JP4161033B2 - 運搬車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転部の前方に荷台を配する構成の運搬車に関するものであり、より詳しくは、 前記運転部の下部を構成する後部カバー、該後部カバーに搭載されるロプス、ボンネット、及び該ボンネットに内装されるエンジンの防振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機体フレームの左右側部にそれぞれ走行部を配し、機体フレームの後部に運転部を配し、同運転部の前方に荷台を配してなる運搬車において、前記運転部の下部を後部カバーにて包囲し、該後部カバーにボンネットを前後方向開閉自在に載置し、該ボンネットにエンジンを内装する構成としたものがある。また、同運搬車において、該運転部にオペレータの保護機器としてのロプスを配する構成とするものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記後部カバーにおいては、運転部の下方を包囲するものであり、運搬車の最後部を形成することから、その平面視における形状が、機体の旋回半径に直接影響することになる。即ち、後部カバーの形状により、機体の旋回性能が左右されるのである。
【0004】
また、該後部カバーに載置されるボンネットにおいては、後部カバーが上述の旋回半径を決定することになるため、 後部カバーの平面視における投影面の範囲内に抑えれば、機体の旋回性能に影響を与えることはないが、 後部カバーの投影面積に限りなく近づけることができれば、 ボンネットの内部空間の拡大が図られるメリットが得られる。さらに、該ボンネットに座席を載置固定する構成とする場合は、 ボンネットに内装されるエンジンの振動を削減することや、マフラーからの熱風が届かないようにして、居住性の向上を図る必要がある。
【0005】
また、上記ロプスにおいては、DLV(Deflection Limiting Volume:たわみ限界領域)を確保することが前提であるが、その立設高さにおいては、車庫への格納に支障ないようにすることは勿論のこと、運搬車の構成に着目し、運搬車にとって特に好適な高さ設定とする必要がある。また、該ロプスにおいては、前記ボンネットの開閉の支障にならない構成とする必要もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
【0007】
請求項1においては、クローラ走行装置(2)上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、前記運転部(5)の下部を被覆する後部カバー(12)を設け、該後部カバー(12)は、平面視において後方へ突出した、略「U」字形とし、更に、該後部カバー(12)は、左右対称形とした二分割体の後部カバー(12L・12R)にて構成し、該後部カバー(12)の上部水平面の地上高さは、運転部(5)のステップ(6)上面と同一高さとし、前記後部カバー(12L・12R)より、該運転部(5)の保護機器であるロプス(82)のそれぞれの下部フレーム(85・85)を立ち上げ、該下部フレーム(85・85)の上部において、左右方向に連結する連結体(83)にて連結して、前記後部カバー(12)よりロプス(82)を立設したものである。
【0008】
請求項2においては、請求項1記載の運搬車において、前記略「U」字形とした後部カバー(12)上にボンネット(10)を載置し、該ボンネット(10)の後面(10d)も湾曲面に構成し、該後面(10d)の湾曲面は、前方に中心を置く曲率円とし、該後面を平面視で左右に直線的な垂直な立面で構成した場合と比較して、面積(S1)の分だけ後方へ突出して形成したものである。
【0009】
請求項3においては、請求項2記載の運搬車において、前記ボンネット(10)内には、エンジン(33)とラジエータ(35)とマフラ(49)を配置し、前記マフラ(49)の排気管(110)は、該排気管(110)の排気口(110a)の上下位置を前記ラジエータ(35)よりも低くしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の運搬車の全体左側面図、図2は運転部の平面図、図3はボンネット内の装置構成を示す平面図、図4は機体フレーム、後部カバー等の構成を示す平面図、図5は防振具の平面図である。
【0012】
図6は同じく左側面図、図7はラジエータ、マフラー等の取付け構造を示す左側面図、図8は本発明のボンネット形状によるボンネット内部空間拡大面積を示す平面図、図9はロプスとDLVの関係を示す運転部の左側面図、図10は同じく後面図である。
【0013】
図11はダンプ式荷台とロプスとDLVの関係を示す運搬車の左側面図、図12は本発明の後部カバー形状により旋回半径が縮小されることを示す正面図、図13はエンジン、HST、ミッションケースの配置関係を示す左側面図、図14は荷台の開閉ハンドルの形状を示す斜視図である。
【0014】
まず、本発明に係る運搬車の全体構成について説明する。図1及び図2に示すごとく、運搬車1は、走行部であるクローラ走行装置2、機体フレーム3及び荷台4により構成され、該クローラ走行装置2の上に機体フレーム3を搭載し、該機体フレーム3の前部に荷台4を、後部に運転部5を配している。
【0015】
クローラ走行装置2は、左右のトラックフレーム40に複数の下部転輪41・41・・・、上部転輪42を回転自在に枢支し、前部転輪43をテンション機構を介して回転自在に枢支し、後部駆動輪44L・44Rをミッションケースから突出した車軸に固設し、これらにクローラ45を巻回して構成されている。
【0016】
機体フレーム3は、前後方向に平行な左右の前後フレーム31L(31R)と、これら前後フレーム31L(31R)間に横架する複数の左右フレーム32・32・・・から構成している。
【0017】
荷台4は、ダンプシリンダ19により昇降回動可能に枢支されており、該ダンプシリンダ19を伸縮させることにより、荷台4に積んだ土砂等を運搬車1の前方または側方に排出する構成としている。
【0018】
運転部5では、オペレータの足もとスペースに付設されるステップ6が、左右方向に敷設され、該ステップ6の左側には変速ペダル7(図2)、右側にはブレーキペダル8が配されている。該ステップ6の前方には、隔離板9が左右方向に立設されており、該隔離板9によって荷台4と運転部5との間が隔離されている。一方、ステップ6の後方には、エンジン等を内包するボンネット10が配され、該ボンネット10の上部に座席11を載置固定している。また、前記機体フレーム3後部上に後部カバー12L・12Rが設けられ、該後部カバー12L(12R)上のボンネット10の左右両側より乗降バー13・13(図2)を立設し、さらに、後部カバー12L(12R)には、オペレータの保護機器となるロプス82の立設スペースが設けられ、ロプス82がオペレータを囲むように立設されている。また、該ステップ6は、前記隔離板9とボンネット10の間となる位置に前後方向の幅を持たせて配され、ウォークスルー通路が形成されている。言い換えれば、運転部5の座席11とダッシュボード17との間にステップ6が配置されて、左右両側より乗降可能としている。
【0019】
また、前記隔離板9において、略左右中心となる位置のボンネット10側には、燃料タンク14が付設され、該燃料タンク14の上部左側に設けた給油口16(図2)を除く右側上方をダッシュボード17で覆い、該ダッシュボード17に各種操作ボタンや計器等を配設している。また、燃料タンク14の略左右中心に燃料ゲージ18を上下方向に付設し、該燃料ゲージ18を中心として左右に左右操向レバー20L・20Rを配している。該左右操向レバー20L・20Rはダッシュボード17後部で機体左右中心に対して対称に配置している。また、燃料タンク14の左方には、エンジン回転数を設定するアクセルレバー21と、荷台4を昇降操作するダンプレバー22が配される一方、燃料タンク14の右方には、変速ペダル7の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー23と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー24が配されている。
【0020】
次に、ボンネット10の内部空間に配される装置・機器類について説明する。図3に示すごとく、ボンネット10内には、平面視において前後左右略中央にエンジン33が配され、該エンジン33の左方にラジエータファン34の送風によりエンジン冷却水を冷却するラジエータ35が配される一方、エンジン33の右方には、仕切板36が配され、該仕切板36によりボンネット10内の空間が左右に分割され、該仕切板36にバッテリー37が付設されている。また、該仕切板36の右側面において、バッテリー37の前方に物入れ81が配される一方、後方の板面には、制御機器類38・38・・・を付設する構成として、該仕切板36によってエンジン33の熱を遮断するとともに、余りのスペースを有効活用している。また、エンジン33の後方には、エアクリーナー48が配され、該エアクリーナー48の下方に、上下方向にマフラー49が配されている。
【0021】
前記エンジン33は、前記機体フレーム3に支持固定されるものであり、具体的には、図4に示すごとく、前記ボンネット10の前部下方の左右フレーム32において、左右中心の近傍右側にエンジン載置部101aを構成し、該左右フレーム32よりも後方であって、右側の前後フレーム31Rの最後部にはエンジン載置部101bを構成し、左側の前後フレーム31Lにおける左右フレーム32の後方近傍、及び最後部には、それぞれエンジン載置部101c・101dを構成し、これら四箇所のエンジン載置部101a・101b・101c・101dによりエンジン33(図3)を支持する構成としている。尚、エンジン載置部の個数については、本実施例のように四箇所に限るものではなく、五、六箇所としてもよい。そして、これらエンジン載置部101a・101b・・には、それぞれ、防振具102・102・・が載置され、エンジン33は、該防振具102・102・・を介してエンジン載置部101a・101b・・に載置される構成としている。
【0022】
この防振具102について説明すると、図5及び図6に示すごとく、平面視(図5)において直交する二の立設板面68a・68aを、平板面68bより同一方向に突設させるとともに、該平板面68bの中央より立設板面68a・68aとは反対方向に支持柱68cを突設させてなる上下一対の支持体68・68’を(図6)、それぞれの支持柱68c・68c’が上下反対に突設するように対向させ、両支持体68・68’間に生じる空間に弾性体69を挟装する構成としている。また、上下一対の支持体68・68’において、対向する平面板68a・68a’の間には、弾性体69の上下方向振動吸収部69aを、対向する立設板面68b・68b’の間には、弾性体69の水平方向振動吸収部69bを挟装する構成となっている。この構成において、上側の支持柱68cをエンジン33に嵌入する一方、下側の支持柱68cをエンジン載置部101a・101b・・に嵌入し、エンジン33の垂直方向(図6の矢印G)の振動を、平面板68a・68a’の上下間の上下方向振動吸収部69aにて吸収し、エンジン33の水平方向の振動(図5の矢印T1・T2)を、前記立設板面68a・68a’間の水平方向振動吸収部69bにて吸収するようにしている。
【0023】
また、前記ラジエータ35の取付け構造について、図4及び図7に示すごとく、その下部は、左側の前後フレーム31Lより外側(左側)に突設した支持板103(図4)に載置される一方、上部は、該支持板103前部より立設するラジエータマウント104(図7)に支持される構成としている。ラジエータ35には、上下それぞれに、左右二箇所に支持ピン105・105・・が突設されており、該支持ピン105・105・・を側面視略凸形の防振ゴム106・106・・を挿嵌し、上下の防振ゴム106・106・・はそれぞれラジエータマウント104、支持板103にその外周面を挿嵌させている。即ち、ラジエータ35は、上下のラジエータマウント104、支持板103に対して、防振ゴム106・106・・を挟装した状態で固設されている。以上の取付け構造により、機体振動が防振ゴム106・106・・により吸収され、ラジエータ35の機体振動に起因する損傷を防ぐことができる。
【0024】
また、前記マフラー49の取付け構造について、図4及び図7に示すごとく、その下部は、前記エンジン載置部101dに固設されたマフラーマウント107に固定され、その上部は、前記後部カバー12L・12Rに立設した門型フレーム108より垂下される支持ステー109に固定されている。そして、該マフラー49の排気管110は、平面視において(図4)、前記ラジエータ11の排風方向と同一方向、即ち、左斜め後方に屈曲させており、平面視において(図4)、左斜め後方に屈曲しており、排気を斜め後方へ排出するとともに、その排気口110aの上下位置をラジエータ35よりも低くしている(図7)。このようにして、図2に示すごとく、上述したラジエータ35を冷却後の冷却風の排気流れ35aと、マフラー49からの排気流れ49aが、ともに左側へ向かう流れとなり、ともに干渉しあうことによる流れの乱れが生じることがなく、熱風である排気を運転部5より速やかに遠くへ放出し、オペレータに熱風が届かないようにしている。また、排気口110aがラジエータ35よりも低いので(図7)、マフラー49の排気の上昇が、ラジエータ35の排気流れ35aによって遮られ、マフラー49からの熱風をラジエータ35よりも下方で遮るようにしている。
【0025】
次に、ボンネット10の形状と、該ボンネット10の下部であって、機体最後部を形成する後部カバー12L・12Rの形状について説明する。図2に示すごとく、ボンネット10は、平面視において、垂直の左右立面で構成される前面10aと、前後立面で構成される右側面10b・左側面10cと、湾曲した立面で構成される後面10dと、これらで形成される空間の上部を塞ぐ上面10eと、から機体左右中心線に対し左右対称とする下方を開放した椀状に構成され、内腔部に前記エンジン33等が内装されている(図3)。前記各面10a〜10eの境界は、角部の無い曲面に構成し、鋭利な箇所をなくすことにより、オペレータがボンネット10に手足をぶつける等した場合でも、手足の損傷が生じ難い形状となっている。また、前記後面10dの湾曲面の湾曲は、前面10a側に中心を置く曲率円としてあり、これにより、図8に示すごとく、後面10dの左右中心が、略ボンネット10の曲率半径R1の中心とするものである。これにより、図8に示すように、同一の旋回半径R1としたままで、後面10dを垂直な立面(平面視)で構成した場合(点線U1)と比較して、面積S1の分だけ広い内腔空間を形成することができることから、このように拡大された内腔空間にエアクリーナ48やマフラー49を配置することができる。言い換えれば、該ボンネット10の下部にある後部カバー12L・12Rの投影面積に限りなく近づけることができ、ボンネットの内部空間の拡大が図られ、各種機器類の設置スペースに限りのある運転部5の上部のスペースを最大限に有効活用できる。尚、本発明において、ボンネット10の呈する効果は、後面10dを湾曲面とする点と、各面の境界を角部の無い曲面に構成することで生じるものであることから、前面10a・右側面10b・左側面10cについても湾曲面として、ボンネット10全体を平面視において「丸形」としてもよい。
【0026】
また、前記ボンネット10の前面10aの下部中央の形状を、図4に示すごとく、前記ステップ6の正面視略「凸」状の形状に対応し、前記ステップ6の中高面90と略同一幅、同一高さで切欠いてなる逆「凹」状とした切欠き部10fを形成し、該切欠き部10fをステップ6の表面に当接させる構成としている。これにより、ボンネット10の切欠き部10fの左右縦端面10L・10Rが、中高面90の立ち上げ側面92L・92Rに当接し、ボンネット10の横揺れを規制することができる。そして、以上のボンネット10は、図9に示すごとく、前記ボンネット10は、左右対称形とする後部カバー12L・12Rに対して、後部に配置した回動支点を中心に開閉自在に取付けられるものである。
【0027】
次に、後部カバー12L・12Rは、図4に示すごとく、上部の水平面12a・12aの外側端面より鉛直面12b・12bが垂下され、前記ボンネット10の左右側面10b・10cの前端部から、後面10dの最後部にかけての中途部で湾曲させて、左右の後部カバー12L・12Rを合わせて平面視略「U」字形に構成するものであり、鉛直面12b・12bによって、ボンネット10や前後フレーム31L・31Rを障害物との衝突から保護するようにしている。また、図4に示すごとく、後部カバー12L・12Rは、水平面12a・12aの前部左右二箇所に穿設された取付け孔26a・26a、鉛直面12b・12bの後部上下二箇所に穿設された取付け孔26b・26bを、それぞれ、左右の前後フレーム31L・31Rより側方へ延設した支持部27L・27R、左右の前後フレーム31L・31Rの最後部に横架される左右フレーム28に対し、ボルトで締結固定することにより、機体フレーム3に固定される構成としている。
【0028】
また、後部カバー12L・12Rは、左右対称形とした二分割体にて構成し、組み付けた状態での平面視にて、略「U」字形としており、機体最後部を角部の無い曲面に構成することで、図12に示すごとく、上記旋回中心に対する旋回半径R3を、機体最後部を角部で構成した場合(点線U3)の旋回半径R4と比して、小さく構成している。また、図8に示すように、後部カバー12L・12Rの後部の曲率半径R2は前記ボンネット10の曲率半径R1よりも大きく構成して、後部カバー12L・12Rとボンネット10の後端部を合わせることにより、ボンネット10の両側の後部カバー12L・12Rの水平面12a・12aに乗降バー13・13や前述のロプス等の配置空間を形成し、丸みを帯びた形状となって外観、意匠を向上している。
【0029】
また、図9に示すごとく、前記後部カバー12L・12Rの水平面12a・12aからは、それぞれ、逆「U」字形(図1)の乗降バー13・13を立設し、該乗降バー13・13を掴むことにより、オペレータが容易に乗降できるようにしている。尚、該乗降バー13・13は、パイプを屈曲させて構成し、機体の軽量化に貢献させている。また、該乗降バー13・13の立設高さは、前記ボンネット10の最上位置よりも、高く設定されており、オペレータが座席11に座った状態においても容易に掴めるようになっている。
【0030】
また、図13に示すごとく、後部カバー12L・12Rの水平面12a・12aの地上高さは、前記ステップ6の上面と同一高さとし、水平面12a・12aとステップ6により連続的な平面を形成している。より詳しくは、水平面12a・12aの地上高さを、ステップ6の最低面となる左右ステップ面91L(91R)の前後延長線(H−H線)と略同一高さとし、水平面12a・12aと左右ステップ面91L・91Rにより連続的な平面を形成している。これにより、ボンネット10を開閉して行うメンテナンスの際には、水平面12a・12aと左右ステップ面91L・91Rに段差が存在せず、この段差によってメンテナンスの作業性が損なわれることもない。
【0031】
次に、後部カバー12L・12Rに着脱自在に立設する保護機器であるロプス82について説明する。図9及び図10に示すごとく、前記後部カバー12L・12Rより、それぞれ、下部フレーム85・85を斜め後方へ立ち上げ、前記乗降バー13・13の高さ付近で屈曲させ、オペレータの胸部が位置することになる高さまで垂直に伸延されている。そして、左右の下部フレーム85・85の上部において、これらを左右方向に連結する連結体83が横架されるとともに、後面視逆「U」字状の上部フレーム86が連結されている。また、下部フレーム85・85の屈曲部の近傍には、後部カバー12L・12Rより立設し、左側面視略「く」字状となるように屈曲させた支持フレーム84・84の後端部が連結されている。以上のフレーム構成によりロプス82が形成されている。そして、図9及び図10において、300は、DLV(Deflection Limiting Volume:たわみ限界領域)の領域を示し、301は運転席座乗状態にあるオペレータの頭部に相当する部位を示している。この図から解るように、ロプス82は、DLV領域よりも広く構成されるものである。
【0032】
以上のように構成したロプス82について、図11に示すごとく、ロプス82の上下高さは、上部フレーム86の最上部であるロプス82の最上点と、前方荷台4の前端部に立設する前部煽り板4bの最上点を結ぶ線(X−X線)が、DLV領域上方を通過する、即ち、運転席座乗状態にある運転者の頭部相当位置よりも高位に位置するように設定されており、この設定を満たすべく、荷台4、ロプス82、座席11の前後長、高さを設計し、夫々を関連配置している。これにより、機体が転倒する事態が生じた場合においては、DLV領域に、ロプス82最上点と前部煽り板4b最上点を結ぶ前記X−X線が通過することなく、DLV領域が保護される、つまりは、機体が転倒した場合においても、ロプス82と前部煽り板4bによりオペレータを保護することができるようになっている。
【0033】
また、図9に示すごとく、ロプス82の左右下部フレーム85・85の上部を左右方向に連結する連結体83は、ボンネット10開閉時における座席11の回動域(R4)の上方に配する構成としている。これにより、ボンネット10に固設され、一体的に回動する座席11を取外すことなく、ロプス82を配置したままにして、ボンネット10の開閉操作をすることができる。
【0034】
次に、荷台4の後部煽り板4b、左右煽り板4c・4cをロックする開閉ハンドル4h・4hについて説明する。図14に示すごとく、後部煽り板4bと左煽り板4cとの角柱4f上部には、 上下方向に操作する開閉ハンドル4h・4hが備えられている。該開閉ハンドル4h・4hは、角柱4f上部に設けた回動部46・46のロック体を回動させるべく、上下方向に回動操作するようにしており、該開閉ハンドル4h・4hは、前記回動部46・46より外側に突出し、下方に屈曲して下端部を開放した状態とし、上下略垂直の掴み部を構成し、該掴み部を掴んだ状態から、 そのまま、掴み部に沿って手を引き抜くことができる、若しくは、 手を拓いた状態で、下端部の下方より手を挿入して掴むことができるようになっており、操作しやすい構成となっている。また、下端部を開放しているため、下端部を角柱4fの壁面に向けて屈曲させる、即ち、「コ」字状とする場合と比べて、角柱4fからの突出量が少ない構成となっている。
【0035】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1に記載のごとく、クローラ走行装置(2)上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、前記運転部(5)の下部を被覆する後部カバー(12)を設け、該後部カバー(12)は、平面視において後方へ突出した、略「U」字形とし、更に、該後部カバー(12)は、左右対称形とした二分割体の後部カバー(12L・12R)にて構成し、該後部カバー(12)の上部水平面の地上高さは、運転部(5)のステップ(6)上面と同一高さとし、前記後部カバー(12L・12R)より、該運転部(5)の保護機器であるロプス(82)のそれぞれの下部フレーム(85・85)を立ち上げ、該下部フレーム(85・85)の上部において、左右方向に連結する連結体(83)にて連結して、前記後部カバー(12)よりロプス(82)を立設したので、機体最後部が角部の無い曲面に構成され、上記旋回中心に対する旋回半径を、機体最後部を角部で構成した場合の旋回半径R3と比して、小さく構成でき、旋回性能を向上させることができる。
【0036】
また、前記後部カバーは、左右対称形とした二分割体にて構成したので、一体で構成するよりもコンパクトに構成され、部品管理・保管が行いやすい。
【0037】
また、前記後部カバーの上部水平面の地上高さは、運転部ステップ上面と同一高さとしたので、ボンネットを開閉して行うメンテナンスの際には、水平面に段差が存在せず、この段差によってメンテナンスの作業性が損なわれることもない。
【0038】
また、記後部カバーより保護機器であるロプスを立設したので、機体が転倒した場合においても、ロプスによりオペレータを保護することができるようになっている。そして、このロプスの高さ設定は、 運搬車の構成に鑑みて、上記効果を呈する最小限の高さに抑えることとして、車庫への格納に支障がないようにしている。
【0039】
請求項2に記載のごとく、請求項1記載の運搬車において、前記略「U」字形とした後部カバー(12)上にボンネット(10)を載置し、該ボンネット(10)の後面(10d)も湾曲面に構成し、該後面(10d)の湾曲面は、前方に中心を置く曲率円とし、該後面を平面視で左右に直線的な垂直な立面で構成した場合と比較して、面積(S1)の分だけ後方へ突出して形成したので、前記後部カバーに載置されるボンネットの後面は、湾曲面で構成されるので、同一の旋回半径としたままで、後面を垂直な立面(平面視)で構成した場合と比較して、ボンネットの内部空間の拡大が図られ、各種機器類の設置スペースに限りのある運転部の上部のスペースを最大限に有効活用できる。
【0040】
請求項3に記載のごとく、請求項2記載の運搬車において、前記ボンネット(10)内には、エンジン(33)とラジエータ(35)とマフラ(49)を配置し、前記マフラ(49)の排気管(110)は、該排気管(110)の排気口(110a)の上下位置を前記ラジエータ(35)よりも低くしたので、上述したラジエータを冷却後の冷却風の排気流れと、マフラーからの排気流れが、同一方向へ向かう流れとなり、ともに干渉しあうことによる流れの乱れが生じることがなく、熱風である排気を運転部より速やかに遠くへ放出されるとともに、マフラー排気の上昇が、ラジエータの排気流れによって遮られ、居住性を向上することができる。
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の運搬車の全体左側面図である。
【図2】 運転部の平面図である。
【図3】 ボンネット内の装置構成を示す平面図である。
【図4】 機体フレーム、後部カバー等の構成を示す平面図である。
【図5】 防振具の平面図である。
【図6】 同じく左側面図である。
【図7】 ラジエータ、マフラー等の取付け構造を示す左側面図である。
【図8】 本発明のボンネット形状によるボンネット内部空間拡大面積を示す平面図である。
【図9】 ロプスとDLVの関係を示す運転部の左側面図である。
【図10】 同じく後面図である。
【図11】 ダンプ式荷台とロプスとDLVの関係を示す運搬車の左側面図である。
【図12】 本発明の後部カバー形状により旋回半径が縮小されることを示す正面図である。
【図13】 エンジン、HST、ミッションケースの配置関係を示す左側面図である。
【図14】 荷台の開閉ハンドルの形状を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 運搬車
2 クローラ走行装置
3 機体フレーム
4 荷台
4b 前部煽り板
5 運転部
10 ボンネット
82 ロプス

Claims (3)

  1. クローラ走行装置(2)上に機体フレーム(3)を配し、該機体フレーム(3)の後部に運転部(5)を配し、同運転部(5)の前方に荷台(4)を配してなる運搬車(1)において、前記運転部(5)の下部を被覆する後部カバー(12)を設け、該後部カバー(12)は、平面視において後方へ突出した、略「U」字形とし、更に、該後部カバー(12)は、左右対称形とした二分割体の後部カバー(12L・12R)にて構成し、該後部カバー(12)の上部水平面の地上高さは、運転部(5)のステップ(6)上面と同一高さとし、前記後部カバー(12L・12R)より、該運転部(5)の保護機器であるロプス(82)のそれぞれの下部フレーム(85・85)を立ち上げ、該下部フレーム(85・85)の上部において、左右方向に連結する連結体(83)にて連結して、前記後部カバー(12)よりロプス(82)を立設したことを特徴とする運搬車。
  2. 請求項1記載の運搬車において、前記略「U」字形とした後部カバー(12)上にボンネット(10)を載置し、該ボンネット(10)の後面(10d)も湾曲面に構成し、該後面(10d)の湾曲面は、前方に中心を置く曲率円とし、該後面を平面視で左右に直線的な垂直な立面で構成した場合と比較して、面積(S1)の分だけ後方へ突出して形成したことを特徴とする運搬車。
  3. 請求項2記載の運搬車において、前記ボンネット(10)内には、エンジン(33)とラジエータ(35)とマフラ(49)を配置し、前記マフラ(49)の排気管(110)は、該排気管(110)の排気口(110a)の上下位置を前記ラジエータ(35)よりも低くしたことを特徴とする運搬車。
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