JP4164548B2 - レジスト除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト除去装置に関し、更に詳しくは、基板から剥離されたドライフィルムレジストのローラへの絡み付きや巻き付きを防止することができるレジスト除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、表示が鮮明で、大画面化が可能で、ブラウン管(CRT)等と比較しても非常に薄いフラットパネルディスプレイとして、近年、盛んに開発が進んでいる。
PDPは、2枚のガラス基板(前面基板及び背面基板)を対向させ、向き合うそれぞれの面に電極を配列し、基板間の空間にHe、Ne等のガスを封入した構造になっている。
【0003】
そして、各電極に電圧を印加することで微小な放電を生じさせ、この放電により基板に塗布した蛍光体を発光させて発色する。
この際、画素間の色の干渉を防止するため、通常、背面基板面にストライプ状又は格子状のリブ(バリアリブ、隔壁ともいう)が立設される。
【0004】
リブは、サンドブラスト法、フォトリソ法等の方法を用いて、高さ100〜200μm、幅30μm前後の寸法に形成される。
中でも、サンドブラスト法は、フォトレジストをマスクとして研磨粉を吹き付けてリブペーストを切削してリブを形成する方法であり、高精細なリブを比較的容易に製造できるとされる。
【0005】
図8は、このサンドブラスト法を用いて背面基板上にストライプ状のリブを形成する工程を模式的に示した図である(強調のためにリブ等を実際より大きく表現している)。
尚、特筆しない限り、以下、背面基板を単に基板といい、リブが形成される面を基板の表面という。
【0006】
(A)まず、基板Gの表面に、リブペーストPをベタ塗りして、加熱乾燥する。
(B)その上にドライフィルムレジストDをラミネートする。
(C)ドライフィルムレジストDを露光した後、処理液をシャワーして余分なドライフィルムレジストを除去して現像する。
【0007】
(D)残ったドライフィルムレジストDをマスクとして研磨粉を吹き付け、リブペーストを切削(エッチング)してリブRを形成する。
(E)薬液(剥離液)を散布して、リブRからドライフィルムレジストを剥離させる。
この工程(E)の後、リブRを焼成して基板Gと結着させる。
【0008】
以上、各工程について概略的に述べたが、実際には、各工程のそれぞれで更に細かな作業が行われる。
例えば、上記(E)のドライフィルムレジスト剥離工程では、基板上に残留した研磨粉を水洗等により除去した後、或いは薬液を散布して研磨粉の除去と同時に、ドライフィルムレジストを剥離させる。
【0009】
そして、基板面に残留する薬液をエアを吹き付けて除去し、基板を洗浄水で洗浄する、等の作業が必要となる(例えば特開平11−202502号公報等参照)。
これらの作業は、通常、基板を間欠的に支持するローラコンベアに載置し、装置内を搬送しながら行われる(例えば特開平10−301300号公報等参照)。
【0010】
図9は、従来の一般的なレジスト除去装置を示した模式図であり、(A)は側面図、(B)は上面図を示す〔尚、(B)ではシャワーパイプを省略している〕。
レジスト除去装置100は、内部にローラコンベア101と薬液のシャワーパイプ102とを備える。
【0011】
ローラコンベア101は、装置の両壁面に軸受103を介して取り付けられたローラシャフト104及び搬送ローラ105よりなり、複数のローラシャフト104が水平姿勢に並設されてなる。
シャワーパイプ102には複数のノズル孔が開口しており、ローラコンベア101に載置されて搬送される基板Gの表面に対して薬液Lが散布される。
【0012】
こうした装置では、散布された薬液が基板Gの表面上に滞留したまま次の洗浄工程に搬送されることで、薬液の消費量が必要以上に増大し、洗浄工程の洗浄効率が低下する等のいわゆる薬液の持ち出しの問題が生じる。
そこで、近年、基板Gを上記のように水平姿勢のまま搬送するのではなく、傾斜姿勢にして搬送させるタイプの除去装置が提案されている(例えば特開平9−155306号公報等参照)。
【0013】
いずれにせよ、こうした従来のレジスト除去装置(傾斜搬送型を含む)は、薬液に溶かして除去するタイプのレジストに対しては、有効に機能しうる。
このようなタイプのレジストは、薬液中に溶けて基板Gの下方に流れ落ち〔図9(A)及び(B)中の矢印参照〕、基板Gから除去される。
【0014】
しかし、上記のドライフィルムレジストは、通常、薬液に対して不溶性のものが用いられる。
薬液は、リブとドライフィルムとを接着している接着剤を溶かすだけであり、薬液が散布されると、リブのエッチングパターン(上記の場合はストライプ状又は格子状)と同形のドライフィルムレジストが剥離される。
そして、ドライフィルムレジストは薬液中に浮遊した状態になる。
【0015】
上記の従来のレジスト除去装置は、こうした状態の薬液が基板Gの下方に流れ落ちると〔図9(A)及び(B)中の矢印参照〕、薬液中のドライフィルムレジストがローラコンベアに絡み又は巻き付くという問題が生じる。
即ち、こうした装置では、剥離した固形状のドライフィルムレジストが、ローラコンベア101(ローラシャフト104や搬送ローラ105)に巻き付き、或いは軸受103に噛み込んでしまう場合があった。
【0016】
こうなると、ローラコンベアが回転する際の大きい抵抗となってローラコンベアの搬送能力が低下し、極端な場合には装置が止まってしまう。
また、ローラコンベアの駆動モータに余分な負荷をかけるため、電力消費量が必要以上に大きくなる。
【0017】
そのため、ローラコンベアに巻き付いたドライフィルムレジストを頻繁に除去することが必要になるが、その度に装置を停止させなければならず、生産効率を著しく低下させるという問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる実情を背景に、上記の問題点を克服するためになされたものである。
すなわち、基板から剥離したドライフィルムレジストのローラコンベアへの絡みや巻き付きを防止したレジスト除去装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して、鋭意研究を重ねた結果、レジスト除去装置のローラコンベアを傾斜状態に配設し、その上端で片持ち支持して下端側を開放端とすることで、ドライフィルムレジストが絡んだり巻き付いたりしないで確実に流れ落ちることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
【0020】
即ち、本発明は、(1)、複数並設された搬送ローラ及び複数並設されたガイドローラに支持されて搬送される基板に対して、散布手段より薬液を散布して該基板からレジストを除去するレジスト除去装置であって、前記搬送ローラは円筒状のローラからなり、さらに水平姿勢に対して傾斜状態に配設され、且つ該搬送ローラのローラシャフトが上端で片持ち支持されており、前記ガイドローラは、円筒状のローラからなり、さらに基板の下端を支持し搬送するため、搬送ローラに対して略直交する方向に傾斜状態に配設され、且つ該ガイドローラのローラシャフトが上端で片持ち支持されて、更にガイドローラの上端側に鍔部を設けたレジスト除去装置に存する。
【0025】
そしてまた、()、前記散布手段は、基板全体に薬液を散布するための複数のシャワーパイプを備えるものある上記(1)記載のレジスト除去装置に存する。
【0026】
そしてまた、()、前記シャワーパイプは、基板に平行な平面内で、基板の搬送方向下方に傾斜して設けられている上記(2)記載のレジスト除去装置に存する。
【0027】
そしてまた、()、前記シャワーパイプを一定角度回動させる上記(2)記載のレジスト除去装置に存する。
【0028】
そしてまた、()、前記散布手段は、基板の上端に薬液を散布するための層状吐出パイプを備えるものである上記(1)記載のレジスト除去装置に存する。
【0029】
そしてまた、()、搬送ローラ、ガイドローラ、及び散布手段を囲む枠体内が、負圧環境になるように調整可能となっている上記(1)記載のレジスト除去装置に存する。
【0030】
本発明はこの目的に沿ったものであれば、上記1〜の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も採用可能である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明のレジスト除去装置の好適な実施の形態について述べる。
図1は、架台に固定した本発明のレジスト除去装置を上流側から見た図である。
また、図2は、このレジスト除去装置を正面から見た図である(便宜上装置を直立させた状態で示す)。
【0032】
本発明のレジスト除去装置Aは、装置全体を傾斜させて架台Bに固定することにより、基板Gを傾斜姿勢で搬送する(図1参照)。
尚、搬送方向は、この実施形態においては、図1では紙面の奥に向かう方向、図2では紙面の右から左に向かう方向である。
【0033】
レジスト除去装置Aは、枠体1、搬送ローラ2、ガイドローラ3、シャワーパイプ4を備える散布手段、及び駆動モータ5を含む駆動系等からなる。
枠体1は、搬送ローラ2、ガイドローラ3、及び散布手段等を囲む状態に形成され、内部で種々の薬液が散布されるため、耐薬品性に優れたプラスチック板等の素材より形成される。
【0034】
この実施形態では、薬液を繰り返し使用するため、枠体1の底面11に傾斜を設けて散布後の薬液を集める。
そして枠体1の後壁12に設けた排出パイプ13から溜まった薬液を排出し、ドライフィルムレジスト等の固体成分などを除去した後、図示しないタンクに収容される。
【0035】
また、薬液の枠体外部への漏出を防ぐために、枠体1の後壁12には排気ダクト14が開口しており、枠体1内の空気を排気して内部の圧力が負圧環境になるように調整することが可能できる。
更に、枠体1に透明材料を使用すれば、内部の作業状況を随時監視することができ、より好ましい。
【0036】
レジスト除去装置Aには、複数の搬送ローラ2が等ピッチで並設され、全体としてローラコンベアを形成している。
搬送ローラ2のローラシャフト21は、枠体1の上壁15に挿通され、枠体1の外部で架台Bに固定された2つの支持板22及び支持板23によりベアリング等を介して回転自在に支持される。
このように、この装置Aでは、搬送ローラ2はそのローラシャフト21の上端で支持板22及び支持板23により片持ち支持されており、下端側は開放端となっている。
【0037】
因みに、先述したように、装置Aは、装置全体が傾斜した状態に架台Bに固定されて使用される(図1参照)。
それにより、搬送ローラ2も傾斜状態に配設された状態で使用されるため、同時に基板Gを傾斜姿勢に支持しつつ搬送することが可能となるのである。
【0038】
本発明のレジスト除去装置Aは、基板Gの下端を下方から支持して搬送するため、基板Gの下端側に、搬送ローラに対して略直交する方向に並設された複数のガイドローラ3を備える。
先述したように、装置全体が傾斜した状態に架台Bに固定されて使用されるため、搬送ローラ2と同様、ガイドローラ3も傾斜状態に配設された状態で使用される。
【0039】
上記搬送ローラ2の場合と同様、ガイドローラ3のローラシャフト31は、枠体1の前壁16に挿通され、枠体1の外部で架台Bに固定された2つの支持板32及び支持板33により、ベアリング等を介して回転自在に支持される。
このように、この装置Aでは、搬送ローラ2と同様に、ガイドローラ3もそのローラシャフト31の上端(前端)で、支持板32及び支持板33により片持ち支持されており、下端側は開放端となっている。
【0040】
ガイドローラ3には、その上端側に鍔部34を設けておくことが好ましい。
万一搬送中の基板Gの下端、即ちガイドローラ3に当接する部分が、枠体1の前壁側にずれたとしても、前壁16に接触する前に止められるためである。
【0041】
ここで、搬送ローラ2及びガイドローラ3は、円筒状のローラが好ましく使用される。
材料は、耐薬品性や耐摩耗性に優れ、ガラスが当接しても破損しない程度に硬性や可撓性を有する素材、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂等が好ましく採用される。
【0042】
尚、枠体1の上壁15や前壁16とローラシャフトの隙間から、散布した薬液が装置外に漏出しないように、ローラシャフト21やローラシャフト31の上壁等の内側の部分に、液止め板(図示しない)が2重、3重に配されている。
また、先述したように、排気ダクト14により枠体内の圧力が負圧環境に保たれているため、枠体外への薬液等の漏出は確実に防止される。
【0043】
この実施形態では、散布手段は、複数のシャワーパイプ4がそれぞれ平行に配設されて構成される。
シャワーパイプ4(図2でその一部を示す)は、複数の搬送ローラ2で形成されるローラコンベアに対して一定の間隔を置いて平行に配置される。
この際、基板G(図1及び図2の一点鎖線参照)の表面全体により確実に薬液が付与されるように、基板Gの搬送方向に対して若干傾斜した状態に配置するとよい。
【0044】
図3は、シャワーパイプを備える散布手段の拡大図である。
シャワーパイプ4には、複数の噴霧ノズル41が設けられており、その一端は軸受部42を介して主管43により支持されている。
噴霧ノズル41は、薬液の散布量等を考慮して、種々のスプレーパターンを有する1流体ノズルや2流体ノズル等の中から適宜選択され使用される。
【0045】
軸受部42は密閉式のベアリング構造になっており、シャワーパイプ4は回動可能に取り付けられている。
薬液Lは、先述した装置外のタンク(図示しない)から供給管44を通して主管43に供給され、それが各シャワーパイプ4に分配されて噴霧ノズル41から散布される。
主管43は、図示しない固定手段により装置Aに固定されており、装置内でのシャワーパイプ4の位置決めがされる。
【0046】
シャワーパイプ4の反対端は、ベアリング等を介して支持体45に回動可能に取り付けられており、支持体45の外側で連結片46の一端に固定されている。
支持体45は、図示しない固定手段によって装置Aに固定されている。
【0047】
更に、連結片46の他端は棒状の往復移動リンク47に回動自在に取り付けられている。
往復移動リンク47は、枠体外部に設置された動力源(図示しない)により上下方向に往復運動する(図中の上下方向の矢印参照)。
この往復移動リンク47の上下方向の往復運動は、連結片46を介してシャワーパイプ4に伝えられ、シャワーパイプ4を一定角度回動させる(図中のシャワーパイプ周りの矢印参照)。
【0048】
このようにしてシャワーパイプ4が回動することにより、噴霧ノズル41が上下方向にいわゆる首振り運動をするため、基板の表面全体に効率良く薬液を散布することが可能となる。
シャワーパイプ4を回動させず噴霧ノズル41の向きを固定して使用することも当然可能である。
【0049】
図1及び図2において、搬送ローラ2及びガイドローラ3は駆動モータ5を含む駆動系により同期して回転駆動される。
駆動モータ5の回転は、ローラシャフト31の上端に取り付けられたチェーン51及びスプロケット35を介して各ガイドローラ3に駆動伝達される。
【0050】
また、駆動モータ5の回転駆動は、スプロケット52から同じシャフト上のプーリ53やタイミングベルト54等を介して装置Aの上方のプーリ55に伝達される。
そして、同じシャフトに取り付けられたスプロケット56を回転させ、その回転がチェーン57を介してスプロケット24に伝達され、各搬送ローラ2を同期して回転させる。
このようにして、本発明のレジスト除去装置Aでは、搬送ローラ2及びガイドローラ3のすべてが同期して回転するのである。
【0051】
尚、例えば、上記のチェーン及びスプロケットを使用している部分にタイミングベルト及びプーリを用いる等の変更は適宜可能であり、スプロケットにチェーンを押し付けるための補助手段を設けることも適宜行われる。
また、搬送ローラ及びガイドローラは、基板を支持し搬送するという機能が発揮されればよく、例えば、それらの一方のみを駆動回転し、他方をフリー回転可能とすることもできる。
【0052】
以上、本発明のレジスト除去装置Aの基本構造について述べたが、次に、実際の基板Gの処理工程に基づいて装置Aについて更に詳しく述べる。
後述するように、本発明のレジスト除去装置Aは、ドライフィルムレジストだけでなく種々のレジストの剥離に使用することができる。
しかし、ここでは、本発明が優れた効果を発揮するドライフィルムレジストの剥離過程に即して説明する。
【0053】
サンドブラスト法によりリブを切削形成された基板G〔図8(D)参照〕は、装置Aとは別体の搬送装置やロボット等の移送手段(図示しない)により、装置Aに搬入される。
具体的には、基板(この場合は図2の基板G1)は、上記移送手段により傾斜状態にされ、枠体1の上流側の壁(上流壁17)に設けられたスリット状の搬入口(図示しない)から、装置A内に搬入される。
【0054】
基板Gは、図1及び図2の一点鎖線(図2では中央の基板G)に示す状態に配置され、シャワーパイプ4の噴霧ノズル41から所定の薬液が基板Gの表面全体に散布される。
そして、先述したように、リブとドライフィルムレジストを接着している接着剤が溶かされ、ドライフィルムレジストを剥離させる。
【0055】
剥離したドライフィルムレジストは、散布された薬液とともに基板Gの表面を流れ下り、基板Gの下端から枠体1の底面11に落下する。
この際、ドライフィルムレジストの一部が、ガイドローラ3や、場合によっては搬送ローラ2に引っかかる場合がある。
【0056】
しかし、本発明のレジスト除去装置Aの搬送ローラ2及びガイドローラ3は、先述したように、それぞれ傾斜状態に配設され、それぞれのローラシャフトの上端で片持ち支持されて下端側が開放端になっている(図1参照)。
また、搬送ローラ2及びガイドローラ3は、円筒状のローラが使用されている。
【0057】
そのため、仮にガイドローラ3等にドライフィルムレジストが引っかかったり多少絡みついたりしても、散布される薬液により、或いは基板表面を伝って次々と流れ落ちてくる薬液により洗い流されて、ローラの開放端から落下する(流洗機能)。
また、ガイドローラ3等の回転により、ローラに引っかかったドライフィルムレジストは自然に落下するのである(自浄機能)。
【0058】
このように、本発明のレジスト除去装置Aは、傾斜状態に配設され下端側に開放端を有するローラを備えることにより、ドライフィルムレジストのローラへの巻き付きを的確に防止することができるのである。
また、基板Gを傾斜姿勢で搬送するため、散布された薬液は、そのほとんどが枠体1の底面11に流れ落ちてしまう。
そのため、先述した薬液の持ち出しの問題も解消され、効率よく薬液を再利用することができる。
【0059】
因みに、基板Gの表面に前工程であるサンドブラスト工程の研磨粉が残留している場合があるが、薬液の散布により、ドライフィルムレジストの剥離と同時に研磨粉が洗い流され、効率よく除去することができる。
従って、薬液には、洗浄剤やその他の薬剤が適宜添加されて使用される。
【0060】
さて、先述したように、ドライフィルムレジストの剥離工程では、リブRはまだ焼成されておらず、必ずしも基板に堅く結着した状態にはなっていない〔図8(D)(E)参照〕。
そのため、シャワーパイプ4から散布される薬液の衝撃で、基板表面のリブが傾いたり、基板から剥がれたりする可能性がある。
【0061】
散布により衝撃を与えないように、散布手段は、シャワーパイプ4に代えて又はシャワーパイプ4と併設するかたちで、基板Gの上端に薬液を散布して薬液を緩やかに流下させるための層状吐出パイプを備えることも可能である。
図4は、層状吐出パイプを備える散布手段の構成例を説明する図である。
【0062】
層状吐出パイプ6は、スリットノズル61を備える。
薬液Lは、先述した装置外のタンクから供給管62を通って層状吐出パイプ6に送られ、該装置のスリットノズル61から基板Gの上端に層状に吐出(層状散布)される。
そして、基板Gの表面を緩やかに流下しながらドライフィルムレジストを剥離していくのである。
【0063】
供給管62は、層状吐出パイプ6を支持する機能をも有する。
この際、供給管62を、装置に対して搬送ローラ2に沿う方向(図中の矢印方向)に移動可能に取り付ければ、基板Gの大きさに合わせて層状吐出パイプ6の上下位置を調整できる。
【0064】
一方、基板表面を流下する薬液が、リブから一部剥離したドライフィルムレジストを下方に引っ張るために、リブが傾いたり剥がれたりする場合もある(図5参照)。
つまり、流下する薬液が一部剥離したドライフィルムレジストDを引っ張り、このドライフィルムレジストDが、まだ剥離せずに接着している部分のリブRを引っ張るため、リブが傾いたり(R1)、剥がれたりする(R2)。
【0065】
このような現象は、基板表面での薬液の流下速度が速すぎる場合に生じ易い。そのため、基板の傾斜状態を緩やかにすることにより回避することができる。本発明のレジスト除去装置Aは、装置全体を傾斜させて架台Bに固定されるが(図1参照)、この装置の固定角度を変えることにより、搬送ローラの傾斜角度を自在に変化させることができる。
【0066】
図6は、搬送ローラの傾斜角度θを説明する概略図である。
傾斜角度θは、搬送ローラ2と水平面Hとのなす角度であり、同時に、基板Gの水平面に対する傾斜の度合いを示す角度でもある。
搬送ローラ2の傾斜角度θを小さな角度(例えば30°程度)にすると、基板表面での薬液の流下速度が小さくなり、上記のリブの傾斜や剥離という問題は回避できる。
【0067】
因みに、搬送ローラ2の傾斜角度θを大きくすれば、薬液の流下速度が速くなるため、ドライフィルムレジストの剥離効率が向上する。
そのため、上記問題点や剥離効率等の観点から搬送ローラ2の傾斜角度θは適宜選択され、通常、20〜80°程度の角度範囲の中から選ばれる。
【0068】
さて、基板Gは、上記シャワーパイプ4や層状吐出パイプ6から薬液の散布を受けながら、装置A内を傾斜姿勢で搬送される(図1及び図2参照)。
先述したように、搬送ローラ2及びガイドローラ3は、駆動系により同期されて回転するため、基板Gはスムーズに下流方向に搬送される。
【0069】
このようにして、基板Gは、ドライフィルムレジストを剥離され(場合によっては同時にサンドブラストの研磨粉を除去され)、最終的に装置Aの枠体1の下流壁18に設けられた搬出口(図示しない)から搬出される。
【0070】
本発明のレジスト除去装置Aは、以上のように、ドライフィルムレジストの剥離工程において、優れた性能を示す。
しかし、従来例で述べた薬液に溶けるタイプのレジストに対しても、当然、有効に機能する。
【0071】
即ち、本発明のレジスト除去装置Aは、ドライフィルムレジストでも可溶性のレジストでも、種々のフォトリソグラフィー技術に使用されるすべてのレジストの除去工程に採用できる。
通常のプリント基板の製造工程や導電性又は絶縁性の厚膜形成工程のみならず、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、エレクトロルミネッセンス(EL)、液晶表示装置、蛍光表示装置等の製造工程においても有効に使用できることは言うまでもない。
【0072】
以上、本発明を説明してきたが、本発明は実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、他の種々の変形例が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態のように装置全体を傾斜させるのではなく、水平面に直立した状態の装置Cの内部に搬送ローラ2等を傾斜状態に配設することも当然可能である(図7参照)。
【0073】
また、搬送ローラの傾斜角度θが大きい場合(例えば図1のような場合)、搬送ローラにドライフィルムレジストが引っ掛かることはないと言える。
そうした場合には、搬送ローラは上記のような円筒状のローラではなく、図9に示したようなローラ(但し傾斜状態に配設されローラシャフトが上端で片持ち支持される)を用いることも可能である。
【0074】
更に、近年、特にプラズマディスプレイパネルでは大型化が進んでおり、本発明のレジスト除去装置においても、ローラの本数を増やして装置を拡大したり、複数の装置を連結して使用することも当然可能である。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、搬送ローラが傾斜状態に配設され、その上端で片持ち支持されて下端側を開放端となっているため、ドライフィルムレジストの絡み付きや巻き付きを確実に防止することができる。
同様なことがガイドローラにも言える。
【0076】
また、シャワーパイプや層状吐出パイプを備えた散布手段により、薬液を基板の表面全体に的確に散布付与することができる。
更に、シャワーパイプを基板の搬送方向に対して傾斜して設けることで、表面全体により確実に薬液が付与される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、架台に固定した本発明のレジスト除去装置を上流側から見た図である。
【図2】図2は、このレジスト除去装置を正面から見た図である。
【図3】図3は、シャワーパイプを備える散布手段の拡大図である。
【図4】図4は、層状吐出パイプを備える散布手段の構成例を説明する図である。
【図5】図5は、ドライフィルムレジストに引っ張られてリブが傾き剥がれた状態を示す模式図である。
【図6】図6は、搬送ローラの傾斜角度θを説明する概略図である。
【図7】図7は、直立した装置内に傾斜状態の搬送ローラ等を配設した構成例を示す概略図である。
【図8】図8は、サンドブラスト法を用いて背面基板上にストライプ状のリブを形成する工程を模式的に示した図である。
【図9】図9は、従来の一般的なレジスト除去装置を示した模式図であり、(A)は側面図、(B)は上面図を示す。
【符号の説明】
1…枠体
11…底面
12…後壁
13…排出パイプ
14…排気ダクト
15…上壁
16…前壁
17…上流壁
18…下流壁
2…搬送ローラ
21…ローラシャフト
22、23…支持板
24…スプロケット
3…ガイドローラ
31…ローラシャフト
32、33…支持板
34…鍔部
35…スプロケット
4…シャワーパイプ
41…噴霧ノズル
42…軸受部
43…主管
44…供給管
45…支持体
46…連結片
47…往復移動リンク
5…駆動モータ
51…チェーン
52…スプロケット
53…プーリ
54…タイミングベルト
55…プーリ
56…スプロケット
57…チェーン
6…層状吐出パイプ
61…スリットノズル
62…供給管
100…従来のレジスト除去装置
101…ローラコンベア
102…シャワーパイプ
103…軸受
104…ローラシャフト
105…搬送ローラ
A…レジスト除去装置
B…架台
C…レジスト除去装置の変形例
D…ドライフィルムレジスト
G、G1…基板
H…水平面
L…薬液
P…リブペースト
R、R1、R2…リブ

Claims (6)

  1. 複数並設された搬送ローラ及び複数並設されたガイドローラに支持されて搬送される基板に対して、散布手段より薬液を散布して該基板からレジストを除去するレジスト除去装置であって、前記搬送ローラは円筒状のローラからなり、さらに水平姿勢に対して傾斜状態に配設され、且つ該搬送ローラのローラシャフトが上端で片持ち支持されており、前記ガイドローラは、円筒状のローラからなり、さらに基板の下端を支持し搬送するため、搬送ローラに対して略直交する方向に傾斜状態に配設され、且つ該ガイドローラのローラシャフトが上端で片持ち支持され、更にガイドローラの上端側に鍔部を設けたことを特徴とするレジスト除去装置。
  2. 前記散布手段は、基板全体に薬液を散布するための複数のシャワーパイプを備えるものあることを特徴とする、請求項1記載のレジスト除去装置。
  3. 前記シャワーパイプは、基板に平行な平面内で、基板の搬送方向下方に傾斜して設けられていることを特徴とする、請求項2記載のレジスト除去装置。
  4. 前記シャワーパイプを一定角度回動させることを特徴とする、請求項2記載のレジスト除去装置。
  5. 前記散布手段は、基板の上端に薬液を散布するための層状吐出パイプを備えるものであることを特徴とする、請求項1記載のレジスト除去装置。
  6. 搬送ローラ、ガイドローラ、及び散布手段を囲む枠体内が、負圧環境になるように調整可能となっていることを特徴とする、請求項1記載のレジスト除去装置。
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