側で、サイドウォールゴムの外周端よりも半径方向内側に位置させるタイヤの成型方法。
  2. グリーンケースの、サイドウォールゴムの軸線方向内側部分にチェーファーゴムを予め配置する請求項1に記載のタイヤの成型方法。
  3. グリーンケースの中央部分の半径方向の膨出変形を、半径方向に拡縮変形する剛性コアにより強制する請求項1もしくは2に記載のタイヤの成型方法。
  4. トレッドゴムの両側面と、カーカスの巻き返し端との間に、サイドウォールゴムと実質同特性のゴム部材を配設する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤの成型方法。
  5. トレッドゴムの両側面に、サイドウォールゴムと実質同特性のゴム部材を予め貼着させる請求項4に記載のタイヤの成型方法。
  6. トレッドゴムとゴム部材とを一体押し出し成型する請求項4もしくは5に記載のタイヤの成型方法。
  7. トレッド部と、トレッド部の両側部から半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部と、各サイドウォール部の内周側に連続する一対のビード部と、それぞれのビード部に配設したビードコア間にトロイダルに延在させて設けたカーカスとを具え、カーカスの側部をビードコアの周りに半径方向外方に巻き返し、カーカスの巻き返し端を、トレッドゴムの内周端よりも半径方向外側で、サイドウォールゴムの外周端よりも半径方向内側に位置させてなる空気入りタイヤ。
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