JP4158357B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等のインクジェット式記録装置に関し、特に、インク滴の吐出状態を最適化するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置では、予め定められた波形形状の吐出パルスを圧力発生素子に供給することで圧力室内のインクに圧力変動を生じさせ、ノズル開口からインク滴を吐出させている。このように、圧力変動を生じさせてインク滴を吐出させる記録装置では、インク滴の吐出時における圧力変動の大きさやタイミングが重要である。即ち、この圧力変動の大きさやタイミングを最適化することで、所定量のインク滴を予定通りに飛翔させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した圧力変動の大きさやタイミングには高い精度が要求され、これらの大きさやタイミングがずれてしまうと所謂「尾曲がり」と呼ばれる現象が生じてしまう。この「尾曲がり」は、図12(a)に示すように、記録紙1の面に対して斜め方向に延びた柱状のインク滴2が記録紙1の面方向に向けて飛翔する現象である。この尾曲がりが生じると、図12(b)に示すように、インク滴の着弾によって形成されたドット3が、設計上の大きさよりも大きくなったり、変形したりして画質が損なわれてしまう。
そして、従来の装置には尾曲がりの検出手段が備えられておらず、出荷後に生じた尾曲がりについては検出できなかった。このため、尾曲がりに起因する画質の劣化に対処することが困難であった。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で尾曲がりの検出を行うことにある。また、吐出されたインク滴の尾曲がりを防止し、記録安定性の向上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、ノズル開口に連通された圧力室と、対応する圧力室に対して圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子と、吐出パルスを含んだ一連の駆動信号を発生する駆動信号発生手段とを備え、吐出パルスを圧力発生素子に供給することで圧力室内のインクに圧力変動を生じさせ、ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録装置において、
レーザー光源と受光器とを含んで構成され、ノズル開口から吐出され柱状に延びたインク滴の飛行軌跡上にレーザー光線を照射可能なレーザー検出器と、
該レーザー検出器からの検出信号に基づいてインク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する遮光時間計測手段と、
遮光時間計測手段が計測した遮光時間と判断基準値とを比較し、該遮光時間が判断基準値未満であった場合に、インク滴に尾曲がりが生じていると判断することによりインク滴の尾曲がりを検出する尾曲がり検出手段とを備えていることを特徴とするインクジェット式記録装置である。
なお、「尾曲がり」とは、記録紙の面に対して斜め方向に延びた柱状のインク滴が記録紙の面方向に向けて飛翔する現象である。そして、この「尾曲がり」が生じると、斜め方向に延びたインク滴が着弾することになり、ドットが設計上の大きさよりも大きくなってしまう。
【0006】
請求項2に記載のものは、前記駆動信号発生手段は、尾曲がり検出手段による検出結果に基づいて吐出パルスの波形を調整する波形調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置である。
【0007】
請求項3に記載のものは、前記波形調整手段は、レーザー検出器からの検出信号が判定基準値以上に亘って出力されるように、吐出パルスの波形を調整することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式記録装置である。
【0008】
請求項4に記載のものは、前記吐出パルスは、インク滴を吐出させるための吐出要素を少なくとも含む複数の波形要素によって構成され、
前記波形調整手段は、吐出要素よりも後の波形要素を調整することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のインクジェット式記録装置である。
【0009】
請求項5に記載のものは、前記吐出パルスは、インク滴吐出後における圧力室の残留振動を低減させるための制振要素と、該制振要素の供給開始タイミングを規定する定電位の制振ホールド要素とを含み、
前記波形調整手段は、制振ホールド要素の供給時間を調整することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録装置である。
【0010】
請求項6に記載のものは、前記吐出パルスは、インク滴吐出後における圧力室の残留振動を低減させるための制振要素を含み、
前記波形調整手段は、制振要素の電位差と供給時間の少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録装置である。
【0011】
請求項7に記載のものは、前記駆動信号発生手段は、複数種類の吐出パルスを発生し、
波形調整手段は、種類毎に吐出パルスを調整することを特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0012】
請求項8に記載のものは、尾曲がりの検出を行う尾曲がり検出モードと、インク滴の吐出を検査する吐出検査モードと、印刷記録媒体に対する印刷が可能な印刷モードの中から一つのモードを設定するモード設定手段を備え、
吐出検査モードでは、前記レーザー検出器からの検出信号を、インク滴の吐出の可否を判定するための検査信号として用いることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0013】
請求項9に記載のものは、前記モード設定手段は、前回尾曲がり検出時からのインクの吐出回数が調整基準値を越えた場合に尾曲がり検出モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記録装置である。
【0014】
請求項10に記載のものは、前記モード設定手段は、前回尾曲がり検出時からの経過時間が調整基準値を越えた場合に尾曲がり検出モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記録装置である。
【0015】
請求項11に記載のものは、前記レーザー検出器を、レーザー光線の照射方向が異なる第1レーザー検出器と第2レーザー検出器とから構成したことを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0016】
請求項12に記載のものは、前記ノズル開口を列状に開設してノズル列を構成し、
第1レーザー検出器と第2レーザー検出器の一方を、レーザー光線の照射方向がノズル列の方向となるように配設したことを特徴とする請求項11に記載のインクジェット式記録装置である。
【0017】
請求項13に記載のものは、前記圧力発生素子が圧電振動子であることを特徴とする請求項1から請求項12の何れかに記載のインクジェット式記録装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。ここで、図1は、代表的なインクジェット式記録装置であるインクジェット式プリンタ11(以下、単にプリンタ11という。)の平面図である。
【0019】
図1に示したプリンタ11は、サブタンク12…及び記録ヘッド13(図2参照)を搭載したキャリッジ14とプリンタ本体15とから概略構成されている。そして、プリンタ本体15には、キャリッジ14を主走査方向に沿って往復移動させるヘッド走査機構と、記録紙16(図7参照。)を紙送り方向に送り出す紙送り機構と、記録ヘッド13のノズル面17を払拭するワイピング機構18と、記録ヘッド13のノズル面17を封止するキャッピング機構19と、フラッシングポジションで空吐出されたインク滴を検出可能なレーザー検出器20と、記録ヘッド13に供給するインクを貯留したインクタンク21…とを設けている。
【0020】
ヘッド走査機構は、左右方向に設けられたガイド部材24と、パルスモータ25と、パルスモータ25の回転軸に接続されてこのパルスモータ25によって回転駆動される駆動プーリー26と、遊転プーリー27と、駆動プーリー26と遊転プーリー27との間に掛け渡され、キャリッジ14に接続されたタイミングベルト28と、パルスモータ25の回転を制御するプリンタコントローラ29(図8参照)とから構成してある。
また、紙送り機構は、紙送りモータ30(図8参照)、この紙送りモータ30によって回転駆動される紙送りローラ(図示せず)及びプリンタコントローラ29から構成してある。
【0021】
記録ヘッド13は、図2に示すように、収容空部33を設けたケース34と、流路ユニット35と、振動子ユニット36とから概略構成されている。
【0022】
ケース34の先端には流路ユニット35が接合され、収容空部33内には、振動子群49の櫛歯状先端を先端側開口に臨ませた状態で振動子ユニット36が収容固定されている。また、収容空部33の側方には、基端側にてサブタンク12に連通しているインク供給管37を設ける。
【0023】
流路ユニット35は、流路形成板38とノズルプレート39と弾性板40とから構成されている。ノズルプレート39は、図3にも示すように、ドット形成密度に対応したピッチで多数(例えば、96個)のノズル開口41…を列状に開設した薄い板状部材であり、例えば、ステンレス鋼板によって構成してある。そして、このノズルプレート39の外側表面が上記したノズル面17となる。流路形成板38には、インクが流入するリザーバ42、ノズル開口41からインクを吐出させるために必要なインク圧力を発生させる圧力室43、これらのリザーバ42と圧力室43を連通するインク供給口44等が形成されている。弾性板40は、支持板45と弾性体膜46とからなり、リザーバ42に対応するコンプライアンス部47及び圧力室43に対応するダイヤフラム部48は、支持板45が除去された弾性体膜領域とする。
【0024】
振動子ユニット36は、振動子群49と固定板50とにより概略構成されている。この振動子群49を構成する各圧電振動子51…は櫛歯状であり、極めて細い幅のニードル状に切り分けられている。そして、各振動子51…は、先端面がダイヤフラム部48に接合され、電圧の印加によって伸縮してダイヤフラム部48を押したり引いたりする。
【0025】
このような構成の記録ヘッド13は、インク供給管37からリザーバ42及び圧力室43を通ってノズル開口41に至る一連のインク流路が形成されている。そして、電圧を印加して圧電振動子51を素子長手方向に伸縮させると、対応する圧力室43の容積が変化してインクの圧力が変化する。このインクの圧力変動は、ノズル開口41からインクを吐出させる等のために用いられる。
なお、本実施形態では、図3に示すように、キャリッジ14には3個の記録ヘッド13…が主走査方向に横並び配置されている。そして、各記録ヘッド13は1個あたり2条のノズル列を備えているので、このプリンタ11は合計6条のノズル列を有している。
【0026】
上記のインクタンク21は、記録に使用されるインクを貯留する部材である。本実施形態では、6種類のインクを個別に貯留しているため、合計6個のインクタンク21…を備えている。また、各インクタンク21…は、インク供給チューブ52…を通じてサブタンク12…に連通されており、各サブタンク12は対応するインク供給管37に連通している。このため、インクタンク21に貯留されたインクは、インク供給チューブ52からサブタンク12を通じて記録ヘッド13に供給される。
【0027】
上記のワイピング機構18は、図4に示すように、ワイパーブレード55と、このワイパーブレード55を保持するワイパーホルダ56と、ワイパーホルダ56を上下方向に移動させるワイパー昇降駆動源57(図8参照)等を備えている。ワイパーブレード55は、例えば、ゴム等で構成された板状部材である。ワイパーホルダ56は、ワイパーブレード55の下半部分を保持する部材であり、例えば、合成樹脂製の箱状部材によって構成される。ワイパー昇降駆動源57は、例えば電磁石とこの電磁石に吸着される磁性体とから構成されている(何れも図示せず)。そして、本実施形態では、ワイパーホルダ56側に磁性体を配設し、この磁性体の上方に電磁石を配置している。
【0028】
このワイピング機構18では、通常、ワイパーブレード55の上縁は、図4(b)に実線で示すように、記録ヘッド13のノズル面17よりも少し低い位置とされている。そして、ワイパー昇降駆動源57の作動により、ワイパーホルダ56が上昇し、点線で示すように、ワイパーブレード55の上縁が記録ヘッド13のノズル面17よりも少し高い位置となる。この上昇状態で記録ヘッド13をワイパーブレード55と対向する位置に移動させ、主走査方向に往復移動させると、ワイパーブレード55が相対的に移動してノズル面17に付着したインクや異物等を拭うことができる。
【0029】
キャッピング機構19は、図4及び図5に示すように、ノズル面17側の上面が開放されたキャップ部材58と、キャップ部材58に連通した吸引路59と、吸引路59の途中に設けられる吸引ポンプ60と、キャップ部材58を上下方向に移動させるキャップ昇降機構(図示せず)とを備えている。このキャップ部材58は、1つの記録ヘッド13に対して1個設けられている。このため、ホルダー61には合計3個のキャップ部材58…が横並びに取り付けられている。
【0030】
キャップ昇降機構は、例えば、カム機構(図示せず)で構成され、キャリッジ14が記録領域側からキャップ部材58側に移動してきた際に、キャリッジ14側の当接部がホルダー61に当接し、キャップ部材58をキャリッジ14と共に主走査方向に移動させる。この移動により、案内突起が案内溝に案内されてキャップ部材58が斜め上方に移動する。
そして、このキャップ昇降機構により、常態においてキャップ部材58はフラッシングポジションに位置する。このフラッシングポジションでは、図4(a)に示すように、キャップ部材58は記録ヘッド13のノズル面17よりも下側に離隔した位置で対向している。
一方、ホームポジションにおいては、図4(b)に示すように、上記のカム機構によってキャップ部材58が斜め上方に移動し、キャップ部材58の上面がノズル面17に密着して封止する。
【0031】
レーザー検出器20は、図6に示すように、レーザー光源62とレーザー受光器63とを含み、吐出されたインク滴の飛行軌跡上にレーザー光線が交差するように配置されている。本実施形態では、図6(a)に示すように、レーザー光線の照射方向が異なる第1レーザー検出器20Aと第2レーザー検出器20Bとを設け、一方の検出器の光軸方向に尾曲がりしても他方の検出器で検できるようにしている。そして、第1レーザー検出器20Aを、レーザー光線の照射方向(光軸方向)がノズル列の方向に平行となるように配設し、第2レーザー検出器20Bを、レーザー光線の照射方向がノズル列の方向に対して斜めになるように配設している。なお、これらのレーザー検出器20A,20Bは、レーザー光線の進行方向がノズル面17と略平行になるように配設している。
【0032】
このレーザー検出器20(20A,20B)は、インク滴の尾曲がりを検出したりノズル開口41の目詰まりを検出する際に用いられる。
本実施形態では、第1レーザー検出器20Aを記録ヘッド13の主走査方向に沿って移動可能に配設すると共に、第2レーザー検出器20Bを固定状態で配設し、吐出されたインク滴をノズル開口41毎に検出可能に構成している。即ち、この構成では、記録ヘッド13及び第1レーザー検出器20Aを移動させることで、任意のノズル開口41から吐出されたインク滴を各レーザー検出器20A,20Bによって検出することができる。
例えば、記録ヘッド13を図6(a)の位置に移動させるとノズル列の中央に位置するノズル開口41aから吐出されたインク滴をレーザー検出器20A,20Bで検出でき、図6(b)の位置に移動させるとノズル列の一端側に位置するノズル開口41から吐出されたインク滴を検出できる。また、図6(c)の位置に移動させるとノズル列の他端側に位置するノズル開口41cから吐出されたインク滴をレーザー検出器20A,20Bで検出できる。
【0033】
そして、インク滴の尾曲がりを検出する場合には、レーザー受光器63,63からの検出信号に基づいてインク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する。
例えば、図7(a)及び(b)に示すように、吐出されたインク滴に尾曲がりが生じている場合には、柱状に延びたインク滴の一部分のみがレーザー光線上を通過するので、遮光時間は極く短くなり、レーザー受光器63からは極く短時間の検出信号PS1が出力される。
また、インク滴が正常に吐出された場合、即ち、尾曲がりが生じていない場合には、柱状に延びたインク滴の全体がレーザー光線上を通過するので、遮光時間は尾曲がりが生じたときよりも長くなり、レーザー受光器63からは遮光時間に応じた検出信号PS2が出力される。
そして、本実施形態では、レーザー光線の照射方向を異ならせて2つのレーザー検出器20A,20Bを配設しているので、一方のレーザー検出器20のレーザー照射方向に尾曲がりが生じたとしても、他方のレーザー検出器20で尾曲がりを検出できる。
【0034】
また、ノズル開口41の目詰まりを検出する際には、レーザー受光器63からの検出信号に基づいてインク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する。即ち、ノズル開口41に目詰まりが生じている場合にはインク滴は吐出されないので、インク滴を吐出させるための吐出パルス(後述する。)を供給してもレーザー受光器63からの検出信号に変化はない。一方、インク滴が正常に吐出されている場合には、吐出パルスの供給後から所定時間内にレーザー受光器63から検出信号が出力される。
従って、吐出パルス供給後においてレーザー受光器63からの検出信号を監視することで、ノズル開口41の目詰まりの有無を検出することができる。
【0035】
次に、プリンタ11の電気的構成について説明する。図8に示すように、プリンタ11は、プリンタコントローラ29とプリントエンジン66とを備えて構成されている。
【0036】
プリンタコントローラ29は、外部インターフェース67(以下、外部I/F67という。)と、各種データを一時的に記憶するRAM68と、制御プログラム等を記憶したROM69と、CPU等を含んで構成した制御部70と、クロック信号を発生する発振回路71と、記録ヘッド13へ供給するための駆動信号(COM)を発生する駆動信号発生回路72と、インク滴の吐出回数を計数するための吐出カウンタ73と、前回尾曲がり検出時からの経過時間(後述する)や電源オフ時からの経過時間を計時するためのタイマー74と、プリントエンジン66との間でデータ等の送受信を行う内部インターフェース75(以下、内部I/F75という。)とを備えている。
【0037】
外部I/F67は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、この外部I/F67を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、ホストコンピュータ等に対して出力される。
【0038】
RAM68は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ、及び、図示しないワークメモリとして機能する。そして、受信バッファは外部I/F67を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは制御部70が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッファはドットパターンデータを記憶する。また、ROM69には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてある。
【0039】
制御部70は、各種の制御を行う他、受信バッファ内の印刷データを読み出し、この読み出した印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM69に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開する。さらに、制御部70は、展開したドットパターンデータに必要な装飾処理を施し、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。
【0040】
そして、記録ヘッド13の1回の主走査で記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、制御部70は、この1行分のドットパターンデータを、内部I/F75を通じて記録ヘッド13に出力する。また、出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
【0041】
また、制御部70は本発明の遮光時間計測手段としても機能し、レーザー検出器20(即ち、レーザー受光器63)からの検出信号に基づいてインク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する。さらに、制御部70は本発明の尾曲がり検出手段としても機能し、計測した遮光時間と判断基準値とを比較し、インク滴の尾曲がりの有無を検出する。即ち、計測した遮光時間が判断基準値以上であれば尾曲がりがないと判断し、判断基準値未満であれば尾曲がりが生じていると判断する。なお、この判断基準値は、予め設定されるものであり、例えば、ROM69に記憶されている。
【0042】
また、制御部70は本発明の駆動信号発生手段の一部を構成し、波形調整手段としても機能する。即ち、この制御部70は、レーザー検出器20からの検出信号に基づいて吐出パルスの波形を調整する。本実施形態では、レーザー検出器20からの検出信号に基づき、吐出要素(後述する。)よりも後の波形要素を調整する。
【0043】
ここで、吐出要素よりも後の波形要素を調整するようにしたのは、インク滴吐出時における圧力室43内の圧力波を制御するためである。
即ち、尾曲がりの発生は、インク滴吐出時(例えば、ノズル開口41でインク柱がちぎれる瞬間)における圧力室43内の残留振動に因るところが大きいと考えられている。例えば、この残留振動によってノズル開口41付近のインクに高次の振動が誘起されることがあり、この高次の振動がちぎれる瞬間のインク柱に作用すると、その作用の仕方によって尾曲がりが発生すると考えられている。
従って、吐出要素よりも後の波形要素を調整によって最適化することでインク滴吐出後における残留振動を低減でき、尾曲がりを防止できる。なお、吐出パルスの調整については、後で詳しく説明する。
【0044】
また、制御部70は、本発明のモード設定手段としても機能し、尾曲がりの検出を行う尾曲がり検出モードと、インク滴の吐出の可否を検査する吐出検査モードと、記録紙16(印刷記録媒体の一種)に対する印刷が可能な印刷モードの中から一つのモードを設定する。即ち、制御部70は、通常は印刷モードを設定するが、インクタンク21のインクが交換されたり、プリンタ11が使用されないで長期間放置されていたり、インク滴の吐出回数が所定回数を越えた場合等に尾曲がり検出モードを設定し、尾曲がりの検出を行う。
【0045】
例えば、上記のタイマー74は、前回尾曲がり検出時からの経過時間を計時しており、この経過時間が調整基準値を超えた場合にその旨を示す報知信号を制御部70に出力する。そして、制御部70は、この報知信号を受信すると尾曲がり検出モードを設定する。なお、この経過時間は、尾曲がり検出モードが解除されるとリセットされ、その後、計時を開始する。なお、調整基準値は、例えば、数週間〜数ヶ月程度の比較的長期間に設定される。
【0046】
また、上記の吐出カウンタ73は、前回尾曲がり検出時からのインク滴の吐出回数をカウントするものであり、例えば、ノズル列毎に吐出回数をカウントする。そして、この吐出カウンタ73は、吐出回数が調整基準値を超えた場合にその旨を示す報知信号を制御部70に出力する。そして、制御部70は、この報知信号を受信すると尾曲がり検出モードを設定する。なお、吐出カウンタ73は、尾曲がり検出モードが解除されるとリセットされ、その後、吐出回数を再び計数する。なお、上記の調整基準値は、例えば、数万回〜数億回程度に設定される。
【0047】
駆動信号発生回路72は、上記の制御部70と共に本発明における駆動信号発生手段として機能し、インク滴を吐出させ得る複数の吐出パルスを一連に接続した駆動信号を発生する。なお、この駆動信号発生回路72は、所定波形の駆動信号を発生可能であればよく、例えば、所謂DAC回路(デジタル・アナログ・変換回路)によって構成したものやアナログ回路で構成したものが用いられる。
【0048】
駆動信号発生回路72が発生する駆動信号は、例えば、図9(a)に示すように、第1の中ドット吐出パルスM1と、小ドット吐出パルスSと、第2の中ドット吐出パルスM2とを順に接続した信号によって構成される。
ここで、図9(b)に示すように、第1の中ドット吐出パルスM1は、中ドット及び大ドットの記録時に選択される吐出パルスであり、中ドットを形成するために必要なインク量、例えば、12.5pL(ピコリットル)のインク滴をノズル開口41から吐出させる。小ドット吐出パルスSは、小ドットの記録時に選択される吐出パルスであり、小ドットを形成するために必要なインク量、例えば、5.4pLのインク滴をノズル開口41から吐出させる。第2の中ドット吐出パルスM2は、大ドットの記録時に選択される吐出パルスであり、本実施形態では第1の中ドット吐出パルスDP1と同じ波形形状の吐出パルスである。従って、この第2の中ドット吐出パルスDP3でも、例えば、12.5pLのインク滴がノズル開口41から吐出される。
【0049】
そして、中ドット吐出パルスM1,M2は、中間電位VMから最大電位VHまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配で電位を上昇させる膨張要素P1と、最大電位VHを所定時間保持する膨張ホールド要素P2と、最大電位VHから最低電位VLまで急勾配で電位を下降(放電)させる吐出要素P3と、最低電位VLを所定時間保持する制振ホールド要素P4と、最低電位VLから中間電位VMまで電位を上昇させる制振要素P5とを含んで構成される。
ここで、吐出要素P3は、インク滴の吐出に最も影響する波形要素である。また、制振要素P5は、インク滴吐出時における圧力室43内の圧力波を低減させるための波形要素である。さらに、制振ホールド要素P4は、制振要素P5の供給開始タイミングを規定する定電位の波形要素である。なお、実際の装置においては、これらの波形要素P1〜P5を供給してから圧力室43内に圧力変動が生じるまでには時間遅れがある。
【0050】
これらの吐出パルスM1,M2では、膨張要素P1及び膨張ホールド要素P2に対応して圧力室43が中間電位VMで規定される容積から最大電位VHで規定される容積まで膨張する。次に、吐出要素P3に対応して、圧力室43が最低電位VLで規定される容積まで急激に収縮し、インク滴の吐出に必要な圧力が発生される。そして、制振ホールド要素P4に対応する期間中に亘って圧力室43の収縮状態が維持された後、制振要素P5に対応して圧力室43が基準容積まで膨張する。この制振要素P5に対応して圧力室43が膨張し、圧力室43内におけるインクの残留振動を吸収する。これにより、メニスカス(ノズル開口41で露出しているインクの自由表面)の振動が抑制される。
【0051】
また、小ドット吐出パルスSは、中間電位VMから最大電位VHまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配で電位を上昇させる膨張要素P6と、最大電位VHを所定時間保持する膨張ホールド要素P7と、最大電位VHから吐出電位VM´まで急勾配で電位を下降(放電)させる吐出要素P8と、吐出電位VM´を極く短時間保持する吐出ホールド要素P9と、吐出電位VM´から最低電位VLまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配で電位を下降させる収縮要素P10と、最低電位VLを所定時間保持する収縮ホールド要素P11と、最低電位VLから中間電位VMまで電位を上昇させる復帰要素P12とを含んで構成される。
【0052】
この吐出パルスSでは、膨張要素P6及び膨張ホールド要素P7に対応して、圧力室43が中間電位VMで規定される容積から最大電位VHで規定される容積まで膨張する。次に、吐出要素P8に対応して、圧力室43が吐出電位VM´で規定される容積まで急激に収縮し、インク滴を吐出するための圧力が発生する。その後、収縮要素P10に対応して圧力室43が収縮し、制振ホールド要素P11に対応する期間中に亘って圧力室43の収縮状態が維持され、制振要素P12に対応して圧力室43が基準容積まで膨張され、残留振動を吸収する。
【0053】
次に、プリントエンジン66について説明する。プリントエンジン66は、紙送りモータ30と、パルスモータ25と、吸引ポンプ60と、記録ヘッド13の電気駆動系78と、レーザー検出器20(20A,20B)と、ワイパー昇降駆動源57とを含んで構成される。
【0054】
記録ヘッド13の電気駆動系78は、第1シフトレジスタ79及び第2シフトレジスタ80からなるシフトレジスタと、第1ラッチ回路81と第2ラッチ回路82とからなるラッチ回路と、デコーダ83と、制御ロジック84と、レベルシフタ85と、スイッチ回路86と、圧電振動子51とを備えて構成されている。
これらの中で、シフトレジスタ79,80、ラッチ回路81,82、デコーダ83、レベルシフタ85、及び、スイッチ回路86は吐出パルス供給手段として機能し、駆動信号の中から吐出パルスM1,S,M2を適宜に選択し、選択した吐出パルスを対応する圧電振動子51に供給する。
【0055】
そして、記録ヘッド13は、プリンタコントローラ29からのドットパターンデータ(SI)に基づき、インク量が異なるインク滴を適宜吐出する。
この場合、プリンタコントローラ29からのドットパターンデータは、発振回路71からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F75から第1シフトレジスタ79及び第2シフトレジスタ80にシリアル伝送される。このドットパターンデータは2ビットの階調データであり、全てのノズル開口41…に関する下位ビットのデータが第1シフトレジスタ79に入力され、全てのノズル開口41…に関する上位ビットのデータが第2シフトレジスタ80に入力される。
【0056】
プリンタコントローラ29からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路81,82に入力されると、第1ラッチ回路81はドットパターンデータの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路82はドットパターンデータの上位ビットのデータをラッチする。各ラッチ回路81,82でラッチされたドットパターンデータは、デコーダ83に入力され、ドットパターンデータを翻訳して3ビットの印字データを生成する。また、デコーダ83には、制御ロジック84からのタイミング信号も入力されている。この制御ロジック84は、ラッチ信号或いはチャンネル信号を受信する毎にタイミング信号を発生する。
【0057】
デコーダ83によって翻訳された印字データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ85に入力される。このレベルシフタ85は、印字データの内容が「1」の場合に、スイッチ回路86を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。レベルシフタ85で昇圧された「1」の印字データは、スイッチ回路86に供給される。このスイッチ回路86の入力側には、駆動信号発生回路72からの駆動信号が供給されており、スイッチ回路86の出力側には圧電振動子51が接続されている。
【0058】
そして、印字データは、スイッチ回路86の作動、つまり、駆動信号の圧電振動子51への供給を制御する。例えば、スイッチ回路86に加わる印字データが「1」である期間中は、スイッチ回路86が接続状態になって駆動信号が圧電振動子51に供給され、この駆動信号に応じて圧電振動子51の電位レベルが変化する。一方、スイッチ回路86に加わる印字データが「0」の期間中は、レベルシフタ85からはスイッチ回路86を作動させる電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路86が切断状態になって圧電振動子51には駆動信号が供給されない。
【0059】
このように、例示した記録ヘッド13では、駆動信号に含まれる各吐出パルスM1,S,M2に対応させて印字データの各ビットを設定すると、各吐出パルスM1,S,M2を選択的に圧電振動子51に供給することができる。そして、圧電振動子51に供給する吐出パルスを選択することで、量が異なる複数種類のインク滴を同一のノズル開口41から吐出させることができる。
【0060】
次に、上記構成のプリンタ11における動作について説明する。
【0061】
このプリンタ11では、電源が投入されると制御部70がモード設定手段として機能し、尾曲がり検出モード、吐出検査モード、印刷モードの中から1つのモードを選択して設定する。例えば、上記のタイマー74及び吐出カウンタ73を参照して経過時間及び吐出回数を取得する。そして、取得した経過時間或いは吐出回数が調整基準値を越えていた場合には、制御部70は尾曲がり検出モードを設定する。同様に、インクタンク21(例えば、タンク内のインクパック)が交換された場合にも、制御部70は尾曲がり検出モードを設定する。また、調整基準値を越えていなかった場合には、制御部70は吐出検査モードを設定する。さらに、前回電源オフからの経過時間が数分程度の短時間であった場合には、制御部70は印刷モードを設定する。
【0062】
尾曲がり検出モードが設定されると制御部70は、まず、1番目のノズル列に対する尾曲がり検出を行う。この尾曲がり検出は、駆動信号の中に含まれる複数種類の吐出パルス毎に行われる。本実施形態では、中ドット吐出パルスMと小ドット吐出パルスSとが含まれているため、これらの吐出パルスM,S毎に行う。以下の説明では、中ドット吐出パルスMの検出を先に行う場合を例に挙げることにする。
【0063】
この場合、制御部70は、まず、パルスモータ25を制御して記録ヘッド13を所定の検出位置に位置付ける。例えば、ノズル列における端のノズル開口41が吐出したインク滴を検出し得る位置に位置付ける。その後、このノズル開口41に対応する圧電振動子51に対して中ドット吐出パルスを供給すると共に、レーザー受光器63からの検出信号を監視する。このとき、制御部70は遮光時間計測手段として機能し、インク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する。遮光時間を計測したならば、制御部70は、尾曲がり検出手段として機能し、遮光時間が判断基準値以上であった場合には尾曲がりが生じていないと判断し、判断基準値未満であった場合には尾曲がりが生じていると判断する。そして、この判断を、ノズル開口41を順に変えながらノズル列内の全てのノズル開口41について行う。
【0064】
全てのノズル開口41について尾曲がりの有無を判断したならば、制御部70は、尾曲がりが生じていると判断したノズル開口41の数(全ノズル開口41の数に対する割合)に基づいて吐出パルスの波形調整が必要か否かを判断する。ここで、波形調整が必要と判断した場合、制御部70は波形調整手段として機能し、中ドット吐出パルスMの波形を調整する。本実施形態では、上記したように吐出要素P3よりも後の波形要素を調整する。
例えば、図10(a)に示すように、制振ホールド要素P4の供給時間を増減する。また、図10(b)に示すように、制振要素P5の供給時間を調整してもよい。さらに、図10(c)に示すように、中間電位VMの電位を変更して、制振要素P5の電位差を調整してもよい。
【0065】
即ち、「尾曲がり」の発生要因は、上記したように、吐出要素P3の圧電振動子51への供給に伴う圧力室43内におけるインクの残留振動にあり、この残留振動によって高次の振動がメニスカスに励起されているためと考えられる。このため、制振ホールド要素P4や制振要素P5を調整によって最適化すると、圧力室43内におけるインクの残留振動を確実に打ち消すことができ、尾曲がりが防止できる。
【0066】
ここで、制振要素P5は、圧力室43を膨張させることで圧力室43内のインク圧力を低減し、残留振動を吸収するものである。このため、制振要素P5の供給は、圧力室43内の残留振動とは逆位相となるタイミングで行うことが肝要である。そして、制振ホールド要素P4は、この制振要素P5の供給開始タイミングを規定している。従って、この制振ホールド要素P4の調整により、制振要素P5による圧力変動の位相を残留振動の位相と逆にでき、残留振動を効果的に低減できる。
【0067】
また、制振要素P5によるインク圧力の変動の大きさは、制振要素P5の電位勾配及び電位差によって変動する。そして、残留振動を効果的に低減するためには、残留振動の大きさと制振要素P5による圧力変動の大きさとを揃えることも肝要である。このため、制振要素P5の供給時間及び中間電位VMの電位を調整すると、制振要素P5の電位勾配及び電位差を可変できるので、制振要素P5による圧力変動の大きさを残留振動の大きさに揃えることができ、残留振動を効果的に低減できる。
【0068】
波形の調整を行ったならば、制御部70は、パルスモータ25を制御して記録ヘッド13を所定の検出位置に位置付け、調整後の中ドット吐出パルスMによる尾曲がりの検出を全てのノズル開口41…に対して行い、吐出パルスMの再調整が必要か否かを判定する。ここで、再調整が必要と判定された場合には、吐出パルスMの波形を再度調整し、再調整後の吐出パルスMを用いて、上記と同様の処理を繰り返し行う。
【0069】
中ドット吐出パルスMについての処理が終了したならば、続いて、小ドット吐出パルスSについての処理を行う。この小ドット吐出パルスSの処理も、中ドット吐出パルスMの処理と同様の手順で行われる。そして、小ドット吐出パルスSにおける処理は、例えば、図11(a)に示すように、制振ホールド要素P11の供給時間を増減したり、図11(b)に示すように、制振要素P12の供給時間を調整したり、図11(c)に示すように、中間電位VMを変更することでなされる。
【0070】
そして、制振ホールド要素P11の供給時間の調整により、制振要素P12による圧力変動の位相を残留振動の位相と逆にでき、制振要素P12の供給時間及び中間電位VMの調整により、制振要素P12による圧力変動の大きさを残留振動の大きさに揃えることができる。その結果、この小ドット吐出パルスSでも残留振動を効果的に低減できる。
【0071】
小ドット吐出パルスSに対する波形調整が終了したならば、1番目のノズル列に対する吐出パルスの調整を終了し、2番目のノズル列に対する吐出パルスM,Sの調整を上記と同様な手順で行う。
そして、最終のノズル列まで尾曲がり検出の処理が終了したならば、尾曲がり検出モードを解除して印刷モードを設定する。
【0072】
次に、吐出検査モードが設定された場合の処理について説明する。
【0073】
吐出検査モードが設定されると制御部70は、パルスモータ25を制御して記録ヘッド13を所定の検出位置に位置付ける。その後、制御部70は、第1レーザー検出器20Aからの検出信号を監視しつつ、一番目のノズル開口41に対応する圧電振動子51から順に吐出パルス(例えば、中ドット吐出パルスM)を供給する。そして、圧電振動子51への吐出パルス供給時点から予め定められた所定時間が経過するまでに検出信号が出力された場合には目詰まりはないと判定する。一方、所定時間が経過しても検出信号が出力されなかった場合にはそのノズル開口41は目詰まりしていると判断する。
【0074】
そして、全てのノズル開口41について目詰まりがないと判断された場合には、吐出検査モードを解除して印刷モードを設定する。一方、目詰まりしているノズル開口41が検出された場合には、インク滴を空吐出するフラッシング動作や、キャップ部材58でノズル面17を封止した状態で吸引ポンプ60を作動させて記録ヘッド13内のインクを強制的に排出する吸引クリーニングを実行し、その後、印刷モードを設定する。
【0075】
このように、本実施形態のプリンタ11では、レーザー検出器20からの検出信号に基づいてインク滴の尾曲がりを検出することができる。そして、尾曲がりが検出された場合には、吐出パルスM,Sが自動的に調整されるので、尾曲がりを防止することができる。これにより、インク滴の吐出安定性が向上し、設計通りの形状のドットを確実に記録することができる。
また、このプリンタ11では、レーザー光線の照射方向が異なる第1レーザー検出器20Aと第2レーザー検出器20Bからの検出信号に基づいて尾曲がりを検出しているので、尾曲がりの方向に拘わらず確実に検出することができる。
また、このプリンタ11では、タイマー74や吐出カウンタ73からの報知信号によって自動的に尾曲がり検出モードが設定され、吐出パルスの波形が最適化される。このため、製品の出荷後に尾曲がりが生じてしまってもこれを自動的に調整することができる。
【0076】
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて変形が可能である。
【0077】
例えば、上記実施形態では、第1レーザー検出器20Aと第2レーザー検出器20Bの2つを備えたプリンタ11を例示したが、レーザー検出器20は、少なくとも一方が備えられていればよい。
【0078】
また、尾曲がり検出モードや吐出検査モードへの移行指令を出力する移行指令出力手段(操作スイッチ)を設け、この移行指令に基づいて尾曲がり検出モードや吐出検査モードに移行させるように構成してもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、ノズル列毎に吐出パルスを調整するように構成したものを例示したがこれに限らず、ノズル開口41毎に吐出パルスを調整するようにしてもよい。この場合、駆動信号発生回路72は、ノズル開口41毎に専用の駆動信号を発生する。
【0080】
また、上記実施形態では、制御部70が「尾曲がり有」と判断した場合には、自動的に調整を行うものを例示したがこれに限らず、「尾曲がり有」と判断した場合に警告メッセージを出力するものであってもよい。この場合、ユーザは、警告メッセージに基づいてメンテナンスを依頼したり、上記の操作スイッチを操作したりする。
【0081】
また、圧力発生素子は、圧力室43内の容積を変動する圧電振動子51に限らない。例えば、発熱素子であっても良いし、磁歪素子であってもよい。従って、調整対象となる吐出パルスも、上記の波形に限るものではない。
【0082】
また、本発明は、プリンタ11に限らず、プロッタやファクシミリ装置等のインクジェット式記録装置に適用できる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の効果を奏する。
即ち、尾曲がり検出手段は、尾曲がりの有無や度合いによって相違する検出信号の出力時間に基づいて尾曲がりを検出する。そして、この検出結果を用いて、吐出パルスの波形を調整したり、警告メッセージを出力したりできるので、尾曲がりが生じたまま放置されてしまうことを防止でき、高画質を長期間に亘って維持できる。
また、尾曲がりの検出機構はレーザー検出器で構成できるので、構成の簡素化を図ることもできる。
【0084】
そして、レーザー検出器を、レーザー光線の照射方向が異なる第1レーザー検出器と第2レーザー検出器とから構成した場合には、発生方向に拘わらず尾曲がりを検出できる。
【0085】
また、尾曲がり検出手段による検出結果に基づいて吐出パルスの波形を調整する波形調整手段を設けた場合には、尾曲がりの検出に基づき吐出パルスが最適化できる。これにより、吐出されたインク滴の尾曲がりを防止できてドットの大きさや形状を揃えることができる。その結果、記録安定性の向上が図れる。
さらに、吐出パルスの波形を自動的に調整する構成では、ユーザーは特別な操作を行わなくても済み、使い勝手の向上も図れる。
【0086】
また、レーザー検出器からの検出信号が判定基準値以上に亘って出力されるように、波形調整手段に吐出パルスの波形を調整させるようにした場合には、検出信号の出力時間と判定基準値とを比較することにより、尾曲がりの有無を判断できる。このため、尾曲がり検出の判断を簡単に行うことができる。
【0087】
また、波形調整手段が、吐出要素よりも後の波形要素である制振ホールド要素や制振要素を調整する場合には、調整を効果的に行うことができ、尾曲がりを一層確実に防止できる。
【0088】
また、波形調整手段が、種類毎に吐出パルスを調整する場合には、高い精度の調整を行うことができる。
【0089】
また、インク滴の吐出を検査する吐出検査モードにおいて、レーザー検出器からの検出信号を、インク滴の吐出の可否を判定するための検査信号として用いた場合には、レーザー検出器を多用途に用いることができ、構成の一層の簡素化が図れる。
【0090】
また、前回尾曲がり検出時からのインクの吐出回数が調整基準値を越えた場合や、前回尾曲がり検出時からの経過時間が調整基準値を越えた場合に尾曲がり検出モードを設定するようにした場合には、必要な時期に自動的に調整が行われるので、装置の使い勝手の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット式プリンタの平面図である。
【図2】記録ヘッドの断面図である。
【図3】ノズル面側からみた記録ヘッドの説明図である。
【図4】(a)及び(b)は、ワイピング機構及びキャッピング機構の構成を説明する図である。
【図5】キャッピング機構の平面図である。
【図6】(a)〜(c)は、レーザー検出器を説明する図である。
【図7】レーザー光線を通過する際のインク滴の様子とレーザー受光器からの検出信号を示し、(a)及び(b)は尾曲がりが生じている状態を、(c)は尾曲がりが生じていない状態をそれぞれ示す。
【図8】プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。
【図9】(a)は駆動信号の波形を説明する図、(b)は吐出パルスの選択パターンを説明する図である。
【図10】(a)〜(c)は、中ドット吐出パルスに対する波形の調整を説明する図である。
【図11】(a)〜(c)は、小ドット吐出パルスに対する波形の調整を説明する図である。
【図12】従来技術を説明する図であり、(a)は尾曲がり状態で飛翔するインク滴を、(b)は尾曲がり状態のインク滴によるドットをそれぞれ示す。
【符号の説明】
11 インクジェット式プリンタ
12 サブタンク
13 記録ヘッド
14 キャリッジ
15 プリンタ本体
16 記録紙
17 記録ヘッドのノズル面
18 ワイピング機構
19 キャッピング機構
20 レーザー検出器
20A 第1レーザー検出器
20B 第2レーザー検出器
21 インクタンク
24 ガイド部材
25 パルスモータ
26 駆動プーリー
27 遊転プーリー
28 タイミングベルト
29 プリンタコントローラ
30 紙送りモータ
33 収容空部
34 ケース
35 流路ユニット
36 振動子ユニット
37 インク供給管
38 流路形成板
39 ノズルプレート
40 弾性板
41 ノズル開口
42 リザーバ
43 圧力室
44 インク供給口
45 支持板
46 弾性体膜
47 コンプライアンス部
48 ダイヤフラム部
49 振動子群
50 固定板
51 圧電振動子
52 インク供給チューブ
55 ワイパーブレード
56 ワイパーホルダ
57 ワイパー昇降駆動源
58 キャップ部材
59 吸引路
60 吸引ポンプ
61 ホルダー
62 レーザー光源
63 レーザー受光器
66 プリントエンジン
67 外部I/F
68 RAM
69 ROM
70 制御部
71 発振回路
72 駆動信号発生回路
73 吐出カウンタ
74 タイマー
75 内部I/F
78 記録ヘッドの電気駆動系
79 第1シフトレジスタ
80 第2シフトレジスタ
81 第1ラッチ回路
82 第2ラッチ回路
83 デコーダ
84 制御ロジック
85 レベルシフタ
86 スイッチ回路

Claims (13)

  1. ノズル開口に連通された圧力室と、対応する圧力室に対して圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子と、吐出パルスを含んだ一連の駆動信号を発生する駆動信号発生手段とを備え、吐出パルスを圧力発生素子に供給することで圧力室内のインクに圧力変動を生じさせ、ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録装置において、
    レーザー光源と受光器とを含んで構成され、ノズル開口から吐出され柱状に延びたインク滴の飛行軌跡上にレーザー光線を照射可能なレーザー検出器と、
    該レーザー検出器からの検出信号に基づいてインク滴によるレーザー光線の遮光時間を計測する遮光時間計測手段と、
    遮光時間計測手段が計測した遮光時間と判断基準値とを比較し、該遮光時間が判断基準値未満であった場合に、インク滴に尾曲がりが生じていると判断することによりインク滴の尾曲がりを検出する尾曲がり検出手段とを備えていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記駆動信号発生手段は、尾曲がり検出手段による検出結果に基づいて吐出パルスの波形を調整する波形調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記波形調整手段は、レーザー検出器からの検出信号が判定基準値以上に亘って出力されるように、吐出パルスの波形を調整することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 前記吐出パルスは、インク滴を吐出させるための吐出要素を少なくとも含む複数の波形要素によって構成され、
    前記波形調整手段は、吐出要素よりも後の波形要素を調整することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記吐出パルスは、インク滴吐出後における圧力室の残留振動を低減させるための制振要素と、該制振要素の供給開始タイミングを規定する定電位の制振ホールド要素とを含み、
    前記波形調整手段は、制振ホールド要素の供給時間を調整することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 前記吐出パルスは、インク滴吐出後における圧力室の残留振動を低減させるための制振要素を含み、
    前記波形調整手段は、制振要素の電位差と供給時間の少なくとも一方を調整することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 前記駆動信号発生手段は、複数種類の吐出パルスを発生し、
    波形調整手段は、種類毎に吐出パルスを調整することを特徴とする請求項2から請求項6の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
  8. 尾曲がりの検出を行う尾曲がり検出モードと、インク滴の吐出を検査する吐出検査モードと、印刷記録媒体に対する印刷が可能な印刷モードの中から一つのモードを設定するモード設定手段を備え、
    吐出検査モードでは、前記レーザー検出器からの検出信号を、インク滴の吐出の可否を判定するための検査信号として用いることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
  9. 前記モード設定手段は、前回尾曲がり検出時からのインクの吐出回数が調整基準値を越えた場合に尾曲がり検出モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記録装置。
  10. 前記モード設定手段は、前回尾曲がり検出時からの経過時間が調整基準値を越えた場合に尾曲がり検出モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記録装置。
  11. 前記レーザー検出器を、レーザー光線の照射方向が異なる第1レーザー検出器と第2レーザー検出器とから構成したことを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
  12. 前記ノズル開口を列状に開設してノズル列を構成し、
    第1レーザー検出器と第2レーザー検出器の一方を、レーザー光線の照射方向がノズル列の方向となるように配設したことを特徴とする請求項11に記載のインクジェット式記録装置。
  13. 前記圧力発生素子が圧電振動子であることを特徴とする請求項1から請求項12の何れかに記載のインクジェット式記録装置。
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