JP4158242B2 - 光書き込み型液晶ライトバルブ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光書き込み型液晶ライトバルブ装置に関わり、光書き込み型液晶ライトバルブ装置における書き込み光に対する感度の向上、空間的な解像力の向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブ装置(以下LCLVという)は、光学−光学画像変換機である。
ライトバルブとは、光強度の低い光を受けて、これを他の光源からの光により光学像をリアルタイムに読み出し、出力することができるように成された装置である。
【0003】
LCLVは、軍事用、商業用の大画面への応用として利用されてきた。例えばヒューズ(Hughes)のRodney D Sterling らによって”Video-Rate Liquid Crystal Light-Valve Using an Amorphous Silicon Photo Detector ”,SID ,‘90 Digest ,Paper No.17A 2,PP327-329(1990) で発表されたLCLVは、図16にその概略構成図を示すように、透明な第1のガラス基板1上に透明電極2が形成され、この上に、厚く、連続的で、均質なアモルファスシリコン(以下a−Siという)光導電層3が形成され、更にこの上にCdTe等の光遮断層4、および光学反射層としての誘電体ミラー5が積層され、この表面に配向層6が形成されて成る。
一方、透明な第2のガラス基板7が用意され、この上に、同様に透明電極8および配向層9が形成される。
そして、これら第1および第2のガラス基板1および7が、その配向層6および9が形成された側を内側にして数μm程度の間隔を保持して対向され、これら間に液晶が注入されて液晶層10が形成されてLCLVを構成している。
【0004】
このLCLVは、第2のガラス基板7側が、光学像の観察側とされ、この第2のガラス基板7側から、このガラス基板7に対して垂直に偏光による読み出し光LRを照射する。このとき、読み出し光は、透明電極7および液晶層10を通過して誘電体ミラー5によって反射され、再び液晶層10、ガラス基板7を通過して、外部に放出され、これを観察することができる。
これに対し、この読み出し光LRを照射した状態で、両透明電極2および8間に交流電圧ACを印加しながら、第1のガラス基板1側から書き込み光LWを照射すると、この書き込み光LWが、第1のガラス基板1および透明電極2を透過して光導電層3に照射され、この照射部において、光導電層3が活性化され、電子−正孔対が発生する。これによって、書き込み光LWの照射パターンに応じたパターンと、強度に応じて光導電層3の静電容量が増加し、抵抗値が低下し、液晶層を挟む電圧が増加する。この電圧の空間的な変化は、液晶分子の方位の変化となり、液晶層を通過する前述の読み出し光LRに複屈折や旋光を起こさせ、読み出し光LRの偏光の方位(Polarization)が変調される。従って、最終的に第2のガラス基板7から放出される読み出し光を、偏光板に通過させることにより、光量変化として観察することができる。即ち、書き込み光LWのパターン、即ち光学像に応じた光学像を第2のガラス基板7側から観察することができる。
【0005】
なお、光遮断層4は、誘電体ミラー5即ち光反射層と、光導電層3との間に配置され、これによってこの光反射層を通過してしまった僅かな読み出し光をも、この光遮断層4によって吸収して、この読み出し光が光導電層3に到来し、光導電層を活性化させて、書き込み光以外の象を発生させること、即ちノイズの発生を回避するために配置されるものである。
【0006】
ところで、上述したLCLVにおいて、高い感度を得るには、光導電層3の抵抗値変化に応じて液晶層に印加される電圧を極大化したい。この極大化は、光の当たっていない光導電層3のインピーダンスと、液晶層10のインピーダンスとが、次の条件を満たすときに達成される。
その条件とは、光導電層3の等価的な容量とバルク抵抗の並列回路によるインピーダンスが、液晶層10における同様の容量と抵抗の並列回路によるインピーダンスとほぼ同等以上にすることである(この条件を、以下釣り合いがとれる関係と称する)。
そして、この釣り合いがとれる関係の実現は、具体的にはa−Siによる光導電層3の膜厚を、約30μmに厚膜化することとされている。
【0007】
このように30μmに及ぶ厚膜を必要とするのは、上述した光導電層3と液晶層10のインピーダンスの釣り合いがとれる関係を設定しようとしたときに、a−Si膜による光導電層3の誘電率が、液晶層10の誘電率より高いことに因る。
ところが、このように、a−Si層による光導電層を30μmに及ぶ厚膜にすると、上述した書き込み光の入射により、光導電層で発生した電荷が隣接領域に拡散しやすくなる。
【0008】
すなわち、理想的なLCLVでは、その光導電層が、光照射によって発生した電荷の横方向拡散を阻止できる程度に高抵抗を有する構成とすることになるが、a−Si光導電層において、その膜厚が約30μmにも及ぶと、充分な高抵抗が得られず、横方向(面方向)の電荷の拡散が生じ易くなり、結果として空間的なコントラストの低下、解像度の低下を来す。
【0009】
このような不都合を回避するために、光導電層を構成するa−Si層にドーパントを添加して抵抗率を上げる試みがなされた。これは、a−Si膜を成膜すると、この膜中には生来n型ドーパントを発生する性質があることから、これをp型ドーパントの例えばボロンをドーピングすることによって相殺するという方法によるものである。
しかしながら、この方法では、ドーパントの添加の効果が極めて大きく、またn型ドーパントの発生は、a−Siの成膜毎に相違することから、目的とする抵抗率に設定するためのp型ドーパントのドーピングを正確に行うことは、現実的な作業としては極めて困難であり、製造コストの増大、歩留まりの低下をもたらす。
【0010】
そこで、光導電層を、画素毎に完全に分離する分割構造による提案がなされている(米国特許第5076670号)。この分離は、例えばフォトリソグラフィによるパターンエッチングによるが、上述したように、その厚さが30μmに及ぶ厚い光導電層を、パターンエッチングすることは、作業時間が長くなるのみならず、鮮明なパターン化が難しくなる。さらに、分離された光導電層間の溝内には、絶縁材を埋め込むことになるが、このアスペクト比(溝の深さdと幅wの比、d/w)が高い溝に絶縁材を埋め込む作業は困難で、コスト高を来たし、また信頼性に問題がある。
【0011】
また、図17にその概略断面図を示すように、光導電層3を挟んで透明電極2と対向して、高反射率で低抵抗率の導電層11を選択的に形成し、隣り合う導電層11間に絶縁層12を形成する構造が提案されている(図17において、図16と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する)。
この場合、導電層11によって光導電層3中に発生した電荷の回収を促進する効果を有し、また図16における光遮断層4を設けずに、誘電体ミラー5を通過してくる読み出し光を反射して光導電層3に入射させない効果がある。
しかしながら、この構造による場合においても、光導電層3を挟んで対向する導電層11と、透明電極2との対向面積が大であることから、光導電層3の容量を低減化するには、光導電層3の厚膜化が必要になるという状況に変わりはなかった。
【0012】
また、画素間の電荷の拡散を防止する観点から、単に光導電層の素子間の素子分離絶縁層領域によって一部を分離し、完全には素子間分離をしない構造(米国特許第4913531号)が提案されているが、この方法だけでは、書き込み光によって光導電層に発生した電荷の隣接する素子領域への拡散を、多少減少させる効果を期待できるが、平面的な解像度の低下の問題を完全に解消するには至っていない。また、厚膜の光導電層が必要であるということについては依然として問題が残っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述した諸問題の解決を図る目的で、先に提案した光書き込み型液晶ライトバルブ装置を図18に示す。
図18に示すように、それぞれ透明な第1および第2の基板21および22と、光導電層23と、この光導電層23にそれぞれ接触して形成された第1の電極31および第2の電極32と、光学反射層24と、液晶層27と、第3の電極33を有して構成される。
【0014】
第2の電極32は、複数の電極部に分割された分割電極部32Aより成り、各分割電極部32Aは、液晶層27の面方向にほぼ沿って配置した、即ち液晶層27を挟んで第3の電極33との対向電極を構成する対向電極部32fとこれより垂直方向に延びる光導電層23との接触部32cとから構成される。
分割電極部32Aは、その接触部32cが対向電極部32fの中央から垂直方向に延びる方向に形成された断面T字状に形成されている。
【0015】
そして、第2の電極32の各分割電極部32Aにおいて、その光導電層23との接触部32cの接触面積が、対向電極部32fの面積より充分小に選定されている。
【0016】
また、第1の電極31は、第2の電極32の対向電極部32f間に、その一部が正対して形成されている。
【0017】
そして、第2の電極32は、その対向電極部32fを光導電層23からできるだけ離していることにより、実質的に光導電層23に係わる容量を小とすることができる。
【0018】
従って、上述したインピーダンスの釣り合い関係を設定する光導電層23の厚さを薄く、例えばこの光導電層23に対する書き込み光LWの吸収に必要な膜厚である1〜2μm程度まで薄膜化することができる。
【0019】
さらにこれに加えて、液晶層27側の容量を見かけ上大きくする対策をとることもできる。
即ち図19に示すように、光導電層23の基板21とは反対側の一主面23S上に、第1の電極31および第2の電極32を配置した構造をとる。
【0020】
この構造においては、光導電層23に対して、第1の電極31と、第2の電極32の接触部32cとが並置されていることにより、第1の電極31および第2の電極32の光導電層23を介しての対向が光導電層23の面方向に沿う方向となることから、これにより実質的対向距離が大となり光導電層23に係る容量は小となる。
【0021】
さらに図20に示すように、第2の電極32の対向電極部32fの配置面と、光導電層23との間に第3の電極33と電気的同電位とされた第4の電極34を新たに配置形成することにより、通常の液晶層27を挟んで形成される容量に、層間絶縁層42を介して形成される第1の電極31及び第4の電極34間に形成される容量が加わり、実質的に液晶層27に係わる容量を増加させることができる。
【0022】
従って、光導電層23を薄膜化させることにより増大する光導電層23側容量に対して、液晶層27側の容量を見かけ上増加させることにより、液晶層27、光導電層23両者のインピーダンスを完全に釣り合わせることが可能となる。
【0023】
上述の手段を用いることにより、入射光によるa−Siからなる光導電層23の抵抗値変化に応じて液晶層27に印加される電圧を極大化させることが可能となる。
【0024】
しかしながら、この図20に示した構成において、第2の電極32と第4の電極34との位置関係がずれた場合にも、これらの電極32,34間の対向面積がデバイス間でばらつくことがないようにするためには、上述の位置関係がずれた場合にも必ず第2の電極32が第4の電極34に対してオーバーラップしているように形成する必要がある。
即ち、第4の電極34の幅を、
第4の電極34の幅=第2の電極32間の幅+容量形成に必要な幅+合わせズレとする必要がある。
【0025】
一方、第2の電極32が第4の電極34に対してオーバーラップするように第4の電極34の幅を広くしようとすると、第4の電極34が光導電層23に直接対向しないために下層の第1の電極31の幅を広げる必要が生じるが、これにより電荷発生領域が小さくなり感度が低下する。
【0026】
即ち、第2の電極32と第4の電極34との合わせズレを完全に許容するようにオーバーラップをとると、LCLVデバイスの感度が低下する問題が発生するといえる。
【0027】
しかし、逆に第4の電極34が上述の合わせズレ分の幅を充分取れない場合には、両電極32,34間の容量のばらつきを生じ、製品の歩留まりを下げたり、画質がばらつく等の問題を生じる。
【0028】
本発明においては、上述した諸問題の解決を図り、光導電層を1〜2μm程度まで薄膜化しても液晶層に印加される電圧が極大化できるように、光導電層側と液晶層側の容量を釣り合わせるために必要な画素電極と補助電極の結合容量を、ばらつきが少なく安定化させると共に、高い感度と高い解像度を実現しながら、製造プロセスの難易度および製造コストの低減等の生産性を改善できるようにした光書き込み型液晶ライトバルブ装置を提供するものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置は、第1および第2の透明基板と、第1の透明基板の一主面に形成された光導電層と、光導電層の第1の透明基板とは反対側の一主面に接して配置された第1の電極と、この第1の電極と光導電層の同一主面に接して形成され、かつ第1の電極との間に絶縁層を介して形成された第2の電極と、光学反射層と、液晶層と、第3の電極とを少なくとも有し、第2の電極は複数の電極部に分割された分割電極部より成り、この第2の電極と第1の電極との間に第1の電極と絶縁された第4の電極が形成され、さらに第2の電極と第4の電極との間に第4の電極と容量を構成する第5の電極が形成され、第1の電極および第4の電極および第5の電極は、少なくともその一部が第2の電極の分割電極部間に対向する位置に配置されたものである。
【0030】
上述の本発明の構成によれば、第4の電極と容量を構成する第5の電極を第2の電極と第4の電極との間に配置することにより、第4の電極と第5の電極において合わせズレを生じても、これら第4の電極と第5の電極の対向面積を確保することができ、安定した各電極間容量が確保できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明は、第1および第2の透明基板と、第1の透明基板の一主面に形成された光導電層と、光導電層の第1の透明基板とは反対側の一主面に接して配置された第1の電極と、第1の電極と光導電層の同一主面に接して形成され、かつ第1の電極との間に絶縁層を介して形成された第2の電極と、光学反射層と、液晶層と、第3の電極とを少なくとも有し、第2の電極は複数の電極部に分割された分割電極部より成り、第2の電極と第1の電極との間に第1の電極と絶縁された第4の電極が形成され、第2の電極と第4の電極との間に第4の電極と容量を構成する第5の電極が形成され、第1の電極および第4の電極および第5の電極は、少なくともその一部が第2の電極の分割電極部間に対向する位置に配置された光書き込み型液晶ライトバルブ装置である。
【0032】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第5の電極の短辺方向の幅が第4の電極の短辺方向の幅より広い幅とされた構成とする。
【0033】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第5の電極の短辺方向の幅が第4の電極の短辺方向の幅より狭い幅とされた構成とする。
【0034】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第5の電極の短辺方向の幅が第4の電極の短辺方向の幅と自己整合的に略同一の幅とされた構成とする。
【0035】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第5の電極が、第4の電極の少なくとも側部と上部の一部に対向するように形成された構成とする。
【0036】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第5の電極と第2の電極とのコンタクト部が、第2の電極と光導電層とのコンタクト部と同一のコンタクト部により形成された構成とする。
【0037】
また本発明は、上記光書き込み型液晶ライトバルブ装置において、第2の電極と光導電層とが、第1の電極と同一の材料および膜厚のバッファ層を介して接続されている構成とする。
【0038】
図1は本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の一実施の形態の要部の概略断面図を示す。
また、図2は図1の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の画素領域の概略平面図を示す。
【0039】
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置においても、例えばガラス基板よりなる第1の透明基板51および第2の透明基板52が用意される。第1の透明基板51および第2の透明基板52における透明とは、第1の透明基板51については、書き込み光LWに対して透明、即ち高い透過率を示すことであり、第2の透明基板52については、読み出し光LRに対して透明、すなわち高い透過率を示すことはいうまでもない。
【0040】
そして、第1の透明基板51の一主面に、光導電層53が形成され、この上に第1の電極61と、例えば各画素毎に複数の電極部に分割された分割電極部62Aが配列されて成る第2の電極62が形成され、表面を化学的機械的研磨法により平坦化した後、更にその上に例えば誘電体ミラー構成による反射層54が形成され、その表面に液晶の配向がなされる配向層55が形成される。
【0041】
また、第2の透明基板52の一主面には、第3の電極63が液晶層57の全域に渡って全面的に形成され、その表面に、同様に液晶の配向がなされる配向層56が形成される。
【0042】
そして、第1の透明基板51および第2の透明基板52の各配向層55および56側を互いに対向させ、両者間の間隔を例えばガラスビーズ(図示せず)の介在によって所定の間隔に保持し、周囲を封止して、両透明基板51および52間に扁平空間を形成して、ここに液晶を注入し、液晶層57を形成する。
【0043】
光導電層53は、第1の透明基板51上に、全面的に例えばa−Si層をスパッタリング、あるいはCVD(化学的気相成長)法等によって成膜することによって形成する。
【0044】
第1の電極61は、光導電層53上に、蒸着、スパッタリング等によってCr,W,Al等の金属層を形成し、フォトリソグラフィによって複数の開口部を所要の間隔をもって穿設した例えば格子状パターンに形成する。
【0045】
図19および図20に示した構成と同様に、この第1の電極61が光導電層53上に形成されていることにより、書き込み光LWの入射により光導電層53中に発生したキャリアの隣接画素領域への拡散を防止して、画素間のコントラストの低下を防止することができる。
【0046】
そして、光導電層53上に第2の電極62を形成する。
第2の電極62は、例えばAl,Cr,W等の書き込み光および読み出し光に対して遮光性を有する金属等により形成される。
【0047】
第2の電極62の分割電極部62Aは、各層の積層方向すなわち図中垂直方向の部分としてコンタクト部62cを有し、各層の主面の方向すなわち図中水平方向の部分として対向電極部62fを有して構成される。コンタクト部62cの一端は光導電層53に接続されている。
【0048】
第2の電極62の分割電極部62A間と、第2の電極62と光導電層53との間には、例えばSiO2 、SiN等の層間絶縁層58が形成され、この層間絶縁層58により第1の電極61と第2の電極62とが絶縁されている。
【0049】
そして、第2の電極62上に全面的に光学反射層54を形成する。この光学反射層54は、通常の多層構造によるいわゆる誘電体ミラーによって構成することができ、この上に形成する配向層55も、通常の構成によることができる。
【0050】
また、第2の透明基板52の一主面に形成される第3の電極63は、通常のようにITO(インジウム錫酸化物)等の透明電極層によって形成され、そして、この上に形成される配向層56も通常の構成によることができる。
【0051】
さらに、図20に示した構成と同様に、第3の電極63と同電位の第4の電極64が、第2の電極62と対向して配置形成される。
この第4の電極64は、層間絶縁層58により第1の電極61および第2の電極62とは絶縁される。
また、第4の電極64は、第1の電極61より広い幅に形成される。
【0052】
本実施の形態においては、特に第4の電極64との対向容量を形成する第5の電極65を、第4の電極64に対向して第2の電極62側に配置形成する。
この第5の電極65は、第4の電極64の幅、すなわち図2より格子状パターンとされた第4の電極64の短辺方向の幅より大きい幅に形成されている。
また、第5の電極65は、2つの第2の電極62の分割電極部62Aの対向電極部62fおよびその間に対向し、そのうち一方の対向電極部62fにコンタクト66を介して接続されている。すなわち、各分割電極部62Aに対して1つずつ第5の電極65が配置かつ接続されている。
【0053】
そして、第5の電極65は、図2に示すように、平面的には例えば図中縦方向に隣接する2つの画素に対応する分割電極部62A(対向電極部62f)およびその間に対向して形成されている。
また、この場合第5の電極65のパターンは、第1の電極61や第4の電極64のパターンのように連続して形成されず、分割されたパターンに形成されている。
【0054】
さらに、好ましくは第5の電極65の幅を、第4の電極64の幅に対して、これらの電極64および65のアライメントずれ分以上広くした幅とする。
これにより、アライメントずれがあっても、第4の電極64が全幅にわたって第5の電極65に対向するようになる。
従って、第4の電極64および第5の電極65によって形成される第2電極62と第4電極64との容量を安定化することができる。
【0055】
同様に、好ましくは第4の電極64の幅を第1の電極61の幅に対してアライメントずれ分広くした幅とする。
【0056】
第4の電極64および第5の電極65の形成は、それぞれ層間絶縁層58上に全面的に電極を構成する金属等の材料を成膜し、これをレジストパターニングとエッチングによって所望のパターンにすることによって行うことができる。
【0057】
また、本実施の形態においては、第2の電極62の形成は、次のように行われる。
層間絶縁層58の表面を平坦化した後に、光導電層53に対するコンタクトホールと第5の電極65に対するコンタクトホールとを同時に開口し、これらのコンタクトホールを埋めるように例えば金属等を成膜した後、レジストパターニングとエッチングを行って第2の電極62を形成する。
【0058】
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置によれば、第4の電極64と容量を形成する第5の電極65を第4の電極64に対向させて配置形成することにより、図20に示したように第2の電極の分割電極部62Aと第4の電極64との対向部により容量を形成する場合と比較して、2つの電極の合わせズレによって容量を構成する対向面積が大きく変化して素子ごとに容量にバラツキが生じることを抑制することができる。
【0059】
さらに、第5の電極65の幅を第4の電極64の短辺方向の幅より広い幅とすることによって、合わせズレがあっても対向面積が変わらないようにして容量のバラツキを低減することができる。
【0060】
上述の実施の形態では、第5の電極65を、第4の電極64の幅より大きい幅に形成した構成であったが、第4の電極64の幅より小さい幅に形成した構成とすることができる。その場合を次に示す。
【0061】
図3に本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の他の実施の形態の要部の概略断面図を示す。
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置では、第5の電極65を第4の電極64の幅(短辺方向の幅)より小さい幅に形成する。
また、第1の電極61を第4の電極64の幅より大きい幅に形成する。
すなわち電極の幅を、
第1の電極61の幅>第4の電極64の幅>第5の電極65の幅
となるように構成する。
【0062】
さらに、好ましくは各電極61と64,64と65間のアライメントズレ分以上の差を有するように各電極61,64,65の幅を設定する。
すなわち先の実施の形態が第1の電極61から第5の電極65に向かうにつれてアライメントズレを見込んだ分、その幅を増やしていくのに対して、本実施の形態では、逆に幅が減っていくことが大きく異なる。
【0063】
尚、図3において、その他の図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0064】
本実施の形態においても、先の実施の形態と同様に、第4の電極64を設けることにより液晶層57側の容量を増加させる効果、および第5の電極65を設けることにより第4の電極64と第5の電極65間の合わせズレによってもこれら両電極64,65の対向面積の変化が少なくなり容量のバラツキが抑制される効果を有する。
【0065】
そして、上述のように第5の電極65の幅を、第4の電極64の幅よりもこれらの電極64,65の合わせズレ分以上狭く形成することにより、第4の電極64と第5の電極65間で合わせズレがあっても、必ず第5の電極65の全幅で第4の電極64と対向することになる。
従って、第5の電極65の幅さえ正確に制御すれば、電極間の容量バラツキは、この他には電極間の層間絶縁層58の厚さのバラツキのみによることとなり、従来容量の大きなバラツキの主要因であった合わせズレの要因を排除することができる。
【0066】
尚、第4の電極64と第5の電極65により形成される容量は、先の実施の形態では第4の電極64によって規定されているのに対して、本実施の形態では第5の電極65によって規定される。
【0067】
そして、図4〜図5の概略断面図により、図3の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を説明する。
この製造工程は、上述の3つの電極61,64,65の合わせズレによる容量のバラツキを排除するために好適な製造工程を示す。
【0068】
まず、図4Aに示すように、例えばガラス等からなる第1の透明基板51上に形成された光導電層53上に第1の電極61、その上層の絶縁膜58、第4の電極64、その上層の絶縁膜58、第5の電極65を連続形成し、第5の電極65に対してレジスト59によるパターニングおよびエッチングを行う。
この後第5の電極65上のレジスト59を除去する。
【0069】
次に、図4Bに示すように、パターン化された第5の電極65を覆ってレジスト59を形成し、このレジスト59に対して第4の電極64の所望のパターンに対応するパターニングを行う。
このとき、第4の電極64のレジスト59のパターンは、パターニングの際のアライメントズレがあっても第5の電極65がレジスト59に覆われるように、第5の電極65上においては第5の電極65の幅より(パターンズレ分以上)広く形成する。
【0070】
そして、図4Cに示すように、このレジストマスク59で第4の電極64およびその上の絶縁膜58をエッチングする。
この後レジスト59を除去する。
【0071】
次に、図5Dに示すように、パターン化された第4の電極64および第5の電極65を覆ってレジスト59を形成し、このレジスト59に対して第1の電極61の所望のパターンに対応するパターニングを行う。
このとき、第1の電極61のレジスト59のパターンは、パターニングの際のアライメントズレがあっても第4の電極64がレジスト59に覆われるように、第4の電極64上においては第4の電極64の幅より(パターンズレ分以上)広く形成する。
【0072】
そして、図5Eに示すように、このレジストマスク59で第1の電極61およびその上の絶縁膜58をエッチングする。
この後レジスト59を除去する。
これにより前述のように幅が規定された3つの電極61,64,65が形成される。
【0073】
この後の工程は、3つの電極61,64,65を覆って層間絶縁層58を形成してその表面の平坦化を行った後、層間絶縁層58に光導電層53に対するコンタクトホールと第5の電極65に対するコンタクトホールを同時に開口し、図5Fに示すように、これらのコンタクトホールを埋めるように金属等を成膜して第2の電極62を形成する。
【0074】
その後は従来の製造工程と同様にして、図3に示した光書き込み型液晶ライトバルブ装置を製造することができる。
【0075】
次に、図6に本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置のさらに他の実施の形態の要部の概略断面図を示す。
また、図7は図6の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の画素領域の概略平面図を示す。
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置では、第5の電極65および第4の電極64を、自己整合的に略同一の幅に形成した構成である。
【0076】
尚、第1の電極61は、これら第4の電極64および第5の電極65より広い幅に形成している。
その他の構成は、図1に示した実施の形態および図3に示した実施の形態と同様であるので、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0077】
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置によれば、第5の電極65および第4の電極64を自己整合的に略同一の幅に形成しているので、これらの電極64,65が共に全幅にわたって対向し、対向面積が一定となるため、両電極間の容量が一定になる。
【0078】
次に、図8〜図11の概略断面図により、この図6および図7に示す光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を説明する。
この製造工程は、上述の2つの電極64,65を自己整合的に略同一幅にして容量を一定にするために好適な製造工程を示す。
図8〜図11では、各図において、図7の平面図におけるX−X′における断面図(図8A〜図11A)およびY−Y′における断面図(図8B〜図11B)をそれぞれ示す。
【0079】
図8Aおよび図8Bに示すように、例えばガラス等からなる第1の透明基板51上に形成された光導電層53上に第1の電極61、その上層の絶縁膜58、第4の電極64、その上層の絶縁膜58、第5の電極65を連続形成し、第5の電極65に対してレジスト59によるパターニングおよびエッチングを行う。
このとき、図8Bに示すように、Y−Y′方向では、第4の電極64と第5の電極とを同じレジストマスク59によりエッチングして、自己整合的に略同一の幅に形成する。
【0080】
次に、図9Aに示すように、X−X′方向では、第5の電極65を所定の長さにするために、レジスト59によるパターニングおよびエッチングを行う。
このとき、図9Bに示すY−Y′方向においては、第5の電極65および第4の電極64の幅よりレジスト59によるパターンを広くしておく。
【0081】
この後、いったん第5の電極65上のレジスト59を除去する。
そして、図10Aおよび図10Bに示すように、表面を覆ってレジスト59を形成し、図10Bに示すY−Y′方向においては、第1の電極61の幅を有するレジストマスク59によりエッチングを行って所定の幅に規定された第1の電極61を形成する。
【0082】
尚、この後の工程としては、図11Aおよび図11Bに示すように、全面的に層間絶縁層58を形成し、この層間絶縁層58の表面の平坦化を行った後、光導電層53に対するコンタクトホールと第5の電極65に対するコンタクトホールとを同時に開口し、これらのコンタクトホールを覆って第2の電極62の材料を成膜し、表面を平坦化して第2の電極62を形成する。
【0083】
その後は従来の製造工程と同様にして、図3に示した光書き込み型液晶ライトバルブ装置を製造することができる。
【0084】
上述の製造工程により、第4の電極64および第5の電極65の幅を規定する図8Bに示した第4の電極64および第5の電極65の加工パターンと、第5の電極65の長さを規定する図9Aに示した第5の電極65の加工パターンとを正確に制御すれば、2つの電極64,65の対向面積を一定にすることができる。
これにより、従来容量のバラツキの主要因を占めていた合わせズレの要因を排除することができ、両電極64,65間の絶縁膜58の膜厚のバラツキのみとなるので、容量のバラツキを大幅に低減することができる。
【0085】
次に、図12に本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の別の実施の形態の要部の概略断面図を示す。
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置では、第5の電極65を第4の電極の上部および側部を覆うように形成した構成である。
【0086】
本実施の形態において、第1の電極61は、第5の電極65より広い幅に形成している。
その他の構成は、図3に示した実施の形態と同様であるので、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0087】
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置によれば、第5の電極65が第4の電極64の側部および上部を覆って形成されていることにより、第5の電極65が、第4の電極64の上部および側部の一部に対向している。
【0088】
これにより、第5の電極65と第4の電極64との間に合わせズレがあっても、両電極64,65の対向面積が変化しない。
従って、第5の電極65と第4の電極64との合わせズレにより容量が変動する問題を生じない。
【0089】
本実施の形態において、第5電極65の形成は、例えば次のように行う。
まず、絶縁膜58上に第4の電極64の材料を全面的に形成し、所定のパターンにレジストパターニングおよびエッチングを行って第4の電極64を形成する。
この第4の電極64を覆って薄い絶縁膜を形成し、この薄い絶縁膜上に全面的第5の電極65の材料を成膜する。このとき、第4の電極64上付近が高くなるように形成される。
そして、所定のパターンにレジストパターニングおよびエッチングを行って、第4の電極の側部および上部を覆った第5の電極65を形成することができる。
【0090】
次に、図13に本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置のさらに別の実施の形態の要部の概略断面図を示す。
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置では、第5の電極65と第2の電極62とのコンタクト部と、光導電層53と第2の電極62とのコンタクト部とを兼用する同一のコンタクト部67により形成した構成である。
【0091】
尚、本実施の形態においては、図1に示した実施の形態と同様に第1の電極61と第4の電極64と第5の電極65の幅の関係を、上層の電極ほど広い幅となるように形成している。
その他の構成は、図1に示した実施の形態と同様であるので、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0092】
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置によれば、このように同一のコンタクト部67で兼用するようにしたので、コンタクト部が1箇所になり、別々の2箇所にコンタクト部を設けた場合と比較してコンタクト部の占める面積を少なくすることができる。
【0093】
コンタクト部を別々の2箇所に設けた場合には、2つのコンタクト部の占める面積を確保し、また2つのコンタクト部の間の距離をとる必要があるため、高画質化に向けて画素サイズを縮小しようとするときに2つのコンタクト部を設けることが制約となる。
すなわち同一のコンタクト部67で兼用することにより、この制約から開放され、画素サイズの縮小が容易になる利点を有する。
【0094】
また、図14に図13の構成を変形した形態を示す。
この図14の場合は、図13に示したコンタクトを兼用する構成に、図12に示した第4電極64の側部および上部を覆う第5の電極65を形成した構成を適用したものであり、上述の図13の構成と同様の効果を有する。
【0095】
尚、図13に示した構成および図14に示した構成においては、コンタクト部67と第1の電極61とが短絡しないようにするために、第1の電極61の幅(短辺方向の幅)は第5の電極65の幅より狭くして、コンタクトホールを開口する際に第1の電極61に当たらないようにする。
【0096】
図13に示した構成および図14に示した構成において、上述のコンタクト部67の形成は、層間絶縁層58にコンタクトホールを開口する際に、第5の電極65の横に開口させる。また、第5の電極65上の一部にもコンタクトホールを開口する。
そして、コンタクトホールを埋めるように第2の電極62の材料を成膜し、表面の平坦化等の加工を行って分割電極部62Aから構成された第2の電極62とコンタクト部67とを形成する。
これにより、第5の電極65上の一部にもコンタクト部67が接続され、第2の電極62と第5の電極65とのコンタクトを確実にとることができる。
【0097】
次に、図15に本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置のその他の実施の形態の要部の概略断面図を示す。
本実施の形態の光書き込み型液晶ライトバルブ装置では、第2の電極62の分割電極部62Aのコンタクト部62cの一端を、直接でなくバッファ膜60を介して光導電層53に接続させた構成である。
このバッファ膜60は、第1の電極61と同一の材料で同じ厚さに形成されている。
【0098】
バッファ膜60は、第1の電極61の材料の層をパターンエッチングする際に、第1の電極61のパターンの他にバッファ膜60のパターンも残るようにレジストのパターニングを行い、このレジストマスクを用いてエッチングすることにより形成することができる。
【0099】
その他の構成は、図1に示した実施の形態と同様であるので、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0100】
第2の電極62を光導電層53に対してコンタクトをとるためのコンタクトホールを開口するときに、光導電層53を直接エッチングに曝すと、光導電層53の表面が荒れてコンタクト特性が不安定となる原因となることがある。
【0101】
そこで、本実施の形態では、上述のようにバッファ膜60を介して光導電層53と第2の電極62とを接続するようにしたので、コンタクトホールを開口する際には予め形成してあるバッファ膜60がエッチングされるため、光導電層53の表面がエッチングに曝され表面状態が悪化することを防ぎ、安定したコンタクト特性を得ることができる。
【0102】
さらに必要であれば、第1の電極61と同一材料のバッファ膜60と、第2の電極62とを同種等のメタル−メタルコンタクトによって接続するようにそれぞれの材料を選定することが可能であり、この場合は、光導電層53と第2の電極62とを直接コンタクトさせた場合に比べて、非常に容易に安定したコンタクトを得ることができる。
【0103】
このバッファ膜60は、図1・図3・図6・図12〜図14に示した各実施の形態や、図19および図20に示した構成にも適用することができ、同様に安定したコンタクト特性を得ることができる。
【0104】
本発明の光書き込み型液晶ライトバルブ装置は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0105】
【発明の効果】
上述の本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置によれば、電極の合わせズレによる電極間の容量の変動がなくなるため、液晶層と光導電層との容量バランスが常に安定的に保たれるために、液晶の閾値即ち液晶ライトバルブ装置としての特性のばらつきが少なくなり、製造における歩留まりが大幅に改善される。
【0106】
さらに、光導電層上の第1の電極を、合わせズレの影響を抑制するために広くとる必要がなくなるので、感度の向上を図ることができる。
【0107】
また、第5の電極の短辺方向の幅を、第4の電極の短辺方向の幅より狭い幅、または第4の電極の短辺方向の幅より広い幅、あるいは第4の電極の短辺方向の幅と自己整合的に同一幅としたときには、それぞれ第4の電極と第5の電極の一方の電極を全幅にわたって他方の電極と対向させることができるため、合わせズレを生じても対向面積が変化しなくなり、これにより容量のばらつきを抑制することができる。
【0108】
また、第5の電極と第2の電極とのコンタクト部と、第2の電極と光導電層とのコンタクト部とを、同一のコンタクト部により構成したときには、コンタクト部の占める面積を低減することができ、画素サイズを縮小して高画質化を図ることが容易になる。
【0109】
また、第2の電極と光導電層とが、第1の電極と同一の材料および膜厚のバッファ層を介して接続されている構成としたときには、コンタクトホールを開口する際に光導電層の表面がエッチングに曝され表面状態が悪化することを防ぎ、安定したコンタクト特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置の一実施の形態の要部の概略断面図である。
【図2】図1の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の画素領域の概略平面図である。
【図3】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置の他の実施の形態の要部の概略断面図である。
【図4】A〜C 図2の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図5】D〜F 図2の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図6】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置のさらに他の実施の形態の要部の概略断面図である。
【図7】図1の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の画素領域の概略平面図である。
【図8】A、B 図6の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図9】A、B 図6の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図10】A、B 図6の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図11】A、B 図6の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の製造工程を示す概略断面図である。
【図12】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置の別の実施の形態の要部の概略断面図である。
【図13】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置のさらに別の実施の形態の要部の概略断面図である。
【図14】図13の光書き込み型液晶ライトバルブ装置を一部変形した形態の要部の概略断面図である。
【図15】本発明による光書き込み型液晶ライトバルブ装置のその他の実施の形態の要部の概略断面図である。
【図16】従来の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の要部の概略断面図である。
【図17】従来の光書き込み型液晶ライトバルブ装置の要部の概略断面図である。
【図18】先に提案した光書き込み型液晶ライトバルブ装置の要部の概略断面図である。
【図19】先に提案した光書き込み型液晶ライトバルブ装置の要部の概略断面図である。
【図20】先に提案した光書き込み型液晶ライトバルブ装置の要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1…第1のガラス基板、2,8…透明電極、3…光導電層、4…光遮断層、5…誘電体ミラー、6,9…配向層、7…第2のガラス基板、10…液晶層、11…導電層、12…絶縁層、21…第1の透明基板、22…第2の透明基板、23…光導電層、24…反射層、25,26…配向層、27…液晶層、28…絶縁層、31…第1の電極、32…第2の電極、32A…分割電極部、33…第3の電極、34…第4の電極、51…第1の透明基板、52…第2の透明基板、53…光導電層、54…光反射層、55,56…配向層、57…液晶層、58…層間絶縁層、59…レジスト、60…バッファ膜、61…第1の電極、62…第2の電極、62A…分割電極部、62c…コンタクト部、62f…対向電極部、63…第3の電極、64…第4の電極、65…第5の電極、66,67…コンタクト部、LW…書き込み光、LR…読み出し光

Claims (8)

  1. 第1および第2の透明基板と、
    上記第1の透明基板の一主面に形成された光導電層と、
    上記光導電層の上記第1の透明基板とは反対側の一主面に接して配置された第1の電極と、
    上記第1の電極と上記光導電層の同一主面に接して形成され、かつ上記第1の電極との間に絶縁層を介して形成された第2の電極と、
    光学反射層と、
    液晶層と、
    第3の電極とを少なくとも有し、
    上記第2の電極は、複数の電極部に分割された分割電極部より成り、
    上記第2の電極と上記第1の電極との間に、上記第1の電極と絶縁された第4の電極が形成され、
    上記第2の電極と上記第4の電極との間に、上記第4の電極と容量を構成する第5の電極が形成され、
    上記第1の電極および第4の電極および第5の電極は、少なくともその一部が、上記第2の電極の上記分割電極部間に対向する位置に配置された
    ことを特徴とする光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  2. 上記第5の電極の短辺方向の幅が、上記第4の電極の短辺方向の幅より広い幅とされたことを特徴とする請求項1に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  3. 上記第5の電極の短辺方向の幅が、上記第4の電極の短辺方向の幅より狭い幅とされたことを特徴とする請求項1に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  4. 上記第5の電極の短辺方向の幅が、上記第4の電極の短辺方向の幅と自己整合的に略同一の幅とされたことを特徴とする請求項1に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  5. 上記第5の電極が、上記第4の電極の少なくとも側部と上部の一部に対向するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  6. 上記第5の電極と上記第2の電極とのコンタクト部が、上記第2の電極と上記光導電層とのコンタクト部と同一のコンタクト部により形成されたことを特徴とする請求項2に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  7. 上記第5の電極と上記第2の電極とのコンタクト部が、上記第2の電極と上記光導電層とのコンタクト部と同一のコンタクト部により形成されたことを特徴とする請求項5に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
  8. 上記第2の電極と上記光導電層とが、上記第1の電極と同一の材料および膜厚のバッファ層を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光書き込み型液晶ライトバルブ装置。
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