JP4163116B2 - 波長板、波長フィルタおよび波長モニタ装置 - Google Patents

波長板、波長フィルタおよび波長モニタ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は、レーザ光の入射する波長板、波長フィルタ、および波長モニタ装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
近年、異なる多数の波長の光を用いることで、1本の光ファイバをあたかも複数のファイバが存在するかのように利用する高密度波長多重(Dense Wavelength Division Multiplexing;以下、DWDMという)方式に関わる技術が開発されてきている。DWDMでは、1波あたりで数Gbitの帯域を確保することができ、技術的には1本のファイバで数十波(数百Gbit)の通信を行うことができる。DWDM方式では、異なる波長帯域の光信号を高密度に多重化するために、各波長帯域の間隔を狭くするとともにその重なりを避けて、それぞれの波長帯域を安定化させる必要がある。このDWDM方式に適用する光通信用デバイスとしてレーザダイオード(以下、半導体レーザという)から特定の波長帯域を有する光信号を出力する半導体モジュールが用いられており、波長帯域の異なる複数の半導体モジュールの出力光を1本の光ファイバに多重化することによって波長多重が行われる。
【0003】
この種の半導体モジュールとして、特開2001−244557号公報において、半導体レーザの後方から出射される光の波長をモニタし、半導体レーザの発振波長を特定の波長帯域内に安定化させるように半導体レーザへの注入電流および温度の調整を行い、半導体レーザの発振波長を制御する技術が開示されている。一般に、注入電流を増加して半導体レーザの出力を高くすると、半導体レーザの発振波長が長くなることが知られている。また、半導体レーザは温度によって波長が変化し、温度が高くなると半導体レーザの発振波長が長くなることも知られている。そこで、光学異方性を有し入力するレーザ光の偏光方向によって屈折率が異なる複屈折結晶であって、その両端面に反射コーティングが施された複屈折結晶を用いて半導体レーザの発振波長をモニタすることが開示されている。また、結晶温度の増加に伴って屈折率が増加するYVO4結晶と屈折率が減少するβ−BaB24結晶の2つの結晶を組み合わせて用いることによって、複屈折結晶の温度に対する屈折率の変化を相殺する点も開示されている。
【0004】
また、「Kimura et.al “Temperature Compensation of Birefringent Optical Filter,” PROCEEDINGS OF IEEE,August 1971 pp.1273−1274」においても、2枚の複屈折結晶を用いた光フィルタが開示されている。第1図はその構成を示すものであり、入射光軸方向に垂直な面内上の水平軸方向に対して45度傾いた直線偏光のみを透過する第1の偏光子51、入射光軸方向に垂直な面内上の垂直軸方向にファスト軸が存在するCaCO3結晶52、入射光軸方向に垂直な面内上の垂直軸方向にスロー軸が存在するLiTaO3結晶53、および第1の偏光子と同じ偏光方向の直線偏光のみを透過する第2の偏光子54で光フィルタが構成されている。ここで、複屈折結晶の光軸に垂直な面内において、屈折率が最も低い軸方向をファスト軸といい、このファスト軸に垂直な軸をスロー軸という。
【0005】
これによって、入射レーザ光は第1の偏光子51から入射され、第1の偏光子51を通過したレーザ光の偏光は、光軸方向に垂直な面内において水平軸方向から45度傾いた成分のみとなる。したがって、CaCO3結晶52、LiTaO3結晶53の結晶軸に対して45度傾いた偏光が各結晶へ順に入射される。CaCO3結晶52、LiTaO3結晶53を通過したレーザ光は各結晶で各々異なる位相ずれが与えられ、第2の偏光子54では第1の偏光子51で透過した偏光と同じ偏光成分のみが透過する。このとき、各結晶52,53で与えられた位相ずれが波長依存性を持つため、第2の偏光子54を通過したレーザ光の強度も波長依存性を持つ。しかし、このCaCO3結晶52、LiTaO3結晶53は、互いに温度変化に対する位相ずれ量δの変化方向が逆で、その量も相殺されるように各々の結晶厚みl1,l2が調整されているので、第2の偏光子54を通過したレーザ光の波長が温度変化によって変化しにくいという特徴を持つ。
【0006】
このLiTaO3結晶53は安価で大量に量産が可能な複屈折結晶材料であり、発明者らは、先に自らが出願した国際公開第01/57487A1号パンフレットにおいて、LiTaO3結晶53と同様に、安価で大量に量産が可能な複屈折結晶材料であるLiNbO3結晶を用いて、半導体レーザの発振波長をモニタする方法を提案している。係る出願の明細書中には、LiNbO3結晶の有する光学異方性により軸方位によって感じる屈折率が異なり、通過するレーザ光の波長に応じて偏光状態が変化する性質を利用して、LiNbO3結晶を用いて波長フィルタを構成し、該複屈折結晶であるLiNbO3結晶を通過した光の偏光状態を検出することによって、半導体レーザの発振波長をモニタできる点が記載されている。また、結晶温度の増加に伴って屈折率が増加するYVO4結晶と屈折率が減少するLiNbO3結晶の2つの結晶を組み合わせて用いることによって、複屈折結晶の温度変化に対する屈折率の変化を相殺できる点が記載されている。
【0007】
しかし、温度変化に対する屈折率の変化を相殺するように波長フィルタを構成しても、波長フィルタを構成する複屈折結晶の材料の種類によっては波長フィルタの温度変化に対して位相ずれが残存し、波長をモニタするにあたって無視し得ない影響を及ぼすことが、最近の発明者らの実験によって明らかになった。
【0008】
すなわち、一定に安定化させるための制御目標の波長(基準波長)で安定に発振するレーザ光を波長フィルタに入射させても、波長フィルタ通過後の波長が温度変化によって変動してしまうことが確認された。この実験において、発明者らは波長フィルタを構成する複屈折結晶の1つにLiNbO3結晶を用いたが、このLiNbO3結晶におけるレーザ光の伝播方向の厚みがレーザ光の入射面の大きさに比して極めて薄いにもかかわらず、それがもつ焦電効果に起因して位相ずれ量δの変化が残り、そのため、温度変化や外部応力によって波長フィルタによる波長弁別特性が変化してしまい、この変化が半導体レーザの発振波長を高精度にモニタする上で無視し得なくなることが判明した。また、この場合、焦電効果の発生に伴って圧電効果が生じ、位相ずれ量δの変化をさらに増長させることも明らかになった。
【0009】
一方、特開昭62−73207号公報には、光導波路デバイスにLiNbO3結晶を用いた例が記載されている。この光導波路において温度を変化させると、焦電効果によりLiNbO3から成る基板が分極の状態を変化させるので表面に電荷が蓄積される。その蓄積された電荷に対応して電極の底面に反対の電荷が供給される。このとき光導波路デバイスは、電極間に電界を加えることにより導波路の屈折率を変化させて変調動作を行うが、温度変化によって導波路内に電荷が生じると、導波路長に渡って特性が大きく変化してしまう。そこで、当該公報においては、導波路長に渡って基板表面にITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜をコーティングして、電極と電極間の表面内における電荷の分布を一様にすることによって、電極間から電極に向かう電界の発生をなくし、温度変化による変調特性の変化を抑制できることを記載している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、LiNbO3基板の表面に蓄積された電荷は、上述のように局在せずに一様に蓄積されるため、電気光学効果により屈折率変動を起こしてしまう。また、ITO膜は表面に電荷を誘起するものの、このような物質は一般に比較的高価であり、コーティング等の取り扱いが比較的困難であった。
【0011】
なお、この他の複屈折結晶の材料として、米国VLOC社カタログ「LASER OPTICS,COATINGS,CRYSTALS AND CAVIIES」(VLOC社発行)9〜13ページに記載されているようなSiO2結晶が一般に用いられているが、この材料は天然にしか存在せず、しかも高価であるため、大量生産するには難しいという問題点があった。
【0012】
従来の波長フィルタは以上のように構成され、温度変化に伴う屈折率の変化を相殺するように2枚の複屈折結晶を用いるものの、複屈折結晶に焦電性材料を用いているため焦電効果やそれに伴う圧電効果が起こり、波長弁別特性の精度向上に無視しえない影響を与えてしまうという問題点があった。
【0013】
また、焦電性材料を用いた従来の光導波路デバイスにおいては、電極の設置された表面にITO膜をコーティングすることによって電荷が局在しなくなるものの、該表面に一様に電荷が蓄積されることになり、それによってやはり屈折率の変化が生じてしまうという問題点があった。さらに、表面に電荷を誘起するためにITO膜を用いているが、一般にこのような材料は高価であり、コーティング等の取り扱いが比較的困難であるという問題点があった。
【0014】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、安価で量産の容易なLiNbO3結晶やLiTaO3結晶等の複屈折結晶を用い、これらの材料に固有な焦電効果および圧電効果を抑制して、温度や外部応力等の環境変化に対して安定した偏光特性や波長弁別特性を得ることが可能な波長板および波長フィルタを得ることを目的とする。また、これらの波長板または波長フィルタを用いた波長モニタ装置を得ることも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる波長板は、LiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とからな波長板であって、前記第2の面の全面に導電性物質が付着されたことを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる波長板は、LiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とからな波長板であって、前記c軸が前記第2の面上で交わる2つの点間を導通させるように、前記第2の面上の領域に導電性物質が付着されたことを特徴とする
【0017】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記一対の第1の面間の距離は、前記第1の面の長さの1/10以下であることを特徴とする。
【0018】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記導電性物質は、導電性接着剤または金属導体のいずれかから成ることを特徴とする。
【0019】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記第2の面の少なくとも一端が金属部材に固着されていることを特徴とする。
【0020】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、一方の前記第1の面に対向して、他の複屈折結晶の板をさらに配置したことを特徴とする。
【0021】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記他の複屈折結晶の板は、YVO4結晶から成ることを特徴とする。
【0022】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記第1の面は、四角形状を有することを特徴とする。
【0023】
つぎの発明にかかる波長板は、上記の発明において、前記第1の面上に、ARコート( Anti Reflection Coating )が施されていることを特徴とする。
【0024】
この発明にかかる波長フィルタは、第1の方向に偏光したレーザ光を出力する半導体レーザと、前記半導体レーザから出射されたレーザ光の偏光状態を変化させる波長板と、前記波長板を通過したレーザ光の前記第1の方向と垂直な方向に偏光した成分のみを透過させる偏光子と、を備える波長フィルタにおいて、前記波長板は、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とを有するLiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、前記第2の面の 面に導電性物質が付着されたことを特徴とする。
【0025】
また、この発明にかかる波長フィルタは、1の方向に偏光したレーザ光を出力する半導体レーザと、前記半導体レーザから出射されたレーザ光の偏光状態を変化させる波長板と、前記波長板を通過したレーザ光の前記第1の方向と垂直な方向に偏光した成分のみを透過させる偏光子と、を備える波長フィルタにおいて、前記波長板は、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とを有するLiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、前記c軸が前記第2の面上で交わる2つの点間を導通させるように、前記第2の面上の領域に導電性物質が付着されたことを特徴とする
【0026】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記波長板の前記一対の第1の面間の距離は、前記第1の面の長さの1/10以下であることを特徴とする。
【0027】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記導電性物質は、導電性接着剤または金属導体のいずれかから成ることを特徴とする。
【0028】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記波長板の前記第2の面の少なくとも一端が金属部材に固着されていることを特徴とする。
【0029】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記波長板の前記レーザ光の入射方向の前方または後方に、他の複屈折結晶の板をさらに配置したことを特徴とする。
【0030】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記他の複屈折結晶の板は、YVO4結晶から成ることを特徴とする。
【0031】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記波長板の前記第1の面は、四角形状を有することを特徴とする。
【0032】
つぎの発明にかかる波長フィルタは、上記の発明において、前記波長板の前記第1の面上に、ARコート( Anti Reflection Coating )が施されていることを特徴とする。
【0033】
この発明にかかる波長モニタ装置は、上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0034】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0035】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第1の受光器と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第2の受光器と、前記波長板と前記第1の受光器との間の光路上に配置され、前記波長板と第2の受光器との間の光路から外れて配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0036】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、前記受光器の出力信号に基づいて、前記半導体レーザまたは該半導体レーザを搭載するマウントの温度または該半導体レーザへの注入電流を調整する制御器と、を備えたことを特徴とする。
【0037】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0038】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0039】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第1の受光器と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第2の受光器と、前記波長板と前記第1の受光器との間の光路上に配置され、前記波長板と第2の受光器との間の光路から外れて配置された偏光子と、を備えたことを特徴とする。
【0040】
つぎの発明にかかる波長モニタ装置は、半導体レーザと、前記半導体レーザの出力光が通過する上記に記載の波長板と、前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、 前記受光器の出力信号に基づいて、前記半導体レーザまたは該半導体レーザを搭載するマウントの温度または該半導体レーザへの注入電流を調整する制御器と、を備えたことを特徴とする。
【0041】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明にかかる波長板、波長フィルタおよび波長モニタ装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0042】
実施の形態1.
この実施の形態1では、波長フィルタを構成する光学部品として、互いに垂直な方向に振動するレーザ光の直線偏光が通過したときに、これらの間に位相ずれを生じさせるような複屈折結晶を素材とした波長板を用いることを特徴とする。この波長板は、光学異方性を有し、軸方位によって感じる屈折率が異なる。1軸性の複屈折結晶の場合、ある特定の軸方向の屈折率が他の2軸と異なり、一般にこの特定の軸方向は光学軸(以下、c軸という)と呼ばれる。この複屈折結晶には、入射するレーザ光の進行方向に垂直な面内に、互いに直交方向に向いたファスト軸とスロー軸が存在する。ファスト軸方向の偏光は感じる屈折率が小さく、位相速度が速い。一方、スロー軸方向の偏光は屈折率が大きく、位相速度が遅い。したがって、この直交する両偏光成分を有するレーザ光が入射すると、その出力光はその両軸に沿って位相ずれを起こし、偏光方向が回るように偏光状態が変化する。位相ずれ量δは、レーザ光の波長をλ、1軸性複屈折結晶のファスト軸方向およびスロー軸方向の偏光が感じる屈折率をそれぞれne,no、レーザ光伝播方向の長さをLとすると、δ=2π(ne−no)L/λで与えられ、波長λに応じた関数となる。なお、δ=1/4π,1/2πとなるものを、特に、それぞれ四分の一波長板、二分の一波長板と呼ぶ。この波長板は任意に偏光を調整することができるので、偏光制御素子として広く使用されている。このとき、波長板として安価であって大量生産が可能なLiNbO3結晶(以下、LN結晶という)を用いるが、この結晶が焦電性を有するため温度変化によって生じる焦電効果の影響を低減するために、波長板の周囲に導電性物質を付着させる必要がある。
【0043】
また、この実施の形態1では、レーザ光の入射方向に対してこの波長板の後段に偏光子を配置することによって、波長に依存して通過光の強度が変化する波長フィルタを構成することを特徴とする。
【0044】
以下、図面を参照しながら本発明のこの実施の形態1の具体的態様について説明する。
【0045】
第2図は、この発明の実施の形態1による波長フィルタを示す構成図であり、第3図は、第2図における波長フィルタへ入射する前後のレーザ光の偏光状態を示す図である。以下の説明は、第2図に示したとおりのxyz軸の直交座標系に基づいて行う。すなわち、レーザ光の進行方向(光軸方向)を空間座標においてz軸の方向と定め、空間における上方向をy軸の方向と定め、z軸およびy軸に直交する方向(第2図において、紙面から手前側に向かう方向)をx軸と定めるものとする。
【0046】
波長フィルタは、波長板100と偏光子12によって構成される。波長板100は、1軸の光学異方性を有する複屈折結晶を素材としたLN結晶11の側面に、導電性接着剤15が塗布されることによって構成される。また、波長板100のz軸と垂直な面を成すレーザ光の入射端面および出力端面にはARコート(Anti Reflection Coating)が施され、これらの入射および出力端面におけるレーザ光の反射および多重反射を防止している。
【0047】
LN結晶11は、レーザ光の入射方向(z軸方向)の板の厚みがレーザ光の入射面の長さ(xy面内の寸法)の1/10以下となるように加工されている。例えば、LN結晶11として、x軸方向の長さが約2.5mm、y軸方向の長さが約2.4mm、z軸方向の厚み(板厚)が約0.15mmの大きさに、長方形に切り出された結晶の板が用いられる。LN結晶11のc軸13とc軸に直交する軸(以下、a軸という)14とからなる面が、xy平面と平行になるように、すなわちレーザ光の入射端面と出力端面となるように、LN結晶11が配置される。また、入射するレーザ光の偏光方向をx軸方向とした場合に、c軸13とa軸14は、レーザ光の偏光方向に対してそれぞれ45°傾くように配置される。このLN結晶11内において、入射するレーザ光のc軸方向の成分は、位相速度が遅くて屈折率が高いスロー軸の方向であり、また、a軸方向の成分は位相速度が速くて屈折率が低いファスト軸の方向である。ここで、LN結晶11のc軸方向の屈折率をne、a軸方向の屈折率をnoとすると、各屈折率は、概ねne=2.2114,no=2.1383となる。
【0048】
導電性接着剤15は、例えば素材として、銀(Ag)ペーストが7割程度含有された銀白色のエコボンド(ナショナル スターチ アンド ケミカル インベストメント ホールディング コーポレーションの商標)であるSO半導体レーザER56C(メーカー名:EMERSON)が用いられ、LN結晶11の表面のうち、z軸方向に平行な側面全てに結晶表面が露出しない程度の膜厚で、図のハッチ部分のように塗布されている。なお、この導電性接着剤15は、LN結晶11の側面に塗布することによって正負に分極した電荷の導通をとるものであればよく、これ以外の他の導電性接着剤を用いても良い。
【0049】
このようにして構成される波長板100のz軸方向に平行な側面における少なくとも一端が、図示しない金属性の保持部材によって保持固定されている。発明者らは、その一例として第2図中における波長板100の右端を保持するようにしたが、波長板100の四辺のどの端面を保持しても良い。なお、この保持部材には、LN結晶11と線膨張係数が近似した材料を用いることが望ましい。
【0050】
偏光子12はy軸方向の偏光成分のみを透過し、それに直交したx軸方向の偏光成分を吸収または反射するものである。
【0051】
このように波長板100および偏光子12によって構成された波長フィルタに、第2図のz軸方向に向かってレーザ光のビームが入射される。第3図は、波長フィルタに入射される前後のレーザ光の偏光状態の変化を示している。すなわち、第3図(A)は、波長板100へ入射するレーザ光の偏光状態を示し、(B)は波長板100を通過したレーザ光の偏光状態の一例を示し、そして(C)は偏光子12を通過した後の偏光状態を示している。
【0052】
つぎに、このように構成された波長フィルタの動作について説明する。
【0053】
第2図の矢印(入射ビーム)の方向に沿って第3図(A)の偏光状態をもったレーザ光が波長板100に入射する。波長板100に入力したレーザ光の位相速度は、c軸方向よりもa軸方向の偏光成分の方が速いため、レーザ光の偏光状態は、波長板100を通過することにより変化する。偏光状態の変化はc軸方向とa軸方向との間の位相ずれに起因し、その量δは、レーザ光の波長をλ、c軸方向の屈折率とa軸方向の屈折率との差(以下、屈折率差という)を△n、波長板100のレーザ光伝播方向長さをLとすると、δ=2π△nL/λで表される。この位相ずれ量δを使用して偏光子12を通過したレーザ光の強度Ipを求めると、偏光子12がy軸方向の偏光成分のみを透過させる特性を有し、波長板100のc軸方向がx軸方向に対して45°傾いている場合、Ipはsin(δ/2)の2乗となる。もし偏光子12にx軸方向の偏光成分のみを透過させる特性をもった偏光子を使用した場合には、Ipはcos(δ/2)の2乗となる。したがって、位相ずれ量δは波長λに依存し、偏光子12を通過した光の強度Ipはδによって定まるため、偏光子12を透過した光の強度Ipを計測することにより、波長依存性に基く特性、すなわち波長弁別特性を得ることができる。
【0054】
ところが、偏光子12の透過強度は、環境温度、外部応力にも依存する。LN結晶11の場合、焦電効果および圧電効果により屈折率差△nおよびレーザ光伝播方向長さLが変化してしまうので、波長弁別特性に影響を与える。ここで、焦電効果とは、結晶温度が変化することによって結晶内の自発分極が変化し、結晶表面に電荷が蓄積される現象である。この焦電効果によって表面に電荷が蓄積されると、電気光学効果によってその結晶の屈折率、つまり△nが変化してしまう。また、圧電効果とは、外部応力により結晶に歪みが起きるとそこで電界が生じる現象である。この圧電効果によって結晶内に電界が生じると上述の焦電効果と同様に電気光学効果により結晶の屈折率差△nが変化してしまう。この際、焦電効果によって屈折率が変動するのに伴って、この圧電効果がさらに増長される。
【0055】
通常、上述したように波長板100の端面は保持部材によって固定されるため、波長板100におけるLN結晶11と保持部材との線膨張係数の差により、温度変化に応じてLN結晶11の保持部材との固定部分周辺に歪みが生じ、焦電効果と圧電効果を誘起してしまう。どちらの効果とも、結晶に電界が生じることにより電荷を蓄積することが、結晶の屈折率差△nを変化させる要因となる。特に、電気光学効果はc軸方向に大きく、c軸方向をはさむ両側面間において大きな屈折率変動を生じさせる。
【0056】
しかし、この実施の形態1では、LN結晶11の側面に導電性接着剤15を塗布しているために側面は導通しており、LN結晶11の表面に電荷が蓄積することはない。したがって、上述の波長板100には、焦電効果や圧電効果による屈折率△nやレーザ光伝播方向長さLへの影響が出ず、環境変化に影響されない安定度の高い波長弁別特性を得ることができるという効果を有する。
【0057】
また、LN結晶11の側面にc軸13およびa軸14が交差する面を有するようにLN結晶11を加工しているため、焦電効果および圧電効果により生じる分極した電荷が側面に集中して蓄積し、LN結晶11のレーザ光入射端面や出力端面には僅かな電荷しか現われず、また、LN結晶11の板厚がレーザ光入射面の長さに比べて1/10程度と無視し得る大きさであるため、レーザ光入射端面への塗布を避けてLN結晶11の側面のみに導電性接着剤を塗布することによって、焦電効果や圧電効果による影響を充分に抑圧することが可能となる。
【0058】
なお、この実施の形態1では導電性接着剤15をLN結晶11の側面全周にわたって塗布して波長板100を構成したが、第4図(a)に示すようなLN結晶11の側面に、c軸方向をはさむ角を導通させるように導電性接着剤15を塗布してもよい。すなわち、第4図(b)は第4図(a)のz軸方向から見た図であるが、c軸13とLN結晶11の側面(第2図のハッチング部分)とが交差する2つの交点A,B間を連続して繋いでいる側面L1,L2に導電性接着剤15を付着させている。さらに、交点A,Bの周辺に分極した電荷が集まるため、側面L2に対向する側面L3における、側面L1側の一部分であるh部と、側面L1に対向する側面L4における、側面L2側の一部分であるg部についても、導電性接着剤15を塗布するとよい。この場合、電気光学効果が大きいc軸方向の電荷蓄積を特に抑制することができるため、導電性接着剤15を塗布しない場合に比べて屈折率変動の抑制に対して格段の効果を生じる。なお、電気光学効果の影響が特にa軸方向に現れる複屈折結晶の場合は、a軸方向をはさむ角を同様の方法で導通させるように導電性接着剤15を塗布すればよい。
【0059】
また、この実施の形態1では、LN結晶11の側面を導通させる手段として導電性接着剤15を塗布したが、他の方法として、LN結晶11の側面にNi−Auの蒸着によるメタライズコーティングを施すことにより、側面を導通させてもよい。この他、LN結晶11を接地させる他の手段を用いても、同様の効果が得られる。
【0060】
さらに、この実施の形態1では、波長フィルタを構成する波長板100にLN結晶11を用いたが、おなじ焦電特性を示すLiTaO3結晶を用いても良い。この場合でもz軸方向に平行な側面を導通させることにより同様の効果が得られる。さらにまた、LN結晶11の形状については四角形状の板状のものを示したが、所望の波長フィルタ特性を満足すればこの形状に限られることはなく、例えば五角形状や丸形状の板状のものであっても良い。
【0061】
実施の形態2.
第5図は、この発明の実施の形態2による波長フィルタを示す構成図である。この波長フィルタは、上述した実施の形態1の第2図において、複屈折結晶を素材とする第2の波長板であるYVO4結晶16が、レーザ光の光源である図示しない半導体レーザとLN結晶11との間に配置される構成を有している。なお、その他の構成要素は第2図で同一符号を付して示したものと同一または同等であるので、その説明を省略している。
【0062】
YVO4結晶16は1軸の光学異方性を示し、LN結晶11と同じように互いに直交するc軸17とa軸18を有する。このYVO4結晶16のc軸17とa軸18とからなる面が、xy平面と平行になるように、すなわちレーザ光の入射端面と出力端面となるように、YVO4結晶16が配置される。また、入射するレーザ光の偏光方向をx軸方向とした場合に、c軸17が入射するレーザ光の偏光方向(x軸方向)に対してxy平面上で45°傾くように配置される。したがって、YVO4結晶16のa軸18もxy平面上で入射するレーザ光の偏光方向に対して45°傾いている。このYVO4結晶16において、入射するレーザ光のc軸17方向の成分は位相速度が遅く、屈折率が高いスロー軸方向であり、a軸18方向の成分は位相速度が速く屈折率が低いファスト軸方向である。この実施の形態2で使用されるYVO4結晶16として、例えばx軸方向の長さが約2.5mm、y軸方向の長さが約2.4mm、z軸方向の厚み(板厚)が約0.9mmの大きさに、長方形に切り出された結晶の板が用いられる。
【0063】
第5図に示されるように、この実施の形態2の波長フィルタは、YVO4結晶16と波長板100と偏光子12によって構成されており、YVO4結晶16と偏光子12との間に波長板100が挟まれて配置されている。この実施の形態2では、温度変化に応じた屈折率差の変化による位相ずれ量δの変化が逆の特性を有するYVO4結晶16とLN結晶11を用いることによって、位相ずれ量δの変化を相殺し、温度変化に応じた基準波長の変化を低減するように構成している。
【0064】
なお、この実施の形態2において、実施の形態1と同様に、YVO4結晶16、偏光子12および波長板100は、図示されていないが、いずれも一端が金属性の保持部材によって保持される構成となっている。
【0065】
つぎに、このように構成された波長フィルタの動作について説明する。
【0066】
第5図の矢印の方向に沿って偏光状態(第3図(A)の状態)を持ったレーザ光は、まずYVO4結晶16に入射する。YVO4結晶16に入射したレーザ光の位相速度は、c軸方向よりもa軸方向の偏光成分の方が速いため、レーザ光の偏光状態はYVO4結晶16を通過することにより変化する。つぎに、YVO4結晶16を通過したレーザ光は波長板100を通過し、実施の形態1に示した波長板100と同じ原理により偏光状態がさらに変化する。YVO4結晶16および波長板100を通過したレーザ光のc軸方向とa軸方向との間での位相ずれ量δは、LAをYVO4結晶16の板厚(すなわちレーザ伝播方向の長さ)、LBをLN結晶11の板厚(すなわちレーザ伝播方向の長さ)、△nAをYVO4結晶16のc軸とa軸との屈折率差、そして△nBをLN結晶11のc軸とa軸との屈折率差とすると、δ=2π(△nA・LA+△nB・LB)/λで表される。このとき、温度に応じた波長の変動は、αAをYVO4結晶16のレーザ伝播方向の線膨張係数、αBをLN結晶11のレーザ伝播方向の線膨張係数とすると、式(1)に示されるようになる。
【0067】
【数1】
Figure 0004163116
【0068】
ここで、LA,LBが以下に示す式(2)を満たすように、YVO4結晶16およびLN結晶11を加工すれば、式(1)の右辺はゼロとなり、理論上は温度変化による波長の変化が相殺される。
【0069】
【数2】
Figure 0004163116
【0070】
この一例として、YVO4結晶16とLN結晶11のレーザ光伝播方向長さ比をLA:LB=約6:1とすると、温度変化によるそれぞれの△nおよびLの変化を互いに相殺するような構成となり、理論上は全体として位相ずれ量δの変化がゼロとなる。より具体的には、YVO4結晶16およびLN結晶11の板厚が、それぞれLA=0.9725mm、LB=0.1494mmとなるようにした場合に、それらの材料特性を△nA=0.2039,△nB=−0.0731,d△nA/dT=−5.5[×10-6/K],d△nB/dT=31.1[×10-6/K],αA=4.5[×10-6/K],αB=15.7[×10-6/K]とすることによって、式(2)が成立する。この場合の板厚LAおよびLBの大きさは、これらの結晶を用いて波長フィルタを構成するのに取り扱い易いサイズである。ただし、LN結晶11には上述の焦電効果および圧電効果が加味されるので、この影響を低減するために、実施の形態1で示したように、LN結晶11のz軸方向に平行な側面に導電性接着剤15を塗布して波長板100を構成する必要がある。これにより、フィルタ温度が変化しても安定したフィルタ特性を得られることが明らかになった。
【0071】
なお、YVO4結晶16には自発分極が生じず焦電効果はない。実際、発明者らの実験によれば、10℃〜60℃程度の温度範囲内でYVO4結晶16の側面に導電性接着剤15を塗布しても、温度変化に応じた焦電効果の影響がほとんど見られない。したがって、LN結晶11との組合わせで波長フィルタを構成する場合には、必ずしもYVO4結晶16のz軸方向に平行な側面に導電性接着剤を塗布しなくても良い。また、偏光子12についても同様に、必ずしも導電性接着剤を塗布しなくても良い。
【0072】
第6図は、第5図のようにLN結晶11のz軸方向に平行な側面に導電性接着剤15を塗布し(塗布後に)、YVO4結晶16を並置して波長フィルタを構成した場合(a)と、同図におけるLN結晶11の側面に導電性接着剤15を塗布せずに(塗布前に)YVO4結晶16を並置して波長フィルタを構成した場合(b)との、温度変化による波長弁別特性の変化の一実験結果を示す図である。
【0073】
この実験結果によれば、波長帯域1520nm〜1620nm内の特定の波長で安定してレーザ光を出射する半導体レーザを用いて、この波長フィルタの温度を15℃〜50℃まで変化させたときに、導電性接着剤15の塗布前(a)の波長変動量が最大で160pm程度となるのに対し、導電性接着剤15の塗布後(b)の波長変動量が最大で60pm程度となって、その比率差が倍以上になる。
【0074】
また、導電性接着剤15がない場合(a)は、波長フィルタの温度変化にともなって波長変動(第6図の矢印Rで示される変動幅)が大きくなり、電荷蓄積に起因すると思われる20〜40pmの大きさで検出波長の飛び(第6図の矢印Kで示される)が見られ、しかも波長がヒステリシスに変動する。一方、LN結晶11に導電性接着剤15を塗布した場合(b)には、上述のように波長変動量が小さくなり、また、上述した導電性接着剤15の塗布前のような検出波長の飛びやヒステリシス変動は見られない。したがってLN結晶11の側面に導電性接着剤15を塗布して導通させることにより、より安定度の高い高精度な波長弁別特性を得ることが可能となる。
【0075】
これによって、波長フィルタを構成する光学部品としてLN結晶11を用いても、温度変化によってモニタする波長の変動が低減され、波長変化に応じた波長フィルタからの出力光の強度変化を、温度依存性が少なくより高い精度で検出するための波長弁別特性を有した波長フィルタを得ることができるという効果を有する。
【0076】
なお、この実施の形態2では、導電性接着剤15をLN結晶11のz軸方向に平行な側面の全周にわたって塗布したが、z軸方向に平行な側面に部分的に塗布されていても良い。例えば、第4図に示すようにc軸方向をはさむ角を導通させるように、c軸13と交わる2つの交点の間を連続して繋ぐ面に(あるいはc軸13と交差する2つの面を連続して繋ぐ側面に)、導電性接着剤15を塗布してもよい。この場合、電気光学効果が大きいc軸方向の電荷蓄積は抑制されるため、導電性接着剤15を塗布しない場合に比べて屈折率変動の抑制に対して格段の効果を生じる。
【0077】
また、この実施の形態2では、LN結晶11の側面を導通させる手段として導電性接着剤15を塗布したが、他にメタライズコーティング等を施して側面を導通させる、または側面を接地させる等の手段を用いても同様の効果が得られる。
【0078】
さらに、この実施の形態2では、波長フィルタを構成する波長板100としてLN結晶11を用いたが、おなじ焦電特性を示すLiTaO3結晶を用いても良い。この場合でもz軸方向に平行な側面を導通させることにより同様の効果がえられる。なお、この実施の形態2で使用されるLN結晶11やYVO4結晶16は、アイソレータ等の光通信用部品として広く知られているものであって、材料の入手がしやすく、また量産性にも優れている。
【0079】
実施の形態3.
第7図は、この発明の実施の形態3による波長モニタ装置の構成を示す概略図である。この波長モニタ装置は、前方端面および後方端面からレーザ光を出射する半導体レーザ20、半導体レーザ20の後方端面から出射されたレーザ光を集光するレンズ21、受光した光の強度に応じた電気信号を発生する第1の受光器22、受光した光の強度に応じた電気信号を発生する第2の受光器23、検出温度に応じて信号を出力する温度センサ24、第1および第2の受光器22,23の出力に基づいて半導体レーザ20への注入電流を調整する制御器25、温度センサ24の出力信号に基づいて半導体レーザ20の温度を調整する温度制御器26、半導体レーザ20を載置するとともに半導体レーザ20の近傍に温度センサ24を載置するマウント27、レーザ光の波長に依存して通過光の強度が変化する波長フィルタ28を有する。また、波長フィルタ28はYVO4結晶16、波長板100および偏光子12によって、実施の形態2と同様の波長フィルタを構成する。波長フィルタ28の中で偏光子12は、YVO4結晶16と波長板100の半分程度の大きさを成して波長板100の下側半分の部分と対向する位置に配置されている。また、波長板100を通過した光の一部が直接第2の受光器23に入射するように、波長板100と第2の受光器23との間の光路からずれたところに、偏光子12が配置される。さらに、偏光子12はその光路が第1の受光器22と波長フィルタ28との間に挟まれるようにして配置される。
【0080】
つぎに、このように構成された波長モニタ装置の動作について説明する。
【0081】
半導体レーザ20の発振動作によって出射されたレーザ光は、レンズ21によって集光されて平行光となる。レンズ21を通過したレーザ光はYVO4結晶16に入射し、入射レーザ光の偏光状態が変化する。YVO4結晶16を通過したレーザ光は波長板100に入射し、そこで更に入射レーザ光の偏光状態が変化する。波長板100を通過したレーザ光の光束の一部(光束A)は、偏光子12を通過して第1の受光器22に入射し、第1の受光器22からその入射光の強度に応じた電気信号S1が出力される。また、波長板100を通過したレーザ光の光束の他の部分(光束B)は、偏光子12に入射せずに(通過せずに)第2の受光器23に入射し、第2の受光器23でその入射光の強度に応じた電気信号S2が出力される。ここで、この光束Aの偏光状態は、第5図に示したYVO4結晶16および波長板100を通過するレーザ光と同様に変化し、偏光子12を通過したレーザ光の強度がこの偏光状態に応じて変化する。また、上記光束Bの偏光状態は、第5図に示したYVO4結晶16および波長板100を通過するレーザ光と同様に変化し、YVO4結晶16へ入射するレーザ光の偏光状態から位相がδずれて偏光した出力光となる。すなわち、偏光子12を通過した光束Aの光強度は、波長に依存した大きさとなり、また、波長板100を通過した光束Bの光強度は、入射レーザ光の波長に依存しないものとなる。このため、偏光子12を通過した光の光量(強度)を計測する第1の受光器22の出力電気信号S1に基いて、半導体レーザ20の波長の変化をモニタする波長モニタ装置を得ることができる。また、第2の受光器23の出力電気信号S2に基いて、半導体レーザ20の後方から出力されるレーザ光の強度を計測することができる。
【0082】
つぎに、半導体レーザ20の波長を安定化させるための制御動作について説明する。まず、第1および第2の受光器22,23の出力信号S1,S2が制御器25に入力されると、制御器25では、第2の受光器23の出力電気信号S2によって第1の受光器22の出力電気信号S1を除算し、その信号強度比S1/S2を計測する。また、制御器25は、この計測された信号強度比S1/S2と予め設定された信号強度比との比較に基いて、半導体レーザ20から出射される光信号が基準波長に対し短波長側にずれているか、それとも長波長側にずれているかを判定する。この際、信号強度比S1/S2を求めることによって、半導体レーザ20の出力光の変動による影響が除去される。したがって、制御器25では、上記判定の結果、基準波長に対し短波長側にずれている場合には、半導体レーザへの注入電流(バイアス電流)を増加させて、半導体レーザの発振波長を長くするように制御を行う。一方、上記判定の結果、基準波長に対し長波長側にずれている場合には、半導体レーザ20への注入電流を減少させて半導体レーザ20の発振波長を短くするように制御を行う。また、温度制御器26は、温度センサ24からの検出温度に応じた出力信号によってマウント27に搭載された半導体レーザ20の温度を検出し、この温度センサ24の出力信号に基いて半導体レーザ20の温度が所望の温度となるように、ペルチェ素子によって半導体レーザ20の搭載されたマウントを加熱または冷却して、半導体レーザ20の温度制御を行う。
【0083】
なお、ここでは、半導体レーザ20への注入電流を増減させることによって、半導体レーザ20の温度制御を行うことについて述べたが、この実施の形態3における他の態様として、第1および第2の受光器22,23の出力信号S1,S2に基いて、半導体レーザの温度を調整することによって、半導体レーザの発振波長を調整しても良い。この場合の制御器25は、第1および第2の受光器22,23の出力信号S1,S2の信号強度比S1/S2に基いて、半導体レーザ20の発振波長を安定化させるように、温度制御器26に制御信号を与えて半導体レーザ20の温度を調整する(温度の精調整を行う)。一般に、半導体レーザは温度によって波長が変化し、温度が高くなると発振波長が長くなるため、信号強度比S1/S2に基づいた制御器25における判定によって、基準波長に対し短波長側にずれていると判定した場合には、温度を高くするように半導体レーザ20の温度調整を行い、一方、基準波長に対し長波長側にずれていると判定した場合には、温度を低くするように半導体レーザ20の温度調整を行う。
【0084】
また、温度制御器26は、温度センサ24の出力信号に基いて制御器25よりも大きな制御時定数を持たせることによって、半導体レーザ20の温度を所望の温度に調整する(粗く温度調整を行う)。
【0085】
さらに、制御器25の他の態様として、第1および第2の受光器22,23の出力信号S1,S2の信号強度比S1/S2に基づいて、半導体レーザ20の発振波長を安定化させるように、温度制御器26に制御目標信号(目標温度)を与えて半導体レーザ20の温度を調整する構成であっても良い。この場合、半導体レーザは温度によって波長が変化し、温度が高くなると発振波長が長くなるため、信号強度比S1/S2に基づいた制御器25における判定によって、基準波長に対し短波長側にずれていると判定した場合には、目標温度を高くするように温度制御器26の目標温度を設定する。一方、基準波長に対し長波長側にずれていると判定した場合には、温度を低くするように温度制御器26の目標温度を設定する。温度制御器26は、温度センサ24の出力信号に基いて、半導体レーザ20の温度(温度センサ24の出力信号)が目標温度に一致するように温度調整を行う(制御器25は温度制御器26よりも大きな制御時定数を持たせる)。
【0086】
また、この波長モニタ装置は、半導体レーザ20の前方から出射された光を図示しない光ファイバに結合させ、該光ファイバを介して半導体レーザ20からの出力信号を送信するような光半導体モジュールを構成しても良い。
【0087】
勿論、半導体レーザ20の前方から出射された光を図示しない光ファイバに結合させ、該光ファイバを介して半導体レーザ20からの出力信号をこの波長モニタ装置の波長フィルタ28に入射させ、第1および第2の受光器22,23を介して波長をモニタするような構成としても良い。
【0088】
この実施の形態3によれば、波長フィルタの温度変化に対しても安定して、高い波長弁別特性を有して波長をモニタすることができ、また、波長モニタ装置の環境温度の変化に対しても精度良く波長を安定化させることができるという効果を有する。
【0089】
以上説明したように、この発明によれば、LN結晶の側面に導電性物質を付着して側面の導通を取ることにより、LN結晶の側面に電荷が溜まらず、温度変化によって生じる焦電効果等の環境変化による影響を低減でき、より安定度の高い波長弁別特性が得られる。
【0090】
【産業上の利用可能性】
この発明は、光ファイバを利用した波長分割多重通信、高密度波長分割多重通信に用いられる光源としての半導体レーザの波長モニタ装置および該波長モニタ装置に使用される波長板、波長フィルタとして用いる場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、従来の光フィルタの構成を示す図である。
【図2】 第2図は、この発明の実施の形態1による波長フィルタの構成を示す図である。
【図3】 第3図は、この発明の実施の形態1による波長板を通過した光の偏光状態の変化例を示す図である。
【図4】 第4図は、この発明の実施の形態1による波長板の、導電性接着材の塗布に関わる他の態様を示す図である。
【図5】 第5図は、この発明の実施の形態2による波長フィルタの構成を示す図である。
【図6】 第6図は、この発明の実施の形態2の波長フィルタにおける波長の温度依存特性を示す図である。
【図7】 第7図は、この発明の実施の形態3による波長モニタ装置の構成を示す図である。

Claims (22)

  1. LiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とからな波長板であって、
    前記第2の面の全面に導電性物質が付着されたことを特徴とする波長板。
  2. LiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とからな波長板であって、
    前記c軸が前記第2の面上で交わる2つの点間を導通させるように、前記第2の面上の領域に導電性物質が付着されたことを特徴とする波長板
  3. 前記一対の第1の面間の距離は、前記第1の面の長さの1/10以下であることを特徴とする請求または2に記載の波長板。
  4. 前記導電性物質は、導電性接着剤または金属導体のいずれかから成ることを特徴とする請求または2に記載の波長板。
  5. 前記第2の面の少なくとも一端が金属部材に固着されていることを特徴とする請求または2に記載の波長板。
  6. 一方の前記第1の面に対向して、他の複屈折結晶の板をさらに配置したことを特徴とする請求または2に記載の波長板。
  7. 前記他の複屈折結晶の板は、YVO4結晶から成ることを特徴とする請求項6に記載の波長板。
  8. 前記第1の面は、四角形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の波長板。
  9. 前記第1の面上に、ARコート( Anti Reflection Coating )が施されていることを特徴とする請求または2に記載の波長板。
  10. 第1の方向に偏光したレーザ光を出力する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射されたレーザ光の偏光状態を変化させる波長板と、
    前記波長板を通過したレーザ光の前記第1の方向と垂直な方向に偏光した成分のみを透過させる偏光子と、
    を備える波長フィルタにおいて、
    前記波長板は、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とを有するLiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、前記第2の面の全面に導電性物質が付着されたことを特徴とする波長フィルタ。
  11. 第1の方向に偏光したレーザ光を出力する半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射されたレーザ光の偏光状態を変化させる波長板と、
    前記波長板を通過したレーザ光の前記第1の方向と垂直な方向に偏光した成分のみを透過させる偏光子と、
    を備える波長フィルタにおいて、
    前記波長板は、光学軸であるc軸、および前記c軸に垂直なa軸を含む一対の第1の面と、前記一対の第1の面以外の面を構成する第2の面とを有するLiNbO3結晶またはLiTaO3結晶から成り、前記c軸が前記第2の面上で交わる2つの点間を導通させるように、前記第2の面上の領域に導電性物質が付着されたことを特徴とする波長フィルタ
  12. 前記波長板の前記一対の第1の面間の距離は、前記第1の面の長さの1/10以下であることを特徴とする請求10または11に記載の波長フィルタ。
  13. 前記導電性物質は、導電性接着剤または金属導体のいずれかから成ることを特徴とする請求10または11に記載の波長フィルタ。
  14. 前記波長板の前記第2の面の少なくとも一端が金属部材に固着されていることを特徴とする請求10または11に記載の波長フィルタ。
  15. 前記波長板の前記レーザ光の入射方向の前方または後方に、他の複屈折結晶の板をさらに配置したことを特徴とする請求10または11に記載の波長フィルタ。
  16. 前記他の複屈折結晶の板は、YVO4結晶から成ることを特徴とする請求項15に記載の波長フィルタ。
  17. 前記波長板の前記第1の面は、四角形状を有することを特徴とする請求項10または11に記載の波長フィルタ。
  18. 前記波長板の前記第1の面上に、ARコート( Anti Reflection Coating )が施されていることを特徴とする請求項10または11に記載の波長フィルタ。
  19. 請求項1に記載の波長板と、
    前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、
    前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、
    を備えたことを特徴とする波長モニタ装置。
  20. 半導体レーザと、
    前記半導体レーザの出力光が通過する請求項1〜9のいずれか1つに記載の波長板と、
    前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、
    前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、
    を備えたことを特徴とする波長モニタ装置。
  21. 半導体レーザと、
    前記半導体レーザの出力光が通過する請求項1〜9のいずれか1つに記載の波長板と、
    前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第1の受光器と、
    前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する第2の受光器と、
    前記波長板と前記第1の受光器との間の光路上に配置され、前記波長板と第2の受光器との間の光路から外れて配置された偏光子と、
    を備えたことを特徴とする波長モニタ装置。
  22. 半導体レーザと、
    前記半導体レーザの出力光が通過する請求項1〜9のいずれか1つに記載の波長板と、
    前記波長板の通過光の光路上に配置され、入射光に応じた信号を出力する受光器と、
    前記波長板の光路上における該波長板と受光器との間に配置された偏光子と、
    前記受光器の出力信号に基づいて、前記半導体レーザまたは該半導体レーザを搭載するマウントの温度または該半導体レーザへの注入電流を調整する制御器と、
    を備えたことを特徴とする波長モニタ装置。
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