JP4159114B2 - 改良されたバースター(barstar)遺伝子 - Google Patents

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Description

本発明は、真核生物細胞、特に植物細胞のバーナーゼ(barnase)の活性を中和するために使用することができる、改良されたバースター遺伝子および改良されたバースタータンパク質に関する。すなわち改良されたバースター遺伝子は、細胞の核ゲノム内に、雄しべ選択性プロモーターとバーナーゼをコードするDNAを含むキメラ遺伝子を含有する雄性不稔植物の系統に、稔性を回復させることができる稔性回復(fertility-restorer)植物を産生するために使用することができる。本発明はまた、核ゲノム内に改良されたバースター遺伝子を含有するその回復植物に関する。
発明の背景
大部分ではないにしろ多くの植物種では、雑種強勢(親に比較した雑種個体の能力の優位性)により全体的に生産性が向上するため、雑種栽培品種の開発は非常に必要とされている(例えば、フェアー(Fehr)、1987年、「栽培品種開発の原理、第1巻:理論と方法(Principles of cultivar development, Volume 1: Theory and Technique)」、マクミラン出版社(MacMillan Publishing Company)、ニューヨーク;アラード(Allard)、1960年、「植物育種の原理(Principles of Plant Breeding)」、ジョンワイリーアンドサンズ社(John Wiley and Sons, Inc.)を参照のこと)。
種々の植物種の雑種栽培品種の開発は、親の間でほぼ完全な他家受精が達成できる能力に依存している。これは、最も単純には、手作業により葯を除去するか、または葯および/または花粉の発生を妨害する一方の親の細胞質内または核内遺伝子を使用することにより遺伝学的に、親の系統の一方を雄性不稔にする(すなわち、花粉が存在しないか、機能しないような条件に置く)ことにより達成される(植物の雄性不稔の遺伝学の総説に関しては、カウル(Kaul)、1988年、「高等植物における雄性不稔(Male Sterility in Higher Plants)」、スプリンガーフェアラーク(Springer Verlag)を参照のこと)。
種子が収穫作物(例えば、トウモロコシ、ナタネ)である雑種植物では、ほとんどの場合に、雑種植物の稔性が完全に回復することを確保することも必要である。雄性不稔が遺伝子の制御下にある系では、これには、雄性稔性を回復させることができる遺伝子の存在および使用を必要とする。雑種栽培品種の開発は、主として適切かつ有効な不稔および回復遺伝子の利用可能性に依存している。
ほとんどの植物種について、雄性不稔に影響する遺伝子型を含有する内因性核遺伝子座が知られており、このような遺伝子座は一般に、雄性不稔表現型になるには特定の劣性対立遺伝子に関してホモ接合体であることが必要である。このような遺伝子座に休眠性の「雄性不稔」対立遺伝子が存在すると、雄性不稔性が生じる。
最近、雄性不稔は、例えば、細胞毒性産物(RNaseなど)をコードし、雄性生殖器官の選択された細胞において優勢に活性なプロモーターの制御下にあるDNA配列(または雄性不稔DNA)を含むキメラ雄性不稔遺伝子を、植物のゲノムを提供することにより、植物に誘導することができることが証明された。この点に関して、ニコチアナ・タバクムNicotiana tabacum)のTA29遺伝子のプロモーターのような雄しべ選択性プロモーターは、この目的に特に有用であることが証明された(マリアニ(Mariani)ら, 1990, Nature 347:737、ヨーロッパ特許公報(「EP」)0,344,029号)。このような雄性不稔遺伝子を植物の核ゲノムに提供することにより、人工的な雄性不稔遺伝子型を含有する人工的な雄性不稔遺伝子座が得られ、雄性不稔植物が生じる。
さらに雄性稔性は、例えば細胞毒性産物の活性を阻害するか、さもなければ細胞毒性産物が植物細胞において活性化するのを妨害するタンパク質をコードする別のDNA配列(または稔性回復DNA)を含むキメラ稔性回復遺伝子を持つ植物に回復させることができることが証明された(ヨーロッパ特許公報(「EP」)0,412,911号)。例えば、バチルス・アミロリケファチエンスBacillus amyloliquefaciens)のバーナーゼ遺伝子は、RNaseであるバーナーゼをコードし、バーナーゼは、バチルス・アミロリケファチエンスB. amyloliquefaciens)のバースター遺伝子によりコードされるタンパク質であるバースター(barstar)により阻害することができる。バーナーゼ遺伝子は、不稔遺伝子の作成に使用することができ、一方バースター遺伝子は、稔性回復遺伝子の作成に使用することができる。異なる植物種(例えば、ナタネ)の実験は、キメラバースター遺伝子は、雄性不稔がキメラバーナーゼ遺伝子の存在に起因する雄性不稔系統の雄性稔性を完全に回復させることができることを証明した(EP 0,412,911号;マリアニ(Mariani)ら, 1991, Proceedings of the CCIRC Rapeseed Congress, July 9-11, 1991, サスカトゥーン(Saskatoon), サスカチェワン(Saskatchewan), カナダ;。マリアニ(Mariani)ら, 1992, Nature 357:384)。優性の除草剤耐性遺伝子(例えば、除草剤のホスフィノトリチン(phosphinothricin)を非毒性化合物に変換するホスフィノトリチンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)をコードするbar遺伝子[デブロック(De Block)ら, 1987, EMBO J. 6:2513])のようなマーカー遺伝子を、キメラ雄性不稔および/または稔性回復遺伝子に結合することにより、繁殖システムを実行して雄性不稔植物の均質な集団を選択することができる(EP 0,344,029号;EP 0,412,911号)。
植物種の任意の特定の栽培品種の雑種種子の産生には、1)各近交系の親の少量の純粋な種子の維持、および2)各近交系の親の種子の大量の種子の調製が必要である。このような大量の種子は、少量の純粋な種子(「基本の種子」)から開始して、各増殖周期において近交系の親の純粋な種子を増量し、そして最後に目的量の雑種種子を産生するために植えるのに充分な量の豊富な近交系の親の種子(「親種子」または「土台種子」)にまで導く、普通数回(通常2回)の種子の増殖周期により得られる。当然ながら、各種子の増殖周期において大きな植え付け面積(圃場)が必要である。
バーナーゼは、バチルス・アミロリケファチエンスBacillus amyloliquefaciens)により分泌されるリボヌクレアーゼであり、バースターは、同じ微生物により産生されるバーナーゼの阻害物質である(ハートリー(Hartley), 1988, J. Mol. Biol. 202:913-915)。数種の変異体のバーナーゼとバースタータンパク質が報告されている(ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978-5984;シュライバー(Schreiber)とファーシュト(Fersht), 1993, Biochemistry 32:5145-5150;ギレー(Guillet)ら, 1993, Current Biology 1:165-177;ハートリー(Hartley), 1989, TIBS 14:450-454;アクセ(Axe)ら, 1996, PNAS 93:5590-5594;セラノ(Serrano), 1993, J. Mol. Biol. 233:305-312)。
これらの変異体のいくつかは、バチルス・アミロリケファチエンスBacillus amyloliquefaciens)により産生されたバーナーゼおよびバースターの生物学的活性を基本的に保持していることが証明された。しかし、少なくとも2種の変異体バースターは、検出可能なバースター活性は持たないことが報告されている(ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978-5984;ギレー(Guillet)ら, 1993, Current Biology 1:165-177)。
また、他の関連微生物も、バーナーゼおよびバースターと非常に類似したタンパク質を産生することが知られている。すなわち、バチルス・インテルメディウス(Bacillus intermedius)は、ビナーゼ(binase)とビンスター(binstar)を産生する(シュルガ(Schulga)ら, 1992, NAR 20:2375;ギレー(Guillet)ら, 1993, 上記文献)。
発明の要約
本発明は、Met−Xaa(ここで、Xaaは、アラニン、バリン、グリシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸である)で開始するアミノ酸配列を有するバースターをコードする、改良されたバースターDNAを提供する。好ましくはバースターDNAは、1)配列番号2のアミノ酸配列(ここで、第2のアミノ酸は、リジンではなく、アラニン、バリン、グリシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸である);2)配列番号4のアミノ酸配列;または、第2のアミノ酸は、アラニンではなく、バリン、グリシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸である、配列番号4のアミノ酸配列、であるアミノ酸配列を有するバースターをコードする。
本発明はさらに、40%未満のAおよびTヌクレオチドを含有するか、および/またはナタネ、ワタ、メイズ、イネおよびコムギ、好ましくはナタネ、メイズおよびイネに対して最適化したコドンの使用を有する、改良された合成バースターDNAを提供する。好ましくは合成バースターDNAは、7%以下のCGジヌクレオチドおよび/または9.5%以下のCNGトリヌクレオチドを含有する。好適な合成バースターDNAは、配列番号4のアミノ酸配列を有するバースターをコードする。特に好ましい合成バースターDNAは、配列番号3のヌクレオチド配列を有する。
本発明はまた、キメラ遺伝子(ここで、改良されたバースターDNAは、植物の発現可能なプロモーター、好ましくは雄しべ細胞において選択的発現を指令し、そして少なくともタペータム(tapetum)細胞において発現を指令するプロモーターに機能的に結合している);これらのキメラ遺伝子を含む、植物細胞および植物を提供する。
本発明はさらに、特に雄性不稔系統に対する雄性稔性の回復に関して、植物細胞においてバーナーゼを中和するための、改良されたバースターDNAおよび改良されたバースタータンパク質の使用を提供する。
本発明はまた、Met−Xaa(ここで、Xaaは、アラニン、バリン、グリシン、アスパラギン酸またはグルタミン酸である)で開始するアミノ酸配列を有する、改良されたバースターを提供する。
発明の詳細な説明
本明細書で使用される雄性不稔(「ms」)植物とは、その植物の核DNAに組み込まれた、以下の機能的に結合したDNA断片:
1)雄しべ細胞において、そして好ましくは少なくともタペータム細胞において選択的に発現を指令する「不稔プロモーター」、および
2)バーナーゼをコードする「雄性不稔DNA」(「バーナーゼDNA」)、を含む、キメラ雄性不稔遺伝子(S)の発現に起因する雄性不稔性である特定の植物種の植物である。
このような雄性不稔遺伝子の一例は、例えば、プラスミドpVE108(WO92/29696)に含有される、タバコからのTA29遺伝子のプロモーターの制御下のバーナーゼDNAを含む遺伝子である。
本明細書で使用される回復植物とは、
1)少なくとも、不稔プロモーターがms植物において、バーナーゼDNAの発現を指令する雄しべ細胞において、発現を指令する「回復プロモーター」、および
2)バースターをコードする「回復DNA」(「バースターDNA」)、を含む、稔性回復遺伝子(R)を、その細胞の核DNAに組み込んで含有する、同じ植物種の雄性稔性植物である。
本発明の回復植物において、バースターDNAは、以下に記載される改良されたバースターDNAである。
雄性不稔遺伝子を含有する雄性不稔植物の子孫植物における稔性回復遺伝子の存在が、これらの子孫植物における雄性稔性を回復させる。子孫植物は、当然雄性不稔植物と回復植物の間の交配から得られる。
本明細書で使用される回復植物とは、雄性稔性であり、かつそのゲノム中に雄性不稔遺伝子と稔性回復遺伝子、特に本発明の改良されたバースターDNAを含む稔性回復遺伝子を含有する、(雄性不稔植物および回復植物と同じ種の)植物である。
ある系統は、特定の植物個体の子孫である。特定の系統の植物は、1つまたはそれ以上の特定の遺伝学的および/または表現型の特徴において相互に類似している。本明細書で使用される雄性不稔(ms)系統は、ある植物種、特にある植物品種の一群の植物であり、これらは、同じ遺伝子座の特定の雄性不稔遺伝子の存在により全て雄性不稔である。同様に、回復系統は、全て同じ遺伝子座に特定の稔性回復遺伝子を含有する植物種の一群の植物である。好ましくはms系統(それぞれ回復系統)の全ての植物は、雄性不稔遺伝子座(それぞれ稔性回復遺伝子座)に関して同じ遺伝子型を有する。
雄性稔性は、例えば、少なくともいくつかの子孫植物が回復植物になるようにms系統の植物を回復系統の植物と交配することにより、稔性回復遺伝子をms系統に導入することで、雄性不稔系統に回復させる。
ある品種の系統の遺伝学的背景は、その品種の特定の表現型の特徴を決定する、その品種に存在する遺伝子の全体を指す。ある品種の特定の系統を産生するために遺伝子工学により導入される、雄性不稔遺伝子または回復遺伝子のような外来遺伝子は、したがってそれぞれ異なる遺伝学的背景を有する異なる品種(または異なる種であることもある)に導入することができる。
雑種種子の産生のために、雄性不稔系統は、雌性または第1親系統とも呼ばれ、そして雄性稔性(回復)系統は、雄性または第2親系統とも呼ばれる。
本明細書で使用される遺伝子とは、一般に、適切なプロモーターと3’制御配列に機能的に結合している、RNA、タンパク質またはポリペプチドをコードする少なくとも1つのコーディング領域を含むものと理解される。
本発明の目的のため、ある遺伝子(例えば、キメラ遺伝子)の発現とは、その遺伝子のプロモーターが、生物学的に活性である(すなわち別のRNAまたはタンパク質と相互作用することができるか、または生物活性のあるポリペプチドまたはタンパク質に翻訳されることができる)RNAへのDNAの転写を指令することを意味する。
表現型とは、遺伝子型(すなわち、遺伝子または遺伝子のセット)の発現(または発現の欠失)の外への出現である(例えば、雄性不稔、特異的植物組織におけるタンパク質またはRNAの存在など)。
本明細書で使用されるバーナーゼとは、一本鎖RNAを分解することができ、バチルス・アミロリケファチエンスBacillus amyloliquefaciens)により分泌されるバーナーゼ(分泌バーナーゼ)のアミノ酸配列(ハートリー(Hartley), 1988, J. Mol. Biol. 202:913)またはこの配列との少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、任意のタンパク質である。本明細書で使用されるバーナーゼは、1つのヌクレオチドの5’リボースと、隣の3’ヌクレオチドに結合したリン酸基との間のホスホジエステル結合を最初に切断する反応により、RNAを分解することができる。この反応の最初の産物は、2’,3’−サイクリックリン酸中間体であり、続いてこれが、対応する3’ヌクレオシドリン酸に加水分解される。バーナーゼはまた、ポリエテノアデノシンリン酸を加水分解して、非常に蛍光性のヌクレオチド類似体である1,N−エテノアデノシン(フィッツジェラルド(Fitzgerald)とハートリー(Hartley), 1993, Anal. Biochem. 214:544-547)を生成することができ、そして標準条件下で測定するとき、分泌バーナーゼの少なくとも10%、好ましくは少なくとも50%、特に少なくとも75%の活性を有する(フィッツジェラルド(Fitzgerald)とハートリー(Hartley), 1993, Anal. Biochem. 214:544-547;ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978:5984)。バーナーゼは、さらに10-12Mまたはそれ以下の解離定数で、好ましくは10-13M〜10-14Mの大きさの解離定数で野生型バースター(下記参照)に特異的に結合することができる(シュライバー(Schreiber)とファーシュト(Fersht), 1993, Biochemistry 32:5145-5150;ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978-5984)。
ビナーゼは、バチルス・インターメディウスBacillus intermedius)により分泌される細胞外リボヌクレアーゼであり(シュルガ(Schulga)ら, 1992, NAR 20:2375)、また本発明において使用されるバーナーゼであると考えられる。
便宜上、以下の説明または例において使用されるバーナーゼは、pVE108によりコードされるバーナーゼのアミノ酸配列を有するタンパク質を示す(WO92/09696)。
バースターは、10-12Mまたはそれ以下の解離定数で、好ましくは10-13M〜10-14Mの大きさの解離定数で分泌バーナーゼに特異的に結合することができる、任意のタンパク質である(シュライバー(Schreiber)とファーシュト(Fersht), 1993, Biochemistry 32:5145-5150;ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978-5984)。バースターは、標準条件下でバースターと分泌バーナーゼとの等量混合物中の分泌バーナーゼの活性の少なくとも50%、特に少なくとも75%、さらに特に少なくとも90%を阻害することができる(ハートリー(Hartley), 1993, Biochemistry 32:5978-5984)。バースターは、配列番号2のアミノ酸配列、またはこの配列と少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むタンパク質である。野生型バースターは、バチルス・アミロリケファチエンスBacillus amyloliquefaciens)により産生される、配列番号2のアミノ酸配列を有するバースターである(ハートリー(Hartley), J. Mol. Biol. 1988, 202:913も参照のこと)。本明細書で使用されるバースターが、例えば、ハートリー(Hartley)(1993, Biochemistry 32:5978-5984)により報告された生物学活性のあるバースター変異体を含むことは言うまでもない。
本明細書で使用されるバーナーゼDNA(またはバーナーゼコード配列)とは、バーナーゼをコードするヌクレオチド配列を有する任意のDNA断片である。特に好適なバーナーゼDNAは、pVE108(WO92/09696)中に存在するバーナーゼDNAである。バーナーゼ遺伝子とは、適切な5’および3’制御領域、すなわち、植物細胞のポリメラーゼにより認識されるプロモーターを含むプロモーター領域と植物ポリアデニル化部位を含む3’領域に、機能的に結合したバーナーゼDNAを含む、植物で発現可能なキメラ遺伝子である。
本明細書で使用されるバースターDNA(またはバースターコード配列)とは、バースターをコードするヌクレオチド配列を有する任意のDNA断片である。野生型バースターDNAは、野生型バースターをコードし、配列番号1のヌクレオチド配列を有するDNAである(ハートリー(Hartley), J. Mol. Biol. 1988, 202:913)。バースター遺伝子は、適切な5’および3’制御領域、すなわち、植物細胞のポリメラーゼにより認識されるプロモーターを含むプロモーター領域と植物ポリアデニル化部位を含む3’領域に、機能的に結合したバースターDNAを含む、植物で発現可能なキメラ遺伝子である。
本明細書で使用される遺伝子座とは、植物の核ゲノム、すなわち、特定の染色体における所定の遺伝子の位置である。2つの遺伝子座は、異なる染色体にあって、個々に分離していることもある。2つの遺伝子座は、同じ染色体に位置して、一般に結合していると考えられることもある(これらの間に充分な組換えが起こらないならば)。
内因性遺伝子座は、植物に本来存在する遺伝子座である。外来遺伝子座は、遺伝子の形質転換による外来DNAの導入のため、植物に形成される遺伝子座である。
二倍体植物において、他の二倍体生物と同様、任意の常染色体の遺伝子座には2コピーの遺伝子が存在する。任意の遺伝子が、対立遺伝子と呼ばれるいくつかの別の状態で核ゲノムに存在してもよい。2つの同一の対立遺伝子が遺伝子座に存在するならば、その遺伝子座はホモ接合体であると称され、異なる対立遺伝子が存在するならば、その遺伝子座はヘテロ接合体であると称される。ある遺伝子座、または遺伝子座のセットの対立遺伝子組成は、遺伝子型である。遺伝子座の任意の対立遺伝子は、一般に別々の記号(例えば、Rおよび−、Sおよび−(−は、その遺伝子が存在しないことを表す))により表される。外来遺伝子座は、一般に外来DNAの存在および/または非存在を特徴とする。優性対立遺伝子は、一般に大文字により表され、通常生物学活性のある遺伝子産物(例えば、タンパク質)および観察可能な表現型の効果の存在を伴っている(例えば、Rは、活性なバースタータンパク質の産生を示す)。
ある植物は、少なくとも1つの遺伝子座の対立遺伝子状態の同定により遺伝学的に性状解析することができる。
任意の所定の遺伝子座の遺伝子型は、遺伝子座に存在する2つの対立遺伝子の記号により示すことができる(例えば、R/RまたはS/−)。2つの結合していない遺伝子座の遺伝子型は、各遺伝子座の遺伝子型の配列として表すことができる(例えば、S/−、R/−)。
本明細書で使用される雄性不稔植物は、植物の細胞において発現されるとその植物を雄性不稔にするが、その他の点ではその植物の成長および発生に実質的に影響を及ぼすことのない、雄性不稔遺伝子Sを含有する、外来の「雄性不稔遺伝子座」を含有する。
雄性不稔遺伝子座はまた、好ましくは同じ遺伝子座に、少なくとも、
1)少なくとも植物の特異的組織または特異的細胞に存在すると、少なくとも特異的組織または特異的細胞において第1マーカーDNAによりコードされる第1マーカーRNA、タンパク質またはポリペプチドを含有しない他の植物から、その植物を容易に分離可能にする、第1マーカーRNA、タンパク質またはポリペプチドをコードする第1マーカーDNA、および
2)少なくとも特異的組織または特異的細胞において第1マーカーDNA(ここで、第1のマーカーDNAは、第1マーカープロモーターと同じ転写単位にあり、かつその制御下にある)の発現を指令することができる、第1マーカープロモーター、
を含む、少なくとも1つの第1マーカー遺伝子も含む。
このような雄性不稔遺伝子は、このような外来雄性不稔遺伝子座において常に優性対立遺伝子である。劣性対立遺伝子は、その植物の各ゲノムに雄性不稔遺伝子が存在しないことに相当する。
本発明の第1親系統における雄性不稔遺伝子において使用することができる不稔プロモーターは、すでに報告されている(EP 0,344,029およびEP 0,412,911)。不稔プロモーターは任意のプロモーターであってよいが、少なくとも雄しべ細胞、特にタペータム細胞において活性である必要がある。特に有用な不稔プロモーターは、タバコ、ナタネ、レタス、チコリ、トウモロコシ、イネ、コムギおよび他の植物種において使用することができる、ニコチアナ・タバクムNicotiana tabacum)のTA29遺伝子のタペータム特異的プロモーター(EP 0,344,029);イネ、トウモロコシ、コムギ、および他の植物種において使用することができる、イネからのPT72、PT42およびPE1プロモーター(WO92/13956);トウモロコシ、イネ、コムギおよび他の植物種において使用することができる、トウモロコシからのPCA55プロモーター(WO92/13957);およびアラビドプシス・タリアナArabidopsis thaliana)のタペータム特異的遺伝子のA9プロモーター(ワイアット(Wyatt)ら, 1992, Plant Mol. Biol. 19:611-922)のような、雄しべ細胞において選択的に活性なプロモーターである。
本発明は、「回復能」(広範な種のms系統に雄性稔性を効率的に回復させる回復系統の能力および効率)が、回復植物の雄しべ、特にタペータム細胞において産生される(そして回復植物の雄しべ、特にタペータム細胞に含まれる)バースターの量に正比例するという知見に基づいている。
効率のよい回復系統は、バーナーゼが雄しべ、特にタペータム細胞において(雄性不稔遺伝子の発現により)産生されるレベルに差があるかもしれない広範な種の雄性不稔系統に、雄性稔性を回復させるために使用することができるため、回復能は重要である。異なるms系統の中のバーナーゼ産生のこのような変動の1つの原因は、位置効果、すなわち、異なる形質転換体の中の核ゲノムにおける異なる挿入位置によるms遺伝子の遺伝子発現の変動によるものかもしれない。同じ遺伝子座にms遺伝子を含有する種々のms系統の中のバーナーゼ産生の変動の別の原因は、種々のms系統の異なる遺伝学的背景である。すなわち、ある植物種の1つの品種の1つの雄性不稔系統からのms遺伝子が、同じ(または非常に近い)植物種の他の品種に、これらの品種のms系統を作製するため戻し交配により導入されると、そのms遺伝子は、ms遺伝子が発現されるレベルに影響を及ぼしうる異なる遺伝学的背景に導入される。バーナーゼ産生の観察される変動、稔性回復に関連する問題は、異なる回復植物の中の回復遺伝子の発現の変動(このような変動は、上述の原因と同じ原因、すなわち、異なる回復系統における稔性回復遺伝子の位置効果および/または異なる回復系統の異なる遺伝学的背景に由来する)を考慮すると、さらに増大する。すなわち、良好な回復能を有する回復系統を得るために、植物の雄しべ細胞、特に葯細胞、特にタペータム細胞において大量のバースターを産生させるために、高レベルで発現する、植物で発現可能なキメラバースター遺伝子を有することが好ましい。
すなわち本発明は、野生型バースターDNAよりも、植物においてより効率よく発現される(そのためこれらの細胞では、より高レベルの活性なバースタータンパク質、特に改良されたバースタータンパク質を産生する)、それ以外は等しい改良されたバースターDNAを提供する。すなわち、改良された稔性回復遺伝子は、少なくとも1つの植物種の植物(そして好ましくはいくつかの植物種、特にいくつかの単子葉植物種の植物)において、平均して野生型バースターDNAを含む同様な回復遺伝子で観察されるレベルよりも高いレベルで発現する。平均の高レベルの発現は、異なる遺伝子座および/または異なる遺伝学的背景で本発明の稔性回復遺伝子を含有する異なる回復系統の特定の器官(例えば、葯)において産生されるバースターの量は、異なる遺伝子座および異なる遺伝学的背景で野生型バースターDNAを含む同様の稔性回復遺伝子を含有する異なる回復系統の雄しべにおいて産生されるバースターの量よりも非常に高いことを意味する。
一般に本発明は、第2のコドンとして、バリン(Val)、アラニン(Ala)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)およびグリシン(Gly)の群から選択されるアミノ酸をコードするコドンを含有するヌクレオチド配列を有する、「改良された」バースターコーディング領域を提供する。この第2のコドンがアラニンをコードすることが特に好ましい。これらのコドンは、+4位(すなわち、バースターコーディング配列の第2のコドンの最初のヌクレオチド)で最適な翻訳開始を提供するGから開始する。すなわち、改良されたDNAによりコードされるバースターのN末端は、Met−Xaa(ここで、Xaaは、Ala、Val、Gly、Glu、またはAspであり、好ましくはAla(さらに好ましくはGCCコドンによりコードされるAla)である)よりなる。好ましくは改良されたバースターDNAは、アミノ酸残基3および90の間に配列番号2のアミノ酸配列を含むバースターをコードする。改良されたバースターDNAの例は、1)第2のアミノ酸(Lys)が、上記と同義のXaaにより置換されている配列番号2の配列を有するバースターをコードするバースターDNA、および2)配列番号4のアミノ酸配列を有するバースターをコードするバースターDNAである。非保存的にバースタータンパク質のN末端を修飾しても、バースターの特異的生物学的活性に負の影響を及ぼさないことが見い出された。実際これら改良されたバースターDNAを含む遺伝子は、植物において発現されると(特に、トウモロコシ、イネおよびコムギのような単子葉植物中で発現されると)、雄しべ組織のウェスタンブロッティングにより評価すると一般により多いバースタータンパク質を産生した。タペータム細胞におけるバースター産生のこの上昇は、改良された翻訳に起因するかもしれないが、バースタータンパク質の改良された安定性にも起因するかもしれない。
また、この配列の%ATを40%未満に低下させるためにバースターコーディング配列を修飾することにより、植物細胞、特にタペータム細胞における、バースター活性を有するタンパク質の産生のレベルを大幅に増大させるのに使用することができる改良されたバースターDNAが得られた。このような改良されたバースターコーディング配列は、本明細書では一般に「合成」バースターコーディング配列と呼ぶ。
合成バースターDNAは、使用することが意図される多数の植物種(例えば、回復系統)において好ましいコドン使用を有することが好ましい。N個の植物種X1、X2、・・・・XNの多くにとって好ましいバースターDNAのコドン使用とは、2個以上のコドンが存在する各アミノ酸について、合成バースターDNAの中のそのアミノ酸について最も頻度の高いコドン(そのアミノ酸についての「バースターコドン」)、好ましくはそのアミノ酸についての全コドンが、N/2個の植物種を超える各々の中に全部で、1)最も使用頻度の少ないコドンの全頻度の少なくとも2倍の頻度、および/または2)最も使用頻度の高いコドンの全頻度の半分を超える頻度、を有するコドンであることを意味する。
また、複数のコドンが存在する19個のアミノ酸の内、少なくとも17個、好ましくは少なくとも18個について、合成バースターDNA中の最も頻度高く使用されるコドン(好ましくは全コドン)が、N個の植物種の各々の中に、1)最も使用頻度の少ないコドンの全頻度の少なくとも2倍の頻度、および/または2)最も使用頻度の高いコドンの全頻度の半分を超える、全体の頻度を有するコドンであることが好ましい。例2は、5個の植物種(N=5)、すなわち、ナタネ、ワタ、トウモロコシ、コムギおよびイネに関して最適化されたコドン使用の特定の合成バースターDNAの設計を記載する。
本発明の目的のために、イケムラ(Ikemura)により発表された種々の植物種についての全コドン頻度が使用される(イケムラ(Ikemura), 1993, 「植物分子生物学ラボファックス(Plant Molecular Biology Labfax)」, クロイ(Croy)編,ビオス科学出版社(Bios Scientific Publishers Ltd.), pp. 37-48)。
本発明の合成バースターDNAが使用される好適な植物種、例えば、回復系統は、ナタネ、ワタ、メイズ、イネ、およびコムギであり、特にナタネ、メイズおよびイネであり、特にナタネおよびメイズである。
合成バースターDNAは、好ましくはさらに、植物細胞におけるメチル化の標的であるCGジヌクレオチドおよびCNGトリヌクレオチドを低い頻度で有することを特徴とする。すなわち本発明の合成バースターDNAは、以下を特徴とする:
− 7%以下のCGジヌクレオチド、好ましくは6%以下のCGジヌクレオチド、特に5.5〜6%のCGジヌクレオチド(これは、270〜273塩基対のコーディング配列中に約15または16個のCGヌクレオチドである)を有すること、および/または
− 9.5%以下のCNGトリヌクレオチド(ここでNは、任意のヌクレオチドである)、好ましくは9%以下のCNGトリヌクレオチド、特に8.5〜9%のCNGトリヌクレオチド(これは、270〜273塩基対のコーディング配列中に約23〜25個のCNGトリヌクレオチドである)を有すること。
本発明の合成バースターDNAは、さらに好ましくは、7個以下、好ましくは5個以下、特に3個以下の、1種類のみのヌクレオチドからなるテトラヌクレオチド(すなわち、AAAA、CCCC、GGGG、TTTT)を有すること、および2個以下、好ましくは1個以下の、1種類のみのヌクレオチドからなるペンタヌクレオチド(すなわち、AAAAA、CCCCC、GGGGG、TTTTT)を有することを特徴とする。
本発明の合成バースターDNAは、野生型バースターをコードするDNA(配列番号2)、例えば、ATGが先行する、7位と273位の間に配列番号3のヌクレオチド配列を有するバースターDNAを含む。しかし、本発明の好ましい合成バースターDNAは、Met−Xaa(ここで、Xaaは、バリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはグリシンであり、そして好ましくはXaaはアラニンである)で開始するアミノ酸配列を有するバースターをコードする合成バースターコーディング配列である。好適な合成バースターDNAは、ATGGNN、好ましくはATGGCN(ここで、Nは、任意のヌクレオチドである)が先行する、7位と273位の間の配列番号3のヌクレオチド配列を有するDNAである。特に好適な合成バースターDNAは、配列番号3のヌクレオチド配列を有するDNAである。
好ましくは、合成バースターコーディング配列および野生型バースターコーディング配列は、少なくとも80%の配列同一性を有するバースタータンパク質をコードする。
本発明の目的のために、2つの関連するヌクレオチド配列(例えば、2つのバースターDNA)またはアミノ酸配列(すなわち、2つのバースター)の配列同一性のパーセントとは、2つの最適に整列した配列において同一の残基を有する位置の数(×100)を比較した位置の数で割ったものをいう。ギャップ、すなわち、一方の配列には残基が存在するが、もう一方には存在しない整列中の位置は、非同一残基の位置と見なされる。
本発明の合成バースターDNAを含む回復遺伝子は、異なる植物種において回復系統を産生するために使用することができるが、穀物、特にトウモロコシ、イネおよびコムギにおいて回復系統を産生するために特に有用である。
すなわち本発明はまた、Met−Xaa(ここで、Xaaは、上記と同義である)からなるN末端を有する改良されたバースタータンパク質を提供する。本発明の特に好適な改良されたバースターは、残基3と90の間の配列番号2の配列を含み、そして例えば、1)配列番号4のアミノ酸配列を有するバースター、および2)配列番号2のアミノ酸配列(ここで、2番目のアミノ酸(Lys)は、上記と同義のXaaにより置換されている)を有するバースターである。
さらに、配列番号2の残基3と90の間の配列に対応する、これらの好適な改良されたバースターの領域は、全アミノ酸配列が、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、特に少なくとも90%の、配列番号2との配列類似性を有する限り、そして改良されたバースターが、標準条件下で分泌されたバーナーゼの活性の、少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、特に少なくとも90%を阻害することができる限り、修飾することができることは言うまでもない。
上述のように、バースタータンパク質のN末端の修飾(すなわち、Met−Xaa−・・・からなるN末端の導入)は、非保存的修飾ではあるが、これらが植物細胞において産生されるとき、本発明の改良されたバースターの特異的な生物学的活性に負の影響を及ぼすことはない。このことは、例6において配列番号4の改良されたバースターについて例証される。
すなわち本発明はまた、本発明の改良されたおよび/または合成バースターDNAを含有することを特徴とし、そしてある植物種の改良されたトランスジェニック回復植物(すなわち、良好な回復能力を有する回復植物)を産生するために使用することができる、稔性回復遺伝子を提供する。稔性回復遺伝子中のバースターDNAは、融合タンパク質の一部として発現するように、他のコーディング配列に翻訳により融合することができることは言うまでもない。
原則として、本発明の回復植物における稔性回復遺伝子の回復プロモーターとして任意のプロモーターを使用することができる。唯一の必要条件は、稔性回復遺伝子を含有するこのような回復植物が、雄性不稔系統に稔性を回復させることができる、すなわち、表現型が正常かつ雄性稔性である回復植物(雄性不稔遺伝子と稔性回復遺伝子の両方を含む)を産生することができることである。このことは、稔性回復遺伝子中の回復プロモーターが、対応する雄性不稔遺伝子の不稔プロモーターがバーナーゼDNAの発現を指令することができる植物の雄しべ細胞において、少なくとも活性であることを必要とする。この点に関しては、不稔プロモーターと回復プロモーターは同じであることが好ましい(例えば、両方ともTA29プロモーターまたは両方ともCA55プロモーター)。しかし、不稔プロモーターは、雄しべ細胞においてのみ活性であるが、一方回復プロモーターは、他の細胞でも活性である。例えば、不稔プロモーターは、雄しべ選択的(例えば、TA29またはCA55プロモーター)であってよいが、一方回復プロモーターは、タペータム細胞で活性であるように修飾された35Sプロモーターである35S−tapプロモーターのような構成性プロモーターである(ファン・デル・ミーア(van der Meer)ら, 1992, the Plant Cell 4: 253-262)。
当然ながら、本発明の改良された回復DNAはまた、植物の雄性稔性の回復以外の目的にも使用することができる。この点に関しては、本発明の改良および/または合成バースターDNAは、例えばEP 0,412,911、WO93/19,188、WO92/21757、WO93/25695およびWO95/02157に記載されるように、植物細胞のバーナーゼの活性を中和することが有用である任意の状況で使用することができる。これらの使用のためには、バースターDNAは、より適切な他のプロモーターの転写制御の下に置かれ、そして35SプロモーターのようなプロモーターまたはアグロバクテリウムAgrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ(nopaline synthase)遺伝子のプロモーターを使用することができる。最小プロモーター(すなわち、他に制御増強要素を含まず基本的にTATAボックスのみを含有する植物プロモーター)もまた使用することができ、そして本発明のバースターDNAは、全くプロモーター無しで使用することもできる(例えば、形質転換した植物細胞において内因性プロモーターの制御下でバースターDNAを転写することが意図されるとき)。
回復植物において使用される稔性回復遺伝子Rはまた、好ましくは、少なくとも、
1)少なくとも植物の特異的組織または特異的細胞に存在すると、少なくとも特異的組織または特異的細胞において第2マーカーDNAによりコードされる第2マーカーRNA、タンパク質またはポリペプチドを含有しない他の植物から、その植物を容易に分離可能にする、第2マーカーRNA、タンパク質またはポリペプチドをコードする第1マーカーDNA、および
2)少なくとも特異的組織または特異的細胞において第2マーカーDNA(ここで、第2のマーカーDNAは、第2マーカープロモーターと同じ転写単位にあり、かつその制御下にある)の発現を指令することができる、第2マーカープロモーター、
を含む、少なくとも1つの第2マーカー遺伝子も含む。
従って本発明の回復植物は、本発明の改良された回復DNAを含む回復遺伝子Rを含有する、外来「回復遺伝子座」を含有する。
回復遺伝子座はまた、好ましくは同じ遺伝子座内に少なくとも1つの第2マーカー遺伝子を含む。
本発明の好ましい回復植物は、単子葉回復植物、好ましくはトウモロコシ、イネまたはコムギ植物であり、これらは、単離された花序(例えば、イネとコムギの円錐花序、トウモロコシの雄穂;例えば例4を参照のこと)から抽出された全タンパク質1mg当たり、平均で少なくとも10ng、好ましくは少なくとも20ng、特に少なくとも40ng(および100〜200ngまで)のバースターを産生する。本発明の特に好ましい回復植物は、本発明の改良されたバースター、特に配列番号4のアミノ酸配列を有するバースターを産生する。
本発明の第1および第2マーカー遺伝子に使用される、第1および第2マーカーDNA、および第1および第2マーカープロモーターはまた、公知である(EP 0,344,029;EP 0,412,911)。この点については、第1および第2マーカーDNAは異なることが好ましいが、第1および第2マーカープロモーターは同じであってもよい。
稔性回復遺伝子、雄性不稔遺伝子、または第1または第2マーカー遺伝子のような外来DNAはまた、好ましくは、そのコーディング配列(すなわち、それぞれ稔性回復DNA、雄性不稔DNA、または第1または第2マーカーDNA)の下流(すなわち、3’)に、適切な3’転写制御配列およびポリアデニル化シグナルが提供される。この点に関しては、キメラ遺伝子の発現するのに適切な、外来転写3’末端形成およびポリアデニル化シグナルを使用することができる。例えば、遺伝子7(ベルテン(Velten)とシェル(Schell), (1985)Nucl. Acids Res. 13: 6998)、オクトピンシンターゼ遺伝子(デ・グレープ(De Greve)ら, 1989, J. Mol. Appl. Genet. 1: 499;ギーレン(Gielen)ら, (1983)EMBO J. 3: 835;インゲルブレヒト(Ingelbrecht)ら, 1989, The Plant Cell 1: 671)およびアグロバクテリウム・ツメファシエンスAgrobacterium tumefaciens)Ti−プラスミドのT−DNA領域のノパリンシンターゼ遺伝子(デ・ピッカー(De Picker)ら, 1982, J. Mol. Appl. Genet. 1: 561)、またはカルコン(chalcone)シンターゼ遺伝子(ソマー(Sommer)とサエドラー(Saedler), 1986, Mol. Gen. Genet. 202: 429-434)、またはCaMV 19S/35S転写単位(モーゲン(Mogen)ら, 1990, The Plant Cell 2: 1261-1272)、のような外来の遺伝子の3’非翻訳末端を使用することができる。
本発明の稔性回復遺伝子、雄性不稔遺伝子、または第1または第2マーカー遺伝子は、一般に外来DNA、好ましくは外来キメラDNAである。この点に関して、このようなDNAについて「外来」および「キメラ」は、EP 0,344,299およびEP 0,412,911に記載されるものと同じ意味を有する。
植物、特にほとんどの双子葉植物(例えば、ブラシカ・ナプスBrassica napus))およびいくつかの単子葉植物のようなアグロバクテリウムAgrobacterium)で感染させることができる植物は、雄性不稔遺伝子または稔性回復遺伝子を含有する、安全化したTi−プラスミドでありアグロバクテリウムAgrobacterium)により運ばれるベクターを使用して形質転換することができる。この形質転換は、例えば、EP 0,116,718およびEP 0,270,822に記載された方法を用いて行うことができる。好ましいTi−プラスミドベクターは、Ti−プラスミドのT−DNAの、境界配列の間に、または少なくとも右の境界配列の左側に外来DNAを含有する。もちろん、他の型のベクターを使用して、直接遺伝子移送(例えば、EP 0,233,247に記載)、花粉介在性形質転換(例えば、EP 0,270,356、PCT特許公報「WO」85/01856、および米国特許第4,684,611号に記載)、植物RNAウイルス介在性形質転換(例えば、EP 0,067,553および米国特許第4,407,956号に記載)およびリポソーム介在性形質転換(例えば、米国特許第4,536,475号に記載)のような方法を用いて、植物細胞を形質転換することができる。トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、およびライムギを含む主な穀物のような、単子葉植物の細胞は、WO92/09696に記載されるように、小型の胚形成性カルス(例えば、トウモロコシの未成熟胚)、またはそこから得られる胚形成性カルス(例えば、トウモロコシのI型カルス)を形成することができる、傷を負ったかまたは酵素で分解された完全な組織を用いて形質転換することができる(例えば、電気穿孔法により)。形質転換すべき植物がトウモロコシである場合には、例えば、フロム(Fromm)ら, 1990, Bio/Technology 8: 833;ゴードン−カム(Gordon-Kamm)ら, 1990, Bio/Technology 2: 603およびグールド(Gould)ら, 1991, Plant Physiol. 95: 426によりいくつかの系統について報告された方法のような、他の最近開発された方法も使用することができる。形質転換すべき植物がイネである場合には、例えば、シマモト(Shimamoto)ら, 1989, Nature 338: 274;ダッタ(Datta)ら, 1990, Bio/Technology 8: 736;およびハヤシモト(Hayashimoto)ら, 1990, Plant Physiol. 93: 857によりいくつかの系統について報告された方法のような、最近開発された方法も使用することができる。
形質転換した細胞は、成熟植物に再生することができ、生じた形質転換した植物は、同じ特徴を有するより多くの形質転換した植物を製造するための、または同じ近縁植物種の他の品種に雄性不稔遺伝子または稔性回復遺伝子を導入するための、従来の育種法に使用することができる。形質転換した植物から得られた種子は、安定なゲノム挿入物として本発明のキメラ遺伝子を含有する。すなわち、本発明の雄性不稔遺伝子、または稔性回復遺伝子は、ある植物の特定の系統または品種に導入されると、戻し交配により常に任意の他の系統または品種に導入することができる。
本発明の合成バースターDNAを調製するために使用される、一連の植物種のそのコーディングDNAのコドン使用法を最適化しながら、コーディングDNAのAT含量を低下させるための上述の方法はまた、当然ながら、最適な発現が多くの植物種で望まれている任意のコーディング配列に適用することもできる。この点に関して、この方法は、例えば、完全長および端を切ったCrylabおよびCry9C遺伝子のような、殺虫タンパク質をコードするバチルス・チュリンギエンシスBacillus thuringiensis)からの遺伝子に適用することができる(EP 0,193,259;EP 0,654,075)。
他に記載がなければ、組換えDNAを操作する実験手順は、サムブルーク(Sambrook)ら, 1989, 「分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning: a Laboratory Manual)」, コールドスプリングハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)およびオースーベル(Ausubel)ら, 1994, 「分子生物学の最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」, ジョンワイリー&サンズ(John Wiley & Sons)に記載されている標準法により行われた。
ポリメラーゼチェイン反応(「PCR」)を使用してDNA断片をクローン化および/または増幅した。重複伸長によるPCRは、キメラ遺伝子を作成するために使用した(ホートン(Horton)ら, 1989, Gene 77: 61-68;ホー(Ho)ら, 1989, Gene 77: 51-59)。
全てのPCR反応は、サーモコッカス・リトラリスThermococcus litoralis)(ニューナー(Neuner)ら, 1990, Arch. Microbiol. 153: 205-207)から単離されたヴェント(Vent)(登録商標)ポリメラーゼ(カタログNo.254L;バイオラブズ・ニューイングランド(Biolabs New England)、ビバリー、マサチューセッツ州、01915、米国)を用いて従来条件下で行った。オリゴヌクレオチドは、例えば、クラマー(Kramer)とフリッツ(Fritz)(1987, Methods in Enzymology 154: 350)により略述された既知の方法により設計し、ホスホルアミジト法(ビューケージ(Beaucage)とカルサーズ(Caruthers), 1981, Tetrahedron Letters 22: 1859)によりアプライド・バイオシステムズ(applied Biosystems)380A DNA合成機(アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems B.V.)、マーセン(Maarssen)、オランダ)で合成した。
本説明および以下の例において、以下の配列リストと図が参照される:
配列表
配列番号1:野生型バースターDNA
配列番号2:野生型バースター
配列番号3:合成バースターDNA
配列番号4:改良されたバースター
配列番号5:プラスミドpMV71
配列番号6:プラスミドpLH43の関連部分
配列番号7:プラスミドpTTS24のT−DNA
配列番号8:オリゴヌクレオチドCASOLX1
配列番号9:オリゴヌクレオチドCASOLX2
配列番号10:プラスミドpLH48
ヌクレオチドまたはアミノ酸配列を参照するとき、X位とY位の間の配列(あるいはX位からY位までの配列)は、X位とY位の残基を含む配列であると理解されたい。
機能性DNA要素は、配列リストに使用して記載される。

例1:改良されたバースターDNAの調製
改良されたバースターDNAは、部位特異的突然変異誘発により野生型バースターの第1のコドン(ATG)と第2のコドン(AAA)の間にアラニンコドンGCCを挿入することにより調製した。すなわちこの改良されたバースターDNAは、野生型バースターに比較してMet−Ala−Lys(野生型バースターのMet−Lysの代わり)よりなる改変されたN末端を有する、改良されたバースターをコードする。N末端のこの非保存的修飾は、植物細胞の改良されたバースターの生物活性に影響を及ぼさない(例6を参照のこと)。
例2:合成バースターDNAの設計と調製
例1の改良されたバースターをコードする合成バースターDNAは、以下の基準により設計した:
− 合成バースターのAおよびTヌクレオチドのパーセントは40%未満にすべきである(野生型バースターDNAの%ATは51.6である)。ATの豊富な遺伝子は、ポリアデニル化シグナルと、植物細胞中で特に長いコーディング配列(例えば、Btコーディング配列)の発現を防止または低下させうるイントロン認識配列、とを含む可能性が高い。
− CおよびGヌクレオチドの増加にもかかわらず、CGジヌクレオチドおよびCNGトリヌクレオチドの数は可能な限り小さく維持すべきである。これは、CGジヌクレオチドとCNGトリヌクレオチドが、植物中の遺伝子を不活化しうるメチル化の標的であるためである。
− コドン使用は、広範な植物種(特にナタネ、ワタ、トウモロコシ、イネおよびコムギ)において可能な限り最適であるべきである。したがって、バースターDNAにおける優勢な使用に関して、各アミノ酸について、大多数の植物種において使用頻度の最も少ないコドンの頻度の少なくとも2倍を超える頻度、および/または使用頻度の最も高いコドンの頻度の少なくとも半分を超える頻度を有するあるコドン(または複数のコドン)が選択された。すなわち、各植物種について、および各アミノ酸について、その植物種において使用頻度の最も少ないコドンの頻度の少なくとも2倍を超える頻度、および/またはその植物種において使用頻度の最も高いコドンの頻度の少なくとも半分を超える頻度を有するコドンのリストが作製される(この基準に従うコドンは、その植物種に最適なコドンと呼ばれる)。大多数の植物種において最適なコドンであるコドンは、合成バースターDNAにおいてそのアミノ酸に関して優勢なコドン、好ましくは唯一のコドンと理解される。
便宜上、この分析に使用されるコドンの頻度は、イケムラ(Ikemura)(上記文献)にリストされたものである。
− 4つの同一ヌクレオチドを超える長さのストレッチを避ける。
配列番号3のヌクレオチド配列を有する合成バースターDNAは、こうして得られた。この合成バースターDNAは、%ATは38.4であるが、わずか16個のCGジヌクレオチドと24個のCNGトリヌクレオチドしか含有しない。合成バースターDNAは、強力な植物ポリアデニル化シグナルまたはイントロンスプライシング部位を含有しない。合成バースターDNAのコドン使用は、少なくともナタネ、ワタ、トウモロコシ、イネおよびコムギにおける発現には適しているようである(表1)。複数のコドンが存在する18個のアミノ酸について、17個のアミノ酸は、合成バースターDNAでは、これらの5種の各植物種において最適なコドンであるコドンにより、優勢に(そして16個では独占的に)コードされる。実際複数のコドンが存在する全てのアミノ酸は、合成バースターDNAでは、5種の内少なくとも3種の最適なコドンにより優勢にコードされる。
合成バースターDNAは、わずか1個のCCCCCと1個のGGGGストレッチを含有する。
配列番号3の合成バースターでは、以下の唯一の制限部位をクローニング目的に使用することができる:NcoI、BspE1およびKasI。
例3:トウモロコシ細胞における改良されたバースターDNAの発現
培養したブラック・メキシカン・スウィート(Black Mexican Sweet)(BMS)トウモロコシ細胞を、以下のようにプラスミドpLH43またはプラスミドpMV71のいずれかによりコーティングしたマイクロ発射体(金粒子)を用いて、バイオ・ラッド(Bio-Rad)PDS−1000/HE粒子銃(バイオ・ラッドラボラトリーズ(Bio-Rad Laboratories)、ハーキュリーズ(Hercules)、カリホルニア州、米国)で爆撃(bombard)した。
BMS懸濁細胞を適切なフィルターに入れて、浸透圧前処理(ルセル(Russel)ら, 1992, In Vitro 28: 97-105)を含めることにより変更を加えた従来法(キリハラ(Kirihara), 1994, 「メイズハンドブック(The Maize Handbook)」, フリーリング(Freeling)とウォルボット(Walbot)編,スプリンガー・フェアラーク(Springer Verlag), pp 690-694)により爆撃した。金粒子は、バースターDNAとプラスミドpAct1−D(マッケロイ(McElroy)ら, 1990, The Plant Cell 2: 163-171)を5:1の比で含有する適切なプラスミドDNAの混合物で、供給業者のマニュアルに記載される方法を用いてコーティングした。pAct1−Dは、基本的に配列番号5の1999〜3400位に開示される配列を有するイネアクチン遺伝子のプロモーターの制御下にgus遺伝子(ベータ−グルクロニダーゼをコードする)を含有するプラスミドである。
各プラスミドにつき2〜3個のフィルターを爆撃した。爆撃の24時間後、各フィルターからの細胞を回収して、液体窒素中ですりつぶして破砕した。各フィルターの破砕した細胞を2つの等しい量(1つはバースター測定用、そして1つはGUS測定用)に分割した。
各爆撃したフィルターからの破砕した細胞の半分から、全可溶性細胞タンパク質を抽出緩衝液(50mMトリス/HCl pH7.5、5%グリセロール、100mM KCl、1mMベンズアミジン・HCl、5mM e−アミノ−n−カプロン酸、10mM EDTA、10mM EGTA、1μg/mlアンチパイン、1μg/mlロイペプチン、14mMベータ−メルカプトエタノール、1.5%ポリビニルポリピロリドン、1mM PMSF)中で抽出した。タンパク質濃度は、バイオ・ラッド・ブラッドフォード(Bio-Rad Bradford)測定法により測定した。1試料当たり50μgのタンパク質を18% SDS−ポリアクリルアミドゲルに載せて、電気泳動して分離した。0.1、0.5、1、2.5および5ngの精製したバースターを陽性対照としてゲルに載せた。
次にタンパク質を、TGM−緩衝液(25mMトリス pH8.3、192mMグリシン、20%(v/v)メタノール)を用いて60Vで2時間ハイボンドC(Hybond C)に電気ブロッティングした。次にこのフィルターを最初に0.5% PBS−ツイン20中で2時間、次いで一次抗体の溶液(PBS−0.5%ツイン20中のポリクローナルウサギIgG抗バースター抗体の1/1000希釈液)中で一晩インキュベートした。次にフィルターをPBS中で5分間4回洗浄して、次いで西洋ワサビペルオキシダーゼ(アマーシャム(Amersham)、バッキンガムシア、英国)が結合したロバ抗ウサギIgGの溶液(PBS−0.5%ツイン20中の1/1000希釈液)中で1時間インキュベートした。次にフィルターを再度PBS中で5分間4回洗浄して、次いでECL検出システム(アマーシャム(Amersham))を用いて検出した。バースターの量は、オートラジオグラフの走査デンシトメトリーにより測定した。
これと平行して、各爆撃したフィルターからの破砕した細胞のもう一方の半分から抽出したタンパク質中のベータ−グルクロニダーゼの活性は、蛍光原測定法(ジェファーソン(Jefferson), 1987, Plant Mol. Biol. Reporter 5: 387-405)により測定した。
特定のプラスミドからのバースター産生は、(任意の)単位GUS活性当たりのバースターの量を比較することにより測定した。
pMV71は、配列番号5のヌクレオチド配列を有するプラスミドであり、例1の改良されたバースターDNAを含有する。この変種バースターDNAは、イネアクチンプロモーターとアグロバクテリウムAgrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端に機能的に結合されている。
pLH43は、ヌクレオチド3399と4021の間の配列が、配列番号6のヌクレオチド配列で置換されている、配列番号5のヌクレオチド配列を有するプラスミドである。pLH43は、イネアクチンプロモーターとアグロバクテリウムAgrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端に機能的に結合されている、例2の合成バースターDNA(配列番号3)を含有する。
pTS410は、ヌクレオチド3404〜3406(すなわち、pMV71中のバースターDNAの2番目のコドン)が欠失している、配列番号5のヌクレオチド配列を有するプラスミドである。
上記実験の結果は、個々の爆撃からの測定結果を示す表2に示す。pMV71およびpLH43の改良されたバースターDNAを導入すると、pTS410の野生型バースターDNAの導入後の(野生型)バースタータンパク質の産生に比較して、(改良された)バースタータンパク質の産生が、平均して非常に高くなることが容易に判る。さらに、トウモロコシ細胞にpLH43の改良された合成バースターDNAを導入すると、pMV71の改良されたバースターDNAの導入後の(これも改良された)バースタータンパク質の産生に比較して、これらの細胞中の(改良された)バースタータンパク質の産生が非常に高くなることが判る。
例4:イネ植物における改良されたバースターDNAの発現
栽培品種コチヒビキ(Kochihibiki)の4つのトランスジェニック雄性不稔イネ系統は、基本的にWO92/13956に記載されているように、プラスミドpTS172を用いて得た。プラスミドpTS172は、キメラ遺伝子(P35S−bar−3’g7およびPE1−バーナーゼ−3’nos)を含有し、BstEIIおよびMscIで消化したpTS173の大きな断片を、pJVR2−E1のBstEII−MscI断片に連結することにより、pTS173(以下を参照のこと)から得ることができる。これらの系統は、K104、K107、K109、およびK111と命名された。
栽培品種チヨニシキ(Chiyonishiki)の7つのトランスジェニック雄性稔性回復イネ植物は、基本的にWO92/13956に記載されたように、キメラ遺伝子(P35S−bar−3’g7およびPE1−野生型バースター−3’nos)を含有するプラスミドpTS173を用いて得た。pTS173は、pJVR3−E1のキメラbar遺伝子の35Sプロモーターと3’非翻訳末端を、pTTS24のキメラbar遺伝子の35Sプロモーターと3’非翻訳末端により以下のように置換することにより、pJVR3−E1(WO92/13956)から誘導される。プラスミドpTTS24のT−DNA挿入物(配列番号7)から、オリゴヌクレオチドプライマーCASOLX1(配列番号8)(bar遺伝子のKpnI部位を重複する)、およびCASOLX2(配列番号9)を用いてPCRにより、T−DNA遺伝子7の3’末端とbar遺伝子の一部を含有するDNA断片を増幅する。このPCR産物を、AatIIとKpnIで切断し、AatIIとKpnIで切断したプラスミドpJVR3−E1の大きな断片に連結する。得られたプラスミドから、小さな方のNcoI+NotI断片(P35Sを含有する)を、pTTS24からの対応するNcoI−NotI断片(配列番号7の880〜2281位)により置換して、pTS173を得る。
生じた系統は、C111、C113、C117、C118、C120、C121およびC125と命名された。すなわちこれら全ての植物は、E1プロモーター(WO92/13956)の制御下に配列番号1の野生型バースターDNAを含有する。
傷を負った小型の胚形成性カルス(栽培品種コチヒビキ(Kochihibiki)のイネ未成熟胚から得た)のアグロバクテリウムAgrobacterium)介在性形質転換を使用して、32個の追加の回復植物を得た(WO92/09696)。形質転換のために使用したアグロバクテリウムAgrobacterium)株は、野生型Ti−プラスミドから回復したAch5株(ジェネテッロ(Genetello)ら, 1977, Nature 265: 561-563)であり、プラスミドpGV4000およびpTTS24を含有していた。pTTS24は、基本的な特徴がpGSC1700(コーネリッセン(Cornelissen)とヴァンデウィール(Vandewiele), 1989, NAR 17: 19-29)に似ている中間クローニングベクターであるが、主に、ベータ−ラクタマーゼ遺伝子を欠いていることと、配列番号7のヌクレオチド配列を有するT−DNAを含有していることにより、そのプラスミドとは異なる。pGV4000は、pMP90(コンツ(Koncz)とシェル(Schell), 1986, Mol. Gen. Genet. 204: 383-396)から誘導された安全化したTi−プラスミドであり、そしてpTTS24の対応する領域との相同的組換えを可能にする領域を含有する。
全て、E1プロモーターの制御下に例2の合成バースターDNA(配列番号3)を含有するこれらの植物は、表3に使用されるように「OSC」番号により命名した。
バースタータンパク質の量は、全ての回復系統において測定した。1系統当たり単一植物の1〜2個の未成熟な円錐花序(すなわち、小穂の大部分が約3.5〜4.5mmの長さである円錐花序)を、液体窒素中で破砕した。タンパク質は、例3に記載したように抽出して検出した。
結果は表3に要約する。配列番号3のバースターDNAを含有する回復系統は、配列番号1のバースターDNAを含有する系統よりも非常に多いバースターを産生することが判る。
バースターmRNAの量は、円錐花序中のバースタータンパク質の量に直接関係することが確認された(データは示していない)。さらにバースタータンパク質の産生は、円錐花序の花に有効に制限されていることが確認された(データは示していない)。
選択した回復系統を、4つの雄性不稔系統と交配した。回復系統の回復能は、その花で産生されるバースタータンパク質の量と相関することが観察された。抽出タンパク質1mg当たり4〜10ngのバースターを産生する系統は、「回復した植物」が生育不能の花粉を産生する(雄性不稔植物は花粉を全然産生しない)という意味で、雄性不稔系統に対して小胞子発生を部分的に回復させることができることが観察された。抽出タンパク質1mg当たり50ng以上のバースターを産生する系統は、全ての試験した雄性不稔系統に対して稔性を完全に回復させることができること、すなわち、全ての回復した子孫植物が、完全に生育可能な機能性花粉、および自家受粉後の正常な種子セット(seedset)を産生することが観察された。
また、選択した回復系統を自家受粉し、未成熟円錐花序をトランスジェニック子孫植物から回収した。産生されたバースターの量により測定された発現レベルは、一次形質転換体で測定される量と少なくとも等しく、そして多くの植物ではそれよりも大きい。一般に、これらの観察により、バースター発現レベルが安定に子孫植物に伝達されることを確認した。
例5:トウモロコシ植物における改良されたバースターDNAの発現
MS3と命名されたトランスジェニック雄性不稔トウモロコシ系統は、プラスミドpVE108を使用して、基本的にWO92/13956に記載されたように得た。
TA29プロモーター(EP344,029)またはCA55プロモーター(WO92/13957)のいずれかの制御下に配列番号1の野生型バースターDNAを含有するいくつかのトランスジェニック雄性稔性回復トウモロコシ植物は、基本的にWO95/34634に記載されたように得た。特に7個の回復系統は、特に配列番号1に記載されたバースターDNAに機能的に結合したTA20プロモーターを含有する、プラスミドpCOL100とpDE110(WO92/34634)を用いるトウモロコシの形質転換により得た。MS3植物に交配するとき、最大75%の葯が生育可能な花粉を産生した(このことは、他の雄性不稔系統では良好な回復が得られたため、MS3系統は回復するのが特に困難であることを示している;データは示していない)ため、回復は不完全であった。
同様に、(pCOL9SまたはPLH52またはp35S−BperuまたはpCOL11(WO92/34634)から選択されるプラスミドと共に)プラスミドpLH48によるトウモロコシの形質転換により、6個のトランスジェニック回復トウモロコシ系統が得られた。これらの回復系統は、全て、少なくともTA29プロモーターの制御下に例2の合成バースターDNA(配列番号3)を含有する。この6個の回復系統は、MS3植物に交配し、4個の回復系統について完全な回復が観察された。これらの4個の回復系統の1つは、RZM583−0101と命名された。
トランスジェニック系統MS3は、トランスジェニック系統RZM583−0101により受粉させ、キメラバーナーゼ遺伝子とキメラバースター遺伝子の両方を含有する子孫植物は、PCRスクリーニングにより同定された。これらの稔性回復した子孫植物を使用して、MS3植物の毛に受粉させた。この最後の交配の90個の子孫植物の中で、15個の植物は、MS3のキメラバーナーゼ遺伝子について同型接合であることが同定された(定量的サザンブロッティングによる)。これらの中で、RZM583−0101のキメラバースター遺伝子を含有しない植物は雄性不稔であったが、一方RZM583−0101のキメラバースター遺伝子を含有する植物は充分に雄性稔性であった。このことは、同型接合条件でキメラバーナーゼ遺伝子を含有する植物の稔性が、改良された合成バースターDNAを含むキメラバースター遺伝子により完全に回復することができることを証明している。
すなわち、改良された合成バースターDNAを含有する回復系統は、非常に良好な回復能を有すると結論することができる。
子孫回復植物の未成熟な雄穂(単核期の小胞子を含む)におけるバースターの量は、基本的に例3に記載したように測定した。バースタータンパク質の量は、野生型バースターDNAを含有する植物よりも、改良された合成バースターDNAを含有する回復植物の雄穂において非常に多いことが観察された。例えば、野生型バースターDNAを含有する植物では、バースタータンパク質の量は、全タンパク質1mg当たり20ng未満のバースターであることが測定された。これに対して、改良された合成バースターDNAを含有する2つの系統では、未成熟雄穂中のバースタータンパク質の量は、それぞれ全タンパク質1mg当たり210および100ngのバースターであることが測定された。
例6:ナタネの雄しべ細胞で産生される野生型バースターおよび改良されたバースターの活性。
ナタネ植物(栽培品種ドラッカー(Drakkar))を、プラスミドpTHW118またはpTTS139を用いて、アグロバクテリウム(Agrobacterium)介在性形質転換を使用して形質転換した。プラスミドpTHW118は、TA29プロモーターの制御下に野生型バースターDNA(配列番号1)を含有する。プラスミドpTTS139は、野生型バースターDNAの第1および第2のコドンの間にさらにGCCのアラニンのコドンを含有する、改良されたバースターDNAを含有する。すなわちpTTS139中のバースターDNAは、配列番号4の改良されたバースタータンパク質をコードする。
pTHW118で形質転換した2つのナタネ系統(それぞれDBN366−0011およびDBN366−0029と命名した)、およびpTTS139で形質転換した2つのナタネ系統(それぞれDBN342−1010およびDBN367−0035と命名した)を定量分析のために選択した。
約3〜4mmの長さのナタネの花芽を植物から単離して、液体窒素中で破砕した。タンパク質を抽出し、全抽出タンパク質の量、さらにはウェスタンブロットにより検出可能なバースターの量を、全て基本的に例3に記載されたように測定した。表4は、全抽出可能なタンパク質の量(カラム4)およびバースターの量(カラム2)を各行に示す。
バースター活性は、基本的にフィッツジェラルド(Fitzgerald)とハートリー(Hartley)(1993, 上記文献)に記載されたように測定した。600μlのTE緩衝液(10mMトリス/HCl pH8.0;1mM EDTA)に、
− 10μg/mlウシ血清アルブミンおよび0.1μg/mlバーナーゼを含有する0.02M 酢酸NH4 pH8.0溶液20μl、
− 花芽から抽出したタンパク質の1/5希釈液「x」μl(「x」は、それぞれ0、4、8、12、16、20である)、
を加えた。
混合して約1分間待って、TE緩衝液中に0.4mg/mlポリエテノアデノシンリン酸を含有する保存溶液の1/10希釈液6μlを加えた。
最終溶液を混合して直ぐにキュベットに移して、蛍光の増大を1〜2分間記録した。
蛍光の初期増大/分の値を「x」(バースター含有溶液の容量)に対してプロットした。各場合に予想通り直線関係が得られた。回帰直線のX軸との切片を計算した(表4、カラム3):これは、2ngのバーナーゼを完全に中和するために充分なバースターを含有する「x」の容量を表す(すなわち、2ngのバーナーゼと等価なバースターのモル量を含有する容量)。ここから、花芽中の「活性」なバースターの量(表4、カラム5)、ならびにウェスタンブロットにより検出される全バースタータンパク質に対する「活性」なバースターの比率(表4、カラム6)を測定することができる。
これらの比から、改良されたバースターの活性は、少なくとも野生型バースターの活性と同等であることを推論することができる。しかし、pTHW118で形質転換した系統(野生型バースターを発現する)では平均比は0.27(標準偏差0.08)であり、一方pTTS139で形質転換した系統では平均比は0.39(標準偏差0.08)である。2つの型の系統の平均比の間の差は、統計的に有意である(t=−26、p<0.005)。このことから、改良されたバースターは、ナタネの花芽で産生されると、野生型バースターと比較して一般に高レベルの活性バースターを生じると結論することができる。
本出願に引用される全ての刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114
配列表
(1)一般情報:
(i)出願人:
(A)名称:プラント・ジェネティック・システムズ社(PLANT GENETIC SYSTEMS N.V.)
(B)通り:プラトーストラート(Plateaustraat)22
(C)市:ゲント
(E)国:ベルギー
(F)郵便番号(ZIP):B−9000
(G)電話:32 9 2358411
(H)ファックス:32 9 2231923
(ii)発明の名称:回復遺伝子
(iii)配列の数:10
(iv)コンピューターで読める形式:
(A)媒体の型:フロッピーディスク
(B)コンピューター:IBM PCコンパチブル
(C)オペレーティング・システム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:パテントイン・リリース#1.0(PatentIn Release #1.0)、バージョン#1.30(ヨーロッパ特許庁(EPO))
(2)配列番号:1の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:270塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「バースターDNA」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:バチルス・アミロリケファチエンス(Bacillus amyloliquefaciens)
(ix)特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)位置:1..270
(D)他の情報:/function=「バーナーゼのインヒビター」
/product=「バースター」
(xi)配列:配列番号:1:
Figure 0004159114
(2)配列番号:2の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:90アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:タンパク質
(xi)配列:配列番号:2:
Figure 0004159114
(2)配列番号:3の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:273塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「改良されたバースターDNA」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:CDS
(B)位置:1..273
(xi)配列:配列番号:3:
Figure 0004159114
(2)配列番号:4の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:91アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:タンパク質
(xi)配列:配列番号:4:
Figure 0004159114
(2)配列番号:5の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:4032塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:環状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「プラスミドpMV71」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:1999..3400
(D)他の情報:/label=PRAC1
/note=「イネアクチン遺伝子のプロモーター領域− リーダーにイントロンを含有する」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:3401..3676
(D)他の情報:/label=バースター
/note=「バースターDNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:3677..4003
(D)他の情報:/label=3’nos
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端を含有する領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:3999..3404
(D)他の情報:/label=NcoI
/note=「NcoI認識部位」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:4016..4021
(D)他の情報:/label=KpnI
/note=「KpnI認識部位」
(xi)配列:配列番号:5:
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114
(2)配列番号:6の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:563塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「プラスミドpLH43の一部」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:1..6
(D)他の情報:/label=NcoI
/note=「NcoI認識部位」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:3..278
(D)他の情報:/label=synb*
/note=「改良されたバースターDNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:279..545
(D)他の情報:/label=3’nos
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端を含有する領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:558..563
(D)他の情報:/label=KpnI
/note=「KpnI認識部位」
(xi)配列:配列番号:6:
Figure 0004159114
(2)配列番号:7の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:5349塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「pTTS24のT−DNA」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(1..25)
(D)他の情報:/label=RB
/note=「T−DNA右境界」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(98..331)
(D)他の情報:/label=3’g7
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNA遺伝子7の3’非翻訳末端を含有する領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(332..883)
(D)他の情報:/label=bar
/note=「ホスフィノトリチンアセチルトランスフェラーゼをコードする領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(884..2258)
(D)他の情報:/label=P35S
/note=「カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:2281..3969
(D)他の情報:/label=PE1
/note=「イネのE1遺伝子のプロモーター(WO92/13956)」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:3970..4245
(D)他の情報:/label=synb*
/note=「改良されたバースターDNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:4246..4577
(D)他の情報:/label=3’chs
/note=「カルコンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端を含有する領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(5325..5349)
(D)他の情報:/label=LB
/note=「T−DNA左境界」
(xi)配列:配列番号:7:
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114
(2)配列番号:8の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:24塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「オリゴヌクレオチドCASOLX1」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:10..15
(D)他の情報:/label=KpnI
/note=「KpnI認識部位」
(xi)配列:配列番号:8:
Figure 0004159114
(2)配列番号:9の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:50塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「オリゴヌクレオチドCASOLX2」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:5..10
(D)他の情報:/label=AatII
/note=「AatII認識部位」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:30..50
(D)他の情報:/label=3’g7
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNA遺伝子7の3’非翻訳末端の一部」
(xi)配列:配列番号:9:
Figure 0004159114
(2)配列番号:10の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:5611塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:環状
(ii)分子の型:他の核酸
(A)説明:/desc=「プラスミドpLH48」
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(39..317)
(D)他の情報:/label=3’nos
/note=「アグロバクテリウム(Agrobacterium)T−DNAのノパリンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端を含有する領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(318..869)
(D)他の情報:/label=bar
/note=「ホスフィノトリチンアセチルトランスフェラーゼをコードする領域」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:相補体(870..1702)
(D)他の情報:/label=P35S
/note=「カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:1740..2284
(D)他の情報:/label=PTA29
/note=「ニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum)のTA29遺伝子のプロモーター」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:2285..2560
(D)他の情報:/label=synb*
/note=「改良されたバースターDNA」
(ix)特徴:
(A)名称/記号:−
(B)位置:2561..2892
(D)他の情報:/label=3’chs
/note=「カルコンシンターゼ遺伝子の3’非翻訳末端を含有する領域」
(xi)配列:配列番号:10:
Figure 0004159114
Figure 0004159114
Figure 0004159114

Claims (21)

  1. 配列番号4のアミノ酸配列を有するバースターをコードするバースターDNA又はこのバースターのアミノ酸配列の中で1つ若しくは数個のアミノ酸が置換、挿入若しくは欠失で置き換えられた改変体であって、該バースターはMet−Alaで開始するアミノ酸配列を有しかつバーナーゼに特異的に結合することができる、改変体をコードするバースターDNA、を含んでなるDNA。
  2. バースターDNAは40%未満のAおよびTヌクレオチドを含有する、請求の範囲第1項記載のDNA。
  3. ナタネ、ワタ、メイズ、イネおよびコムギに対して最適化したコドンの使用を有する、請求の範囲第1項に記載のDNA。
  4. バースターDNAは、7%以下のCGジヌクレオチドを含有し、9.5%以下のCNGトリヌクレオチドを含有する、請求の範囲第1項に記載のDNA。
  5. バースターDNAは、配列番号3のヌクレオチド配列を有する、請求の範囲第1項記載のDNA。
  6. バースターDNAは、植物細胞中で転写を指令するプロモーターに機能的に結合している、請求の範囲第1項〜第項までのいずれか1項に記載のDNA。
  7. プロモーターは、植物の雄しべ細胞中で転写を選択的に指令するプロモーターである、請求の範囲第項記載のDNA。
  8. プロモーターは、少なくとも植物のタペータム(tapetum)細胞において発現を指令するプロモーターである、請求の範囲第項または第項記載のDNA。
  9. プロモーターは、タバコのTA29遺伝子のプロモーター、トウモロコシのCA55遺伝子のプロモーター、またはイネのE1、T72もしくはT42遺伝子のプロモーターである、請求の範囲第項記載のDNA。
  10. プロモーターは、構成性プロモーターである、請求の範囲第項記載のDNA。
  11. プロモーターは、35Sプロモーターである、請求の範囲第10項記載のDNA。
  12. 請求の範囲第1項〜第11項までのいずれか1項に記載のDNAを含んでなる植物細胞。
  13. バーナーゼDNAをさらに含んでなる、請求の範囲第12項記載の植物細胞。
  14. 請求の範囲第1項〜第11項までのいずれか1項に記載のDNAを含んでなる植物。
  15. バーナーゼDNAも含む、請求の範囲第14項記載の植物。
  16. ナタネ、ワタ、メイズ、イネまたはコムギ植物である、請求の範囲第14項または15項記載の植物。
  17. 単子葉植物である、請求の範囲第14項または15項記載の植物。
  18. 花序から抽出可能な全タンパク質1mg当たり少なくとも20ngのバースターを産生する、請求の範囲第17項記載の植物。
  19. 請求の範囲第1項〜第項までのいずれか1項に記載のDNAにコードされるバースター。
  20. 雄性不稔植物系統に稔性を回復させる方法であって、
    (a)植物プロモーターに機能的に結合した、請求の範囲第1項〜第項までのいずれか1項に記載のDNAを含むキメラ遺伝子を植物系統に導入する工程;
    (b)該植物系統を、バーナーゼをコードする雄性不稔DNAの発現により雄性不稔である雄性不稔系統と交配させる工程;及び
    (c)該キメラ遺伝子を含む該雄性不稔系統由来の子孫であって、稔性が回復した上記子孫を得る工程、
    を含む上記方法。
  21. 雄性不稔植物系統に稔性を回復させるための、請求の範囲第1項〜項までのいずれか1項に記載のDNAの使用であって、該雄性不稔植物系統は、バーナーゼをコードする雄性不稔DNAの発現により雄性不稔である、上記使用。
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